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JP7103034B2 - 診断装置 - Google Patents
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Description

本開示は診断装置に係り、特に、内燃機関の排気中の微粒子を除去するように構成された微粒子後処理装置を診断するための診断装置に関する。
かかる微粒子後処理装置を備えた内燃機関、特にディーゼルエンジンを搭載したノンロード機械または特殊自動車において、欧州の排ガス規制であるNRMM Stage Vでは、微粒子制御診断システム(PCD: Particulate Control Diagnostic system)に関する要件が追加された。この要件は、微粒子制御診断システムに、微粒子後処理装置の種々の異常(故障、機能不全、失陥等を含む)を検出し、警告装置を発動させ、異常検出に関する情報の記録を行い、記録情報の確認を事後的に行えることを要求する。
特開2012-62804号公報
ところで、異常検出に関する情報の記録方法には、法規で定められた一定の要件があり、これを満たす必要がある。本開示の目的は、そうした要件を簡便な方法で満たすことができる診断装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
内燃機関の排気中の微粒子を除去するように構成された微粒子後処理装置を診断するための診断装置であって、
前記微粒子後処理装置の異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部により異常が検出されているときに自身のカウント値を増加させ、前記異常検出部により異常が検出されていないときに自身のカウント値をリセットする第1カウンタと、
前記第1カウンタのカウント値の増加中に自身のカウント値を増加させ、前記第1カウンタのカウント値のリセット中に自身のカウント値を保持する第2カウンタと、
前記第1カウンタのカウント値が所定の規定値未満のとき、前記第2カウンタのカウント値から前記第1カウンタのカウント値を減算した値を自身のカウント値とし、前記第1カウンタのカウント値が前記規定値以上のとき、前記第2カウンタのカウント値に等しい値を自身のカウント値とする第3カウンタと、
を備えることを特徴とする診断装置が提供される。
好ましくは、前記診断装置は、前記第1カウンタのカウント値が前記規定値に増加する毎に自身のカウント値を増加させる第4カウンタをさらに備える。
本開示によれば、異常検出に関する情報の記録方法について法規で定められた要件を簡便な方法で満たすことができる。
実施形態の構成を示す概略図である。 診断時における各状態および各数値の推移を示し、理想例の場合を示す。 診断時における各状態および各数値の推移を示し、比較例の場合を示す。 診断時における各状態および各数値の推移を示し、修正例の場合を示す。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、本開示の実施形態の構成を示す概略図である。内燃機関(エンジン)1は、ノンロード機械または特殊自動車(図示せず)に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関すなわちディーゼルエンジンである。但しエンジン1が搭載されるものはそれらに限定されず、エンジン1が搭載される車両はトラック等の大型車両であってもよいし、乗用車等の小型車両であってもよい。
エンジン1には、排気ガスの後処理を実行する後処理装置が設けられている。すなわち、エンジン1の排気通路12には、上流側から順に、酸化触媒22、フィルタ23、選択還元型NOx触媒(SCR)24およびアンモニア酸化触媒26が設けられる。これらはそれぞれ後処理部材をなす。フィルタ23の下流側でNOx触媒24の上流側の排気通路12には、還元剤としての尿素水を噴射する還元剤噴射弁としての尿素インジェクタ25が設けられる。
酸化触媒22は、排気中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気ガスを加熱昇温する。
フィルタ23は、所謂連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)であり、排気中に含まれる微粒子(PM:Particulate Matterともいう)を捕集すると共に、その捕集したPMを貴金属と反応させて連続的に燃焼除去する。フィルタ23には、ハニカム構造の基材の両端開口を互い違いに市松状に閉塞した所謂ウォールフロータイプのものが用いられる。
