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JP7111024B2 - 情報処理装置、及び情報処理方法 - Google Patents
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JP7111024B2 - 情報処理装置、及び情報処理方法 - Google Patents

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本発明は、他車両の位置を推定する車両用の情報処理装置、及び情報処理方法に用いるものである。
近年、他車両の位置を得る方法として車車間通信が提案されている。車車間通信は、車同士がお互いの位置や速度といった情報を無線で送受信し、見通しの悪い交差点において出会い頭の衝突の危険性がある場合、運転者に警告して衝突事故を防ぐことを可能にする。車車間通信は、安全運転支援のための通信技術として期待されている。
一方、車車間通信において、他車両から受信したGPS位置情報が信頼度の低い情報であれば、その情報の使用を禁止することが提案されている。例えば、特許文献1には、他の端末の時刻taのGPS位置情報に基づいて推定した他の端末の推定位置と、時刻tbに受信した他の端末の存在位置との一致度に基づいて、他の端末から受信するGPS位置情報の信頼度を判定することが開示されている。
特開2012-211844号公報
ところで、本発明者は以下の課題を知見した。
特許文献1では、推定位置と存在位置との一致度に基づき信頼度を判定しているだけで、道路情報を利用していない。これにより、例えば、2つの並行する道路の間の位置において信頼度が高く判定されると、他車両の走行道路を2つの並行する道路のいずれかに確定できず他車両の位置が正確に推定されないおそれがある。他車両の位置が正確に推定されていない状況で車両の操作が行われると出会い頭の衝突事故を防ぐことができない。
そこで、本発明の目的は、他車両の正確な位置を推定することを可能にした情報処理装置、及び情報処理方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示の情報処理装置は、自車両(400)に搭載され他車両(300)と通信を行う情報処理装置(100)であって、前記他車両から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信する受信部(101)と、道路区間を示す道路区間情報を備える地図情報データベース(102)と、前記分布関数における第1の閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ前記進行方向情報から特定される前記他車両の進行方向に一致する複数の前記道路区間を抽出する道路区間抽出部(106)と、それぞれの前記道路区間において前記位置情報から特定される前記他車両の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出する他車両存在候補点抽出部(107)と、それぞれの前記他車両存在候補点の存在確率を、前記誤差分布情報を用いて演算する存在確率演算部(108)と、複数の前記他車両存在候補点のうち前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を含む前記道路区間を前記他車両が走行する前記道路区間として推定する道路区間推定部(109)とを有する。
なお、特許請求の範囲、及び本項に記載した発明の構成要件に付した括弧内の番号は、
本発明と後述の実施形態との対応関係を示すものであり、本発明を限定する趣旨ではない。
本発明の情報処理装置、及び情報処理方法によれば、道路上における他車両の正確な位置を推定し、活用することができる。
本発明の実施形態1の情報処理装置を用いた通信システムを説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置を搭載する自車両と通信する他車両の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態1の情報処理装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態1の情報処理装置が備える道路区間情報を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置による複数の道路リンクの抽出を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置が受信する誤差分布情報を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置による他車両存在候補点の抽出を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置による存在確率の演算を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置による他車両が走行する道路リンクの推定を説明する図 本発明の実施形態1の情報処理装置の動作を説明するフローチャート 本発明の実施形態1の変形例1の情報処理装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態1の変形例1の情報処理装置の動作を説明するフローチャート 本発明の実施形態1の変形例2の情報処理装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態1の変形例2の情報処理装置による誤差分布情報の修正を説明する図 本発明の実施形態1の変形例2の情報処理装置の動作を説明するフローチャート 本発明の実施形態2の情報処理装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態2の情報処理装置による誤差分布情報と参照誤差分布情報との相関を説明する図 本発明の実施形態2の情報処理装置が備える標準誤差分布情報を説明する図 本発明の実施形態2の情報処理装置の動作を説明するフローチャート
