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JP7119956B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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JP7119956B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池は、携帯機器の電源として、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両の駆動用電源として注目されている。例えば、特許文献1には、非水電解液二次電池として、帯状の正極シート、帯状の負極シート、及び、帯状のセパレータシートを軸線の周りに捲回した捲回電極体と、前記捲回電極体を収容する電池ケースと、電気絶縁性フィルムを袋状にした絶縁部材であって、前記捲回電極体を当該絶縁部材の内部に配置すると共に、前記電池ケース内に収容された絶縁部材と、前記捲回電極体の内部に含まれる非水電解液と、を備える非水電解液二次電池が開示されている。
特開2016-219143号公報
ところで、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池について、ハイレート充電を行うと、捲回電極体が発熱すると共に膨張し、さらに、捲回電極体の内部に含まれる非水電解液が加熱されて膨張する。これにより、捲回電極体の内部に含まれている非水電解液が、捲回電極体の軸線方向の両端に位置する端面から(捲回電極体の径方向に隣り合う正極シートの間、負極シートの間、または、セパレータシートの間を通じて、)捲回電極体の外部に流出することがあった。捲回電極体の外部に流出した非水電解液は、例えば、絶縁部材の内底面全体に拡がってしまい、捲回電極体の内部に戻り難くなる。
このため、ハイレート充放電を行った場合に、捲回電極体の内部から外部に非水電解液が流出することで、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、非水電解液の塩濃度(Li塩等の電解質の濃度)のムラ(バラツキ)が発生することがあった。これにより、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、抵抗値にバラツキ(ムラ)が生じることがあった。その結果、電池特性(電池容量や出力特性など)が低下することがあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、ハイレート充放電を行っても、捲回電極体の内部に(詳細には、軸線方向について)発生する抵抗値のバラツキ(ムラ)を低減することができる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、帯状の正極シート、帯状の負極シート、及び、帯状のセパレータシートを、軸線の周りに捲回した捲回電極体と、前記捲回電極体を収容する電池ケースと、電気絶縁性フィルムを袋状にした絶縁部材であって、前記捲回電極体を当該絶縁部材の内部に配置すると共に、前記電池ケース内に収容された絶縁部材と、前記捲回電極体の内部に含まれる非水電解液と、を備える非水電解液二次電池において、前記絶縁部材の内面は、前記軸線に沿った方向である軸線方向について一方側に位置する一方側部と、前記軸線方向について他方側に位置する他方側部と、前記軸線方向について前記一方側部と前記他方側部との間に位置する中間部と、からなり、前記一方側部及び前記他方側部は、前記中間部に比べて、前記非水電解液に対する親和性が高くされている非水電解液二次電池である。
上述の非水電解液二次電池は、捲回電極体と、この捲回電極体を収容する電池ケースと、電気絶縁性フィルムを袋状にした絶縁部材と、捲回電極体の内部に含まれている非水電解液とを備える。このうち、捲回電極体は、帯状の正極シートと帯状の負極シートと帯状のセパレータシートとを、軸線の周りに捲回した捲回電極体である。また、絶縁部材は、捲回電極体を当該絶縁部材の内部に配置すると共に、電池ケース内に収容されている。
