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JP7124671B2 - 信号分析装置および信号分析方法 - Google Patents
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JP7124671B2 - 信号分析装置および信号分析方法 - Google Patents

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本発明は、信号を追尾する信号分析装置および信号分析方法に関する。
従来、狭帯域信号処理の解析手法として、FFT(Fast Fourier Transform)が広く用いられている。一方、低SNR(Signal-to-Noise Ratio)環境でも信号検出が可能な手法として、FOS(Fast Orthogonal Search)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
FOSはデータ長に依らず多数の基底関数セットを用意でき、そのセットから基底関数の選択、残差の計算、基底関数の選択を繰り返して周波数解析を行う。
Abdalla Osman, Aboelamgd Nourledin, Naser El-Sheimy, Jim Theriault and Scott Campbell, "Improved target detection and bearing estimation utilizing fast orthogonal search for real-time spectral analysis", Measurement Science and Technology, 2009
しかしながら、非特許文献1に開示された方法では、信号パワーと雑音パワーとが同等になるにつれて、信号も雑音も選択される確率は同等となるため、信号の継続的な検出は難しくなってくる。
本発明に係る信号分析装置は、受波信号と基底関数セットとを用いて、前記基底関数セットからの基底関数の選択と選択された基底関数を前記受波信号から差し引く演算処理とを繰り返すことで、観測時間単位であるスナップショット毎に前記受波信号を表す基底関数と該基底関数の振幅との組み合わせを推定する信号分析装置であって、前記スナップショット毎に選択された基底関数を含む基底関数リストを記憶する保持手段と、未選択の基底関数について分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値を算出する可能性値算出手段と、算出された前記存在可能性値に基づいて前記未選択の基底関数を前記基底関数リストに追加するか否かを判定する追加判定手段と、追加された基底関数を含む基底関数リストを用いて前記追加された基底関数の振幅を計算する再推定手段と、を有するものである。
本発明に係る信号分析方法は、受波信号と基底関数セットとを用いて、前記基底関数セットからの基底関数の選択と選択された基底関数を前記受波信号から差し引く演算処理とを繰り返すことで、観測時間単位であるスナップショット毎に前記受波信号を表す基底関数と該基底関数の振幅との組み合わせを推定する信号分析方法であって、前記スナップショット毎に選択された基底関数を含む基底関数リストを記憶し、未選択の基底関数について分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値を算出し、算出された前記存在可能性値に基づいて前記未選択の基底関数を前記基底関数リストに追加するか否かを判定し、追加された基底関数を含む基底関数リストを用いて前記追加された基底関数の振幅を計算するものである。
本発明によれば、信号の存在する可能性が高い基底関数を基底関数リストに追加して振幅を再推定しているので、追尾対象の信号を継続的に検出することができる。
本発明の実施の形態1に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。 図1に示した信号分析装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 FOS処理におけるスナップショットを説明するための図である。 比較例の信号分析装置の一構成例を示すブロック図である。 図4に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。 FOS処理におけるスナップショット毎に変動する雑音パワーの一例を示す図である。 比較例において、時間経過に伴って振幅が減衰する信号に対するFOSの結果を示す図である。 図1に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。 本実施の形態1において、時間経過に伴って振幅が減衰する信号に対するFOSの結果を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。 図10に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態3に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。 図12に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。 本実施の形態3において、S個のターゲットからの音を等間隔で直線に配置したR個のセンサで受波するモデルを示す図である。
実施の形態1.
