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JP7102201B2 - レンズ装置および撮像装置 - Google Patents
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JP7102201B2 - レンズ装置および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源が発生する回転力を用いてレンズユニットを移動させるレンズ装置に関する。
上記のようなレンズ装置として、特許文献1にて開示されているように、駆動源(振動型モータ)の回転体(ロータ)の回転を駆動環(カム環)に伝達し、該駆動環の回転をレンズユニットの光軸方向への移動に変換する構成を有するものがある。特許文献1のレンズ装置では、レンズユニットの光軸方向での位置に対応する駆動環の回転位置(または回転量)をエンコーダにより検出する。
より具体的には、特許文献1のレンズ装置では、回転体の回転を出力部材(駆動リング)により取り出し、該出力部材に設けられた伝達部が駆動環に設けられた被伝達部に光軸回り方向で係合することで出力部材から駆動環に回転が伝達される。また、エンコーダのスケールとセンサヘッドはそれぞれ、出力部材の内周面とベース部材(駆動ベース)の外周面に取り付けられている。
特開2015-114441号公報
しかしながら、出力部材の伝達部と駆動環の被伝達部との間に光軸回り方向のガタがあると、該方向において出力部材に取り付けられたスケールの位置が駆動環に対してずれる。このため、エンコーダにより検出される駆動環の回転位置、つまりはレンズユニットの検出位置に誤差が生ずる。
上記のようなガタは光軸回り方向において駆動環を出力部材に対してばね等の付勢部材により付勢することで低減することは可能であるが、そのためにはレンズユニットを駆動する駆動環を回転させる負荷に打ち勝つ付勢力が必要となる。そもそも上記ガタは、出力部材と駆動環との軸ずれを吸収することを目的として設けられている。しかし、上記付勢力が大きいと、上記軸ずれを吸収することができなくなる。
本発明は、エンコーダによる駆動環の回転位置の検出誤差を低減することができるようにしたレンズ装置およびこれを備えた撮像装置を提供する。
本発明の一側面としてのレンズ装置は、光軸方向に移動可能なレンズユニットと、光軸回り方向の回転力を発生させる駆動源と、光軸回り方向に回転してレンズユニットを光軸方向に移動させる駆動環と、該駆動環の回転位置を検出するために設けられたエンコーダと、該エンコーダを構成するスケールとセンサのうち一方を保持する固定環と、光軸回り方向に回転する伝達部から回転が伝達される被伝達部を有し、スケールとセンサのうち他方を保持して光軸回り方向に回転可能な保持環と、光軸回り方向において被伝達部を伝達部に押し付けるように、保持環を光軸回り方向における一方の側に付勢する第1の付勢部材と、光軸方向において保持環を固定環に対して位置決めするために、該保持環を光軸方向における一方の側に付勢する第2の付勢部材と、光軸方向に直交する径方向において保持環を固定環に対して位置決めするために、保持環を固定環に対して径方向における一方の側に付勢する第3の付勢部材とを有する。そして駆動環は、駆動源から直接または駆動環に固定された連結部材を介して上記回転力を受ける。伝達部は、駆動環または連結部材に設けられていることを特徴とする。
なお、上記レンズ装置を備えた撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、スケールおよびセンサのうち一方をベース環に保持させ、他方を駆動環を回転させる負荷がかからない保持環に保持させるので、エンコーダによる駆動環の回転位置の検出誤差を低減することができる。
本発明の実施例1である交換レンズとカメラの構成を示す図。 実施例1の交換レンズにおけるフォーカス駆動ユニットの断面図。 上記フォーカス駆動ユニットの別の断面図。 上記フォーカス駆動ユニットのさらに別の断面図。 上記フォーカス駆動ユニットの斜視図。 上記フォーカス駆動ユニットにおける連結部を示す上面図。 実施例1におけるエンコーダを説明する図。 上記エンコーダのスケールを説明する図。 上記エンコーダのセンサヘッドから出力される検出信号を示す図。 実施例1におけるエンコーダによる絶対位置の検出原理を説明する図。 実施例1におけるガイドコロを示す斜視図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例であるレンズ装置としての交換レンズ101と、該交換レンズ101が着脱可能に装着されるカメラ201とを含むカメラシステムの構成を示している。交換レンズ101は、マウント111を介してカメラ201に装着される。
