JP7025892B2 - 積層体、反射防止構造体及びカメラモジュール搭載装置 - Google Patents
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Description
ここで、従来の反射防止処理の一つとして、光の入射面に微細凹凸構造を形成することで、反射率を低減する技術が知られている。
そのため、センサーの前面に設置するカバーフィルムや、カメラモジュールセンサーの前面に設置するカバーフィルムへ適用することを考えると、反射防止処理技術が施された表面とその周辺の表面とで反射色に違いがない(以下、「反射色度がニュートラルに保たれる」という。)、反射防止処理技術の開発が望まれていた。
(1)表示板と、該表示板上に設けられた遮光膜と、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体とを備えた積層体であって、
前記遮光膜は、その一部に、遮光膜のない非遮光部を有し、
前記反射防止構造体は、前記非遮光部に接着層を介して形成され、前記微細凹凸構造が、可視光線の波長以下の凹凸周期を有し、
以下の式で表される、前記遮光膜の反射光と前記反射防止構造体の反射光との色差(ΔE)が、1.5以下であることを特徴とする、積層体。
上記構成によって、薄膜化が図られているとともに、反射防止性能に優れ、反射色度をニュートラルに保つことができる。
(2)前記反射防止構造体及び前記接着層の合計厚さが、30μm以下であることを特徴とする、上記(1)に記載の積層体。
(3)前記接着層は、紫外線硬化性接着剤からなる層であることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の積層体。
(4)前記微細凹凸構造の平均凹凸高さが、190nm以上であることを特徴とする、上記(1)~(3)のいずれかに記載の積層体。
(5)前記遮光膜の視感反射率(以下、「Y値」ともいう。)と前記反射防止構造体の視感反射率(Y値)との差(ΔY)が、0.5以下であることを特徴とする、上記(1)~(4)のいずれかに記載の積層体。
(6)上記(1)~(5)のいずれかに記載の積層体と、該積層体中の反射防止構造体と相対する位置に設けられたカメラモジュールと、を備えることを特徴とする、カメラモジュール搭載装置。
上記構成によって、薄膜化が図られ、色ムラが抑制された撮像画像を得ることができる。
まず、本発明の積層体の一実施形態について説明する。
本発明の積層体は、図1に示すように、表示板10と、該表示板10上に設けられた遮光膜20と、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30とを備えた積層体1である。
そして、本発明の積層体1では、前記遮光膜20は、その一部に、遮光膜20のない非遮光部21を有し、前記反射防止構造体30は、前記非遮光部21に接着層40を介して形成され、
前記微細凹凸構造30が、可視光線の波長以下の凹凸周期P(図2を参照。)を有し、
以下の式で表される、前記遮光膜の反射光と前記反射防止構造体の反射光との色差(ΔE)が、1.5以下であることを特徴とする。
本発明の積層体1は、図1に示すように、表示板10を備える。
前記表示板10は、本発明の積層体1の基板や支持板としての役目を果たす部材である。前記表示板10を構成する材料については、特に限定はされず、積層体の使用目的に応じて適宜選択することができる。
なお、本明細書において「透明」とは、可視光帯域(おおよそ360nm~830nm)に属する波長の光の透過率が高いことを意味し、例えば、当該光の透過率が70%以上であることを意味する。
本発明の積層体1は、図1に示すように、表示板10上に、遮光膜20をさらに備える。
前記遮光膜20は、遮光性を高め、薄膜化された前記表示板10が光(特に波長800nm以上の光)を透過させた場合であっても、固体撮像素子へ到達する光を遮断するための部材である。
前記遮光膜を構成する材料としては、例えば、バインダー樹脂に、遮光性粒子、充填材、その他添加剤等を含んだ、遮光膜用組成物を用いることができる。
さらに、前記遮光性粒子については、例えば、シアニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、インモニウム色素、アミノウム色素、キノリウム色素、ピリリウム色素、又は、Ni錯体色素などの金属錯体色素等の遮光性染料を含むこともできる。
なお、前記遮光膜組成物における前記遮光性粒子の含有量については、特に限定はされないが、全固形分に対して、30~70質量%であることが好ましく、40~60質量%であることがより好ましく、45~55質量%であることがさらに好ましい。
前記有機フィラーとしては、例えば、合成樹脂粒子、天然高分子粒子等が挙げられ、好ましくはアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメチルセルロールス、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサン等の樹脂粒子が挙げられる。
