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JP7071025B2 - 留め具及びその取付構造 - Google Patents
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Description

本発明は、物品を引っ掛ける簡易な留め具及びその取付構造に関する。
図9は特許文献1に開示の留め具及びその使用状態を示している。この留め具(ホルダー)10は、概略片状をなし、長手方向の上下端部である取付部と、両取付部の間に設けられた引っ掛け用フック部14とを有している。また、留め具10は、バックパック1の背面の左右に縫製により取り付けられる。すなわち、この取付構造は、各留め具10がバックパック背面にあって左右対象となるよう配置され、上下端の取付部がバックパック背面を区画している表皮部と表皮部との間に挟まれた状態で目視不能となっている。各留め具10には、ヘルメット側のバンド24a,24bをフック部14a,14bの溝に掛け止めることでヘルメット20が保持される。
独国実用新案第202015103624号明細書
上記した留め具では、図9(a)の使用状態において、バンドを介してバックパック背面から離れる方向の大きな外力が加わったときに、フック部が座屈したり、縫製された上下端の取付部が破損する虞があった。対策として、剛性を上げるため全体の肉厚を厚くするとバンド着脱性が悪くなったり意匠性が損なわれる。
そこで、本発明の目的は、以上のような課題を解消して、概略片状というシンプルな形状を維持しながら、物品を引っ掛けた使用状態で、特に相手側物品の被取付面から離れる方向の大きな外力によっても破損し難く、かつ意匠性を向上できる留め具及びその取付構造を提供することにある。他の目的は以下の内容説明の中で明らかにする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、相手側物品に係止する取付部及び小物類をバンドや紐類を介して吊したり引っ掛けるフック部を有している留め具であって、縦方向に長い略片状をなし、該片状の長手方向に延設されて前記取付部より厚い剛体部を有していると共に、前記剛体部を挟んだ左側及び右側に前記取付部及び前記フック部の異なる一方をそれぞれ形成しており、前記相手側物品に前記取付部を長手方向に係止した取付状態で、前記フック部が前記相手側物品から離れる方向の外力を受けたとき、全体が取付部の係止された部分を支点として幅方向に回転ないしは揺動して外力を吸収可能となることを特徴としている。
以上の本発明は請求項2から7のごとく具体化されることがより好ましい。すなわち、
(ア)、前記剛体部は前記取付部及び前記フック部より長くなっていると共に、前記取付部は前記剛体部及び前記フック部よりも薄くなっている構成である(請求項2)。
(イ)、前記フック部は、前記剛体部との間に引っ掛け用溝を区画形成している構成である(請求項3)。
(ウ)、請求項1から3の何れかに記載の留め具の取付構造であって、前記相手側物品の外面部を区画している表皮材の被取付部に前記留め具を位置決めすると共に、前記被取付部に対し前記取付部を片状の長手方向に沿って直線的に係止する構成である(請求項4)。
(エ)、前記表皮材の被取付部が第一表皮部と、前記第一表皮部に対し重合状態に配置される第二表皮部との間に前記取付部を挟み込んでいる構成である(請求項5)。
(オ)、請求項5において、前記第二表皮部が内側に折り曲げた折返し部分を有し、前記取付部を前記第一表皮部と前記折返し部分との間に挟み込んでいる構成である(請求項6)。
(カ)、請求項4から6において、前記表皮材が布系素材(織物、編み物、レース、フェルト、不織布等を含む)からなり、前記被取付部に対し前記取付部を縫製により係止している構成である(請求項7)。
請求項1の発明では、概略片状の留め具として次のような点で優れている。
第1に、本発明では、特許文献1のごとく取付部が片状の上下端部である構成に比べ、取付部を相手側物品に係止した取付状態でフック部が相手側物品から離れる方向の外力を受けたとき、全体が取付部の長手方向に係止された部分を支点として回転ないしは揺動して外力を吸収可能となり、それによって破損の虞を緩和したり解消できる。加えて、片状の長さは、取付部が片状の長手方向に延びているため上下端部の構成に比べ短くでき、デザインの自由度を拡大できる。
第2に、特許文献1の留め具では、取付部が片状の上下端部であるため上下端部の間の中間部と相手側物品との間にできる隙間にゴミ等がたまったり、例えば電車内で混雑しているようなとき他人の紐や釦等がその隙間に不用意に引っ掛かる虞があった。これに対し、本発明では、相手側物品に対し取付部を片状の長手方向に沿って係止するためそのような不具合を一掃して清潔感及び安全性を向上できる。
