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JP7068619B2 - 単独運転検出装置、系統連系インバータ及び単独運転検出方法 - Google Patents
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JP7068619B2 - 単独運転検出装置、系統連系インバータ及び単独運転検出方法 - Google Patents

単独運転検出装置、系統連系インバータ及び単独運転検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、単独運転検出装置、当該単独運転検出装置を用いた系統連系インバータ、及び単独運転検出方法に関するものである。
太陽光発電装置、燃料電池又は蓄電池などの分散型電源は、系統連系インバータを介して電力系統に連系されている。この系統連系インバータは、分散型電源の直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を電力系統に逆潮流するための動作を行う。
ここで、電力系統の事故などにより停電が発生した状態で系統連系インバータが運転を継続すると、局所的に電力系統に電力が供給されてしまう。そうすると、電力系統の事故の復旧作業時に感電などの事故が発生する恐れがある。そのため、系統連系インバータには、単独運転を検出して系統連系インバータを電力系統から解列するための単独運転検出装置が設けられている。
そして、単独運転検出装置としては、系統連系インバータから電力系統に遅れ位相、進み位相が周期的に変化する無効電力を常時注入し、電力系統の停電時に生じる周波数の変化を検出することで単独運転を検出するものがある。
この単独運転検出装置では、電力系統に無効電力を注入することから、フリッカ障害の要因になりうる。具体的には、無効電力の遅れ位相、進み位相の変動周期で系統電圧の変化が生じてしまう。
このフリッカ障害を避けるためには無効電力の注入量を小さくすることが考えられるが、そうすると、単独運転が発生した場合に生じる周波数の変化も小さくなる。系統連系インバータで使用するCPUの周波数精度はCPUクロックの制約を受けるため、無効電力の注入量を小さくすると、所定の周波数範囲を外れたことを正確に検出することが困難になり、単独運転の誤検出や検出遅延を生じることがある。
この問題を解決するものとして、特許文献1に示すように、遅れ位相、進み位相が周期的に変化する無効電力を注入したときの周波数積算値の変化を検出し、当該周波数積算値が所定の周波数範囲外となった場合に無効電力を増加させて、単独運転であることを確実に検出するものが考えられている。
しかしながら、この単独運転検出装置では、無効電力の注入量を小さくすると周波数の変化も小さくなり、前記周波数範囲外となったか否かの検出が困難になる。なお、この検出を容易にすべく無効電力の注入量を大きくするとフリッカ障害を要因となるだけでなく、電力系統で生じる瞬時電圧低下や配電網のフィーダ切り替え時に生じる振動成分により、単独運転の誤検出を行い、系統連系インバータを不要停止させてしまう可能性がある。
特開2006-246650号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、無効電力の注入量を低減しつつ、単独運転の誤検出や検出遅延を防止することをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る単独運転検出装置は、分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータ回路の単独運転を検出するものであり、前記インバータ回路の出力電力に、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力を重畳し、前記電力系統の周波数の変動に基づいて前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出装置であって、前記電力系統の周波数において第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と前記第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出する平均差分算出部と、前記平均差分算出部により得られた差分の絶対値を所定時間毎に積算する積算部と、前記積算部により得られた積算値と所定の積算しきい値とを比較する比較部とを備え、前記比較部により得られた比較結果を用いて、前記インバータの単独運転を検出することを特徴とする。
