JP7091865B2 - 電磁場解析装置、電磁場解析方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
非特許文献1には、電磁鋼板よりも厚い要素を用いて電磁鋼板の厚み方向の導電率を0(ゼロ)とした三次元非線形非定常有限要素法解析を行うことにより、電磁鋼板の面内方向成分(板面方向成分)の磁束密度を求め、当該電磁鋼板の面内方向成分の磁束密度を既知として電磁鋼板の厚み方向の一次元非定常有限要素法解析を行うことにより、電磁鋼板の面内方向成分の磁束密度の、電磁鋼板の厚み方向の分布を求めることが記載されている。
以上のことから、非特許文献1に記載の技術では、励磁された磁性材料の磁束密度を含む磁気特性の精度が低下する虞がある。
図1は、電磁場解析装置100の機能的な構成の一例を示す図である。電磁場解析装置100は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを有する情報処理装置、または、専用のハードウェアを用いることにより実現される。
データ記憶部101は、二次元解析部102および一次元解析部103で使用する各種の既知のデータを記憶する。データ記憶部101は、例えば、励磁条件データと、電磁鋼板の導電率σと、磁気特性データと、を記憶する。
励磁条件データは、一周期の各時刻における励磁電流密度J0を特定するデータである。
電磁鋼板の導電率σは、電磁鋼板の材料特性である。電磁鋼板の導電率σは、電磁鋼板の材質(鋼種)毎に定められる。
図2は、初磁化特性(図2(a))と磁気ヒステリシス特性(図2(b))の一例を示す図である。
図2(a)に示すように、初磁化特性は、磁束密度Bが「0」から初めて最大値Bmax、最小値-Bmaxになるまでの磁束密度Bと磁界強度Hとの関係を示し、磁束密度Bの値と磁界強度Hの関係は1本の曲線上を移動するような関係になる。これに対し、図2(b)に示すように、磁気ヒステリシス特性は、磁束密度Bが初めて最大値Bmax、最小値-Bmaxになった後の磁束密度Bと磁界強度Hとの関係を示し、磁束密度Bが増加する場合と減少する場合とで、同じ磁束密度Bにおける磁界強度Hの値が異なるように、磁束密度Bと磁界強度Hとの関係を示す曲線が閉曲線(ループ状)になるような関係になる。尚、磁気ヒステリシス特性には、初磁化特性は含まれないものとする。
図4に示すように、直流ヒステリシス特性(磁気ヒステリシス特性)では、同じ磁束密度Baであっても、磁束密度Bが増加する場合と減少する場合とで、異なる磁界強度Ha1、Ha2になる。従って、磁束密度Bが増加する場合と減少する場合とで微分透磁率は異なる値になる。図4に示す例では、磁束密度Bが増加する場合の磁束密度Baにおける微分透磁率は、直流ヒステリシス特性を示す曲線401上の、磁束密度に応じて定まる点402における接線403の傾きで表される。一方、磁束密度Bが減少する場合の磁束密度Baにおける微分透磁率は、直流ヒステリシス特性を示す曲線401上の、磁束密度に応じて定まる点404における接線405の傾きで表される。
図5は、磁束密度振幅Bmに応じた直流ヒステリシス特性(磁気ヒステリシス特性)の一例を示す図である。図5に示すように、磁束密度振幅Bmが異なると、直流ヒステリシス特性(磁気ヒステリシス特性)も異なる。
図6において、上りは、磁束密度Bのx成分Bx、y成分Byが増加する場合の値であることを示し、下りは、磁束密度Bのx成分Bx、y成分Byが減少する場合の値であることを示す。
図6に示すように、磁束密度Bのx成分Bxの振幅Bmx毎に、磁束密度Bのx成分Bxが増加する場合(上り)と、磁束密度Bのx成分Bxが減少する場合(下り)とのそれぞれにおいて、磁束密度Bのx成分Bxと、微分透磁率μ´のx成分μ´xとの値がそれぞれ相互に関連づけられて記憶される。Bmx1、Bmx2、・・・、BmxNは、磁束密度Bのx成分Bxの振幅Bmxの値を示す。
以上のようなデータが、材質毎に格納される。図6において、A、B、・・・、Nは、材質の名称を示す。
尚、このテーブルに記憶されていない値については、例えば、このテーブルに記憶されている値を用いた補間処理や補外処理により導出することができる。また、テーブルを用いずに、前述した関係を示す関係式を磁気特性データとしてもよい。
この他、データ記憶部101は、二次元解析部102および一次元解析部103で使用する各種のデータを記憶する。
二次元解析部102は、非線形非定常二次元有限要素法を用いた電磁場解析を行うことにより、第1の要素のそれぞれにおいて、励磁条件データに従って励磁された場合の電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byを導出することを、データ記憶部101に記憶されている励磁条件データにおける一周期の各時刻ステップt(t=0~tmax)で行う。図7は、電磁鋼板に設定される要素の一例を概念的に示す図である。本実施形態では、図7(a)に示すように、電磁鋼板の厚み方向については分割せず、面内方向(x軸方向およびy軸方向)で電磁鋼板を分割したそれぞれの三次元領域を第1の要素とする。
一次元解析部103は、非線形非定常一次元有限要素法を用いた電磁場解析を行うことにより、第1の要素のそれぞれにおいて、励磁条件データに従って励磁された場合の電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byのz軸方向の分布を導出する。以下に一次元解析部103の処理の具体例を説明する。
