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JP7059638B2 - 記録装置、記録方法、及び、記録プログラム - Google Patents
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JP7059638B2 - 記録装置、記録方法、及び、記録プログラム - Google Patents

記録装置、記録方法、及び、記録プログラム Download PDF

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Description

本発明は、インクと反応する反応層を有する被印刷物にインク滴を吐出する技術に関する。
特許文献1には、記録ヘッドから色材インクおよびプリント性向上インクを記録媒体に吐出して画像を記録媒体上に形成するインクジェットプリント方法が開示されている。この方法では、色材インク記録ヘッドの複数のインク吐出口のうち吐出状態の劣化が判定された異常インク吐出口に対応する記録ドットおよび該記録ドットの近傍に対しプリント性向上インクを非付与としてスジの近傍のインクドットを滲ませて画像の形成を行う。
特開2002-067296号公報
しかし、記録媒体に付与されるプリント性向上インクを細かくパターニングすることができない場合、異常インク吐出口に起因する筋を見え難くさせるために上述の方法を用いることができない。
尚、上述のような問題は、種々の記録装置に存在し得る。
本発明の目的の一つは、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる技術を提供することにある。
本発明の記録装置は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
前記反応層は、凝集性を有するカチオン性物質を含み、
前記第一インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
前記第二インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
単位重量の前記第二インク滴に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の前記第一インク滴に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きい、態様を有する。
また、本発明の記録装置は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
前記第二インク滴は、前記第一インク滴に含まれる色材を該第一インク滴よりも少ない濃度で含む、態様を有する。
さらに、本発明の記録装置は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
前記処理部は、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する、態様を有する。
また、本発明の記録方法は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる工程と、を含み、
前記反応層は、凝集性を有するカチオン性物質を含み、
前記第一インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
前記第二インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
単位重量の前記第二インク滴に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の前記第一インク滴に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きい、態様を有する。
さらに、本発明の記録方法は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる工程と、を含み、
前記第二インク滴は、前記第一インク滴に含まれる色材を該第一インク滴よりも少ない濃度で含む、態様を有する。
さらに、本発明の記録方法は、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる吐出制御工程と、を含み、
前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
前記吐出制御工程では、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する、態様を有する。
さらに、本発明の記録プログラムは、インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる移動制御機能と、
前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる吐出制御機能と、をコンピューターに実現させ
前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
前記吐出制御機能は、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する、態様を有する。
本発明によれば、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる技術を提供することできる。
記録装置の例を模式的に示す図。 記録装置の要部の構成例を模式的に示す図。 吐出部の例を模式的に示す図。 インク滴の着弾順の例を模式的に示す図。 図5Aは記録装置の要部の例を模式的に示す図、図5Bは振動板の残留振動に基づく起電力曲線の例を模式的に示す図。 図6Aは不良ノズル検出ユニットの電気回路の例を模式的に示す図、図6Bは増幅部からの出力信号の例を模式的に示す図。 インクの成分及び物性の例を示す図。 元データの例を模式的に示す図。 修正データの例を模式的に示す図。 第二インク滴及び第一インク滴のドットが形成される例を模式的に示す図。 第一インク滴がライン状の領域の方へ滲む様子を模式的に例示する図。 元データの別の例を模式的に示す図。 修正データの別の例を模式的に示す図。 記録装置の別の例を模式的に示す図。 第一インク滴の色と第二インク滴の色との対応関係の例を模式的に示す図。 インクの成分及び物性の別の例を示す図。 シリアルプリンターの記録方法の例を模式的に示す図。 比較例においてインク滴のドットが形成される様子を模式的に示す図。 比較例において相対移動方向に沿った筋が目立つ様子を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1~19に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
また、本願において、数値範囲「Min~Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。化学式で表される組成比は化学量論比を示し、化学式で表される物質には化学量論比から外れたものも含まれる。
[態様1]
図1,2等に例示するように、本技術の一態様に係る記録装置1は、第一吐出部E1、第二吐出部E2、駆動部U1、及び、処理部U2を含む。前記第一吐出部E1は、インク66と反応する反応層RE1を有する被印刷物(print substrate)M1に第一インク滴i1(図4の例ではCy,Ma,Ye,Bkのインク滴)を吐出する複数の第一ノズルN1を有する。前記第二吐出部E2は、前記被印刷物M1の同じ位置P0に対して前記第一インク滴i1よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴i2(図4の例ではGrのインク滴)を吐出する複数の第二ノズルN2を有する。前記駆動部U1は、前記第一吐出部E1及び前記第二吐出部E2に対して前記被印刷物M1を相対移動方向(例えば送り方向D2)へ相対移動させる。前記処理部U2は、前記相対移動方向(D2)へ相対移動する前記被印刷物M1の内、前記複数の第一ノズルN1に含まれる不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に前記第二ノズルN2から前記第二インク滴i2を吐出させる。
上記態様1では、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に対して先に着弾する第二インク滴i2(例えばGrのインク滴)が反応層RE1と反応するので、前記ライン状の領域A1の反応性が抑制され、図10,11に例示するように、ライン状の領域A1に隣接する部分に着弾する第一インク滴i1(図10,11の例ではBkのインク滴)が前記ライン状の領域A1の方へ滲む。従って、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる記録装置を提供することできる。
ここで、インクには、顔料や染料といった色材を含むインクに限定されず、色材を含んでいない液も含まれる。例えば、印刷物の耐擦性や光沢感を上げるために用いられるクリアインク・オーバーコートインク・オーバープリントインク・グロスオプティマイザーインクなどと呼称される樹脂を含有した液がこれに該当する。
反応層には、インクのアニオン性物質を凝集させるカチオン性物質を含む層、インクのアニオン性物質同士の反発を弱める酸性物質を含む層、等が含まれる。反応層は、被印刷物の全面に配置されてもよいし、被印刷物の一部に配置されてもよい。
ノズルは、インク滴が吐出される小孔のことである。前記インク滴が被印刷物に着弾すると、被印刷物にインクドットが形成される。
第一インク滴の色には、Cy(シアン)、Ma(マゼンタ)、Ye(イエロー)、Bk(ブラック)、Cyよりも淡いLc(ライトシアン)、Maよりも淡いLm(ライトマゼンタ)、Yeよりも濃いDy(ダークイエロー)、Bkよりも淡いGr(グレー)、Wh(ホワイト)、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)、CL(無色)、等を適用可能である。
第二インク滴の色にも、第一インク滴に適用可能な色を適用可能である。第二インク滴の色が第一インク滴の色と異なる場合でも、第一インク滴がライン状の領域の方へ滲むので、不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる効果が得られる。