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、本発明とは、特許請求の範囲又は課題を解決するための手段の項に記載された発明を意味するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。また、少なくともかぎ括弧内の語句は、特許請求の範囲又は課題を解決するための手段の項に記載された語句を意味し、同じく以下の実施形態に限定されるものではない。
特許請求の範囲の従属項に記載の構成及び方法、従属項に記載の構成及び方法に対応する実施形態の構成及び方法、並びに特許請求の範囲に記載がなく実施形態のみに記載の構成及び方法は、本発明においては任意の構成及び方法である。特許請求の範囲の記載が実施形態の記載よりも広い場合における実施形態に記載の構成及び方法も、本発明の構成及び方法の例示であるという意味で、本発明においては任意の構成及び方法である。いずれの場合も、特許請求の範囲の独立項に記載することで、本発明の必須の構成及び方法となる。
実施形態に記載した効果は、本発明の例示としての実施形態の構成を有する場合の効果であり、必ずしも本発明が有する効果ではない。
複数の実施形態がある場合、各実施形態に開示の構成は各実施形態のみで閉じるものではなく、実施形態をまたいで組み合わせることが可能である。例えば一の実施形態に開示の構成を、他の実施形態に組み合わせてもよい。また、複数の実施形態それぞれに開示の構成を集めて組み合わせてもよい。
発明が解決しようとする課題に記載した知見や課題は公知の課題ではなく、本発明者が独自に知見したものであり、本発明の構成及び方法と共に発明の進歩性を肯定する事実である。
(実施形態1)
1.情報処理装置を用いた通信システム
まず、図1を用いて、本実施形態の情報処理装置を用いた通信システムについて説明する。本実施形態の情報処理装置100(本発明の「情報処理装置」に相当)は、自車両400(「自車両」に相当)に搭載され、他車両300(「他車両」に相当)と通信ネットワーク(図示せず)を介して「通信」を行う。
ここで、「情報処理装置」とは、パッケージ化された半導体装置であっても、配線基板において各半導体装置が配線接続された構成であってもよく、自車両に搭載されるECU(Electronic Control Unit)の他、半導体チップ、システムボード、PC、携帯情報端末が挙げられる。
また、「自車両」とは、当該情報処理装置を備える車両であって、車輪を有する自動車、原動機付自転車、軽車両、トロリーバス、及び路面電車の他、車輪を有さず地上を滑走する物体も含む。
また、「他車両」とは、自車両以外の車両であって、車輪を有する自動車、原動機付自転車、軽車両、トロリーバス、及び路面電車の他、車輪を有さず地上を滑走する物体も含む。
通信ネットワークは、自車両400とその周囲とのデータ交換を目的としたワイヤレス技術である、車車間・路車間(V2X)通信を用いることができる。V2X通信は、5.9GHz専用短距離通信に基づいていて、IEEE802.11(WiFi)やIEEE802.16等の無線LAN等の通信方式から派生したものである。また、通信ネットワークは、4Gや5G等の無線通信システムを用いることもできる。
2.他車両の構成
次に、図2を用いて、本実施形態の情報処理装置と通信を行う他車両の構成を説明する。
他車両300は、GPS(Global Positioning System)装置301、センサ部302、誤差分布情報データベース303、CPU(Central Processing Unit)304、及び通信装置305を有する。
GPS装置301は、GPS衛星からの信号を受け取ることにより他車両300の現在の位置の情報を取得する。例えば、GPS装置301は、他車両300の走行中一定間隔で経度緯度で示される地理座標である他車両300の位置情報を取得する。GPS装置301は、GPSの他、ディファレンシャルGPSや慣性航行システム(INS)であってもよい。
センサ部302は、ジャイロセンサ306、ステアリングセンサ307、スピードセンサ308を有する。ジャイロセンサ306は、他車両300の角度、姿勢、角速度あるいは角加速度を検知することにより、他車両300の進行方向情報を取得する。ステアリングセンサ307は、他車両300のハンドルの方位角を検知することにより、同様に、他車両300の進行方向情報を取得する。スピードセンサ308は、他車両300の速度を検知することにより、他車両300の速度情報を取得する。
