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JP7045261B2 - 手ブレーキ不緩解検知ユニット及びそれを備えた貨車 - Google Patents
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JP7045261B2 - 手ブレーキ不緩解検知ユニット及びそれを備えた貨車 - Google Patents

手ブレーキ不緩解検知ユニット及びそれを備えた貨車 Download PDF

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Description

本発明は、貨物列車の貨車の手ブレーキ機構にリターンスプリングとして設けられる手ブレーキ不緩解検知ユニット及びそれを備えた貨車に関する。
特許文献1には、機関車により牽引される各貨車に手ブレーキ機構が設けられた貨物列車が開示されている。発車前には手ブレーキ機構が完全に緩解されているか否かを確認する必要があるが、作業員が全て目視で確認するのが現状であり、作業員の確認漏れによって、手ブレーキ機構が不緩解の状態で車両が出発してしまう場合がある。
そこで、特許文献2では、台車識別情報を記録したICタグを台車側面に取り付け、ICタグを覆った状態とICタグを露出させた状態との間で手ブレーキ機構に連動して開閉するシャッタを台車に設け、手ブレーキ機構が不緩解のときにシャッタが閉じてICタグの台車識別情報を読み取れない構成とすることで、手ブレーキ機構の作動状態を判別する手法が提案されている。また、特許文献3では、手ブレーキ機構の作動レバーに対向してリミットスイッチを設け、リミットスイッチが作動レバーの動作を検出することで、手ブレーキ機構の作動状態を判別する手法が提案されている。また、特許文献4では、手ブレーキ機構の鎖の一部に荷重センサ付き監視装置を介設することで、手ブレーキ機構の作動状態を判別する手法が提案されている。
特開2002-37067号公報 特開2011-63115号公報 特開2011-131847号公報 米国特許第9026281号明細書
しかし、長期使用により制輪子が摩耗した場合や車輪径が減少して制輪子と車輪踏面との間の隙間が拡がると、制輪子と車輪踏面との間の隙間が元通りのサイズになるように手ブレーキ機構の基準位置を調節するメンテナンスを行うことがある。特許文献2及び3の構成の場合、そのようなメンテナンスを行うと、手ブレーキ機構の作動状態を検出するための基準位置がずれて手ブレーキ機構の作動状態を正確に判別できなくなる可能性がある。また、特許文献4のように荷重センサを用いた構成であると、手ブレーキ機構の作動による大きな引張力に耐え得る堅牢な荷重センサを用いなければならず、コスト増となる問題がある。
そこで本発明は、手ブレーキ機構のメンテナンスにかかわらず、低コストで手ブレーキ機構の作動状態を正確に検出できる構成を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る手ブレーキ不緩解検知ユニットは、貨物列車の貨車の手ブレーキ機構にリターンスプリングとして設けられる手ブレーキ不緩解検知ユニットであって、第1スプリングと、前記第1スプリングに連結されたピストンユニットと、前記ピストンユニットに設けられたセンサと、を備える。前記ピストンユニットは、第2スプリングと、前記第2スプリングの一端部を支持する第1部材と、前記第2スプリングの他端部を支持し、前記センサに検出される被検出部を含む第2部材と、を有する。前記第1部材又は前記第2部材が、前記第1スプリングに連結される。前記第1部材及び前記第2部材は、前記センサが前記被検出部を検出する検出位置と前記センサが前記被検出部を検出しない非検出位置との間で前記第2スプリングの伸縮方向に互いに相対変位可能である。
