JP7040607B2 - 質量分析方法、質量分析装置、プログラムおよび質量分析用キット - Google Patents
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Description
本発明の第2の態様は、クロロビフェニルの標準試料の第1質量分析においてクロロビフェニルを検出して得られた第1データに基づいて、較正を行うための較正データを作成する較正データ作成部と、試料の第2質量分析において、前記第1質量分析で検出されたクロロビフェニルと塩素数が同一で種類が異なる少なくとも一つのクロロビフェニルの検出により得られた第2データを取得するデータ取得部と、前記較正データと前記第2データとに基づいて、前記試料に含まれる、前記第2質量分析により検出された塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルのそれぞれに対する定量値を算出する算出部とを備え、前記算出部は、該クロロビフェニルの定量値に基づいて、前記第2質量分析において検出したある塩素数のクロロビフェニルが、他の塩素数の少なくとも1種類のクロロビフェニル、またはクロロビフェニルの総量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す相対量を算出する質量分析装置に関する。
本発明の第3の態様は、クロロビフェニルの標準試料の第1質量分析においてクロロビフェニルを検出して得られた第1データに基づいて、較正を行うための較正データを作成する較正データ作成処理と、試料の第2質量分析において、前記第1質量分析で検出されたクロロビフェニルと塩素数が同一で種類が異なる少なくとも一つのクロロビフェニルの検出により得られた第2データを取得するデータ取得処理と、前記較正データと前記第2データとに基づいて、前記試料に含まれる、前記第2質量分析により検出された塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルのそれぞれに対する定量値を算出する算出処理とを処理装置に行わせるためのプログラムであって、前記算出処理では、該クロロビフェニルの定量値に基づいて、前記第2質量分析において検出したある塩素数のクロロビフェニルが、他の塩素数の少なくとも1種類のクロロビフェニル、またはクロロビフェニルの総量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す相対量を算出される、プログラムに関する。
本発明の第4の態様は、第1の態様の質量分析方法に用いられる質量分析用キットに関する。
本実施形態の質量分析方法では、クロロビフェニルの標準試料の質量分析を行い、較正を行うためのデータ(以下、較正データと呼ぶ)を作成し、この較正データと分析対象の試料の質量分析を行って得られたデータとに基づいてデータ解析を行う。このデータ解析では、クロロビフェニルを含む混合物のうち、どの混合物が試料に含まれるかが同定される。
分析対象試料は、クロロビフェニルが含まれる可能性のある試料であって、質量分析、または他の分析法と組み合わせた質量分析を行うことができる試料であれば、特に限定されない。上述したように、クロロビフェニルは環境中または製品中等に存在し得るため、環境中から採取した標本または製品の少なくとも一部等から分析対象試料を調製することができる。
第1質量分析および第2質量分析の方法は、これらの質量分析により所望の精度でクロロビフェニルを分離することができれば特に限定されない。クロロビフェニルと略同一の質量の他の分子を同時並行して検出する必要がある場合には、タンデム質量分析が好ましい。また、分離の回数を多くしてより精度よくクロロビフェニル等を検出するため、他の分離法と組み合わせた質量分析を行うことが好ましく、ガスクロマトグラフィ/質量分析(GC/MS)または液体クロマトグラフィ/質量分析(LC/MS)がより好ましい。
図1は、第1質量分析を説明するための概念図である。塩素原子をn個含むクロロビフェニルを既知の濃度で含む標準試料をSnの符号で示す。塩素原子の個数(以下、適宜塩素数と呼ぶ)nは1から10までである。塩素原子を1、2、3、4、5、6、7、8、9および10個含むクロロビフェニルは、それぞれモノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナおよびデカの接頭辞に「クロロビフェニル」が続く名称となっている。以下の説明では1から9までのそれぞれのnについて較正データを作成する点を説明するが、塩素数nの範囲は特に限定されず、適宜設定することができる。
