Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP7089982B2 - ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP7089982B2 - ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法 - Google Patents

ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7089982B2
JP7089982B2 JP2018151698A JP2018151698A JP7089982B2 JP 7089982 B2 JP7089982 B2 JP 7089982B2 JP 2018151698 A JP2018151698 A JP 2018151698A JP 2018151698 A JP2018151698 A JP 2018151698A JP 7089982 B2 JP7089982 B2 JP 7089982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion secondary
secondary battery
active material
negative electrode
electrode active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018151698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020027734A (ja
Inventor
弘樹 山下
剛章 大神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2018151698A priority Critical patent/JP7089982B2/ja
Publication of JP2020027734A publication Critical patent/JP2020027734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7089982B2 publication Critical patent/JP7089982B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、ナトリウムイオン二次電池の充放電容量を有効に高めることのできるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法に関する。
携帯電子機器、ハイブリッド自動車、電気自動車等に用いられる二次電池の開発が行われているなか、高い出力特性や良好なサイクル特性を示すことから、特にリチウムイオン二次電池が広く用いられている。その一方、リチウムイオン二次電池の原料として用いられるリチウムは、必ずしも資源として豊富に存在するとは言えず、また産地も限定的であることから、高価な原料となっている。そのため、こうしたリチウムに代わり、産地が偏在することなく豊富な資源であるナトリウムを用いたナトリウムイオン二次電池が注目されつつある。
ところが、ナトリウムはリチウムに比べ、標準電極電位は約0.3V高く、また2倍以上のイオン体積を有し、原子量も3倍以上大きいため、リチウムイオン二次電池の材料開発指針をそのままナトリウムイオン二次電池の材料開発に適用することは困難である。例えば、一般にリチウムイオン二次電池用負極活物質として用いられる黒鉛は、ナトリウムイオンを吸蔵放出させることができないため、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質として活用するのは不可能である。
こうしたなか、ナトリウムイオン二次電池用の負極活物質として用い得る材料として、例えば、金属ナトリウムが知られているが、かかる金属ナトリウムは、融点が約98℃と低いうえに水と爆発的に反応するため、安全性に大きな課題を有している。また、ナトリウム合金であるNa-Pb合金も用い得る材料として知られているが、鉛によりもたらされるエネルギー密度の低下や毒性等の環境への負荷も懸念されることから、より有用な材料の実現が試みられている。
例えば、特許文献1には、NaSn2(PO43の結晶相を含有することを特徴とするナトリウムイオン二次電池用の負極活物質が開示されており、また特許文献2には、結晶性のNa3-x2(PO43(Mは、V、Ti、Feから選択される1種又は2種以上の金属元素であり、0≦x≦3)を主要成分とするナノ構造体が開示されている。さらに、非特許文献1には、炭素で被覆されたNaTi2(PO43は、可逆容量が高くレート特性に優れることが示され、また非特許文献2には、Na1.3Al0.3Zr1.7(PO43が固体電解質として優れた電気化学特性を有することが報告されている。
これら、NaSn2(PO43、Na3-x2(PO43、NaTi2(PO43、Na1.3Al0.3Zr1.7(PO43は、共にNASICON型の結晶構造を有しており、これらNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物は、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質として、大いに期待される材料である。
特開2014-35986号公報 特開2015-43283号公報
しかしながら、こうしたNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物を製造するにあたり、上記特許文献1では固相法を用いているものの、かかる方法では反応生成物の微細化を図る上で粉砕処理を施さざるを得ず、得られる粒子がブロードな粒度分布を有することとなるため、充放電特性の低下を招くおそれがある。また上記特許文献2では、エレクトロスピニング法(電界紡糸法)を用いているものの、かかる方法では、シリンジ内の原料であるポリマー溶液に高電圧を与えて帯電させ、静電爆発を起こすという煩雑な工程である上、得られる一次元ナノ構造体を二次電池用材料として用いるには、特許文献1と同様、さらに粉砕処理を施す必要があり、依然として改善の余地がある。
一方、非特許文献1及び2では、ともにクエン酸塩法(Pechini法)を用いて、粒径30nm~100nm程度の反応生成物を得てはいるが、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質としては、より一層微細なものが望まれる。
したがって、本発明の課題は、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質として有用性の高い、微細なNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を提供することにある。
そこで本発明者らは、種々検討したところ、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子にセルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子であれば、有用性が高く、充放電特性に優れたナトリウムイオン二次電池を実現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は、下記式(X):