誤差分布情報データベース303は、誤差分布情報を保存する。誤差分布情報データベース303は、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置(図示せず)で構成されるが、RAM等の揮発性記憶装置で構成してもよい。
誤差分布情報は、GPS装置301で特定される他車両300の位置を頂点とする分布関数が例として挙げられる。各実施形態では、誤差分布情報が分布関数である場合に基づき説明している。その他の例として、分布関数に閾値を設定した場合に得られる誤差楕円の長軸及び短軸の軸長並びに回転角を示す情報、誤差楕円に含まれる各位置での存在確率を示す情報、などが挙げられる。いずれの場合であっても分布関数を前提としている。分布関数は、正規分布又はこれに類するものが挙げられるが、これに限られない。誤差分布情報は、GPS装置301による他車両300の位置情報が更新されるタイミングで更新されることが望ましいが、これに限らない。
なお、誤差分布情報は、スピードセンサ308により取得された速度情報に基づき分布関数の広がりが調整されて生成されてもよい。他車両300の位置の推定に速度情報を用いると、他車両300の進行方向の位置の測定精度が上がる。これにより、誤差分布情報の進行方向の誤差分布が狭まる。この場合、後で図14に説明するように、分布関数における閾値に対応する誤差楕円は、進行方向の軸長が短く修正され、進行方向が短軸であり、進行方向に直交する方向が長軸である楕円形状となる。
CPU304は、GPS装置301、センサ部302、誤差分布情報データベース303、及び通信装置305と接続され、これらを制御するとともに各種演算を行う。
通信装置305は、通信ネットワークに接続され、CPU304を介して読み出した位置情報、進行方向情報、及び誤差分布情報を送信する。
3.情報処理装置の構成
次に、図3を用いて、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。図3は、自車両400に搭載される情報処理装置100の構成を示している。
情報処理装置100は、通信装置101、地図情報データベース102、CPU103、受信情報保存部104、及びアプリケーション105を有する。
通信装置101(「受信部」に相当)は、通信ネットワークに接続され、他車両300から一定の時間間隔で送付されてくる位置情報、進行方向情報、及び分布関数に「基づいた」誤差分布情報を受信する。
ここで、「基づいた」とは、分布関数そのものである場合、及び分布関数を前提とするものの場合のいずれも含む。
地図情報データベース102(「地図情報データベース」に相当)は、道路リンク(「道路区間」に相当)を示す道路区間情報を備える。地図情報データベース102は、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置(図示せず)で構成されるが、RAM等の揮発性記憶装置で構成してもよい。
ここで、「道路区間」とは、デジタル道路地図における道路網で表現される交差点や結節点の間の道路区間であるが、複数の道路区間を統合して用いてもよい。
図4は、地図情報データベース102に備えられた道路区間情報を示している。道路区間情報は、交差点その他道路網表現上の結節点等を示すノードN1~N3と、ノードとノードとの間の道路の区間を車両の進行方向とともに示した道路リンクL1~L8とから構成される。
CPU103は、通信装置101、地図情報データベース102、受信情報保存部104、及びアプリケーション105と接続され、これらを制御するとともに各種演算を行う。
CPU103は、本実施形態の道路リンク抽出部106、他車両存在候補点抽出部107、存在確率演算部108、及び道路リンク推定部109を実現する。
道路リンク抽出部106(「道路区間抽出部」に相当)は、図5に示すように、地図情報データベース102に備えられた道路区間情報において分布関数における閾値(「第1の閾値」に相当)に対応する「誤差楕円」を設定する。
ここで、「誤差楕円」とは、楕円はもちろん、正円も含む。
図6は、他車両300から受信した誤差分布情報と、分布関数における閾値に対応する誤差楕円とを示している。図6のバツ印で表される点αは、位置情報から特定される他車両300の位置を示す。図6の点αを囲む点線は、分布関数における閾値に対応する誤差楕円を示す。道路リンク抽出部106は、分布関数における閾値として、例えば、平均からプラスマイナス1σとなる値を設定する。分布関数において、平均からプラスマイナス1σに含まれるデータの割合は、68.2%であり、68.2%は、平均値を中心とした標準偏差の2倍の幅に入るデータの割合に相当する。
また、道路リンク抽出部106は、図5に示すように、設定された誤差楕円に含まれる複数の道路リンクの中から、進行方向情報から特定される他車両300の進行方向である点αの進行方向に「一致する」複数の道路リンクとして、L2、L4、及びL5を抽出する。
ここで、「一致する」とは、他車両の進行方向と道路区間における車道の進行方向とが一致する場合の他、例えば、他車両の車線変更により、他車両の進行方向と道路区間における車両の進行方向とが閾値以内でずれた場合も含む。
