JP7107802B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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Description
一方で、半導体装置における要求性能はますます高度化しており、要求されるパワー密度は従来のSiデバイスでは到達困難な領域になっている。
この様な中で、更なる高パワー密度化が期待され、近年開発が進められているデバイスとしてSiCパワーデバイスが挙げられるが、高パワー密度化を達成するためには動作時のチップ表面の温度が250℃にも達する。
そのため、その温度に耐え得るものであり、かつ1000時間以上その物性を維持できる耐熱性に優れた封止材料の開発が強く望まれている。
しかしながら、そのような材料は成型温度又は硬化温度が200℃以上であり、非常に高温下での取り扱いが必要となり、省エネルギー化、量産性および半導体素子へのダメージ等の観点から低温での硬化が必要となっている。
(1)従来より低い硬化温度(例えば180℃)でも硬化性に優れる。
(2)硬化物が耐熱性に優れるため、ガラス転移温度が高く、重量減少温度も高く、高温下でもクラックが発生しない。
(4)線膨張係数が低いため、硬化物は樹脂封止材として優れる。
(5)経時的な増粘が少ないため取り扱いやすい。
本発明におけるエポキシ樹脂(A)としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。上記エポキシ樹脂(A)は1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明における硬化剤(B)としては、例えば、ビスフェノール型シアネートエステル(B1)、トリアジン骨格含有フェノール硬化剤(B2)、ノボラック型シアネートエステル硬化剤(B3)、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル硬化剤(B4)が挙げられる。
本発明における硬化促進剤(C)は、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される塩基とから構成される塩である。
基、炭素数1~20のアルキル基又は水素原子であり、R1、R2又はR3の少なくとも1つは水素原子である。]
一般式(1)中のR1とR2のうちの1個がシクロヘキシル基、フェニル基、炭素数1~20のアルキル基で他方が水素原子の場合の化合物は、ホスホン酸モノエステルである。
一般式(1)中のR1とR2の2個が、それぞれ独立に、シクロヘキシル基、フェニル基、炭素数1~20のアルキル基の場合でR3が水素原子の化合物は、ホスホン酸ジエステルである。
また、硬化性の観点から、R1、R2およびR3のうち少なくとも1つは水素原子であり、さらに好ましくはR1とR2が水素原子である。
上記の例示したホスホン酸またはそのエステル化合物と、上記の例示した塩基の組み合わせであれば差し支えないが、具体的な組み合わせとしてはフェニルスルホン酸、ヘキシルスルホン酸、ホスホン酸ジエチルとDBUとの塩、及びフェニルスルホン酸、ヘキシルスルホン酸、ホスホン酸ジエチルとDBNとの塩が好ましい。
塩の中和率(%)は、下記の数式(1)で算出される。
中和率(%)=(α)×100/(β) (1)
(α):ホスホン酸またはそのエステル化合物の価数×モル数
但し、上記価数は、R1、R2およびR3のうち、水素原子が1個の場合は1価、水素原
子が2個の場合は2価、水素原子が3個の場合は3価とする。
(β):塩基のモル数
なお、水の存在下で、ホスホン酸ジアルキルと一般式(2)で表される塩基を反応させると、ホスホン酸と一般式(2)で表される塩基とから構成される塩を得ることができる。
本発明の樹脂組成物(S)は、前記エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および硬化促進剤(C)を含有してなる。
樹脂組成物(S)は、硬化性に優れ、その硬化物は樹脂物性に優れ、さらに耐熱性に優れることから、種々の熱硬化性樹脂用途、とくに電子部品用途、半導体用途、とりわけ封止材用途として好適に使用できる。
無機充填材(D)は、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計重量に基づいて、好ましくは50~1000重量%、さらに好ましくは70~500重量%、とくに好ましくは90~250重量%である。
無機充填材(D)としては、公知のもの、例えばシリカ、アルミナが挙げられる。該(D)の形状、粒子径は、目的に応じて異なるが、例えばメジアン粒子径が5~50μmで、ほぼ球状のものが挙げられる。
該添加剤(E)としては、難燃剤、酸化防止剤、イオントラップ剤が挙げられ、該(E)は、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計重量に基づいて、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは0.1~3重量%である。
なお、本発明の樹脂組成物(S)は水分の含有量を1000ppm以下に規制することが好ましい。
本発明の硬化物は、前記樹脂組成物(S)が硬化した硬化物である。硬化条件は、硬化促進剤(C)の種類、量などにより異なるが、例えば、温度は150~200℃、時間は1~10時間(h)で硬化できる。
本発明の電子部品は、樹脂組成物(S)の硬化物で封止した電子部品である。該電子部品としては、例えば、半導体が挙げられる。とりわけ、樹脂物性、耐熱性が必要な電子部品に好適に用いることができる。
反応容器に、フェニルホスホン酸[東京化成工業社製]35.0部をアセトン30部に溶解して、これに1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7[サンアプロ社製、商品名:DBU]65.0部を徐々に加え、30分間攪拌し混合した。
次に、アセトンを減圧下で留去して、硬化促進剤(C-1)を得た。
<製造例2>
反応容器に、ホスホン酸エチル[東京化成工業社製]47.6部をアセトン50部およびイオン交換水20部に溶解して、これにDBU52.4部を徐々に加え、30分間攪拌し混合した。
次に、アセトンを減圧下で留去して、硬化促進剤(C-2)を得た。
製造例1において、塩基の種類とその部数、及びホスホン酸の種類とその部数を表1にしたがった以外は、製造例1と同様にして、硬化促進剤(C-3)、(C-4)、(C-6)および比較例用の硬化促進剤(C’-1)を得た。
<製造例5>
製造例2において、DBUをDBNに変え、その部数とホスホン酸の部数を表1にしたがった以外は、製造例2と同様にして、硬化促進剤(C-5)を得た。
DBN:1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-ノネン-5:[サンアプロ社製、商品名:DBN]
