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JP7089438B2 - プラント操業支援装置 - Google Patents
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JP7089438B2 - プラント操業支援装置 - Google Patents

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本発明は、製鉄プラントや化学プラントの操業を支援するプラント操業支援装置に関し、特に、プラントの物理モデルと過去の操業データとから、オペレータに最適なプラント操作を示すプラント操業支援装置に関する。
製鉄プラントや化学プラントなどでは、生成物の品質や状態を直接的に計測できないことがある。したがって、従来は間接的な計測値から、オペレータが経験や勘などに基づき、処理時間や投入資材量などのプラント操作を決めていた。このため、オペレータにより生成物の品質やスループットがばらついていた。
これに対して、プラントシミュレーションなど物理モデルや間接的な計測値から、生成物の品質や状態を推定し、その結果に基づきプラント操作を提示するという方法が提案されている。
本技術分野の背景技術として、特開2011-256407号公報(特許文献1)がある。この公報には、鉄鋼用アーク炉への入物質と鉄鋼用アーク炉からの出物質の物質収支及び熱収支に基づいて、1チャージに必要な投入電力量を過不足なく決定できる鉄鋼用アーク炉の電力投入制御方法が記載されている。
また、本技術分野の背景技術として、非特許文献1には、アーク炉の物理モデルが記載されている。
特開2011-256407号公報
Johannes Gerhardt Bekker, Ian Keith Craig, and Petrus Christiaan Pistorius. "Modeling and simulation of an electric arc furnace process." ISIJ international vol.39(1999) no.1 pp23-32.
前記特許文献1には、必要な投入電力量を過不足なく決定できる鉄鋼用アーク炉の電力投入制御方法が記載されている。しかし、特許文献1に記載の鉄鋼用アーク炉のようなプラントにおける電力投入制御方法、いわゆるプラントの操業支援方法では、プラントシミュレーション等により推定されたプラント操作に対する不確実性が考慮されていなかった。
そこで、本発明は、プラントシミュレーション等により推定されたプラント操作に対する不確実性を考慮した信頼性の高いプラント操業支援装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明のプラント操業支援装置は、プラントの物理モデルを用いて、前記プラントの最適なプラント操作の推定値を計算する最適プラント操作推定手段と、最適なプラント操作の推定値を、過去の操業データ、プラントの内部状態が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングからオペレータによる操作の特徴を表す確率分布として与えられるオペレータモデル、及び、プラントの内部状態が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングに対する最適なプラント操作の推定値との誤差を表す確率分布として与えられる推定値誤差モデルに基づき修正し、修正モデルを作成する修正モデル作成手段と、修正モデルを用いて、最適なプランン操作の推定値を修正する最適プラント操作修正手段と、プラントの操業時に、プラントを制御するプラント制御装置から操業データを取得する操業データ取得手段と、プラント制御装置から取得した操業データを用いて、逐次、プラントの最適なプラント操作の推定値を計算するオンライン最適プラント操作推定手段と、最適プラント操作修正手段により修正された推定値を表示する最適プラント操作表示手段と、を有する。
本発明によれば、プラントシミュレーション等により推定されたプラント操作に対する不確実性を考慮した信頼性の高いプラント操業支援装置を提供することができる。