なお、異なる個数の塩素原子を有する複数の種類のクロロビフェニルを含む標準試料の第1質量分析を行い、同時並行にこれらのクロロビフェニルを検出し、較正データを作成してもよい。
図2は、第2質量分析を説明するための概念図である。第2質量分析では、分析対象試料Sの質量分析が行われ、同一の個数の塩素原子を有する複数の種類のクロロビフェニルが、m/zについて同一の条件で質量分離される。第2質量分析は、タンデム質量分析により行うことが好ましい。これにより、クロロビフェニルに由来するイオンと略同一のm/zを有する物質を同時並行して検出することができる。例えば、第1段階の質量分離において、塩素原子の個数による質量の違いを利用してクロロビフェニルを質量分離することができる。その後、質量分離されたクロロビフェニルに由来するイオンを解離し、第2段階の質量分離においてクロロビフェニルに特徴的なフラグメントイオンを質量分離し、検出することができる。この場合、上記「m/zについて同一の条件」とは、第1段階で質量分離するイオンのm/zと、第2段階で質量分離するフラグメントイオンのm/zとの組合せからなる条件とすることができ、いわゆるトランジションに相当する。
なお、各nについて、塩素原子をn個有するクロロビフェニルを質量分離し、所望の精度で検出することができれば、質量分析の方法は特に限定されず、例えば3段階以上の質量分析を行ってもよい。
なお、各ピークの面積ではなく、各ピークのピーク強度を積算等して第n全体強度を算出してもよい。
各nについて定量値が算出されたら、その定量値に基づいて各塩素数nのクロロビフェニルの相対量が算出される。ここで相対量とは、分析対象試料Sにおけるクロロビフェニルの総量、または、他の1若しくは複数のクロロビフェニルに対して、1若しくは複数のクロロビフェニルがどの程度含まれているかを示す量である。
なお、分析対象試料Sにどのクロロビフェニル製品が含まれているかの同定では、類似度以外の指標を用いてもよい。例えば、分析対象試料Sにおけるクロロビフェニルの割合Rと参照データのクロロビフェニル製品におけるクロロビフェニルの割合がどれだけ異なっているかを示す指標を計算し、この指標が最も小さいクロロビフェニル製品を分析対象試料Sに含まれるものとして同定してもよい。
図4は、本実施形態の質量分析装置の構成を示す概念図である。質量分析装置1は、ガスクロマトグラフ-質量分析計(以下、GC-MSと呼ぶ)であり、測定部100と情報処理部40とを備える。測定部100は、ガスクロマトグラフ10と、質量分析部30とを備える。
なお、所望の精度でクロロビフェニルを分離することができれば、質量分析装置の種類は特に限定されず、クロマトグラフを備えない質量分析装置または液体クロマトグラフ-質量分析計(LC-MS)等を適宜用いることができる。
なお、イオンInを所望の精度で質量分離し、この質量分離で得られたイオンを検出することができれば、質量分析部30を構成する質量分析計の種類は特に限定されず、任意の種類の質量分析器を含むものを用いることができる。
なお、イオン化部33によるイオン化の方法は、所望の効率でイオン化を行うことができれば特に限定されない。LC/MSの場合、エレクトロスプレー法等を適宜用いることができる。
なお、解離の方法は、試料に由来するイオンInを所望の精度で質量分離して検出することができれば特に限定されず、赤外多光子解離、光誘起解離、およびラジカルを用いた解離法等を適宜用いることができる。
なお、測定部100と情報処理部40とが一体の装置として構成してもよい。
なお、上述の通り、較正データ作成部522は、相対応答係数を利用して較正データを作成してもよい。その場合、較正データ作成部522は、測定データから基準物質についての検出強度を算出し、基準物質の既知の濃度を入力部等から取得して相対応答係数の算出に用いればよい。
図6は、本実施形態に係る質量分析方法の流れを示すフローチャートである。ステップS101において、クロロビフェニルの標準試料Snと分析対象試料Sとが用意される。ステップS101が終了したら、ステップS103が開始される。ステップS103において、質量分析装置1は、クロロビフェニルの標準試料Snを質量分析し、強度データ取得部521は、標準試料強度データを取得する。ステップS103が終了したらステップS105が開始される。