吐出部(第一吐出部及び第二吐出部)に対して被印刷物を相対移動させることには、移動しない吐出部に対して被印刷物を移動させること、移動しない被印刷物に対して吐出部を移動させること、及び、吐出部と被印刷物の両方を移動させることのいずれも含まれる。
尚、上述した付言は、以下の態様においても適用される。
[態様2]
図1,3等に例示するように、前記複数の第二ノズルN2は、前記被印刷物M1の前記相対移動方向(D2)において前記複数の第一ノズルN1よりも上流側に配置されてもよい。この態様は、吐出部に対して被印刷物M1が相対移動方向(D2)へ相対移動している状態において、被印刷物M1の同じ位置P0に対して第一インク滴i1よりも先に第二インク滴i2が着弾する。従って、本態様は、不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる好適な技術を提供することできる。
[態様3]
図1等に例示するように、本記録装置1は、前記反応層RE1が無い前記被印刷物M0に対して前記反応層RE1に変わる反応液RE0を付着させる反応層形成部U3をさらに含んでもよい。この態様は、反応層RE1が無い被印刷物M1を使用することができるので、利便性を向上させることができる。
[態様4]
また、本記録装置1は、前記複数の第一ノズルN1に含まれる不良ノズルLNを検出する不良ノズル検出部U4をさらに含んでもよい。この態様は、複数の第一ノズルN1に含まれる不良ノズルLNを別途検出する必要が無いので、利便性を向上させることができる。
[態様5]
ところで、前記反応層RE1は、凝集性を有するカチオン性物質(例えば変性ポリエチレンイミン)を含んでもよい。図7等に例示するように、前記第一インク滴i1は、凝集性を有するアニオン性物質(例えば樹脂溶液D及びアニオン性界面活性剤A)を含んでもよい。前記第二インク滴i2は、凝集性を有するアニオン性物質(例えば樹脂溶液A,B,C,Dのいずれか及びアニオン性界面活性剤A)を含んでもよい。単位重量の前記第二インク滴i2に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質(例えばマグネシウムイオン)のモル数は、前記単位重量の前記第一インク滴i1に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きくてもよい。本態様は、第二インク滴i2に被印刷物M1の反応層RE1と反応するアニオン性物質が多いので、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1のカチオン性がより効果的に抑制される。従って、本態様は、不良ノズルに起因する筋をさらに見え難くさせる技術を提供することできる。
[態様6]
図7等に例示するように、前記第一インク滴i1の表面張力は、前記第二インク滴i2の表面張力よりも低くてもよい。この態様は、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に着弾した第二インク滴i2が第一インク滴i1により覆われやすくなるので、不良ノズルに起因する筋をさらに見え難くさせる技術を提供することできる。
[態様7]
ところで、前記第二インク滴i2は、色材を含まない無着色インク(CLインク)のインク滴67、又は、グレーインク(Grインク)等の無彩色インクのインク滴67でもよい。この態様は、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に有彩色が付与されないので、不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる好適な技術を提供することできる。
[態様8]
また、前記第二インク滴i2は、前記第一インク滴i1に含まれる色材を該第一インク滴i1よりも少ない濃度で含んでもよい。この態様の例としては、Cyの第一インク滴i1に対するLcの第二インク滴i2、Maの第一インク滴i1に対するLmの第二インク滴i2、Bkの第一インク滴i1に対するGrの第二インク滴i2、等が挙げられる。本態様は、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に元の色成分の一部が付与されるので、不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる好適な技術を提供することできる。
[態様9]
さらに、図12等に例示するように、前記第二ノズルN2は、前記被印刷物M1に対して前記ライン状の領域A1に加えて該ライン状の領域A1以外の第二領域A2に前記第二インク滴i2を吐出してもよい。図13に例示するように、前記処理部U2は、前記第二ノズルN2から吐出される前記第二インク滴i2により形成されるドットを前記ライン状の領域A1よりも前記第二領域A2の方が小さくなるように制御してもよい。本態様は、記録される画像の粒状感がさらに抑制されるので、記録される画像の画質を向上させることができる。
[態様10]
ところで、本技術の一態様に係る記録方法は、以下の工程(a),(b)を含む。
(a)インク66と反応する反応層RE1を有する被印刷物M1に第一インク滴i1(図4の例ではCy,Ma,Ye,Bkのインク滴)を吐出する複数の第一ノズルN1を有する第一吐出部E1、及び、前記被印刷物M1の同じ位置P0に対して前記第一インク滴i1よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴i2(図4の例ではGrのインク滴)を吐出する複数の第二ノズルN2を有する第二吐出部E2に対して前記被印刷物M1を相対移動方向(例えば送り方向D2)へ相対移動させる移動制御工程。
(b)前記相対移動方向(D2)へ相対移動する前記被印刷物M1の内、前記複数の第一ノズルN1に含まれる不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に前記第二ノズルN2から前記第二インク滴i2を吐出させる吐出制御工程。
上記態様10は、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる記録方法を提供することできる。
本記録方法は、以下の工程(c),(d)をさらに含んでもよい。
(c)前記反応層RE1が無い被印刷物M0に対して前記反応層RE1に変わる反応液RE0を付着させる付着工程。
(d)前記複数の第一ノズルN1に含まれる不良ノズルLNを検出する検出工程。
[態様11]
また、本技術の一態様に係る記録プログラムは、工程(a)に対応する移動制御機能、及び、工程(b)に対応する吐出制御機能をコンピューター(例えば記録装置1)に実現させる。本態様は、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる記録プログラムを提供することできる。本記録プログラムは、工程(c)に対応する付着制御機能、及び、工程(d)に対応する検出制御機能をコンピューターに実現させてもよい。
さらに、本技術は、前記記録装置を含む複合装置、前記記録装置の制御方法、前記複合装置の制御方法、前記記録装置の制御プログラム、前記複合装置の制御プログラム、前記記録プログラムや前記制御プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。前述の装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
(2)記録装置の構成の具体例:
図1は、記録装置1の例として、送り方向D2(相対移動方向の例)へ連続した被印刷物M0の表面に反応層RE1を形成して記録ヘッドH0からインク滴を反応層RE1に吐出するラインプリンターを模式的に示している。ラインプリンターは、送り方向D2に沿ったライン状の領域を1回の走査でドットを形成する印刷装置であり、インクジェットプリンターの一種である。図2は、記録装置1において制御部46を中心とした制御系を模式的に例示している。図2において、印刷ユニット13に含まれるヘッドユニット20を抜き出して示し、ヘッドH0の一つをさらに抜き出して示している。図1,2に示す記録装置1は、送り方向D2の上流側から順に、繰り出し部11、反応液塗布ユニット12、印刷ユニット13、温風炉14、及び、巻き取り部15を有し、制御部46による制御により動作する。
尚、本明細書において、方向や位置等の同一は、厳密な一致に限定されず、誤差により厳密な一致からずれることを含む。「直交」は、厳密な90°に限定されず、誤差により厳密な90°からずれることを含む。また、各部の位置関係の説明は、例示に過ぎない。従って、左右方向を上下方向又は前後方向に変更したり、上下方向を左右方向や前後方向に変更したり、前後方向を左右方向や上下方向に変更したり、回転方向を逆方向に変更したり等することも、本技術に含まれる。
反応層RE1を形成する前の被印刷物M0は、図1に示す例では長尺状のロール紙(連続用紙)であるが、カット紙でもよい。被印刷物M0には、紙、フィルム、ラベル用紙、布、中間転写媒体、プリント基板、立体物、等、インク滴を受ける種々の媒体を使用可能である。従って、記録装置1は、ラベル印刷機、捺染機、軟包装印刷機、プリント基板製造装置、立体物造形装置、等でもよい。例えば、紙系の被印刷物には、上質紙、コート紙、キャスト紙、等が含まれる。フィルム系の被印刷物には、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルムやポリエチレン(PE)樹脂フィルムといったポリオレフィン樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムといったポリエステル樹脂フィルム、等が含まれる。
繰り出し部11は、制御部46からの指示に従って、ロール状の被印刷物M0を繰り出し、送り方向D2(図1では右方向)へ連続した状態で被印刷物M0を反応液塗布ユニット12に供給する。