まず、(5a)式および(5b)式の導出について説明する。電界Eと磁界強度Hとの関係式、ファラデーの法則を記述する式、電流密度Jと電界Eとの構成式は、それぞれ以下の(6)式、(7)式、(8)式で表される。
図8の左図は、二次元解析部102により導出される、第1の要素における磁束(のx成分およびy成分)を概念的に表す。二次元解析部102は、1つの第1の要素に対し、磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byを1つずつ導出する。従って、図8の左図に示す例では、第1の要素におけるx軸方向の磁束の総量は、当該第1の要素の磁束密度(のx成分)Bxに、当該第1の要素のx軸に垂直な断面の面積を掛けた値となる。同様に、第1の要素におけるy軸方向の磁束の総量は、当該第1の要素の磁束密度(のy成分)Byに、当該第1の要素のy軸に垂直な断面の面積を掛けた値となる。図8の左図の矢印線は、第1の要素におけるx軸方向、y軸方向の磁束の総量を表す。
まず、一次元解析部103は、二次元解析部102で導出された第1の要素のそれぞれにおける電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byの一周期における時間波形から、第1の要素のそれぞれにおける磁束密度振幅(のx成分およびy成分)Bmx、Bmyを導出する。一次元解析部103は、時刻ステップtにおいて、当該第1の要素における磁束密度振幅(のx成分およびy成分)Bmx、Bmyに対応する磁気特性データを選択する(これにより、図6の磁束密度振幅(のx成分およびy成分)Bmx、Bmyが1つずつ特定される)。
そこで、本実施形態では、磁束密度Bと磁界強度Hとの関係が磁気ヒステリシス特性(直流ヒステリシス特性)であるものとして、二次元解析部102および一次元解析部103の処理を行う。
損失導出部104は、データ記憶部101に記憶されている励磁条件データにおける一周期の各時刻ステップt(t=0~tmax)において、一次元解析部103により、第1の要素に含まれる第2の要素のそれぞれにおける、電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byおよび渦電流密度(のx成分、y成分)Jex、Jeyが導出されると、第2の要素のそれぞれにおける、第1の要素に含まれるヒステリシス損および渦電流損を導出する。
損失導出部104は、以上のヒステリシス損Whの導出を全ての第2の要素に対して行い、全ての第2の要素におけるヒステリシス損Whの総和を電磁鋼板のヒステリシス損として導出する。尚、ヒステリシス損は、公知の方法で導出することができ、第2の要素の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byを用いて導出する方法であれば、どのような方法で導出してもよい。
損失導出部104は、以上の渦電流損Weの導出を全ての第2の要素に対して行い、全ての第2の要素における渦電流損Weの総和を電磁鋼板の渦電流損として導出する。尚、渦電流損は、公知の方法で導出することができ、第2の要素の渦電流密度(のx成分およびy成分)Jex、Jeyを用いて導出する方法であれば、どのような方法で導出してもよい。
そして、損失導出部104は、電磁鋼板のヒステリシス損と渦電流損の和を電磁鋼板の鉄損として導出する。
出力部105は、損失導出部104により導出された、電磁鋼板のヒステリシス損、渦電流損、および鉄損を含む情報を出力する。出力の形態としては、例えば、コンピュータディスプレイへの表示、電磁場解析装置100の内部または/および外部の記憶媒体への記憶、および外部装置への送信の少なくとも何れか1つを採用することができる。
図9は、本実施形態の電磁場解析装置100を用いた電磁場解析方法の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでは、説明を簡単にするため、電磁鋼板の材質は既に定められているものとする。
ステップS901において、二次元解析部102は、(1)式~(4)式を非定常二次元有限要素法により解くことで、第1の要素のそれぞれにおける磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byを導出することを、各時刻ステップtで行う。
次に、ステップS902において、一次元解析部103は、第1の要素のうち未選択の第1の要素を1つ選択する。
次に、ステップS905において、一次元解析部103は、ステップS902で選択した第1の要素をz軸方向において複数に分割し、複数の第2の要素を生成する。
次に、ステップS906において、一次元解析部103は、時刻ステップtを初期値である0(ゼロ)に設定する。時刻ステップtの初期値(=0)は、励磁条件データにおける一周期の始期のタイミングである。
次に、ステップS911において、一次元解析部103は、ステップS902で選択された第1の要素における微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yのz軸方向の分布(の最新の値)を読み出す。
最後に、ステップS920において、出力部105は、電磁鋼板のヒステリシス損、渦電流損、および鉄損を含む情報を出力する。