本実施の形態1の信号分析装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。図1に示すように、信号分析装置1は、記憶部11および制御部12を有する。記憶部11は保持手段13を有する。制御部12は、FOS処理部20と、可能性値算出手段14と、追加判定手段15と、再推定手段16とを有する。FOS処理部20は、基底関数選択手段21、推定手段22、残差計算手段23および終了判定手段24を有する。
図2は、図1に示した信号分析装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。信号分析装置1は、例えば、コンピュータを含む情報処理装置である。記憶部11は、制御部12が実行する演算処理の結果を記憶する。記憶部11は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)装置である。制御部12は、プログラムを記憶するメモリ52と、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)51とを有する。CPU51がプログラムを実行することで、図1に示した、基底関数選択手段21、推定手段22、残差計算手段23、終了判定手段24、可能性値算出手段14、追加判定手段15および再推定手段16が構成される。
なお、基底関数選択手段21、推定手段22、残差計算手段23、終了判定手段24、可能性値算出手段14、追加判定手段15および再推定手段16が備える機能のうち、一部または全部が専用回路で構成されてもよい。専用回路は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。信号処理の一部または全部を専用回路で構成することで、信号処理の高速化を図ることができる。
本実施の形態1の信号分析装置1の構成を詳細に説明する前に、比較例の信号分析装置を説明する。比較例の信号分析装置は、スペクトログラム等の時間、周波数および信号成分の強さで表される三次元グラフ上にFOSの計算結果を表示する。
はじめに、比較例の信号分析装置が行う信号分析処理に用いられるFOSについて説明する。FOSはセンサの受波信号
Figure 0007124671000001
を、事前に用意したM個の基底関数からなる基底関数セット
Figure 0007124671000002
の中から、受波信号xとの誤差を小さくするL個の基底関数
Figure 0007124671000003
を当てはめて、狭帯域信号の捜索を行う。なお、文章中においては、基底関数Pのベクトルを「P^」で表す。例えば、任意のlの基底関数PをP^と表記し、L個の基底関数PのリストをP^と表記する。
時系列で変化する振幅を示す受波信号に対する観測時間単位をスナップショットと称する。ここで、Nは、1スナップショットの処理で用いる受波信号のサンプル数である。図3は、FOS処理におけるスナップショットを説明するための図である。図3に示すように、1スナップショットは、0~100%未満のオーバーラップ処理で設定される。受波信号に対するL個の基底関数の当てはめを、式(1)で表す。
Figure 0007124671000004
式(1)において、
Figure 0007124671000005
は、xが式(1)の第1項で構成されると仮定したときの真値との誤差を表す。式(1)におけるaは基底関数P^に対する重みである。
基底関数の一例として、解析対象の信号が狭帯域信号であるとすると、正弦関数と余弦関数とのペアとなる。このとき、M個の、正弦関数および余弦関数のペアで構成される基底関数セットPは、次の式(2)で表される。
Figure 0007124671000006
式(2)において、ω=2πfは角周波数であり、M、fは任意に設定することができる値である。式(2)の基底関数を用いる場合、式(1)は次の式(3)で表せる。
Figure 0007124671000007
FOSは、基底関数セットPおよび受波信号xから、式(3)に示すεを最小とする基底関数
Figure 0007124671000008
の組み合わせとその基底関数の個数Lとを推定する手法である。
図4は、比較例の信号分析装置の一構成例を示すブロック図である。比較例の信号分析装置100は、保持手段13を含む記憶部101と、FOS処理部20を含む制御部102とを有する。制御部102は、図に示さない、メモリおよびCPUを有する。メモリが記憶するプログラムをCPUが実行することで、基底関数選択手段21、推定手段22、残差計算手段23および終了判定手段24が構成される。記憶部101は、例えば、HDD装置である。
保持手段13は、予め用意された複数の基底関数を含む基底関数セットを記憶する。また、保持手段13は、受波信号に対する捜索回数が1から(t-1)までの信号分析処理でスナップショット毎に選択された基底関数を格納した基底関数リストを記憶する。保持手段13は、残差計算手段23が算出する残差信号x(t)を記憶する。
基底関数選択手段21は、捜索回数1回目では受波信号xを入力とし、捜索回数2回目以降では残差信号x(t-1)を入力とし、捜索回数tにおける基底関数の選択処理を行う。基底関数選択手段21は、選択した基底関数を含む基底関数リストP^と、基底関数に対する重みgおよび係数行列αとを出力する。