反応液塗布ユニット12(反応層形成部U3の例)は、制御部46からの指示に従って、反応層RE1が無い被印刷物M0の表面(図1では上側)に対して反応層RE1に変わる反応液RE0を付着させる。図1に示す反応液塗布ユニット12は、回転するロール12aに反応液RE0を塗り付けて被印刷物M0の表面の全体に塗布するというロールコーター式の装置である。これにより、反応液RE0の粘度が高くても乾燥が早く、均一で欠陥の無い反応層用の膜を低コストで形成することができる。一方、ロールコーター式の装置は、不良ノズルに起因するライン状の領域だけ反応層RE1を形成しないといった、反応層RE1のパターニングを行うことができない。
尚、予め反応層RE1を形成した被印刷物M1を用意することができる場合、記録装置1に反応液塗布ユニット12が無くてもよい。この場合、記録装置自身は、反応層RE1をパターニングすることができない。
反応液RE0には、凝集性を有するカチオン性物質、インクのアニオン性物質同士の反発を弱める酸性物質、等を用いることができる。本具体例では、反応液RE0が凝集性を有するカチオン性物質を含む場合について説明する。この場合の反応液RE0には、変性ポリエチレンイミン水溶液を含むポリエチレンイミン系水溶液、硫酸バリウムや硝酸カルシウムといった2価以上の金属イオンの塩を含む溶液、等を用いることができる。
印刷ユニット13は、被印刷物M1の下において被印刷物M1を支持し、適切な温度に非印刷物M1を制御するプラテン13aを含む送り機構41(駆動部U1の例)、及び、プラテン13aの上に配置されたヘッドユニット20を有している。送り機構41は、例えば、被印刷物M1を挟持したローラー対を複数有し、制御部46からの指示に従って、送り方向D2へ被印刷物M1を搬送する。前記ローラー対は、例えば、被印刷物M1に送り方向D2への力を加える駆動ローラーと、この力により回転する従動ローラーとの組合せを採用することができる。本具体例のヘッドユニット20は、複数の記録ヘッドH0、及び、インク滴の吐出が不良である不良ノズルの検出ユニット70(不良ノズル検出部U4の例)を有している。各記録ヘッドH0は、被印刷物M1の表面にインク滴67を吐出する複数のノズル64を有している。複数の記録ヘッドH0には、被印刷物M1にカラー画像を形成するためのインク(第一インク滴)を吐出する複数のノズルを有するヘッド(第一吐出部E1)、及び、不良ノズルの代わりに修整インク(第二インク滴)を吐出する複数のノズルを有するヘッド(第二吐出部E2)が含まれる。本具体例のカラー画像形成用のインクは、Cyインク、Maインク、Yeインク、及び、Bkインクが含まれている。本具体例の修整インクは、無彩色であるGrインクである。図1に示す印刷ユニット13には、送り方向D2の上流側から順に、Grのヘッド、Cyのヘッド、Maのヘッド、Yeのヘッド、及び、Bkのヘッドが並べられている。これらのヘッドH0の内、Cy,Ma,Ye,Bkのヘッドは第一吐出部E1の例であり、Grのヘッドは第二吐出部E2の例である。
温風炉14は、ヒーター14a及びファン14bを有し、被印刷物M1にインク滴が着弾した印刷物M2の表面に温風を送る。温風の条件は、特に限定されないが、一例を挙げると、90℃の温度且つ風速5m/秒で20秒加熱する条件に設定することができる。このような温風下、被印刷物M1の表面に着弾したインク滴の硬化が進み、乾燥も進む。
むろん、インク滴の硬化及び乾燥は、ファン14b無しにヒーター14aによる加熱により行ってもよいし、ヒーター14a無しにファン14bによる送風により行ってもよいし、印刷ユニット13から巻き取り部15までの搬送経路を長くすることにより行ってもよい。また、赤外線(IR)による放射加熱、マイクロ波による誘電加熱等を用いても良いし、これらを併用してもよい。
巻き取り部15は、制御部46からの指示に従って、送り方向D2へ連続した状態で印刷物M2を巻き取る。
図2に示すように、記録装置1は、制御系として、通信インターフェイス(I/F)43、半導体メモリー(RAM44(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)45)、制御部46、操作パネル73、等を備えている。
通信I/F43は、ホスト装置HT1が接続され、ホスト装置HT1から印刷データDA0等といった情報を受信し、ホスト装置HT1にステータスデータ等といった情報を送信する。通信I/F43の規格には、USB(Universal Serial Bus)、近距離無線通信規格、等を用いることができる。通信I/F43の通信は、有線でもよいし、無線でもよく、LAN(Local Area Network)やインターネット等といったネットワーク通信でもよい。尚、ホスト装置HT1には、パーソナルコンピューター(タブレット型端末を含む。)、スマートフォンといった携帯電話、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、等が含まれる。また、ホスト装置HT1と記録装置1とが一体化されていても、本技術を実施可能である。
RAM44は、入力バッファー、出力バッファー、ワークメモリー、等として利用される。入力バッファーには、受信した印刷データDA0が一時的に記憶される。ROM45には、制御部46によって実行される各種制御ルーチン、フォントデータ、グラフィック関数、各種手続き、等が書き込まれている。
制御部46(処理部U2の例)は、CPU(Central Processing Unit)46a、解像度変換部46b、色変換部46c、ハーフトーン処理部46d、修整部46e、駆動信号送信部46f、等を有する。制御部46は、SoC(System on a Chip)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等により構成してもよいし、汎用のパーソナルコンピューターやシングルボードコンピュータを用いても良い。また、その一部の機能をインターネット上のクラウド処理に代替することも可能である。
CPU46aは、RAM44をワークエリアとして使用し、ROM45に書き込まれている記録プログラムを実行することにより、記録装置1における情報処理や制御を中心的に行う。前記記録プログラムは、コンピューターである記録装置1を、駆動部U1、処理部U2、反応層形成部U3、及び、不良ノズル検出部U4として機能させる。CPU46aは、前記記録プログラムを実行することにより、駆動部U1に対応する移動制御機能、処理部U2に対応する吐出制御機能、反応層形成部U3に対応する付着制御機能、及び、不良ノズル検出部U4に対応する検出制御機能に対応する処理を行う。また、前記記録プログラムを実行する記録装置1は、駆動部U1に対応する移動制御工程、処理部U2に対応する吐出制御工程、反応層形成部U3に対応する付着工程、及び、不良ノズル検出部U4に対応する検出工程を実施する。記録プログラムが書き込まれたROM45は、記録プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体である。むろん、前記記録媒体は、外部のサーバーコンピューターのコンピューター読み取り可能な媒体(例えば磁気記録媒体)、持ち運び可能な半導体メモリー(例えばフラッシュメモリー)や磁気記録媒体(例えばハードディスク)やディスク状記録媒体、等でもよい。これらの記録媒体から記録プログラムがRAM44に読み込まれると、この記録プログラムを実行可能である。
解像度変換部46bは、ホスト装置HT1等からの印刷データDA0の入力画像の解像度を設定解像度に変換する。入力画像は、例えば、各画素にRGB(赤、緑、及び、青の意味)の256階調の整数値を有するRGBデータで表現される。
色変換部46cは、例えば、上述の設定解像度のRGBデータを各画素にCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、及び、ブラックの意味)の256階調の整数値を有するCMYKデータに変換する。
ハーフトーン処理部46dは、上述のCMYKデータを構成する各画素の階調値に対して例えばディザ法や誤差拡散法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行って前記階調値の階調数を減らし、不良ノズルLN(図8参照)により形成すべきドットを含むドットパターンを表す元データDA1(図8参照)を生成する。元データDA1は、ドットDTの形成状態を表すデータであり、ドットの形成有無を表す2値データでもよいし、大中小の各ドットといった異なるサイズのドットに対応可能な3階調以上の多値データでもよい。図8に示す元データDA1は、小ドットの形成有無を表すデータとされている。このデータは、2値データでもよいし、4値データといった3値以上の多値データでもよい。
修整部46eは、上述の元データDA1に基づいてGrインクの修整ドットDT2(図9参照)を含むドットパターンを表す修整データDA2(図9参照)を生成する。修整データDA2も、ドットの形成状態を表すデータである。図9に示す修整データDA2は、ドット無し、小ドット形成、及び、大ドット形成を含む3階調以上の多値データ(例えば4値データ)とされている。
駆動信号送信部46fは、上述の修整データDA2に基づいて駆動信号SGを生成し、この駆動信号SGをヘッドH0の駆動回路52へ出力する。
尚、上述した各部46b~46fは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成されてもよく、RAM44から処理対象のデータを直接読み込んだりRAM44に処理後のデータを直接書き込んだりしてもよい。
ヘッドH0の駆動素子51は、印刷に使用するノズル64の数の分、設けられている。駆動回路52は、上述の駆動信号SGに従って、各駆動素子51を駆動する。本具体例の駆動素子51は、ノズル64に連通する圧力室内のインク66に圧力を加えるピエゾ素子(圧電素子)であるものとする。むろん、熱により圧力室内に気泡を発生させてノズルからインク滴を吐出させる駆動素子等も用いることができる。ヘッドH0の圧力室611(図5A参照)には、インクカートリッジ65からインク66が供給される。インクカートリッジ65とヘッドH0の組合せは、例えば、Gr,Cy,Ma,Ye,Bkのそれぞれに設けられる。圧力室611内のインク66は、供給される駆動信号SGの電圧に応じて駆動素子51が圧力室611の壁を変形させることによりノズル64から被印刷物M1に向かってインク滴67として吐出される。これにより、被印刷物M1にインク滴67のドットDTが形成される。ここで、駆動信号SGの電圧変動幅を大きくするとノズル64から吐出されるインク滴67が大きくなるので、ドットのサイズを変える場合には駆動信号SGの電圧変動幅を変えればよい。例えば、駆動信号送信部46fが小ドット用の駆動信号SGを生成すると、駆動回路52に駆動される駆動素子51はノズル64から小ドット用のインク滴を吐出させ、被印刷物M1に小ドットを形成させる。駆動信号送信部46fが大ドット用の駆動信号SGを生成すると、駆動回路52に駆動される駆動素子51はノズル64から大ドット用のインク滴を吐出させ、被印刷物M1に大ドットを形成させる。被印刷物M1が送り方向D2へ搬送されることにより、すなわち、ヘッドH0に対して被印刷物M1が送り方向D2へ相対移動することにより、修整データDA2に対応した印刷画像が複数のドットDTにより被印刷物M1の表面に形成される。
