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JP7110673B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、紙おむつ、尿漏れパッドや生理用ナプキンといった吸収性物品が知られている。吸収性物品は、高吸収性ポリマーを含有する吸収体と、吸収体の肌非対向面側に配置される液不透過性のバックシートとを備えている。吸収性物品は、着用者から排泄される尿や経血といった液体の水分(以降、「排泄水分」という)や固形成分等の排泄物を内部に保持して、吸収性物品から漏れ出すことを防ぐことができる。
吸収性物品による排泄物の吸収性能を高めるために、様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1では、吸収体に長手方向に沿って延びるスリット部が設けられた吸収性物品が開示されている。特許文献1の吸収性物品によれば、吸収体を厚み方向に貫通するスリット部を通じて排泄水分を拡散することができ、吸収体の長手方向の広範囲において排泄水分を吸収させやすくすることができるようになっている。
特開2017-189243号公報
本件は外部への排泄水分の透過を抑制することのできる吸収性物品を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用及び効果であって、従来の技術では得られない作用及び効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示する吸収性物品は、吸収体と、前記吸収体の肌非対向面側に配置されるバックシートとを備え、前記吸収体と前記バックシートとが平面視で互いに対向する対向部において、前記吸収体及び前記バックシートの少なくとも一方に、一方が他方に対して独立して、厚み方向に折れ曲がる屈曲部を有する。
本件で示す吸収性物品によれば、外部への排泄水分の透過を抑制することができる。
第一実施形態に関する尿漏れパッドの展開図である。 第一実施形態に関する尿漏れパッドの分解斜視図である。 図1のIII-III矢視断面図である。 第二実施形態に関する尿漏れパッドの断面図であり、図1のIII-III矢視断面図に対応する箇所を示す。 第三実施形態に関する尿漏れパッドの断面図であり、図1のIII-III矢視断面図に対応する箇所を示す。
以下、本件を実施するための形態を説明する。下記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、
必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
実施形態で述べる吸収性物品は、着用者に装着され、着用者から排泄される尿や便等の排泄水分を吸収し保持する衛生用品である。この吸収性物品には、テープ型やパンツ型の紙おむつ(いわゆる「使い捨ておむつ」)といった吸収性物品のほか、尿漏れパッド、生理用ナプキン、パンティーライナーといった吸収性物品なども含まれる。以下の実施形態では、吸収性物品として尿漏れパッドを例示する。尿漏れパッドは通常、紙おむつの肌対向面側に装着されて用いられる。尿漏れパッドは、主に成人の要介護者に装着されて用いられる。
本実施形態では、尿漏れパッドについて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、尿漏れパッドが着用者に装着された状態(以下、「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌対向面側とし、肌対向面側の反対側(外側)を肌非対向面側とする。さらに、肌対向面側と肌非対向面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。その他、厚み方向の肌対向面側から視ることを平面視とする。そして、平面視での幅方向を左右ともいう。
本明細書において、例えば「1~100」との数値範囲の表記は、その下限値「1」及び上限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。
[I.第一実施形態]
[I-1.構成]
[I-1-1.基本構成]
図1~図3を参照して、尿漏れパッド100の基本的な構成を説明する。なお、図3の断面図では、各構成を把握しやすくするため、各シート類の厚みを誇張して示している。後述する図4,図5の断面図も同様である。なお、下記の説明では、「尿漏れパッド」を単に「尿パッド」と略称する。
図1では、幅方向の中心線Aを基準として対称に尿パッド100が形成されている。この尿パッド100は、長手方向に沿って前身頃2、股下部3、及び後身頃4の三つの領域に大別される。前身頃2は、装着状態で着用者の下腹部側に位置する領域である。後身頃4は、装着状態で着用者の臀部側に位置する領域である。股下部3は、前身頃2と後身頃4との間に位置して、装着状態で着用者の股下に位置する領域である。尿パッド100は、前身頃2及び後身頃4において、長手方向の両側縁部から股下部3よりも幅方向外方に延出する、左右一対のサイドフラップをそれぞれ有している。
図3に示すように、尿パッド100は、少なくとも吸収性コア40を備える。さらに、尿パッド100は、吸収性コア40を内蔵し、溝状部23と外周部24とを有する吸収体20を備える。またさらに、図2,図3に示すように、尿パッド100は、吸収体20と、吸収体20に積層されるシートとを有する積層体10を備える。積層体10は、吸収体20と、吸収体20の肌対向面側に積層されるトップシート62と、吸収体20の肌非対向面側に積層されるバックシート63とを備える。さらに、トップシート62の側方(幅方向外側)と肌対向面側とに、サイドシート64が配置される。また、バックシート63の肌非対向面側には、カバーシート65が積層される。積層体10、吸収体20、及び吸収性コア40は、前身頃2、股下部3、及び後身頃4にわたって長手方向に設けられている。また、吸収体20及び吸収性コア40は、平面視で、略長方形状の外形を有している。尿パッド100は、吸収体20とバックシート63とが平面視で互いに対向する対向部81を有している。そして、尿パッド100~102では、対向部81において、吸収体20及びバックシート63の少なくとも一方に、一方が他方に対して独立して、厚み方向に折れ曲がる屈曲部20A,63A,63Bを有している(図3~図5参照)。
