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JP7074288B2 - 海洋植物の養殖システム - Google Patents
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Description

本発明は、海洋植物の養殖システムに関する。
温暖化の抑制のため、二酸化炭素排出量の削減は、大きな課題となっており、排出される二酸化炭素の有効利用が着目されている。他方、海苔、ワカメ、昆布等の海藻をはじめとする藻類は、生産量が激減し、社会問題ともなっており、この問題は、藻類には限られず、他の海洋生物についても同様である。そこで、近年、排出される二酸化炭素を、海洋生物の養殖に利用する研究が進められている。
そこで、本発明は、例えば、より優れた効率で、二酸化炭素を利用し且つ海洋生物の養殖を行うことができる新たなシステムの提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の養殖システムは、
汲み上げ流路、ガス混合部、光照射部、および生育槽を含み、
前記汲み上げ流路は、
海底地下水および海洋深層水の少なくとも一方の水源と、前記ガス混合部とを連結し、
前記水源から塩水を汲み上げ、
前記塩水を、前記ガス混合部に導入し、
前記ガス混合部は、
前記汲み上げ流路と、前記生育槽とを連結し、
導入された前記塩水に、ガスを混合し、
前記ガスが混合された混合塩水を、前記生育槽に導入し、
前記ガスが、二酸化炭素を含み、
前記光照射部は、
前記生育槽に光を照射し、
前記生育槽は、
その内部が、前記混合塩水を溜め、且つ、海および、前記生育槽外の外気から遮断された槽であり、
養殖目的の海洋生物を生育する
ことを特徴とする。
本発明の養殖システムによれば、例えば、海底地下水または海洋深層水を用い、石炭火力等の発電所で発生した二酸化炭素を有効活用でき、例えば、海藻の栽培時期および気候影響による制約を抑えて、365日連続的に海洋生物の養殖を行うことができる。
図1は、実施形態1の養殖システムの一例を示す概略図である。 図2は、実施形態2の養殖システムにおける生育槽の例を示す概略図である。
本発明の養殖システムにおいて、前記汲み上げ流路は、海底地下水または海洋深層水の水源と、前記ガス混合部とを連結した前記汲み上げ流路により、前記水源から塩水を汲み上げている。このように、前記汲み上げ流路は、前記水源と前記ガス混合部とを連結するため、前記汲み上げ流路内を通過する海底地下水または海洋深層水は、前記水源から前記ガス混合部に到達するまでの間、前記汲み上げ流路の外部の海水が混入することがない。海底地下水および海洋深層水は、例えば、海の表層の海水のように、排水等の影響により汚染されていないため、前記汲み上げ流路により、そのままの状態を維持して、養殖に使用することができる。さらに、本発明の養殖システムにおいて、前記生育槽は、海や外気から遮断された槽であるため、例えば、前記塩水は、前記汲み上げ流路から前記ガス混合部を介して前記生育槽に導入された後も、海水や、外気に含まれる菌体(例えば、落下菌)等が混入することも防止できる。
例えば、養殖目的の海洋生物が、海苔等の海藻である場合、海の表層等の海水が存在すると、前記海水中のプランクトンや藻類等が混入しているため、目的の海藻を養殖させると同時に、その他の生物までもが増殖する場合がある。しかし、本発明の養殖システムによれば、前記汲み上げ流路で汲み上げるのは、海底地下水や海洋深層水であるため、前記表層等の海水に生存するプランクトン等は含まれず、前記汲み上げ流路に前記海水が混入することも防止できる。また、前記生育槽においても、海水や落下菌等の混入も防止できる。したがって、本発明の養殖システムによれば、他の海洋生物や菌の混入と、それらの増殖を抑制することが可能である。
本発明の養殖システムにおいて、前記汲み上げ流路により汲み上げる塩水は、海底地下水または海洋深層水である。海底地下水および海洋深層水の水温は、海の表層の海水とは異なり、例えば、地域差はあるものの、気温の影響を受けにくいため、本発明の養殖システムによれば、例えば、年中、同程度の温度の塩水を、海洋生物の養殖に使用できる。
本発明の養殖システムは、例えば、前記生育槽が、水流発生部を備える。
本発明の養殖システムは、例えば、前記水流発生部が、ポンプである。
本発明の養殖システムは、例えば、前記生育槽が、温度調節部を備える。
本発明の養殖システムにおいて、例えば、前記温度調節部は、前記生育槽内の混合塩水の温度が、指定温度範囲を超えると、前記ガス混合部を介して、混合塩水を前記生育槽内に導入することにより、前記生育槽内の混合塩水の温度を調節する。