上述の実施形態において、算出部523は、分析対象試料Sに含まれる、塩素原子をn個有する複数の種類のクロロビフェニルの、クロロビフェニルの総量に対する割合Rを算出した。しかし、算出部523は、塩素原子をn個有する複数の種類のクロロビフェニルの量と、任意の種類の1または複数のクロロビフェニルおよび任意の組合せの1または複数のクロロビフェニルの量との比を上記相対量として算出してもよい。例えば、塩素原子をn個有するクロロビフェニルの全体の量と、塩素原子をm個有するクロロビフェニルの全体の量との比を算出し、両群のクロロビフェニルの量を比較することができる。
上述の実施形態において、分析対象試料Sに複数のクロロビフェニル製品が含まれている場合、以下のようにして当該複数のクロロビフェニル製品を同定することができる。
上述の実施形態において、上述の実施形態の質量分析方法に用いるための質量分析用キットを用いて試料の調製または分析における操作を行ってもよい。このような質量分析用キットは、試料の調製または分析における操作に必要な消耗品等を含んで構成される。
質量分析装置1の情報処理機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された、上述したデータ処理部52の処理およびそれに関連する処理の制御に関するプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
上述した複数の例示的な実施形態または変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
クロロビフェニルを所定の割合で混合した潤滑油および絶縁油等の製品であるアロクロールを所定の濃度で加えた試料を調製した。nを1から9までとして、各塩素原子の個数nについて、それぞれ1種類のクロロビフェニルを標準試料として用いた。第1質量分析および第2質量分析を行い、試料のアロクロールの濃度を定量した。
実施例1と略同様に、アロクロールの定量を行った。実施例2では、実施例1で調製した各試料に以下の27種類の薬剤を加えた試料を調製した。以下の薬剤は、殺虫剤の成分として用いられるまたは用いられたものである。第1質量分析および第2質量分析を行い、試料のアロクロールと、これらの薬剤とを一斉に質量分析した。
排水および河川から採取した水に、所定の濃度のアロクロール1232と、上記27種類の薬剤とを加えて試料を調製した。nを1から9までとして、各塩素原子の個数nについて、1種類のクロロビフェニルを標準試料として用いた。第1質量分析および第2質量分析を行い、試料のアロクロールの濃度を定量した。さらに、試料に含まれる各塩素数nを有するクロロビフェニルの割合から、各アロクロールとの類似度を算出した。
内部標準としては、クロルピリホス(Chlorpyrifos)のd10安定同位体、4,4’-ジブロモビフェニル、ピレン(Pyrene)のd10安定同位体、およびデカクロロビフェニルを用いた。サロゲート物質としては、2,4,5,6-テトラクロロ-m-キシレン、2,2’,5,5-テトラクロロビフェニルの13C12安定同位体、2,2’,4,5,5-ペンタクロロビフェニルの13C12安定同位体、および、メトキシクロルのd14安定同位体を用いた。
排水1Lおよび河川から採取した水1Lのそれぞれに、0.01μg/mLまたは0.1μg/mL アロクロール1232を1mL、および上記27種類の薬剤を加え、さらに各サロゲート物質を1μg/mL含む溶液を0.1mL加え、分析対象試料を調製した。また、上記薬剤についての較正データを作成するための標準試料として、上記27種類の各薬剤とピレンのd10安定同位体とを既知の濃度で含む試料(以下、薬剤標準試料と呼ぶ)を調製した。さらに、クロロビフェニルについての較正データを作成するための標準試料として、標準試料1と標準試料2の2つの異なる標準試料を調製した。クロロビフェニルは塩素の個数と位置に基づき、209種類の分子が存在し、IUPACにより各分子を示す番号が設定されている。塩素原子を1、2、3、4、5、6、7、8および9個含むクロロビフェニルを較正するための標準物質として、それぞれ、標準試料1は1、4、18、52、101、149、187、199および208の番号のクロロビフェニルを含み、標準試料2は2、6、31、44、110、153、183、203および207の番号のクロロビフェニルを含むように調製した。さらに、標準試料1および標準試料2は、既知の濃度のデカクロロビフェニルを含むように調製した。
以下の(1)~(9)の番号順に作業を行った。
(1)分液漏斗に1Lの水を注いだ。(2)分液漏斗内の液体のpHを2未満に調整した。(3)分液漏斗にジクロロメタン60mLを加え、2分間振とうし、10分間静置した。(4)無水硫酸ナトリウムを使用してジクロロメタンの層を取り出した。(5)(3)および(4)を2回繰り返した。(6)分液漏斗内の液体のpHを11-13に調整した。(7)(3)および(4)を3回繰り返した。(8)抽出した溶液を1mLまで濃縮させた。(9)濃縮された溶液に10μg/mLの各内部標準溶液を10μL加えた。
