以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の二酸化炭素回収型燃料電池発電システムの一例としての第1実施形態に係る燃料電池発電システム10Aが示されている。燃料電池発電システム10Aは、主要な構成として、第1燃料電池セルスタック12、第2燃料電池セルスタック14、酸素透過膜付燃焼器20、凝縮器26、二酸化炭素回収タンク28、第1熱交換器30、第2熱交換器32、排熱投入型吸収式冷凍機36、水タンク27を備えている。また、図2に示されるように、燃料電池発電システム10Aを制御する制御部40を備えている。
第1燃料電池セルスタック12は、水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池(PCFC:Proton Ceramic Solid Oxide Fuel Cell)であり、電解質層12Cと、当該電解質層12Cの表裏面にそれぞれ積層された第1燃料極(燃料極)12A、及び第1空気極(空気極)12Bと、を有している。
なお、第2燃料電池セルスタック14についての基本構成は、第1燃料電池セルスタック12と同様であり、第1燃料極12Aに対応する第2燃料極14A、第1空気極12Bに対応する第2空気極14B、及び電解質層12Cに対応する電解質層14Cを有している。
第1燃料電池セルスタック12の第1燃料極12Aには、燃料ガス管P1の一端が接続されており、燃料ガス管P1の他端は図示しないガス源に接続されている。ガス源からは、燃料供給ブロワB1により燃料ガスが第1燃料極12Aへ送出される。なお、本実施形態では、燃料ガスとしてメタンを用いるが、改質により水素を生成可能なガスであれば特に限定されず、炭化水素燃料を用いることができる。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、バイオガス、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、本実施形態で用いるメタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスは天然ガス、都市ガス、LPガス等のガスであってもよい。原料ガスに不純物が含まれる場合、脱硫器等が必要になるが、図では省略されている。
燃料ガス管P1には、水蒸気管P2が合流接続されており、不図示の水蒸気源から、起動時や停止時などに、適宜水蒸気が送り込まれる。メタン及び水蒸気は燃料ガス管P1で合流され、第1燃料極12Aへ供給される。なお、本実施形態では、後述するように第2燃料極オフガスの一部が第1燃料極12Aへ戻されて水蒸気が再利用されるため、水蒸気管P2からの水蒸気は、燃料電池発電システム10Aの起動や停止工程において、必要時に補充的に供給される。
第1燃料極12Aでは、下記(1)式に示すように、燃料ガスが水蒸気改質され、水素と一酸化炭素が生成される。また、下記(2)式に示すように、生成された一酸化炭素と水とのシフト反応により二酸化炭素と水素が生成される。
CH4+H2O→3H2+CO …(1)
CO+H2O→CO2+H2 …(2)
そして、第1燃料極12Aにおいて、下記(3)式に示すように、水素が水素イオンと電子とに分離される。
(燃料極反応)
H2→2H++2e-…(3)
水素イオンは、電解質層12Cを通って第1空気極12Bへ移動する。電子は、外部回路(不図示)を通って第1空気極へ移動する。これにより、第1燃料電池セルスタック12において発電される。発電時に、第1燃料電池セルスタック12は、発熱する。
第1燃料電池セルスタック12の第1空気極12Bには、酸化剤ガス管P5から酸化剤ガス(空気)が供給される。酸化剤ガス管P5へは、酸化剤ガスブロワB2により空気が導入されている。酸化剤ガス管P5には、第2熱交換器32が設けられており、酸化剤ガス管P5を流れる空気が、後述する空気極オフガス管P6を流れる空気極オフガスと熱交換により加熱される。加熱された空気は、第1空気極12Bへ供給される。
第1空気極12Bでは、下記(4)式に示すように、電解質層12Cを通って第1燃料極12Aから移動してきた水素イオン、外部回路を通って第1燃料極12Aから移動した電子が、酸化剤ガス中の酸素と反応して水蒸気が生成される。
(空気極反応)
2H++2e-+1/2O2 →H2O …(4)
また、第1空気極12Bには、空気極オフガス管P6が接続されている。第1空気極12Bから空気極オフガス管P6へ空気極オフガスが排出される。なお、酸化剤ガス管P5及び空気極オフガス管P6は、第2空気極14Bとも同様に接続されており、第1空気極12B及び第2空気極14Bは、並列的に接続されている。
第1燃料電池セルスタック12の第1燃料極12Aには第1燃料極オフガス管P7の一端が接続されており、第1燃料極オフガス管P7の他端は第2燃料電池セルスタック14の第2燃料極14Aに接続されている。第1燃料極12Aから第1燃料極オフガス管P7へ第1燃料極オフガスが送出される。燃料極オフガスには、未改質の燃料ガス成分、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素及び水蒸気等が含まれている。
第2燃料電池セルスタック14の第2燃料極14Aには、第2燃料極オフガス管P7-2の一端が接続されており、第2燃料極14Aから、第2燃料極オフガスが送出される。第2燃料極オフガス管P7-2の他端は、酸素透過膜付燃焼器20と接続されている。第2燃料極オフガス管P7-2からは、循環ガス管P3が分岐されており、循環ガス管P3は、第1燃料極12Aへ接続される燃料ガス管P1と接続されている。循環ガス管P3には、循環ガスブロアB3が設けられている。
