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JP7052963B2 - 継手 - Google Patents
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Description

本発明は、樹脂材料で形成された継手に関する。
従来から、軽量化のため、樹脂材料で形成された継手がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-227242号公報
ところで、樹脂材料で形成された継手の雄螺子を、相手方の雌螺子に螺合する場合、作業者が雌螺子の軸心に対して雄螺子の軸心が多少傾いていることが分からずに、雄螺子を捩じ込んでしまう場合がある。金属の雄螺子と雌螺子とを螺合する場合には、雌螺子の軸心に対して雄螺子の軸心が多少傾いていると、捩じ込みの極初期段階で、雄螺子を回すことが出来なくなるため、雌螺子の軸心に対して雄螺子の軸心が合っていないことが容易に判断できる。
しかしながら、雄螺子が金属に比べて軟らかい樹脂材料で形成されている場合、雄螺子を回す力が多少重くなるものの、雄螺子の先端側のねじ山が、雌螺子で削られながら雄螺子が雌螺子に捩じ込まれてしまう場合がある。言い換えれば、不適切な捩じ込みにより雄螺子が破損する場合があり、改善の余地があった。さらに、流体を扱う継手の場合、雄螺子と雌螺子とが適正に螺合していないと流体の漏れを生じる場合も有る。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、不適切な捩じ込みを抑制可能な継手を提供することを目的とする。
請求項1に記載の継手は、軸心部分に流体の流路が設けられた中空形状の継手本体と、前記継手本体に設けられ樹脂材料から形成された雄側接続部と、前記雄側接続部の外周部に形成された第1の雄螺子と、前記雄側接続部の外周部の先端に設けられた金属材料製の先端部材と、前記第1の雄螺子のねじ山に連続するねじ山を有し、前記先端部材の外周部に形成された第2の雄螺子と、を有し、前記樹脂材料と前記先端部材との境界部分が前記雄側接続部の内周面に露出していない。
請求項1に記載の継手は、雄側接続部を、接続対象の雌螺子に捩じ込んで螺合させることができる。
請求項1の継手においても、従来の継手のように、雄側接続部の軸心が雌螺子の軸心に対して傾いた状態で、雄側接続部を雌螺子に誤って捩じ込まれてしまう場合が想定されるが、請求項1の継手では、雄側接続部の先端に、樹脂材料に比較して硬い金属材料製の第2の雄螺子を有する先端部材が設けられているので、捩じ込みの極初期段階で、雄側接続部を回すことができなくなるため、不適切な捩じ込みを行なっていることが容易に判断でき、不適切な捩じ込みを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の継手において、前記先端部材は、金属材料でリング状に形成されている。
請求項2に記載の継手では、先端部材が金属材料でリング状に形成されているので、金属材料を旋盤加工することで先端部材を容易に製造することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の継手において、前記第1の雄螺子、及び前記第2の雄螺子は、テーパおねじである。
請求項3に記載の継手は、第1の雄螺子、及び第2の雄螺子がテーパおねじであるため、平行ねじと比較して、接続対象の雌螺子に螺合させたときのシール性に優れるものとなる。なお、テーパおねじは、一例として、JIS B 0203に記載の管用テーパおねじを用いることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の継手において、前記雄側接続部の先端から計測した前記先端部材の軸方向長さは、前記雄側接続部の先端から前記テーパおねじの基準径の位置までの軸方向長さから、ねじ山の1ピッチ分の長さを引いた長さ以下に設定されている。
テーパおねじをテーパめねじに適正に捩じ込むと、基準径の位置で、テーパおねじのねじ山の傾斜面とテーパめねじのねじ山の傾斜面とが密着してシール性が得られる。
請求項4に記載の継手では、雄側接続部の先端から計測した先端部材の軸方向長さを、雄側接続部の先端からテーパおねじの基準径の位置までの軸方向長さから、ねじ山の1ピッチ分の長さを引いた長さ以下に設定しているので、テーパおねじをテーパめねじに適正に捩じ込んで螺合させると、少なくともねじ山の1ピッチ分(1周分)は、樹脂材料からなる第1の雄螺子(テーパおねじ)のねじ山の傾斜面とテーパめねじのねじ山の傾斜面とが密着するので、高いシール性が担保される。
なお、ここでいう基準径とは、例えば、JIS B 0203に記載の基準径のことである。
本発明に係る継手は上記構成としたので、不適切な捩じ込みを抑制することができる、という優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る継手、及び接続対象の一部を断面にした側面図である。 一実施形態に係る継手を接続対象に雌螺子に螺合した状態を示す一部を断面にした断面図である。 本発明の一実施形態に係る継手の雄側接続部の要部を示す断面図である。 JIS B 0203の要部の抜粋である。