図3に示すように、尿パッド100は、吸収性コア40と、吸収性コア40に積層される2以上のシートを有する積層シート60とを備えている。積層シート60は、吸収性コア40の長手方向に沿って幅方向中央部に少なくとも積層されるシートである。積層シート60は、吸収性コア40を被覆する、ラップシート61を有している。また、積層シート60は、ラップシート61の肌対向面側に配置されるトップシート62を有している。また、積層シート60は、ラップシート61の肌非対向面側に配置されるバックシート63を有している。さらに、積層シート60は、バックシート63の肌非対向面側に配置されるカバーシート65を有している。
以下、尿パッド100の各構成要素について説明する。
〔吸収性コア〕
吸収性コア40は、排泄水分を吸収して保持する吸液性をもつマット状(あるいはパッド状)の部材である。吸収性コア40は、長手方向に沿って延在するとともに、厚み方向に貫通するスリット部49を有している。すなわち、吸収性コア40は、平面視で吸収体20の長手方向に沿って延在するとともに、幅方向中心に設けられているスリット部49を有する。ここでは、環状の吸収性コア40を例示する。
図3に示すように、吸収性コア40は、高吸収性ポリマー(SAP(Superabsorbent polymer)、高吸水性高分子あるいは高吸水性樹脂とも称される)51と、繊維材料52とを含んでいる。吸収性コア40は、繊維材料52に高吸収性ポリマー51が混合されることにより形成されている。繊維材料52は、親水性を有する極細の繊維が絡まり合って形成されている。高吸収性ポリマー51は、繊維材料52に混合されることにより、通常、繊維材料52に埋没保持されている。高吸収性ポリマー51は、繊維材料52によって拡散された液体を吸収し保持することができる。高吸収性ポリマー51と繊維材料52との含有割合は特に限定されないが、高吸収性ポリマー51と繊維材料52との合計含有量に対して、高吸収性ポリマー51の含有量の割合が、通常20~80%、好ましくは30~70%、より好ましくは40~60%である。
<高吸収性ポリマー>
高吸収性ポリマー51としては、使い捨ておむつや尿パッドのような吸収性物品における吸収体の材料として用いられている各種公知のものを用いることができる。高吸収性ポリマー51としては、例えば、デンプン-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン-アクリロニトリル共重合体のケン化物、デンプン-アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物等のデンプン系;ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物等のセルロース系;ポリアクリル酸(塩)、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール-無水マレイン酸反応物の架橋物等の合成ポリマー系の物を用いることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、ポリアクリル酸(塩)が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。高吸収性ポリマー51の形状は特に限定されないが、例えば、粒状、粉体状、ペレット状、ゾル状、フィルム状、繊維状等のものを用いることができる。
<繊維材料>
繊維材料52としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系の繊維や;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施したものが挙げられる。中でも、吸収性の観点から、繊維又は合成繊維を粉砕あるいは解繊したフラッフパルプを用いることが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔吸収体〕
吸収体20は、吸収性コア40を内蔵することで、吸収性コア40と同様に吸液性をもつマット状の部材である。図1~図3に示すように、吸収体20は、平面視で吸収体20の長手方向に沿って設けられる溝状部23と、平面視で溝状部23の幅方向外側に設けられる外周部24とを有している。
図3に示すように、吸収体20は、吸収性コア40とラップシート61とを有している。吸収体20は、吸収性コア40がラップシート61によって被包(ラップ)されることで形成されている。ラップシート61は、吸収性コア40の肌対向面側と肌非対向面側とを含めて、吸収性コア40の全体を被覆している。溝状部23は、スリット部49の形状にあわせて、ラップシート61が、外周部24よりも厚み方向に凹むことで形成されている。また、図1,図3に示すように、溝状部23は、吸収体20の肌対向面側において、長手方向に沿って幅方向中心に形成されている。
<ラップシート>
ラップシート61は、吸収性コア40を被覆するシート状の部材である。ラップシート61によって吸収性コア40が被包されることで、吸収性コア40の定形性が確保される。
ラップシート61は、吸収性物品に用いられている公知の材料で形成することができる。例えばティッシュペーパーのような紙;スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、SMS(Spunbound Meltblown Spunbound)不織布等を用いることができる。
〔積層体〕
図2に示すように、積層体10は、吸収体20の両主面側にトップシート62とバックシート63とがそれぞれ配置された積層構造体である。中でも、トップシート62は、吸収体20の肌対向面側の表面に配置される。また、バックシート63は、吸収体20の肌非対向面側の表面に配置される。積層体10は、肌対向面側からの排泄水分をトップシート62に透過させて、透過した排泄水分を吸収体20によって吸収保持するとともに、バックシート63によって肌非対向面側から外部への漏出を阻止する。トップシート62及びバックシート63と吸収体20とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。図3に示すように、積層体10は、その肌対向面側において、溝状部23の形状にあわせて、厚み方向に凹んでいる。