本実施例によるプラント操業支援装置の構成を説明する説明図である。 本実施例によるプラント操業支援装置のデータの流れを説明する説明図である。 本実施例による最適プラント操作推定手段から補正モデル作成手段への処理の流れを説明する説明図である。 本実施例による最適プラント操作推定手段の構成を説明する説明図である。 本実施例による推定値誤差モデル及びオペレータモデルのイメージを説明する説明図である。 本実施例によるプラント操業時の処理の流れを説明する説明図である。 本実施例によるオンライン最適プラント操作推定手段の構成を説明する説明図である。 本実施例によるプラント操業支援装置の入力部のイメージ図である。 本実施例によるプラント操業支援装置の出力部のイメージ図である。 第二の実施例によるプラント操業支援装置の構成を説明する説明図である。 第二の実施例によるプラント操業支援装置のデータの流れを説明する説明図である。 第二の実施例による最適プラント操作推定手段から補正モデル作成手段への処理の流れを説明する説明図である。
以下、実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施例によるプラント操業支援装置の構成を説明する説明図である。
プラント操業支援装置1は、演算処理部101、記憶部102を有し、入力部103及び出力部104と接続している。
また、プラント操業支援装置1は、プラント制御装置106から操業データを取得し、プラント制御装置106は、プラント105を制御する。
なお、操業データには、プラントに設置されるセンサからのセンサデータ(計測データ)、オペレータのプラント操作データ(オペレータによるプラントに対する制御指令(操作履歴))、プラントに投入された原料の量などの操業条件データを含む。
記憶部102は、具体的には、ハードディクスなどの記憶装置であり、操業データDB(データベース)107を有する。
操業データDB107には、過去の操業データが記録される。
入力部103は、具体的には、キーボードやマウスなどの種々の入力装置であり、オペレータが演算処理部101に対して、何らかの情報を入力する際に使用される。
出力部104は、具体的には、ディスプレイなどの出力装置であり、演算処理部101による処理の過程や結果が出力される。あるいはプラント操業支援装置1とオペレータとの対話的な処理のための情報が表示される。
演算処理部101は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)であり、情報処理を実行する。この演算処理部101には、プラント105を制御するプラント制御装置106が接続されている。
演算処理部101は、最適プラント操作推定手段108、修正モデル作成手段109、操業データ取得手段110、オンライン最適プラント操作推定手段111、最適プラント操作修正手段112、最適プラント操作表示手段113を有する。なお、これらはそれぞれがプログラムであり、説明の便宜上、その機能ごとに手段として定義し、説明する。
図2は、本実施例によるプラント操業支援装置1のデータの流れを説明する説明図である。
最適プラント操作推定手段108は、操業データDB107に記録される過去の操業データのうち、主に操業条件データを用い、過去の操業における最適なプラント操作を推定し、最適プラント操作推定値として出力する。
修正モデル作成手段109は、最適プラント操作推定手段108で推定された最適プラント操作推定値を、操業データDB107に記録される過去の操業データのうち、主にオペレータのプラント操作データ、オペレータモデル及び推定値誤差モデルを用いて修正し、修正モデルを作成する。
操業データ取得手段110は、プラント制御装置106から操業データを取得する。すなわち、プラント105に設置されるセンサから取得したセンサデータやオペレータがプラント制御装置106に対して入力したプラント操作データ、更には、プラント105に投入された原料の量などの操業条件データを取得する。
そして、これらセンサデータ、プラント操作データ、操業条件データを、オンライン最適プラント操作推定手段111および操業データDB107に操業データとして渡す。
オンライン最適プラント操作推定手段111は、操業データ取得手段110から操業データを取得し、最適なプラント操作を推定し、オンライン最適プラント操作推定値として出力する。
最適プラント操作修正手段112は、修正モデル作成手段109が出力した修正モデルを用いて、オンライン最適プラント操作推定手段111が出力したオンライン最適プラント操作推定値をリアルタイムで修正し、最適プラント操作として出力する。
最適プラント操作表示手段113は、最適プラント操作修正手段112が出力した最適プラント操作を、出力部104(図1参照)を介して、オペレータに提示する。
図3は、本実施例による最適プラント操作推定手段から補正モデル作成手段への処理の流れを説明する説明図である。
最適プラント操作推定手段108が、操業データDB107に記録されている過去の操業データのうち、主に操業条件データを用いて、どのような操作が最適だったか(過去の操業における最適なプラント操作)を推定する(S301)。