図1乃至図3にしたがって、本発明の一実施形態に係る継手20を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る継手20は、所謂ワンタッチ継手であり、一例として、合成樹脂等の配管10の端部に取り付けられるものである。
継手20は、管状の本体部22と、この本体部22に外挿される管状の中間部24とを備えている。本体部22と中間部24とは一体化され、継手本体26が構成されている。
本体部22の軸芯部を貫通する孔は、流体が通過する流路27とされている。
本体部22の先端側(配管10が挿入される側)には、後端側よりも小径の内筒部22Aが構成されている。内筒部22Aは中間部24の内周側に配置されている。さらに、継手20は、管状のスリーブ28を備えている。スリーブ28は、中間部24に外挿されている。
中間部24及びスリーブ28と内筒部22Aの間には、配管10が挿入される挿入孔30が構成されている。挿入孔30の内径、すなわち、内筒部22Aの外径は、配管10の内径と略同一か僅かに小径とされている。挿入孔30の外径、すなわち、中間部24の内径は、配管10の外径と略同一か僅かに大径とされている。
スリーブ28の内側には、配管10を挿入孔30に保持するための保持部としてロックリング40が配置されている。このロックリング40は、全体が環状とされ、断面が90度回転した略V字形をなしている。ロックリング40は、略V字形の開口部が継手本体26の奥側(配管10の挿入側と逆側)に向かうように配置されている。そして、ロックリング40の開口部が中間部24の先端部24Aと対向し、略V字形の内側面の一部が先端部24Aに当接している。ロックリング40の径方向内側に配置されるV字先端には、爪部42が形成されている。爪部42の先端部は尖っており、配管10に食い込みやすい形状となっている。
スリーブ28の内壁には、ロックリング40の略V字形の外側面が当接可能なテーパ面28Aが形成されている。このテーパ面28Aは、挿入孔30の入口30A側に向かって縮径するように形成されている。
スリーブ28の内周側には、ロックリング40よりも挿入孔30の入口30A側に、継手20の軸方向に沿って移動可能な解放リング32が内挿されている。この解放リング32は、略筒状とされ、内壁が挿入孔30の一部を構成している。解放リング32の奥側外周には、周方向に突起32Aが形成されており、スリーブ28の内周に形成された小径部28Bに当接することで、解放リング32のスリーブ28からの抜けが防止されている。
突起32Aの先端部32Bは先細りとなるテーパ形状とされ、ロックリング40の径方向内側の外周面に沿って配置されている。本体部22には、挿入孔30に面した外周面に2つの周溝22Bが形成されており、これらの周溝22Bにそれぞれゴム製のOリング34が嵌め込まれている。
本体部22の周溝22Bよりも奥側で挿入孔30の最奥部には、外径が拡径された壁面23が形成されている。この壁面23に配管10の先端が当接し、壁面23は配管10のストッパーになっている。また、本体部22の挿入孔30と反対側には、金属材料からなる接続対象44に形成された雌螺子46に接続される筒状の雄側接続部22Cが形成されている。さらに、本体部22の軸方向中間部には、雄側接続部22Cの挿入孔30側に、スパナ等を係合可能な六角ナット部22Dが形成されている。
なお、接続対象44に形成された雌螺子46は、一例として、JIS B 0203に記載の管用テーパめねじ(図4の表参照。図4の表は、JIS B 0203の要部の抜粋)に準じたテーパめねじである。
本実施形態の継手20は、本体部22、中間部24、スリーブ28、及び解放リング32は樹脂材料製、ロックリング40はステンレス等の金属製である。
図2に示すように、雄側接続部22Cの外周部には、挿入孔30と反対側の先端側に真チュウ(黄銅)、ステンレス等の金属材料からなる先端部材48が取り付けられている。この先端部材48は、本体部22を成形する際に、樹脂材料と一体的に接合されている。
雄側接続部22Cの外周面には、一例として、第1の雄螺子の一例としての第1のテーパ雄ねじ50Aが形成されている。また、先端部材48の外周部にも、第2の雄螺子の一例としての第2のテーパ雄ねじ50Bが形成されている。なお、第1のテーパ雄ねじ50Aのねじ山と第2のテーパ雄ねじ50Bのねじ山とは連続している。以後、第1のテーパ雄ねじ50A、及び第2のテーパ雄ねじ50Bを総称して、テーパ雄ねじ50と呼ぶ。テーパ雄ねじ50は、JIS B 0203に記載の管用テーパおねじ(図4の表参照)に準じて形成されている。
先端部材48の内径は、雄側接続部22Cの内径(流路27の径)よりも大径であり、先端部材48の図面右側(矢印R方向側)の端面48Aは、雄側接続部22Cの径方向に対して平行とされ、該端面の径方向外側端部は、雄側接続部22Cの外周部に露出している。
一方、先端部材48の内周面48Bは、雄側接続部22Cの軸方向と平行とされており、雄側接続部22Cの先端側の端面に露出している。
言い換えれば、本実施形態の先端部材48は、先端部材48と雄側接続部22Cの樹脂材料との境界が、雄側接続部22Cの流路27に露出しないように、雄側接続部22Cに取り付けられている。