交換レンズ101には、被写体側から順に配置された第1の固定レンズ102a、フォーカスレンズ103、絞りユニット104、防振レンズ105および第2の固定レンズ102bを含む撮像光学系を有する。撮像光学系は、光軸xを有する。以下の説明において、光軸xが延びる方向を光軸方向といい、該光軸方向に直交する放射方向を径方向という。また、交換レンズ101は、手振れ等によるレンズ振れを検出するジャイロセンサ106や、交換レンズ101における制御や処理を行うレンズCPU107を有する。
レンズCPU107は、フォーカス駆動源110および絞り駆動源109を制御してフォーカスレンズ103を光軸方向に移動させたり絞りユニット104の絞り開口径を変化させたりする。また、レンズCPU107は、ジャイロセンサ106からの振れ検出信号を用いてレンズ振れ量を算出する。そして、該レンズ振れ量に応じた像振れを低減するために防振レンズ105が光軸xに直交するy方向(ヨー方向)、およびp方向(ピッチ方向)にシフト駆動されるように防振(IS)駆動源108を制御する。
カメラ201は、撮像光学系を通過した光束により形成された被写体像を撮像(光電変換)する撮像素子202を有する。カメラCPU203は、レリーズボタン204、主電源205および画像記録用メディア206を含む。
レリーズボタン204が半押し操作されて第1のスイッチSW1がオンすると、カメラCPU203は、測光動作、オートフォーカス動作および防振動作等の撮像準備動作を開始する。また、レリーズボタン204が全押し操作されて第2のスイッチSW2がオンすると、カメラCPU203は、記録用撮像を行って撮像画像を生成し、該撮像画像を画像記録用メディア206に記録する。
カメラCPU203は、マウント111に設けられた不図示の通信接点を介して、レンズCPU107と相互に通信する。主電源205は、マウント111に設けられた不図示の電源接点を介して交換レンズ101に電源を供給する。
図2、図3、図4、図5および図6を用いて、交換レンズ101内に設けられたフォーカス駆動ユニット320の構成について説明する。図2、図3および図4はそれぞれ、フォーカス駆動ユニット320を光軸回り方向(以下、周方向ともいう)における互いに異なる位置で切断した断面を示す。
固定環としてのベース環325は、その径方向外側である外周部において、光軸方向における像側(第1の側)から被写体側(第2の側)に順に、フォーカス駆動源110としてのリング状の振動型モータと、スケール環326とを保持している。また、ベース環325の径方向内側には、カム環(駆動環)322と、案内筒(鏡筒部材)321と、フォーカスレンズ103およびこれを保持するフォーカス保持枠312により構成されるフォーカスレンズユニットとが配置されている。案内筒321は、ベース環325に一体に結合された固定鏡筒である。案内筒321とベース環325との間には、カム環322が周方向に回転可能に配置されている。また、案内筒321における最も被写体側の部分は、ベース環325の径方向外側にフランジ状に突出している。
フォーカス保持枠312の周方向3個所には、カムフォロワーピン312aが設けられている。案内筒321の周方向3個所には、光軸方向に延びる直進溝部321aが設けられている。各直進溝部321aには、各カムフォロワーピン312aが係合している。これにより、フォーカス保持枠312は、光軸方向に案内される。
案内筒321の径方向側に配置されたカム環322は、周方向に回転可能である。カム環322には、3つのカムフォロワーピン312aがそれぞれ係合する3つのカム溝部322aが設けられている。カム環322が周方向に回転すると、各カム溝部322aの各カムフォロワーピン312aに対するカム作用によりフォーカス保持枠312が光軸方向に移動する。
振動型モータは、圧電素子(電気-機械エネルギ変換素子)および弾性体からなる振動体としてのステータ332と、該ステータ332の弾性体に接触する回転体としてのロータ331とを有する。ステータ332はステータ保持リング370によって保持されており、ステータ保持リング370はベース環325と一体に結合されている。
また、振動型モータは、ステータ332を像側から被写体側に付勢してロータ331に加圧接触させる加圧ばね(加圧用付勢部材)353を有する。圧電素子に互いに位相が異なる2つのパルス信号等の周期信号が印加されると、圧電素子が周期的に変形してステータ332の表面に振動(楕円運動等)が励起される。該振動が励起されたステータ332に加圧接触するロータ331は、光軸回り方向に回転駆動される。すなわち、振動型モータから回転力が発生する。
ロータ331は、ゴムリング333の粘着力により、連動リング330に周方向に一体回転可能に結合されている。連動リング330は、ゴムリング352の粘着力により、カム環322に周方向に一体回転可能に結合されている。すなわち、ロータ331と連動リング330とカム環322は一体で回転する。