本発明の養殖システムは、例えば、前記光照射部が、LED光源である。
本発明の養殖システムにおいて、例えば、前記生育槽は、さらに、開閉可能な導出口を有し、前記導出口を開口することにより、前記生育槽内の混合塩水を外部に導出する。
本発明の養殖システムにおいて、例えば、前記生育槽は、複数の生育室を有し、前記複数の生育室は、それぞれ、容積が異なり、上流側から下流側に向かって、容積が大きくなる順序に連結されており、隣接する生育室と生育室との間は、開閉により通液可能な連通口を有し、上流側の生育室において生育させている前記海洋生物を、前記海洋生物の生育段階に応じて、それに隣接する下流側の生育室に導出し、前記下流側の生育室において生育させる。
本発明の養殖システムにおいて、例えば、前記生育槽は、前記複数の生育室として、第1生育室、第2生育室、および第3生育室を含み、前記第1生育室が、初期生育の生育室であり、前記第2生育室が、中期生育の生育室であり、前記第3生育室が、後期生育の生育室であり、初期生育後、前記第1生育室の内容物が、前記第2生育室へ導入され、中期生育後、前記第2生育室の内容物が、前記第3生育室へ導入され、後期生育後、前記第3生育室の内容物から、前記回収部により、生育させた海洋生物が回収される。
本発明の養殖システムにおいて、例えば、前記ガス混合部は、前記各生育室と連結している。
つぎに、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態には限定されない。なお、以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
[実施形態1]
図1は、本実施形態の藻類の養殖システム1の一例の構成を示す概略図である。
本実施形態の養殖システムは、汲み上げ流路11、ガス混合部12、光照射部13、生育槽14を含む。前記養殖システムにおいて、汲み上げ流路11は、海中の水源とガス混合部12とを連結し、ガス混合部12は、生育槽14と連結しており、光照射部13は、生育槽14の内部に光照射できる位置に配置されている。本発明において、各部が「連結」するとは、「連通」ともいう。
前記水源は、海底地下水の水源および海洋深層水の水源の少なくとも一方であり、両方であってもよい。海底地下水は、例えば、沿岸部の海水下層に位置づけられる、塩淡境界の海側に存在する塩水であり、海洋深層水は、例えば、深度約200メートル以深の深海に存在する塩水である。これらの水源は、特に制限されず、例えば、陸地から急激に深くなる海底地形の方が、前記汲み上げ流路の設置距離が、より短くなり、初期投資のコスト面でより有利になることから、本実施形態の養殖システムを設置する取水地は、例えば、島および半島の先端等である。
汲み上げ流路11は、例えば、中空のパイプである。汲み上げ流路11は、前記水源とガス混合部12とを連結しており、通常、深海または海底の水源から、地上に設置されたガス混合部12まで配置されている。前記養殖システムにおいて、水源から湧き出る塩水は、汲み上げ流路11によって汲み上げられ、汲み上げ流路11の内部を通過し、ガス混合部12に導入される。汲み上げ流路11を介して、前記水源からガス混合部12に移動する塩水は、汲み上げ流路11によって、汲み上げ流路11外の海水から遮断されている。汲み上げ流路11による前記水源からの塩水の汲み上げは、特に制限されず、例えば、ポンプにより行うことができる。
汲み上げ流路11は、前述のように、ガス混合部12と連結しており、汲み上げ流路11とガス混合部12との間は、例えば、開閉により通液可能な連通口を有してもよい。前記開閉する連通口は、例えば、バルブがあげられる。
ガス混合部12は、塩水にガスを混合する機器(ガス混合機ともいう)であり、通常、地上に設置されている。前記塩水に混合するガスが二種類以上の場合、例えば、前記二種類以上のガスを別々に成分ガスとして混合してもよいし、前記二種類以上のガスを含む混合ガスを混合してもよい。前記塩水におけるガスの混合比率等を調整しやすいことから、前記二種類以上のガスを混合する場合、それぞれのガスを成分ガスとして混合することが好ましい。前記ガスは、二酸化炭素であり、その他に、例えば、さらに、酸素、窒素、水素等を含んでもよい。二酸化炭素は、例えば、前述のように、火力発電所等から排出される二酸化炭素ガスが利用でき、火力発電所等の排出口から、パイプ等を介して、そのままガス混合部12に導入されてもよい。酸素は、例えば、酸素タンクから、ガス混合部12に導入してもよい。