推定手段22は、基底関数リストP^と重みgおよび係数行列αとを入力とし、選択された基底関数の振幅Aを計算する。推定手段22は、基底関数リストP^と振幅Aとを出力する。残差計算手段23は、基底関数リストP^と振幅Aとを入力とし、受波信号xとの残差計算を行い、残差信号x(t)を出力する。
終了判定手段24は、残差信号x(t)を入力とし、終了条件が満たされるか否かを判定する。終了条件は、例えば、1つ前のスナップショットで推定された振幅が予め決められた閾値以下になることである。また、終了条件の別の例として、残差信号の残差パワーが予め決められた閾値以下になるという条件が挙げられる。終了判定の結果、終了条件が満たされない場合、終了判定手段24は、基底関数選択手段21に残差信号x(t-1)を出力する。終了判定の結果、終了条件が満たされる場合、終了判定手段24は、捜索終了時の回数LにおけるP^と振幅Aとを出力する。
図5は、図4に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。図5に示す手順の概要を説明する。
信号分析装置100は、基底関数の選択(ステップS501)、振幅の計算(ステップS502)および残差信号の計算(ステップS503)で狭帯域信号から追尾対象の信号を捜索する。信号分析装置100は、ステップS504において、検出すべき基底関数の成分がないと判定するまで、捜索回数を順次更新し、ステップS501~S503の処理を繰り返す。捜索が終了すると、信号分析装置100は、分析結果としてスペクトルを出力する。信号分析装置100は、スペクトル出力の後、図3に示したように、スナップショットkを(k+1)に更新し、スナップショット(k+1)の受波信号に対して、ステップS501~S504の処理を繰り返す。kは任意の正の整数である。その後、信号分析装置100は、スナップショット毎にスペクトルをスペクトログラム等の三次元グラフに表示する(ステップS505)。
以下に、図5に示した手順を詳しく説明する。なお、本実施の形態1において、スペクトルは、各周波数fに対する振幅
Figure 0007124671000009
のことである。
[基底関数の選択(ステップS501)]
基底関数選択手段21は、捜索回数(t-1)においてステップS503で算出された残差信号x(t-1)(t=0でx(t-1)=x)から最もよく当てはまる基底関数を基底関数セットPの中から選択する。
ここで、捜索回数(t-1)までに選択した基底関数を含む基底関数リスト
Figure 0007124671000010
は、次のように表される。
Figure 0007124671000011
また、捜索回数(t-1)まで、基底関数Pうち、未選択の基底関数を含む未選択基底関数リストUは、以下の通りである。
Figure 0007124671000012
未選択基底関数リストUにおいて、Qは用意したM個の基底関数の内の未選択の個数で、Q=M-(t-1)である。未選択基底関数リストUの中からq個目の基底関数を捜索する場合、基底関数選択手段21は、次式の行列Zqを作成する。
Figure 0007124671000013
ただし、
Figure 0007124671000014
である。ここで、基底関数セットP内の基底関数は基底関数同士で相関をもつ場合がある。相関を持つとスペクトル漏れが生じ、漏れ込んだ成分に微弱な信号が埋もれ、見逃す場合がある。そこで、Zq内の基底関数同士を直交化させた行列をWqとすると、基底関数選択手段21は、以下のように基底関数同士の直交化を図る。
Figure 0007124671000015
この行列Wqにおいて、
Figure 0007124671000016
である。式(3)の直交化後の式を、式(4)に示す。
Figure 0007124671000017
式(4)において、gq,lは直交化したwq,lに与える重みを表す。eは直交化後の誤差εを表す。係数αq,l,rを定義すると、高速化のために、基底関数選択手段21は、wq,lを直接求めることなく、gq,lとαq,l,rを、以下のように再帰的に求める。
Figure 0007124671000018
Figure 0007124671000019
Figure 0007124671000020
Figure 0007124671000021
ここで、式(5)~式(8)において{l=0,1,・・・,2t+1}である。
基底関数選択手段21は、未選択基底関数リストUの中から残差信号との誤差パワーを最小とする基底関数
Figure 0007124671000022
を選択する。誤差パワーeは次式で算出する。
Figure 0007124671000023
式(9)におけるxe(t-1)は残差信号であり、ステップS503で詳細に説明する。基底関数選択手段21は、式(9)によって選択した基底関数
Figure 0007124671000024
を用いて、次式のように基底関数リストP^を更新する。
Figure 0007124671000025
このとき、基底関数リストP^内の各基底関数に対応した重み
Figure 0007124671000026
および係数
Figure 0007124671000027
はステップS502の処理で用いられる。そのため、基底関数選択手段21は、
Figure 0007124671000028
を重みベクトルとして
Figure 0007124671000029
を保持手段13に保存し、
Figure 0007124671000030
を次式の下三角行列αとして保持手段13に保存する。
Figure 0007124671000031
[振幅の計算(ステップS502)]