この非水電解液二次電池では、捲回電極体を内部に配置した絶縁部材の内面(捲回電極体側を向く面、すなわち、電池ケース側とは反対側を向く面)が、捲回電極体の軸線方向(捲回電極体の軸線に沿った方向)について一方側に位置する一方側部と、捲回電極体の軸線方向について他方側に位置する他方側部と、捲回電極体の軸線方向について一方側部と他方側部との間に位置する中間部とにより構成されている。
さらに、上述の非水電解液二次電池では、絶縁部材の内面のうち、一方側部及び他方側部は、中間部に比べて、非水電解液に対する親和性が高くされている。このため、上述の非水電解液二次電池について、ハイレート充放電を行った場合に、捲回電極体の内部に含まれている非水電解液が、捲回電極体のうち軸線方向の両端に位置する端面(軸線方向について一方側に位置する第1端面と他方側に位置する第2端面)から捲回電極体の外部に流出したとき、流出した非水電解液を、絶縁部材の内面のうち非水電解液に対する親和性が高くされた一方側部及び他方側部に溜める(集める)ことが可能になる。
このように、上述の非水電解液二次電池では、捲回電極体の外部に流出した非水電解液を、絶縁部材の内面のうち、捲回電極体のうち軸線方向の両端に位置する端面(軸線方向について一方側に位置する第1端面と他方側に位置する第2端面)に近い一方側部及び他方側部に溜める(集める)ことができる。
これにより、捲回電極体の外部に流出した非水電解液が、捲回電極体の第1端面及び第2端面を通じて、捲回電極体の内部に戻り易くなる。詳細には、捲回電極体の外部に流出した非水電解液が、捲回電極体の第1端面及び第2端面から、毛細管現象により、捲回電極体の径方向に隣り合う正極シート、負極シート、または、セパレータシートの隙間を通じて、捲回電極体の内部に戻り易くなる。
従って、上述の非水電解液二次電池では、ハイレート充放電を行った場合でも、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、非水電解液の塩濃度(Li塩等の電解質の濃度)のムラ(バラツキ)が発生し難くなり、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、抵抗値にバラツキ(ムラ)が生じ難くなる。
以上説明したように、上述の非水電解液二次電池では、ハイレート充放電を行っても、捲回電極体の内部に(詳細には、軸線方向について)発生する抵抗値のバラツキ(ムラ)を低減することができる。
なお、絶縁部材の内面のうち一方側部は、例えば、内部に配置された捲回電極体のうち軸線方向について一方側に位置する第1端面よりも一方側に位置する部位、及び、これに近接する(他方側に近接する)部位により構成される。また、絶縁部材の内面のうち他方側部は、例えば、内部に配置された捲回電極体のうち軸線方向について他方側に位置する第2端面よりも他方側に位置する部位、及び、これに近接する(一方側に近接する)部位により構成される。なお、捲回電極体の端面とは、正極シート、負極シート、及びセパレータシートの少なくともいずれかの端面であって外部に露出する当該端面によって構成される面であり、捲回電極体の軸線方向を向く面である。
実施形態にかかる非水電解液二次電池の部分断面図である。 実施形態にかかる捲回電極体の斜視図である。 実施形態にかかる絶縁部材の斜視図である。 同絶縁部材を構成する電気絶縁性フィルムの平面図である。 絶縁部材の内部に捲回電極体が配置された状態を示す図である。 ハイレート充放電試験の結果を示す図である。
(実施形態)
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の非水電解液二次電池1は、図1に示すように、直方体形状の電池ケース10と、電池ケース10の内部に収容された捲回電極体50とを備えるリチウムイオン二次電池である。なお、電池ケース10は、開口11dを有する矩形箱状の収容部11と、収容部11の開口11dを閉塞する蓋体13を有する端子付き電池ケース蓋15と、を備えている。収容部11と蓋体13とは、全周溶接により一体とされている。