次に、本実施形態の計算例を説明する。本計算例では、JIS C2556(2015)「単板試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法」に記載の単板磁気試験器により、35A360の電磁鋼板を励磁した場合の当該電磁鋼板のヒステリシス損、渦電流損、および鉄損を計算した。
本実施形態で説明した手法(図9のフローチャートで説明した手法)を発明例とする。また、図9のフローチャートにおいて、ステップS909、S911、S916の処理を行わず、ステップS912においても、ステップS907と同様に、第1の要素において共通の微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yを用いる(微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yをz軸方向に分布を持たないように一定とする)手法を比較例とする。また、導電率の制限を設けずに且つ電磁鋼板の板厚よりも細かく要素を設定して非線形非定常三次元有限要素法を用いた電磁場解析を行う手法を基準例とする。発明例および比較例に比べ、基準例の手法の方が正確に電磁場解析を行うことができるが計算時間はかかる。
第1の励磁条件、第2の励磁条件は、高磁束密度、高周波数の条件であるので、図10(a)および図10(b)に示すように、ヒステリシス損に比べ渦電流損が大きくなる。図10(a)および図10(b)を比較すると、第1の励磁条件、第2の励磁条件の何れの条件においても、発明例1、2では、比較例1、2に比べ、基準例の結果に近づけることができることが分かる。このように、本実施形態の手法では、高磁束密度、高周波数の励磁条件下においても、計算負荷を低減することと計算精度の低下を抑制することとの双方を実現することができる。これにより、例えば、永久磁石同期モータや、誘導モータといった交流モータのうち、電気自動車やハイブリッド自動車等、インバータ等を用いて高速回転するモータにおける損失を短時間で高精度に導出することが可能になる。
以上のように本実施形態では、電磁場解析装置100は、各時刻ステップtにおいて、微分透磁率μ´を用いて表現される磁束密度の拡散方程式を解くことによって、電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byのz軸方向の分布を求めることと、当該電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byのz軸方向の分布を用いて、電磁鋼板の微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yのz軸方向の分布を導出することとを行う。このとき、電磁場解析装置100は、1つ前の時刻ステップtにおいて導出した電磁鋼板の微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yのz軸方向の分布を用いて、今回の時刻ステップtにおける磁束密度の拡散方程式を解く。従って、電磁鋼板の微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yのz軸方向の分布を考慮することができる。また、電磁鋼板の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byのz軸方向を用いて、電磁鋼板の微分透磁率(のx成分およびy成分)μ´x、μ´yを導出する際に、磁気ヒステリシス特性(直流ヒステリシス特性)から求めておいた磁気特性データを用いる。従って、電磁鋼板の磁気ヒステリシス特性を考慮することができる。よって、励磁された磁性材料の磁束密度を含む磁気特性を数値解析により求めるに際し、計算負荷を低減することと計算精度の低下を抑制することとの双方を実現することができる。
本実施形態では、二次元解析部102において、非線形非定常二次元有限要素法を用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしも二次元有限要素法を用いる必要はなく、z軸方向の導電率を0(ゼロ)とし且つz軸方向の導電率を0(ゼロ)とし且つ第1の要素を電磁鋼板の厚みよりも大きくした非線形非定常三次元有限要素法を用いるようにしてもよい。このようにする場合も、非線形非定常三次元有限要素法で使用する要素が第1の要素になる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
Claims (16)
- 励磁された磁性材料の各時刻ステップにおける磁気特性をマクスウェル方程式に基づく数値解析により解析する電磁場解析装置であって、
前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を、当該磁性材料の領域を分割することにより得られる3次元の第1の小領域ごとに数値解析により導出することを、前記磁性材料における磁束密度と磁界強度との関係として磁気ヒステリシス特性を用いて、各時刻ステップにおいて実行する第1の導出手段と、
前記第1の導出手段により導出された前記磁束密度の面内方向成分の値に基づいて、前記面内方向に垂直な方向に前記第1の小領域を分割することにより得られる3次元の第2の小領域ごとに、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を数値解析により導出することを、各時刻ステップにおいて実行する第2の導出手段と、