ガス混合部12における塩水とガスの混合方法は、特に制限されない。具体例として、例えば、ガス混合部12に、塩水とガスとをそれぞれ導入して、両者混合すればよい。ガス混合部12は、例えば、単に、汲み上げた塩水に前記ガスを混合してもよいし、汲み上げた塩水に本来含まれるガスから、任意のガス成分を除去し、目的のガス成分を導入して、前記塩水に混合してもよい。前記任意のガス成分としては、例えば、窒素ガス等があげられ、前記目的のガス成分としては、例えば、二酸化炭素および酸素等があげられる。このように、前記塩水に本来含まれるガスを除去して、目的のガス成分を導入する場合、ガス混合部12としては、例えば、特許文献(国際公開WO2005/077503号パンフレット)において、開示されている気体溶解装置等が使用できる。
ガス混合部12による、塩水へのガスの混合条件は、特に制限されない。ガス混合部12は、例えば、予め塩水の体積に対する導入するガス成分の種類およびガス成分の量を設定しておき、自動的に、塩水に所定のガス成分を所定量となるように混合してもよい。前記ガス成分の種類およびガス成分の量は、例えば、使用する塩水の種類、養殖対象の海洋生物の種類等に応じて、適宜決定できる。
ガス混合部12は、前述のように、生育槽14と連結しており、ガス混合部12と生育槽14との間は、例えば、開閉により通液可能な連通口を有してもよい。前記開閉する連通口は、例えば、バルブがあげられる。ガス混合部12と生育槽14は、例えば、図1に示すように、パイプ15を介して連結されてもよい。
ガス混合部12は、前述のように、生育槽14と連結しており、ガス混合部12と生育槽14との間は、例えば、開閉により通液可能な連通口を有してもよい。前記開閉する連通口は、例えば、バルブがあげられる。ガス混合部12により、前記ガスが混合された混合塩水を生育槽14に導入する方法は、特に制限されず、例えば、ポンプにより行うことができる。
生育槽14は、その内部が、前記混合塩水を溜め、養殖目的の海洋生物を養殖する槽である。生育槽14は、海および生育槽14外の外気から遮断された槽である。
生育槽14に導入される前記混合塩水の量は、特に制限されず、例えば、生育槽14の容量に応じて適宜決定できる。
生育槽14は、例えば、水流発生部を備えてもよい。前記水流発生部によれば、例えば、生育槽14内の混合塩水に対して水流を発生させることができ、これによって、より効率良く海洋生物を生育させることができる。前記水流発生部は、例えば、ポンプがあげられる。前記水流発生部は、例えば、ガス混合部12から生育槽14に前記混合塩水を導入する際のポンプであってもよい。
生育槽14へのガス混合部12からの前記混合塩水の導入は、例えば、最初の導入のみでもよいし、さらに、その後、連続的に導入してもよいし、非連続的(断続的)に導入してもよい。連続的または非連続的に前記混合塩水を導入する場合、生育槽14の容量に応じて、すでに生育槽14内に導入されている前記混合塩水を一部導出(破棄)した上で、新たに前記混合塩水をガス混合部12から導入することが好ましい。
生育槽14は、例えば、さらに、温度調節部を備えてもよい。前記温度調節部は、例えば、生育槽14内の前記混合塩水の水温を測定し、さらに、前記混合塩水の水温を所定の温度に調節できることが好ましい。具体的に、例えば、前記温度調節部は、生育槽14内の混合塩水の温度が、指定温度範囲を超えると、ガス混合部12を介して、前記混合塩水を生育槽14内に導入することにより、生育槽14内の前記混合塩水の温度を調節することが好ましい。本発明は、前述のように、気温の影響を受けにくい、相対的に低温度の海底地下水および海洋深層水を使用できる。このため、例えば、生育槽14内の前記混合塩水の温度が高くなっても、前記塩水を追加することにより、生育槽14内の前記混合塩水の水温を容易に低下できる。
生育槽14は、例えば、さらに、開閉可能な導出口を有し、前記導出口を開口することにより、生育槽14内の混合塩水を外部に導出してもよい。例えば、前記導出口は、例えば、前述のような水温調節のために前記混合塩水を破棄する際に開いてもよいし、生育槽14内での生育が終了した段階で、前記混合塩水と前記混合塩水中で生育させた海洋生物を回収する際に開いてもよい。生育槽14において、前記導出口の位置は、特に制限されず、例えば、より容易に導出できることから、下面、または側面の下部が好ましい。
生育槽14は、例えば、さらに、開閉可能な、オーバーフロー用の排水口を有してもよい。例えば、生育槽14に注入される前記混合塩水が、生育槽14の容量を超える場合、前記排水口を開くことで、余剰の混合塩水を排水することができる。生育槽14において、前記排水口の位置は、特に制限されず、例えば、側面の上部が好ましい。