捲回電極体50は、断面長円状をなし、帯状の正極シート55と帯状の負極シート56との間にセパレータシート57を介在させて、これらを軸線AXの周りに捲回してなる扁平型の捲回電極体である(図1及び図2参照)。この捲回電極体50は、その軸線方向DX(軸線AXに沿った方向、図1において左右方向)の一方側(図1において左側)に位置し、正極シート55の一部のみが渦巻状に重なる正極捲回部55bと、他方側(図1において右側)に位置し、負極シート56の一部のみが渦巻状に重なる負極捲回部56bを有している。
なお、捲回電極体50のうち、軸線方向DXについて正極捲回部55bと負極捲回部56bとの間に位置する部位を、電極体中間部50gとする。また、正極シート55には、正極捲回部55bを除く部位に、正極活物質を含む正極合材層が形成されている。同様に、負極シート56には、負極捲回部56bを除く部位に、負極活物質を含む負極合材層が形成されている。この捲回電極体50の内部には、非水電解液90が含まれている。なお、非水電解液90は、EC(エチレンカーボネート)とDMC(ジメチルカーボネート)とEMC(エチルメチルカーボネート)とを混合した非水溶媒中に、Li塩である六フッ化燐酸リチウムを溶解した非水電解液である。
端子付き電池ケース蓋15は、蓋体13と第1絶縁部材80と正極端子部材30と負極端子部材40と第2絶縁部材70とを有する。このうち、蓋体13は、細長平板形状をなし、軸線方向DXの両端部には、この蓋体13を貫通する円形状の貫通孔が形成されている。また、蓋体13の長手方向Xの中央部には、安全弁13jが設けられている。また、蓋体13のうち、安全弁13jと貫通孔との間には、非水電解液90を収容部11内(詳細には、絶縁部材60内)に注入するための注液口13nが形成されている。この注液口13nは、注液栓13mにより封止されている(図1参照)。
正極端子部材30は、正極接続部材35と正極外部端子37と正極締結部材39とにより構成されている(図1参照)。このうち、正極接続部材35は、金属からなり、捲回電極体50の正極捲回部55bに接続すると共に、蓋体13の貫通孔を通じて外部に延出している。正極外部端子37は、金属からなり、蓋体13より上方(電池ケース10の外部)に位置し、電池ケース10の外部において正極接続部材35と電気的に接続している。正極締結部材39は、金属からなるボルトであり、電池ケース10の外部に位置し、正極外部端子37と図示しないバスバーとを締結する。
負極端子部材40は、負極接続部材45と負極外部端子47と負極締結部材49とにより構成されている(図1参照)。このうち、負極接続部材45は、金属からなり、捲回電極体50の負極捲回部56bに接続すると共に、蓋体13の貫通孔を通じて外部に延出している。負極外部端子47は、金属からなり、蓋体13より上方(電池ケース10の外部)に位置し、電池ケース10の外部において負極接続部材45と電気的に接続している。負極締結部材49は、金属からなるボルトであり、蓋体13上(電池ケース10の外部)に位置し、負極外部端子47と図示しないバスバーとを締結する。
また、本実施形態の非水電解液二次電池1は、電気絶縁性フィルム60Aからなり、この電気絶縁性フィルム60Aを角形袋状にした絶縁部材60を備える(図1、図3、及び図4参照)。本実施形態の絶縁部材60は、電気絶縁性フィルム60Aを、図4に破線で示す折り曲げ線において折り曲げることによって矩形袋状にして、重ね合わされた部分を熱溶着することによって、作製されている。
この絶縁部材60は、捲回電極体50を当該絶縁部材60の内部に配置(収容)すると共に、電池ケース10内に収容されている。なお、図3は、絶縁部材60の斜視図である。また、図4は、絶縁部材60を構成する電気絶縁性フィルム60Aの平面図(絶縁部材60の展開図に相当する)である。また、図5は、非水電解液二次電池1において、絶縁部材60の内部に捲回電極体50が配置されている状態を示す斜視概略図である。なお、図5では、端子付き電池ケース蓋15等の図示を省略している。