第2燃料電池セルスタック14では、第1燃料電池セルスタック12と同様の発電反応が行われ、第2空気極14Bから空気極オフガス管P6へ空気極オフガスが送出される。第2空気極14Bと接続された空気極オフガス管P6は、第1空気極12Bと接続された空気極オフガス管P6との合流部よりも上流側で分岐されており、分岐空気極オフガス管P6-2が形成されている。分岐空気極オフガス管P6-2には、流量調整可能な流量調整バルブ42が設けられている。流量調整バルブ42は、制御部40と接続されている。流量調整バルブ42は、制御部40により制御され、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐する空気極オフガス流量が調整される。分岐空気極オフガス管P6-2の下流端は、酸素透過膜付燃焼器20と接続されている。
酸素透過膜付燃焼器20は、多重円筒状とされており、多重円筒の外周筒を形成する燃焼部22と、燃焼部22の径方向内側に配置された酸素分離部24を有している。燃焼部22内には、燃焼空間22Aが形成されている。
酸素分離部24は、燃焼部22の径方向内側に配置されており、燃焼空間22Aに隣接して空気流路24Aが形成されている。空気流路24Aと燃焼空間22Aとは、酸素透過膜23により仕切られている。酸素透過膜23には、例えば、LSCFなどの電子と酸素イオンの混合導電性セラミクスや、YSZなどの酸素イオン導電性のセラミクス緻密膜を用いることができる。第2燃料極オフガス管P7-2の他端は、燃焼空間22Aの入口に接続され、分岐空気極オフガス管P6-2の下流端は、空気流路24Aの入口に接続されている。燃焼空間22Aの内部には、酸化触媒が配されている。酸化触媒としては、例えば、ニッケルやルテニウムなどを用いることができる。
第2空気極オフガスは、空気流路24Aに供給され、第2空気極オフガスに含まれている酸素が酸素透過膜23を透過して燃焼空間22Aへ移動する。燃焼空間22Aへ移動しない第2空気極オフガスは、空気流路24Aの出口側に接続された排気管P12から外部へ排気される。
第2燃料極オフガスは、燃焼空間22Aに供給され、酸素分離部24から酸素透過膜23を透過して移動した酸素と混合される。これにより、酸化触媒を介して、第2燃料極オフガス中の可燃ガス成分(未改質のメタン、未反応の水素、未反応の一酸化炭素等)と酸素とで燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。燃焼空間22Aの出口側には、燃焼オフガス管P8が接続されており、燃焼空間22Aから燃焼オフガスが送出される。
燃焼オフガス管P8は、第1熱交換器30を経由し、他端が凝縮器26に接続されている。第1熱交換器30では、燃料ガスと燃焼オフガスとの熱交換により、燃料ガスが加熱される。凝縮器26には、冷却水循環流路26Aが配管されており、後述する排熱投入型吸収式冷凍機36からの冷却水がポンプ26Pの駆動により循環供給され、燃焼オフガスが冷却される。これにより、燃焼オフガス中の水蒸気が凝縮する。凝縮した水は水配管P9を介して水タンク27へ送出される。水タンク27には、配管P11の一端が接続されており、配管P11の他端は、2分岐されて、冷却塔38及び冷却水循環流路26Aと接続されている。
水蒸気が分離除去された燃焼オフガスは、二酸化炭素ガス管P10へ送出される。凝縮器26で水(液相)が除去された燃焼オフガスは、二酸化炭素濃度の高いガスとなっており、当該燃焼オフガスを二酸化炭素リッチガスと称する。二酸化炭素ガス管P10には、組成検出部44が設けられている。組成検出部44では、凝縮器26から送出された二酸化炭素リッチガスの組成が検出される。具体的には、メタン、一酸化炭素、水素などの可燃ガスの濃度、二酸化炭素、酸素の各々の濃度が検出される。組成検出部44は、制御部40と接続されており、検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報が制御部40へ送信される。
二酸化炭素ガス管P10は、組成検出部44よりも下流側で分岐されており、分岐の一方の二酸化炭素ガス管P10-1は二酸化炭素回収タンク28へ接続されている。分岐の他方の二酸化炭素ガス管P10-2は、二酸化炭素供給ライン29へ接続されている。二酸化炭素ガス管P10-1及び二酸化炭素ガス管P10-2には、開閉バルブV1、V2が各々に設けられている。二酸化炭素ガス管P10の前述した分岐よりも上流側には、二酸化炭素用ブロアB4が設けられている。
第1空気極12B及び第2空気極14Bからの空気極オフガス管P6が合流された合流部よりも下流側には、第2熱交換器32が設けられている。第2熱交換器32では、空気極オフガス管P6を流れる空気極オフガスと酸化剤ガス管P5を流れる酸化剤ガスとの間で熱交換が行われ、酸化剤ガスが加熱され、空気極オフガスが冷却される。空気極オフガスは、第2熱交換器32を経て、排熱投入型吸収式冷凍機36へ供給される。
排熱投入型吸収式冷凍機36は、排熱を用いて冷熱を生成するヒートポンプであり、一例として蒸気/排熱投入型吸収式冷凍機を用いることができる。蒸気/排熱投入型吸収式冷凍機では、空気極オフガスの熱により、水蒸気を吸収した吸収液(例えば、臭化リチウム水溶液やアンモニア水溶液)を加熱することにより吸収液から水を分離させて再生する。吸収液を加熱して冷却された空気極オフガスは、水蒸気が凝縮され、凝縮水は水配管P36-2により水タンク27へ供給される。水蒸気が凝縮除去された後の空気極オフガスは、排気管P36-1に送出され、排熱投入型吸収式冷凍機36の外部に排気される。
