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JP7122086B2 - 粘着フィルム - Google Patents
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JP7122086B2 - 粘着フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、粘着フィルムに関する。
近年、抗菌性が付与された物品が増えてきており、抗菌性が付与されたフィルムも知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、抗菌性を有するフィルムであっても、印刷を施して用いられる場合(例えば、ラベルとして用いられる場合等)、フィルム自体が抗菌性を有していても、印刷が施された部位(印刷層)では抗菌性が発揮されないという問題があった。
特開平8-216348号公報
本発明の目的は、基材と印刷層とを有する部材に貼着した際に、前記印刷層の視認性を優れたものとしつつ、印刷が施された部材に対して抗菌性を好適に付与することができる粘着フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)~(3)に記載の本発明により達成される。
(1) 基材と印刷層とを有する部材に対して、前記印刷層を被覆するように貼着され、JIS K7136:2000に準じて測定した値としてのヘーズが2.0%以下である粘着フィルムであって、
フィルム基材と、
前記フィルム基材の一方の面側に設けられ、粘着剤を含む材料で構成された粘着剤層と、
前記フィルム基材の他方の面側に設けられ、抗菌剤を含む材料で構成された抗菌層とを有し、
前記フィルム基材は、ポリエステル、ポリオレフィンのうち少なくとも一方を含む材料で構成され、厚さが15μm以上75μm以下で、ポリエステル系、アクリル系またはポリウレタン系から選ばれる易接着性樹脂を塗布する方法による表面処理が施されたものであり、
前記抗菌層は、ポリエステルおよび架橋剤を含み、厚さが0.1μm以上5μm以下であり、前記抗菌剤の含有率が1質量%以上20質量%以下であり、
前記抗菌剤は、粒状をなし、その平均粒径が100nm以上4000nm以下であることを特徴とする粘着フィルム。
(2) 前記抗菌層は、Agイオンが担持された前記抗菌剤を含む上記(1)に記載の粘着フィルム。
(3) 前記表面処理は、前記フィルム基材と前記抗菌層との密着性を高めるためのものである上記(1)または(2)に記載の粘着フィルム。
本発明によれば、基材と印刷層とを有する部材に貼着した際に、前記印刷層の視認性を優れたものとしつつ、印刷が施された部材に対して抗菌性を好適に付与することができる粘着フィルムを提供することができる。
本発明の粘着フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。 図1に示す粘着フィルムが部材(被着体)に貼着された状態を示す模式的な縦断面図である。 本発明の粘着フィルムが貼着された貼着体の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[粘着フィルム]
まず、本発明の粘着フィルムについて説明する。
図1は、本発明の粘着フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。図2は、図1に示す粘着フィルムが部材(被着体)に貼着された状態を示す模式的な縦断面図である。
図1に示すように、粘着フィルム10は、粘着剤を含む材料で構成された粘着剤層2と、抗菌剤を含む材料で構成された抗菌層3とを有している。そして、粘着フィルム10は、基材51と印刷層(印刷部)52とを有する部材(被着体)50に対して、印刷層52を被覆するように貼着される(図2参照)。
このような構成により、印刷が施された部材(被着体)50に対して、抗菌性を好適に付与することができる。
より具体的には、例えば、部材50が抗菌性を有する成分を含まない材料で構成されていても部材50に抗菌性を付与することができる。特に、当初抗菌性を付与することを想定していなかった部材50に対し、使用者等が、抗菌性の付与の要否を判断し、事後的な抗菌性の付与を選択することができる。
また、部材50の本体部(基材51)が抗菌性を有する材料で構成されていても、印刷層52が抗菌性を有さないことが一般的であるが、このような場合であっても、印刷層52を含めて部材50に好適に抗菌性を付与することができる。
また、抗菌剤を含む特殊なインクを用いて印刷層52を形成することも考えられるが、このような場合、印刷性に悪影響を及ぼしたり、基材51に対する印刷層52の密着性が低下したりすることがあるが、粘着フィルム10を用いることにより、このような問題の発生を防止しつつ、部材50に抗菌性を付与することができる。