前記無機フィラーとしては、金属及び金属化合物、例えば、シリカ、雲母化合物、硝子、酸化亜鉛、アルミナ、酸化ジルコン、酸化錫、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、硼酸アルミニウム、酸化マグネシウム、硼酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化チタン、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ、炭化珪素、炭化チタン、硫化亜鉛及びこれらの少なくとも2種以上の複合化物等が挙げられる。
前記その他の添加剤については、例えば、重合性化合物、重合開始剤、分散剤、増感剤、架橋剤効果促進剤、界面活性剤等の公知の添加剤が挙げられる。
なお、前記遮光膜20の平均厚さについては、後述する非遮光部21の厚さを除いた、前記遮光膜20が形成されている部分の平均をとって算出した厚さである。例えば、前記遮光膜20の任意の5カ所の厚さを測定し、平均することで得ることができる。
なお、前記非遮光部21については、前記遮光膜20のうち、遮光膜が形成されていない部分のことである。前記非遮光部21については、図1に示すように、貫通孔となっていてもよいし、一部透明の材料を充填することも可能である。
ただし、前記反射防止構造体30が形成されていない部分はできるだけ小さくすることが好ましい。固体撮像素子へ到達する光を確実に遮断するためである。具体的には、前記遮光膜及び前記非遮光部21を正面から見た場合に、前記非遮光部21の面積(つまり、前記遮光膜20の開口面積)の好ましくは50%、より好ましくは100%の範囲に前記反射防止構造体30が形成されていることが好ましい。
例えば、前記表示板10に、上述した遮光膜組成物を、スピンコート法、スプレーコート法、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等によって、塗布した後、光照射処理や加熱処理等の硬化処理を施すことによって、前記遮光膜20を形成することができる。
本発明の積層体1は、図1に示すように、前記非遮光部21に、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30を備える。
前記反射防止構造体30は、表面に形成された表面の微細凹凸構造によって、積層体1の反射防止性能を高めることができる。
前記反射防止構造体30の微細凹凸構造の、凸部及び凹部は、図2(a)に示すように、周期的(例えば、千鳥格子状、矩形格子状)に配置してもよく、また、ランダムに配置することも可能である。さらに、凸部及び凹部の形状についても特に制限はなく、砲弾型、錐体型、柱状、針状などであってもよい。なお、凹部の形状とは、凹部の内壁によって形成される形状を意味する。
前記微細凹凸構造の凹凸周期Pを可視光波長以下とする、言い換えれば、前記微細凹凸構造をいわゆるモスアイ構造とすることによって、優れた反射防止性能を実現できる。
また、隣り合う凸部間及び凹部間の距離の算術平均値を導出する方法としては、例えば、隣り合う凸部の組み合わせ、及び/又は、隣り合う凹部の組み合わせをそれぞれ複数個ピックアップし、各組み合わせを構成する凸部間の距離および凹部間の距離を測定し、測定値を平均する方法が挙げられる。
また、前記反射防止構造体30の微細凹凸構造が形成されていない微細凹凸構造下の支持部分(以下、反射防止構造体30の「ベース部」という。)の厚みは、特に制限されず、500~9000nm程度とすることができる。
上記(i)としては、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、アクリロイモノフォリン、ウレタンアクリレート等が挙げられる。
上記(ii)としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、セバシン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等から選ばれる多価カルボン酸又はその無水物と、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させて得られるエステル化物等が挙げられる。
これら重合性化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、重合開始剤の量は、重合性化合物100質量部に対し0.01~10質量部が好ましい。このような範囲であると、硬化が充分に進行するとともに、硬化物の分子量が適切となって充分な強度が得られ、また、重合開始剤の残留物等のために硬化物が着色するなどの問題も生じない。