加熱により再生された吸収液は、水蒸気を吸収することにより水の蒸発を促進し、冷熱の生成に寄与する。排熱投入型吸収式冷凍機36は、放熱回路37を介して冷却塔38と接続されている。放熱回路37には、ポンプ37Pが設置されており、ポンプ37Pにより放熱回路37に冷却水が供給される。排熱投入型吸収式冷凍機36で吸収液が水蒸気を吸収するときに生じる吸収熱は、放熱回路37を流れる冷却水を介して冷却塔38から大気へ放出される。
排熱投入型吸収式冷凍機36で生成された冷熱は、冷却水循環流路26Aを流れる冷却水を介して凝縮器26へ送られ、凝縮器26で燃焼オフガスが冷却され、さらに燃焼オフガス中の水蒸気が凝縮除去される。
水タンク27は、冷却水循環流路26A、放熱回路37、及び、排熱投入型吸収式冷凍機36の熱媒としての水が流れる熱媒流路(不図示)と接続されている。冷却水循環流路26A、放熱回路37、及び、熱媒流路では、水が不足した場合に、水タンク27から適宜水が補充される。
制御部40は燃料電池発電システム10Aの全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM、メモリ等を含んで構成されている。メモリには、後述する流量調整処理、冷却水温度調整処理や、通常運転時の処理に必要なデータや手順等が記憶されている。図2に示されるように、制御部40は、流量調整バルブ42、組成検出部44、排熱投入型吸収式冷凍機36、開閉バルブV1、開閉バルブV2と接続されている。流量調整バルブ42、組成検出部44、排熱投入型吸収式冷凍機36、開閉バルブV1、開閉バルブV2は、制御部40により制御される。なお、図2は、燃料電池発電システム10Aにおける制御部40の接続関係の一部を示すものであり、図2では図示していないが、制御部40は他の機器とも接続されている。
燃料電池発電システム10Aにおいて、ポンプ、ブロワ、その他の補機は、燃料電池発電システム10Aで発電された電力により駆動される。燃料電池発電システム10Aで発電された電力を直流のままで交流に変換することなく効率よく利用するために、補機は直流電流により駆動するものであることが好ましい。
次に、本実施形態の燃料電池発電システム10Aの動作について説明する。
燃料電池発電システム10Aにおいては、燃料供給ブロワB1により、ガス源からメタンが燃料ガス管P1へ送出され、第1熱交換器30を経ることで加熱され、第1燃料極12Aへ供給される。水蒸気管P2からは、水蒸気改質用の水蒸気が燃料ガス管P1を介して第1燃料極12Aへ供給される。なお、水蒸気の供給は、起動時及び不足時であり、定格運転時には、後述するように、循環ガス管P3から戻される第2燃料極オフガス中の水蒸気が改質水として利用される。
第1燃料電池セルスタック12の第1燃料極12Aでは、燃料ガスが水蒸気改質され、水素と一酸化炭素が生成される。また、生成された一酸化炭素と水とのシフト反応により二酸化炭素と水素が生成される。
第1燃料電池セルスタック12の第1空気極12Bには、空気が酸化剤ガス管P5を経て供給される。第1燃料電池セルスタック12では、第1燃料極12A及び第1空気極12Bにおいて水素イオンが移動すると共に前述の反応が生じ、発電が行われる。第1燃料電池セルスタック12の第1燃料極12Aからは、第1燃料極オフガス管P7へ第1燃料極オフガスが送出される。また、第1空気極12Bからは、空気極オフガス管P6へ空気極オフガスが送出される。
第1燃料極12Aから送出された第1燃料極オフガスは、第1燃料極オフガス管P7に導かれ、第2燃料電池セルスタック14の第2燃料極14Aへ供給される。第2燃料電池セルスタック14の第2空気極14Bには、空気が酸化剤ガス管P5を経て供給される。第2燃料電池セルスタック14でも第1燃料電池セルスタック12と同様に発電が行われる。第2燃料電池セルスタック14の第2燃料極14Aからは、第2燃料極オフガス管P7-2へ第2燃料極オフガスが送出される。また、第2空気極14Bからは、空気極オフガス管P6へ空気極オフガスが送出される。第2空気極14Bから送出された空気極オフガスは、一部が分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐され、その他は第1空気極12Bから送出された空気極オフガスと合流される。
空気極オフガスは、第2熱交換器32を経て排熱投入型吸収式冷凍機36へ供給される。第2熱交換器32では、空気極オフガスと酸化剤ガスとの間で熱交換が行われ、空気極オフガスによって酸化剤ガスが加熱される。排熱投入型吸収式冷凍機36では、前述のように、空気極オフガスの熱を利用して冷熱が生成される。
第2燃料極オフガスは、一部が循環ガス管P3へ分岐し、第1燃料極12Aへ戻される。その他の第2燃料極オフガスは、酸素透過膜付燃焼器20の燃焼部22へ供給され、燃焼空間22Aを流れる。
分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐された空気極オフガスは、酸素透過膜付燃焼器20の酸素分離部24へ供給される。酸素分離部24へ供給された空気極オフガスは、空気流路24Aを流れる。空気流路24Aにおいて、空気極オフガスに含まれる酸素は、酸素透過膜23を透過して燃焼空間22A側へ移動する。燃焼空間22Aでは、第2燃料極オフガス中の可燃ガス(メタン、水素、一酸化炭素等)と酸素の燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。二酸化炭素及び水蒸気を含む燃焼オフガスは、燃焼空間22Aから燃焼オフガス管P8へ送出される。燃焼オフガス管P8へ送出された燃焼オフガスは、第1熱交換器30を経て凝縮器26へ供給される。