前記構成によれば、手ブレーキ機構が作動していない状態(緩解状態)では、第2スプリングの付勢力により第1部材及び第2部材が非検出位置にあるため、センサが被検出部を検出しないことで緩解状態と判断することができる。他方、手ブレーキ機構が作動した状態(不緩解状態)では、手ブレーキ機構の操作による第1スプリングからの引張力により第1部材及び第2部材が検出位置に相対変位するため、センサが被検出部を検出することで不緩解状態と判断することができる。即ち、作業員による手ブレーキ機構の操作に起因したピストンユニット内の第2スプリングへの伸縮動作を検出するようにしたため、メンテナンスにより手ブレーキ機構の基準位置が変化しても、手ブレーキ機構の作動状態を正確に検出することができる。また、センサは、荷重を検出するものではなく、第1部材及び第2部材の相対変位による被検出部の位置変化を検出する構成としているため、ブレーキ荷重に耐え得る堅牢なセンサにする必要がなく、コスト増加を抑制することができる。
本発明の他態様に係る手ブレーキ不緩解検知ユニットは、貨物列車の貨車の手ブレーキ機構の鎖の一部に設けられる手ブレーキ不緩解検知ユニットであって、ピストンユニットと、前記ピストンユニットに設けられたセンサと、を備える。前記ピストンユニットは、スプリングと、前記スプリングの一端部を支持する第1部材と、前記スプリングの他端部を支持し、前記センサに検出される被検出部を含む第2部材と、を有する。前記第1部材及び前記第2部材は、前記センサが前記被検出部を検出する検出位置と前記センサが前記被検出部を検出しない非検出位置との間で前記スプリングの伸縮方向に互いに相対変位可能である。前記センサは、前記被検出部を検出していない状態で電力消費せず且つ前記被検出部を検出している状態で電力消費する近接スイッチである。前記第1部材及び前記第2部材は、前記手ブレーキ機構が緩解状態にあるときに前記非検出位置に位置し、前記手ブレーキ機構が不緩解状態にあるときに前記検出位置に位置する。
前記構成によれば、手ブレーキ機構が作動していない状態(緩解状態)では、スプリングの付勢力により第1部材及び第2部材が非検出位置にあるため、センサが被検出部を検出しないことで緩解状態と判断することができる。他方、手ブレーキ機構が作動した状態(不緩解状態)では、手ブレーキ機構の操作による引張力により第1部材及び第2部材が検出位置に相対変位するため、センサが被検出部を検出することで不緩解状態と判断することができる。即ち、作業員による手ブレーキ機構の操作に起因したピストンユニット内のスプリングの伸縮動作を検出するようにしたため、メンテナンスにより手ブレーキ機構の基準位置が変化しても、手ブレーキ機構の作動状態を正確に検出することができる。また、センサは、荷重を検出するものではなく、第1部材及び第2部材の相対変位による被検出部の位置変化を検出する近接スイッチとしているため、ブレーキ荷重に耐え得る堅牢なセンサにする必要がなく、コスト増加を抑制することができる。また、手ブレーキ機構は不緩解状態であるときよりも緩解状態であるときの方が通常は長時間となるため、手ブレーキ機構が緩解状態であるときにセンサ(近接スイッチ)が電力消費せず、手ブレーキ機構が不緩解状態であるときにセンサ(近接スイッチ)が電力消費する構成とすることで、消費電力を抑えることができる。
本発明によれば、手ブレーキ機構のメンテナンスにかかわらず、低コストで手ブレーキ機構の作動状態を正確に検出できる構成を提供することができる。
第1実施形態に係る貨物列車の手ブレーキ不緩解検知システムの概要図である。 図1に示す手ブレーキ不緩解検知システムのブロック図である。 図1に示す手ブレーキ機構の模式図である。 (A)は図3に示す手ブレーキ機構に設けられた手ブレーキ不緩解検知ユニットの断面図、(B)はその動作を説明する断面図である。 図4(A)に示す手ブレーキ不緩解検知ユニットのバネ定数の変化を示すグラフである。 第1変形例に係る手ブレーキ不緩解検知ユニットの断面図である。 第2変形例に係る手ブレーキ不緩解検知ユニットの断面図である。 第2実施形態に係る手ブレーキ不緩解検知ユニットの断面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る貨物列車の手ブレーキ不緩解検知システム10の概要図である。図2は、図1に示す手ブレーキ不緩解検知システム10のブロック図である。図1に示すように、本実施形態では、貨物列車1は、機関車2と、機関車2に連結された複数の貨車3A~Cとを備える。領域Bには、領域Bから出発して走行開始する貨物列車1の貨車3A~C以外にも、機関車2に連結されずに領域Bに留置される他の貨車4A~Cも配置されている。全ての貨車3A~C,4A~Cには、作業者の手動操作に連動して機械的に制輪子(図示せず)を車輪の踏面に押し付ける手ブレーキ機構7が夫々搭載されている。ここで領域Bは、例えば留置線や荷役線、貨物列車の組成・入換を行う操車場、貨車に貨物を積み降ろしするための貨物駅等である。