請求項2の発明では、図1及び図5の各(a)から推察されるごとく留め具を相手側物品に取り付けた状態で長手方向に長くかつ取付部より厚い剛体部により、第一表皮部と第二表皮部の間を見え難くし見栄えやデザインの斬新性を発揮する機能を期待できる。また、取付部が剛体部及びフック部よりも薄く形成されることにより、図4及び図5のごとく縫製により取り付け易くし、しかも取付部を表皮材の被取付部(第一表皮部)と第二表皮部の間に挟持しても余り分厚くなって外観を損ねることのないよう機能する。
請求項3の発明では、フック部が剛体部との間に引っ掛け用溝を区画形成しているため高い強度を付与したり安定感を付与できる。
請求項4の発明では、相手側物品の外面を区画している表皮材の被取付部に対し取付部を片状の長手方向に沿って直線的に縫製等で係止するため、特許文献1のごとく片状の上側と下側の2カ所を縫製する構成に比べ取付操作性に優れている。
請求項5の発明では、図1(a)のごとく取付部が第一表皮部と第二表皮部との間に挟み込まれた状態で縫製等で係止される関係で、留め具のうち片側略半分が見えなくなり斬新な意匠が得られる。
請求項6の発明では、第二表皮部が内側に折り曲げた折返し部分を有し、取付部を第一表皮部と折返し部分との間に挟持しているため、図4(a)のごとく縫製等の取付ラインも見えなくなって意匠性をより向上できる。
請求項7の発明では、表皮材が柔軟性のある布系素材からなり、被取付部に対し取付部を直線縫いにより効率よく係止操作可能となる。留め具の取付状態では、斬新な外観となるためバックパックやショルダーバック等の身の回り物品に好適なものとなる。
(a)は発明形態の留め具の使用例を示す模式図、(b)はその留め具単品を示す斜視図である。 上記留め具の細部を示し、(a)は左側面図、(b)は上面図、(c)は右側面図、(d)は下面図である。 図2の留め具の細部を示し、(a)は図2(b)のA方向から見た拡大図、(b)と(c)は図2(b)のB-B線拡大断面図とC-C線拡大断面図である。 (a)は上記留め具の被取付部への取付構造を示す模式外観図、(b)は(a)を天地逆転した模式外観図である。 (a)は図4(a)の状態を示す上面図、(b)は(a)のD方向から見た側面図である。 (a)は図5(a)のE方向から見た図、(b)は図5(a)のF-F線断面図、(c)は図6(a)のG-G線断面図である。 上記留め具の変形例1を示し、(a)は留め具の斜視図、(b)は被取付部に留め具の取付部を縫製以外の方法で係止する構成を示す模式断面図である。 上記留め具の変形例2を示し、(a)は留め具の斜視図、(b)は被取付部に留め具の取付部を縫製以外の方法で係止する他の構成を示す模式断面図である。 (a)と(b)は特許文献1の図2と図3を示した説明図である。
以下、本発明の最適な形態を図面を参照しながら説明する。この説明では、留め具構造、相手側物品への取付構造、使用例、変形例の順に詳述する。
(留め具構造)形態例の留め具10は、図面に示されるごとく全体が概略片状をなした樹脂の射出成形体からなる。また、留め具10は、長手方向に延びている剛体部12と、剛体部12の左側又は右側に一体化された取付部11と、剛体部12の右側又は左側に一体化されたフック部13とを形成している。換言すると、この留め具10は、取付部11とフック部13とが長手方向に延設されている剛体部12の左側と右側に分かれていると共に、上端面14a及び下端面14bが安全性及び見栄えの点から共に丸みを持った円弧形状となっている。
ここで、取付部11は、剛体部12に段差16を持って接合された薄い平板状となっている。段差16は、板幅の略中間に位置して長手方向へ上端面14aから下端面14bまで直線状に延設されている。また、この取付部11の板厚設定は、留め具10をバックパック等の相手側物品に取り付ける構成として、異物感を与えない縫製により取り付け易くしている。これに対し、剛体部12は、上側の側面から下向きに縦方向の長溝15を設けることで、引っ掛け用のフック部13を区画形成している。
また、フック部13は、バンド6や紐類などを容易に掛け止め可能な形状であり、剛体部12に連結された下端面14bに近い箇所である基部13aと、基部13aから上向きに真っ直ぐ延びるアーム部13bと、アーム部13bの先端内側に突出された小突起13cとを有している。
長溝15は、入口15aがバンドや紐等を差込容易にするため溝幅を最も広く形成され、入口15aに続く箇所がバンド等が容易に抜けないようにするため非直線である蛇行溝15bに形成され、蛇行溝15bに続く下側がバンドや紐等を安定差込可能となるよう垂直溝15cに形成されている。このうち、蛇行部15bは、アーム部内側先端の小突起13cと、剛体部12の端面に設けられて小突起13cの少し下側に突出されている小突起12aとの存在により非直線状となっている。