調製された試料のガスクロマトグラフィ/タンデム質量分析(GC/MS/MS)を行った。サンプラーおよびインジェクターとしてガスクロマトグラフ用自動液体試料導入システムAOC-20i/S(島津製作所)、ガスクロマトグラフとしてGC-2010Plus(島津製作所)を用いたトリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-TQ8040(島津製作所)によりGC/MS/MSを行った。
試料を、以下の条件でガスクロマトグラフィで分離した。
分析カラム: SH-Rxi-5MS(島津ジーエルシー)
注入モード: スプリットレス(250kPaで1分間、高圧注入法により行った)
注入量: 2μL
注入温度: 275℃
線速度: 一定(43.5cm/秒)
オーブン温度: 60℃で0.5分保持した後、40℃/分の割合で180℃まで上昇させ、4℃/分の割合で280℃まで上昇させ、20℃/分の割合で330℃まで上昇させ、330℃で1分保持した。
上記ガスクロマトグラフィにおいて溶出された試料ガスを、タンデム質量分析により検出した。
イオン化の方法: 電子イオン化
測定モード: 多重反応モニタリング(MRM)
イオン源温度: 230℃
インターフェイス温度: 290℃
上記27種類の薬剤については、ピレンのd10安定同位体を基準物質として、基準物質に対する各薬剤の相対応答係数を較正データとして算出した。クロロビフェニルについては、デカクロロビフェニルを基準物質として、基準物質に対する標準試料1および2に含まれる各クロロビフェニルの相対応答係数を較正データとして算出した。算出された相対応答係数の複数回の測定の算術平均と標準偏差とを算出し、当該標準偏差を当該算術平均で割って得られた値に100を掛けたものをRSD(%)として算出した。RSDは、相対応答係数の有効性の指標である。
得られた較正データを用いて、分析対象試料における各薬剤の濃度およびアロクロールの濃度を算出した。さらに、クロロビフェニルの総量に対する、塩素原子をn個含むクロロビフェニルの全体の量の割合を各nについて算出した。得られた割合に基づいて、分析対象試料におけるクロロビフェニルの組成と、アロクロール1016、アロクロール1221、アロクロール1232、アロクロール1242、アロクロール1248、アロクロール1254およびアロクロール1260について予め得られた既知の組成との類似度を上述の式(2)により算出した。
図11には、薬剤標準試料に含まれる各薬剤の較正範囲とRSDとが記載された表Fを示す。図12には、標準試料1に含まれるクロロビフェニルの較正範囲とRSDとが記載された表Gを示す。図13には、標準試料2に含まれるクロロビフェニルの較正範囲とRSDとが記載された表Hを示す。表Fに示すように、各薬剤について、RSDは30未満と分析可能な範囲に留まっている。表Gおよび表Hに示すように、各クロロビフェニルについては、RSDが20未満となっており、精度よく較正を行うことが可能な値が得られた。
米国特許仮出願第62/653014号(2018年4月5日出願)
Claims (11)
- クロロビフェニルの標準試料の第1質量分析において塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルを検出して得られた第1データに基づいて、較正を行うための較正データを作成することと、
試料の第2質量分析において、前記第1質量分析で検出されたクロロビフェニルと塩素数が同一で種類が異なる少なくとも一つのクロロビフェニルの検出により得られた第2データを取得することと、
前記較正データと前記第2データとに基づいて、前記試料に含まれる、前記第2質量分析により検出された塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルのそれぞれに対する定量値を算出することとを備え、
前記定量値の算出では、該クロロビフェニルの定量値に基づいて、前記第2質量分析において検出したある塩素数のクロロビフェニルが、他の塩素数の少なくとも1種類のクロロビフェニル、またはクロロビフェニルの総量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す相対量が算出される質量分析方法。 - 請求項1に記載の質量分析方法において、