操作パネル73は、出力部74、入力部75、等を有している。出力部74は、例えば、各種の指示に応じた情報や記録装置1の状態を示す情報を表示する液晶パネル(表示部)で構成される。出力部74は、これらの情報を音声出力してもよい。入力部75は、例えば、カーソルキーや決定キーといった操作キー(操作入力部)で構成され、ユーザーから各種の指示を受け付ける。入力部75は、表示画面への操作を受け付けるタッチパネル等でもよい。
図3は、Gr,Cy,Ma,Ye,BkのヘッドH0を模式的に例示している。図4は、各ヘッドH0からのインク滴の着弾順を模式的に例示している。図4において、インク滴67Gr,67Cy,67Ma,67Ye,67Bkは、それぞれGr,Cy,Ma,Ye,Bkのインク滴67を示している。図3,4において、ノズル64Gr,64Cy,64Ma,64Ye,64Bkは、それぞれインク滴67Gr,67Cy,67Ma,67Ye,67Bkを吐出するノズル64を示している。ヘッドH0Gr,H0Cy,H0Ma,H0Ye,H0Bkは、それぞれ複数のノズル64Gr,64Cy,64Ma,64Ye,64Bkを有する記録ヘッドを示している。図3において、各ヘッドH0は、ノズル列68を有するヘッドチップH01,H02,H03,H04を有している。符号D1は、各ヘッドチップH01~H04のノズル64の並び方向を示している。符号D3は、被印刷物M1の幅方向を示している。図3では並び方向D1と幅方向D3とが一致しているが、互いに異なる方向でも本技術に含まれる。また、図3では前記方向D1,D3と送り方向D2とが直交しているが、互いに異なる方向であれば直交していなくても本技術に含まれる。また、図3ではヘッドチップH01,H02,H03,H04のノズル68は送り方向D2において互いにオーバーラップしていないが、ヘッドチップの特性ばらつきに起因するムラを軽減するため、互いのノズルの一部をオーバーラップさせる構成としてもよい。
ここで、インク滴67Cy,67Ma,67Ye,67Bkは第一インク滴i1の例であり、インク滴67Grは第二インク滴i2の例である。ノズル64Cy,64Ma,64Ye,64Bkは第一ノズルN1の例であり、ノズル64Grは第二ノズルN2の例である。ヘッドH0Cy,H0Ma,H0Ye,H0Bkは第一吐出部E1の例であり、ヘッドH0Grは第二吐出部E2の例である。
図3に示す各ヘッドH0には、概ね並び方向D1に沿って4個のヘッドチップH01~H04が並べられている。むろん、各ヘッドH0におけるヘッドチップの数は、4個に限定されず、5個以上でもよいし、3個でも、2個でも、1個でもよい。各ヘッドH0は、ヘッドチップにある複数のノズル64により、被印刷物M1の幅全域にインク滴67を吐出することができる。
ノズル列68には、目詰まり等によりインク滴が吐出しなかったり吐出インク滴が正しい軌跡を描かなかったりする不良ノズルLNが生じることがある。不良ノズルLNがあると、送り方向D2に沿ってドットDTが形成されない、あるいはドットDTの径や着弾位置が所望のサイズや位置より変動してしまうことにより、ライン状の領域A1が被印刷物M1に生じる。元データDA1(図8参照)を調整しなければ、印刷画像に被印刷物M1の地色(例えば白色)の筋が送り方向D2に沿って生じてしまう。
本具体例では、不良ノズル検出ユニット70が複数のノズル64Cy,64Ma,64Ye,64Bkのそれぞれが正常状態であるか不良状態であるかを検出し、不良状態である不良ノズルLNが検出されると元データDA1(図8参照)から修整データ(図9参照)を生成することにしている。
図5A,5Bは不良ノズル検出ユニット70がノズル64の状態を検出する方法を模式的に例示する図であり、図5Aは記録装置1の要部を模式的に例示し、図5Bは振動板510の残留振動に基づく起電力曲線VRを模式的に例示している。図6Aは検出ユニット70の電気回路を模式的に例示し、図6Bはコンパレーター701bからの出力信号を模式的に例示している。
図5Aに示すヘッドH0の流路基板610には、圧力室611、インクカートリッジ65から圧力室611へとインク66が流れるインク供給路612、圧力室611からノズル64へとインク66が流れるノズル連通路613、等が形成されている。流路基板610には、例えばシリコン基板等を用いることができる。流路基板610の表面は、圧力室611の壁面の一部を構成する振動板部514とされている。振動板部514は、例えば酸化シリコン等で構成することができる。振動板510は、例えば、振動板部514、この振動板部514上に形成された駆動素子51、等で構成することができる。駆動素子51は、例えば、振動板部514上に形成された下電極511、概ね下電極511上に形成された圧電体層512、概ね圧電体層512上に形成された上電極513、を有する圧電素子等とすることができる。電極511,513は、例えば白金や金等を用いることができる。圧電体層512は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛、化学量論比でPb(Zrx,Ti1-x)O3)といった強誘電体のペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。
図5Aに示す不良ノズル検出ユニット70は、振動板510の残留振動に基づく圧電素子(駆動素子51)からの起電力状態を検出する。検出ユニット70の一端は下電極511に対して電気的に接続され、検出ユニット70の他端は上電極513に対して電気的に接続されている。
図5Bは、ノズル64からインク滴67を吐出するための駆動信号SGの供給後に生じる振動板510の残留振動に基づく駆動素子51の起電力曲線(起電力状態)VRを例示している。ここで、横軸は時間t、縦軸は起電力Vfである。起電力曲線VRは、正常なノズル64からインク滴67を吐出した例を示している。目詰まり等によりノズルからインク滴67が吐出しなかったり吐出インク滴67が正しい軌跡を描かなかったりすると、起電力曲線がVRからずれる。そこで、図6Aに示すような検出回路を用いてノズル64が正常であるか不良であるかを検出することができる。
図6Aに示す検出ユニット70は、増幅部701及びパルス幅検出部702を備えている。増幅部701は、例えば、オペアンプ701a、コンパレーター701b、コンデンサC1,C2、抵抗R1~R5、を備える。駆動回路52から出力される駆動信号SGが駆動素子51に印加されると、残留振動が生じ、残留振動に基づく起電力が増幅部701に入力される。この起電力に含まれる低周波成分はコンデンサC1と抵抗R1とで構成される高域通過フィルターによって除去され、低周波成分除去後の起電力がオペアンプ701aにより所定の増幅率で増幅される。オペアンプ701aの出力は、コンデンサC2と抵抗R4とで構成される高域通過フィルターを通過し、コンパレーター701bによって基準電圧Vrefと比較され、基準電圧Vrefより高いか否かによってハイレベルHかローレベルLかのパルス状電圧に変換される。
図6Bは、コンパレーター701bから出力されパルス幅検出部702に入力されるパルス状電圧の例を示している。パルス幅検出部702は、入力されるパルス状電圧の立ち上がり時にカウント値をリセットし、所定期間毎にカウント値をインクリメントし、次のパルス状電圧の立ち上がり時にカウント値を検出結果として制御部46へ出力する。カウント値は残留振動に基づく起電力の周期に対応し、順次出力されるカウント値は残留振動に基づく起電力の周波数特性を示す。ノズルが不良ノズルLNである場合の起電力の周波数特性(例えば周期)は、ノズルが正常である場合の起電力の周波数特性とは異なる。そこで、制御部46は、順次入力されるカウント値が許容範囲内であれば検出対象のノズルが正常であると判定することができ、順次入力されるカウント値が許容範囲外であれば検出対象のノズルが不良ノズルLNであると判定することができる。
上述した処理を各ノズル64について行うことにより、制御部46は、各ノズル64の状態を把握することができ、不良ノズルLNの位置を表す情報をRAM44といったメモリーに格納することができる。
むろん、不良ノズルLNの検出は、上述した方法に限定されない。例えば、光学的に吐出インク滴を検出する手段、電気容量変化でインク滴の吐出状態を検出する手段、等によっても、不良ノズルLNを検出することができる。また、複数のノズル64から対象のノズルを順次切り替えながらインク滴67を吐出させ、被印刷物M1にドットが形成されないノズルを識別する情報(例えばノズル番号)の操作入力を受け付けることも、不良ノズルLNの検出に含まれる。また、製造工場から出荷する前に不良ノズルLNを識別する情報を例えば不揮発性メモリーに記憶させると、記録装置1に不良ノズル検出部U4を設ける必要が無くなる。
(3)反応層と反応するインク、及び、インク滴の吐出制御の例:
複数のノズル64から吐出されるインク滴67の成分は、インク滴67が着弾した被印刷物M1の反応層RE1に含まれる物質(例えば凝集性を有するカチオン性物質である変性ポリエチレンイミン)と反応する。これにより、色材を含む凝集物が生成する。
図7は、Cyインク、Maインク、Yeインク、Bkインク、及び、Grインクの成分、及び、物性の例を示す表である。この表に示す組成の%表示は、重量%である。ここで、「Cy顔料」はシアン色の顔料であり、「Ma顔料」はマゼンタ色の顔料であり、「Ye顔料」はイエロー色の顔料であり、「Bk顔料」はブラック色の顔料(例えばカーボンブラック)である。「樹脂溶液A」、「樹脂溶液B」、「樹脂溶液C」、及び、「樹脂溶液D」は、いずれもアクリルスチレン系のポリマー溶液であり、凝集性を有するアニオン性物質である。各インクのpHは7.5~8.5となるように調整され、粘度は3.3~3.8cpとなるように調整されている。