本実施形態の非水電解液二次電池1では、図1及び図5に示すように、捲回電極体50を内部に配置した絶縁部材60の内面60bが、捲回電極体50の軸線方向DX(捲回電極体50の軸線AXに沿った方向)について一方側DX1(図1において左側)に位置する一方側部61と、捲回電極体50の軸線方向DXについて他方側DX2(図1において右側)に位置する他方側部62と、捲回電極体50の軸線方向DXについて一方側部61と他方側部62との間に位置する中間部65とにより構成されている。
なお、絶縁部材60の内面60bは、非水電解液二次電池1において、捲回電極体50側(内側)を向く面、すなわち、電池ケース10側(外側)とは反対側を向く面である。 また、図5では、内面60bのうち、一方側部61と中間部65との境界、及び、他方側部62と中間部65との境界を、二点鎖線で示している。さらに、図5では、内面60bのうち、一方側部61と他方側部62には、ドットのハッチングを付しており、中間部65には、斜線のハッチングを付している。図3及び図4においても同様にしている。
また、本実施形態では、絶縁部材60の内面60bの一方側部61は、捲回電極体50のうち軸線方向DXの一方側DX1を向く第1端面50j(正極捲回部55bの端面が渦巻状に重なる部位)よりも一方側DX1に位置する部位、及び、これに近接する(他方側DX2に近接する)部位により構成されている(図1及び図5参照)。詳細には、絶縁部材60の内面60bの一方側部61は、捲回電極体50の第1端面50jと軸線方向DXに対向する第1面61bと、捲回電極体50のうち正極捲回部55bの第1側面(図1及び図5において手前側の側面)と対向する第2面61cと、正極捲回部55bの第2側面(図1及び図5において奥側の側面)と対向する第3面61dと、正極捲回部55bの弧状底面と対向する第4面61fとを有する(図5参照)。
さらに、絶縁部材60の内面60bの他方側部62は、捲回電極体50のうち軸線方向DXの他方側DX2を向く第2端面50k(負極捲回部56bの端面が渦巻状に重なる部位)よりも他方側DX2に位置する部位、及び、これに近接する(一方側DX1に近接する)部位により構成されている(図1及び図5参照)。詳細には、絶縁部材60の内面60bの他方側部62は、捲回電極体50の第2端面50kと軸線方向DXに対向する第1面62bと、捲回電極体50のうち負極捲回部56bの第1側面(図1及び図5において手前側の側面)と対向する第2面62cと、負極捲回部56bの第2側面(図1及び図5において奥側の側面)と対向する第3面62dと、負極捲回部56bの弧状底面と対向する第4面62fとを有する(図5参照)。
また、絶縁部材60の内面60bの中間部65は、捲回電極体50の電極体中間部50gの第1側面(図1及び図5において手前側の側面)と対向する第1面65bと、電極体中間部50gの第2側面(図1及び図5において奥側の側面)と対向する第2面65cと、電極体中間部50gの弧状底面と対向する第3面65dとを有する(図5参照)。
ところで、従来、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池について、ハイレート充電またはハイレート充放電を行うと、捲回電極体が発熱すると共に膨張し、さらに、捲回電極体の内部に含まれる非水電解液が加熱されて膨張することがあった。これにより、捲回電極体の内部に含まれている非水電解液が、捲回電極体の軸線方向の両端に位置する端面から(捲回電極体の径方向に隣り合う正極シートの間、負極シートの間、または、セパレータシートの間を通じて、)捲回電極体の外部に流出することがあった。捲回電極体の外部に流出した非水電解液は、例えば、絶縁部材の内底面全体に拡がってしまい、捲回電極体の内部に戻り難くなる。
このため、ハイレート充放電を行った場合に、捲回電極体の内部から外部に非水電解液が流出することで、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、非水電解液の塩濃度(Li塩等の電解質の濃度)のムラ(バラツキ)が発生することがあった。これにより、捲回電極体の内部において(詳細には、軸線方向について)、抵抗値にバラツキ(ムラ)が生じることがあった。その結果、電池特性(電池容量や出力特性など)が低下することがあった。