凝縮器26へ供給された燃焼オフガスは、冷却水循環流路26Aを介して循環供給される排熱投入型吸収式冷凍機36からの冷却水により冷却され、燃焼オフガス内の水蒸気が凝縮される。凝縮された水は水配管P9を介して水タンク27へ送出される。水タンク27には、水が貯留され、当該貯留水により、冷却塔38の放熱回路37及び排熱投入型吸収式冷凍機36の冷却水循環流路26Aにおける冷却水が適宜補充される。
凝縮器26で水蒸気が除去された燃焼オフガスは、二酸化炭素濃度の高い二酸化炭素リッチガスとなり、二酸化炭素用ブロアB4により二酸化炭素ガス管P10へ送出され、組成検出部44に送られる。組成検出部44では、二酸化炭素リッチガスの組成が検出され、検出された情報が制御部40へ送信される。
制御部40は、組成検出部44から送信された組成情報に基づいて、流量調整バルブ42を制御して分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐する空気極オフガス量を調整すると共に、排熱投入型吸収式冷凍機36で冷却水循環流路26Aへ送る冷却水の温度を制御する。具体的には、制御部40では、以下の流量調整処理、冷却水温度調整処理が実行される。
図3に示されるように、流量調整処理では、ステップS10で、組成検出部44で検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報において、可燃ガスの濃度が閾値G1以内かどうかを判断する。ここで、閾値G1は、二酸化炭素リッチガスにおいて十分に低い濃度であり0.1~5vol%程度を設定することができ、0.1~1vol%の範囲であることがより好ましい。可燃ガスの濃度が閾値G1よりも高い場合には、ステップS12で流量調整バルブ42を制御して、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐する空気極オフガスの流量を増加させる。これにより、酸素透過膜23を透過して燃焼空間22Aへ移動する酸素の量が増加し、燃焼空間22Aで燃焼反応させることにより、二酸化炭素リッチガスに含まれる可燃ガスを減少させることができる。
ステップS10で、可燃ガスの濃度が閾値G1以下の場合には、ステップS14で、組成検出部44で検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報において、酸素の濃度が閾値O1以内かどうかを判断する。ここで、閾値O1は、二酸化炭素リッチガスにおいて十分に低い濃度であり0.1~5vol%程度を設定することができる。酸素の濃度が閾値O1よりも高い場合には、ステップS16で流量調整バルブ42を制御して、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐する空気極オフガスの流量を減少させる。これにより、酸素透過膜23を透過して燃焼空間22Aへ移動する酸素の量が減少し、燃焼空間22Aで燃焼反応に供されずに残る酸素を減少させることができる。
ステップS12、S14、S16の後、ステップS10へ戻り、前述の処理を繰り返す。この流量調整処理は、燃料電池発電システム10Aの運転開始により開始され、運転中は継続され、運転停止により終了する。
また、図4に示されるように、凝縮量調整処理では、ステップS20で、組成検出部44で検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報において、水蒸気の濃度が閾値M以内かどうかを判断する。ここで、閾値Mは、二酸化炭素リッチガスにおいて十分に低い濃度であり0.1~5vol%程度を設定することができ、0.1~1vol%の範囲であることがより好ましい。水蒸気の濃度が閾値Mよりも高い場合には、ステップS22で、凝縮強化を行う。具体的には、排熱投入型吸収式冷凍機36を制御して冷却水循環流路26Aへ送る冷却水の温度を低下させたり、冷却水の循環流量を増加させたりする。これにより、凝縮器26で凝縮により燃焼オフガスから分離される水の量が増加し、二酸化炭素リッチガスに含有される水蒸気の割合を小さくすることができる。
ステップS20、S22の後、ステップS20へ戻り、前述の処理を繰り返す。本凝縮量調整処理は、燃料電池発電システム10Aの運転開始により開始され、運転中は継続され、運転停止により終了する。
二酸化炭素ガス管P10へ送出された二酸化炭素リッチガスは、要求に応じて二酸化炭素回収タンク28、または、二酸化炭素供給ラインへ送られる。二酸化炭素回収タンク28へ送られる場合には、開閉バルブV1を開放、開閉バルブV2を閉鎖する。二酸化炭素ラインへ送られる場合には、開閉バルブV1を閉鎖、開閉バルブV2を開放する。
本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、第2燃料電池セルスタック14の第2燃料極14Aから送出された第2燃料極オフガスが燃焼部22で燃焼されるので、第2燃料電池セルスタック14での発電に供される前の第1燃料極オフガスを燃焼する場合と比較して、第2燃料電池セルスタック14の発電に供される未反応燃料ガス量が多くなる。したがって、第2燃料電池セルスタック14での発電効率を高めることができる。
また、燃焼部22では、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。また、燃焼部22へは、空気極オフガス中の酸素のみが供給されまた、第2燃料極オフガスには、第1燃料極オフガスと比較して含まれる未反応の燃料ガス量が少なく、二酸化炭素の含有率が高い。したがって、燃焼部22で未反応の燃料ガスを燃焼させる量と、当該未反応の燃料ガスを燃焼させるために必要となる酸素の量を少なくすることができる。