光照射部13は、生育槽14に光を照射するものであればよく、その形態は、特に制限されない。光照射部13は、生育槽14中の養殖目的の海洋生物に光を照射できればよく、例えば、生育槽14内部に配置されてもよいし、生育槽14外部に配置されてもよい。光照射部13は、例えば、防水の点から、生育槽14外部に配置されることが好ましく、この場合、生育槽14は、少なくとも光が照射される領域について、外部からの光を透過する光透過性部材で形成されていることが好ましい。前記光透過性部材は、例えば、透明部材であり、その原料は、例えば、ガラス、アクリル樹脂等の透明樹脂等があげられる。
生育槽14に対して光照射部13が配置される位置は、特に制限されず、例えば、生育槽14の上面側、側面側、裏面側があげられ、いずれか一つの面でもよいし、二つ以上の面であってもよい。光照射部13の光源は、特に制限されず、例えば、LEDがあげられる。
前記養殖システムにより養殖可能な海洋生物の種類は、特に制限されず、海洋深層水および海底地下水を用いて生育できる海洋生物であればよい。前記海洋生物としては、例えば、藻類があげられる。前記藻類は、例えば、海苔、ワカメ、昆布等の海藻類があげられる。
つぎに、本実施形態の養殖システムにより、海底地下水を用い、海洋生物の一例として海苔を養殖する方法について説明する。なお、この方法は例示であって、本発明は、これには制限されない。
海底地下水の水源から、汲み上げ流路11により海底地下水を汲み上げ、ガス混合部12に導入する。そして、ガス混合部12により、導入された海底地下水に、さらに二酸化炭素および酸素を導入し、混合することによって、混合塩水を調製する。
前記塩水と二酸化炭素と酸素とを混合する条件は、特に制限されない。
ガス混合部12で調製した前記混合塩水を、パイプ15等を介して、生育槽14に導入する。
他方、生育槽14に、養殖対象の海苔の種を導入する。導入する海苔の形態は、特に制限されないが、例えば、発芽前の種でもよいし、発芽させた種でもよい。
そして、海苔の種と前記混合塩水とが導入された生育槽14に、光照射部13により光を照射して、海苔の生育を行う。生育条件は、特に制限されず、養殖対象の海洋生物の種類によって、適宜決定できる。
そして、生育槽14での生育が終了すると、生育槽14の導出口を開き、生育槽14の内容物を外部に導出し、生育させた海苔を回収する。
[実施形態2]
実施形態2の養殖システムは、生育槽が複数の生育室を有する形態に関する。本実施形態の養殖システムは、特に示さない限り、前記実施形態1の養殖システムと同様であり、その記載を援用できる。
生育槽14は、複数の生育室を有してもよい。生育槽14において、前記生育室の数は、特に制限されず、例えば、2以上、3以上である。生育槽14において、前記複数の生育室は、例えば、別個独立であってもよいし、互いに開閉可能に連通してもよい。
図2は、3つの生育室を有する生育槽14の一例の構成を示す概略図である。図2において、矢印Xは、生育槽14の上下方向を示し、図2は、生育槽14における、前記3つの生育室の上下方向における位置関係を示している。生育槽14は、複数の生育室として、第1生育室141、第2生育室142、第3生育室143を有する。各生育室141、142、143は、それぞれ、前記混合塩水中で海洋生物を生育させるための槽である。各生育室141、142、143は、それぞれ、藻類の生育段階に対応する生育室であって、連結されている。第1生育室141は、例えば、初期生育の生育室であり、第2生育室142は、中期生育の生育室であり、第3生育室143は、後期生育の生育室である。
図2において、矢印Xで示す上方向から下方向に向かって、生育槽14は、第1生育室141、第2生育室142、第3生育室143を有する。第1生育室141は、養殖する海洋生物の種を導入する開閉可能な導入孔211を有し、第1生育室141と第2生育室142との間には、開閉可能な連通孔212を有し、第2生育室142と第3生育室143との間には、開閉可能な連通孔213を有し、第3生育室143は、回収部(図2において図示せず)との間に、開閉可能な連通孔214を有する。そして、第1生育室141、第2生育室142、および第3生育室143は、それぞれ、ガス混合部12で調製した混合塩水を導入するパイプ15(151、152、153)と連通している。
第1生育室141、第2生育室142、および第3生育室143は、生育段階が進むにつれて、その容量を大きく設定することが好ましい。
つぎに、本実施形態の養殖システムを用いて海苔を養殖する方法について説明する。図2において、矢印X以外の矢印は、前記混合塩水の流れる方向を示す。なお、この方法は例示であって、本発明は、これには制限されない。
前記実施形態1と同様にして、第1生育室141に、前記混合塩水と前記海苔の種を導入し、生育を開始する。
第1生育室141での初期生育後、第1生育室141と第2生育室142との間の連通孔212を開き、第1生育室141の内容物を、下段の第2生育室142に導入し、さらに海苔の生育を行う。