<トップシート>
トップシート62は、積層体10において最も肌対向面側に配置されるシート状の部材である。トップシート62は、尿パッド100の幅方向中央領域に設けられるため、センターシートとも称される。図3に示すように、トップシート62は、吸収体20よりも幅方向寸法が大きく、肌対向面側から吸収体20の全面を被覆する。また、トップシート62は、尿パッド100が装着された状態において、着用者の肌に接触して、排泄水分を透過させて吸収体20に吸収させる。このため、トップシート62は、少なくとも一部または全部が透水性をもつ材料で構成される。また、トップシート62は、装着状態のフィット性のため、柔軟性が高い材料で構成されることが好ましい。また、装着状態での蒸れを抑えるため、通気性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
トップシート62を構成する材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を用いることができる。または、トップシート62としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維に親水化処理を施して,不織布にしたものを用いてもよい。トップシート62を構成する不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、メルトブローン不織布、SMS不織布等を用いることができる。
<バックシート>
バックシート63は、積層体10で最も肌非対向面側に配置されるシート状の部材である。バックシート63は、吸収体20及びトップシート62よりも幅方向寸法が大きく、肌非対向面側から吸収体20及びトップシート62の全面を被覆する。また、バックシート63は、吸収体20から肌非対向面側に排泄物が漏れるのを防ぐ。このため、バックシート63は、非透水性をもつ材料で構成される。また、バックシート63は、装着状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
バックシート63を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂シートを用いることができる。中でも、バックシート63としては、0.1~0.4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性の熱可塑性樹脂シートを用いることが好ましい。このようなシートとしては、例えば、熱可塑性樹樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後に、延伸することにより得られるシートを用いることができる。
〔サイドシート、カバーシート〕
尿パッド100は、積層体10に対して積層されるサイドシート64及びカバーシート65をさらに備えている。サイドシート64は、積層体10の幅方向側方から肌対向面側にわたって配置される。また、カバーシート65は、積層体10の肌非対向面側に配置される。サイドシート64及びカバーシート65と積層体10とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。
<サイドシート>
サイドシート64は、積層体10の両側部に後述する立体ギャザー70を形成するために幅方向両側に設けられる左右一対の部材である。図3に示すように、サイドシート64は、トップシート62及びバックシート63の幅方向側方のそれぞれに設けられている。さらに、サイドシート64は、トップシート62及びバックシート63の幅方向側方から、幅方向側部にかけて肌対向面側に積層される。サイドシート64は、後述する立体ギャザー70の収縮を利用して、着用者の肌に当接する方向に向かって起立する。
サイドシート64は、幅方向側方への液漏れを防ぐため、非透水性をもつ材料で構成されることが好ましい。サイドシート64としては、スパンボンド不織布を用いることができる。また、サイドシート64の一部は、尿パッド100において最も肌対向面側に配置される(このことから、サイドシート64はトップシート62と同様に「トップシート」とも称される)。このように着用者に対して接触しうるサイドシート64としては、SMS不織布やSMMS(Spunbound Meltblown Meltblown Spunbound)不織布のようにメルトブローン層を含ませることにより、柔軟性を高めたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。あるいは、スパンボンド不織布をなす繊維の繊度や目付量が抑えられることにより、柔軟性を向上させたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
なお、「繊度」とは、繊維の繊維径(太さ)や断面積に対応するパラメータであり、所定の長さあたりの重量で表される。例えば、一本の繊維について10000mあたりのグラム数(デシテックス)が「繊度」として用いられる。
また、「目付量」とは、シートの厚みあるいは積層度合いに対応するパラメータであり、単位面積あたりの重量で表される。例えば、一平米あたりのグラム数が「目付量」として用いられる。
<カバーシート>
カバーシート65は、積層体10を肌非対向面側から被覆するシート状の部材である。カバーシート65は、尿パッド100で最も肌非対向面側に配置されることで、バックシート63を補強し、バックシート63の手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。カバーシート65は、吸収体20、トップシート62、及びバックシート63よりも幅方向寸法が大きく設定され、装着状態で着用者の股下、臀部、下腹部等のまわりに配置される。
カバーシート65を構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。特には、触感(手触り)を確保するために柔軟性の観点から、カバーシート65としては、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。