このような単独運転検出装置であれば、第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出し、その差分の絶対値を所定時間毎に積算して、当該積算値と所定の積算しきい値とを比較しているので、無効電力の注入量を低減しつつ、単独運転の誤検出や検出遅延を防止することができる。詳細については後述する。
特に本発明の効果を顕著にするためには、前記第1移動平均区間は、前記設定周期の半周期分であり、前記第2移動平均区間は、前記第1移動平均区間よりも前記設定周期の半周期分前における前記設定周期の半周期分であることが望ましい。
積算回路の具体的な演算態様としては、前記積算回路は、前記差分の絶対値を前記設定周期の半周期分の時間毎に積算することが望ましい。
本発明の単独運転検出装置は、前記比較回路により得られた比較結果において前記積算値が前記積算しきい値よりも大きい場合に、前記インバータ回路の出力電力に重畳する無効電力を増加させる無効電力生成部と、前記無効電力を増加した後の前記電力系統の周波数が所定の周波数しきい値以上の場合に、前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出部とをさらに備えることが望ましい。この構成であれば、系統連系インバータの単独運転をより確実に検出することができる。
前記無効電力生成部は、前記積算値が前記積算しきい値よりも大きい状態が所定時間継続した場合に、前記無効電力を増加させることが望ましい。この構成であれば、系統連系インバータの単独運転をより確実に検出することができる。
前記単独運転検出部は、前記電力系統の周波数が前記周波数しきい値以上の状態が所定時間継続した場合に、前記インバータの単独運転を検出することが望ましい。この構成であれば、系統連系インバータの単独運転をより確実に検出することができる。
また、本発明に係るインバータシステムは、分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータと、上述した単独運転検出装置とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る単独運転検出方法は、分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータの単独運転を検出する方法であり、前記インバータの出力電力に、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力を重畳し、前記電力系統の周波数の変動に基づいて前記インバータの単独運転を検出する単独運転検出方法であって、前記電力系統の周波数において第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と前記第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出する平均差分算出ステップと、前記平均差分算出ステップにより得られた差分の絶対値を所定時間毎に積算する積算ステップと、前記積算ステップにより得られた積算値と所定の積算しきい値とを比較する比較ステップとを備え、前記比較ステップにより得られた比較結果を用いて、前記インバータの単独運転を検出することを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、無効電力の注入量を低減しつつ、単独運転の誤検出や検出遅延を防止することができる。
第1実施形態の系統連系インバータの回路構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の単独運転の判定機能に関する機能構成図である。 平均差分算出部及び積算部の演算処理のブロック図である。 単独運転発生後の各値の変動を示す模式図である。 単独運転未発生における周波数のステップ変化後の各値の変動を示す模式図である。 第2実施形態の比較部の判定方法を示す図である。 第2実施形態の単独運転検出部の判定方法を示す図である。 単独運転未発生における周波数のステップ変化時の信号処理のシミュレーション結果を示す図である。 単独運転未発生における周波数のランプ変化時の信号処理のシミュレーション結果を示す図である。
以下に、本発明に係る単独運転検出装置を有する系統連系インバータシステムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態の系統連系インバータ100は、図1に示すように、例えば太陽光発電装置などの直流電源である分散型電源200と商用電力系統などの電力系統300との間に設けられて、分散型電源200の直流電力を交流電力に変換して電力系統300に逆潮流するものである。