具体的には、まず、表面に微細凹凸構造を有する保持フィルム(第1保持フィルム201a)と平坦な表面を有する保持フィルム(第2保持フィルム201b)を準備する。次いで、図3(a)に示すように、反射防止構造体用樹脂組成物151を、上述の第1保持フィルム201aと第2保持フィルム201bとで、向かい合うようにして挟持する。なお、微細凹凸構造を表面に有する保持フィルム201aは、例えば、透明で且つ破断しにくい材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース等)からなるベース基材の上に、所定の凹凸パターンを有する微細凹凸層を形成することにより作製することができる。その後、図3(a)に示すように、ロールラミネータ等の圧着装置160により、挟持体を挟持方向に圧着する。ここで、挟持圧着工程では、圧着時の圧力を調節することにより、最終的に得られる反射防止構造体30の厚みを調整することができる。
前記硬化工程は、図3(b)に示すように、挟持された反射防止構造体用樹脂組成物151をUV光等の活性エネルギー線の照射により硬化させ、片面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30を形成する工程である。
具体的には、図3(b)に示すように、挟持された反射防止構造体用樹脂組成物151に対して活性エネルギー線を照射し、反射防止構造体用樹脂組成物151を硬化する。反射防止構造体用樹脂組成物151が硬化することで、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30を含んだ保持フィルム積層体250が得られる。なお、硬化工程は、前記挟持圧着工程と同じタイミングで行ってもよい。
得られた反射防止構造体30については、必要に応じて、洗浄等の処理が施される。
本発明の積層体1では、図1に示すように、前記反射防止構造体30を前記非遮光部21に接合するための接着層40をさらに備える。
具体的な材料については、特に限定はされず、硬化反応により硬化する樹脂組成物を適宜用いることができる。その中でも、前記接着層40は、紫外線硬化性接着剤からなることが好ましい。高い接合性を実現できるためである。前記紫外線硬化性樹脂については、例えば、紫外線硬化性アクリル系樹脂、紫外線硬化性エポキシ系樹脂等が挙げられる。
具体的には、前記反射防止構造体及び前記接着層の合計厚さが、30μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
そして、本発明の積層体1では、以下の式で表される、前記遮光膜20の反射光と前記反射防止構造体30の反射光との色差(ΔE)が、1.5以下であることを特徴とする。
また、上述したCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値や、色差ΔEの調整については、前記遮光膜20の材料、形状、厚さ、また、前記反射防止構造体30の材料や、凹凸構造の凹凸周期P、凹凸構造の凹凸高さH等を変更することによって、行うことが可能である。
ここで、前記視感反射率(Y値)とは、眼の感じる明るさが視感度によって変化することを考慮に入れた反射率のことであり、正反射光の色をCIE1931 XYZ色空間にて表した際の(X,Y,Z)、又は、CIE xyY色空間で表した際の(x,y,Y)であり、市販の分光光度計(例えば、日本分光株式会社製V650等)によって測定することができる。
本発明のカメラモジュール搭載装置300は、図4に示すように、本発明の積層体1と、該積層体中の反射防止構造体30と相対する位置に設けられたカメラモジュール310と、を備えることを特徴とする。
本発明のカメラモジュール搭載装置によれば、カメラモジュールの撮像素子により、本発明の積層体を介して静止画や動画を撮影することができるので、光の反射が抑えられ、得られる撮像画像において色ムラ等の発生を抑制することができる。
図1に示すように、表示板10と、該表示板10上に設けられた遮光膜20と、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30とを備えた積層体1のモデルを作製した。そして、遮光膜20及び反射防止構造体30については、それぞれ反射光の色度(照射角:5°)を算出した。
ここで、表示板10はガラス基板とし、遮光膜20は、カーボンブラックを含有し、酢酸ブチル、酢酸エチル、ニトロセルロース、ジイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、イソブタノール等を含んだスプレー塗料をガラス基板表面に塗布することで形成した。また、反射防止構造体30は、東亞合成株式会社製「UVX-6366」(1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及び2,4,6-トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイドからなる紫外線硬化性樹脂)から形成し、微細凹凸構造の凹凸周期は150~250nm、凹凸高さは220nm、微細凹凸構造のないベース部の厚さは1000nm、屈折率n=1.520とした。さらに、接着層40については、紫外線硬化性樹脂を用い、厚さを3000nmとした。反射防止構造体30と接着層40の合計厚さは、4220nm(約4.2μm)である。