これに対し、本実施形態の非水電解液二次電池1では、絶縁部材60の内面60bのうち、一方側部61及び他方側部62は、中間部65に比べて、非水電解液90に対する親和性が高くされている。より具体的には、本実施形態では、絶縁部材60を、非水電解液90に対する親和性に乏しい(親和性が低い)樹脂フィルム(例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンからなる樹脂フィルム)の内面60bのうち、一方側部61及び他方側部62となる部位を、コロナ処理することによって、非水電解液90に対する親和性を高くした電気絶縁性フィルム60A(図4参照)によって構成している。
このような電気絶縁性フィルム60Aは、例えば、以下のようにして作製することができる。具体的には、まず、非水電解液90に対する親和性に乏しい(親和性が低い)樹脂フィルム(例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンからなる樹脂フィルム)を用意する。そして、この樹脂フィルムの内面60bのうち中間部65となる部位(図4において斜線のハッチングを付した部分)を、コロナ処理を防止するためのシート(コロナ放電照射防止シート)で覆った状態で、樹脂フィルムの内面60bに対してコロナ処理を行う(すなわち、樹脂フィルムの内面60bのうち一方側部61及び他方側部62となる部位のみに、コロナ放電照射を行う)。これにより、上述した電気絶縁性フィルム60Aを得ることができる。
従って、本実施形態の非水電解液二次電池1では、絶縁部材60の内面60bのうち、一方側部61及び他方側部62について、非水電解液90に対する親和性を相対的に高く(親水性でもある)し、中間部65について、非水電解液90に対する親和性を相対的に低く(疎水性でもある)している。
このため、本実施形態の非水電解液二次電池1について、ハイレート充放電を行った場合に、捲回電極体50の内部に含まれている非水電解液90が、捲回電極体50のうち軸線方向DXの一方側DX1に位置する第1端面50jと他方側DX2に位置する第2端面50kから、捲回電極体50の外部(絶縁部材60の内部)に流出したとき、流出した非水電解液90を、絶縁部材60の内面60bのうち非水電解液90に対する親和性が高くされた一方側部61及び他方側部62に集める(溜める)ことができる。
このように、本実施形態の非水電解液二次電池1では、捲回電極体50の外部に流出した非水電解液90を、絶縁部材60の内面60bのうち、捲回電極体50のうち軸線方向DXの両端に位置する端面(軸線方向DXについて一方側DX1に位置する第1端面50jと他方側DX2に位置する第2端面50k)の近くに位置する一方側部61及び他方側部62に集める(溜める)ことができる。
これにより、捲回電極体50の外部に流出した非水電解液90が、捲回電極体50の第1端面50j及び第2端面50kを通じて、捲回電極体50の内部に戻り易くなる。詳細には、捲回電極体50の内部から外部に流出した後、絶縁部材60の一方側部61及び他方側部62に集められた(溜まった)非水電解液90が、捲回電極体50の第1端面50j及び第2端面50kから、毛細管現象により、捲回電極体50の径方向に隣り合う正極シート55、負極シート56、または、セパレータシート57の隙間を通じて、捲回電極体50の内部に戻り易くなる。
従って、本実施形態の非水電解液二次電池1では、ハイレート充放電を行った場合でも、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、非水電解液90の塩濃度(Li塩である六フッ化燐酸リチウムの濃度)のムラ(バラツキ)が発生し難くなり、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、抵抗値にバラツキ(ムラ)が生じ難くなる。
以上説明したように、本実施形態の非水電解液二次電池1では、ハイレート充放電を行っても、捲回電極体50の内部に(詳細には、軸線方向DXについて)発生する抵抗値のバラツキ(ムラ)を小さくすることができる。
(ハイレート充放電試験)