具体的に系統連系インバータ100は、分散型電源200に接続されて、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路2と、インバータ回路2を制御するインバータ回路制御装置3と、インバータ回路2の単独運転を検出する単独運転検出装置4とを備えている。
なお、インバータ回路2の出力側には、高周波成分を除去すべく、リアクトル51及びコンデンサ52からなるフィルタ5が設けられている。また、インバータ回路2の出力側には、インバータ回路2の出力電流を検出するための電流検出部6、及び電力系統300の系統電圧を検出するための電圧検出部7が設けられている。さらに、インバータ回路2の出力側には、系統連系インバータ100と電力系統300との連系及び解列を行う電磁開閉器などの開閉器8が設けられている。
インバータ回路2は、図示しない3組6個のスイッチング素子を備えた三相インバータであり、インバータ回路制御装置3から入力されるPWM信号に基づいて各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えることで直流電力を交流電力に変換する。
インバータ回路制御装置3は、電流検出部6により得られるインバータ回路2の出力電流及び電圧検出部7により得られる系統電圧等を用いて、インバータ回路2をPWM制御するものである。具体的にインバータ回路制御装置3は、PLL(Phase-Locked Loop)回路31、正座標変換器(UVW/dq変換)32、発電電力演算器33、電流制御器34、逆座標変換器(dq/UVW変換)35、PWM変調器36等を備えている。
単独運転検出装置4は、系統連系インバータ2の出力電力に、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力を重畳し、電力系統300の周波数(以下、系統周波数ともいう。)の変動に基づいてインバータ回路2の単独運転を検出するものである。
具体的に単独運転検出装置4は、図2に示すように、系統連系インバータ100の出力電力に重畳する無効電力を生成する無効電力生成部41と、系統周波数を算出する周波数算出部42と、当該周波数算出部42により得られた系統周波数から所定の平均差分を算出する平均差分算出部43と、当該平均差分算出部43により得られた差分の絶対値を所定時間毎に積算する積算部44と、積算部44により得られた積算値と所定の積算しきい値とを比較する比較部45と、インバータ回路2の単独運転を検出する単独運転検出部46とを備えている。
無効電力生成部41は、図3に示すように、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力(以下、周期能動信号ともいう。)を生成するものである。本実施形態の無効電力生成部41は、周期2.4Hzで位相が±0.5度で交互に変化する周期能動信号を生成する。
インバータ回路2の単独運転発生時に、この周期能動信号によって系統周波数が50Hzの場合には±0.14Hzの周波数変動が生じ、系統周波数が60Hzの場合には±0.17Hzの周波数変動が生じる。そして、無効電力生成部41は、この周期能動信号を出力するための指令値をインバータ回路制御装置3の電流制御器34に入力する。
周波数算出部42は、インバータ回路制御装置3のPLL回路31から出力される出力信号から系統周波数を算出するものである。なお、周波数算出部42は、PLL回路31を介することなく、電圧検出部7が検出した系統電圧から系統周波数を算出するものであってもよい。なお、周波数算出部42が算出した系統周波数は、平均差分算出部43及び比較部45に入力される。
平均差分算出部43は、図3及び図4に示すように、周波数算出部42が算出した系統周波数において、第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値を順次算出する。また、平均差分算出部43は、前記系統周波数において、第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値を順次算出する。そして、平均差分算出部43は、第1移動平均値と第2移動平均値との差分を順次算出する。
本実施形態の平均差分算出部43は、第1移動平均区間及び第2移動平均区間をいずれも、周期能動信号の設定周期の半周期分としている。また、平均差分算出部43は、第2移動平均区間を、第1移動平均区間よりも設定周期の半周期分前としている。なお、周期能動信号の設定周期の半周期分における周波数サンプル数は、例えば系統周波数が50Hzの場合には10個であり、系統周波数が60Hzの場合には12個である。
積算部44は、平均差分算出部43が算出した差分の絶対値を算出するとともに、その絶対値を所定時間毎に積算するものである。本実施形態の積算部44は、設定周期の半周期分の絶対値を積算する。