第一インク滴i1となるCyインク、Maインク、Yeインク、及び、Bkインクにおいて、樹脂溶液A、樹脂溶液B、樹脂溶液C、樹脂溶液D、及び、アニオン性界面活性剤Aは、凝集性を有するアニオン性物質である。修整用の第二インク滴i2となるGrインクにおいて、樹脂溶液D、及び、アニオン性界面活性剤Aは、凝集性を有するアニオン性物質である。
図7に示す「表面張力」(単位:mN/m)及び「アニオン性」は、図7に示す成分のインクの物性を示している。ここで、「アニオン性」は、アニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質(例えばマグネシウムイオン)を含む溶液(例えば硫酸マグネシウム3重量%水溶液)をインク中に滴下し、全顔料が凝集するまでの滴定量の相対値(Cyインクを100とした相対値)を示している。なお、顔料の凝集の判断は経時変化による沈降により確認する他、遠心分離を用いて分離する、指示薬(例えばメチレンブルーとクロロホルム)を併用して指示薬色の変化をみる、レオメーターによる粘弾性の変化を検出する、DLS(Dynamic light scattering)により粒度分布変化をみる、といった手段のいずれかで変化が見られなくなった滴定量で判断してもよい。従って、「アニオン性」は、単位重量のインクに含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数に比例する数値であり、実質的に前記指標物質のモル数に対応する数値である。
図7に示す例では、第二インク滴i2となるGrインクのアニオン性は、第一インク滴i1となるCyインク、Maインク、Yeインク、及び、Bkインクのアニオン性よりも高い。すなわち、単位重量の第二インク滴i2に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の第一インク滴i1に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きい。
尚、インクのアニオン性を高くするためには、凝集性を有するアニオン性物質を含む材料(例えば、樹脂溶液A、樹脂溶液B、樹脂溶液C、樹脂溶液D、及び、アニオン性界面活性剤Aの少なくとも一つ)の配合比を増やせばよい。インクのアニオン性を低くするためには、凝集性を有するアニオン性物質を含む材料(例えば、樹脂溶液A、樹脂溶液B、樹脂溶液C、樹脂溶液D、及び、アニオン性界面活性剤Aの少なくとも一つ)の配合比を減らせばよい。
また、図7に示す例では、第一インク滴i1となるCyインク、Maインク、Yeインク、及び、Bkインクの表面張力は、第二インク滴i2となるGrインクの表面張力よりも低い。
尚、インクの表面張力を低くするためには、界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤Aとノニオン性界面活性剤Bの少なくとも一方)の配合比を増やせばよい。溶剤(例えば、プロピレングリコール、2-ピロリドン、1,2-ヘキサンジオール、及び、ジエチルアミンの少なくとも一つ)の配合比を増やして純水の配合比を減らしても、インクの表面張力を低くすることができる。インクの表面張力を高くするためには、界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤Aとノニオン性界面活性剤Bの少なくとも一方)の配合比を減らせばよい。溶剤(例えば、プロピレングリコール、2-ピロリドン、1,2-ヘキサンジオール、及び、ジエチルアミンの少なくとも一つ)の配合比を減らして純水の配合比を増やしても、インクの表面張力を高くすることができる。
まず、図18,19を参照して、修整インクであるGrインクを使用しない比較例において不良ノズルLNにより生じる地色の筋を説明する。図18,19は、比較例においてBkのノズル64Bkの一つにインク滴67Bkが吐出されない不良ノズルLNが生じた場合にBkのみの100%の画像を印刷する様子を模式的に示している。Bkインク以外のインクは記録ヘッドから吐出されないものとする。図18は、送り方向D2の下流側から見てBkのインク滴67Bkが形成される様子を示している。図19は、被印刷物M1の表面において送り方向D2に沿って目立つ筋が形成される様子を示している。
Bkのインク滴67Bkは、不良ノズルLN以外のノズル64Bkから被印刷物M1の全面に吐出される。被印刷物M1の表面には反応液RE0の塗布による反応層RE1が形成されているため、着弾した液状インク滴67Bkは広がる前に反応層RE1と反応する。これにより、インク滴67Bkの色材が凝集してドットDTの径が広がらず、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1が送り方向D2に沿った地色(例えば白色)の筋として現れる。
尚、反応層RE1を細かくパターニングすることができれば、地色の筋を目立たなくさせるためにライン状の領域A1のみ反応層RE1を形成しないことにより液状インク滴67Bkをライン状の領域A1に広がらせることが考えられる。しかし、反応層RE1をパターニングするためには反応液RE0を吐出するノズルを複数有する記録ヘッドを別途用意しなければならず、記録装置のコストアップになる。また、反応液RE0の粘性が高い場合、反応液RE0のインク滴が画像形成用のインク滴よりも大きくなり、ライン状の領域A1のみ反応層RE1が形成されないように細かく反応液RE0のインク滴を吐出することが困難である。
本具体例では、被印刷物M1において不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1の同じ位置P0(図4参照)に対して不良ノズルLNから吐出されるべき第一インク滴i1よりも先に着弾するタイミングでGrの第二インク滴i2を着弾させることにしている。これにより、ライン状の領域A1における反応層RE1の反応性がGrインクにより抑制された後で近隣に着弾した液状の第一インク滴i1がライン状の領域A1の方へ滲み、地色の筋が見え難くなる。
図8は、記録装置1のハーフトーン処理部46d(図2参照)により生成される元データDA1を模式的に例示している。図9は、記録装置1の修整部46e(図2参照)により生成される修整データDA2を模式的に例示している。図8,9では、簡略化のためにヘッドH0Bk,H0Grがそれぞれ8個のノズル64Bk,64Grを有している例を模式的に示している。図8に示す元データDA1はBkインクの小ドットDTの形成有無を表す2値データとされ、左半分がBk100%の画像を表すデータであり、右半分がBk50%の画像を表すデータである。図9に示す修整データDA2は、Bkインクについては小ドットDTの形成有無を表すデータとされ、Grインクについては大ドット(修整ドットDT2)の形成有無を表すデータとされている。図8,9に示す画素PXは、色を独立に割り当てることができる、画像を構成する最小要素であり、小ドット(通常ドットDT1)及び大ドット(修整ドットDT2)を含むドットDTを形成するか否かが割り当てられる単位領域である。被印刷物M1の幅方向D3、及び、送り方向D2へ並べられた複数の画素PXの内、画素PXLは不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1にある画素を示している。図8,9に示す第二領域A2は、被印刷物M1の表面において複数のノズル64Bkのうち不良ノズルLNを除く正常ノズルにより記録される領域を示している。複数のノズル64Grに含まれる修整ノズルRNは、不良ノズルLNに対応するノズルであり、不良ノズルLNにより記録すべきライン状の領域A1に修整ドットDT2を形成するノズルである。
以下、図2も参照して、インク滴の吐出制御の例を説明する。
記録装置1の修整部46eは、不良ノズル検出ユニット70から不良ノズルLNの位置情報を取得すると、不良ノズルLNにより形成される予定であったデータ(不良ノズルデータとする。)を元データDA1から削除する。すると、図9の上部に示すように、BkのドットDTについて、元データDA1からライン状の領域A1の通常ドットDT1を表すデータが無くなった修整データDA2が生成される。また、修整部46eは、Grのドットについて、Bkの通常ドットDT1を形成する予定であった画素PXLにGrの大ドットを形成することを表す修整データDA2を生成する。記録装置1の駆動信号送信部46fは、修整データDA2に基づいて駆動信号SGを生成して駆動回路52へ出力する。駆動回路52は、駆動信号SGに従って各駆動素子51を駆動する。
なお、本実施例の修整部46eでは不良ノズルLNの位置のBkの通常ドットDT1を形成する予定であった画素PXLにGrの大ドットを形成しているが、不良ノズルLNの位置の画素PXLすべてにGrの大ドットを形成してもよいし、不良ノズルLNの位置の画素PXL上に一定の発生率で規則的にあるいはランダムにGrの大ドットを形成してもよいし、不良ノズルLNの隣接ノズル位置のBkのドットDT発生状況を勘案して、例えば不良ノズルLNの隣接ノズル位置のBkのドットDTに隣接するようにGrの大ドットの配置を決定しても良い。
ここで、図4等に示すように、Grのノズル64Grは、被印刷物M1の同じ位置P0に対してBkのインク滴67Bkよりも先に着弾するタイミングでGrのインク滴67Grを吐出する。従って、幅方向D3においてBkの通常ドットDT1に隣接するGrの修整ドットDT2が形成される画素PXLに大ドット用のインク滴67Grが着弾した後、幅方向D3において隣接する画素PXに小ドット用のインク滴67Bkが着弾する。
図10は、Grのインク滴67Grが形成される位置P0を含む幅方向D3に沿った範囲においてGrのインク滴67Grの修整ドットDT2、及び、Bkのインク滴67Bkの通常ドットDT1が形成される様子を模式的に例示している。図11は、Bkのインク滴67Bkがライン状の領域A1の方へ滲む様子を模式的に例示している。
ライン状の領域A1において、まず、図10,11の上部に示すように修整ノズルRNから吐出された第二インク滴i2であるインク滴67Grが着弾して修整ドットDT2が形成される。この時、Grインクは、Bkインクと同じく凝集性を有するアニオン性物質を含んでいるので、被印刷物M1の反応層RE1における凝集性のカチオン性物質と反応する。すなわち、Grインクの凝集性のアニオン性物質と反応層RE1の凝集性のカチオン性物質とがイオン結合により凝集し、反応層RE1のうちインク滴67Grで覆われた部分の反応性が抑制される。