上述のように構成された尿パッド100では、肌対向面側から肌非対向面側へ向けて、サイドシート64、トップシート62、吸収体20、バックシート63、カバーシート65の順に各部材が積層されている。サイドシート64とカバーシート65とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって貼り合わされる。
〔ギャザー〕
尿パッド100には、装着状態における着用者への追従性を高めるため、立体ギャザー70が設けられている。立体ギャザー70は、ゴムやポリウレタン、伸縮フィルムといった伸縮性をもつ部材(伸縮性部材)を伸張状態で不織布などのシートの間に挟んで、ホットメルト、ヒートシール、超音波溶着等で固定することによって伸縮性をもたせたシート複合体から構成される。このシート複合体は、伸縮性部材が伸張状態からもと(自然長の状態)に戻ろうとする力(復元力、弾性力)でシートに細かな皺が寄った状態となる。ここでは、伸縮性部材として糸状のゴム部材(以下、「糸ゴム」と略称する)71を例示する。
立体ギャザー70は、サイドシート64の幅方向内側端縁部が糸ゴム71で皺寄せられることで形成されている。立体ギャザー70は、排泄箇所の周縁で着用者に対する追従性を高めることにより、排泄物の幅方向側方への漏れを防ぐために設けられる。図1に示すように、立体ギャザー70は、サイドシート64の幅方向内側に配備される。図1,図2に示すように、立体ギャザー70では、サイドシート64の幅方向内側の端縁で長手方向に沿って糸ゴム71が設けられている。また、図3に示すように、立体ギャザー70では、サイドシート64の幅方向内側の端縁部に位置するシート部64A,65Bが折り曲げられて重ねられる。これらのシート部64A,65Bによって、長手方向に延在する糸ゴム71が囲まれている。
[I-1-2.詳細構成]
次に、尿パッド100の詳細な構成を述べる。
〔屈曲部〕
尿パッド100~102は、吸収体20及びバックシート63の少なくとも一方に屈曲部20A,63A,63Bを有する(図3~図5参照)。吸収体20及びバックシート63のいずれか一方に屈曲部20A又は屈曲部63A,63Bを有してもよく、吸収体20及びバックシート63の両方に屈曲部20A及び屈曲部63A,63Bを有していてもよい。
屈曲部20A,63A,63Bは、吸収体20とバックシート63とが平面視で互いに対向する対向部81に設けられる。屈曲部20Aは、吸収体20がバックシート63に独立して、厚み方向に折れ曲がることで形成される。また、屈曲部63A,63Bは、バックシート63が吸収体20に独立して、厚み方向に折れ曲がることで形成される。
ここで、厚み方向に折れ曲がるとは、通常、長手方向及び幅方向に平面状に延在して積層されている吸収体20及びバックシート63が、長手方向と幅方向との何れにも直交する厚み方向の肌対向面側又は肌非対向面側に向けて変形することをいう。平面状の吸収体20及びバックシート63の一方が厚み方向に変形することによって、吸収体20とバックシート63との間に間隙83~85が生じる。吸収体20及びバックシート63の厚み方向への変形は、吸収体20及びバックシート63の変形によって生じる間隙83~85が、排泄水分が通過できる程度の厚さを有する程度に変形するものであればよい(図3~図5参照)。
厚み方向への変形の形状は特に限定されず、例えば、断面視で半円状、U字状、三角形状、矩形状、鋸歯状等の規則的な繰り返し形状のうち一つ又は二以上の組み合わせによる形状が挙げられる。または、規則的若しくはランダムな凹凸を有するエンボス形状が挙げられる。または、ランダムに変形してシワが寄った形状若しくは波打った形状が挙げられる。中でも、変形によって形成された凹部又は凸部が、長手方向又は幅方向に連続するように折れ曲がる形状が好ましい。これにより、連続している凹部又は凸部を通じて排泄水分を分散させることができる。例えば、変形によって形成された凹部又は凸部が長手方向に連続している場合には、尿道や肛門に対向する位置から、長手方向の端部側に向けて排泄水分を分散させることができる。また、例えば、変形によって形成された凹部又は凸部が幅方向に連続している場合には、排泄水分が排泄される中央部から、幅方向の端部側に向けて排泄水分を分散させることができる。また、例えば、ランダムなシワが寄るように又は波打つように折れ曲がった形状を有する場合には、シワ又は波が連続している部分に沿って、種々の方向に排泄水分を分散させることができる。
次に、吸収体20又はバックシート63が、独立して折れ曲がるとは、吸収体20とバックシート63とが、折れ曲がりによる変形の形状が一致しておらず、それぞれ単独で変形した形状を有していることをいう。例えば、吸収体20及びバックシート63のいずれか一方が平面状であって、他方が厚み方向に変形している場合には、独立して折れ曲がったものということができる。また例えば、吸収体20及びバックシート63の両方が規則的に厚み方向に変形している場合であって、両者の規則性が一致していない場合には、独立して折れ曲がったものということができる。また例えば、吸収体20及びバックシート63の両方がランダムなシワが寄ったり波打ったりするようにして変形している形状を有する場合には、通常、独立して折れ曲がったものということができる。一方で、例えば、吸収体20及びバックシート63の両方が重なり、一体となった状態で、断面視で同じ形状となるように折れ曲がっている場合には、独立して折れ曲がったものということができない。
上述の通り、吸収体20又はバックシート63が、独立して厚み方向に折れ曲がった屈曲部20A,63A,63Bを有することで、吸収体20とバックシート63との間に、間隙83~85が生じる。よって、この間隙83~85を通じて、排泄水分を分散させることができる。
本実施形態の尿パッド100では、図3に示すように、バックシート63に、屈曲部63Aを有する場合を例示する。屈曲部63Aは、吸収体20とバックシート63とが平面視で互いに対向する対向部81に設けられる。屈曲部63Aは、バックシート63が、吸収体20に対して独立して、厚み方向に折れ曲がることで形成される。ここでは、バックシート63は、ランダムなシワが寄るように折れ曲がる形状を有している。これに対して、吸収体20は厚み方向に折れ曲がっておらず、長手方向及び幅方向に沿った配向になっている。これにより、バックシート63と吸収体20との間に、シワの形状にあわせてランダムに広がる間隙83が生じている。このようなバックシート63の折れ曲がり形状は、図1,図3に示すように、対向部81において、バックシート63と吸収体20とが接着部93によって接着されることで形成されている。