本実施形態の非水電解液二次電池1について、13Cの電流値で、サイクル充放電を行って、捲回電極体50の内部の抵抗値を測定した。なお、本試験では、捲回電極体50(詳細には、電極体中間部50g)の軸線方向DXの全体にわたって、軸線方向DXにかかる位置が異なる複数箇所において、抵抗値を測定している。その結果を図6(破線の曲線)に示す。なお、図6は、捲回電極体50の軸線方向DXにかかる位置と、その内部抵抗値との相関を示している。なお、図6では、横軸の左側を軸線方向DXの一方側DX1とし、横軸の右側を軸線方向DXの他方側DX2としている。
また、比較形態の非水電解液二次電池(図示なし)として、実施形態の非水電解液二次電池1と比較して、絶縁部材の内面の非水電解液90に対する親和性が異なる点のみが相違する非水電解液二次電池を用意した。具体的には、比較形態では、電気絶縁性フィルムの内面についてコロナ処理を行うことなく、電気絶縁性フィルムの内面のうち、一方側部となる部位と他方側部となる部位とが、中間部となる部位と同様に、非水電解液90に対する親和性が低い状態の電気絶縁性フィルムによって形成した絶縁部材を用いている。すなわち、比較形態では、絶縁部材として、内面の全体が非水電解液90に対する親和性が低い(疎水性でもある)電気絶縁性フィルムによって形成した絶縁部材を用いている。
従って、比較形態の非水電解液二次電池では、絶縁部材の内面の一方側部及び他方側部における非水電解液90に対する親和性が、実施形態の非水電解液二次電池1よりも低くなっている。詳細には、比較形態の非水電解液二次電池では、絶縁部材の内面について、一方側部及び他方側部が、中間部と同様に、非水電解液90に対する親和性が低くなっている(疎水性にもなっている)。すなわち、比較形態では、絶縁部材として、内面の全体が非水電解液90に対する親和性が低い(疎水性でもある)絶縁部材を用いている。この比較形態の非水電解液二次電池についても、実施形態の非水電解液二次電池1と同様に、サイクル充放電を行って、捲回電極体50の内部の抵抗値を測定した。その結果を図6(実線の曲線)に示す。
図6に示すように、実施形態の非水電解液二次電池1では、比較形態の非水電解液二次電池に比べて、捲回電極体50の内部の抵抗値(詳細には、軸線方向DXについての内部抵抗値)のバラツキ(ムラ)を小さくすることができた。より具体的には、実施形態の非水電解液二次電池1では、比較形態の非水電解液二次電池に比べて、捲回電極体50の内部抵抗値の最大値を大幅に低減することができた。なお、捲回電極体50の内部抵抗値のバラツキは、捲回電極体の内部における非水電解液90の塩濃度(Li塩の濃度)のバラツキに相関している。
実施形態の非水電解液二次電池1において、比較形態の非水電解液二次電池に比べて、捲回電極体50の内部抵抗値のバラツキ(ムラ)を小さくすることができた理由は、以下のように考えることができる。
具体的には、比較形態の非水電解液二次電池では、絶縁部材として、内面の全体が非水電解液90に対する親和性が低い(疎水性でもある)電気絶縁性フィルムによって形成した絶縁部材を用いているため、ハイレート充放電試験において、捲回電極体50の内部に含まれている非水電解液90が、捲回電極体50の第1端面50jと第2端面50kから捲回電極体50の外部(絶縁部材60の内部)に流出した場合に、この流出した非水電解液90が、絶縁部材60の全体(内底面全体)に拡がってしまい、捲回電極体50の内部に戻り難くなったと考えられる。
このため、比較形態の非水電解液二次電池では、捲回電極体50の内部から外部に非水電解液が流出することで、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、非水電解液90の塩濃度(Li塩の濃度)のムラ(バラツキ)が大きくなったと考えられる。これにより、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、抵抗値に大きなバラツキ(ムラ)が発生したと考えられる。
これに対し、実施形態の非水電解液二次電池1では、捲回電極体50を内部に配置する絶縁部材60の内面60bのうち、一方側部61及び他方側部62について、非水電解液90に対する親和性を相対的に高くし(親水性でもある)、中間部65について、非水電解液90に対する親和性を相対的に低くしている(疎水性でもある)。