手ブレーキ不緩解検知システム10は、領域Bから出発して走行開始する貨物列車1の貨車3A~Cに搭載された手ブレーキ機構7に不緩解状態のものがあるか否かを自動で検知する。手ブレーキ不緩解検知システム10は、複数の個別ユニット11と、地上ユニット12と、状態通知器13とを備える。各個別ユニット11は、貨車3A~C,4A~Cにそれぞれ設けられる。地上ユニット12は、領域Bの出発線路Rの近傍に設けられる。例えば、地上ユニット12は、領域Bの出口近傍において出発線路Rの側方に配置される。
図1及び2に示すように、個別ユニット11は、手ブレーキ不緩解検知ユニット21と、個別無線通信装置22と、RFIDタグ23とを有する。個別無線通信装置22は、領域B全体を通信エリアとし得る中距離通信方式により、手ブレーキ不緩解検知ユニット21で検出されるブレーキ作動状態を貨車IDに関連付けて送信する。即ち、個別無線通信装置22は、貨車IDを記憶している。個別無線通信装置22の通信方式としては、例えば、双方向通信が可能なLPWA(Low Power Wide Area)を用いることができる。
RFIDタグ23は、個別無線通信装置22の通信方式よりも通信エリアの狭い短距離無線方式であるRFID方式で貨車IDを送信する。即ち、RFIDタグ23は、貨車IDを記憶している。個別無線通信装置22及びRFIDタグ23に記憶された貨車IDは、貨車3A~C,4A~Cを区別可能なID情報である。貨車IDにより、貨車3A~C,4A~Cのうち当該個別無線通信装置22及びRFIDタグ23が取り付けられた手ブレーキ機構7を他の手ブレーキ機構7と区別可能となる。
地上ユニット12は、ホスト無線通信装置31と、RFIDリーダ32と、演算処理装置33とを有する。ホスト無線通信装置31は、中距離無線方式で個別無線通信装置22からブレーキ作動状態及び貨車IDを受信する。したがって、ホスト無線通信装置31は、領域Bに留置された貨車3A~C,4A~Cのうち、中距離無線方式で通信範囲内にある全ての貨車のブレーキ作動状態と貨車IDを受信する。
RFIDリーダ32は、RFID方式でRFIDタグ23から貨車IDを受信する。演算処理装置33は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及びI/Oインターフェース等を有する。演算処理装置33は、機能的には、記憶部42(記憶器)及び演算部43(演算器)を有する。演算処理装置33への入出力は、I/Oインターフェースにより実現される。記憶部42は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリにより実現される。演算部43は、不揮発性メモリに保存されたプログラムに基づいてプロセッサが揮発性メモリを用いて演算処理することで実現される。
演算処理装置33には、複数の個別ユニット11の各個別無線通信装置22から地上ユニット12のホスト無線通信装置31が受信した複数のブレーキ作動状態が入力される。記憶部42には、演算処理装置33に入力された複数のブレーキ作動状態を貨車IDに関連付けて保存する。演算部43は、記憶部42に保存された複数のブレーキ作動状態のうち、RFIDリーダ32が受信した貨車IDと一致する貨車IDに関連付けられたブレーキ作動状態を抽出する。演算処理装置33は、演算部43で抽出されたブレーキ作動状態及び貨車IDをホスト無線通信装置31及び先頭車無線通信装置14を介して状態通知器13に送信する。