〔接着部〕
上述の通り、吸収体20とバックシート63とは積層されており、さらに吸収体20とバックシート63との間に、吸収体20とバックシート63とを接着する接着部93が設けられている。言い換えれば、接着部93は、バックシート63の肌対向面側に設けられている。
接着部93は、接着剤を含有する。接着部93に含有される接着剤としては、特に限定されず、例えば、澱粉、ホットメルト型、合成樹脂エマルジョン型、樹脂溶液型等の公知の接着剤を用いることができる。中でも、耐水性、作業性、安全性を確保する観点から、ホットメルト型の接着剤が好ましい。
接着部93は、吸収体20とバックシート63との間において、一部に設けられていてもよく、全域にわたって設けられていてもよいが、通常、一部に設けられている。また、一部に設けられた接着部93が複数箇所に設けられていてもよい。接着部93が一部に設けられる場合には、例えば線状に設けられてもよく、点状に設けられてもよい。接着部93を点状に設けることで、接着部93による排泄水分の流通を妨げずに、吸収体20とバックシート63との間に排泄水分を分散させることができる。一方、接着部93を線状に設けることで、線状に形成された接着部93によって排泄水分をせき止めて、接着部93を越えて排泄水分が流出することを抑えることができる。接着部93は、設けられる位置及び目的に応じて、適宜形成することができる。
接着部93は、バックシート63の幅方向の少なくとも2箇所に設けられていることが好ましい。これにより、幅方向に複数設けられた接着部93によって挟まれた領域に屈曲部63Aが形成されることで、間隙83が生じる。そして、間隙83を通じて、この領域での排泄水分を分散させることができる。また、幅方向に複数設けられた接着部93によって挟まれた領域に排泄水分を留めて、接着部93を越えて幅方向外側への排泄水分の流出を抑えることができる。中でも、スリット部49の外側に対応する位置に、接着部93がそれぞれ設けられていることが好ましい。特には、吸収体20の両側の幅方向端部20B付近に対応する位置に、接着部93がそれぞれ設けられていることがより好ましい。
また、接着部93は、バックシート63の長手方向の少なくとも2箇所に設けられていることが好ましい。これにより、長手方向に複数設けられた接着部93によって挟まれた領域に排泄水分を留めて、接着部93を越えて長手方向外側への排泄水分の流出を抑えることができる。中でも、吸収体20の両側の長手方向端部20C付近に対応する位置に、接着部93がそれぞれ設けられていることが好ましい。
本実施形態では、図1に示すように、吸収体20の両側の幅方向端部20Bに対応する位置と、吸収体20の両側の長手方向端部20Cに対応する位置とに、吸収体20の端部周縁を一回りするようにして接着部93が設けられている。断面視では、図3に示すように、両側の幅方向端部20Bの2箇所に接着部93が設けられている。そして、この接着部93によって囲まれた部分に、バックシート63が屈曲部63Aを有している。
〔変形と伸張状態〕
屈曲部63Aは、上述した対向部81において互いに対向する二つの部位のうち、一方にはバックシート63の屈曲部63Aが配設され、他方には吸収体20のうち屈曲部63Aに対向する部位が配設される。屈曲部63Aのように対向部81の一方に配設される部位を第一対向部とし、他方に配設される部位を第二対向部とすれば、これらの対向部を何れも伸長状態としたもとでは、第一対向部のほうが第二対向部よりも延在面積が大きく設定されている。言い換えれば、伸長状態での延在面積が第二対向部よりも相対的に大きい第一対向部は、屈曲されることで平面視での延在面積が第二対向部と同等にされた状態で配設されている。
ここでの尿パッド100では、屈曲部63Aを有するバックシート63は、接着部93に挟まれた範囲において、吸収体20よりも伸張状態で大きくなっている。伸張状態での大きさは、伸張状態の面積によって比較することができる。すなわち、尿パッド100では、接着部93に挟まれた範囲において、バックシート63が吸収体20よりも伸張状態での面積が大きくなっている。伸張状態の面積とは、厚み方向に折れ曲がるように変形したバックシート63又は吸収体20を、折れ曲がりを直すようにして平面状に伸張した状態の面積をいう。このように、吸収体20よりも伸張状態での面積が大きいバックシート63と、吸収体20とは、接着部93に挟まれた範囲において平面視での見かけ上では同面積となるようにして接着されている。このとき、バックシート63は、周囲を接着部93で支持された状態で、吸収体20と平面視での見かけ上では同面積となるように接着部93よりも内側に向けて収縮を受けることで、厚み方向にシワ状の変形を有する屈曲部63Aが形成される。このようにして、バックシート63と吸収体20との間に屈曲部63Aが形成されて、間隙83が生じることになる。
接着部93に挟まれた範囲において、吸収体20とバックシート63とのそれぞれの伸張状態の面積について、吸収体20に対するバックシート63の面積比は、通常1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上、さらに好ましくは2.5倍以上である。また、通常10倍以下、好ましくは5倍以下、より好ましくは4倍以下、さらに好ましくは3倍以下である。面積比が上記範囲の下限以上であると、吸収体20とバックシート63との間に間隙83が生じやすくなる。面積比が上記範囲の上限以下であると、接着部93によってバックシート63が変形を受けながら、吸収体20とカバーシート65との間に収納されやすくなる。