他車両存在候補点抽出部107(「他車両存在候補点抽出部」に相当)は、図7に示すように、抽出したそれぞれの道路リンクL2、L4、及びL5において、位置情報から特定される他車両300の位置である点αに最も近い他車両存在候補点β1、β2、及びβ3を抽出する。それぞれの道路リンクにおいて点αにもっとも近い他車両存在候補点は、道路リンクL4、及びL5のように、点αから道路リンクに垂線が下ろせる場合は、垂線と道路リンクとの交点となる。他方、道路リンクL2のように、点αから道路リンクに垂線が下ろせない場合は、道路リンクの端点となる。
存在確率演算部108(「存在確率演算部」に相当)は、図8に示すように、それぞれの他車両存在候補点β1、β2、及びβ3の「存在確率」を、誤差分布情報を用いて演算する。図8において、点αを囲む点線内であって点で塗りつぶされた領域の点の疎密は、存在確率の低高を表している。存在確率の演算は、誤差分布情報における各位置が存在確率の値である場合は、その存在確率の値を用いてもよい。本実施形態では、他車両存在候補点β1、β2、及びβ3における存在確率は、例えば、それぞれ0.55、0.70及び0.85とする。
ここで、「存在確率」とは、他車両が特定の位置に存在する確率を示す数値の他、一定の確率の数値幅に対応するランクで示される評価値であってもよい。
道路リンク推定部109(「道路区間推定部」に相当)は、図9に示すように、複数の他車両存在候補点β1、β2、及びβ3のうち存在確率が最も高い他車両存在候補点β3を含む道路リンクL5を他車両300が走行する道路リンクとして推定する。
なお、道路リンク推定部109は、併せて、図9に示すように、複数の他車両存在候補点β1、β2、及びβ3のうち存在確率が最も高い他車両存在候補点β3を他車両300の位置として推定してもよい。
受信情報保存部104は、通信装置101で受信した位置情報、進行方向情報、及び誤差分布情報をCPU103を介して保存する。受信情報保存部104は、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置(図示せず)で構成されるが、RAM等の揮発性記憶装置で構成してもよい。
アプリケーション105は、ADAS(Advanced driver-assistance systems)、オートパーキング、車両状況モニタリング等、各センサから取得した情報や受信情報保存部104に保存された情報を利用して実行されるアプリケーションである。
4.情報処理装置の動作
次に、図10を用いて、これらの処理を、情報処理装置100の動作として説明する。
なお、図10は、情報処理方法を示すだけでなく、情報処理装置で実行されるプログラムの処理手順を示すものである。以下、フローチャートについて同様である。
ステップS10において、通信装置101は、通信ネットワークを介して他車両300の通信装置305から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信する。
ステップS11において、道路リンク抽出部106は、地図情報データベース102に備えられた道路区間情報を用いて、誤差分布情報の分布関数における閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ受信した進行方向情報から特定される他車両300の進行方向に一致する複数の道路リンクを抽出する。
ステップS12において、他車両存在候補点抽出部107は、それぞれの道路リンクにおいて受信した位置情報から特定される他車両300の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出する。
ステップS13において、存在確率演算部108は、それぞれの他車両存在候補点の存在確率を、誤差分布情報を用いて演算する。
ステップS14において、道路リンク推定部109は、複数の他車両存在候補点のうち存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路リンクを他車両300が走行する道路リンクとして推定する。
5.小括
以上、実施形態1によれば、誤差分布情報を用いて道路リンクを推定し、存在確率を演算することにより、ノイズを排除することができるので、道路上における他車両300の正確な位置を推定し、その位置の情報を活用することができる。
(実施形態1の変形例1)
実施形態1の変形例1は、情報処理装置100での他の実施の形態であって、他車両が存在する確率を相対的に評価するための処理を含むものである。
1.情報処理装置の構成
まず、図11を用いて、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。
実施形態1の変形例1における情報処理装置100の構成は、実施形態1の構成に正規化判定部110を追加したものである。
CPU103は、さらに、存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率を「正規化」し、正規化後の数値が閾値(「第2の閾値」に相当)「以上」であるか否かを判定する正規化判定部110を実現する。
ここで、「正規化」とは、それぞれの他車両存在候補点の存在確率を比較するために適した形に変換することであり、演算の種類は問わない。
また、「以上」とは、閾値を含む場合はもちろん、含まない場合も含む。
実施形態1と同様の処理により、3点の他車両存在候補点における存在確率を演算し、それぞれ0.55、0.70及び0.85となった場合のパターン1と、3点の他車両存在候補点における存在確率を演算し、それぞれ0.15、0.30及び0.85となった場合のパターン2とを考える。