状態通知器13は、貨物列車1の機関車2(先頭車)に設けられ、例えば機関車2の運転台2aに設けられる。状態通知器13は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及びI/Oインターフェース等を有する。状態通知器13は、演算部43により抽出され、ホスト無線通信装置31及び先頭車無線通信装置14を介して受信したブレーキ作動状態が不緩解状態であると、貨車IDに関連付けて不緩解アラームを通知する。状態通知器13は、演算部43により抽出され、ホスト無線通信装置31及び先頭車無線通信装置14を介して受信したブレーキ作動状態が緩解状態であると、アラームを通知せずに正常である旨を表示する。
手ブレーキ不緩解検知システム10は、先頭車無線通信装置14と、先頭車RFIDタグ15とを更に備える。先頭車無線通信装置14及び先頭車RFIDタグ15は、機関車2に搭載されている。先頭車無線通信装置14は、中距離通信方式(第1無線方式)でホスト無線通信装置31と通信する。先頭車RFIDタグ15は、先頭車IDを記憶しており、RFID方式で当該先頭車IDを送信する。先頭車IDは、貨車IDとは異なるID情報である。
RFIDリーダ32がRFID方式により先頭車RFIDタグ15から先頭車IDを受信すると、ホスト無線通信装置31は、個別無線通信装置22に対してブレーキ作動状態を貨車IDに関連付けて送信するように要求する要求信号を中距離無線方式により送信する。即ち、個別無線通信装置22は、当該要求信号の受信をトリガーとして手ブレーキ不緩解検知ユニット21で検出されたブレーキ作動状態を貨車IDに関連付けて送信する。
図3は、図1に示す手ブレーキ機構7の模式図である。図3に示すように、手ブレーキ機構7は、車輪Wの踏面に対向する制輪子50にロッド51を介して連結されて且つ貨車のフレーム52に対して回動軸53を介して揺動自在に連結された揺動アーム54と、揺動アーム54に連結された鎖55と、鎖55を巻取り可能なハンドル装置56と、揺動アーム54をフレーム52に接続する手ブレーキ不緩解検知ユニット21とを備える。
手ブレーキ不緩解検知ユニット21は、鎖55の巻取りによる揺動アーム54の動きに抵抗するリターンスプリングとして設けられる。手ブレーキ不緩解検知ユニット21は、揺動アーム54に連結された第1スプリング61と、第1スプリング61とフレーム52との間に介設されたピストンユニット62と、ピストンユニット62に設けられたセンサ63とを備える。
図4(A)は、図3に示す手ブレーキ機構7に設けられた手ブレーキ不緩解検知ユニット21の断面図、図4(B)は、その動作を説明する断面図である。図4(A)は、ハンドル装置56(図3参照)により鎖55が巻き取られておらず制輪子50が車輪Wの踏面から完全に離間した緩解状態での手ブレーキ不緩解検知ユニット21を示す。前述したように、手ブレーキ不緩解検知ユニット21は、第1スプリング61と、ピストンユニット62と、センサ63とを備える。
ピストンユニット62は、第2スプリング70と、第2スプリング70の一端部を支持するシリンダ71(第1部材)と、シリンダ71内に往復動可能に挿入されて第2スプリング70の他端部を支持するピストン72(第2部材)とを有する。第2スプリング70の伸縮方向及びピストン72の往復動方向は、第1スプリング61の伸縮方向と一致している。
シリンダ71は、有底円筒状のシリンダ本体部71aと、シリンダ本体部71aの一端部に設けられたバネ連結部71bと、シリンダ本体部71aの内部空間をバネ室S1と検知室S2とに分けるようにシリンダ本体部71aの内周面から突出したストッパ部71cとを有する。シリンダ本体部71aのバネ連結部71bには、一端部が揺動アーム54に連結された第1スプリング61の他端部が連結されている。
ピストン72は、シリンダ本体部71aのフレーム52側の端壁部とストッパ部71cとを貫通する軸部72aと、バネ室S1において軸部72aから径方向に突出した第1鍔部72bと、検知室S2において軸部72aから径方向に突出した第2鍔部72cとを有する。第2スプリング70は、シリンダ71のバネ室S1においてシリンダ本体部71aの端壁部とピストン72の第1鍔部72bとの間に挟まれている。
ピストン72の第2鍔部72cの径方向外側の部分には、センサ63に検出される被検出部73が設けられている。本実施形態では、被検出部73は磁石であり、センサ63は近接スイッチである。より好適には、センサ63は、被検出部73を検出していない状態で電力消費せず且つ被検出部73を検出している状態で電力消費する近接スイッチである。センサ63の検知部63aは、シリンダ本体部71aを貫通して検知室S2に露出している。センサ63の検知部63aは、検知室S2のうちストッパ部71c側の領域に面している。