この積算値は、図3に示すように、単独運転発生時から所定時間経過後(本実施形態では周期能動信号の1.5周期後)に安定する。なお、積算値の安定値は、「周期能動信号による周波数変化値」×「積算サンプル数(周波数サンプル数)」により求まり、系統周波数が50Hzの場合には1.40(=0.14Hz×10サンプル)であり、系統周波数が60Hzの場合には2.04(=0.17Hz×12サンプル)となる。
比較部45は、積算部44により順次算出される積算値と所定の積算しきい値とを比較するものである。ここで、所定の積算しきい値は、積算値の安定値に対する所定割合(例えば70%)の値とすることができる。そして、比較部45の比較結果を示す信号は単独運転検出部46に入力される。
単独運転検出部46は、比較部45の比較結果を示す信号を取得して、前記積算値が所定の積算しきい値以上である場合に、インバータ回路2が単独運転状態であると判定する。そして、単独運転検出部46は、インバータ回路2が単独運転状態であると判定した場合に、開閉器8に開放信号を出力して開閉器8を開放する。これにより、系統連系インバータ100が電力系統300から解列される。
なお、系統周波数がステップ変化した場合(単独運転ではない状態)における各値を図5に示す。上記と同じ演算処理を行うことによって、積算部44が算出する積算値は、所定の積算しきい値を超えないので、単独運転とは判定されない。
ここで、系統周波数がステップ変化した場合やランプ変化した場合の誤検出をより一層防止するために、単独運転検出部46は、積算値が所定の積算しきい値以上である期間が所定時間継続した場合に、インバータ回路2が単独運転状態であると判定してもよい。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の系統連系インバータ100によれば、第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と第1移動平均区間よりも半周期前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出し、その差分の絶対値を所定時間毎に積算して、当該積算値と所定の積算しきい値とを比較しているので、無効電力の注入量を低減しつつ、単独運転の誤検出や検出遅延を防止することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る系統連系インバータ100について説明する。なお、前記第1実施形態と同一又は対応する構成には同一の符号を付している。
第2実施形態の系統連系インバータ100は、前記第1実施形態とは単独運転検出装置4の機能が異なる。
つまり、第2実施形態の単独運転検出装置4は、積算部44により得られた積算値が所定の積算しきい値以上となった場合に、無効電力の注入量を増加させて、その増加した無効電力により生じる周波数変化によって、インバータ回路2の単独運転を検出するものである。
以下、各部の機能を説明する。
第2実施形態の比較部45は、周期能動信号による周波数変化がある状態が1.5周期継続した後の、当該1.5周期継続後の積算値が所定の積算しきい値以上か否かを判定する。
具体的に比較部45は、図6に示すように、周波数算出部42が算出した系統周波数を取得して、系統周波数の変化の有無を判定する。ここで、周波数変化の有無は、所定の変化判定しきい値に到達したか否かにより判定する。単独運転発生から変化判定しきい値に到達するまでに遅れが発生するところ、当該遅れ時間が100ms以内であれば、単独運転発生から1秒以内に解列を行うことができると考えられる。そこで、所定の変化判定しきい値は、遅れ時間が最大100msとなる値としている。
そして、比較部45は、系統周波数の周波数変化が1.5周期継続していると判定した場合に、当該1.5周期経過後の積算値が所定の積算しきい値以上か否かを判定する。ここで、所定の積算しきい値は、積算値の安定値に対する所定割合(例えば70%)の値としている。
そして、無効電力生成部41は、比較部45により得られた比較結果において積算値が積算しきい値よりも大きい場合に、インバータ回路2の出力電力に重畳する無効電力を増加させる。ここで、増加する無効電力(以下、増加能動信号ともいう。)の位相は、複数台の運転時に無効電力が互いに打ち消し合わないように、周波数が大きくなる側(系統連系インバータ100から見て進み側)に固定する。なお、無効電力生成部41は、無効電力を増加させた後においても、上述した周期能動信号は継続して重畳する。そして、無効電力生成部41は、周期能動信号及び増加能動信号を出力するための指令値をインバータ回路制御装置3の電流制御器34に入力する。
単独運転検出部46は、図7に示すように、無効電力生成部41により無効電力を増加した後(増加能動信号の注入後)の系統周波数が所定の周波数しきい値以上となった場合に、インバータ回路2の単独運転を検出する。