表1に、反射防止構造体の構造、反射防止構造体と接着層の合計厚さ(μm)、反射防止構造体の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値(a2及びb2)、遮光膜の反射光と反射防止構造体の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
比較例1-1では、反射防止技術として、微細凹凸構造を有する反射防止構造体30に代えて、NbOXとSiO2とを交互に計4層積層してなる反射防止膜(Dry-AR直接形成)を形成したこと以外は、実施例1-1と同様の条件によって、積層体を作製した。
表1に、反射防止構造体の構造、反射防止膜と接着層の合計厚さ(μm)、反射防止膜の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止膜の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
比較例1-2では、反射防止技術として、屈折率n=1.340の材料をコーティングしてなる反射防止膜(Wet-AR直接コート)を形成したこと以外は、実施例1-1と同様の条件によって、積層体を作製した。
表1に、反射防止構造体の構造、反射防止膜と接着層の合計厚さ(μm)、反射防止膜の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止膜の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
比較例1-3では、反射防止技術として、高屈折率材料(屈折率n=1.700)と低屈折率材料(屈折率n=1.250)との貼り合わせてなる反射防止膜(Wet-ARフィルム貼合)を形成したこと以外は、実施例1-1と同様の条件によって、積層体を作製した。
表1に、反射防止構造体の構造、反射防止膜と接着層の合計厚さ(μm)、反射防止膜の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止膜の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
実施例1-2~1-7及び比較例1-4~1-7では、反射防止構造体30の微細凹凸構造について、凹凸高さを変えたこと(具体的な凹凸高さの値については、表2を参照。)以外は、実施例1-1と同様の条件によって、積層体を作製した。
表3に、反射防止構造体の凹凸高さ(nm)、反射防止構造体の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止膜(Dry-AR直接形成)の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
図1に示すように、表示板10と、該表示板10上に設けられた遮光膜20と、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体30とを備えた積層体1を実際に作製した。そして、遮光膜20及び反射防止構造体30については、それぞれ反射光の色度(照射角:5°)を測定した。
ここで、表示板10はガラス基板とし、遮光膜20は、カーボンブラックを含有し、酢酸ブチル、酢酸エチル、ニトロセルロース、ジイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、イソブタノール等を含んだスプレー塗料をガラス基板表面に塗布することで形成した。また、反射防止構造体30は、東亞合成株式会社製「UVX-6366」(1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及び2,4,6-トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイドからなる紫外線硬化性樹脂)から形成し、微細凹凸構造の凹凸周期は150~250nm、凹凸高さは220nm、微細凹凸構造のないベース部の厚さは1000nmとした。さらに、接着層40については、紫外線硬化性樹脂を用い、厚さを3780nmとした。反射防止構造体30と接着層40の合計厚さは、5000nm(5μm)である。
表2に、反射防止構造体の構造、反射防止構造体と接着層の合計厚さ(μm)、反射防止構造体の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止構造体の反射光との色差ΔE、の算出結果を示す。