パターン1、及び2において、存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率はいずれも、0.85である。しかしながら、パターン1では、他の他車両存在候補点における存在確率も0.55、及び0.70と高い確率となっている、他方、パターン2では、他の他車両存在確率候補点における存在確率は0.15、及び0.30と低い確率となっている。存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率が他の他車両存在確率候補点における存在確率に比べて格段に高い場合には、他車両300の存在する位置が存在確率が最も高い他車両存在候補点である確率が相対的に高いため、存在確率が最も高い他車両存在候補点を他車両300の存在する位置とすることが適切であるといえる。すなわち、存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路リンクを他車両300が走行する道路リンクとして推定することが適切である。他方、存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率が他の他車両存在確率候補点における存在確率に比べて格段に高くない場合には、他車両300の存在する位置が存在確率が最も高い他車両存在候補点である確率が相対的に低いため、存在確率が最も高い他車両存在候補点を他車両300の存在する位置とすることが必ずしも適切であるとは言えない。すなわち、存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路リンクを他車両300が走行する道路リンクとして推定することが必ずしも適切でない。
そこで、存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率と他の他車両存在確率候補点における存在確率とを比較するために正規化を行う。パターン1における存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率を正規化すると、0.85/(0.55+0.70+0.85)×100=40となる。パターン2における存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率を正規化すると、0.85/(0.15+0.30+0.85)×100=65となる。
正規化判定部110は、閾値として、例えば、50を設け、パターン1では正規化後の数値40が閾値50よりも低いと判定し、パターン2では正規化後の数値65が閾値50よりも高いと判定する。
正規化後の数値が閾値以上であるパターン2の場合、道路リンク推定部109は、存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路区間を他車両が走行する道路区間として推定する。
2.情報処理装置の動作
次に、図12を用いて、これらの処理を、情報処理装置100の動作として説明する。
ステップS10~S13は、実施形態1の情報処理装置100の動作と同様である。
ステップS15において、正規化判定部110は、存在確率が最も高い他車両存在候補点の存在確率を正規化し、正規化後の数値が閾値以上であるか否かを判定する。
正規化判定部が、正規化後の数値が閾値以上であると判定した場合、ステップS14において、道路リンク推定部109は、存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路区間を他車両300が走行する道路区間として推定する。他方、正規化後の数値が閾値以上であると判定しなかった場合、情報処理装置100は動作を終了する。
3.小括
以上、実施形態1の変形例1によれば、存在確率が最も高い他車両存在候補点の確率が相対的に高い場合に限って他車両300が走行する道路リンクを推定することにより、道路上における他車両300の位置を正確に推定し、その位置の情報を活用することができる。
(実施形態1の変形例2)
実施形態1の変形例2は、情報処理装置100での他の実施の形態であって、速度情報に基づき誤差分布情報を修正する処理を含むものである。
1.情報処理装置の構成
まず、図13を用いて、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。
実施形態1の変形例2における情報処理装置100の構成は、実施形態1の構成に誤差分布情報修正部111の構成を追加したものである。
通信装置101は、他車両300から位置情報、進行方向情報、及び誤差分布情報に加えて「速度情報」を受信する。
ここで、「速度情報」とは、速度に加えて加速度も含む。
CPU103は、さらに、他車両300から受信した速度情報に「基づき」誤差楕円の進行方向の軸長を修正する誤差分布情報修正部111を実現する。
ここで、「基づき」とは、速度情報を利用していれば足りる。
他車両300の位置の推定に速度情報を用いると、他車両300の進行方向の位置の測定精度が上がる。これにより、誤差分布情報の進行方向の誤差分布が狭まる。この場合、分布関数における閾値に対応する誤差楕円は、進行方向の軸長が短く修正され、図14に示すように、進行方向が短軸であり、進行方向に直交する方向が長軸である楕円形状となる。
2.情報処理装置の動作
次に、図15を用いて、これらの処理を、情報処理装置100の動作として説明する。