FOSは、ステップS501で選択された基底関数リスト
Figure 0007124671000032
に対応する周波数
Figure 0007124671000033
のみに推定された振幅
Figure 0007124671000034
をもち、ステップS501で未選択の基底関数に対応する周波数の振幅値はゼロである。
推定手段22は、選択された各周波数に対する振幅
Figure 0007124671000035
を、直交化後の重みgと係数の行列αとを用いて、次の式(11)のように再帰的に求める。
Figure 0007124671000036
式(11)において、
Figure 0007124671000037
である。式(11)で求められたaは振幅ベクトルAtとして保持手段13に、以下のように保存される。
Figure 0007124671000038
[残差信号の計算(ステップS503)]
残差計算手段23は、ステップS501で選択された基底関数リストP^とステップS502で推定された振幅Aとを用いて、受波信号xから、選択された基底関数リストの成分を除くことで、残差信号x(t)を計算する。x(t)の計算は、次式で行われる。
Figure 0007124671000039
[終了判定(ステップS504)]
FOSは、受波信号と残差信号との誤差パワーを最小とする基底関数を選択する演算処理なので、捜索終盤は雑音のみしかない可能性が高い。捜索回数を必要以上に多くしてしまうと、無駄な計算と誤警報とが増加する要因となる。そのため、終了条件を設け、捜索の途中で打ち切ることが妥当である。終了判定手段24は、終了条件が満たされるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS504で、終了条件が満たされる場合、終了判定手段24は、ステップS501で選択された基底関数リストP^に対応する周波数とステップS502で推定された振幅Aとをスペクトログラム等の三次元グラフ上に表示する(ステップS505)。このときの捜索回数tが選択された基底関数の総数L=tとなる。一方、ステップS504において、終了条件が満たされない場合、終了判定手段24は次の捜索を基底関数選択手段21に指示する(ステップS501)。ステップS503で算出された残差信号x(t)は次のステップS501~S503の処理で用いられる。
FOSは、FFTと比較して、同じサンプル数で周波数分解能を詳細に設定できる。さらに、FOSは、窓関数を必要としないことからSNRの劣化を防げる。そのため、FOSは、FFTに比べて低SNR環境での信号検出能力の向上が期待できる。その結果、狭帯域信号検出の改善が期待できる。
しかし、低SNR環境におけるFOSは、信号成分が残っていたとしても雑音が選択される確率が高まるため、継続的な信号検出は難しい。
この問題の原因は、図5に示したステップS504における終了判定にあると考えられる。終了条件は、1つ前のスナップショットで推定された振幅値に対する閾値判定および残差パワーに対する閾値判定等が挙げられる。これらの閾値判定によって、残差信号に信号が含まれていない状況での早期の捜索終了が期待できる。しかし、定常性の雑音であっても、スナップショット毎では局所的な雑音パワーは変動する。図6は、FOS処理におけるスナップショット毎に変動する雑音パワーの一例を示す図である。図6に示すように、雑音が信号パワーを上回るようなスナップショットが存在し、そのようなスナップショットでは信号を捜索する前に上述した閾値に達してしまうことが考えられる。
図7は、比較例において、時間経過に伴って振幅が減衰する信号に対するFOSの結果を示す図である。比較例の信号分析方法では、信号の振幅が小さくなるに伴って、信号が存在する周波数を選択する前に捜索を終了してしまうことが多発し、図7に示すように時間方向で継続的に信号を検出することが難しくなる。
FOSの終了条件を緩和することで、信号が存在する周波数を選択することにつながるが、比較例の信号分析方法の説明で述べたように捜索回数を単純に増やすことは、誤検出の増加につながる。本実施の形態1は、捜索の終了条件を緩和せずに継続的に分析対象信号が存在する周波数を選択することで、従来のFOSにおける課題を解決するものである。
本実施の形態1の信号分析装置1の構成を、図1を参照して詳しく説明する。なお、比較例の信号分析装置100と同様な構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施の形態1の信号分析装置1は、図1に示すように、図4および図5を参照して説明した信号分析装置100に、可能性値算出手段14、追加判定手段15および再推定手段16が追加された構成である。
可能性値算出手段14は、捜索終了した基底関数リストP^と全ての基底関数を含む基底関数セットPとを入力とし、基底関数リストP^に対する周波数ビンの検出回数のカウントを行い、基底関数リストP^と重み付き検出回数DTmeanとを出力する。
追加判定手段15は、基底関数リストP^と重み付き検出回数DTmeanとを入力とし、重み付き検出回数DTmeanに基づいて未選択の基底関数を新規に追加するか否かを判定する。追加判定手段15は、未選択の基底関数を追加する場合、基底関数リストP^を更新し、更新された基底関数リストP^を出力する。
再推定手段16は、更新された基底関数リストP^を入力とし、基底関数リストP^に基づいて振幅Aを推定する。そして、再推定手段16は、スペクトログラム等の三次元グラフ上の推定結果を表示する。