次に、図10,11の下部に示すように、幅方向D3において不良ノズルLNの近隣にある正常ノズル64Bkから吐出された第一インク滴i1であるインク滴67Bkがライン状の領域A1の近隣に着弾して通常ドットDT1が形成される。図11の下部において、通常ドットDT1の破線はインク滴67Bkが着弾した瞬間の位置を示している。Bkの通常ドットDT1が形成される時、反応層RE1のうちライン状の領域A1に沿ってインク滴67Grにより覆われた領域は、反応性が抑制されているので、近隣(特に隣接した位置)に着弾したインク滴67Bkに含まれる凝集性のアニオン性物質と反応しない。この結果、図10,11の下部においてGrの修整ドットDT2の上に示した矢印のように、修整ドットDT2で覆われたライン状の領域A1の方へBkの通常ドットDT1が滲む。Grの修整ドットDT2がまだ液状である場合、Bkの通常ドットDT1が滲み易い。図11の下部には、通常ドットDT1が破線部からライン状の領域A1の方へ広がっていることが模式的に示されている。図18,19で示した比較例と比べると、本具体例ではライン状の領域A1においてBkのドットで覆われていない範囲が狭まっていることが分かる。従って、本具体例は、不良ノズルに起因する筋が見え難くなっている。
また、Grの修整ドットDT2がBkの通常ドットDT1よりも大きいことにより、反応層RE1のうちライン状の領域A1に沿ってインク滴67Grにより覆われた領域が広がり、インク滴67Bkがライン状の領域A1の方へ滲み易くなる。従って、不良ノズルに起因する筋がさらに見え難くなっている。
さらに、Grインクのアニオン性がBkインクのアニオン性よりも高いことにより、反応層RE1のうちライン状の領域A1に沿ってインク滴67Grにより覆われた領域の反応性が効果的に抑制される。従って、不良ノズルに起因する筋がさらに見え難くなっている。
さらに、Bkインクの表面張力がGrインクの表面張力よりも低いことにより、図10の下部に示すように、Grの比較的高い表面張力の修整ドットDT2がBkの比較的低い表面張力の通常ドットDT1で覆われ易くなっている。従って、不良ノズルに起因する筋がさらに見え難くなっている。
尚、本具体例は、先に着弾するインク滴67Grの色は後で近隣に着弾するインク滴67Bkの色とは異なるものの、Bkの通常ドットDT1がライン状の領域A1の方へ滲むことにより、ライン状の領域A1に沿った筋が見え難くなる。さらに、ライン状の領域A1が高明度の地色(例えば白色)ではなく中明度のGrインクで覆われることによっても、ライン状の領域A1に沿った筋がさらに見え難くなる。
記録装置1の修整部46eは、Cyのノズル64Cy、Maのノズル64Ma、及び、Yeのノズル64Yeに不良ノズルLNが生じても、検出ユニット70からの不良ノズルLNの位置情報に基づいて元データDA1から修整データDA2を生成する。不良ノズルLNがノズル64Cyである場合、修整部46eは、ライン状の領域A1からCyの通常ドットDT1を無くして代わりにGrの修整ノズルRNに由来する修整ドットDT2を配置した修整データDA2を生成する。不良ノズルLNがノズル64Maである場合、修整部46eは、ライン状の領域A1からMaの通常ドットDT1を無くして代わりにGrの修整ノズルRNに由来する修整ドットDT2を配置した修整データDA2を生成する。不良ノズルLNがノズル64Yeである場合、修整部46eは、ライン状の領域A1からYeの通常ドットDT1を無くして代わりにGrの修整ノズルRNに由来する修整ドットDT2を配置した修整データDA2を生成する。
いずれの場合も、Grの修整ドットDT2で覆われたライン状の領域A1の方へCy,Ma,Yeの通常ドットDT1が滲むことにより、不良ノズルに起因する筋が見え難くなる。また、Grの修整ドットDT2がCy,Ma,Yeの通常ドットDT1よりも大きいこと、Grインクのアニオン性がCyインクやMaインクやYeインクのアニオン性よりも高いこと、CyインクやMaインクやYeインクの表面張力がGrインクの表面張力よりも低いこと、及び、ライン状の領域A1が高明度の地色ではなく中明度のGrインクで覆われることによっても、不良ノズルに起因する筋がさらに見え難くなる。
上述の例ではGrの修整ドットDT2が液体の状態でBk等の通常ドットDT1を重ね、表面張力差も利用してより滲み易くしたが、Grの修整ドットDT2が乾燥してからBk等の通常ドットDT1を重ねてもよい。Grの修整ドットDT2により反応層RE1の反応性が抑制されているので、Bk等の通常ドットDT1の滲みが発生し、不良ノズルに起因する筋が見え難くなる。
尚、不良ノズルに起因する筋を軽減するためには、無彩色且つ中明度のGrインクを使用することが好ましいものの、着弾した第二インク滴i2が第一インク滴i1で覆われる作用により、CL(無色)インク、Wh(ホワイト)インク、有彩色インク、等を使用してもよい。むろん、後で着弾した液状第一インク滴i1がライン状の領域A1の方へ広がる結果、第一インク滴i1の色材濃度の低下が起こる。このため、Grインクのように、色材濃度の低下を補完するために何らかの色材を含むインクを使用することが好ましく、第一インク滴i1と混ざっても大きな色味の変化を起こさない色材を含むインクを使用することがさらに好ましい。この場合、画像(特にハイライト部)にGrインクを使用することによりドットの粒状感の低減を図ることもできる。
図12は、修整インクであるGrインクを画像形成用に使用する場合の元データDA1を模式的に例示している。図13は、Grの通常ドットDT1に修整ドットDT2を加えたドットパターンを表す修整データDA2を模式的に例示している。図12,13でも、簡略化のためにヘッドH0Bk,H0Grがそれぞれ8個のノズル64Bk,64Grを有している例を模式的に示している。図12に示す元データDA1はBkインク及びGrインクの小ドットDTの形成有無を表す2値データとされ、左半分がBk100%の画像を表すデータであり、右半分がハイライト部を含む画像を表すデータである。図13に示す修整データDA2は、Bkインクについては小ドットDTの形成有無を表すデータとされ、Grインクについては小ドット(通常ドットDT1)及び大ドット(修整ドットDT2)の形成状態を表すデータとされている。
図2も参照して、インク滴の吐出制御の例を説明する。
記録装置1の修整部46eは、検出ユニット70から不良ノズルLNの位置情報を取得すると、不良ノズルLNにより形成される予定であった不良ノズルデータを元データDA1から削除する。BkのドットDTについては、図13の上部に示すように、元データDA1からライン状の領域A1の通常ドットDT1を表すデータが無くなった修整データDA2が生成される。また、修整部46eは、Grのドットについて、Bkの通常ドットDT1を形成する予定であった画素PXLにGrの大ドットを追加したドットパターンを表す修整データDA2を生成する。記録装置1の駆動信号送信部46fは、修整データDA2に基づいて駆動信号SGを生成して駆動回路52へ出力する。駆動回路52は、駆動信号SGに従って各駆動素子51を駆動する。
すなわち、Grのノズル64Grは、被印刷物M1に対してライン状の領域A1に加えて該ライン状の領域A1以外の第二領域A2に修整用の第二インク滴i2を吐出する。記録装置1の制御部46は、ノズル64Grから吐出されるインク滴67Grにより形成されるドットをライン状の領域A1よりも第二領域A2の方が小さくなるように制御する。
以上より、幅方向D3においてBkの通常ドットDT1に隣接するGrの修整ドットDT2については、画素PXLに大ドット用のインク滴67Grが着弾した後、幅方向D3において隣接する画素PXに小ドット用のインク滴67Bkが着弾する。このインク滴67Bkがライン状の領域A1の方へ滲む。また、画像のハイライト部にGrの通常ドットDT1が形成されるので、画像の粒状感が抑制される。Grの通常ドットDT1が修整ドットDT2よりも小さい場合、画像の粒状感がさらに抑制される。
尚、ライン状の領域A1に隣接する画素のドットを大きくするといった公知のドット補完技術を本具体例に組み合わせてもよい。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、記録装置は、ラインプリンターに限定されず、インク滴を吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを備えるシリアルプリンター、さらに、複写機、ファクシミリ、これらの機能を備えた複合機、等でもよい。
上述した具体例では反応層形成部U3がロールコーター式の反応液塗布ユニット12であったが、本技術はこれに限定されない。例えば、記録装置のコストアップになるものの、反応液吐出用の記録ヘッドを用意して該記録ヘッドの複数のノズルから反応液RE0を被印刷物M0に吐出することにより反応層RE1を形成してもよい。
上述した具体例ではハーフトーン処理後の元データDA1から修整データDA2を生成することにより修整用の第二インク滴i2の吐出を制御したが、本技術はこれに限定されない。例えば、図2で示した色変換部46cが生成したCyインク、Maインク、Yeインク、及び、Bkインクのそれぞれの使用量を表す256階調のCMYKデータからライン状の領域A1におけるGrインクの使用量を表す256階調の修整データを生成することにより修整用の第二インク滴i2の吐出を制御してもよい。
上述した具体例では反応液RE0及び反応層RE1が凝集性を有するカチオン性物質を含んでインク滴i1,i2が凝集性を有するアニオン性物質を含んでいたが、本技術はこれに限定されない。例えば、インクのアニオン性物質同士の反発を弱めて凝集させる酸性物質(例えばマレイン酸やコハク酸といった有機酸)を含む反応液RE0及び反応層RE1を採用してもよい。この場合の第二インク滴i2のpHは、第一インク滴i1のpHよりも高い方が好ましい。
上述した記録装置1は5色のインクを使用したが、本技術は、これに限定されず、4色以下のインクを使用する記録装置や6色以上のインクを使用する記録装置にも適用可能である。また、第一インク滴と第二インク滴との関係は、固定的であることに限定されず、組合せによって役割が入れ替わってもよい。さらに、修整用の第二インク滴は、有彩色のインク滴でもよい。