また、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、空気極オフガス管P6から分岐された分岐空気極オフガス管P6-2を有しているので、組成検出部44で検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報に基づいて、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐させる空気極オフガス流量を容易に調整することができる。これにより、燃焼オフガスに含まれる可燃ガス及び酸素の量が所定の閾値よりも低くなるように、燃焼部22の燃焼空間22Aへ流入する酸素量を調整することができる。
なお、本実施形態では、空気極オフガスから酸素を分離して分離した酸素を燃焼部22へ供給したが、酸素は必ずしも空気極オフガスから分離したものを供給する必要はなく、例えば、純酸素ボンベを用意して供給してもよい。本実施形態のように、空気極オフガスから分離して供給することにより、高温の酸素を燃焼部22へ供給することができ、可燃ガスとの燃焼反応を生じやすくすることができる。
また、本実施形態では、第2燃料電池セルスタック14を備え、第1燃料電池セルスタック12から送出される燃料極オフガスを第2燃料電池セルスタック14で燃料ガスとして再利用する多段式の燃料電池発電システムについて説明したが、本発明において、多段式であることは必須ではない。第2燃料電池セルスタック14を有さない燃料電池発電システムとすることもできる。
さらに、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、組成検出部44で検出された二酸化炭素リッチガスの組成情報に基づいて、凝縮器26で凝縮させる水の量を調整することにより、二酸化炭素リッチガスの二酸化炭素濃度を高くすることができる。
また、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、燃料電池セルスタックに水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池を用いているので、第1燃料極12Aで水蒸気が生成されない。したがって、第1燃料極オフガスに含まれる水蒸気の量が少なくなるため、第2燃料電池での発電効率を向上させることができる。また、第2燃料極オフガスに含まれる水蒸気の量も少なくなるため、第2燃料極オフガスから除去する水蒸気の量を少なくすることができる。
また、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、燃焼部22よりも上流側から第2燃料極オフガスの一部を第1燃料極12Aへ供給する循環ガス管P3を備えている。したがって、第2燃料極オフガス中の未反応燃料ガス及び水蒸気の一部を、発電及び燃料ガスの水蒸気改質に、それぞれ再利用することができる
また、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、燃焼部22を酸素分離部24の酸素透過膜23と隣接配置することにより、燃焼部22と酸素分離部24が一体形成されたコンパクトな酸素透過膜付燃焼器20を構成することができる。
また、本実施形態の燃料電池発電システム10Aでは、空気極オフガスの熱を排熱投入型吸収式冷凍機36での冷熱生成に用いるので、第1燃料電池セルスタック12、第2燃料電池セルスタック14からの空気極オフガスの排熱を有効利用することができる。また、空気極オフガスには、水蒸気が多く含まれているので、排熱投入型吸収式冷凍機36において当該水蒸気が熱交換時に凝縮することにより、凝縮熱も有効に用いることができる。また、空気極オフガスは燃料極オフガスよりも流量が多いため、酸化剤ガスブロワB2を制御することにより、排熱投入型吸収式冷凍機36への空気極オフガス供給量を容易に調整して、効率よく冷熱を生成することができる。さらに、空気極オフガスには、排熱投入型吸収式冷凍機36を劣化させやすい、可燃ガスや回収用の二酸化炭素が含まれていないため、排熱投入型吸収式冷凍機36の性能低下や劣化を抑制することもできる。なお、排熱投入型吸収式冷凍機36への空気極オフガス供給量の調整は、空気極オフガス管P6にベント部分を設けて調整してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の燃料電池発電システム10Bは、図5に示すように、第1実施形態の酸素透過膜付燃焼器20に代えて、高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52を備えている。高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52以外の構成については、第1実施形態と同様である。
高温酸素製造装置50の入口側には、分岐空気極オフガス管P6-2の下流端が接続されている。高温酸素製造装置50は、空気極オフガスから酸素を分離する装置であり、一例として、高温下で吸着と脱着を行うPSA装置を用いることができる。高温酸素製造装置50の酸素出口側には、酸素供給管POの一端が接続されている。高温酸素製造装置50の酸素が分離された後の空気極オフガス出口側には、排気管P13が接続されている。酸素供給管POの他端は、燃焼器52の入口側に接続されている。排気管P13は、燃料電池発電システム10Bの外部に開放されている。