スケール環(保持環)326は、ベース環325に対して周方向に回転可能である。スケール環326は、その周方向1 箇所(または複数個所)に像側に延びるキー部(被伝達部)326aを有する。図5および図6に示すように、キー部326aは、連動リング330に形成された凹部(伝達部)330aに係合している。凹部3 3 0 a の周方向幅は、キー部326aのそれよりも大きい。つまり、キー部326aと凹部330aとの間には、もともと周方向のガタが設けられている。
スケール環326には、第1の付勢部材としての板ばね354がビスにより固定されている。スケール環326は、板ばね354が連動リング330における凹部330aに隣接する凸部330bに当接することによって発生する反力により、周方向における一方の側(図6では下側)に付勢される。これにより、周方向において、キー部326aが凹部330aの内面に当接する(押し付けられる)。言い換えれば、キー部326aと板ばね354との間に連動リング330の凸部330bが挟み込まれる。この構成により、連動リング330(つまりはカム環322)とスケール環326との軸ずれがあっても、板ばね354が変形することで該軸ずれが吸収される。また、振動型モータの回転方向、つまりは連動リング330の回転方向が反転した場合でも、スケール環326が連動リング330に対してキー部326aと凹部330aとの間のガタの分遅れることなく、一体に回転方向を反転することができる。
案内筒321およびカム環322の像側の端部付近には、周方向に複数配置されたボール350を含むラジアル玉軸受け部が設けられている。回転可能な回転部材としてのボール350は鋼球である。ラジアル玉軸受け部の構成として、案内筒321には、光軸xに対して45°傾いた面であって像側および径方向外側に面する第1の接触面としてのボールレース面321bが形成されている。また、カム環322には、それぞれ光軸xに対して45°傾いた面であって、物体側および径方向内側に面する第2の接触面としてのボールレース面322bと、像側および径方向内側に面する第3の接触面としてのボールレース面322cとが形成されている。カム環322のボールレース面322bは、ボール350を挟んで案内筒321のボールレース面321bとは反対側に位置する。
さらに、案内筒321の像側の端部の外周に設けられた雄ねじ部321cには、像側からリング部材としてのボールレース部材351の雌ねじ部351aが螺合している。ボールレース部材351には、光軸xに対して45°傾いた面であって、物体側および径方向外側に面する第4の接触面としてのボールレース面351aが形成されている。ボールレース部材351のボールレース面351aは、ボール350を挟んでカム環322のボールレース面322cとは反対側に位置する。
ボールレース部材351を案内筒321に取り付ける前に、ボール350を3つのボールレース面321b,322b,322cの間に挿入し、その後、ボールレース部材351の雌ねじ部351aを案内筒321の雄ねじ部321cに螺合させて締め込む。これにより、ボール350は、上記4つのボールレース面321b,322b,322c,351aに接触して周方向に転動可能に保持される。この構成により、カム環322は、案内筒321に対して光軸方向においてガタなく保持され、光軸方向の定位置にて周方向に回転することができる。
前述した加圧ばね353は、ステータ332を図2における左方向(被写体側)に付勢している。そして、その付勢力は、ステータ332、ロータ331、連動リング330、カム環322およびボール350に伝わり、ボールレース面321bにて、ベース環325に固定された鏡筒部材である案内筒321により受け止められる。このため加圧ばね353は、振動型モータに必要なステータ332とロータ331間の加圧力を発生させると同時に、カム環322を案内筒321に対して片寄せする役割も有する。これにより、カム環322の案内筒321に対する光軸方向および径方向でのガタを抑制する(すなわち位置決めを行う)ことができ、その結果、該ガタによるフォーカスレンズユニットの光軸方向での位置精度の低下や径方向での変位を防止することができる。
また、振動型モータにおける加圧とカム環322の片寄せとを同じ加圧ばね353により行うので、これらを別々の付勢部材を用いて行う場合に比べて、部品数を減らすことができ、フォーカス駆動ユニットおよび交換レンズ101を小型化することができる。
本実施例では、ラジアル玉軸受け部は、ステータ332およびロータ331よりも径方向内側であってカム環322の被写体側の端よりも像側に設けられている。より具体的には、ラジアル玉軸受け部は、ロータ331よりも像側に設けられている。さらに言えば、ラジアル玉軸受け部は、その少なくとも一部が光軸方向におけるステータ332が設けられた範囲内(つまりはステータ332の内側)に設けられている。なお、ラジアル玉軸受け部を、その少なくとも一部が光軸方向におけるロータ331が設けられた範囲内(つまりはロータ331の内側)に設けてもよい。