なお、接着部93が2点のみであって、接着部93に挟まれた範囲における面積を比較することが困難な場合には、2点間を伸張した状態の寸法によって比較することができる。すなわち、尿パッド100では、2点の接着部93に挟まれた範囲において、バックシート63が吸収体20よりも伸張状態での寸法が大きくなっている。伸張状態の寸法とは、厚み方向に折れ曲がるように変形したバックシート63を、折れ曲がりを直すようにして平面状に伸張した状態の寸法をいう。例えば、図3に示すように、幅方向の2点の接着部93を設けた場合には、幅方向の寸法の大きさによって比較することができる。
接着部93に挟まれた範囲において、吸収体20とバックシート63とのそれぞれの伸張状態の寸法について、吸収体20に対するバックシート63の寸法比は、通常1.1倍以上、好ましくは1.2倍以上、より好ましくは1.4倍以上、さらに好ましくは1.6倍以上である。また、通常5倍以下、好ましくは4倍以下、より好ましくは3倍以下、さらに好ましくは2倍以下である。寸法比が上記範囲の下限以上であると、吸収体20とバックシート63との間に間隙83が生じやすくなる。寸法比が上記範囲の上限以下であると、接着部93によってバックシート63が変形を受けながら、吸収体20とカバーシート65との間に収納されやすくなる。
[I-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド100は、上述したように構成されるため、下記のような作用及び効果を得ることができる。
従来の吸収性物品では、例えば、着用者が一度に多量の尿を排泄した場合には、吸収体が尿を吸収しきるまでに時間を要することで、吸収体で直ちに吸収しきれなかった排泄水分が吸収体よりも肌非対向面側にまで達することがあった。このとき、通常、吸収体とこれよりも肌非対向面側の部材とは密着しているため、吸収体よりも肌非対向面側の排泄水分が分散することができずに、この排泄水分が留まった状態になることがあった。そして、この状態が続くことで、排泄水分が透過して外部に漏れだすことがあった。そこで、排泄水分の分散によって、排泄水分の透過の抑制性能が向上した積層シート及び吸収性物品が求められていた。
また、従来の吸収体に厚み方向に貫通するスリット部が設けられている吸収性物品では、スリット部を通じた吸収体内部への排泄水分の拡散によって、吸収性能の向上が図られていた。しかしながら、スリット部を通じて、排泄水分が厚み方向に速やかに通過するため、吸収体よりも肌非対向面側において、平面視でスリット部のある位置から排泄水分が透過しやすくなっていた。このため、排泄水分が外部に漏れ出すことがあった。そこで、スリット部の位置において排泄水分の透過を抑制することのできる吸収性物品が求められていた。
(1)尿パッド100では、バックシート63に、吸収体20に対して独立して、厚み方向に折れ曲がる屈曲部63Aを有する(図3参照)。これにより、屈曲部63Aでは、バックシート63の厚み方向への折れ曲がりによって、バックシート63と吸収体20との間に、バックシート63と吸収体20とが厚み方向に離隔することで間隙83が生じる。したがって、尿パッド100では、間隙83を通じて、排泄水分を尿パッド100の長手方向又は幅方向に対して分散させることができる。このとき、間隙83を通じて分散した排泄水分を、吸収体20からみて間隙83の側、すなわち吸収体20の肌非対向面側からも吸収することができる。よって、尿パッド100では、外部への排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(2)中でも、尿パッド100では、バックシート63に屈曲部63Aを有する。この場合、吸収体20が屈曲部20Aを有する場合と比して、吸収体20の折れ曲がり変形によって吸収体20に加わる負担が少なくなる。したがって、屈曲部63Aによる間隙83を維持しやすくなる。よって、尿パッド100は、間隙83を通じた排泄水分の分散を安定的に行うことができ、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。またこのとき、吸収体20に加わる負担が少なくなるため、吸収体20の内部に排泄水分を安定的に保持することができる。
(3)尿パッド100は、対向部81において、バックシート63の肌対向面側の少なくとも2箇所に、バックシート63と吸収体20とを接着する接着部93が設けられている。そして、バックシート63の接着部93によって挟まれた部分に屈曲部63Aを有している。さらに、接着部93に挟まれた範囲において、バックシート63が吸収体20よりも伸張状態で大きいものである。このように、バックシート63と吸収体20とを接着部93で接着することにより、接着部93に挟まれた範囲において、伸張状態で大きいバックシート63が厚み方向に折れ曲がるように変形して屈曲部63Aが形成される。したがって、バックシート63と吸収体20との間に間隙83が生じる。このとき、接着部93によって、吸収体20に対してバックシート63を固定することで、屈曲部63Aの形状を維持して、間隙83を保持することができる。よって、尿パッド100では、間隙83を通じて排泄水分を分散させることによって、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(4)尿パッド100では、吸収体20の吸収性コア40が厚み方向に貫通するスリット部49を有している。これにより、スリット部49を厚み方向に通過した排泄水分が、スリット部49と面する側面部分から吸収体20の内部に浸透することで、幅方向への排泄水分の拡散と吸収を促進することができる。したがって、尿パッド100では、スリット部49を有さないフラットな吸収体を備える場合と比して、排泄水分を速やかに吸収することができる。
さらに、尿パッド100では、スリット部49の外側に対応する位置に、接着部93がそれぞれ設けられる。これにより、接着部93によって挟まれた部分に屈曲部82を有することで、接着部93によって挟まれた範囲に間隙83が生じる。