ステップS11~S14は、実施形態1の情報処理装置100の動作と同様である。
ステップS10において、通信装置101は、他車両300から位置情報、進行方向情報、及び誤差分布情報に加えて速度情報を受信する。
ステップS16において、誤差分布情報修正部111は、他車両300から受信した速度情報に基づき、誤差楕円の進行方向の軸長を修正する。
3.小括
以上、実施形態1の変形例2によれば、誤差楕円の進行方向の軸長を修正することにより抽出する道路リンクを限定することができるため、より高い精度で他車両300が走行する道路リンクを推定することができ、道路上における他車両300の位置を正確に推定し、その位置の情報を活用することができる。
(実施形態2)
実施形態2は、情報処理装置100での他の実施の形態であって、誤差分布情報を標準誤差分布情報に差し替える処理を含むものである。
実施形態2における通信システムは、図1において、情報処理装置100を情報処理装置200に変更して用いたものである。また、実施形態2における他車両300の構成は実施形態1と同様である。
1.情報処理装置の構成
図16を用いて、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。図16は、自車両400に搭載された情報処理装置200の構成を示している。
情報処理装置200は、通信装置101、地図情報データベース102、GPS装置201、参照誤差分布情報データベース202、CPU203、標準誤差分布情報データベース205、受信情報保存部104、及びアプリケーション105を有する。情報処理装置200において、情報処理装置100と同じ番号を付与した構成は同じ機能を有するものであるため、説明を省略する。
GPS装置201は、GPS衛星からの信号を受け取ることにより自車両400の現在の位置の情報を取得する。例えば、GPS装置201は、自車両400の走行中一定間隔で経度緯度で示される地理座標である自車両400の位置情報を取得する。GPS装置201は、GPSの他、ディファレンシャルGPSや慣性航行システム(INS)であってもよい。
参照誤差分布情報データベース202(「参照誤差分布情報記憶部」に相当)は、位置情報が示す位置において「予め収集された」参照誤差分布情報を保存している。参照誤差分布情報データベース202は、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置(図示せず)で構成されるが、RAM等の揮発性記憶装置で構成してもよい。
ここで、「予め収集された」とは、自車両において収集された場合の他、その他の車両で収集された場合も含む。
参照誤差分布情報は、自車両400が過去に走行した道路における誤差分布情報が例として挙げられる。もっとも自車両400自身が生成・収集した誤差分布情報に限られず、例えば情報収集を目的としたプローブ車両によって生成・収集された誤算分布情報であってもよい。自車両400が生成・収集する場合は、これと同時に参照誤差分布情報データベース202に保存される。プローブ車両が生成・収集した場合は、一旦サーバ等に保存される。そして、サーバ等に保存された誤差分布情報を参照誤差分布情報データベース202にダウンロードする。参照誤差分布情報は、参照誤差分布情報を生成・収集した地点の位置情報と紐づけられている。
CPU203は、相関判定部204、道路リンク抽出部106、他車両存在候補点抽出部107、存在確率演算部108、及び道路リンク推定部109を実現する。
相関判定部204(「相関判定部」に相当)は、他車両300から受信した誤差分布情報と自車両400が有する参照誤差分布情報との相関が閾値(「第3の閾値」に相当)「以下」であるか否かを判定する。
ここで、「以下」とは、閾値を含む場合はもちろん、含まない場合も含む。
誤差分布情報と参照誤差分布情報との相関は、例えば、誤差分布情報と参照誤差分布情報との共分散を求めることにより算出することができる。図17は、横軸をGPS装置301、及びGPS装置201で取得された位置情報により示される自車両400、及び他車両300の位置とし、縦軸を誤差分布情報、及び参照誤差分布情報の分布関数における1σ区間に対応する誤差楕円の面積とするグラフを示している。誤差分布情報と参照誤差分布情報との共分散を求めると、地点P1から地点P2までの区間で共分散の相関が小さくなる。このように共分散の相関が小さくなる区間において、他車両300が建物に囲まれてマルチパスが発生しGPS装置301により取得された位置情報が誤差を生じるために、誤差分布情報の精度が低くなっていると考えられる。従って、このような区間を認識できる共分散の閾値を設けて、その閾値以下であるか否かを判定する。
相関判定部204が、相関が閾値以下であると判定した場合、道路リンク抽出部106、及び存在確率演算部108は、誤差分布情報を自車両400が予め備える標準誤差分布情報データベース205に保存された標準誤差分布情報に変更して、道路リンクを抽出し、存在確率を演算する。
標準誤差分布情報データベース205は、標準誤差分布情報を保存している。標準誤差分布情報データベース205は、HDDやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置(図示せず)で構成されるが、RAM等の揮発性記憶装置で構成してもよい。