このようにラジアル玉軸受け部を振動型モータよりも径方向内側であってカム環322の被写体側の端より像側に設けることで、軸受け部をカム環の被写体側の端部に設けた場合に比べて、フォーカス駆動ユニットの光軸方向の長さを短くすることができる。この結果、交換レンズを小型化することができる。
スケール環326の内周面には、帯状に形成されて可撓性を有する反射式フィルムスケール335が固定されて(貼り付けられて)いる。フィルムスケール335には、位置検出用の反射パターンが形成されている。フィルムスケール335は、後述するセンサヘッド336とともに光学式エンコーダを構成する。
図4に示すセンサヘッド336は、フィルムスケール335に光を照射する発光部と、フィルムスケール335の反射パターンからの反射光を受光する受光部とを有する。受光部は、受光した反射光を光電変換して検出信号を出力する。センサヘッド336は、ベース環325に接着等により固定されている。
図4に示すように、ベース環325の外周部における周方向3箇所には、ガイドコロ338がコロホルダ345によりコロ軸339回りで回転可能に保持されて取り付けられている。ガイドコロ338は、スケール環326の内周面326bに接触してこれを周方向に回転可能に保持する。3つのガイドコロ338のうち光軸xを挟んでセンサヘッド336と反対側に設けられた1つのガイドコロ338は、後述するように径方向外側に向かってばね付勢されている。これにより、センサヘッド336とフィルムスケール335との間の間隔が変化しないようにスケール環326を径方向に付勢することができる。
図7から図10を用いて、光学式エンコーダのより詳しい構成と位置検出原理について説明する。本実施例では、周方向における絶対位置の検出が可能なアブソリュートエンコーダを用いている。図7(a)は斜めから見たエンコーダを示し、図7(b)はエンコーダの断面を示している。図8(a)はセンサヘッド側から見たフィルムスケール(以下、単にスケールという)335を示し、図8(b)はスケール335の一部を拡大して示している。なお、図7(a),(b)および図8(a),(b)では、スケール335を平面状に延びるように記載しているが、実際にはスケール環326の内周面に沿って曲がっている。また、図7(a),(b)において、座標軸としてのY軸は光軸方向に、X軸は周方向に、Z方向は径方向にそれぞれ対応する。
図7(a),(b)に示すように、スケール335とセンサヘッド336は互いに対向するように配置されている。スケール335は、センサヘッド336に対してX軸の方向に移動可能である。発光部336aは、LEDチップ等により構成されている。2つの受光素子であるフォトチップIC336b,336cはそれぞれ、受光部336d,336eと信号処理回路とを内蔵している。フォトチップIC336b,336cはプリント基板336f上に実装されており、発光部336aとともに透明樹脂336gにより覆われている。透明樹脂336gの上面(スケール側の面)は保護ガラス336hにより覆われている。
図8(a)に示すように、スケール335上には、所定の周期(ピッチ)で配置された反射パターンが形成されている。反射パターンは反射膜により形成されている。スケール335には、それぞれ異なる反射パターンが形成された第1トラック335aと第2トラック335bを有する。第1トラック335aの反射パターン335cはピッチP1で形成され、第2トラック335bの反射パターン335dは、ピッチP1より大きなピッチP2で形成されている。反射パターン335dは、スケール幅方向(光軸方向)において反射部と欠落部とが交互に繰り返し、かつスケール長手方向(周方向)における反射部の幅(すなわち反射面積)がスケール長手方向に変化する構成を有する。
図7(a),(b)に示すように、発光素子336aから出射した光は、スケール335に照射される。スケール335の第1トラック335a(反射パターン335c)で反射した光は受光部336dにより受光される。また、スケール335の第2トラック335b(反射パターン335d)で反射した光は受光部336eにより受光される。なお、受光部336cまたは336dの受光量に応じて発光素子336aの発光量が制御されて、受光量の変動が抑えられる。
図9は、第2トラック335bからの反射光を受光した受光部336eから出力される検出信号の例を示す。検出信号の振幅が、上述した反射パターン335dのスケール長手方向での反射面積の変化に応じて変化している。