次に、最適プラント操作推定手段108が推定した最適プラント操作推定値と、操業データDB107に記録されている過去の操業データ(主に、プラント操作データ)とを用いて、修正モデル作成手段109が、修正モデルを作成する(S302)。
図4は、本実施例による最適プラント操作推定手段の構成を説明する説明図である。
図4に示すように、最適プラント操作推定手段108は、操業データ及びプラントの物理モデルを用いて、プラントの内部状態(例えば、アーク炉の内部の鉄の熔解度)を推定し、その値(プラントの内部状態の推定値(予測値))を用いて、最適なプラント操作を推定し、どのような操作が最適だったかを、最適プラント操作推定値(仮想プラント操作推定値)として、推定する。
図5は、本実施例による推定値誤差モデル及びオペレータモデルのイメージを説明する説明図である。
図5を用いて、推定値誤差モデル及びオペレータモデルのイメージを説明する。図5は、横軸に時間、縦軸に確率を示すものである。例えば、オペレータモデルとは、プラントの内部状態が、全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングから、オペレータによる操作のズレやバラツキを表すものであり、推定値誤差モデルとは、プラントの内部状態が、全て正確に分かった時に計算される理想的な(真に最適な)操作タイミングに対する最適プラント操作推定値の誤差を表すものである。そして、オペレータモデルと推定値誤差モデルとを用いて、最適プラント操作推定値と過去の操業データとから修正モデルを作成する。
例えば、過去の操業における理想的な操作タイミングをt、オペレータによる操作タイミングをtop、最適プラント操作推定値をtestとする。
この時、オペレータモデルは、top-tの確率分布Pop(top-t|θop)として与えることができる。なお、θopは確率分布Popを規定するパラメータである。また、推定値誤差モデルは、test-tの確率分布Pest(test-t|θest)として与えることができる。なお、θestは確率分布Pestを規定するパラメータである。
tは未知の値のため、代わりに、取得可能なオペレータの操作タイミングtopと最適プラント操作推定値testとの差top-testの確率分布Pdiff(top-test|θest、θop)を考え、top-testから確率分布のパラメータθop、θestを、最尤推定などを用いて推定する。
そして、Pest(test-t|θest)に従う最適プラント操作推定値の不確実性を表す確率分布を用いて、例えばtestの適切な修正値Δtestを計算する。次に、testを入力とし、test+Δtestを出力とするような修正モデルを作成する。
図6は、本実施例によるプラント操業時の処理の流れを説明する説明図である。
図6には、修正モデルを作成した後のプラント操業時における、処理の流れを示す。
最初に、操業データ取得手段110は、プラント制御装置106から操業データを取得する(S501)。
次に、オンライン最適プラント操作推定手段111は、操業データ取得手段110が取得した操業データに基づき、最適なプラント操作を計算し、オンライン最適プラント操作推定値を出力する(S502)。
次に、最適プラント操作修正手段112は、オンライン最適プラント操作推定値を、修正モデル作成手段109により事前に作成された修正モデルに基づき修正し、修正された値を最適プラント操作として出力する(S503)。
最後に、最適プラント操作表示手段113は、出力部104を介して、最適プラント操作をオペレータに提示する(S504)。
図7は、本実施例によるオンライン最適プラント操作推定手段の構成を説明する説明図である。
図7に示すように、オンライン最適プラント操作推定手段111は、現在までの操業データに基づき、現在のプラントの内部状態の推定値(予測値)を、プラントの物理モデルを用いて推定し、現在のプラントの内部状態の推定値(予測値)に基づき、最適なプラント操作を推定し、オンライン最適プラント操作推定値として出力する。
ここで、更に、アーク炉(プラント)の操業を支援する本実施例におけるプラント操業支援装置を説明する。
鉄くずを溶解し、材料にするアーク炉では、溶解が完了するタイミングで、2回、3回と鉄クズの再装入を行う。
再装入が早すぎると、溶け残りの鉄くずを詰め込む追加作業が発生する。一方、再装入が遅すぎると、アーク炉の内部が露出し、アーク炉が消耗する。また、余分に電力も消費する。再装入のタイミングの最適化には、鉄クズの溶解状態(溶解度)を知る必要があるが、アーク炉の内部は高温のため、この熔解度を直接計測することは難しい。
従来は、作業効率の観点から、オペレータが十分に溶解したと思われるタイミングで再装入を行っていた。そのため、アーク炉が余分に加熱され、必要以上の電力を使用していた。
そこで、本実施例では、最適な鉄くずの再装入(プラント操作)のタイミングをオペレータに提示するプラント操業支援装置を示す。