NOx触媒24は、尿素インジェクタ25から噴射された尿素水を加水分解して得られるアンモニアを、排気中のNOxと反応させて、NOxを還元浄化する。NOx触媒24は、ゼオライト又はアルミナなどの基材表面にPtなどの貴金属を担持したものや、その基材表面にCu等の遷移金属をイオン交換して担持させたもの、その基材表面にチタニヤ/バナジウム触媒(V2O5/WO3/TiO2)を担持させたもの等が例示できる。アンモニア酸化触媒26は、NOx触媒24から排出された余剰アンモニアを酸化して浄化する。
車両には、制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラとしての電子制御ユニット(ECUという)100が搭載される。ECU100は車両およびエンジン全体の制御を司るものである。ECU100は、演算機能を有するCPU、記憶媒体であるROMおよびRAM、入出力ポート、ならびにROMおよびRAM以外の記憶装置等を含む。ECU100は、エンジン1の各デバイス(燃料噴射インジェクタ等)および尿素インジェクタ25を制御するように構成され、プログラムされている。
ECU100には、フィルタ23の前後の差圧を検出する差圧センサ27が接続される。ECU100は、この差圧センサ27により検出された差圧に基づきフィルタ23のPM捕集量を推定し、推定したPM捕集量が所定の上限値に達したならば、捕集PMを燃焼除去する公知のフィルタ再生を実行する。
ここで本実施形態の車両には、エンジン1の排気中の微粒子を除去するように構成された微粒子後処理装置と、この微粒子後処理装置を診断するための診断装置とが備えられる。微粒子後処理装置は、前述のフィルタ23と差圧センサ27を含む。診断装置は、前述のECU100を含む。
またECU100には、微粒子後処理装置の異常が検出されたときに車両のドライバに警告するための警告装置28が接続される。警告装置28は、ECU100によって作動(オン)されたときに、視覚的警告である警告ランプおよびショートメッセージ、ならびに聴覚的警告である警告音の少なくとも一つを発生させるものである。この警告装置28も診断装置に含まれる。
次に、ECU100によって実行される診断の内容を説明する。診断は、前述のNRMM Stage Vといった法規制で微粒子制御診断システムに賦課される要件を満足するように実行される。
図2には、診断時における各状態および各数値の推移を示し、特に、法規制の要求を満足する理想的な状態の場合、すなわち理想例の場合を示す。
(A)はエンジンのオン・オフ状態を示し、オンはエンジン運転中、オフはエンジン停止中であることを意味する。図示例では、時刻t3より前ではエンジンが運転中であり、時刻t3でエンジンが停止されている。また時刻t4でエンジンが再始動されている。時刻t4より後ではエンジンが運転中である。
(B)は、ECU100の内部における異常フラグのオン・オフ状態を示す。ECU100は、微粒子後処理装置に異常があるか否かを、所定の方法(公知方法を含む)に従って常時判定しており、異常があると判定した場合、すなわち微粒子後処理装置の異常を検出した場合、異常フラグをオンにする。逆にECU100は、微粒子後処理装置に異常がないと判定した場合、すなわち微粒子後処理装置の異常を検出しない場合、異常フラグをオフにする。
図示例では、エンジン運転中の時刻t1で異常フラグがオフからオンに切り替わっている。エンジン停止中の時刻t3~t4間も異常フラグのオンが継続されている。その後時刻t5で、異常フラグがオフに切り替わり、一旦異常が検出されなくなる。しかしその後、時刻t6で、異常フラグが再度オンに切り替わり、異常が検出される。その後異常フラグは、時刻t7で再度オフに切り替わり、時刻t8で再びオンとなる。
なお、微粒子後処理装置の異常には、フィルタ23および差圧センサ27の少なくとも一方の故障や、フィルタ23および差圧センサ27の少なくとも一方の取り外し等、法規に規定された種々の異常が含まれる。
(C)は、警告装置28のオン・オフ状態を示す。これは異常フラグのオン・オフ状態と連動し、異常フラグがオンになると警告装置28がオンになり、異常フラグがオフになると警告装置28がオフになる。
(D)は、ECU100の内部に設けられたカウンタAのカウント値を示す。カウント値の単位は時間(hr)であり、Tは所定の単位時間を表す。本実施形態の場合T=20(hr)である。例えば1T=1×20=20(hr)、2T=2×20=40(hr)である。なお単位時間Tは特許請求の範囲にいう規定値に相当する。
(E)は、ECU100の内部に設けられた別のカウンタBのカウント値を示す。カウント値の単位と単位時間TについてはカウンタAと同じである。
(F)は、ECU100の内部に設けられたさらに別のカウンタCのカウント値を示す。カウント値の単位は回である。
カウンタAは、異常フラグがオンになっているときのエンジンの累積的な運転時間をカウントする。カウンタAは、異常フラグがオンでかつエンジン運転中に自身のカウント値を増加させる。またカウンタAは、エンジン停止中(時刻t3~t4)は自身のカウント値を増加させず保持し、異常フラグがオフに切り替わると(例えば時刻t5)、それと同時に自身のカウント値をゼロにリセットする。