また、抗菌性材料を含む材料で部材50を構成し、部材50自体が抗菌性を有するようにした場合、抗菌性が低下(例えば、抗菌性を有する成分の劣化や、部材50からの離脱等による抗菌性の低下)すると、継続して抗菌性を得たい場合には、部材50のその他の性能に問題がなくても、部材50そのものを交換する必要があるが、粘着フィルム10を用いた場合、部材50に貼着する粘着フィルムの交換(貼り替え)のみで、継続して抗菌性を得ることができる。その結果、全体としては、より長期間にわたって好適に抗菌性を付与することができ、また、コスト低減や省資源等の観点からも好ましい。
なお、本明細書において、「フィルム」にはシートの概念が含まれるものとする。
(フィルム基材)
本実施形態の粘着フィルム10は、粘着剤層(フィルム粘着剤層)2および抗菌層3に加え、これらを支持する機能を有するフィルム基材(基材)1を有している。
これにより、粘着フィルム10に適度なコシを持たせることができ、粘着フィルム10の取り扱いのし易さ(例えば、部材50への貼着時における皺や、不本意な部位への付着等の発生のしにくさ等)が向上する。
そして、フィルム基材1の一方の面である第1の面11側に粘着剤層2を有し、フィルム基材1の他方の面(第1の面11とは反対の面)である第2の面12側に抗菌層3を有している。
これにより、部材50に貼着された状態で、抗菌性をより効果的に発揮することができる。
フィルム基材(基材)1は、いかなる材料で構成されていてもよく、フィルム基材1の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン;アクリル系樹脂;酢酸ビニル樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ-p-フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、フィルム基材1は、ポリエステル、ポリオレフィンのうち少なくとも一方を含む材料で構成されているのが好ましい。
これにより、粘着フィルム10により好適なコシを持たせることができ、粘着フィルム10の取り扱いのし易さ(例えば、部材50への貼着時における皺や、不本意な部位への付着等の発生のしにくさ等)をより向上させることができる。また、これらの材料は、一般に優れた光の透過性を有するため、粘着フィルム10が部材50に貼着された状態における、印刷層52の視認性を向上させることができる。また、上記のような材料で構成されたフィルム基材1は、一般に、粘着剤層2や後述する材料で構成された抗菌層3との密着性に優れているため、粘着フィルム10の耐久性等を向上させることができ、また、粘着フィルム10を部材50から剥離する際の粘着フィルム10の不本意な破壊等を効果的に防止することができる。
また、フィルム基材1は、前述した材料以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
フィルム基材1が抗菌剤を含む場合、当該抗菌剤としては、例えば、抗菌層3の構成成分として後述する成分等を用いることができる。なお、フィルム基材1が抗菌剤を含む場合、フィルム基材1中に含まれる抗菌剤と、抗菌層3に含まれる抗菌剤とは、同一の条件を満たしていてもよいし、異なる条件であってもよい。
また、フィルム基材1は、単層で構成されていてもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、フィルム基材1は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されていてもよい。
また、フィルム基材1は、粘着剤層2や抗菌層3との密着性を高めるための表面処理が施されていてもよい。
これにより、例えば、粘着剤層2と被着体50との密着力に対して、フィルム基材1と粘着剤層2との密着力を、特に大きくすることができ、粘着フィルム10を被着体50から剥離する際の糊残りの発生や、フィルム基材1と粘着剤層2との間での界面剥離、フィルム基材1と抗菌層3との間での不本意な剥離等をより効果的に防止することができる。
このような表面処理としては、ポリエステル系、アクリル系およびポリウレタン系等の易接着性樹脂を塗布する方法、コロナ処理等が挙げられる。
フィルム基材1の厚さは、15μm以上300μm以下であるのが好ましく、20μm以上250μm以下であるのがより好ましく、25μm以上75μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、上述したようなフィルム基材1を備えることによる効果を十分に発揮しつつ、部材50の表面の形状に対する追従性をより向上させることができ、例えば、部材50の表面(粘着フィルム10が貼着される部位)が曲率半径の小さい曲面等であっても優れた密着性を確保することができる。また、基材1の透明性を特に向上させることができ、粘着フィルム10を介した印刷層52の視認性を向上させることができる。