ここで、所定の周波数しきい値は、無効電力の注入量を増やす直前の系統周波数に所定の設定値を足し合わせた値としている。
直前の系統周波数は、系統周波数のばらつきを考慮し、注入量を増加する前の例えば3サイクルの平均値とすることが考えられる。
直前の系統周波数に足し合わされる所定の設定値は、無効電力の最大注入量に生じる周波数の変化量に基づいて定められるものであり、本実施形態では、無効電力の最大注入量に生じる周波数の変化量の半分としている。
なお、無効電力の最大注入量は、過度な無効電力の注入量の増加を避け、過周波数(例えば系統周波数の103%であり、50Hzの場合には、+1.50Hz、60Hzの場合は+1.80Hz)程度としている。具体的には、前記最大注入量は、50Hzの場合には周波数の変化量が+2.50Hzとなるように設定され、60Hzの場合には周波数の変化量が+3.00Hzとなるように設定されている。この場合、前記所定の設定値は、50Hzの場合には+1.25Hzとなり、60Hzの場合には+1.50Hzとなる。
さらに単独運転検出部46は、図7に示すように、系統周波数が周波数しきい値以上の状態が所定時間継続した場合に、インバータ回路2の単独運転を検出する。
ここで、無効電力の注入増加から、単独運転検出判定までの余裕時間は、以下の式1から175msである。
(式1:無効電力の注入増加から単独運転判定までの余裕時間)
余裕時間=「解列1秒以内」-「無効電力増加判定時間」-「開閉器動作時間」
=「解列1秒以内」-「1.5周期+計測遅れ」-「開閉器動作時間」
=1000ms-(625ms+100ms)-100ms
=175ms
一方で、単独運転検出判定までの処理時間は、無効電力の注入増加時間+継続時間(検出時限)である。
ここで、誤検出防止のため、周波数しきい値以上が3サイクル継続(最大60ms)で単独運転とする。また、単独運転から1秒で解列するように、無効電力の注入増加時間は、周期信号の半周期分(約100ms)とする。
そうすると、単独運転検出判定までの処理時間は、以下の式2から165msとなる。
(式2:無効電力の注入増加から単独運転検出に要する時間)
処理時間=無効電力の注入増加時間+検出時限
=無効電力の周期成分の半周期分+検出時限
≒100ms+60ms
=160ms
以上により、単独運転の発生から1秒以内に、系統連系インバータ100を電力系統300から解列することができる。
次に、系統周波数がステップ変化した場合と、ランプ変化した場合における単独運転検出装置4の判定動作のシミュレーション結果を説明する。
図8は、系統周波数がステップ変化した場合のシミュレーション結果である。ステップ変化は、50Hz→50.8Hz3サイクル→50.8Hzとしている。
図8の積算値を見て分かるように、周波数変化開始時から周波数変化が1.5周期継続しておらず(条件1:×)、周波数変化開始から1.5周期後の積算値がゼロとなっており(条件2:×)、ステップ変化により単独運転が誤検出されていないことがわかる。
図9は、系統周波数がランプ変化した場合のシミュレーション結果である。ランプ変化は、50Hz→51.5Hzにおいて周波数の変化率を2Hz/秒とした。
図9の積算値を見ると、周波数変化開始時から周波数変化が1.5周期継続する(条件1:〇)とともに、周波数変化開始から1.5周期後の積算値が積算しきい値以上となっている(条件2:〇)。ところが、単独運転時とは以下の点で異なる。
つまり、ランプ変化中の積算値(2Hz/秒に相当する値)の安定値が異なる。また、ランプ変化終了から周期能動信号の1.5周期で積算値がゼロとなる。
このため、比較部45は、ランプ変動判定をさらに行うことが望ましい。つまり、比較部45は、周波数変化開始から1.5周期後にランプ変動であるか否かを判定する。具体的に比較部45は、積算値がランプ変動判定範囲内か否かを判定する。ここで、ランプ変動範囲は、ランプ変化が1.8Hz/秒の場合の安定値(3.60)から2.2Hz/秒の場合の安定値(4.40)までとしている。単独運転検出部46は、比較部45の比較結果により、積算値がランプ変動範囲内の場合には、単独運転ではないため、無効電力の注入量の増加は行わない。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態の系統連系インバータ100によれば、前記第1実施形態に比べて単独運転の検出をより確実にすることができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記第1実施形態では、第1移動平均区間及び第2移動平均区間はいずれも無効電力の設定周期の半周期分であったが、それ以外の期間であってもよい。また、第1移動平均区間及び第2移動平均区間が互いに異なる期間であってもよい。