手ブレーキ機構7が緩解状態では、ピストン72の第1鍔部72bが第2スプリング70によりストッパ部71cに押し付けられ、ピストン72の第2鍔部72cは検知室S2の第1スプリング61側の非検出位置に配置される。即ち、この状態では、ピストン72の被検出部73がセンサ63の検知部63aに対向せず、センサ63は被検出部73を検出しない。このように、センサ63が被検出部73を検知しないときは、手ブレーキ機構7が緩解状態にある。
図4(B)に示すように、手ブレーキ機構7が不緩解状態になると、揺動した揺動アーム54(図3参照)により第1スプリング61が引っ張られて伸長すると共にピストンユニット62が伸長する。第1スプリング61によりシリンダ71がフレーム52から離れる向きに引っ張られると、第2スプリング70が圧縮されてピストン72の第2鍔部72cがストッパ部71c側に移動してストッパ部71cに当接して止まる。この状態では、ピストン72の被検出部73がセンサ63に対向し、センサ63は被検出部73を検出する。
即ち、シリンダ71及びピストン72は、センサ63が被検出部73を検出する検出位置とセンサ63が被検出部73を検出しない非検出位置との間で第2スプリング70の伸縮方向に互いに相対変位可能であり、シリンダ71のストッパ部71cが、ピストン72の相対変位可能範囲を検出位置と非検出位置との間の範囲に規制する。センサ63が被検出部73を検知したときは、手ブレーキ機構7が不緩解状態にある。
センサ63は有接点式の近接スイッチであり、手ブレーキ機構7が緩解状態にあるときに被検出部73が非検出位置に位置し、手ブレーキ機構7が不緩解状態にあるときに被検出部73が検出位置に位置する。そうすると、手ブレーキ機構7は不緩解状態であるときよりも緩解状態であるときの方が通常は長時間となるため、手ブレーキ機構7が緩解状態であるときにセンサ63が電力消費せず、手ブレーキ機構7が緩解状態であるときにセンサ63が電力消費する構成となり、消費電力が抑えられる。
また、第2スプリング70のバネ定数は、第1スプリング61のバネ定数以下とすると好ましい。そうすると、図4(B)及び図5に示すように、揺動アーム54から手ブレーキ不緩解検知ユニット21に引張力が作用すると、第1スプリング61よりも第2スプリング70が先に変位(収縮)してから遅れて第1スプリング61が変位(伸長)することになる。こうすれば、手ブレーキ機構7が不緩解状態から緩解状態に移行する際に、第1スプリング61の変位に比べて第2スプリング70の変位が遅れることが防止され、シリンダ71及びピストン72が検出位置から非検出位置に確実に相対変位することになる。
また、手ブレーキ不緩解検知ユニット21には、ピストン72が貫通するシリンダ71の端壁部の挿通孔を覆う弾性ブーツ74が設けられるとよい。そうすれば、当該挿通孔に塵や雪が浸入すること等を防止できる。
以上に説明した構成によれば、手ブレーキ機構7が緩解状態では、第2スプリング70の付勢力によりシリンダ71及びピストン72が非検出位置にあるため、センサ63が被検出部73を検出しないことで緩解状態と判断することができる。他方、手ブレーキ機構7が不緩解状態では、手ブレーキ機構7の操作による第1スプリング61からの引張力によりシリンダ71及びピストン72が検出位置に相対変位するため、センサ63が被検出部73を検出することで不緩解状態と判断することができる。即ち、作業員による手ブレーキ機構7の操作に起因したピストンユニット62内の第2スプリング70の伸縮動作を検出するようにしたため、メンテナンスにより手ブレーキ機構7の基準位置が変化しても、手ブレーキ機構7の作動状態を正確に検出することができる。また、センサ63は、荷重を検出するものではなく、シリンダ71及びピストン72の相対変位による被検出部73の位置変化を検出する構成としているため、ブレーキ荷重に耐え得る堅牢なセンサにする必要がなく、コスト増加を抑制することができる。