(粘着剤層)
粘着剤層2は、粘着剤を含む材料で構成されており、被着体50に密着し、粘着フィルム10を被着体50に固定する機能を有する。
粘着剤層2を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
アクリル系粘着剤は、アクリル系のモノマーを構成モノマーとして含んでいればよく、アクリル系以外のモノマーを含んでいてもよいが、アクリル系粘着剤を構成する全モノマーのうちアクリル系のモノマーが占める割合は、50質量%以上であるのが好ましく、70質量%以上であるのがより好ましく、90質量%以上であるのがさらに好ましい。
合成ゴム系粘着剤の具体例としては、スチレン-ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン-イソプレン、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレンブロック共重合体等が挙げられる。
ウレタン系粘着剤の具体例としては、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールとポリイソシアネート化合物との反応物等が挙げられる。
シリコーン系粘着剤の具体例としては、シリコーンゴムとシリコーンレジンを含有するもの等が挙げられる。
粘着剤層2を構成する粘着剤は、再剥離型の粘着剤であってもよい。
なお、本明細書において、「再剥離型の粘着剤」とは、被着体に貼着した後に当該被着体から剥離する形態で用いられる粘着剤のことを指す。
粘着剤層2は、主として粘着剤で構成されていればよく、粘着剤以外の成分を含んでいてもよい。
このような成分としては、例えば、紫外線吸収剤、粘着付与剤、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、光安定剤、架橋剤、着色剤、改質剤、防錆剤、難燃剤、加水分解防止剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、重合禁止剤、触媒、レベリング剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
なお、粘着剤層2は、図示しない剥離ライナーで保護されていてもよい。これにより、保管時や輸送時等における埃等の付着や、不本意な部位への付着等を効果的に防止することができる。
(抗菌層)
抗菌層3は、抗菌剤を含む材料で構成されており、粘着フィルム10が部材50に貼着された状態で、当該部材50に抗菌性を付与する機能を有する。抗菌層3は、粘着フィルム10の使用時(部材50に貼着した状態)において、外部に露出する部位である。
抗菌剤としては、例えば、各種無機系抗菌剤、各種有機系抗菌剤やこれらの複合材料(無機・有機ハイブリッド系抗菌剤)等を用いることができる。
有機系抗菌剤としては、例えば、フェノールエーテル系抗菌剤、イミダゾール系抗菌剤、ピリチオン系抗菌剤、スルホン系抗菌剤、N-ハロアルキルチオ化合物、アニリド誘導体、ピロール系抗菌剤、第4アンモニウム塩、ピリジン系化合物、トリアジン系化合物、チアゾリン系抗菌剤(例えば、ベンゾイソチアゾリン系化合物、イソチアゾリン系化合物)等が挙げられる。
より具体的には、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、N-フルオルジクロロメチルチオ-フタルイミド、2,3,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、N-トリクロロメチルチオ-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシイミド、8-キノリン酸銅、ビス(トリブチル錫)オキシド、2-(4-チアゾリル)ベンズイミダゾール、2-ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、10,10’-オキシビスフェノキシアルシン、2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルフォン)ピリジン、ビス(2-ピリジルチオ-1-オキシド)亜鉛、N,N-ジメチル-N’-(フルオロジクロロメチルチオ)-N’-フェニルスルファミド、ポリ-(ヘキサメチレンビグアニド)ハイドロクロライド、ジチオ-2-2’-ビス(ベンズメチルアミド)、2-メチル-4,5-トリメチレン-4-イソチアゾリン-3-オン、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、ヘキサヒドロ-1,3-トリス-(2-ヒドロキシエチル)-S-トリアジン、p-クロロ-m-キシレノール等が挙げられる。