次に、本実施の形態1の信号分析装置1の動作を説明する。図8は、図1に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。図8に示すステップS101~S104およびS108の処理は図5を参照して説明したステップS501~S505と同様なため、その詳細な説明を省略する。
[検出回数のカウント(ステップS105)]
可能性値算出手段14は、事前に用意されたM個の基底関数のセット
Figure 0007124671000040
に対して、ステップS104の終了判定で得られた基底関数リスト
Figure 0007124671000041
を用いて、どの基底関数が検出されたか、検出回数をカウントする。具体的には、
Figure 0007124671000042
の関係であるため、
Figure 0007124671000043
に一致する
Figure 0007124671000044
の周波数fに対し、可能性値算出手段14は、次式のように検出回数バッファDTへ検出回数をカウントする。
Figure 0007124671000045
ここで、kはスナップショット番号である。可能性値算出手段14は、α個前までのスナップショットのDTを用いて、k番目のスナップショットで検出されていない基底関数の(k-1)から(k-α)番目までの検出回数を次式のように見積もる。
Figure 0007124671000046
式(14)において、|DT(f,k)-1|は現スナップショットのFOSで選択済みの基底関数を除くための演算である。β(k)は重み係数であり、過去α個の平均的な検出回数で、可能性値算出手段14は、分析対象となる狭帯域信号の存在を判定する。この方法に限らず、直近の検出回数の重みの比率を上げるなどして、直近の検出回数を重視するなど自由に設定できる。重み付き検出回数DTmeanは、分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値に相当する。
[基底関数リストへ新規追加(ステップS106)]
ステップS105において可能性値算出手段14が式(14)で作成した重み付き検出回数
Figure 0007124671000047
に基づいて、追加判定手段15は、新しく基底関数を追加して基底関数リストを更新する。具体的には、追加判定手段15は、新規追加する基底関数として、DTmeanを用いて重み付き検出回数が多い周波数fに対応する基底関数
Figure 0007124671000048
を選択し、次式のように基底関数リストP^を更新する。
Figure 0007124671000049
ここで、θDTは閾値である。追加判定手段15は、閾値θDTよりも重み付き検出回数の多い周波数fに対応する基底関数は分析対象信号が存在する可能性が高いと判断し、その基底関数をP^に追加する。
[振幅の再計算(ステップS107)]
再推定手段16は、ステップS106において基底関数リストに新規で追加された基底関数の振幅を、ステップS106で更新された基底関数リストP^と式(5)~式(8)および式(11)~式(12)とを用いて計算する。再推定手段16は、更新された基底関数リストP^の基底関数に対応する周波数と基底関数リストP^の基底関数に対応する振幅Aとをスペクトログラム等の三次元グラフ上に表示する。
本実施の形態1の信号分析装置1は、スナップショット毎に受波信号を表す基底関数と基底関数の振幅との組み合わせを推定するFOS処理部20と、保持手段13と、可能性値算出手段14と、追加判定手段15と、再推定手段16とを有する。保持手段13は、スナップショット毎に選択された基底関数を含む基底関数リストを記憶する。可能性値算出手段14は、未選択の基底関数について分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値を算出する。追加判定手段15は、算出された存在可能性値に基づいて未選択の基底関数を基底関数リストに追加するか否かを判定する。再推定手段16は、追加された基底関数を含む基底関数リストを用いて、追加された基底関数の振幅を計算する。
本実施の形態1では、信号の存在する周波数を継続的に検出するために、信号の有無の判定にFOSの周波数ビン毎の検出回数を利用している。無相関雑音を仮定した場合、雑音を信号として誤検出した場合の検出周波数はスナップショット毎で異なる。そのため、雑音に対する検出周波数は時間的に不安定になる。一方、信号が存在する周波数は継続的に検出することが困難であっても、検出周波数は時間的に安定する。そのため、周波数ビン毎に検出回数をカウントすることで、信号の存在する周波数ビンの検出回数が増加し、それ以外の雑音のみの周波数ビンの検出回数は、信号の存在する周波数ビンよりは増加しないと考えられる。本実施の形態1の信号分析装置1は、過去の複数のスナップショットの捜索に基づいた検出回数を利用することで、信号の存在する可能性が高い周波数ビンを優先的に捜索することができるため、信号検出の時間的な継続性が向上する。
図9は、本実施の形態1において、時間経過に伴って振幅が減衰する信号に対するFOSの結果を示す図である。図9を図7と比較すると、図7に比べて、信号をより継続的に検出できていることがわかる。本実施の形態1では、捜索の終了条件を緩和せずに、信号の存在する可能性が高い基底関数を基底関数リストに追加して振幅を再推定しているので、追尾対象の信号を継続的に検出することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2は、実施の形態1で説明した信号分析方法において、追加した基底関数が信号分析対象でない場合、追加した基底関数を基底関数リストから除外するものである。