なお、取付部11の肉厚T1は、剛体部12の肉厚T2及びフック部13の肉厚T3よりも小くなっている(図2(c)参照)。この肉厚T1は、後述する第一表皮部2及び第二表皮部3に対する縫製部の強度を確保できる程度にできるだけ薄く、かつフック部13ないしは全体が縫製ライン4を支点に回転できる程度の弾性を備えるように設定される。取付部11を薄肉にすることで、留め具10を取付けた部分の凹凸を少なくして外観を良好にすると共に軽量化も図られる。
一方、剛体部12の肉厚T2は、取付部11の肉厚T1より大きな厚肉部であり、フック部13にヘルメット等の物品を係止したとき、その荷重に耐えて座屈しない程度の剛性を備える。剛体部12の上下端部は、留め具10の上端面14a及び下端面14bをほぼ区画形成している。また、留め具10の長さは、通常、10cm以下に設定されることが多いが、10cmより長くても差し支えない。
(取付構造)以上の留め具10は、例えば、特許文献1と同様に相手側物品であるバックパックの背面側にあって左右にそれぞれ取り付けられる。図1(a)はバックパック1等の相手側物品の被取付部2に二個の留め具10を左右対称に取り付けた状態を示し、図4から図6は留め具10を取り付ける被取付部7を区画している表皮材のうち、被取付部である第一表皮部2と、第一表皮部2に重ねられる第二表皮部3と、留め具10との関係を示している。
すなわち、以上の留め具10は、取付部11が第一表皮部2と第二表皮部3との間に挟み込まれた状態で位置決めされ、各表皮部2,3に対し例えば表皮部3側より取部部11の長手方向に沿って縫製加工することで直線上に係止される。また、この構成では、図面から推察されるごとく第二表皮部3が内側に折り曲げた折返し部分3aを有しており、取付部11が第一表皮部2とその折返し部分3aとの間に挟み込まれた状態で縫製加工されている。
このような取付構造では、留め具10を取り付けた相手側物品であるバックパッド1を外から見ただけだと、取付部11は勿論、縫製ライン4や縫い目4aは一切目視されないため外観見栄えがよいものとなる。具体的には、留め具10を相手側物品に取り付けた状態で剛体部12が長手方向に長くかつ取付部3より厚くなっているため、第一表皮部2と第二表皮部3の間を見え難くし見栄えやデザインの斬新性が得られる。
また、この構造では、取付部11が剛体部12及びフック部13よりも薄く形成されることにより、図4及び図5のごとく縫製により取り付け易くし、しかも取付部11を表皮材の被取付部(第一表皮部)2と第二表皮部3の間に挟持しても余り分厚くなって外観を損ねるという虞もなくなる。
(使用例)図1(a)は、相手側物品であるバックパック1に取り付けた二個の留め具10に対し、不図示のヘルメットがヘルメット側のバンド8をフック部13に掛け止めた使用状態を模式的に示している。この掛け止め操作は、一対のバンド8を対応する側の留め具10の長溝15に挿入してフック部13に掛け止めるようにする。なお、各バンド8は、長溝15に対し留め具10の背面側から表面側に引き出すようにすることが好ましい。また、フック部13に引っ掛ける小物類としては、ヘルメットに限られず、例えばペッドボトル類、筆記用具類、弁当類、各種工具類などを入れるバンドや紐付きの収容袋、それに類似の小物でもよい。
以上のように留め具10にヘルメット等の小物を引っ掛けた使用状態において、ヘルメット側のバンド8を介してフック部13が長溝15の幅を広げる方向、或いは相手側物品から離れる方向の外力を受けたときは、図6(b)に例示されるごとく全体が取付部11の長手方向に係止された縫製ライン4を支点として回転ないしは揺動して外力を吸収可能となる。これにより、この留め具10は特許文献1の構成に比べ破損の虞を緩和したり解消できる。また、片状の長さは、取付部11が片状の長手方向に延びているため文献1のごとく上下端部を係止する構成に比べ短くでき、デザインの自由度を拡大できる。
加えて、この留め具10では、相手側物品の被取付部2に対し取付部11を片状の長手方向に沿って縫製等で係止するため、文献1の留め具のごとく取付部が片状の上下端部だと上下端部の間の中間部と相手側物品との間にできる隙間にゴミ等がたまったり、他人の紐や釦等がその隙間に不用意に引っ掛かるというような虞を解消でき清潔感及び安全性を向上できる。また、図1(a)のごとく取付部11が第一表皮部2と第二表皮部3との間に挟み込まれた状態で縫製等により係止される関係で、留め具10のうち長手方向の片側略半分が見えなくなり斬新な意匠が得られる。
(変形例1)図7(a)は上記した留め具10の変形例を示す斜視図、同(b)はその取付構造を模式的に示している。なお、この説明では、以上の形態例と同一又は類似する箇所には同じ符号を付し、重複した記載を極力省く。