また、有機系抗菌剤としては、例えば、天然系抗菌剤を用いてもよい。天然系抗菌剤としては、例えば、カニやエビの甲殻等に含まれるキチンを加水分解して得られる塩基性多糖類のキトサン、ワサビ抽出物、モウソウチク抽出物等が挙げられる。
また、無機系抗菌剤としては、例えば、銀、銅、亜鉛、鉄、鉛、ビスマス、金、白金、チタン、ニッケル等の各種金属や、金属の化合物(金属化合物)を用いることができる。
金属化合物としては、例えば、前記金属の酸化物、硫化物、硫酸塩、ハロゲン化物等が挙げられる。
また、抗菌剤としては、前記金属やそのイオン(金属イオン)、金属化合物を担体に担持させたものが挙げられる。
担体としては、例えば、天然ゼオライト、合成ゼオライト等のゼオライト類;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物;含水酸化チタン、含水酸化ビスマス、含水酸化アンチモン等の水酸化物または含水酸化物;リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸カルシウム、アパタイト(リン灰石)、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸マンガン、リン酸鉄等のリン酸塩;炭酸カルシウム等の炭酸塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩;チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム等のチタン酸類;ハイドロタルサイト類等の塩基性塩や複合含水酸化物;モリブドリン酸アンモニウム等のヘテロポリリン酸類;ヘキサシアノ鉄(III)塩;ヘキサシアノ亜鉛;アルミナ;シリカ;ベントナイト;クレー;タルク;雲母;アミノ酸;ガラス等が挙げられる。
より具体的には、金属や金属イオンを担体に担持させた無機系抗菌剤としては、例えば、ゼオライト系抗菌剤、ケイ酸カルシウム系抗菌剤、リン酸ジルコニウム系抗菌剤、リン酸カルシウム系抗菌剤、酸化亜鉛系抗菌剤、溶解性ガラス系抗菌剤、シリカゲル系抗菌剤、活性炭系抗菌剤、酸化チタン系抗菌剤、チタニア系抗菌剤、有機金属系抗菌剤、イオン交換体セラミックス系抗菌剤、層状リン酸塩-四級アンモニウム塩系抗菌剤、抗菌ステンレス等が挙げられる。
無機・有機ハイブリッド系抗菌剤としては、例えば、陽イオン交換性無機化合物にイソチアゾリン化合物等の金属錯塩を坦持させた抗菌剤等が挙げられる。
特に、抗菌層3は、Agイオンが担持された抗菌剤を含んでいるのが好ましい。
これにより、粘着フィルム10の抗菌性をより向上させることができる。また、抗菌性を向上させつつ、抗菌層3の透明性(光の透過性)を向上させることができ、部材50に貼着した状態での印刷層52の視認性をより向上させることができる。また、抗菌層3中に抗菌剤をより均一に含ませることができ、各部位での抗菌性の不本意なばらつきの発生を効果的に防止することができる。
抗菌剤は、抗菌層3中において、例えば、他の成分(例えば、樹脂材料等)と相溶した状態であってもよいが、抗菌層3中に分散しているのが好ましい。
これにより、抗菌剤による抗菌性をより効果的に発揮させることができる。また、より長期間にわたって優れた抗菌性を発揮することができ、粘着フィルム10の耐久性を向上させることができる。
特に、抗菌層3中に含まれる抗菌剤は、粒状をなし、その平均粒径が100nm以上5000nm以下であるのが好ましい。
これにより、抗菌剤による抗菌性をさらに効果的に発揮させることができる。また、さらに長期間にわたって優れた抗菌性を発揮することができ、粘着フィルム10の耐久性を向上させることができる。
このように、粒状をなす抗菌剤の平均粒径は、100nm以上5000nm以下であるのが好ましいが、300nm以上4500nm以下であるのがより好ましく、500nm以上4000nm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
なお、本明細書において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径のことを指す。平均粒径は、例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(例えば、COULTER ELECTRONICS社製MULTISIZER3)にて、50μmのアパチャーを用いた測定により求めることができる。
また、抗菌層3において粒子状の抗菌剤(分散質)が分散媒に分散している場合、抗菌剤の少なくとも一部が抗菌層3の外表面(粘着フィルム10の外表面)に露出、突出しているのが好ましい。