図18は、自車両400が予め備える標準誤差分布情報の例を示している。図18のバツ印で表される点αは、位置情報から特定される他車両300の位置を示す。図18の点αを囲む点線は、分布関数における設定値に対応する誤差楕円を示す。道路リンク抽出部106、及び存在確率演算部108は、分布関数における設定値を、例えば、5mとし、プラスマイナス1σを5mに固定した分布関数を用いる。
2.情報処理装置の動作
次に、図19を用いて、これらの処理を、情報処理装置200の動作として説明する。
ステップS20において、通信装置101は、通信ネットワークを介して他車両300の通信装置305から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信する。
ステップS21において、相関判定部204は、他車両から受信した誤差分布情報と、参照誤差分布情報データベース202に備えられた参照誤差分布情報との相関が閾値以下であるか否かを判定する。相関判定部204が、相関が閾値以下であると判定した場合、ステップS22へ進み、その後ステップS23、及びステップS24を経てステップS28へ進む。他方、相関が閾値以下でないと判定した場合、ステップS25へ進み、その後ステップS26、及びステップS27を経てステップS28へ進む。
ステップS22~S24は、実施形態1のステップS11~S13と同様である。
ステップS25において、道路リンク抽出部106は、地図情報データベース102に備えられた道路区間情報を用いて、標準誤差分布情報の分布関数における閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ受信した進行方向情報から特定される他車両300の進行方向に一致する複数の道路リンクを抽出する。
ステップS26において、他車両存在候補点抽出部107は、それぞれの道路リンクにおいて受信した位置情報から特定される他車両300の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出する。
ステップS27において、存在確率演算部108は、それぞれの他車両存在候補点の存在確率を、標準誤差分布情報を用いて演算する。
ステップS28において、道路リンク推定部109は、複数の他車両存在候補点のうち存在確率が最も高い他車両存在候補点を含む道路リンクを他車両300が走行する道路リンクとして推定する。
3.小括
以上、実施形態2によれば、誤差分布情報の精度が低下する場合であっても、自車両400に備えられた標準誤差分布情報を利用して他車両300が走行する道路リンクを推定することにより、道路上における他車両300の位置を正確に推定し、その位置の情報を活用することができる。
(総括)
以上、本発明の各実施形態における情報処理装置の特徴について説明した。
各実施形態で使用した用語は例示であるので、同義の用語、あるいは同義の機能を含む用語に置き換えてもよい。
実施形態の説明に用いたブロック図は、情報処理装置等の構成を機能毎に分類及び整理したものである。これらの機能ブロックは、ハードウェア又はソフトウェアの任意の組み合わせで実現される。また、機能を示したものであることから、かかるブロック図は方法の発明の開示としても把握できるものである。
各実施形態に記載した処理、フロー、及び方法として把握できる機能ブロック、については、一のステップで他のステップの結果を利用する関係にある等の制約がない限り、順序を入れ替えてもよい。
各実施形態、及び本発明で使用する「第1」「第2」の用語は、同種の2以上の構成や方法を区別するために使用しており、順序や優劣を限定するものではない。
加えて、本発明は、各実施形態で説明した構成及び機能を有する専用のハードウェアで実現できるだけでなく、メモリやハードディスク等の記録媒体に記録した本発明を実現するためのプログラム、及びこれを実行可能な専用又は汎用CPU及びメモリ等を有する汎用のハードウェアとの組み合わせとしても実現できる。
専用や汎用のハードウェアの記録媒体(外部記憶装置(ハードディスク、USBメモリ、CD/BD等)、内部記憶装置(RAM、ROM等))に格納されるプログラムは、記録媒体を介して、あるいは記録媒体を介さずにサーバから通信回線を経由して、専用又は汎用のハードウェアに提供することもできる。これにより、プログラムのアップグレードを通じて常に最新の機能を提供することができる。
本発明の情報処理装置は、主として車両用情報処理装置として説明したが、自動二輪車、電動機付自転車、鉄道はもちろん、船舶、航空機等、移動する移動体全般に適用することが可能である。
400 自車両、300 他車両、100 情報処理装置、101 通信装置、102 地図情報データベース、106 道路リンク抽出部、107 他車両存在候補点抽出部、108 存在確率演算部、109 道路リンク推定部

Claims (8)

  1. 自車両(400)に搭載され他車両(300)と通信を行う情報処理装置(100)であって、
    前記他車両から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信する受信部(101)と、
    道路区間を示す道路区間情報を備える地図情報データベース(102)と、
    前記分布関数における第1の閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ前記進行方向情報から特定される前記他車両の進行方向に一致する複数の前記道路区間を抽出する道路区間抽出部(106)と、