受光部336dと受光部336eのそれぞれには、複数の受光素子がスケール長手方向に配列されている。受光部336dは、複数の受光素子の出力から、ピッチP1に対応した周期を有して互いに位相が90°異なる2つの正弦波信号が生成されるように構成されている。また、受光部336eは、複数の受光素子の出力から、ピッチP2に対応した周期を有して互いに位相が90°異なる2つの正弦波信号が生成されるように構成されている。
図10(a)~(c)は、上記のように構成されたエンコーダによる絶対位置の検出原理を示す。図10(c)は下位信号を示す。この下位信号は、受光部336dにて生成された互いに90度位相がずれた2つの正弦波信号を逆正接変換することで得られた-πから+πの間で信号値の変化を繰り返す周期信号である。同様に、受光部336eにて生成された互いに90度位相がずれた2つの正弦波信号を逆正接変換することで、-πから+πの間で信号値の変化を繰り返す下位信号が得られる。
図10(b)は、受光部336dと受光部336eのそれぞれから得られた下位信号を差し引きすることで得られた周期信号としての中位信号を示す。図10(a)は上位信号であり、図9に示した振幅に対応する信号である。
絶対位置は、上位信号の信号値から、現在の中位信号がその何番目の周期の信号であるかを特定し、さらに中位信号の信号値から、現在の下位信号がその何番目の周期であるかを特定することで得られる。
以上のように構成されたエンコーダによりベース環325に対するスケール環326の回転位置(回転角度)を精度良く検出するためには、スケール335とセンサヘッド336との間の間隔が変動しないことが重要である。このため、スケール環326を、その回転中心軸がベース環325に対して変位しないように回転可能に保持する必要がある。
前述した3つのガイドコロ338のうち2つのコロ軸339はベース環325に固定されている。一方、図4に示した光軸xに対してセンサヘッド336の反対側に配置された1つのガイドコロ(以下、付勢ガイドコロという)338の保持構造を、図11(a),(b)に示す。
ガイドコロホルダ345は、2つの穴部345a,345bにおいて付勢ガイドコロ338のコロ軸339を保持する。ガイドコロホルダ345とベース環325との間には、2つの圧縮コイルばね(第3の付勢部材)346が配置されている。この保持構造により、付勢ガイドコロ338は、ガイドコロホルダ345とともにベース環325から径方向外側に向かって付勢される。これにより、スケール環326の内周面326bが3つのガイドコロ338に当接し、スケール環326はその回転中心軸が変位することなくベース環325に対して定位置で回転可能となる。
また、ベース環325の像側の端部に取り付けられたスラストばね(第2の付勢部材)355は、スケール環326を被写体側に付勢して該スケール環326の被写体側の端部をベース環325の壁部325aに押し付ける。これにより、スケール環326がベース環325に対して光軸方向にて位置決めされる。スケール環326の被写体側の端部とベース環325の壁部325aとの間には、スケール環326の回転抵抗を低減させるための滑りリング325bが配置されている。この構成により、スケール環326は、ベース環325に対して光軸方向における定位置で回転することができる。
このように、スケール環326は、ベース環325に対して、圧縮コイルばね346の付勢力により径方向において位置決めされ、さらにスラストばね355の付勢力により光軸方向において位置決めされている。このため、スケール335とセンサヘッド336の位置関係を精度良く保持することができ、エンコーダによる回転位置の検出精度を高めることができる。さらに、スケール環326は、板ばね354の付勢力によって連結リング(連結部材)330、つまりはカム環322に対する周方向でのガタが除去されている。これにより、エンコーダによる回転位置の検出結果とカム環322の実際の回転位置との誤差を低減することができ、その結果、カム環322により駆動されるフォーカスレンズユニットの光軸方向での位置の検出精度を向上させることができる。
なお、板ばね354、圧縮コイルばね346およびスラストばね355のそれぞれの付勢力の大きさは、これらの付勢力によってスケール環326にこじりが発生しないように設定される。
具体的には、スラストばね355によってスケール環326を光軸方向に付勢する付勢力が発生する。この際、ラストばね355とスケール環326の当接部の摩擦力によってスケール環326を光軸に直交する径方向にて保持する保持力が発生する。圧縮コイルばね346の付勢力は、上記保持力よりも大きな付勢力に設定される。これは、圧縮コイルばね346の付勢力が上記保持力より小さいと、スケール環326をガイドコロ338に対して適切に当接させることができず、スケール環326にベース環325に対して傾く等の変位が発生するおそれがあるためである。