なお、手ブレーキ不緩解検知ユニット21の構造は、種々の形態を採り得る。例えば、図6に示す手ブレーキ不緩解検知ユニット121のように、ピストンユニット162が第1実施形態のものとはシリンダ171とピストン172との位置関係が逆になるようにしてもよい。即ち、ピストン172に、第1スプリング61が連結されるバネ連結部172dを設け、シリンダ171をフレーム52に固定するようにしてもよい。また、図7に示す手ブレーキ不緩解検知ユニット221のように、シリンダ271の内部空間を二室に区切らずに、第2スプリング70が配置されるバネ室とピストン272に設けた被検出部73が配置される検知室とを共通化してもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係る手ブレーキ不緩解検知ユニット321の断面図である。図8に示すように、手ブレーキ不緩解検知ユニット321は、手ブレーキ機構7(図3参照)の鎖55の一部として用いられる。手ブレーキ不緩解検知ユニット321は、ピストンユニット362と、ピストンユニット362に設けられたセンサ63とを備える。ピストンユニット362は、スプリング370と、スプリング370の一端部を支持するシリンダ371(第1部材)と、シリンダ371に挿入されてスプリング370の他端部を支持するピストン372(第2部材)とを備える。
シリンダ371は、シリンダ本体部371aと、シリンダ本体部371aのうちピストン372が挿入される側とは反対側に設けられた鎖連結部371bとを有する。ピストン372は、軸部372aと、軸部372aから径方向に突出した鍔部372bと、軸部372aのうち鍔部372bとは反対側に設けられた鎖連結部372cとを有し、鍔部372bの径方向外端には、センサ63に検出される被検出部73が設けられている。例えば、シリンダ371の鎖連結部371bには揺動アーム54(図3参照)に連結された鎖55Aが連結され、ピストン372の鎖連結部372cにはハンドル装置56(図3参照)に連結された鎖55Bが連結される。
シリンダ本体部371aには、その内部空間に露出するようにセンサ63が取り付けられると共に、シリンダ本体部371aの外面には、センサ63の検出信号を無線送信するための無線基板381とセンサ63及び無線基板381に給電する電池382が設けられている。そして、センサ63、無線基板381及び電池382を覆うカバー383がシリンダ本体部371aの外面に取り付けられている。
手ブレーキ機構7が緩解状態では、ピストン372の鍔部372bがスプリング370に付勢されて、ピストン372の被検出部73がセンサ63に対向しない非検出位置に配置され、センサ63は被検出部73を検出しない。他方、手ブレーキ機構7を不緩解状態にすべく鎖55A,55Bが巻かれると、鎖55A,55Bに作用する引張力により、スプリング370が圧縮されてピストンユニット362が伸長する。そうすると、ピストン372の被検出部73がセンサ63に対向し、センサ63が被検出部73を検出する。
即ち、シリンダ371及びピストン372は、センサ63が被検出部73を検出する検出位置とセンサ63が被検出部73を検出しない非検出位置との間でスプリング370の伸縮方向に互いに相対変位可能であり、シリンダ371のうちスプリング370の伸縮方向における端壁部は、ピストン372の相対変位可能範囲を検出位置と非検出位置との間の範囲に規制するストッパ部として機能する。そして、前述したように、センサ63は有接点式の近接スイッチであり、手ブレーキ機構7が緩解状態であるときにセンサ63が電力消費せず、手ブレーキ機構7が緩解状態であるときにセンサ63が電力消費する構成となり、消費電力が抑えられる。