Na1+aTibc(PO43 ・・・(X)
(式(X)中、MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示し、a、b及びcは、0≦a≦2、1≦b≦2、0≦c≦1、a+4b+(Mの価数)×c=8を満たす数を示す。)
で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に、セルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を提供するものである。
また本発明は、上記ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法であって、次の工程(I)~(III):
ナトリウム化合物、チタン化合物、リン酸化合物、セルロースナノファイバー及び水を混合して、25℃におけるpHが1~5である混合液を調製する工程(I)、
得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を得る工程(II)、及び
得られたセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を400℃~1000℃で焼成する工程(III)
を備える、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法を提供するものである。
本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子によれば、結晶度が高く、適度な粒径を有しているNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子にセルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなるため、これを用いることにより、充放電特性に優れたナトリウムイオン二次電池を実現することができる。
実施例1で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を示すSEM像である。 実施例1で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子のX線回折パターンである。 比較例1で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を示すSEM像である。 比較例1で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子のX線回折パターンである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子は、NASICON型結晶構造を有する粒子、すなわち具体的には、下記式(X):
Na1+aTibc(PO43 ・・・(X)
(式(X)中、MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示し、a、b及びcは、0≦a≦2、1≦b≦2、0≦c≦1、a+4b+(Mの価数)×c=8を満たす数を示す。)
で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に、セルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなる。
上記式(X)で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子は、少なくともナトリウム及びチタンを含むリン酸塩化合物であり、これらナトリウム及びチタンとは異なる原子である金属(M)をドープ金属として含んでいてもよい。
式(X)中、MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr又はVから選ばれる1種又は2種以上を示し、好ましくはAl、Zr、Mn又はGeであり、より好ましくはAl又はZrである。また、式(X)中、aは0≦a≦2であって、好ましくは0≦a≦1である。bは1≦b≦2であって、好ましくは1.5≦b≦2である。cは0≦c≦1であって、好ましくは0<c≦0.5である。そしてこれらa、b及びcは、a+4b+(Mの価数)×c=8を満たす数である。上記式(X)で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子としては、具体的には、例えばNaTi2(PO43、Na1.3Al0.3Ti1.7(PO43、Na1.5Al0.5Ti1.5(PO43、Na1.3Al0.3TiZr0.7(PO43等が挙げられる。
本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子は、上記式(X)で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に、セルロースナノファイバーを炭化してなる炭素が担持されてなるものである。すなわち、かかるセルロースナノファイバーは炭化されて炭素となり、これが上記NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に堅固に担持されてなる。セルロースナノファイバーを構成するセルロース分子鎖では、炭素による周期的構造が形成されていることから、これが炭化されて上記化合物粒子に堅固に担持されることによって、得られるナトリウムイオン二次電池における充放電特性を有効に高めることができる有用な負極活物質粒子を得ることができる。
かかるセルロースナノファイバーが炭化してなる炭素の量、すなわちセルロースナノファイバー由来の炭素の担持量は、本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子100質量%中に、好ましくは0.5質量%~15質量%であり、より好ましくは1質量%~11質量%であり、さらに好ましくは1.5質量%~7.5質量%である。ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子中に存在するセルロースナノファイバー由来の炭素の量は、炭素・硫黄分析装置を用いた測定により、求めることができる。
本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)若しくは透過型電子顕微鏡(TEM)に基づく粒度分布におけるD50値で、好ましくは5nm~30nmであり、より好ましくは5nm~25nmであり、さらに好ましくは5nm~20nmである。
ここで、走査型電子顕微鏡(SEM)若しくは透過型電子顕微鏡(TEM)におけるD50値とは、100個のNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の一次粒子径を測定して平均した値であり、D50値は累積50%での粒径(メジアン径)を意味し、平均結晶子径は、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物に関するCu-kα線による回折角2θの範囲が10°~80°のX線回折プロファイルについて、シェラーの式を適用して求めた値を意味する。
また、本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の平均結晶子径は、好ましくは5nm~30nmであり、より好ましくは5nm~25nmであり、さらに好ましくは5nm~20nmである。