本実施例では、まず、最適プラント操作推定手段108が、投入された鉄くずの量などの過去の操業条件データから、例えば、非特許文献1に記載されているようなアーク炉の物理モデルを用いて、アーク炉の内部の溶け残りの鉄くずや溶解した鉄くずの量を推定し、過去の操業における最適な鉄くずの再装入のタイミングを最適プラント操作推定値として出力する。
次に、修正モデル作成手段109が、オペレータモデルと推定値誤差モデルとを用いて、最適プラント操作推定手段108が出力した最適な鉄くずの再装入のタイミングと、オペレータによるプラントに対する制御指令(操作履歴)の操業データ、つまり、実際にオペレータがアーク炉に対して鉄くずを再装入したタイミングの操業データと、を使用して、修正モデルを作成する。
例えば、最適プラント操作推定手段108が出力した最適な鉄くずの再装入のタイミングをtest、実際にオペレータがアーク炉に対して鉄くずを再装入したタイミングをtop、理想的な再装入のタイミングをtとする。
オペレータモデルとしては、(式1)のようなモデルが考えられる。
Figure 0007089438000001
ここで、Δtは、十分に鉄くずを溶解させるために全てのオペレータが共通して取る余分な時間であり、wはオペレータによるバラツキを表す確率変数で、例えば、対数正規分布に従う。
一方、推定値誤差モデルとしては、(式2)のようなモデルが考えられる。
Figure 0007089438000002
ここでvは、理想的な再装入のタイミングに対する最適プラント操作推定手段108が出力した最適な鉄くずの再装入のタイミングの推定の不確実性を表す確率変数で、例えば、正規分布に従う。
(式1)および(式2)より(式3)が導かれる。
Figure 0007089438000003
(式3)とtop、testに関するデータからΔt、w、vの確率分布のパラメータを、最尤推定などを用いて推定する。
そして、最適プラント操作推定値の不確実性(理想的な再装入のタイミングに対する最適な鉄くずの再装入のタイミングの推定の不確実性を表す確率変数)であり、オンライン最適プラント操作推定値の不確実性でもあるvの推定された標準偏差σvを用いて、例えばtestをtest+σvとするような修正モデルを出力する。
プラント操業時には、操業データ取得手段110は、プラント制御装置106から、消費電力などのセンサデータ、融解鉄中の炭素やケイ素などの成分比などの計測値、投入スクラップ量などの操業条件データをリアルタイムで取得し、オンライン最適プラント操作推定手段111に渡す。
次に、オンライン最適プラント操作推定手段111が、操業データに基づき、溶け残った鉄くずや溶解した鉄の量を予測し、それに基づき最適な鉄くず再装入のタイミングを推定し、オンライン最適プラント操作推定値をして出力する。
次に、最適プラント操作修正手段112が、修正モデル作成手段109により事前に作成された修正モデルを用い、オンライン最適プラント操作推定値である鉄くず再装入のタイミングを修正し、その値を最適プラント操作として出力する。
最後に、最適プラント操作表示手段113が最適プラント操作をオペレータに提示する。
図8は、本実施例によるプラント操業支援装置の入力部のイメージ図である。
図8は、本実施例におけるプラント操業支援装置に、プラントの物理モデル、オペレータモデル、推定値誤差モデルを入力するための入力部(入力画面イメージ)を示す。
すなわち、プラントの物理モデルは、プラントシミュレーションの実行プログラムなどの形で与えられる。また、オペレータモデル、推定誤差モデルは、プルダウン等に表示される複数の確率分布の候補から選択することができる。本実施例では、オペレータモデルとして対数正規分布+オフセットが、推定誤差モデルとして正規分布が選択されることを示している。
図9は、本実施例によるプラント操業支援装置の出力部のイメージ図である。
図9は、本実施例におけるプラント操業支援装置における、鉄くずの次回の装入量(次回装入量)と再装入のタイミング(再装入までの時間)が出力される出力部(出力画面イメージ)を示す。
すなわち、本実施例では、次回装入量として20.2トンが、再装入までの時間として、00:20:30が提示されていることを示している。
このように、本実施例では、プラントの物理モデルを用いて推定された最適プラント操作推定値の不確実性を考慮して、適切な修正(補正)を行うことにより、プラントの物理モデルに誤差がある場合でも、適切な安全率を考慮した最適なプラント操作の提示することが可能となる。
図10は、第二の実施例によるプラント操業支援装置の構成を説明する説明図である。