容器に、ビスフェノールA型ジシアネートエステル(B-1)[「CYSTER TA」、三菱ガス化学社製]44部、製造例1で得られた硬化促進剤(C-1)1.0部を入れ、100℃で1時間加熱し、続いて、フェノールノボラック型エポキシ(A-1)[「JER152」、エポキシ当量176、三菱化学社製]56部を加え、3分間攪拌した。
さらに、シリカ粒子(D-1)[デンカ溶融シリカFB-950、デンカ社製]100部を加え、3分間攪拌した後、室温(25℃)まで15分間かけて冷却して樹脂組成物(S-1)を得た。
実施例1において、仕込組成(部)を、表2にしたがった以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(S-2)~(S-13)、(S’-1)、(S’-2)を得た。
得られた樹脂組成物について、後述の方法に評価を行った。結果を表2に示す。
ビスフェノールE型ジシアネートエステル(B-2):「LECY」[LOZNA社製]
ビスフェノールA型エポキシ(A-2):「JER828」[エポキシ当量180、三菱化学社製、]
脂環式エポキシ樹脂(A-3):「セロキサイド2021P」[エポキシ当量140、ダイセル社製]
ナフタレン型エポキシ樹脂(A-4):「EPICLON HP-4032D」[エポキシ当量145、DIC社製]
硬化促進剤(C’-2):2-エチルー4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)
得られた樹脂組成物(S)4gをそれぞれ入れた20mlの試験管を180℃のオイルバスに入れ、樹脂組成物(S)がゲル化するまでの硬化時間を測定した。
得られた樹脂組成物を140℃で2時間、さらに180℃で4時間加熱して、硬化させた。
JIS K 7197:2012に記載の方法に基づいて、製造したシート状の硬化物を、5×5×15mmの試験片にそれぞれを加工した後、それらの試験片を熱膨張計TMA8140C(株式会社リガク社製)にセットした。そして、昇温5℃/分の加熱と、19.6mNの一定荷重が加わるように設定し、25℃から300℃までの間で試験片の寸法変化を測定した。この寸法変化と温度との関係をグラフにプロットした。
このようにして得られた寸法変化と温度とのグラフから、変曲点の温度以下で寸法変化-温度曲線の接線が得られる任意の温度2点をT1及びT2とし、変曲点の温度以上で同様の接線が得られる任意の温度2点をT1’及びT2’とした。
T1及びT2における寸法変化をそれぞれD1及びD2として、点(T1、D1)と点(T2
、D2)とを結ぶ直線と、T1’及びT2’における寸法変化をそれぞれD1’及びD2’と
して、点(T1’、D1’)と点(T2’、D2’)とを結ぶ直線との交点をガラス転移温度(Tg)とした。また、T1~T2の傾きをTg以下の線膨張係数とした。
得られた樹脂組成物を140℃で2時間、さらに180℃で4時間加熱して、硬化させた。硬化物を5×5×15mmの試験片にそれぞれを加工した後、それらの試験片を熱重量分析装置Pyris 1 TGA(パーキンエルマージャパン社製)にセットした。
そして、昇温5℃/分に設定し、25℃から550℃まで大気下において、各試験片の重量の5%が減少する温度(以下、5%重量減少温度)を測定した。
得られた樹脂組成物を、型に流し込み、上面の直径2mm、下面の直径5mm、高さ3mmの円錐台形状の試験片としてシリコンチップ上に載せ、試験片を140℃で2h、さらに180℃で4h加熱して、硬化させた。硬化後、得られた試験片を200℃のオーブンにて1000時間保管後、室温まで冷却して冷却して、蛍光物質(ウラニン)の1%水溶液を試験片に滴下し、減圧乾燥後の試験片にブラックライトで発光させ、クラックの有無を測定した。
得られた樹脂組成物の10分後の粘度(以下、初期粘度。単位:mPa・s)を各組成物について、JIS Z8803に準じて、25℃の設定温度で、E型粘度計を用いて測定した。また、樹脂組成物を25℃で12時間保持した後の粘度を同様にして測定し、粘度増加率(単位:%)を算出した。
ここで、粘度増加率は、
粘度増加率=[(12時間後の粘度)-(初期粘度)]/(初期粘度)×100
で算出した。
Claims (7)
- エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および硬化促進剤(C)を含有してなり、前記硬化剤(B)がジシクロペンタジエン型シアネートエステル硬化剤、トリアジン骨格含有フェノール硬化剤、ノボラック型シアネートエステル硬化剤、及びビスフェノール型シアネートエステル硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、前記硬化促進剤(C)が、一般式(1)で表されるホスホン酸(エステル)と、一般式(2)で表される塩基とから構成される塩である樹脂組成物(S)。
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立にシクロヘキシル基、フェニル基、炭素数1~20のアルキル基又は水素原子であり、R1、R2又はR3の少なくとも1つは水素原子である。]
[一般式(2)中、mは2~6の整数であり、それぞれのメチレン基の水素原子は有機基で置換されていてよい。] - 前記エポキシ樹脂(A)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂及びブタジエン構造を有するエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の樹脂組成物。
- 前記硬化促進剤(C)の含有量が、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計重量に基づいて、0.01~5重量%である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との重量比[(A)/(B)]が3/97~97/3である請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- さらに、無機充填材(D)を含有してなり、該(D)の含有量がエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計重量に基づいて、50~1000重量%である請求項1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物(S)を硬化させてなる硬化物。
- 請求項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物(S)の硬化物で封止した電子部品。
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