さらに、本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子のBET比表面積は、充放電特性に優れたナトリウムイオン二次電池を得る観点から、好ましくは50m2/g以上であり、より好ましくは60m2/g以上であり、さらに好ましくは70m2/g以上である。
本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法は、次の工程(I)~(III):
ナトリウム化合物、チタン化合物、リン酸化合物、セルロースナノファイバー及び水を混合して、25℃におけるpHが1~5である混合液を調製する工程(I)、
得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を得る工程(II)、及び
得られたセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を400℃~1000℃で焼成する工程(III)
を備える
工程(I)は、ナトリウム化合物、チタン化合物、リン酸化合物、セルロースナノファイバー及び水を混合して、25℃におけるpHが1~5である混合液(A)を調製する工程である。このように、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を形成させるためのナトリウム化合物、チタン化合物、リン酸化合物及び水から得られる混合液(A)は、後述する工程(II)における水熱反応に付することによって、結晶度が高く微細なNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を水熱反応生成物として得るのに大いに寄与させることができる。
用い得るナトリウム化合物としては、水酸化物、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、及び有機酸塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム等が挙げられる。なかでも、反応性を高めつつ、得られる混合液(A)のpH調整をも容易に行う観点から、水酸化ナトリウムが好ましい。
チタン化合物としては、例えば、チタンの硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。具体的には、例えば、硫酸チタニル、硫酸チタン、酢酸チタン、塩化チタン等が挙げられる。なかでも、反応性を高める観点から、硫酸チタニル又は硫酸チタンが好ましい。
用い得るリン酸化合物としては、オルトリン酸(H3PO4、リン酸)、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等が挙げられる。なかでも、得られる混合液(A)のpHを制御するためのpH調整剤としても作用させ得る観点から、リン酸を用いるのが好ましく、70質量%~90質量%濃度の水溶液として用いるのが好ましい。
混合液(A)を調製するにあたり、上記ナトリウム化合物、チタン化合物及びリン酸化合物以外の化合物として、さらに金属(M)化合物を混合し、得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子に金属(M)をドープ金属として含ませてもよい。ここで、Mは、上記式(X)中のMと同義であり、Al、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示す。かかる金属(M)化合物としては、ハロゲン化物、硫酸塩、有機酸塩、水酸化物、塩化物、硫化物、酸化物、又はこれらの水和物等が挙げられる。なかでも、混合液(A)中における反応を効率的に進行させる観点から、硫酸塩及び有機酸塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
上記原料化合物とともに用いるセルロースナノファイバーは、後述する工程(II)での水熱反応において、水熱反応生成物の核生成や結晶成長の場として機能する。そして、かかる工程(II)において、セルロースナノファイバーが混在しながら化学組成の均質性が高い微細な水熱反応生成物(NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子)が生成された後、後述する工程(III)を経ることにより、セルロースナノファイバーが炭化されてNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に担持されてなる炭素となって、本発明で得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を構成する。
すなわち、本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子が微細な粒子であることは、水熱反応生成物の核生成や結晶成長の場として機能するセルロースナノファイバーを混在させることによって、有効かつ効果的に微細なNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子が得られ、さらにセルロースナノファイバーが障壁となって、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子同士の不要な焼結をも抑制することによる。
セルロースナノファイバーとは、全ての植物細胞壁の約5割を占める骨格成分であって、かかる細胞壁を構成する植物繊維をナノサイズまで解繊等することにより得ることができる軽量高強度繊維であり、セルロースナノファイバー由来の炭素は、周期的構造を有する。かかるセルロースナノファイバーの繊維径は、1nm~100nmであり、水への良好な分散性も有している。
工程(I)では、具体的には、チタン化合物、セルロースナノファイバー及び水を含有し、必要に応じてさらに金属(M)化合物を含有する混合液(a-1)と、ナトリウム化合物、リン酸化合物及び水を含有する混合液(a-2)を各々調製した後、これらの混合液を混合して混合液(A)を調製するのが好ましい。これにより、得られる混合液(A)中には、化学組成の均質性が高く充分に微細化されてなる反応生成物、すなわちナトリウムリン酸塩及び酸化チタン水和物とセルロースナノファイバーとの混合物が含有されることとなり、次工程(II)におけるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の微細化、ひいては工程(III)におけるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の微細化を効果的に図ることができる。
混合液(a-1)は、チタン化合物と必要に応じて金属(M)化合物とをセルロースナノファイバーとともに水に混合することにより調製する。かかる混合液(a-1)におけるこれらチタン化合物及び金属(M)化合物の合計含有量は、混合液(a-2)との混合によって生じる反応生成物の化学組成の均質性を高める観点から、混合液(a-1)中の水100質量部に対し、好ましくは1質量部~50質量部であり、より好ましくは5質量部~30質量部であり、さらに好ましくは5質量部~20質量部である。
セルロースナノファイバーの含有量は、混合液(a-1)中の水100質量部に対し、好ましくは0.01質量部~20質量部であり、より好ましくは0.05質量部~15質量部であり、さらに好ましくは0.1質量部~10質量部である。