さらに、第2移動平均区間は第1移動平均区間よりも設定周期の半周期分前としているが、それ以外であってもよい。
加えて、積算部44は、差分平均算出部により得られた差分の絶対値を周期成分の半周期分毎に積算するものであったが、それ以外の時間毎に積算するものであってもよい。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・系統連系インバータ
200・・・分散型電源
300・・・電力系統
2 ・・・インバータ回路
3 ・・・インバータ回路制御装置
4 ・・・単独運転検出装置
41 ・・・無効電力生成部
42 ・・・周波数算出部
43 ・・・平均差分算出部
44 ・・・積算部
45 ・・・比較部
46 ・・・単独運転検出部

Claims (8)

  1. 分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータ回路の単独運転を検出するものであり、前記インバータ回路の出力電力に、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力を系統周波数の変動によらず重畳し続け、前記電力系統の周波数の変動に基づいて前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出装置であって、
    前記電力系統の周波数において第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と前記第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出する平均差分算出部と、
    前記平均差分算出部により得られた差分の絶対値を所定時間毎に積算する積算部と、
    前記積算部により得られた積算値と所定の積算しきい値とを比較する比較部とを備え、
    前記比較部により得られた比較結果を用いて、前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出装置。
  2. 前記第1移動平均区間は、前記設定周期の半周期分であり、
    前記第2移動平均区間は、前記第1移動平均区間よりも前記設定周期の半周期分前における前記設定周期の半周期分である、請求項1記載の単独運転検出装置。
  3. 前記積算部は、前記差分の絶対値を前記設定周期の半周期分の時間毎に積算する、請求項1又は2記載の単独運転検出装置。
  4. 前記比較部により得られた比較結果において前記積算値が前記積算しきい値よりも大きい場合に、前記インバータ回路の出力電力に重畳する無効電力を増加させる無効電力生成部と、
    前記無効電力を増加した後の前記電力系統の周波数が所定の周波数しきい値以上の場合に、前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出部とをさらに備える、請求項1乃至3の何れか一項に記載の単独運転検出装置。
  5. 前記無効電力生成部は、前記積算値が前記積算しきい値よりも大きい状態が所定時間継続した場合に、前記無効電力を増加させる、請求項4記載の単独運転検出装置。
  6. 前記単独運転検出部は、前記電力系統の周波数が前記周波数しきい値以上の状態が所定時間継続した場合に、前記インバータ回路の単独運転を検出する、請求項4又は5記載の単独運転検出装置。
  7. 分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータ回路と、
    請求項1乃至6の何れか一項に記載の単独運転検出装置とを備える系統連系インバータ。
  8. 分散型電源の直流電力を交流電力に変換して電力系統に出力するインバータ回路の単独運転を検出する方法であり、前記インバータ回路の出力電力に、所定の設定周期で遅れ位相、進み位相が交互に変化する無効電力を系統周波数の変動によらず重畳し続け、前記電力系統の周波数の変動に基づいて前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出方法であって、
    前記電力系統の周波数において第1移動平均区間の移動平均により得られる第1移動平均値と前記第1移動平均区間よりも前の区間である第2移動平均区間の移動平均により得られる第2移動平均値との差分を順次算出する平均差分算出ステップと、
    前記平均差分算出ステップにより得られた差分の絶対値を所定時間毎に積算する積算ステップと、
    前記積算ステップにより得られた積算値と所定の積算しきい値とを比較する比較ステップとを備え、
    前記比較ステップにより得られた比較結果を用いて、前記インバータ回路の単独運転を検出する単独運転検出方法。
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