図2の符号Aで示す1点差線は、テーパ雄ねじ50の基準径の位置(図4の表の基準径の位置)を示している。本実施形態のテーパ雄ねじ50は、一例として、ねじの呼びがR1/2の管用テーパおねじである(各部の寸法は図4参照)。
本実施形態の継手20を接続対象44の雌螺子46に螺合して、雌螺子46との間でシール性を確保するには、外周側(ねじ側)に露出する先端部材48と樹脂製の雄側接続部22Cとの境界(端面48A)の位置を、基準径の位置Aから雄側接続部22Cの先端側(矢印L方向側)へ、テーパ雄ねじ50のねじ山の1ピッチ分の長さPだけ離間した位置Bよりも、さらに雄側接続部22Cの先端側へ離間した位置に設けることが好ましい。
さらに、テーパ雄ねじ50の公差と接続対象のテーパ雌ねじの公差の組み合わせを最大限考えるのであれば、雄側接続部22Cの先端から軸方向に計測する境界(端面48A)までの距離Lは、雄側接続部22Cの先端から基準径の位置Aまでの距離(図4の表の基準径の長さa:8.16mm)-基準径の位置Aのおねじの軸方向の許容差(図4の表のb:1.81mm)-基準径のめねじの軸方向の許容差(図4の表のc:2.27mm)-テーパ雄ねじ50のねじ山の1ピッチ分の長さP(図4の表のピッチP:1.8143mm。ねじ山1周分の長さ)=2.27mm以下とすることが好ましい。即ち、基準径の位置Aの先端側に、少なくとも1ピッチ分の長さP+公差分の第1のテーパ雄ねじ50Aがあることが好ましい。
即ち、基準径の位置Aよりも先端側に先端部材48と樹脂材料との境界が配置されていることが好ましく、金属材料からなる接続対象44に形成された雌螺子46に対して、樹脂材料製のねじ山を密着させてシール性を確保することが好ましい。
(作用、効果)
本実施形態の継手20は、雄側接続部22Cの先端側に、樹脂材料に比較して硬い金属材料製の第2のテーパ雄ねじ50Bを有する先端部材48が設けられているので、雄側接続部22Cの軸心が雌螺子46の軸心に対して傾いた状態で捩じ込もうとすると、捩じ込みの極初期段階で、金属製の第2のテーパ雄ねじ50Bと金属製の雌螺子46との不適切な接触となって、雄側接続部22Cを回すことができなくなるため、不適切な捩じ込みを行なっていることが容易に判断でき、これにより、雄側接続部22Cの不適切な捩じ込みを抑制することができる。
なお、雄側接続部22Cが雌螺子46に対して適性に捩じ込まれると、基準径の位置Aで雄側接続部22Cのねじ山の斜面と雌螺子46のねじ山の斜面とが密着し、基準径の位置Aで適正なシール性能が発揮される。
また、本実施形態の継手20では、先端部材48と雄側接続部22Cの樹脂材料との境界(端面48A、内周面48B)が、水等の流体が通過する雄側接続部22Cの流路27に露出していないので、雄側接続部22Cが雌螺子46に対して適性に捩じ込まれていれば、仮に、先端部材48と樹脂材料との間に隙間が生じた場合であっても、流路27を通過する流体が外部に漏れ出ることは無い。
なお、配管10を継手20へ接続する際には、配管10を継手20の挿入孔30に挿入する。すると、配管10の先端がロックリング40を拡径し、配管10の外周面がロックリング40の爪部42と摺接しながら配管10が奥側へ挿入され、配管10の内周面がOリング34に圧接する。配管10が更に挿入されると、配管10の先端が本体部22の壁面23に到達し、接続が完了する。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態の継手20では、ロックリング40で、配管10を保持する例について説明したが、他の保持部材、例えば、コレット等により、配管10を外周側から保持する構成としてもよく、雄側接続部22C以外の構成は、従来公知の他の構造であってもよい。
また、雄側接続部22Cは、外周部にシールテープを巻き付けて雌螺子46に捩じ込んでもよい。
10 …継手、22…本体部(継手本体)、27…流路、48…先端部材、50A…第1のテーパ雄ねじ(第1の雄ねじ、テーパおねじ)、50B…第2のテーパ雄ねじ(第2の雄ねじ、テーパおねじ)、A…基準径の位置、P…ねじ山の1ピッチ分の長さ

Claims (4)

  1. 軸心部分に流体の流路が設けられた中空形状の継手本体と、
    前記継手本体に設けられ樹脂材料から形成された雄側接続部と、
    前記雄側接続部の外周部に形成された第1の雄螺子と、
    前記雄側接続部の外周部の先端に設けられた金属材料製の先端部材と、
    前記第1の雄螺子のねじ山に連続するねじ山を有し、前記先端部材の外周部に形成された第2の雄螺子と、
    を有し、
    前記樹脂材料と前記先端部材との境界部分が前記雄側接続部の内周面に露出していない継手。
  2. 前記先端部材は、金属材料でリング状に形成されている、請求項1に記載の継手。
  3. 前記第1の雄螺子、及び前記第2の雄螺子は、テーパおねじである、請求項1または請求項2に記載の継手。
  4. 前記雄側接続部の先端から計測した前記先端部材の軸方向長さは、前記雄側接続部の先端から前記テーパおねじの基準径の位置までの軸方向長さから、ねじ山の1ピッチ分の長さを引いた長さ以下に設定されている、請求項3に記載の継手。
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