また、混合液(a-1)を調製するにあたり、アルミニウム化合物と金属(M)化合物の混合割合は、チタン量と金属(M)量のモル比(Ti:M)で、好ましくは100:1~1:1であり、より好ましくは50:1~2:1であり、さらに好ましくは19:1~3:1である。
混合液(a-1)は、各成分をより均一に分散させる観点から、混合液(a-2)と混合する前に、予め撹拌してもよい。混合液(a-1)を撹拌する時間は、好ましくは5分間~3時間であり、より好ましくは10分間~2時間であり、さらに好ましくは15分間~90分間である。撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(a-1)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒~200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒~150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒~100cm/秒である。
混合液(a-2)は、ナトリウム化合物、リン酸化合物及び水を混合することにより調製する。かかる混合液(a-2)におけるナトリウム化合物の含有量は、混合液(a-1)との混合を効果的に行うために粘性を下げる観点から、混合液(a-2)中の水100質量部に対し、好ましくは1質量部~50質量部であり、より好ましくは5質量部~30質量部であり、さらに好ましくは5質量部~20質量部である。
また、混合液(a-2)におけるリン酸化合物の含有量は、混合液(a-2)中の水100質量部に対し、好ましくは3質量部~20質量部であり、より好ましくは5質量部~15質量部であり、さらに好ましくは7質量部~15質量部である。
混合液(a-2)の25℃におけるpHは、得られる混合液(A)の25℃におけるpHを1~5に調整する観点から、好ましくは3~10であり、より好ましくは4~10であり、さらに好ましくは5~10である。混合液(a-2)のpHが上記範囲になるように、適宜水酸化カリウムや水酸化アンモニウム等のpH調整剤を添加してもよい。
混合液(a-2)は、各成分をより均一に溶解又は分散させる観点から、混合液(a-1)と混合する前に、予め撹拌してもよい。混合液(a-2)を撹拌する時間は、好ましくは1分間~30分間であり、より好ましくは2分間~20分間であり、さらに好ましくは2分間~10分間である。また撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(a-2)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒~200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒~150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒~100cm/秒である。
工程(I)では、上記混合液(a-1)と上記混合液(a-2)とを混合して、混合液(A)とする。混合液(a-1)と混合液(a-2)の混合方法は、特に限定されるものではないが、撹拌している混合液(a-1)に混合液(a-2)を滴下するのが好ましい。このように、チタン化合物及び必要に応じてさらに金属(M)化合物を含む混合液(a-1)に、ナトリウム化合物及びリン酸化合物を含む混合液(a-2)を滴下して少量ずつ加えることにより、混合液(A)の均質性を一層高めることができる。
この際、混合液(a-2)の混合液(a-1)への滴下速度は、10質量部の混合液(a-1)に対し、好ましくは0.1質量部/分~0.4質量部/分であり、より好ましくは0.15質量部/分~0.4質量部/分であり、さらに好ましくは0.2質量部/分~0.35質量部/分である。混合液(a-2)を滴下する際の混合液(a-1)の撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(a-1)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒~200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒~150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒~100cm/秒である。
混合液(A)を得るにあたり、混合する混合液(a-1)と混合液(a-2)との質量比((a-1):(a-2))は、好ましくは20:1~1:4であり、より好ましくは10:1~1:3であり、さらに好ましくは5:1~2:3である。
混合液(a-1)と混合液(a-2)を混合する際の混合液(a-1)の温度は、好ましくは10℃~80℃であり、より好ましくは15℃~70℃であり、さらに好ましくは20℃~60℃である。また混合液(a-2)の温度は、好ましくは10℃~80℃であり、より好ましくは15℃~70℃であり、さらに好ましくは20℃~60℃である。
混合液(a-1)と混合液(a-2)を混合する時間は、好ましくは10分間~24時間であり、より好ましくは15分間~18時間であり、さらに好ましくは30分間~12時間である。またこの際、各成分をより均一に溶解又は分散させ、反応生成物の化学組成の均質性を高める観点から、撹拌してもよい。撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(A)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒~200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒~150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒~100cm/秒である。
混合液(a-1)と混合液(a-2)を混合することによって、ナトリウムリン酸塩及び酸化チタン水和物とともに、セルロースナノファイバーを含有する混合液(A)が得られる。酸化チタン水和物は、平均粒径が100nm以下の微粒子であり、後述する工程(II)において水熱反応に付す工程を経ることにより、結晶度の高いNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子とセルロースナノファイバーとを含む混合物(B)を良好に生成する。かかる混合液(A)中におけるナトリウムリン酸塩及び酸化チタン水和物の合計含有量は、混合液(A)中に、好ましくは0.5質量%~40質量%であり、より好ましくは1質量%~35質量%であり、さらに好ましくは1.5質量%~30質量%である。セルロースナノファイバーの含有量は、混合液(A)中に、好ましくは0.02質量%~40質量%であり、より好ましくは0.1質量%~30質量%であり、さらに好ましくは0.2質量%~20質量%である。また、混合液(A)の25℃におけるpHは、1~5であって、好ましくは1.5~5であり、より好ましくは1.5~4.5である。かかる範囲内となるよう混合液(A)のpHを調整するにあたり、必要に応じて混合液(a-2)のpHを調整する。
なお、混合液(A)中において、セルロースナノファイバーとともにこれらのナトリウムリン酸塩及び酸化チタン水和物が生成され、混合物としてこれらが含有されてなることは、蒸発乾固させた混合液(A)についてX線回折によって確認することができる。