各実施例及び各比較例で得られた積層体の各サンプルについて、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(a)実施例1-1及び比較例1-1~1-3のサンプルについて、計算ソフト「TFCalc」を用い、分光波長及び反射率(5°)を算出した。波長と反射率との関係を図5に示す。なお、参考として、遮光膜部分の波長と反射率との関係も図5に示す。
図5の結果から、420~620nmの波長領域では、実施例1-1の積層体の反射防止性能が最も優れていることがわかった。
(b)実施例2のサンプルについて、日本分光株式会社製の紫外可視近赤外分光光度計「V-650」を用い、分光波長及び反射率(5°)を測定した。波長と反射率との関係を図6に示す。なお、参考として、比較例1-1~1-3のサンプル及び遮光膜部分の波長と反射率との関係も図6に示す。
図6の結果から、420~660nmの波長領域では、実施例1-1の場合と同様に、実施例2の実際に作製した積層体の反射防止性能についても優れた結果を示すことがわかった。
(a)実施例1-1及び比較例1-1~1-3のサンプルについて、計算ソフト「TFCalc」を用い、反射防止構造体のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止構造体の反射光との色差ΔEを算出した。算出結果は表1に示す。
表1の結果から、実施例1-1のΔEが最も小さく、反射色度がニュートラルに保たれていることがわかった。
(b)実施例2のサンプルについて日本分光株式会社製の紫外可視近赤外分光光度計「V-650」を用い、分光スペクトルを取得し、そこから反射防止構造体のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止構造体の反射光との色差ΔEを算出した。測定結果を表2に示す。
表2の結果から、実施例2のΔEは実施例1-1と同様に、ΔEが小さく抑えられており、反射色度がニュートラルに保たれていることがわかった。
実施例1-1~1-7及び比較例1-4~1-7のサンプルについて、計算ソフト「TFCalc」を用い、分光波長及び反射率(5°)を算出し、波長と反射率との関係を図7(a)及び(b)に示す。さらに、反射防止構造体のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値、遮光膜の反射光と反射防止構造体の反射光との色差ΔEも算出し、算出結果を表3に示す。なお、算出の結果得られた色差ΔEについては、本発明の範囲内である1.5以下の場合は「○」、1.5を超えると「×」として、判定を行った。判定結果を表3に示す。
図7及び表3の結果から、凹凸構造の凹凸高さが190nm以上であれば、ΔEを本発明の範囲内(判定結果を○)に収めることができ、優れた反射防止性能を実現し、反射色度をニュートラルに保てることができた。
10 表示板
20 遮光膜
21 非遮光部
30 反射防止構造体
40 接着層
201a 第1保持フィルム
201b 第2保持フィルム
250 保持フィルム積層体
300 カメラモジュール搭載装置
310 カメラモジュール
Claims (6)
- 表示板と、該表示板上に設けられた遮光膜と、表面に微細凹凸構造を有する反射防止構造体とを備えた積層体であって、
前記遮光膜は、その一部に、遮光膜のない非遮光部を有し、
前記反射防止構造体は、前記非遮光部に接着層を介して形成され、前記微細凹凸構造が、可視光線の波長以下の凹凸周期を有し、
以下の式で表される、前記遮光膜の反射光と前記反射防止構造体の反射光との色差(ΔE)が、1.5以下であることを特徴とする、積層体。
(式中、a1及びb1は、遮光膜の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値を表したものであり、a2及びb2は、反射防止構造体の反射光のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるa*値及びb*値を表したものである。) - 前記反射防止構造体及び前記接着層の合計厚さが、30μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
- 前記接着層は、紫外線硬化性接着剤からなる層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記微細凹凸構造の平均凹凸高さが、190nm以上であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記遮光膜の視感反射率と前記反射防止構造体の視感反射率との差(ΔY)が、0.5以下であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体と、該積層体中の反射防止構造体と相対する位置に設けられたカメラモジュールと、を備えることを特徴とする、カメラモジュール搭載装置。
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