前記第2質量分析で得られる第2データが、同一塩素数のクロロビフェニルに対して複数の種類のクロロビフェニルの検出により得られたデータを含む質量分析方法。 - 請求項2に記載の質量分析方法において、
前記第2質量分析における検出は、前記第1質量分析で検出された当該塩素数のクロロビフェニルの種類よりも多い種類のクロロビフェニルの検出を含む質量分析方法。 - 請求項2に記載の質量分析方法において、
前記第2質量分析の際に、前記複数の種類のクロロビフェニルが、質量分離される分子が有するm/zの範囲について同一の条件で質量分離される質量分析方法。 - 請求項2に記載の質量分析方法において、
前記第2データに基づいて、前記試料に含まれる前記同一塩素数の複数の種類のクロロビフェニルの全体に対応する強度を算出し、算出された前記強度と前記較正データとに基づいて、前記定量値が算出される質量分析方法。 - 請求項5に記載の質量分析方法において、
クロロビフェニルに含まれる塩素原子の数をnとすると、
異なる複数のnのそれぞれについて、塩素原子をn個含むクロロビフェニルの全体に対応する定量値が算出される質量分析方法。 - 請求項1に記載の質量分析方法において、
前記較正データが、前記クロロビフェニルの標準試料の濃度に対するクロロビフェニルの検出強度の対応関係を含む較正データであり、
前記定量値が、前記第2質量分析において検出したクロロビフェニルの濃度値である質量分析方法。 - 請求項1から7までのいずれか一項に記載の質量分析方法において、
塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルを含む混合物について、前記混合物における各塩素数のクロロビフェニルの割合を含む参照データを取得することと、
前記参照データと、前記相対量とに基づいて、前記試料に含まれるクロロビフェニルの混合物を同定することとを備える質量分析方法。 - 請求項1から8までのいずれか一項に記載の質量分析方法において、
前記定量値の算出では、算出された塩素数が異なる複数の種類の各クロロビフェニルの定量値を足し合わせた合算値を、クロロビフェニルの混合物に対する定量値として算出する質量分析方法。 - クロロビフェニルの標準試料の第1質量分析において塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルを検出して得られた第1データに基づいて、較正を行うための較正データを作成する較正データ作成部と、
試料の第2質量分析において、前記第1質量分析で検出されたクロロビフェニルと塩素数が同一で種類が異なる少なくとも一つのクロロビフェニルの検出により得られた第2データを取得するデータ取得部と、
前記較正データと前記第2データとに基づいて、前記試料に含まれる、前記第2質量分析により検出された塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルのそれぞれに対する定量値を算出する算出部とを備え、
前記算出部は、該クロロビフェニルの定量値に基づいて、前記第2質量分析において検出したある塩素数のクロロビフェニルが、他の塩素数の少なくとも1種類のクロロビフェニル、またはクロロビフェニルの総量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す相対量を算出する質量分析装置。 - クロロビフェニルの標準試料の第1質量分析において塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルを検出して得られた第1データに基づいて、較正を行うための較正データを作成する較正データ作成処理と、
試料の第2質量分析において、前記第1質量分析で検出されたクロロビフェニルと塩素数が同一で種類が異なる少なくとも一つのクロロビフェニルの検出により得られた第2データを取得するデータ取得処理と、
前記較正データと前記第2データとに基づいて、前記試料に含まれる、前記第2質量分析により検出された塩素数が異なる複数の種類のクロロビフェニルのそれぞれに対する定量値を算出する算出処理とを処理装置に行わせるためのプログラムであって、
前記算出処理では、該クロロビフェニルの定量値に基づいて、前記第2質量分析において検出したある塩素数のクロロビフェニルが、他の塩素数の少なくとも1種類のクロロビフェニル、またはクロロビフェニルの総量に対してどの程度の割合で含まれているかを示す相対量が算出される、プログラム。
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