工程(II)は、工程(I)で得られた混合液(A)を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を得る工程である。かかる工程(II)における水熱反応は、混合液(A)を充填した反応容器を圧力容器等に格納して加圧下で行い、得られる水熱反応生成物には、生成したNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子とともにセルロースナノファイバーが混在してなる。
なお、工程(II)に移行する前に、予め工程(I)で得られた混合液(A)を撹拌する場合、かかる撹拌は反応容器内で行えばよく、次いで反応容器を圧力容器等に格納すればよい。かかる撹拌は、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を効率的に生成させる観点から、圧力容器等に格納された反応容器内において工程(II)における水熱反応が完了するまで継続するのが好ましい。この際における混合液(A)の撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(A)の流速に換算して、好ましくは15cm/秒以上であり、より好ましくは15cm/秒~80cm/秒であり、さらに好ましくは15cm/秒~70cm/秒である。撹拌方法としては、この撹拌速度が実現可能であれば特に限定されないが、例えば撹拌羽根を用いる方法、又は特開2014-118328号公報に記載のポンプを使用して合成容器中のスラリーを撹拌する方法等を好適に使用することができる。
さらに、上記撹拌方法を用いる際に、混合液(A)全体において均一に水熱反応を生じさせる観点から、反応容器内に邪魔板を設置したり、撹拌翼の回転方向やポンプの送液方向を間欠的に逆転したりすることによって、混合液(A)の流れに擾乱を生じさせるのが有効である。
水熱反応に付す際の混合液(A)の温度(反応温度)は、100℃以上であればよく、好ましくは130℃~250℃であり、より好ましくは140℃~230℃である。この際の圧力及び反応時間は、反応温度が100℃以上の場合は0.3MPa以上で10分間以上が好ましく、130℃~250℃で反応を行う場合は0.3MPa~2.0MPaで10分間~24時間が好ましく、140℃~230℃で反応を行う場合は0.4MPa~1.8MPaで10分間~16時間が好ましい。
また、水熱反応における反応容器内の雰囲気は限定されるものではないが、雰囲気の調整の容易性の観点から、空気下又は水蒸気下が好ましい。
次いで、水熱反応後の混合液(A)を固液分離することにより、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子からなる水熱反応生成物を回収すればよい。固液分離に用いる装置としては、例えば、フィルタープレス機、遠心濾過機等が挙げられる。なかでも、効率的に水熱反応生成物を得る観点から、フィルタープレス機を用いるのが好ましい。
水熱反応後の混合液(A)から回収された水熱反応生成物は、原料由来のアニオン成分等の水溶性不純物を効果的に除去する観点から、洗浄する。かかる洗浄には水を用いればよく、その水の量は、水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対し、好ましくは5質量部~50質量部であり、より好ましくは7質量部~50質量部であり、さらに好ましくは9質量部~50質量部である。かかる水の温度は、水溶性不純物を効果的に除去する観点から、好ましくは5℃~70℃であり、より好ましくは20℃~70℃である。
洗浄した水熱反応生成物は、次に乾燥する。乾燥手段としては、噴霧乾燥、恒温乾燥、流動床乾燥、外熱式乾燥、凍結乾燥、真空乾燥等が挙げられるが、なかでも、簡便性の観点から、噴霧乾燥又は恒温乾燥とするのが好ましい。
乾燥後に得られるセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)若しくは透過型電子顕微鏡(TEM)に基づく粒度分布におけるD50値で、好ましくは5nm~30nmであって、より好ましくは5nm~25nmであり、さらに好ましくは5nm~20nmである。ここで、走査型電子顕微鏡(SEM)若しくは透過型電子顕微鏡(TEM)におけるD50値とは、100個のNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の一次粒子径を測定して平均した値であり、D50値は累積50%での粒径(メジアン径)を意味する。したがって、乾燥手段として噴霧乾燥を採用する場合、用いるスプレードライヤーの運転条件を適宜最適化することにより、かかるセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の粒径を調整すればよい。
工程(III)は、工程(II)で得られたセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を400℃~1000℃で焼成する工程である。これにより、セルロースナノファイバーを炭化させ、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子にかかる炭素が堅固に担持してなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を得ることができる。
工程(III)の焼成における雰囲気は、セルロースナノファイバーを効率的かつ有効に炭化させる観点から、還元雰囲気又は不活性雰囲気が好ましい。かかる焼成に用いる装置としては、上記雰囲気において温度の調整が可能な物であれば特に限定されず、バッチ式、連続式、加熱方式(間接又は直接)のいずれの方式のものも使用することができ、例えば、外熱キルンやローラーハース等の焼成炉が挙げられる。
工程(III)における焼成温度は、得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子の結晶性を高めつつ、有効にナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の微細化を図る観点から、好ましくは400℃~1000℃であり、より好ましくは450℃~950℃であり、さらに好ましくは500℃~900℃である。また、焼成時間は、好ましくは10分間~3時間、より好ましくは30分間~1.5時間である。
ここで、本発明の製造方法では、上記式(X)のNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物自体が優れた電導性を有するため、工程(III)においてセルロースナノファイバーのほぼ全てを焼失させてもよい。この場合、得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子には、ほぼセルロースナノファイバー由来の炭素が担持されない。
このように、セルロースナノファイバーのほぼ全てを焼失させる場合、工程(III)の焼成での雰囲気は、大気雰囲気又は酸素雰囲気が好ましい。なお、この場合の焼成温度や焼成時間は、セルロースナノファイバー由来の炭素を担持させる場合における上記焼成温度又は焼成時間と同じである。
このように、本発明の製造方法は、平均粒径が有効に微細化され、かつ結晶度の高いNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子からなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を得ることができる。したがって、優れた充放電特性を発現し得るナトリウムイオン二次電池を、簡便に製造することができる。