これにより、粘着フィルム10の抗菌性をより向上させることができる。
また、抗菌剤(分散質)を分散させる分散媒の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン系樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリエステル等の樹脂材料等が挙げられる。
中でも、抗菌層3は、抗菌剤に加え、ポリエステル、アクリル樹脂のうち少なくとも一方を含む樹脂材料を含んでいるのが好ましい。
これにより、抗菌層3の基材1に対する密着性を向上させることができ、例えば、曲げ等の応力が加わった場合でも、抗菌層3が不本意に剥離してしまうこと等をより効果的に防止することができる。また、これらの材料は、透明性に優れているため、抗菌層3の透明性(光の透過性)を向上させることができ、部材50に粘着フィルム10を貼着した状態での印刷層52の視認性をより向上させることができる。また、これらの材料は、前述した抗菌剤(特に、Agイオンが担持された抗菌剤等)との親和性に優れているため、抗菌層3中における抗菌剤の均一分散性を向上させる上で有利である。
なお、分散媒(結着材)としては、印刷用インクのメジウムまたはインク自身を用いてもよい。
抗菌層3中における樹脂材料の含有率は、特に限定されないが、30質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、40質量%以上88質量%以下であるのがより好ましく、50質量%以上85質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、抗菌層3中における抗菌剤の含有率を十分に高くし、十分な抗菌性を維持しつつ、抗菌層3の基材1に対する密着性を向上させることができ、例えば、曲げ等の応力が加わった場合でも、抗菌層3が不本意に剥離してしまうこと等をさらに効果的に防止することができる。また、部材50に粘着フィルム10を貼着した状態での印刷層52の視認性をさらに向上させることができる。
抗菌層3中における抗菌剤の含有率は、特に限定されないが、0.1質量%以上40質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以上20質量%以下であるのがより好ましく、1質量%以上10質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粘着フィルム10の抗菌性をより向上させることができる。また、抗菌層3中における樹脂材料の含有率を高めることができ、抗菌層3の基材1に対する密着性を向上させることができ、例えば、曲げ等の応力が加わった場合でも、抗菌層3が不本意に剥離してしまうこと等をさらに効果的に防止することができる。また、部材50に粘着フィルム10を貼着した状態での印刷層52の視認性をさらに向上させることができる。
また、抗菌層3は、前述した材料以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤等が挙げられる。
抗菌層3の厚さは、特に限定されないが、0.05μm以上10μm以下であるのが好ましく、0.1μm以上5μm以下であるのがより好ましい。
これにより、粘着フィルム10の抗菌性を向上させつつ、部材50の表面の形状に対する追従性をより向上させることができ、例えば、部材50の表面(粘着フィルム10が貼着される部位)が曲率半径の小さい曲面等であっても優れた密着性を確保することができる。また、基材1の透明性を好適に向上させることができ、粘着フィルム10を介した印刷層52の視認性を向上させることができる。
また、抗菌層3の厚さ(抗菌剤が突出している場合には、それ以外の部位での厚さ)をT[μm]、抗菌剤の平均粒径をD[μm]としたとき、0.3≦T/D≦3.0の関係を満足するのが好ましく、0.4≦T/D≦2.0の関係を満足するのがより好ましく、0.5≦T/D≦0.9の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、粘着フィルム10の抗菌性をより向上させることができる。
粘着フィルム10は、被着体50に貼着した状態で、被着体50の印刷層52を認識し得る程度の光透過性を有していればよいが、例えば、全光線透過率(JIS K7361-1:1997に準じて測定した値)が、20%以上100%以下であるのが好ましく、30%以上100%以下であるのがより好ましく、50%以上100%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粘着フィルム10を貼着した状態での被着体50の印刷層52の視認性をより向上させることができる。