なお、図1に既に示した同一の符号を付された構成や機能については、説明を省略する。本実施例では、演算処理部101には、操業データに基づいて、過去の操業を評価する操業評価手段801が付加されている。
図11は、第二の実施例によるプラント操業支援装置のデータの流れを説明する説明図である。なお、図2に既に示した同一の符号を付された構成や機能については、説明を省略する。
操業評価手段801は、操業データDB107に保存された複数の過去の操業データを、例えば、一定時間当たりに処理できる作業量を示すスループットや消費エネルギー量などの観点から操業の良し悪しを評価し、操業評価として出力する。
修正モデル作成手段109は、最適プラント操作推定手段108から出力された最適プラント操作推定値と、操業データに含まれるオペレータのプラント操作データ(オペレータによるプラントに対する制御指令(操作履歴))と、操業評価手段801から出力された操業評価と、オペレータモデルと、推定値誤差モデルとを用いて、最適プラント操作推定値を修正する修正モデルを作成する。
図12は、第二の実施例による最適プラント操作推定手段から補正モデル作成手段への処理の流れを説明する説明図である。
操業データ評価手段801が、操業データDB107に蓄積されている過去の操業データをスループットや消費エネルギーなどの観点から評価を行う(S1001)。
次に、最適プラント操作推定手段108が推定した最適プラント操作推定値と、操業評価手段801から出力された操業評価、操業データDB107に蓄積されている過去の操業データから修正モデルを構築する(S1002)。
なお、S301は図3に示した処理と同様である。
具体的には、プラントの状態量が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングからのオペレータによる操作のズレやバラツキを表すオペレータモデルと、プラントの状態量が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングに対する最適プラント操作推定値の誤差を表す推定値誤差モデルとを用いて、最適プラント操作推定値と過去の操業データとから修正モデルを作成する。
例えば、過去の操業における理想的な操作タイミングをt、オペレータによる操作タイミングをtop、最適プラント操作推定値をtestとする。
この時、例えば、オペレータモデルに関して、top-tの確率分布Pop(top-t|θop)として与えることができる。なお、θopは確率分布Popを規定するパラメータである。
また、推定値誤差モデルに関しても、test-tの確率分布Pest(test-t|θest)として与えることができる。なお、θestは確率分布Pestを規定するパラメータである。
tは未知なので、代わりに、取得可能なオペレータの操作タイミングtopと最適プラント推定値test差top-testの確率分布Pdiff(top-test|θest、θop)を考え、top-testから確率分布のパラメータθop、θestを、最尤推定などを用いて推定する。この際、操業評価が良いデータには大きい重みを、悪いデータには小さい重みをつけて推定をする。
例えば、通常の最尤推定では、(式4)で表される対数尤度lhを最大化するように
θop、θestを調整する。
Figure 0007089438000004
なおti op、ti estは、i番目のオペレータによる操作タイミングに関するデータ、最適プラント操作推定値をそれぞれ表している。また、nは用いるデータの数を表している。
一方、本実施例における最尤推定では、(式5)で表される重みつきの対数尤度lhwを最大化する。
Figure 0007089438000005
ここでは、ωiはi番目の操業データの操業評価から決定される重みである。
そして、調整されたθop、θestを用いてPest(test-t|θest)に従う最適プラント操作推定値の不確実性を表す確率分布を用いて、例えばtestの適切な修正値Δtest計算する。
そして、testを入力とし、test+Δtestを出力とするような修正モデルを作成する。
本実施例においても、アーク炉の操業を支援するプラント操業支援装置を考える。なお、実施例1に既に示した同一の符号を付された構成や機能については、説明を省略する。
まず、操業評価手段801が、操業データDB107に保存されている操業データに基づき、操業の良し悪しの評価を行い、操業評価として出力する。操業の評価項目としては、例えば、投入した鉄くずの量に対する消費電力や鉄くず溶解までの時間が挙げられる。
次に、修正モデル作成手段109が、最適プラント操作推定手段108が出力した最適な鉄くず再装入のタイミングと、操業データに含まれている実際にオペレータが再装入したタイミングのデータ、操業評価手段801から出力された操業評価、オペレータモデル、推定値誤差モデルを用いて、修正モデルを作成する。