本発明の製造方法により得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を適宜適用できる二次電池としては、正極、負極、セパレータ及び電解液、又は正極、負極及び固体電解質を必須構成とするものであって、特に限定されない。
ここで、正極活物質層については、ナトリウムイオンを充電時には放出し、かつ放電時には吸蔵することができれば、その材料構成は特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、原料化合物を水熱反応させることにより得られる各種ポリアニオン型正極活物質からなる正極活物質層を好適に用いることができる。
また、本発明で得られるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を用いて二次電池を製造する方法としては、特に限定されず、公知の方法を使用できる。
上記の構成を有する二次電池の形状としては、特に制限を受けるものではなく、コイン型、円筒型,角型等種々の形状や、ラミネート外装体に封入した不定形状であってもよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。
[実施例1]
水40mLにTiOSO4・1.5H2O 3.74g及びセルロースナノファイバー(Ama-10002、スギノマシン社製、含水率98質量%)19.29gを混合して、混合液(a-1)を得た。また、水40mLにNaOH3.6g及び85質量%のH3PO4 3.46gを混合して混合液(a-2)を得た。25℃における混合液(a-2)のpHは7.0であった。
次いで、得られた混合液(a-1)を25℃の温度に保持しながら、撹拌速度200rpmで60分間撹拌した後、そのまま撹拌を継続している混合液(a-1)に、撹拌速度200rpmで5分間撹拌した混合液(a-2)を50mL/分で全量滴下して混合した後、さらに撹拌速度200rpmで30分間撹拌して混合液(A)を得た。かかる混合液(A)の25℃におけるpHは4.0であった。
得られた混合液(A)をオートクレーブに投入し、140℃、0.3MPaでの水熱反応を1時間行った。生成した固形分を吸引ろ過し、次いで得られた固形分を固形分1質量部に対して12質量部の水で洗浄した後、80℃で12時間恒温乾燥してNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子とセルロースナノファイバーの混合物(A)を得た。得られた混合物(A)を乾燥した後、窒素雰囲気下700℃で1時間焼成して、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子にセルロースナノファイバー由来の炭素が担持されてなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-1)を得た(炭素の担持量:1.5質量%)。得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-1)を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子は、NaTi2(PO43単相であり、平均結晶子径は10nmであった。また、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-1)の平均粒径は10nm、BET比表面積は80m2/gであった。
得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-1)のSEM写真を図1に、X線回折パターンを図2に示す。
[実施例2]
TiOSO4・1.5H2Oの添加量を3.37gとし、Al2(SO4)3 ・14-18H2O 0.63gを追加して添加した以外、実施例1と同様にしてナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-2)を得た(炭素の担持量:1.5質量%)。得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-2)を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子は、Na1.2Al0.2Ti1.8(PO43単相であり、平均結晶子径は10nmであった。また、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(X-2)の平均粒径は10nm、BET比表面積は80m2/gであった。
[比較例1]
水40mLにNa2CO3 0.53g及びNH42PO4 10.35gを混合して、混合液(b-1)を得た。得られた混合液(b-1)に、TiO2 1.60gを混合して混合液(b-2)を得た。得られた混合液(b-2)に、クエン酸 0.5gを混合して混合液(b-3)を得た。得られた(b-3)にエバポレータを用いて水を留去し、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物前駆体(B)を得た。得られたNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物前駆体(B)を、窒素雰囲気下800℃で6時間焼成して、NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子にクエン酸由来の炭素が担持されてなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y-1)を得た(炭素の担持量:1.5質量%)。得られたNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子は、NaTi2(PO43単相であり、平均結晶子径は200nmであった。また、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y-1)の平均粒径は250nm、BET比表面積は10m2/gであった。
得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y-1)のSEM写真を図3に、X線回折パターンを図4に示す。
[比較例2]
TiO2の添加量を1.44gとし、Al23 0.10gを追加して添加した以外、比較例1と同様にしてナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y-2)を得た(炭素の担持量:1.5質量%)。得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y2)を構成するNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子は、Na1.2Al0.2Ti1.8(PO43単相であり、平均結晶子径は200nmであった。また、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子(Y-2)の平均粒径は250nm、BET比表面積は10m2/gであった。
《レート特性の評価》
実施例1~2及び比較例1~2で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子を負極活物質として用い、ナトリウムイオン二次電池の負極を作製した。