第2生育室142での中期生育後、第2生育室142と第3生育室143との間の連通孔213を開き、第2生育室142の内容物を、下段の第3生育室143に導入し、さらに海苔の生育を行う。
そして、第3生育室143での後期生育後、第3生育室143と前記回収部との間の連通孔214を開き、第3生育室142の内容物を、前記回収部に導入し、前記内容物から、生育させた海苔の回収を行う。
第1生育室141、第2生育室142および第3生育室143には、それぞれ、パイプ151、152、153を介して、前記混合塩水を導入することができる。また、第1生育室141、第2生育室142および第3生育室143は、それぞれ、導入孔211、連通孔212、213、214とは別に、各生育室内の前記混合塩水を、外部に破棄するための導出孔を有してもよい。前記各導出孔から、外部に、前記混合塩水を廃棄し、新たな前記混合塩水を、パイプ151、152、153から補充してもよい。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明の養殖システムによれば、例えば、海底地下水または海洋深層水を用い、石炭火力等の発電所で発生した二酸化炭素を有効活用して、海洋生物の養殖を行うことができる。
11 汲み上げ流路
12 ガス混合部
13 光照射部
14 生育槽

Claims (10)

  1. 汲み上げ流路、ガス混合部、光照射部、および生育槽を含み、
    前記汲み上げ流路は、
    海底地下水および海洋深層水の少なくとも一方の水源と、前記ガス混合部とを連結し、
    前記水源から塩水を汲み上げ、
    前記塩水を、前記ガス混合部に導入し、
    前記ガス混合部は、
    前記汲み上げ流路と、前記生育槽とを連結し、
    導入された前記塩水に、ガスを混合し、
    前記ガスが混合された混合塩水を、前記生育槽に導入し、
    前記ガスが、二酸化炭素を含み、
    前記光照射部は、
    前記生育槽に光を照射し、
    前記生育槽は、
    その内部が、前記混合塩水を溜め、且つ、海および前記生育槽外の外気から遮断された槽であり、
    養殖目的の海洋生物を生育する槽であり、
    前記生育槽は、複数の生育室を含み、前記複数の生育室が、上下方向に順次積層されており、隣接する生育室と生育室との間は、開閉により通液可能な連通口を有する、
    ことを特徴とする養殖システム。
  2. 前記生育槽が、水流発生部を備える、請求項1記載の養殖システム。
  3. 前記水流発生部が、ポンプである、請求項2記載の養殖システム。
  4. 前記生育槽が、温度調節部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の養殖システム。
  5. 前記温度調節部は、
    前記生育槽内の混合塩水の温度が、指定温度範囲を超えると、前記ガス混合部を介して、混合塩水を前記生育槽内に導入することにより、前記生育槽内の混合塩水の温度を調節する、請求項4記載の養殖システム。
  6. 前記光照射部が、LED光源である、請求項1から5のいずれか一項に記載の養殖システム。
  7. 前記生育槽は、さらに、開閉可能な導出口を有し、
    前記導出口を開口することにより、前記生育槽内の混合塩水を外部に導出する、請求項1から6のいずれか一項に記載の養殖システム。
  8. 前記生育槽は、
    複数の生育室を有し、
    前記複数の生育室は、
    それぞれ、容積が異なり、
    上流側から下流側に向かって、容積が大きくなる順序に連結されており、
    隣接する生育室と生育室との間は、開閉により通液可能な連通口を有し、
    上流側の生育室において生育させている前記海洋生物を、前記海洋生物の生育段階に応じて、それに隣接する下流側の生育室に導出し、前記下流側の生育室において生育させる、請求項1から7のいずれか一項に記載の養殖システム。
  9. 前記生育槽は、前記複数の生育室として、第1生育室、第2生育室、および第3生育室を含み、
    前記第1生育室が、初期生育の生育室であり、
    前記第2生育室が、中期生育の生育室であり、
    前記第3生育室が、後期生育の生育室であり、
    初期生育後、前記第1生育室の内容物が、前記第2生育室へ導入され、
    中期生育後、前記第2生育室の内容物が、前記第3生育室へ導入され、
    後期生育後、前記第3生育室の内容物から、前記回収部により、生育させた海洋生物が回収される、請求項8記載の養殖システム。
  10. 前記ガス混合部は、前記各生育室と連結している、請求項8または9記載の養殖システム。
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