このようにカウンタAは、ECU100により異常が検出されているとき(異常フラグオンのとき)に自身のカウント値を増加させ、ECU100により異常が検出されていないとき(異常フラグオフのとき)に自身のカウント値をリセットする。
一方、図示例のカウンタBは、法規制の要求を満足するような理想的な形で作動している。すなわち、カウンタBは、異常フラグがオンでかつエンジンが単位時間T以上運転された場合のエンジンの累積的な運転時間をカウントする。
図示例において、時刻t1~t2の間では、異常フラグオンであるが、カウンタAのカウント値が単位時間=1T未満であるため、カウンタBはカウントを行わず、自身のカウント値を増加させずゼロに保持する。そして、時刻t2でカウンタAのカウント値が単位時間=1Tに達すると、カウンタBは自身のカウント値を、ステップ的に単位時間=1Tだけ増加させる。
この後、カウンタBのカウント値は、カウンタAのカウント値に追従して等しく増加する。時刻t5でカウンタAのカウント値がリセットされた後は、カウンタBのカウント値が保持される。
特に、時刻t6~t7の間でカウンタAのカウント値が増加するものの、その期間ではカウンタAのカウント値が単位時間Tに達していないため、カウンタBのカウント値は増加しない。
その後、時刻t9でカウンタAのカウント値が単位時間Tに達したら、カウンタBのカウント値は、ステップ的に単位時間Tだけ増加する。そしてその後、カウンタBのカウント値はカウンタAのカウント値に追従して等しく増加する。
カウンタCは、カウンタAのカウント値が単位時間Tに増加する毎に自身のカウント値を増加させる。図示例においては、時刻t2と時刻t9でカウンタAのカウント値が単位時間Tに増加しているので、その度にカウンタCのカウント値は1回、2回と増加する。
これらカウンタA~Cのカウント値は、ECU100に記録情報として記録される。特にカウンタB,Cのカウント値は、EU加盟国の認証機関等が、エンジンメーカーが指定するスキャンツールを使用して、後にECU100から読み出し可能な記録情報とされる。
従って逆に言うと、後にECU100から読み出されるカウンタBのカウント値は、図示例のように変化しなければならない。
さて、こうした要求のある診断装置に関して、当初、図3に示すような比較例が検討された。
図3に示す比較例において、(A)、(B)、(C)、(D)、(F)は図2に示した理想例と同じであり、(E)のカウンタBのみが理想例と異なる。
比較例のカウンタBのカウント値は、時刻t1~t2の間で、カウンタAのカウント値と同じように増加している。また比較例のカウンタBのカウント値は、時刻t6~t7の間、および時刻t8~t9の間でも、カウンタAのカウント値と同じように増加している。
しかし、これらの期間では、カウンタBは、「異常フラグがオンでかつエンジンが単位時間T以上運転された場合のエンジンの累積的な運転時間をカウントする」という法規制の要求を満足していない。異常フラグがオンでかつエンジンが単位時間T未満しか運転されていない場合でもエンジンの運転時間がカウントされてしまっているからである。
また、スキャンツールを使用してカウンタBのカウント値の履歴を読み出した場合でも、法規制の要求とは異なる履歴が、時刻t1~t2の間、時刻t6~t7の間、および時刻t8~t9の間の期間で読み出されることになるので、問題が生じる可能性がある。
なお、この比較例のカウンタBでは、時刻t5のように、異常フラグがオフになる直前のカウンタAのカウント値が単位時間T以上の場合は、時刻t5以降、その直前のカウント値を保持する。また比較例のカウンタBでは、時刻t7のように、異常フラグがオフになる直前のカウンタAのカウント値が単位時間T未満の場合は、時刻t7において、カウンタBのカウント値からカウンタAのカウント値を減算してカウンタBのカウント値を求め、時刻t7以降、その求めたカウント値に保持する。
以上の状況に鑑み、本実施形態では、図4に示すような修正例を創案するに至った。この修正例は、比較例をベースとして修正を行い、理想例と同じように法規制の要求を満足するカウント値を得られるようにしたものである。
図4に示す修正例の(A)、(B)、(C)、(D)、(G)は図3に示した比較例の(A)、(B)、(C)、(D)、(F)と同じである。また修正例の(E)カウンタBtmpは、比較例の(E)カウンタBと名称が異なるだけで実質的に同じである。また修正例の(F)カウンタBは、比較例に対し追加されたカウンタであり、これは、図2に示した理想例の(E)カウンタBと同じように動作する。なお修正例のカウンタBtmpおよびカウンタBはECU100の内部に設けられている。
修正例のカウンタBのカウント値は、次の基準に従って算出される。