以上の構成によれば、手ブレーキ機構が作動していない状態(緩解状態)では、スプリング370の付勢力によりシリンダ371及びピストン372が非検出位置にあるため、センサ63が被検出部73を検出しないことで緩解状態と判断することができる。他方、手ブレーキ機構が作動した状態(不緩解状態)では、手ブレーキ機構の操作による引張力によりシリンダ371及びピストン372が検出位置に相対変位するため、センサ63が被検出部73を検出することで不緩解状態と判断することができる。即ち、作業員による手ブレーキ機構の操作に起因したピストンユニット362内のスプリング370への伸縮動作を検出するようにしたため、メンテナンスにより手ブレーキ機構の基準位置が変化しても、手ブレーキ機構の作動状態を正確に検出することができる。また、センサ63は、荷重を検出するものではなく、シリンダ371及びピストン372の相対変位による被検出部73の位置変化を検出する近接スイッチとしているため、ブレーキ荷重に耐え得る堅牢なセンサにする必要がなく、コスト増加を抑制することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態中の一部の構成又は方法を他の実施形態に適用してもよく、実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能である。ピストンユニットにおいてスプリングを支持する第1部材及び第2部材は、シリンダ及びピストンでなくてもよく、スプリングを支持してスプリング伸縮方向に相対変位可能なものであれば他の形状のものでもよい。また、電力消費量が問題にならない場合には、センサ63として有接点式の近接スイッチを用いなくてもよく、被検出部73が近づいたことを検知できるものであれば他のものでもよい。
1 貨物列車
3A~C,4A~C 貨車
7 手ブレーキ機構
10 手ブレーキ不緩解検知システム
21,121,221,321 手ブレーキ不緩解検知ユニット
55,55A,55B 鎖
61 第1スプリング
62,162,362 ピストンユニット
63 センサ
70 第2スプリング
71,171,271,371 シリンダ
71c ストッパ部
72,172,272,372 ピストン
73 被検出部

Claims (5)

  1. 貨物列車の貨車の手ブレーキ機構にリターンスプリングとして設けられる手ブレーキ不緩解検知ユニットであって、
    第1スプリングと、
    前記第1スプリングに連結されたピストンユニットと、
    前記ピストンユニットに設けられたセンサと、を備え、
    前記ピストンユニットは、
    第2スプリングと、
    前記第2スプリングの一端部を支持する第1部材と、
    前記第2スプリングの他端部を支持し、前記センサに検出される被検出部を含む第2部材と、を有し、
    前記第1部材又は前記第2部材が、前記第1スプリングに連結され、
    前記第1部材及び前記第2部材は、前記センサが前記被検出部を検出する検出位置と前記センサが前記被検出部を検出しない非検出位置との間で前記第2スプリングの伸縮方向に互いに相対変位可能であり、
    前記第2スプリングのバネ定数は、前記第1スプリングのバネ定数以下である、手ブレーキ不緩解検知ユニット。
  2. 前記第1部材は、前記第2部材の相対変位可能範囲を前記検出位置と前記非検出位置との間の範囲に規制するストッパ部を含む、請求項1に記載の手ブレーキ不緩解検知ユニット。
  3. 前記センサは、前記被検出部を検出していない状態で電力消費せず且つ前記被検出部を検出している状態で電力消費する近接スイッチであり、
    前記第1部材及び前記第2部材は、前記手ブレーキ機構が緩解状態にあるときに前記非検出位置に位置し、前記手ブレーキ機構が不緩解状態にあるときに前記検出位置に位置する、請求項1又は2に記載の手ブレーキ不緩解検知ユニット。
  4. 前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方はシリンダであり、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか他方は前記シリンダに挿入されるピストンであり、
    前記ピストンユニットは、前記シリンダのうち前記ピストンが挿通される挿通孔を覆う弾性ブーツを更に有する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の手ブレーキ不緩解検知ユニット。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の手ブレーキ不緩解検知ユニットを備えた、貨物列車の貨車。
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