前記第2の導出手段により前記第2の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に基づいて、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を導出することを、各時刻ステップにおいて実行する第3の導出手段と、を有し、
前記微分透磁率は、前記磁束密度と磁界強度との関係を示す曲線であって、磁気ヒステリシス特性を示す曲線上の、磁束密度に応じて定まる点における接線の傾きで表され、
前記第2の導出手段は、或る時刻ステップにおいて、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を前記第2の小領域ごとに数値解析により導出する際に、当該時刻ステップよりも前の時刻ステップにおいて、前記第3の導出手段により当該第2の小領域に対して導出された前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として用いることを特徴とする電磁場解析装置。 - 前記第3の導出手段は、前記磁束密度の面内方向成分の値と、前記微分透磁率の面内方向成分の値との関係を示すデータである磁気特性データを用いて、前記第2の導出手段により前記第2の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に対応する前記微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として導出することを、各時刻ステップにおいて実行することを特徴とする請求項1に記載の電磁場解析装置。
- 前記電磁場解析装置は、励磁電流が周期的な時間変化をすることを含む励磁条件で励磁された磁性材料の各時刻ステップにおける磁気特性をマクスウェル方程式に基づく数値解析により解析し、
前記磁気特性データは、前記磁束密度の面内方向成分の値と、前記微分透磁率の面内方向成分の値との関係を磁束密度振幅の面内方向成分の値ごとに示すデータであり、
前記第3の導出手段は、前記第1の導出手段により導出された前記第1の小領域における前記磁性材料の磁束密度の面内方向成分の、前記励磁電流の周期的な時間変化における一周期分の時間変化から、当該第1の小領域における磁束密度振幅の面内方向成分の値を導出し、導出した磁束密度振幅の面内方向成分に対応する前記磁気特性データを用いて、前記面内方向に垂直な方向に当該第1の小領域を分割することにより得られる前記第2の小領域に対して前記第2の導出手段により導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に対応する前記微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として導出することを特徴とする請求項2に記載の電磁場解析装置。 - 前記磁気特性データは、前記磁束密度が増加する場合の、前記磁束密度の面内方向成分の値と、前記微分透磁率の面内方向成分の値との関係を示す第1の磁気特性データと、前記磁束密度が減少する場合の、前記磁束密度の面内方向成分の値と、前記微分透磁率の面内方向成分の値との関係を示す第2の磁気特性データと、を含み、
前記第3の導出手段は、或る時刻ステップにおいて、前記磁性材料の前記第2の小領域における磁束密度の面内方向成分の値の、当該時刻ステップよりも前の時刻ステップからの変化が、増加および減少の何れであるかを判定し、前記第1の磁気特性データおよび前記第2の磁気特性データのうち、当該判定した結果に応じた磁気特性データを用いて、前記第2の導出手段により前記第2の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に対応する前記微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として導出することを特徴とする請求項2または3に記載の電磁場解析装置。 - 前記第3の導出手段は、或る時刻ステップにおいて、前記磁性材料の前記第2の小領域における磁束密度の面内方向成分の値の、当該時刻ステップよりも1つ前の時刻ステップからの変化が、増加および減少の何れであるかを判定し、前記第1の磁気特性データおよび前記第2の磁気特性データのうち、当該判定した結果に応じた磁気特性データを用いて、前記第2の導出手段により前記第2の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に対応する前記微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として導出することを特徴とする請求項4に記載の電磁場解析装置。
- 最初の時刻ステップにおいては、前記第1の磁気特性データと前記第2の磁気特性データとのうち、予め定められた磁気特性データが用いられることを特徴とする請求項4または5に記載の電磁場解析装置。