図14は、記録装置1の別の例として、7色のインクを使用するラインプリンターを模式的に示している。尚、上述した具体例と同じ構成要素については、詳細な説明を省略する。
図14に示す印刷ユニット13には、送り方向D2の上流側から順に、Grのヘッド、Lcのヘッド、Lmのヘッド、Cyのヘッド、Maのヘッド、Yeのヘッド、及び、Bkのヘッドが並べられている。ここで、GyインクはBkインクに含まれる色材をBkインクよりも少ない濃度で含み、LcインクはCyインクに含まれる色材をCyインクよりも少ない濃度で含み、LmインクはMaインクに含まれる色材をMaインクよりも少ない濃度で含んでいる。
図15は、第一インク滴i1(欠損インク滴と記載)の色と第二インク滴i2(修整インク滴と記載)の色との対応関係を模式的に例示している。第二インク滴i2の色相が第一インク滴i1の色相に近いほど、不良ノズルLNに起因するライン状の筋が目立たなくなる。このため、不良ノズルLNにより吐出されるべきインク滴の色に応じた色の修整インク滴を吐出する修整ノズルRNを選択することにしている。
図15に示す例では、Cyの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Lcの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。Lcのインク滴は、Cyの第一インク滴i1に含まれる色材を該第一インク滴i1よりも少ない濃度で含んでいる。Maの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Lmの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。Lmのインク滴は、Maの第一インク滴i1に含まれる色材を該第一インク滴i1よりも少ない濃度で含んでいる。Yeの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Grの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。Bkの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Grの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。Grのインク滴は、Bkの第一インク滴i1に含まれる色材を該第一インク滴i1よりも少ない濃度で含んでいる。Lcの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Grの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。Lmの第一インク滴i1を吐出するノズル(第一ノズルN1の例)が不良ノズルLNである場合、Grの第二インク滴i2を吐出するノズル(第二ノズルN2の例)が修整ノズルRNとして使用される。
尚、図14に示すように、常に第二インク滴i2となるGrのインク滴を吐出するヘッド(第二吐出部E2の例)は、残りの色のインク滴を吐出するヘッドよりも上流側に配置されている。Cyの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLcのインク滴を吐出するヘッド(第二吐出部E2の例)は、Cyのインク滴を吐出するヘッドよりも上流側に配置されている。Maの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLmのインク滴を吐出するヘッド(第二吐出部E2の例)は、Maのインク滴を吐出するヘッドよりも上流側に配置されている。
図16は、Cyインク、Maインク、Yeインク、Bkインク、Lcインク、Lmインク、及び、Grインクの成分、及び、物性の例を示す表である。材料の各項目の意味は、図7で示した材料の各項目と同じである。図7の場合と同じく、図16に示す組成の%表示は重量%であり、各インクのpHは7.5~8.5となるように調整され、粘度は3.3~3.8cpとなるように調整されている。樹脂溶液A、樹脂溶液B、樹脂溶液C、樹脂溶液D、及び、アニオン性界面活性剤Aは、凝集性を有するアニオン性物質である。
図16に示す例では、常に第二インク滴i2となるGrインクのアニオン性は、残りのインクのアニオン性よりも高い。Cyの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLcインクのアニオン性は、Cyインクのアニオン性よりも高い。Maの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLmインクのアニオン性は、Maインクのアニオン性よりも高い。すなわち、いずれの場合も、単位重量の第二インク滴i2に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の第一インク滴i1に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きくなる。
また、図16に示す例では、常に第二インク滴i2となるGrインクの表面張力よりも残りのインクの表面張力の方が低い。Cyの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLcインクの表面張力よりもCyインクの表面張力の方が低い。Maの第一インク滴i1に対して相対的に第二インク滴i2となるLmインクの表面張力よりもMaインクの表面張力の方が低い。すなわち、いずれの場合も、第一インク滴i1の表面張力は、第二インク滴i2の表面張力よりも低くなる。
各インクを上述の成分、及び、物性にすることにより、Cy又はMaのノズルに不良ノズルLNが生じたときにはLc又はLmのインク滴を第二インク滴i2として用いることができるとともに、Lc又はLmのノズルに不良ノズルLNが生じたときにはGrのインク滴を第二インク滴i2として用いることができる。すなわち、Lc及びLmのインク滴は、場合によって第一インク滴i1と第二インク滴i2の役割の両方を果たす。
図2も参照して、インク滴の吐出制御の例を説明する。
記録装置1の修整部46eは、不良ノズル検出ユニット70から不良ノズルLNの位置情報を取得すると、不良ノズルLNにより形成される予定であった不良ノズルデータを元データDA1から削除する。
例えば、不良ノズルLNがBkのノズルである場合、BkのドットDTについて、元データDA1からライン状の領域A1のドットを表すデータが無くなった修整データDA2が生成される。この場合、修整部46eは、Grのドットについて、ライン状の領域A1のうちBkのドットを形成する予定であった画素にGrのドットを形成することを表す修整データDA2を生成する。その結果、ライン状の領域A1にGrの修整ドットが形成され、近隣に着弾したBkのインク滴がライン状の領域A1の方へ滲み、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。GrインクはBkインクに含まれる色材をBkインクよりも少ない濃度で含むので、ライン状の領域A1に元の色成分の一部が付与され、不良ノズルLNに起因する筋がさらに見え難い。
不良ノズルLNがYe,Lc,Lmのノズルである場合も、同様である。ライン状の領域A1にGrの修整ドットが形成され、近隣に着弾した第一インク滴i1がライン状の領域A1の方へ滲み、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。
不良ノズルLNがCyのノズルである場合、CyのドットDTについて、元データDA1からライン状の領域A1のドットを表すデータが無くなった修整データDA2が生成される。この場合、修整部46eは、Lcのドットについて、ライン状の領域A1のうちCyのドットを形成する予定であった画素にLcのドットを形成することを表す修整データDA2を生成する。その結果、ライン状の領域A1にLcの修整ドットが形成され、近隣に着弾したCyのインク滴がライン状の領域A1の方へ滲み、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。LcインクはCyインクに含まれる色材をBkインクよりも少ない濃度で含むので、ライン状の領域A1に元の色成分の一部が付与され、不良ノズルLNに起因する筋がさらに見え難い。
不良ノズルLNがMaのノズルである場合、MaのドットDTについて、元データDA1からライン状の領域A1のドットを表すデータが無くなった修整データDA2が生成される。この場合、修整部46eは、Lmのドットについて、ライン状の領域A1のうちMaのドットを形成する予定であった画素にLmのドットを形成することを表す修整データDA2を生成する。その結果、ライン状の領域A1にLmの修整ドットが形成され、近隣に着弾したMaのインク滴がライン状の領域A1の方へ滲み、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。LmインクはMaインクに含まれる色材をBkインクよりも少ない濃度で含むので、ライン状の領域A1に元の色成分の一部が付与され、不良ノズルLNに起因する筋がさらに見え難い。
尚、第一インク滴i1がRed、Green、Blue、等といったいわゆる特色の場合も、同様にして修整用の第二インク滴i2の色を設定することができる。その際、第一インク滴i1になるべく色相の近いインクを修整用の第二インク滴i2として選択すると、不良ノズルに起因する筋をさらに見え難くすることができる。また、互いに異なる複数色のインク滴を修整用の第二インク滴i2として用いてもよい。例えば、不良ノズルがBlueのノズルである場合、Lcのインク滴とLmのインク滴を修整用の第二インク滴i2として組み合わせてもよい。この場合、LcとLmの混色の色相はBlueの色相に近いので、不良ノズルに起因する筋がさらに見え難くなる。