    それぞれの前記道路区間において前記位置情報から特定される前記他車両の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出する他車両存在候補点抽出部(107)と、
    それぞれの前記他車両存在候補点の存在確率を、前記誤差分布情報を用いて演算する存在確率演算部(108)と、
    複数の前記他車両存在候補点のうち前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を含む前記道路区間を前記他車両が走行する前記道路区間として推定する道路区間推定部(109)と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記道路区間推定部は、さらに、複数の前記他車両存在候補点のうち前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を他車両の位置として推定する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記情報処理装置は、さらに、前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点の前記存在確率を正規化し、且つ前記正規化後の数値が第2の閾値以上であるか否かを判定する正規化判定部(110)を有し、
    前記正規化判定部が、前記正規化後の数値が前記第2の閾値以上であると判定した場合、前記道路区間推定部は、前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を含む前記道路区間を前記他車両が走行する前記道路区間として推定する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記受信部は、さらに、前記他車両から速度情報を受信し、
    前記情報処理装置は、さらに、前記速度情報に基づき前記誤差楕円の前記進行方向の軸長を修正する誤差分布情報修正部(111)を有する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  5. 前記誤差分布情報は、前記他車両により取得された速度情報に基づき前記他車両で生成される、
    請求項1記載の情報処理装置。
  6. 前記情報処理装置は、さらに、前記位置情報が示す位置において予め収集された参照誤差分布情報を保存する参照誤差分布情報記憶部と、
    前記誤差分布情報と前記参照誤差分布情報との相関が第3の閾値以下であるか否かを判定する相関判定部(204)とを有し、
    前記相関判定部が、前記相関が前記第3の閾値以下であると判定した場合、前記道路区間抽出部、及び前記存在確率演算部は、前記誤差分布情報を前記自車両が予め備える標準誤差分布情報に変更して、前記道路区間を抽出し、前記存在確率を演算する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  7. 自車両に搭載され他車両と通信を行う情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
    前記他車両から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信し(S10)、
    前記分布関数における第1の閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ前記進行方向情報から特定される前記他車両の進行方向に一致する複数の前記道路区間を抽出し(S11)、
    それぞれの前記道路区間において前記位置情報から特定される前記他車両の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出し(S12)、
    それぞれの前記他車両存在候補点の存在確率を、前記誤差分布情報を用いて演算し(S13)、
    複数の前記他車両存在候補点のうち前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を含む前記道路区間を前記他車両が走行する前記道路区間として推定する(S14)、
    情報処理方法。
  8. 自車両に搭載され他車両と通信を行う情報処理装置で実行されるプログラムであって、
    前記他車両から位置情報、進行方向情報、及び分布関数に基づいた誤差分布情報を受信し(S10)、
    前記分布関数における第1の閾値に対応する誤差楕円に含まれ、且つ前記進行方向情報から特定される前記他車両の進行方向に一致する複数の前記道路区間を抽出し(S11)、
    それぞれの前記道路区間において前記位置情報から特定される前記他車両の位置に最も近い他車両存在候補点を抽出し(S12)、
    それぞれの前記他車両存在候補点の存在確率を、前記誤差分布情報を用いて演算し(S13)、
    複数の前記他車両存在候補点のうち前記存在確率が最も高い前記他車両存在候補点を含む前記道路区間を前記他車両が走行する前記道路区間として推定する(S14)、
    プログラム。
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