この留め具10は、取付部11に設けられた複数の取付孔11aを有している。各取付孔11aは、直線上に設けられており、取付手段としてカシメやホック止め、つまり軸状止め部材9Aに対応した孔径となっている。そして、この取付構造では、留め具10が相手側物品の表皮材に設定された被取付部(第一表皮部)7と、第二表皮部8との間に取付部11を挟持した状態で軸状止め具9Aにより係止されている。この場合、各表皮部7,8には貫通孔を設けておくことが好ましい。このような構成は、少なくとも相手側物品を構成している表皮材の被取付部(第一表皮部)7の素材として、例えば革製ないしはそれに類似した比較的硬い材質に好ましい例である。
(変形例2)図8(a)は上記した留め具10の第2の変形例を示す斜視図、同(b)はその取付構造を模式的に示している。なお、この説明でも、以上の形態例と同一又は類似する箇所には同じ符号を付し、変更点を明らかにする。
この留め具10は、取付部11に設けられた長孔11bを有している。この長孔11bは、真っ直ぐな溝形状であり、孔幅が取付部の剛性を考慮して取付部11の板幅の約1/3に設定されている。そして、この取付構造では、留め具10が相手側物品の表皮材に設定された被取付部(第一表皮部)7と、第二表皮部8との間に取付部11を挟持した状態で単一又は複数のホチキス9Bにより係止される。
係止状態において、各表皮部7,8の対応部が長孔11b内に少し押し入れられており、ホチキス9Bが目立たないようになっている。このような構成も、相手側物品を構成している表皮材の被取付部(第一表皮部)7の材質として厚布や不織布それらに類似の場合に好適な他の例である。
以上のように、本発明は、請求項で特定される構成を備えておればよく、細部は変形例1や2のごとく必要に応じて種々変更可能なものである。また、留め具の用途もバックパックに限られず何でもよく、例えば、鞄類としてランドセル、ショルダーバック、ボストンバック、それらに類似のバックに好適なものである。
1・・・・・バックパック(相手側物品)
2・・・・・表皮材の被取付部(第一表皮部)
3・・・・・第二表皮部
4・・・・・縫製ライン(4aは縫い目)
6・・・・・バンド(小物類側のバンドないしはベルト)
4・・・・・縫製ライン(4aは縫い目)
7・・・・・表皮材の被取付部(第一表皮部)
8・・・・・第二表皮部
9A・・・・カシメ等の軸状止め部材
9B・・・・ホチキス
10・・・・留め具
11・・・・取付部
11a・・・取付孔
11b・・・取付孔
12・・・・剛体部
13・・・・フック部
14a・・・上端面
14b・・・下端面
15・・・・長溝(引っ掛け用溝、15aは入口)

Claims (7)

  1. 相手側物品に係止する取付部及び小物類をバンドや紐類を介して吊したり引っ掛けるフック部を有している留め具であって、
    縦方向に長い略片状をなし、該片状の長手方向に延設されて前記取付部より厚い剛体部を有していると共に、前記剛体部を挟んだ左側及び右側に前記取付部及び前記フック部の異なる一方をそれぞれ形成しており、
    前記相手側物品に前記取付部を長手方向に係止した取付状態で、前記フック部が前記相手側物品から離れる方向の外力を受けたとき、全体が取付部の係止された部分を支点として幅方向に回転ないしは揺動して外力を吸収可能となることを特徴とする留め具。
  2. 前記剛体部は前記取付部及び前記フック部より長くなっていると共に、前記取付部は前記剛体部及び前記フック部よりも薄くなっている請求項1に記載の留め具。
  3. 前記フック部は、前記剛体部との間に引っ掛け用溝を区画形成している請求項1又は2に記載の留め具。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の留め具の取付構造であって、前記相手側物品の外面部を区画している表皮材の被取付部に前記留め具を位置決めすると共に、前記被取付部に対し前記取付部を片状の長手方向に沿って直線的に係止することを特徴とする留め具の取付構造。
  5. 前記表皮材の被取付部が第一表皮部と、前記第一表皮部に対し重合状態に配置される第二表皮部との間に前記取付部を挟み込んでいることを特徴とする請求項4に記載の留め具の取付構造。
  6. 前記第二表皮部が内側に折り曲げた折返し部分を有し、前記取付部を前記第一表皮部と前記折返し部分との間に挟持している請求項5に記載の留め具の取付構造。
  7. 前記表皮材が布系素材からなり、前記被取付部に対し前記取付部を縫製により係止している請求項4から6の何れかに記載の留め具の取付構造。
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