また、粘着フィルム10のヘーズ(JIS K7136:2000に準じて測定した値)は、2.0%以下であるのが好ましく、1.0%以下であるのがより好ましく、0.8%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粘着フィルム10の透明性が非常に高くなり、粘着フィルム10を貼着した状態での被着体50の印刷層52の視認性をより向上させることができる。
粘着フィルム10が貼着される部材(被着体)50は、いかなる形状であってもよく、粘着フィルム10の形状としては、例えば、フィルム状、シート状等が挙げられる。
[貼着体]
次に、本発明に係る貼着体について説明する。
図3は、本発明の粘着フィルムが貼着された貼着体の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
貼着体100は、前述した粘着フィルム10が部材(被着体)50に貼着された構造を有している。そして、部材50は、基材51と、印刷層52とを有しており、粘着フィルム10は、印刷層52を被覆するように貼着されている。
また、図3に示すように、本実施形態の貼着体100では、部材50は、基材51の印刷層52が設けられた面とは反対の面側に粘着剤層53を有している。
このように、部材50が粘着剤層53を有していることにより、貼着体100を他の部材に貼着することができる。
また、すでに他の部材に貼着されている部材50に対して、後から、粘着フィルム10を貼着して、貼着体100を得ることもできる。これにより、部材50が貼着された状態ですでに使用されている部材や、すでに部材50が貼着され出荷待ちの状態の部材に、後天的(事後的)に抗菌性を付与することができる。
また、粘着フィルム10の部材50に対する粘着力(粘着フィルム10を部材50から剥離する際の剥離力)は、部材50の前記他の部材に対する粘着力(部材50を前記他の部材から剥離する際の剥離力)よりも小さいのが好ましい。
これにより、例えば、粘着フィルム10による抗菌性が低下してきた場合(例えば、粘着フィルム10の交換を行う場合等)等に、部材50が前記他の部材から不本意に剥離してしまうのを効果的に防止しつつ、粘着フィルム10を選択的に剥離することができる。
なお、剥離力としては、剥離速度:300mm/分という条件で、JIS Z0237:2009に規定される180°剥離試験に準じた測定により求められる剥離強度を採用することができる。
基材51は、いかなる材料で構成されていてもよく、基材51の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン;アクリル系樹脂;酢酸ビニル樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ-p-フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、基材51は、前述した材料以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤等が挙げられる。
また、基材51は、単層より構成されていてもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、基材51は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されていてもよい。
また、基材51は、印刷層52や粘着剤層53との密着性を高めるための表面処理が施されていてもよい。
基材51の厚さは、20μm以上500μm以下であるのが好ましく、30μm以上300μm以下であるのがより好ましく、40μm以上200μm以下であるのがさらに好ましい。
印刷層52は、色、模様、文字、記号、図形等の情報を観察者に与える機能を有する部位であり、印刷により形成された部位である。
印刷層52の形成に用いる印刷法は、特に限定されず、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等が挙げられる。
印刷層52の形成に用いることができるインクとしては、例えば、水性インク、油性インク、UVインク、ラテックスインク等が挙げられる。
粘着剤層53は、粘着剤を含む材料で構成されており、前記他の部材に密着し、部材50(貼着体100)を前記他の部材に固定する機能を有する。
粘着剤層53を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
アクリル系粘着剤は、アクリル系のモノマーを構成モノマーとして含んでいればよく、アクリル系以外のモノマーを含んでいてもよいが、アクリル系粘着剤を構成する全モノマーのうちアクリル系のモノマーが占める割合は、50質量%以上であるのが好ましく、70質量%以上であるのがより好ましく、90質量%以上であるのがさらに好ましい。