具体的には、得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子、ケッチェンブラック、ポリフッ化ビニリデンを質量比90:5:5の配合割合で混合し、これにN-メチル-2-ピロリドンを加えて充分混練し、負極スラリーを調製した。負極スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔からなる集電体に塗工機を用いて塗布し、80℃で12時間の真空乾燥を行った。次いで、φ14mmの円盤状に打ち抜いた後、ハンドプレスを用いて16MPaで2分間プレスして負極とした。
次いで、上記の負極を用いてコイン型二次電池を構築した。対極には、φ15mmに打ち抜いたナトリウム箔を用いた。電解液には、エチレンカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比3:7の割合で混合した混合溶媒に、NaPF6を1mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。セパレータには、ポリプロピレンフィルムを用いた。これらの電池部品を露点が-50℃以下の雰囲気で常法により組み込み収容し、コイン型二次電池(CR-2032)を製造した。
製造したナトリウムイオン二次電池を用い、充放電試験を行った。具体的には、充電条件を電流密度13mA/g(0.1CA)、電圧2.8Vの定電流充電とし、放電条件を13mA/g(0.1CA)、終止電圧1.2Vの定電流放電とし、電流密度13mA/gにおける放電容量を求めた。さらに、同じ充電条件で充電を行い、放電条件を1300mA/g、終止電圧1.2Vの定電流放電とし、電流密度1300mA/gにおける放電容量を求めて、下記式(1)より容量比を求めた。なお、充放電試験は30℃で行った。 結果を表1に示す。
容量比(%)=(電流密度1300mA/gにおける放電容量)/
(電流密度13mA/gにおける放電容量)×100・・・(2)
Figure 0007089982000001
上記結果より、実施例1及び2で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子は、比較例1及び2で得られたナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子に比して、粒径及び結晶子径ともに有効に微細化されてなり、これを用いたナトリウムイオン二次電池において優れた放電容量を示すことがわかる。

Claims (9)

  1. 下記式(X):
    Na1+aTi(PO ・・・(X)
    (式(X)中、MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示し、a、b及びcは、0≦a≦2、1≦b≦2、0≦c≦1、a+4b+(Mの価数)×c=8を満たす数を示す。)
    で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に、セルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなり、かつ平均粒径が5nm~30nmであるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子。
  2. NASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に担持してなるセルロースナノファイバー由来の炭素の原子換算量が、0.5質量%~15質量%である請求項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子。
  3. 下記式(X):
    Na1+aTi(PO ・・・(X)
    (式(X)中、MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示し、a、b及びcは、0≦a≦2、1≦b≦2、0≦c≦1、a+4b+(Mの価数)×c=8を満たす数を示す。)
    で表されるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子に、セルロースナノファイバー由来の炭素が担持してなるナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法であって、次の工程(I)~(III):
    ナトリウム化合物、チタン化合物、リン酸化合物、セルロースナノファイバー及び水を混合して、25℃におけるpHが1~5である混合液を調製する工程(I)、
    得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、セルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を得る工程(II)、及び
    得られたセルロースナノファイバーが混在してなるNASICON型ナトリウムリン酸塩化合物粒子を400℃~1000℃で焼成する工程(III)
    を備える、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  4. 工程(I)において混合液を調製するにあたり、さらに金属(M)化合物(MはAl、Zr、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、La、Zn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr及びVから選ばれる1種又は2種以上を示す。)を混合する、請求項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  5. 工程(I)において用いるナトリウム化合物が、水酸化物、塩化物、炭酸塩、硫酸塩又は有機酸塩である、請求項又はに記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  6. 工程(I)において用いるチタン化合物が、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、酸化物、水酸化物、又はハロゲン化物である、請求項のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  7. 金属(M)化合物が、ハロゲン化物、硫酸塩、有機酸塩、水酸化物、塩化物、硫化物、酸化物又はこれらの水和物である、請求項のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  8. 工程(II)において水熱反応生成物を洗浄するにあたり、水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対して5質量部~50質量部の水を用いる、請求項のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
  9. 工程(III)における焼成での雰囲気が、還元雰囲気又は不活性雰囲気である、請求項のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子の製造方法。