したがって、吸収性コア40が存在しておらず比較的に厚み方向に排泄水分が通過しやすいスリット部49の位置において、間隙83を通じて排泄水分を分散させることができる。よって、尿パッド100では、スリット部49の位置でのバックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(5)また、尿パッド100では、吸収体20の幅方向端部20Bに対応する位置に、接着部93がそれぞれ設けられる。このように、吸収体20の幅方向において、接着部93どうしの間隔が最も広がるようして接着部93が設けられることで、接着部93によって挟まれた部分に形成される屈曲部63Aの範囲を広げることができる。これにより、屈曲部63Aによって生じる間隙83の範囲を吸収体20の幅方向端部20Bにまで広げることができる。したがって、間隙83を通じて、より広い範囲にまで排泄水分を分散させることができる。さらに、分散した排泄水分を、吸収体20の肌非対向面側から吸収することができる。よって、尿パッド100では、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
[II.第二実施形態]
次に、尿パッドの第二実施形態を述べる。
本実施形態の尿パッドでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[II-1.構成]
図4に示すように、本実施形態の尿パッド101では、吸収体20に、屈曲部20Aを有する場合を例示する。
屈曲部20Aは、吸収体20が、バックシート63に対して独立して、厚み方向に折れ曲がることで形成される。ここでは、吸収体20の幅方向中央部が、厚み方向に対して肌対向面側に向けて持ち上がるように折れ曲がる形状を有している。これに対して、バックシート63は厚み方向に折れ曲がっておらず、長手方向及び幅方向に沿った配向になっている。これにより、バックシート63と吸収体20との間に、吸収体20が持ち上がった形状にあわせて広がる間隙84が生じている。このような吸収体20の折れ曲がり形状は、対向部81において、バックシート63と吸収体20とが、接着部94によって接着されることで形成されている。
接着部94は、バックシート63の肌対向面側に設けられている。
尿パッド101では、第一実施形態と同様に、吸収体20の両側の幅方向端部20Bに対応する位置と、吸収体20の両側の長手方向端部20Cに対応する位置とに、吸収体20の端部周縁を一回りするようにして接着部94が設けられている。断面視では、図4に示すように、両側の幅方向端部20Bの2箇所に接着部94が設けられている。そして、この接着部94によって囲まれた部分に、吸収体20が屈曲部20Aを有している。
尿パッド101では、屈曲部20Aを有する吸収体20は、接着部94に挟まれた範囲において、バックシート63よりも伸張状態での面積が大きくなっている。このように、バックシート63よりも伸張状態での面積が大きい吸収体20と、バックシート63とは、接着部94に挟まれた範囲において平面視での見かけ上では同面積となるようにして接着されている。このとき、吸収体20は、周囲を接着部94で支持された状態で、バックシート63と平面視での見かけ上では同面積となるように接着部94よりも内側に向けて収縮を受けることで、中央部が厚み方向の肌対向面側に持ち上がった形状の変形を有する屈曲部20Aが形成される。このようにして、吸収体20とバックシート63との間に屈曲部20Aが形成されて、間隙84が生じることになる。
[II-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド101は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
(1)尿パッド101では、吸収体20に、バックシート63に対して独立して、厚み方向に折れ曲がる屈曲部20Aを有する(図4参照)。これにより、屈曲部20Aでは、吸収体20の厚み方向への折れ曲がりによって、吸収体20とバックシート63との間に、吸収体20とバックシート63とが厚み方向に離隔することで間隙84が生じる。したがって、尿パッド101では、間隙84を通じて、排泄水分を尿パッド101の長手方向又は幅方向に対して分散させることができる。このとき、間隙84を通じて分散した排泄水分を、吸収体20からみて間隙84の側、すなわち吸収体20の肌非対向面側からも吸収することができる。よって、尿パッド101では、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(2)中でも、尿パッド101では、吸収体20に屈曲部20Aを有する。この場合、屈曲部20Aにより肌対向面側に持ち上がった吸収体20の肌非対向面側に、バックシート63により下支えされる間隙84ができる。この間隙84では、バックシート63が屈曲部63Aを有する場合と比して、バックシート63が比較的に平坦な形状を有するため、排泄水分がバックシート63上を拡散しやすい。よって、尿パッド101は、間隙84を通じた排泄水分の分散により、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(3)尿パッド101は、対向部81において、バックシート63の肌対向面側の少なくとも2箇所に、吸収体20とバックシート63とを接着する接着部94が設けられている。そして、吸収体20の接着部94によって挟まれた部分に屈曲部20Aを有している。さらに、接着部94に挟まれた範囲において、吸収体20がバックシート63よりも伸張状態で大きいものである。このように、吸収体20とバックシート63とを接着部94で接着することにより、接着部94に挟まれた範囲において、伸張状態で大きい吸収体20が厚み方向に折れ曲がるように変形して屈曲部20Aが形成される。したがって、吸収体20とバックシート63との間に間隙84が生じる。このとき、接着部94によって、バックシート63に対して吸収体20を固定することで、屈曲部20Aの形状を維持して、間隙84を保持することができる。よって、間隙84を通じて排泄水分を分散させることによって、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
[III.第三実施形態]
次に、尿パッドの第三実施形態を述べる。
本実施形態の尿パッドでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[III-1.構成]
図5に示すように、本実施形態の尿パッド102では、バックシート63に、屈曲部63Bを有する場合を例示する。