合成ゴム系粘着剤の具体例としては、スチレン-ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン-イソプレン、スチレン-イソプレンブロック、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレンブロック共重合体等が挙げられる。
ウレタン系粘着剤の具体例としては、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールとポリイソシアネート化合物との反応物等が挙げられる。
シリコーン系粘着剤の具体例としては、シリコーンゴムとシリコーンレジンを含有するもの等が挙げられる。
粘着剤層53は、主として粘着剤で構成されていればよく、粘着剤以外の成分を含んでいてもよい。
このような成分としては、例えば、紫外線吸収剤、粘着付与剤、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、光安定剤、架橋剤、着色剤、改質剤、防錆剤、難燃剤、加水分解防止剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、重合禁止剤、触媒、レベリング剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
[粘着フィルムの製造方法]
次に、粘着フィルム10の製造方法の好適な実施形態について説明する。
まず、前述したようなフィルム基材1を用意し、その一方の面に抗菌層3を形成する。
抗菌層3の形成は、例えば、抗菌層3の構成材料を含む液状の組成物を、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、コンマコート等の各種塗布法により、基材1上に塗布することにより行うことができる。
塗工液の塗膜を固化させることにより、抗菌層3を形成することができる。
そして、フィルム基材1の他方の面(抗菌層3が設けられた面とは反対側の面)側に粘着剤層2を形成する。粘着剤層2の形成方法は、特に限定されないが、フィルム基材1の他方の面上に、粘着剤組成物を付与することにより好適に形成することができる。
粘着剤層2を形成するための粘着剤組成物の付与は、例えば、液状の粘着剤組成物(塗工液)を、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、コンマコート、バーコート等の各種塗布法により、フィルム基材1上に塗布することにより行うことができる。
塗工液の塗膜を固化させることにより、粘着剤層2を形成することができる。
また、粘着剤層2は、いったん剥離ライナー上に形成し、その後、フィルム基材1に貼り合せてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記のものに限定されない。
例えば、粘着フィルムは、フィルム基材と粘着剤層との間や、フィルム基材と抗菌層との間に、少なくとも1層の中間層を有していてもよい。
10…粘着フィルム
1…フィルム基材
11…第1の面
12…第2の面
2…粘着剤層(フィルム粘着剤層)
3…抗菌層
50…部材(被着体)
51…基材
52…印刷層(印刷部)
53…粘着剤層
100…貼着体

Claims (3)

  1. 基材と印刷層とを有する部材に対して、前記印刷層を被覆するように貼着され、JIS K7136:2000に準じて測定した値としてのヘーズが2.0%以下である粘着フィルムであって、
    フィルム基材と、
    前記フィルム基材の一方の面側に設けられ、粘着剤を含む材料で構成された粘着剤層と、
    前記フィルム基材の他方の面側に設けられ、抗菌剤を含む材料で構成された抗菌層とを有し、
    前記フィルム基材は、ポリエステル、ポリオレフィンのうち少なくとも一方を含む材料で構成され、厚さが15μm以上75μm以下で、ポリエステル系、アクリル系またはポリウレタン系から選ばれる易接着性樹脂を塗布する方法による表面処理が施されたものであり、
    前記抗菌層は、ポリエステルおよび架橋剤を含み、厚さが0.1μm以上5μm以下であり、前記抗菌剤の含有率が1質量%以上20質量%以下であり、
    前記抗菌剤は、粒状をなし、その平均粒径が100nm以上4000nm以下であることを特徴とする粘着フィルム。
  2. 前記抗菌層は、Agイオンが担持された前記抗菌剤を含む請求項1に記載の粘着フィルム。
  3. 前記表面処理は、前記フィルム基材と前記抗菌層との密着性を高めるためのものである請求項1または2に記載の粘着フィルム。
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