また、本実施例では、スケール環326自体を定位置回転するように保持できればよいため、板ばね354、圧縮コイルばね346およびスラストばね355のそれぞれの付勢力を小さく設定することができる。これは、スケール環326は連動リング330に連結されてこれとほぼ一体的に回転しているため、スケール環326には、これを介してカム環322を駆動するときのような負荷がかからないからである。このため、付勢力によるフォーカス駆動ユニット内での摩耗や駆動負荷の増加を抑制することができる。これにより、フォーカスレンズユニットの位置を高い検出精度で検出することが可能な耐久性能が高い交換レンズを実現することができる。
なお、本実施例では、カム環322にこれとは別部材である連動リング330を介して振動型モータの回転を伝達する場合について説明したが、振動型モータの回転を直接、カム環に伝達してもよい。すなわち、連動リング330を設けなくてもよい。
また、本実施例では、スケール環326と連結リング330との間の周方向のガタを板ばね354を用いて除去する場合について説明したが、弾性力を有する接着剤によってスケール環326と連結リング330とを一体化させてもよい。
また、本実施例では、ボール350に対して光軸方向に対して傾いた接触面(ボールレース面)で接触するラジアル玉軸受け構造を用いたが、カム環に設けるボールとの接触面を光軸に直交する面としてもよい。この構造であっても、加圧ばねの付勢力を受け止めるとともに、カム環と案内筒との間の光軸方向のガタを抑制することができる。この場合、案内筒の外周面とカム環の内周面とをカム環の回転に抵抗が生じないように嵌合させることで、カム環の案内筒に対する径方向のガタを抑えることができる。
また、本実施例では、スケール335を回転可能なスケール環(保持環)326に保持させ、センサヘッド336をベース環(固定環)325に保持させた場合について説明した。しかし、センサを回転可能な保持環に保持させ、スケールを固定環に保持させてもよい。
さらに本実施例は、レンズ交換式カメラシステムに用いられる交換レンズについて説明したが、本実施例と同様の構成をレンズ一体型カメラ(スチルカメラやビデオカメラ)のレンズ鏡筒に適用してもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
101 交換レンズ
103 フォーカスレンズ
321 案内筒
322 カム環
326 スケール環
325 ベース環
326a キー部
330 連動リング
330a 凹部
331 ロータ
332 ステータ
335 フィルムスケール
336 センサヘッド
346 圧縮コイルばね
354 板ばね
355 スラストばね

Claims (4)

  1. 光軸方向に移動可能なレンズユニットと、
    光軸回り方向の回転力を発生させる駆動源と、
    前記光軸回り方向に回転して前記レンズユニットを前記光軸方向に移動させる駆動環と、
    前記駆動環の回転位置を検出するために設けられたエンコーダと、
    該エンコーダを構成するスケールとセンサのうち一方を保持する固定環と
    前記光軸回り方向に回転する伝達部から回転が伝達される被伝達部を有し、前記スケールと前記センサのうち他方を保持して前記光軸回り方向に回転可能な保持環と、
    前記光軸回り方向において前記被伝達部を前記伝達部に押し付けるように、前記保持環を前記光軸回り方向における一方の側に付勢する第1の付勢部材と、
    前記光軸方向において前記保持環を前記固定環に対して位置決めするために、前記保持環を前記光軸方向における一方の側に付勢する第2の付勢部材と、
    前記光軸方向に直交する径方向において前記保持環を前記固定環に対して位置決めするために、前記保持環を前記固定環に対して前記径方向における一方の側に付勢する第3の付勢部材とを有し、
    前記駆動環は、前記駆動源から直接または前記駆動環に固定された連結部材を介して前記回転力を受け、
    前記伝達部は、前記駆動環または前記連結部材に設けられていることを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記駆動源は、
    電気-機械エネルギ変換により振動が励起される振動体と、
    前記駆動環または前記連結部材と一体回転可能であり、振動する前記振動体に接触することで回転駆動される回転体とを有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記駆動環は、前記レンズユニットを前記光軸方向に移動させるカムを有することを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ装置と、
    前記レンズユニットを通過した光を光電変換する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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