例えば、第1実施例のアーク炉への実施例と同様に、プラント操作推定手段108による最適な鉄くずの再装入タイミングをtest、オペレータにより実際に再装入が行われたタイミングをtop、理想的な再装入のタイミングをtとし、同様のオペレータモデル、推定値誤差モデルを考えると、同じように(式3)が導ける。
本実施例では、vの従う対数正規分布の母数をθ∈R、wの従う正規分布の母数をθw∈Rとし、操業評価から計算される各データの重みをωiとすると、(式6)で表される重みつきの対数尤度lhwを最大化するような、Δt、θ、θwを計算する。
Figure 0007089438000006
そして、推定されたvに従う正規分布の標準偏差σvを用いて、例えばtestをtest+σvとするような修正モデルを出力する。
こうすることにより、本実施例においても、プラントの物理モデルを用いて推定された最適プラント操作推定値の不確実性を考慮して、適切な修正(補正)を行うことにより、プラントの物理モデルに誤差がある場合でも、適切な安全率を考慮した最適なプラント操作の提示することが可能となる。
これら実施例により、シミュレーションで用いるプラントの物理モデルの精度や計測データの種類に依存しない最適なプラント操作を提示することができる。
そして、オペレータは、経験的な安全率を考慮することなく、オペレータに提示された最適なプラント操作を行うことができる。したがって、オペレータにより、生成物の品質やスループットがばらつくことが低減される。
そこで、本実施例は、プラントシミュレーション等により推定された最適なプラント操作の不確実性を考慮した、より最適なプラント操作をオペレータに提示するプラント操業支援装置を提供することができる。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1 プラント操業支援装置
101 演算処理部
102 記憶部
103 入力部
104 出力部
105 プラント
106 プラント制御装置

Claims (6)

  1. プラントの物理モデルを用いて、前記プラントの最適なプラント操作の推定値を計算する最適プラント操作推定手段と、
    前記最適なプラント操作の推定値を、過去の操業データ、プラントの内部状態が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングからオペレータによる操作の特徴を表す確率分布として与えられるオペレータモデル、及び、プラントの内部状態が全て正確に分かった時に計算される理想的な操作タイミングに対する最適なプラント操作の推定値との誤差を表す確率分布として与えられる推定値誤差モデルに基づき修正し、修正モデルを作成する修正モデル作成手段と、
    前記修正モデルを用いて、前記最適なプラント操作の推定値を修正する最適プラント操作修正手段と、
    前記プラントの操業時に、前記プラントを制御するプラント制御装置から操業データを取得する操業データ取得手段と、
    前記プラント制御装置から取得した操業データを用いて、逐次、前記プラントの最適なプラント操作の推定値を計算するオンライン最適プラント操作推定手段と、
    前記最適プラント操作修正手段により修正された推定値を表示する最適プラント操作表示手段と、
    を有することを特徴とするプラント操業支援装置。
  2. 請求項1に記載のプラント操業支援装置において、
    前記操業データに基づいて、過去の操業を評価する操業評価手段を有することを特徴とするプラント操業支援装置。
  3. 請求項1に記載のプラント操業支援装置において、
    プラントの物理モデル、オペレータモデル、推定値誤差モデルを入力する入力部を有することを特徴とするプラント操業支援装置。
  4. 請求項1に記載のプラント操業支援装置において、
    次回の装入量、再装入までの時間が出力される出力部を有することを特徴とするプラント操業支援装置。
  5. 請求項1に記載のプラント操業支援装置において、
    操業データが蓄積される操業データのデータベースを有することを特徴とするプラント操業支援装置。
  6. 請求項5記載のプラント操業支援装置において、
    前記操業データは、プラントに設置されるセンサからのセンサデータ、オペレータのプラント操作データ、プラントに投入された原料の量などの操業条件データを含むことを特徴とするプラント操業支援装置。
JP2018155329A 2018-08-22 2018-08-22 プラント操業支援装置 Expired - Fee Related JP7089438B2 (ja)

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