燃焼器52の入口側には、前述の酸素供給管POの他端と、第2燃料極オフガス管P7-2の下流端が接続されている。燃焼器52の内部では、第2燃料極オフガス中の可燃ガス成分(未改質のメタン、未反応の水素、未反応の一酸化炭素等)と、酸素供給管POから供給される酸素とで燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。燃焼器52の出口側には、燃焼オフガス管P8が接続されており、燃焼器52から燃焼オフガスが送出される。
次に、本実施形態の燃料電池発電システム10Bの動作について説明する。
本実施形態においても、第1実施形態の燃料電池発電システム10Aと同様に、第1燃料電池セルスタック12、第2燃料電池セルスタック14での発電が行われる。第2空気極14Bから送出され、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐された第2空気極オフガスは、高温酸素製造装置50へ供給される。高温酸素製造装置50では、第2空気極オフガスから酸素が分離され、分離された酸素は、酸素供給管POを介して燃焼器52へ供給される。酸素が分離された後の空気極オフガスは、排気管P13から外部へ排出される。
燃焼器52では、第2燃料極オフガス中の可燃ガス成分(未改質のメタン、未反応の水素、未反応の一酸化炭素等)と、酸素とで燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。燃焼オフガスは、燃焼オフガス管P8へ送出され、第1実施形態と同様にして凝縮器26で水が分離され、分離された水が水タンク27に回収され、二酸化炭素リッチガスは、二酸化炭素回収タンク28へ回収されるか、二酸化炭素ラインへと供給される。
本実施形態においても、燃焼器52において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の燃料電池発電システム10Cは、主に改質器54を備えている点、循環ガス管P3を備えていない点、及び、これらの構成に関連する配管流路が、第1実施形態と異なっている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
図6に示すように、燃料電池発電システム10Cは、改質器54を備えている。改質器54の入口側には、燃料ガス管P1-1の一端が接続されている。また、改質器54の入口側には、水供給管P2-2の一端が接続されている。水供給管P2-2の他端は、水タンク27と接続されている。水供給管P2-2には、イオン交換樹脂56及びポンプ27Bが設けられている。ポンプ27Bを駆動させることにより、水タンク27に貯留された水がイオン交換樹脂56を経て改質器54へ供給される。
改質器54の出口側には、改質ガス管P1-2の一端が接続されている。改質ガス管P1-2の他端は、第1燃料電池セルスタック12の第1燃料極12Aと接続されている。
次に、本実施形態の燃料電池発電システム10Cの動作について説明する。
改質器54では、燃料ガスと水蒸気の混合ガスが燃焼オフガスとの熱交換により加熱され、水蒸気改質反応により、水素と一酸化炭素が生成される。また、生成された一酸化炭素と水蒸気とのシフト反応により二酸化炭素と水素が生成される。未反応の燃料ガス(メタン)、水素、一酸化炭素、二酸化炭素を含んだ改質ガスが、改質ガス管P1-2を通って第1燃料極12Aへ供給される。第1燃料電池セルスタック12、第2燃料電池セルスタック14では、第1実施形態と同様に発電が行われる。
第2燃料極14Aからは、第2燃料極オフガス管P7-2へ第2燃料極オフガスが送出される。第2燃料極オフガスは、分岐されることなく酸素透過膜付燃焼器20の燃焼部22へ供給される。第2空気極14Bからは、空気極オフガス管P6へ空気極オフガスが送出され、第1実施形態と同様に、空気極オフガスの一部が分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐され、その他は第1空気極12Bから送出された空気極オフガスと合流される。
酸素透過膜付燃焼器20、凝縮器26では、第1実施形態と同様に処理が行われ、二酸化炭素リッチガスは、二酸化炭素回収タンク28へ回収されるか、二酸化炭素ラインへと供給される。
本実施形態においても、酸素透過膜付燃焼器20において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第3実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の燃料電池発電システム10Dは、第3実施形態の酸素透過膜付燃焼器20に代えて、第2実施形態の高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52を備えている。高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52以外の構成については、第3実施形態と同様である。
高温酸素製造装置50の入口側には、分岐空気極オフガス管P6-2の下流端が接続され、高温酸素製造装置50の酸素出口側には、酸素供給管POの一端が接続されている。高温酸素製造装置50の酸素が分離された後の空気極オフガス出口側には、排気管P13が接続されている。酸素供給管POの他端は、燃焼器52の入口側に接続されている。排気管P13は、燃料電池発電システム10Dの外部に開放されている。