(1)カウンタAのカウント値が単位時間T未満のときには、カウンタBのカウント値は、カウンタBtmpのカウント値からカウンタAのカウント値を減算した値となる。
(2)カウンタAのカウント値が単位時間T以上のときには、カウンタBのカウント値は、カウンタBtmpのカウント値に等しい値となる。
この基準に従えば、図4に示すように、時刻t2より前では、カウンタAのカウント値が単位時間T未満なので、基準(1)により、カウンタBのカウント値はゼロとなる。そして時刻t2に、カウンタAのカウント値が単位時間Tに達すると、基準(2)により、カウンタBのカウント値はカウンタBtmpのカウント値と等しい値となり、カウンタBのカウント値はステップ的に増加する。これにより、図2の理想例の(E)カウンタBと同じとなる。
また図4に示すように、時刻t6~t7の間では、カウンタAのカウント値が単位時間T未満なので、基準(1)により、カウンタBのカウント値は、カウンタBtmpのカウント値からカウンタAのカウント値を減算した値となる。そしてカウンタBのカウント値は、時刻t6直前の値に保持され、結果的に図2の理想例の(E)カウンタBと同じとなる。
また図4に示すように、時刻t8~t9の間でも、カウンタAのカウント値が単位時間T未満なので、基準(1)により、カウンタBのカウント値は、時刻t8直前の値に保持される。そして時刻t9に、カウンタAのカウント値が単位時間Tに達すると、基準(2)により、カウンタBのカウント値はカウンタBtmpのカウント値と等しい値となり、カウンタBのカウント値はステップ的に増加する。こうしてカウンタBは結果的に図2の理想例の(E)カウンタBと同じとなる。
このように修正例によれば、比較的簡単なカウンタの追加と計算およびロジックの追加とにより、法規制の要求を満足するカウンタBを得ることが可能となり、異常検出に関する情報の記録方法について法規で定められた要件を簡便な方法で満たすことができる。また、スキャンツールを使用してカウンタBのカウント値の履歴を読み出した場合でも、法規制の要求に沿った履歴を読み出すことができるので、比較例の問題を解消できる。
なお上記の説明から理解されるように、本実施形態における修正例のカウンタA、カウンタBtmpおよびカウンタBは、特許請求の範囲にいう第1カウンタ、第2カウンタおよび第3カウンタに相当する。また本実施形態におけるECU100は、特許請求の範囲にいう診断装置および異常検出部に相当する。カウンタBtmpは、カウンタAのカウント値の増加中に自身のカウント値を増加させ、カウンタAのカウント値のリセット中に自身のカウント値を保持する。カウンタBは、カウンタAのカウント値が所定の規定値(すなわち単位時間T)未満のとき、カウンタBtmpのカウント値からカウンタAのカウント値を減算した値を自身のカウント値とし、カウンタAのカウント値が規定値以上のとき、カウンタBtmpのカウント値に等しい値を自身のカウント値とする。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態は他にも種々のものが考えられる。例えばフィルタ23以外の後処理部材は省略してもよく、酸化触媒22、NOx触媒24およびアンモニア酸化触媒26の少なくとも一つを省略してもよい。またこれら後処理部材の配列は図1に示した配列以外も可能である。これら以外の後処理部材を追加してもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
12 排気通路
23 フィルタ
27 差圧センサ
28 警告装置
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気中の微粒子を除去するように構成された微粒子後処理装置を診断するための診断装置であって、
    前記微粒子後処理装置の異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部により異常が検出されているときに自身のカウント値を増加させ、前記異常検出部により異常が検出されていないときに自身のカウント値をリセットする第1カウンタと、
    前記第1カウンタのカウント値の増加中に自身のカウント値を増加させ、前記第1カウンタのカウント値のリセット中に自身のカウント値を保持する第2カウンタと、
    前記第1カウンタのカウント値が所定の規定値未満のとき、前記第2カウンタのカウント値から前記第1カウンタのカウント値を減算した値を自身のカウント値とし、前記第1カウンタのカウント値が前記規定値以上のとき、前記第2カウンタのカウント値に等しい値を自身のカウント値とする第3カウンタと、
    を備えることを特徴とする診断装置。
  2. 前記第1カウンタのカウント値が前記規定値に増加する毎に自身のカウント値を増加させる第4カウンタをさらに備える
    請求項1に記載の診断装置。
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