ところで、図17に例示するように、シリアルプリンターに本技術を適用してもよい。図17は、シリアルプリンターの記録方法の例として双方向のバンド印刷(シングルパス方式の印刷の例)を行う様子を模式的に例示している。シリアルプリンターのシングルパス方式の印刷では、主走査方向(送り方向D2)に沿ったラスター(ライン状の領域)を1回の走査でドットを形成する。双方向のバンド印刷では、図17に示すように、被印刷物M1の1番目のバンドB1に対してキャリッジであるヘッドユニット20を往方向へ移動させてドットパターンを形成し、被印刷物M1の2番目のバンドB2に対してヘッドユニット20を復方向へ移動させてドットパターンを形成し、被印刷物M1の3番目のバンドB3に対してヘッドユニット20を往方向へ移動させてドットパターンを形成し、以下、ヘッドユニット20の復方向と往方向の移動(主走査)を繰り返してドットパターンを形成する。Grのインク滴を修整用の第二インク滴i2として使用する場合、Grの記録ヘッドH0Grをヘッドユニット20の主走査方向(送り方向D2)における両端に配置すると好適である。例えば、不良ノズルLNがBkのノズルであるとする。往方向の主走査時には、Grの一方のヘッド(図17では右側のヘッド)がBkのヘッドH0Bkよりも上流側になるので、この上流側のヘッドH0Grにおいて対応する修整ノズルRNから修整用の第二インク滴i2を吐出することができる。復方向の主走査時には、Grの他方のヘッド(図17では左側のヘッド)がBkのヘッドH0Bkよりも上流側になるので、この上流側のヘッドH0Grにおいて対応する修整ノズルRNから修整用の第二インク滴i2を吐出することができる。
むろん、単方向のバンド印刷を行う場合、Grの他方のヘッドは不要である。
また、1ラスターを2回以上の主走査によりドットを形成するマルチパス方式の印刷を行う場合、GrのヘッドH0GrをBkのヘッドH0Bk等よりも上流側に配置する必要は無い。例えば、1パス目においてGrのインク滴をヘッドH0Grから吐出し、2パス目においてBrのインク滴をヘッドH0Bkから吐出すると、ライン状の領域A1の近隣に着弾したBkのインク滴がライン状の領域A1の方へ滲み、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。ただ、マルチパス方式の印刷を行うシリアルプリンターの場合には、他に様々なドット補間方法を採用することができるため、本技術はシングルパス方式の印刷を行う記録装置(ラインプリンターとシリアルプリンターの両方を含む。)に適用すると好適である。
尚、修整ドットDT2が通常ドットDT1よりも大きくない場合、第二インク滴i2のアニオン性が第一インク滴i1のアニオン性よりも高くない場合、第一インク滴i1の表面張力が第二インク滴i2の表面張力よりも低くない場合、等も、本技術の態様1,10,11に含まれる。この場合でも、修整ドットDT2で覆われたライン状の領域A1の方へ第一インク滴i1が滲むことにより、不良ノズルLNに起因する筋が見え難くなる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、インクと反応する反応層を細かくパターニングすることができない場合でも不良ノズルに起因する筋を見え難くさせる技術等を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…記録装置、11…繰り出し部、12…反応液塗布ユニット、13…印刷ユニット、14…温風炉、15…巻き取り部、20…ヘッドユニット、41…送り機構、44…RAM、45…ROM、46…制御部、51…駆動素子、52…駆動回路、64…ノズル、65…インクカートリッジ、66…インク、67…インク滴、68…ノズル列、70…検出ユニット、A1…ライン状の領域、A2…第二領域、D1…並び方向、D2…送り方向(相対移動方向の例)、D3…幅方向、DA0…印刷データ、DA1…元データ、DA2…修整データ、DT…ドット、DT1…通常ドット、DT2…修整ドット、E1…第一吐出部、E2…第二吐出部、H0…ヘッド、H01~H04…ヘッドチップ、HT1…ホスト装置、i1…第一インク滴、i2…第二インク滴、LN…不良ノズル、RN…修整ノズル、M0,M1…被印刷物、M2…印刷物、N1…第一ノズル、N2…第二ノズル、P0…位置、PX,PXL…画素、RE0…反応液、RE1…反応層、U1…駆動部、U2…処理部、U3…反応層形成部、U4…不良ノズル検出部。

Claims (12)

  1. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
    前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
    前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
    前記反応層は、凝集性を有するカチオン性物質を含み、
    前記第一インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
    前記第二インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
    単位重量の前記第二インク滴に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の前記第一インク滴に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きい記録装置。
  2. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
    前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
    前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
    前記第二インク滴は、前記第一インク滴に含まれる色材を該第一インク滴よりも少ない濃度で含む記録装置。
  3. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部と、
    前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部と、
    前記第一吐出部及び前記第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる駆動部と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる処理部と、を含み、
    前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
    前記処理部は、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する記録装置。
  4. 前記複数の第二ノズルは、前記被印刷物の前記相対移動方向において前記複数の第一ノズルよりも上流側に配置されている、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の記録装置。
  5. 前記反応層が無い前記被印刷物に対して前記反応層に変わる反応液を付着させる反応層形成部をさらに含む、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の記録装置。
  6. 前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルを検出する不良ノズル検出部をさらに含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の記録装置。
  7. 前記第一インク滴の表面張力は、前記第二インク滴の表面張力よりも低い、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の記録装置。
  8. 前記第二インク滴は、色材を含まない無着色インクのインク滴、又は、無彩色インクのインク滴である、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の記録装置。
  9. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる工程と、を含み、
    前記反応層は、凝集性を有するカチオン性物質を含み、
    前記第一インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
    前記第二インク滴は、凝集性を有するアニオン性物質を含み、
    単位重量の前記第二インク滴に含まれるアニオン性物質と反応するカチオン性の指標物質のモル数は、前記単位重量の前記第一インク滴に含まれるアニオン性物質と反応する前記指標物質のモル数よりも大きい、記録方法。
  10. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる工程と、を含み、
    前記第二インク滴は、前記第一インク滴に含まれる色材を該第一インク滴よりも少ない濃度で含む、記録方法。
  11. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる工程と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる吐出制御工程と、を含み、
    前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
    前記吐出制御工程では、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する、記録方法。
  12. インクと反応する反応層を有する被印刷物に第一インク滴を吐出する複数の第一ノズルを有する第一吐出部、及び、前記被印刷物の同じ位置に対して前記第一インク滴よりも先に着弾するタイミングで第二インク滴を吐出する複数の第二ノズルを有する第二吐出部に対して前記被印刷物を相対移動方向へ相対移動させる移動制御機能と、
    前記相対移動方向へ相対移動する前記被印刷物の内、前記複数の第一ノズルに含まれる不良ノズルにより記録すべきライン状の領域に前記第二ノズルから前記第二インク滴を吐出させる吐出制御機能と、をコンピューターに実現させ
    前記第二ノズルは、前記被印刷物に対して前記ライン状の領域に加えて該ライン状の領域以外の第二領域に前記第二インク滴を吐出し、
    前記吐出制御機能は、前記第二ノズルから吐出される前記第二インク滴により形成されるドットを前記ライン状の領域よりも前記第二領域の方が小さくなるように制御する、記録プログラム。
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