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JP7054522B2 - 樹脂組成物及び樹脂部品 - Google Patents
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Description

本発明は、光透過性を有する樹脂組成物に関する。
例えば遊技機などにおいて、光透過性を有する樹脂組成物を用いた装飾用部材が用いられている。例えば特許文献1には、面発光を行う導光部材を用いて発光させる遊技機の装飾部材が提案されている。この装飾部材は、導光部材の光を反射させる光拡散部材を用いて、発光による演出を行っている。
特開2016-116909号公報
特許文献1の導光部材は、ライトから光を導入して拡散することにより、広い範囲において発光しているように見せる部材である。このような面発光用の部材は、従来、大きな発光量を実現するために光拡散剤を多量に含有させていた。そのため、その部材の透過性は低下してしまい、特許文献1のように遊技者には直接には視認されない場所に配置されて用いられるか、或いは、透過性が低く、その内側を外部からは視認できない状態のものとして用いられていた。すなわち、透過性が低いことにより用途や装飾のアイデアが限定されていた。
本発明の目的は、透過性が高く、かつ、高度な拡散性を有する樹脂組成物を提案することである。
本発明の一態様は、白色顔料と、光拡散剤と、ポリカーボネートと、を含み、光透過性を有する樹脂組成物である。このような樹脂組成物は、明確な理由は必ずしも明らかではないが、光の拡散効果を高度に上昇させることができる。よって、光拡散剤の配合量の削減が可能となり、透過性を高く維持しつつ光の拡散効果を高めて、明るく発光させることができる。
上述した樹脂組成物において、白色顔料として、少なくとも酸化チタンを含んでいてもよい。酸化チタンを用いることで、光の拡散効果をより高めることができる。なお、酸化チタンが樹脂組成物に0.00005~0.01質量%の範囲で含まれると、樹脂組成物の透明性を高度に維持しつつ発光機能を発揮することができる。
上述した樹脂組成物において、光拡散剤は、無機系光拡散剤、アクリル系光拡散剤、シリコン系光拡散剤、のうちの少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。このような光拡散剤であれば、光の拡散効果をより高めることができる。なお、シリコン系光拡散剤が樹脂組成物に0.0005~0.1質量%の範囲で含まれると、樹脂組成物の透明性を維持しつつ発光機能を高めることができる。
上述した樹脂組成物は、少なくとも一部が、一定の肉厚であって、平面形状及び曲面形状のうちの少なくともいずれか一方の形状に形成され、光の透過性を有する透光部と、透光部に向かう光を導入する光導入面と、を備えていてもよい。
このように構成された樹脂組成物であれば、光導入面から導入された光の透光部による拡散を良好に実現することができる。
図1Aが樹脂組成物の平面図であり、図1BがIB-IB断面図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお以下の実施形態は本発明の一形態に過ぎず、本発明は以下の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
[1.樹脂組成物の製造に用いる材料]
本実施形態の樹脂組成物は、白色顔料と、光拡散剤と、ポリカーボネートと、を含む組成物である。樹脂組成物には、これら以外の材料が含まれていてもよい。
(i)白色顔料
白色顔料は、公知のものを使用することができる。例えば、酸化チタン、アルミナ、タルク、マイカ、酸化亜鉛、硫化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、酸化ジルコニウムなどを用いることができる。
なお、発明者の研究の結果、特に酸化チタンを用いることで、本発明の効果である透過性と発光性を高度に両立できることが明らかになった。
これらの白色顔料は、透過性と発光性を高度に両立するために、樹脂組成物全体を100質量%としたときに、0.00005~0.01質量%の範囲で用いてもよいが、0.0001質量%以上とすることでより高度な発光性(拡散性)を実現でき、また0.005質量%以下、特に0.001質量%以下であることでより高度な透過性が実現できる。
また白色顔料は、例えば、平均粒径が、0.01~1μmの範囲のものを用いることができる。
(ii)光拡散剤
光拡散剤も白色顔料と同様に、公知のものを使用することができる。例えば、無機系光拡散剤、アクリル系光拡散剤、シリコン系光拡散剤、のうちの少なくともいずれか1つを用いることができる。
無機系光拡散剤としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素(シリカ)、ホワイトカーボン、溶融シリカ、酸化マグネシウム、酸化ホウ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸アルミ化ナトリウム、珪酸亜鉛、ガラス粒子、ガラス繊維、ガラスフレーク、ワラストナイト、ゼオライト、セピオライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、カオリンなどを用いることができる。
アクリル系光拡散剤としては、1種以上の(メタ)アクリル系単量体の重合体、共重合体、これらの混合物を用いることができる。例えば、アクリル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、アクリルースチレン共重合体などの微粒子を採用してもよい。アクリル系単量体の例としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタアクリレートなどが挙げられる。
シリコン系光拡散剤としては、シロキサン、シリコーン樹脂などの微粒子を用いることができる。シリコーン樹脂としては、シルセスキオキサンを用いることができる。その具体的な例としては、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリエチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリブチルシルセスキオキサンなどを挙げることができる。
これらの光拡散剤は、樹脂組成物全体を100質量%としたときに、0.0005~0.2質量%の範囲で用いることができるが、特に無機系光拡散剤であれば0.003~0.15質量%、アクリル系光拡散剤であれば0.002~0.13質量%、シリコン系光拡散剤であれば0.0005~0.1質量%、の範囲としたときに、透過性と発光性を高度に両立できる。
(iii)その他
酸化防止剤や滑剤などを、樹脂組成物を構成する材料に応じて適宜配合することができる。その具体的な組成や配合量は必要に応じて設定でき、特に限定されない。
[2.製造例]
<実施例>
本実施例では、添加剤をポリカーボネートと混合して第1混合物を生成し、第1混合物にさらにポリカーボネートを混合して第2混合物を生成した。この第2混合物を用いて、加熱工程や圧縮成形工程を含む公知の製造方法により樹脂組成物を成形した。
添加剤は、白色顔料としての酸化チタンを2.0質量%、光拡散剤としてのポリメチルシルセスキオキサンを20.0質量%、酸化防止剤を40.0質量%、滑剤を38.0質量%配合して製造した。
第1混合物は、上述した添加剤25gを、ポリカーボネート50kgに添加し、混合して生成した。第2混合物は、この第1混合物30.0質量%と、ポリカーボネート70.0質量%と配合して混合して生成した。
最終的な樹脂組成物においては、樹脂組成物全体を100質量%としたときに、白色顔料としての酸化チタンが0.0003質量%、光拡散剤としてのポリメチルシルセスキオキサンが0.003質量%、酸化防止剤が0.006質量%、滑剤が0.0057質量%含まれる。
なお、酸化チタンの平均粒径は0.2μm、ポリメチルシルセスキオキサンの平均粒径は4.5μmのものを用いた。
図1A,Bに、樹脂組成物の形状の例を示す。
樹脂組成物1は、半球形状であって薄板状の曲面部3と、曲面部3の外周の端部に設けられるフランジ状のフランジ部5と、を備える。フランジ部5における曲面部3と接続する側とは反対側の面5aからLEDなどの発光部材11により光を導入すると、曲面部3の全体において光を拡散し、発光したような状態となる。曲面部3が本発明の透光部に相当し、面5aが本発明の光導入面に相当する。
[3.効果]
(3a)上記実施例にて製造した樹脂組成物は、高い透明度を示すものである。そして、同様の透明度を示す従来の材料、例えばアクリル樹脂又はABS樹脂の基材に光拡散剤を配合したものと比較して、光を導入したときに、より明るく発光(面発光)する。すなわち、上述した樹脂組成物は、透過性と、高度な光拡散性と、を両立することができる。
白色顔料と光拡散剤とを同時に含むことにより、光が樹脂組成物内に導入されたときの反射性が高度に高まる理由は必ずしも明らかではないが、その効果によって光拡散剤の使用量を低減でき、透過性を高めることができる。
(3b)特に、白色顔料として酸化チタンを用い、光拡散剤としてシリコン系光拡散剤を用いることで、より高度な透過性と光拡散性を両立することができる。
(3c)樹脂組成物はポリカーボネートを主剤として構成されているため、頑丈であり、破損がし難く都合がよい。
[4.その他の実施形態]
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、白色顔料や光拡散剤の配合割合は特に限定されない。透過性をより高めたい場合には白色顔料や光拡散剤の配合割合を低減してもよい。逆に、発光性をより高めたい場合には白色顔料や光拡散剤の配合割合を増加させてもよい。
また例えば酸化チタンは、樹脂組成物全体を100質量%としたときに、0.00005~0.01質量%の範囲で用いることが考えられるが、0.0001質量%以上とすることでより高度な発光性(拡散性)を実現でき、また0.005質量%以下、特に0.001質量%以下であることでより高度な透過性が実現できる。
また、樹脂組成物の形状は、上記実施形態の形状に限定されることはなく、様々な形状とすることができる。
具体的には、少なくとも一部が、一定の肉厚であって、平面形状及び曲面形状のうちの少なくともいずれか一方の形状に形成され、光の透過性を有する透光部と、透光部に向かう光を導入する光導入面と、を備えていてもよい。
すなわち、図1の樹脂組成物1と比較したとき、発光面である曲面部3が平面であってもよい。また発光面の一部が、曲面又は平面以外の形状として形成されていてもよいし、模様や色彩が施されていても良い。ここでいう透過性とは、曲面部3などの発光面を通じて、その反対側が視認できる程度の透過性であってもよい。光導入面は、その面から光を導入したときに、光が透光部に到達できる位置に設けられていればよい。一定の肉厚部分の一部には突起や窪みが形成されていてもよい。
1…樹脂組成物、3…曲面部、5…フランジ部、5a…面、11…発光部材