このため、実施形態の非水電解液二次電池1では、ハイレート充放電試験において、捲回電極体50の内部に含まれている非水電解液90が、捲回電極体50の第1端面50jと第2端面50kから捲回電極体50の外部(絶縁部材60の内部)に流出した場合に、この流出した非水電解液90を、絶縁部材60の内面60bのうち非水電解液90に対する親和性が高くされた一方側部61及び他方側部62に集める(溜める)ことができたと考えられる。すなわち、実施形態の非水電解液二次電池1では、捲回電極体50の外部に流出した非水電解液90を、捲回電極体50の第1端面50jと第2端面50kの近くに集める(溜める)ことができたと考えられる。
これにより、捲回電極体50の外部に流出した非水電解液90が、捲回電極体50の第1端面50j及び第2端面50kを通じて、捲回電極体50の内部に戻り易くなったと考えられる。詳細には、捲回電極体50の内部から外部に流出した非水電解液90が、絶縁部材60の一方側部61及び他方側部62に集められたことにより、捲回電極体50の第1端面50j及び第2端面50kから、毛細管現象により、捲回電極体50の径方向に隣り合う正極シート55、負極シート56、または、セパレータシート57の隙間を通じて、捲回電極体50の内部に戻り易くなったと考えられる。
従って、実施形態の非水電解液二次電池1では、比較形態の非水電解液二次電池に比べて、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、非水電解液90の塩濃度(Li塩の濃度)のムラ(バラツキ)が発生し難くなり、捲回電極体50の内部において(詳細には、軸線方向DXについて)、抵抗値にバラツキ(ムラ)が生じ難くなったと考えられる。
本ハイレート充放電試験の結果より、本実施形態の非水電解液二次電池1では、ハイレート充放電を行った場合でも、捲回電極体50の内部に(詳細には、軸線方向DXについて)発生する抵抗値のバラツキ(ムラ)を小さくすることができ、電池特性(電池容量や出力特性など)の低下を抑制することができるといえる。すなわち、本実施形態の非水電解液二次電池1は、ハイレート充放電特性が良好な非水電解液二次電池であるといえる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、絶縁部材60(電気絶縁性フィルム60A)の内面60bの一方側部61及び他方側部62に対し、コロナ処理(親水化処理)を行って、非水電解液90に対する親和性を高くした。しかしながら、絶縁部材60(電気絶縁性フィルム60A)の外面60c(内面60bと反対側の面)についても、内面60bと同様にして、コロナ処理(親水化処理)を行うようにしても良い。
1 非水電解液二次電池
10 電池ケース
30 正極極端子部材
40 負極端子部材
90 非水電解液
50 捲回電極体
50j 第1端面
50k 第2端面
55 正極シート
56 負極シート
57 セパレータシート
60 絶縁部材
60A 電気絶縁性フィルム
60b 内面
60c 外面
61 一方側部
62 他方側部
65 中間部
AX 軸線
DX 軸線方向
DX1 一方側
DX2 他方側

Claims (1)

  1. 帯状の正極シート、帯状の負極シート、及び、帯状のセパレータシートを、軸線の周りに捲回した捲回電極体と、
    前記捲回電極体を収容する電池ケースと、
    電気絶縁性フィルムを袋状にした絶縁部材であって、前記捲回電極体を当該絶縁部材の内部に配置すると共に、前記電池ケース内に収容された絶縁部材と、
    前記捲回電極体の内部に含まれる非水電解液と、を備える
    非水電解液二次電池において、
    前記絶縁部材の内面は、前記軸線に沿った方向である軸線方向について一方側に位置する一方側部と、前記軸線方向について他方側に位置する他方側部と、前記軸線方向について前記一方側部と前記他方側部との間に位置する中間部と、からなり、
    前記一方側部及び前記他方側部は、前記中間部に比べて、前記非水電解液に対する親和性が高くされている
    非水電解液二次電池。
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