燃焼器52の入口側には、前述の酸素供給管POの他端と、第2燃料極オフガス管P7-2の下流端が接続されている。燃焼器52の内部では、第2燃料極オフガス中の可燃ガス成分(未改質のメタン、未反応の水素、未反応の一酸化炭素等)と、酸素供給管POから供給される酸素とで燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。燃焼器52の出口側には、燃焼オフガス管P8が接続されており、燃焼器52から燃焼オフガスが送出される。
次に、本実施形態の燃料電池発電システム10Dの動作について説明する。
本実施形態においても、第3実施形態の燃料電池発電システム10Cと同様に、改質器54で燃料ガスが水蒸気改質されて改質ガスが生成され、第1燃料電池セルスタック12、第2燃料電池セルスタック14での発電が行われる。第2空気極14Bから送出され、分岐空気極オフガス管P6-2へ分岐された第2空気極オフガスは、高温酸素製造装置50へ供給される。高温酸素製造装置50では、第2空気極オフガスから酸素が分離され、分離された酸素は、酸素供給管POを介して燃焼器52へ供給される。酸素が分離された後の空気極オフガスは、排気管P13から外部へ排出される。
燃焼器52では、第2燃料極オフガス中の可燃ガス成分(未改質のメタン、未反応の水素、未反応の一酸化炭素等)と、酸素とで燃焼反応が生じ、二酸化炭素と水蒸気が生成される。燃焼オフガスは、燃焼オフガス管P8へ送出され、第1実施形態と同様にして凝縮器26で水が分離され、分離された水が水タンク27に回収され、二酸化炭素リッチガスは、二酸化炭素回収タンク28へ回収されるか、二酸化炭素ラインへと供給される。
本実施形態においても、燃焼器52において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第4実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の燃料電池発電システム10Eでは、第1燃料極オフガス管P7の経路に、第3熱交換器34及び凝縮器35が設けられている点が第1実施形態と異なっている。
第1燃料極オフガス管P7は、第1燃料極12Aから延出され、第3熱交換器34を経て凝縮器35と接続されている。第1燃料極12Aから凝縮器35までの第1アノオードオフガス管P7を符号P7Aで示す。第1燃料極オフガス管P7Aは、凝縮器35の気体側出口から延出され、第3熱交換器34を経て第2燃料極14Aと接続されている。凝縮器35から第2燃料極14Aまでの第1アノオードオフガス管P7を符号P7Bで示す。凝縮器35の液体側出口には、水配管P9-2の一端が接続されている。水配管P9-2の他端は水タンク27に接続されている。凝縮器35には、冷却水循環流路35Aが配管されており、排熱投入型吸収式冷凍機36からの冷却水がポンプ35Pの駆動により循環供給されている。これにより、第1燃料極オフガスが冷却され、第1燃料極オフガス中の水蒸気が凝縮する。凝縮した水は水配管P9-2を介して水タンク27へ送出される。
次に、本実施形態の燃料電池発電システム10Eの動作について説明する。
本実施形態においても、第1実施形態の燃料電池発電システム10Aと同様に、第1燃料電池セルスタック12での発電が行われる。第1燃料極12Aから第1燃料極オフガス管P7-1へ送出された第1燃料極オフガスは、第3熱交換器34で後述する再生燃料ガスと熱交換により冷却され、凝縮器35へ供給される。凝縮器35では、冷却水循環流路35Aを循環する冷却水により、第1燃料極オフガスが更に冷却され、第1燃料極オフガス中の水蒸気が凝縮する。ここで、冷却水循環流路35Aを循環する冷却水の温度は、再生燃料ガス中に残る水蒸気量が第2燃料電池セルスタック14での発電効率を向上させる程度に第1燃料極オフガス中の水蒸気が凝縮するように設定されている。凝縮した水は水配管P9-2を介して水タンク27へ送出される。
凝縮水が分離された第1燃料極オフガスは、再生燃料ガスとして第1燃料極オフガス管P7Bへ送出され、第3熱交換器34で水が分離される前の第1燃料極オフガスとの熱交換により加熱され、第2燃料極14Aへ供給される。第2燃料電池セルスタック14では、第1実施形態の燃料電池発電システム10Aと同様に発電が行われる。
本実施形態では、第1燃料極オフガスから水蒸気の一部を分離して生成された再生燃料ガスを第2燃料極14Aへ供給するので、第2燃料電池セルスタック14における発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態においても、酸素透過膜付燃焼器20の燃焼部22において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第5実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の燃料電池発電システム10Fでは、第1燃料電池セルスタック62及び第2燃料電池セルスタック64は、第1実施形態の水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池に代えて固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)を用いている。したがって、第1燃料極62A(燃料極)、及び第1空気極62B(空気極)では、以下のように反応が生じる。なお、第2燃料極64A、及び第2空気極64Bでも同様である。
第1空気極62Bでは、下記(5)式に示すように、酸化剤ガス中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。生成された酸素イオンは電解質層62Cを通って第1燃料電池セルスタック62の第1燃料極62Aに到達する。
(空気極反応)
1/2O2+2e- →O2- …(5)