Claims (5)

  1. 白色顔料と、光拡散剤と、ポリカーボネートと、を含み、光透過性を有する樹脂組成物であって、
    前記白色顔料として、0.00005~0.01質量%の範囲にて酸化チタンを含み、
    前記光拡散剤として、0.0005~0.1質量%の範囲でシリコン系光拡散剤を含む(ただし、ポリカーボネート100重量部に対して0.05重量部以上の範囲を除く)、樹脂組成物。
  2. 白色顔料と、光拡散剤と、ポリカーボネートと、を含み、光透過性を有する樹脂組成物であって、
    前記白色顔料として、少なくとも0.00005~0.01質量%の範囲で酸化チタンを含み、
    前記光拡散剤は、少なくとも、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、ホワイトカーボン、溶融シリカ、酸化マグネシウム、酸化ホウ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸アルミ化ナトリウム、珪酸亜鉛、ガラス粒子、ガラス繊維、ガラスフレーク、ワラストナイト、ゼオライト、セピオライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、カオリンからなる群から選ばれる1種以上の無機系光拡散剤を含む、樹脂組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物であって、
    前記酸化チタンが、0.00005~0.005質量%の範囲で含まれる、樹脂組成物。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物であって、
    前記酸化チタンが、0.00005~0.001質量%の範囲で含まれる、樹脂組成物。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物により構成される樹脂部品であって、
    少なくとも一部が、一定の肉厚であって、平面形状及び曲面形状のうちの少なくともいずれか一方の形状に形成され、光の透過性を有する透光部と、
    前記透光部に向かう光を導入する光導入面と、を備える、樹脂部品。
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