JP2018151698A 2018-08-10 2018-08-10 ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法 Active JP7089982B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018151698A JP7089982B2 (ja) 2018-08-10 2018-08-10 ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018151698A JP7089982B2 (ja) 2018-08-10 2018-08-10 ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020027734A JP2020027734A (ja) 2020-02-20
JP7089982B2 true JP7089982B2 (ja) 2022-06-23

Family

ID=69620294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018151698A Active JP7089982B2 (ja) 2018-08-10 2018-08-10 ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7089982B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114242972B (zh) * 2021-11-26 2024-11-08 广东邦普循环科技有限公司 富镍高压钠离子电池正极材料及其制备方法和应用
CN114267871B (zh) * 2021-12-13 2025-02-18 溧阳天目先导电池材料科技有限公司 一种混合离子导体材料及其制备方法和应用
CN117735679B (zh) * 2023-11-09 2024-09-13 江苏科技大学 一种NaMnZn(PO4)2电极材料及其制备方法和应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026253A (ja) 2016-08-10 2018-02-15 太平洋セメント株式会社 ポリアニオン系正極活物質造粒体及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026253A (ja) 2016-08-10 2018-02-15 太平洋セメント株式会社 ポリアニオン系正極活物質造粒体及びその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Jiaojiao Liand et al.,Porous NaTi2(PO4)3@C nanocubes as improved anode for sodium-ion batteries,Materials Research Bulletin,2017年11月,99,343-348,https://doi.org/10.1016/j.materresbull.2017.11.030

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020027734A (ja) 2020-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6527258B2 (ja) ナノアレイ状リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
JP5817963B2 (ja) リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末、及び該粒子粉末を用いた非水電解質二次電池
JP5450159B2 (ja) 電極用酸化チタン系化合物及びそれを用いたリチウム二次電池
CN103080010B (zh) 钛酸锂颗粒粉末及其制造方法、含Mg钛酸锂颗粒粉末及其制造方法、非水电解质二次电池用负极活性物质颗粒粉末以及非水电解质二次电池
JP6200533B2 (ja) 二次電池用負極活物質の製造方法
JP6519202B2 (ja) チタン酸リチウム粉末、及び活物質材料、並びにそれを用いた蓄電デバイス
US20200365889A1 (en) Manganese spinel doped with magnesium, cathode material comprising the same, method for preparing thereof and lithium ion battery comprising such spinel
Bai et al. Preparation and electrochemical properties of Mg2+ and F− co-doped Li4Ti5O12 anode material for use in the lithium-ion batteries
JP7125302B2 (ja) ナトリウムイオン二次電池用nasicon型負極活物質粒子の製造方法
US11239463B2 (en) Process for producing cathode active material, cathode active material, positive electrode, and lithium ion secondary battery
WO2011030786A1 (ja) リン酸第二鉄含水物粒子粉末及びその製造法、オリビン型リン酸鉄リチウム粒子粉末及びその製造法、並びに非水電解質二次電池
JP3894614B2 (ja) チタン酸リチウムの製造方法
JP7130461B2 (ja) 固体電解質用latp結晶粒子及びその製造方法
CN104781957B (zh) 电极材料的制造方法、电极材料及具备该电极材料的蓄电装置
JP7189007B2 (ja) リチウムイオン二次電池の固体電解質用nasicon型酸化物粒子及びその製造方法
JP6243932B2 (ja) チタンニオブ酸化物の製造方法、及びこれから得られるチタンニオブ酸化物を用いたチタンニオブ酸化物負極活物質の製造方法
JP7089982B2 (ja) ナトリウムイオン二次電池用負極活物質粒子及びその製造方法
JP6535063B2 (ja) リチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法
JP7217514B2 (ja) チタン酸化物、チタン酸化物の製造方法、およびチタン酸化物を含む電極活物質を用いたリチウム二次電池
JP2002274849A (ja) チタン酸リチウム及びその製造方法、並びにその用途
JP7089983B2 (ja) ナトリウムイオン二次電池用nasicon型負極活物質粒子の製造方法
JP6486518B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法
JP7788452B2 (ja) コーティングされたカソード活物質の製造方法
JP7118187B1 (ja) リチウム金属複合酸化物、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池
JP6366956B2 (ja) 導電助剤複合アルカリ金属チタン酸化物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7089982

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250