一方、第1燃料電池セルスタック62の第1燃料極62Aでは、下記(6)式及び(7)式に示すように、電解質層62Cを通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水蒸気及び二酸化炭素と電子が生成される。第1燃料極62Aで生成された電子が第1燃料極62Aから外部回路を通って第1空気極62Bに移動することで、発電される。
(燃料極反応)
H2 +O2- →H2O+2e- …(6)
CO+O2- →CO2+2e- …(7)
固体酸化物形燃料電池では、第1燃料極62A、第2燃料極64Aで水蒸気が生成されることから、水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池と比較して、第1燃料極オフガス、第2燃料極オフガスに含まれる水蒸気量が多い。一方、第1空気極62B、第2空気極64Bでは、水蒸気が生成されない。排熱投入型吸収式冷凍機36へ供給された空気極オフガスは、熱交換後に排気管P36-1から排気される。
本実施形態の燃料電池発電システム10Fでは、その他の構成については、第5実施形態と同様であり、第1燃料極オフガス管P7の経路に、第3熱交換器34及び凝縮器35が設けられている。ここで、第1燃料極オフガス、第2燃料極オフガスに含まれる水蒸気量は、燃料電池発電システム10Eと比較して多いため、凝縮器35での凝縮により除去する水蒸気量が多くなるように、冷却水循環流路35Aを循環する冷却水の温度が設定されている。凝縮した水は水配管P9-2を介して水タンク27へ送出される。
本実施形態では、第1燃料極オフガスから水蒸気の一部を分離して生成された再生燃料ガスを第2燃料極14Aへ供給するので、第2燃料電池セルスタック14における発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態においても、酸素透過膜付燃焼器20の燃焼部22において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第6実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の燃料電池発電システム10Gでは、第6実施形態の酸素透過膜付燃焼器20に代えて、第2実施形態と同様の高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52を備えている。高温酸素製造装置50、燃焼器52、及び、これらに関連する配管以外の構成については、第6実施形態と同様である。
本実施形態においても、第1燃料極オフガスから水蒸気の一部を分離して生成された再生燃料ガスを第2燃料極14Aへ供給するので、第2燃料電池セルスタック14における発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態においても、燃焼器52において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第7実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の燃料電池発電システム10Hでは、第3実施形態と同様に、改質器54を備えている点、循環ガス管P3を備えていない点、及び、これらの構成に関連する配管流路が、第6実施形態と異なっている。その他の構成は第6実施形態と同様である。
本実施形態においても、第1燃料極オフガスから水蒸気の一部を分離して生成された再生燃料ガスを第2燃料極14Aへ供給するので、第2燃料電池セルスタック14における発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態においても、燃焼部22において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態では、第1~第8実施形態と同様の部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の燃料電池発電システム10Iでは、第8実施形態の酸素透過膜付燃焼器20に代えて、第7実施形態の高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52を備えている。高温酸素製造装置50、及び、燃焼器52以外の構成については、第8実施形態と同様である。
本実施形態においても、第1燃料極オフガスから水蒸気の一部を分離して生成された再生燃料ガスを第2燃料極14Aへ供給するので、第2燃料電池セルスタック14における発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態においても、燃焼器52において、第2燃料極オフガスに含まれている可燃ガスと酸素との燃焼反応により二酸化炭素及び水蒸気が生成される。したがって、第2燃料極オフガスから可燃ガスを減じて、高濃度の二酸化炭素を回収することができる。
なお、本発明の燃料電池としては、他の燃料電池、例えば溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、リン酸形燃料電池(PAFC)、固体高分子形燃料電池(PEFC)を用いることもできる。
また、二酸化炭素供給ライン29は、二酸化炭素液化装置や炭素分離装置に接続し、液体二酸化炭素や粉末炭素等を製造してもよい。
なお、前述の第1~第9実施形態では、排熱投入型吸収式冷凍機36を用いて冷熱を生成したが、排熱投入型吸収式冷凍機36に代えて他の排熱を利用するヒートポンプ、例えば、吸着式冷凍機を用いて冷熱を生成してもよい。