第一実施形態では、図3を参照して説明したように、吸収体20とバックシート63との間に、吸収体20とバックシート63とを接着する接着部93が設けられていた。これに対し、尿パッド102では、図5に示すように、対向部81において、バックシート63の少なくとも2箇所に、バックシート63とカバーシート65とを接着する接着部95が設けられている。言い換えれば、接着部94は、バックシート63の肌非対向面側に設けられている。
尿パッド102では、第一実施形態と同様に、吸収体20の両側の幅方向端部20Bに対応する位置と、吸収体20の両側の長手方向端部20Cに対応する位置とに、吸収体20の端部周縁を一回りするようにして接着部95が設けられている。断面視では、図5に示すように、両側の幅方向端部20Bの2箇所に接着部95が設けられている。そして、この接着部95によって囲まれた部分に、バックシート63が屈曲部63Bを有している。
尿パッド102では、屈曲部63Bを有するバックシート63は、接着部95に挟まれた範囲において、吸収体20よりも伸張状態での面積が大きくなっている。このように、吸収体20よりも伸張状態での面積が大きいバックシート63と、吸収体20とは、接着部95に挟まれた範囲において平面視での見かけ上では同面積となるようにして接着されている。このとき、バックシート63は、周囲を接着部95で支持された状態で、吸収体20と平面視での見かけ上では同面積となるように接着部95よりも内側に向けて収縮を受けることで、厚み方向にシワ状を有する屈曲部63Bが形成される。このようにして、バックシート63と吸収体20との間に屈曲部63Bが形成されて、間隙85が生じることになる。
[III-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド102は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
(1)尿パッド102では、対向部81において、バックシート63の肌非対向面側の少なくとも2箇所に、バックシート63とカバーシート65とを接着する接着部95が設けられている。そして、バックシート63の接着部95によって挟まれた部分に屈曲部63Bを有している。さらに、接着部95に挟まれた範囲において、バックシート63が吸収体20よりも伸張状態で大きいものである。このように、バックシート63とカバーシート65とを接着部95で接着することにより、接着部95に挟まれた範囲において、伸張状態で大きいバックシート63が厚み方向に折れ曲がるように変形して屈曲部63Bが形成される。したがって、バックシート63と吸収体20との間に間隙85が生じる。このとき、接着部95によって、カバーシート65に対してバックシート63を固定することで、屈曲部63Bの形状を維持して、間隙85を保持することができる。よって、尿パッド102では、間隙85を通じて排泄水分を分散させることによって、バックシート63からの排泄水分の透過を抑制して、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
[III.その他]
上記の実施形態の説明では、図3~5に示すように、両側の幅方向端部20Bの2箇所に接着部93~95が設けられている場合を例示した。尿パッド100~102は、接着部93~95によって挟まれた部分に屈曲部20A,63A,63Bを有し、この屈曲部20A,63A,63Bにより生じる間隙83~85によって排泄水分を分散させることができるものであればよく、接着部93~95の位置、形状、数量は特に限定されない。例えば、接着部93~95は中央部に設けられていてもよく、幅方向に向けて延びる線状に設けられていてもよく、幅方向にさらに複数個設けられていてもよい。
ただし、第一実施形態及び第二実施形態において、接着部93,94が設けられる部分では、吸収体20とバックシート63とが接着されることで、接着部93,94が設けられた部分での吸収体20とバックシート63との間の排泄水分の分散が妨げられる。このため、接着部93,94は、スリット部49に対応する位置を避けて、スリット部49の外側に対応する位置に設けられることが好ましい。また、吸収体20の端部に対応する位置以外に設けられる接着部93,94は、線状又は面状に設けられるよりも、点状に設けられることが好ましい。これにより、間隙83,84を通じた排泄水分の分散を良好に行うことができる。
100,101,102 尿パッド
2 前身頃
3 股下部
4 後身頃
10 積層体
20 吸収体
20A 吸収体の屈曲部
23 溝状部
24 外周部
25 中央部
40 吸収性コア
49 スリット部
51 高吸収性ポリマー
52 繊維材料
61 ラップシート
62 トップシート
63 バックシート
63A,63B バックシートの屈曲部
64 サイドシート
65 カバーシート
81 対向部
83,84,85 間隙
93,94,95 接着部

Claims (1)

  1. 高吸収性ポリマー及び繊維材料を含有する吸収性コアを有する吸収体と、
    前記吸収体の肌非対向面側に配置されるバックシートと
    前記バックシートの肌非対向面側に配置されるカバーシートと、を備え、
    前記吸収性コアは、長手方向に沿って延在するとともに、厚み方向に貫通し、前記吸収性コアの前記長手方向へ排泄水分を拡散するスリット部を有し、
    前記吸収体と前記バックシートとが平面視で互いに対向する対向部の前記スリット部の配置された箇所に対応した位置において、前記バックシートに、平面状の前記吸収体に対して、厚み方向に折れ曲がる屈曲部を有し、
    前記対向部において、前記バックシートの前記肌非対向面側の前記吸収体の両側の幅方向端部に対応する位置に、前記バックシートと前記カバーシートとを接着する接着部がそれぞれ設けられ、
    前記両側にそれぞれ設けられた前記接着部の相互間に挟まれた範囲において、前記バックシートが前記吸収体よりも伸張状態で大きく、
    前記屈曲部は前記バックシートの前記接着部の相互間に設けられると共に、
    前記屈曲部は複数のシワが寄るように凹部及び凸部がそれぞれ前記長手方向に連続するように折れ曲がる形状を有し、前記屈曲部と前記吸収体との間に前記凹部及び前記凸部の形状にあわせて間隙が生じ、前記間隙を通じて前記排泄水分を前記長手方向に分散させ
    ことを特徴とする吸収性物品
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