- 前記磁気ヒステリシス特性は、直流ヒステリシス特性であることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記第2の導出手段は、最初の時刻ステップにおいて、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を前記第2の小領域ごとに数値解析により導出する際には、前記第1の導出手段により当該第2の小領域を含む前記第1の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に対応する前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として用いることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記第2の導出手段は、前記第1の導出手段により前記第1の小領域に対して或る時刻ステップにおいて導出された前記磁束密度の面内方向成分の値に基づく磁束が、当該第1の小領域を分割した前記第2の小領域における当該時刻ステップでの磁束の総量と等しくなるように、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を前記第2の小領域ごとに数値解析により導出することを、各時刻ステップにおいて実行することを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記第2の導出手段は、前記数値解析として、マクスウェルの方程式に基づいて導かれる拡散方程式であって、前記磁性材料の磁束密度の面内方向成分の値が、前記面内方向に垂直な方向にどのように分布するのかを、前記磁性材料の導電率と、微分透磁率の面内方向成分の値とを用いて表現した拡散方程式に基づく数値解析を行うことを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記第2の導出手段は、或る時刻ステップにおいて、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を前記第2の小領域ごとに数値解析により導出する際に、当該時刻ステップよりも1つ前の時刻ステップにおいて、前記第3の導出手段により当該第2の小領域に対して導出された、前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として用いることを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記磁性材料は、1枚または複数枚の電磁鋼板を含むことを特徴とする請求項1~11の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記第2の導出手段により導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の前記第2の小領域ごとの値に基づいて、前記磁性材料の損失を導出する第4の導出手段を更に有することを特徴とする請求項1~12の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 前記数値解析は、有限要素法による数値解析であることを特徴とする請求項1~13の何れか1項に記載の電磁場解析装置。
- 励磁された磁性材料の各時刻ステップにおける磁気特性をマクスウェル方程式に基づく数値解析により解析する電磁場解析方法であって、
前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を、当該磁性材料の領域を分割することにより得られる3次元の第1の小領域ごとに数値解析により導出することを、前記磁性材料における磁束密度と磁界強度との関係として磁気ヒステリシス特性を用いて、各時刻ステップにおいて実行する第1の導出工程と、
前記第1の導出工程により導出された前記磁束密度の面内方向成分の値に基づいて、前記面内方向に垂直な方向に前記第1の小領域を分割することにより得られる3次元の第2の小領域ごとに、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を数値解析により導出することを、各時刻ステップにおいて実行する第2の導出工程と、
前記第2の導出工程により前記第2の小領域に対して導出された前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値に基づいて、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を導出することを、各時刻ステップにおいて実行する第3の導出工程と、を有し、
前記微分透磁率は、前記磁束密度と磁界強度との関係を示す曲線上であって、磁気ヒステリシス特性を示す曲線の、磁束密度に応じて定まる点における接線の傾きで表され、
前記第2の導出工程は、或る時刻ステップにおいて、前記磁性材料における磁束密度の面内方向成分の値を前記第2の小領域ごとに数値解析により導出する際に、当該時刻ステップよりも前の時刻ステップにおいて、前記第3の導出工程により当該第2の小領域に対して導出された前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値を、当該第2の小領域における前記磁性材料の微分透磁率の面内方向成分の値として用いることを特徴とする電磁場解析方法。 - 請求項1~14の何れか1項に記載の電磁場解析装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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