本実施の形態2の信号分析装置の構成を説明する。本実施の形態2では、実施の形態1で説明した構成と同一の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図10は、本発明の実施の形態2に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。
図10に示すように、信号分析装置1aは、記憶部11および制御部12を有する。制御部12は、FOS処理部20と、可能性値算出手段14と、追加判定手段15と、再推定手段16と、除外判定手段31とを有する。保持手段13は、過去に選択された基底関数の振幅の統計量が格納される振幅値バッファを記憶する。
除外判定手段31は、基底関数リストP^と振幅Aおよび振幅値バッファとを入力とし、追加された基底関数の除外判定を行い、判定結果を反映させた基底関数リストP^と振幅Aとを出力する。
次に、本実施の形態2の信号分析装置1aの動作を説明する。図11は、図10に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。図11に示すステップS201~S204およびS210の処理は図5を参照して説明したステップS501~S505と同様なため、その詳細な説明を省略する。また、図11に示すステップS205~S207の処理は図8を参照して説明したステップS105~107と同様なため、その詳細な説明を省略する。
ステップS204の後、終了判定手段24は、基底関数リストP^と振幅Aとを出力した後、振幅値バッファ
Figure 0007124671000050
への振幅値の保存を、次式のように行う。
Figure 0007124671000051
[追加した基底関数の除外判定(ステップS208)]
除外判定手段31は、ステップS206で更新された基底関数リストP^と、ステップS207で算出された基底関数リストP^に対する振幅Aと、振幅値バッファAmpとを用いて、追加された基底関数の除去判定を行う。具体的には、除外判定手段31は、追加した基底関数
Figure 0007124671000052
に対する過去の振幅の統計量として平均および分散を、振幅値バッファAmpから次式のように計算する。
Figure 0007124671000053
このとき、
Figure 0007124671000054
の平均と分散は非零成分のみで算出され、αは非零のみの過去のスナップショット数とする。除外判定手段31は、算出した平均と分散に基づいて次式のような
Figure 0007124671000055
に対する除外判定を行う。
Figure 0007124671000056
ここで、Vは重みである。2つの関係式のうち、上段の関係式が満たされる場合、除外判定手段31は、追加された基底関数を基底関数リストP^から除外する(ステップS209)。一方、下段の関係式が満たされる場合、除外判定手段31は、追加された基底関数を基底関数リストP^に維持する。除外判定手段31は、基底関数リストP^の基底関数に対応する周波数と基底関数リストP^の基底関数に対する振幅Aとをスペクトログラム等の三次元グラフ上に表示する(ステップS210)。
本実施の形態2の信号分析装置1aは、再推定手段16によって算出された振幅と過去の基底関数の振幅の統計量とに基づいて、追加された基底関数を基底関数リストから除外するか否かを判定する除外判定手段31を有するものである。
実施の形態1では、追加判定で条件を満たす基底関数が追加されるが、追加された基底関数の信号が雑音であるかについての判別は行われていない。そのため、現在のスナップショットにおいて、追加された基底関数の信号が雑音である可能性もある。そこで、狭帯域信号は定常的な信号であるため、本実施の形態2の信号分析装置1aでは、過去に検出された基底関数の振幅値から、追加された基底関数の統計量を算出し、その統計量に基づいて、追加された基底関数の信号が雑音であるかを判定している。信号分析対象となった信号が雑音である場合、算出した信号の統計量にしたがわないため、本実施の形態2では、その信号が雑音か否かを判別できる。そのため、実施の形態1と同様な効果が得られるだけでなく、追加された基底関数の信号が雑音である場合の誤警報を抑制することができる。その結果、誤警報の増加を回避できる。
実施の形態3.
本実施の形態3は、整相処理による信号到来方位推定に対して、実施の形態1を適用したものである。
本実施の形態3の信号分析装置の構成を説明する。本実施の形態3では、実施の形態1および2で説明した構成と同一の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図12は、本発明の実施の形態3に係る信号分析装置の一構成例を示す図である。
図12に示すように、信号分析装置1bは、記憶部11および制御部12を有する。記憶部11は保持手段13を有する。制御部12は、FOS処理部20と、可能性値算出手段14と、追加判定手段15と、再推定手段16とを有する。信号分析装置1bには、高速フーリエ変換部(FFT部)40を介して、複数のセンサを有するセンサアレイ50が接続されている。センサアレイ50の各センサで観測される信号は、FFT部40によってフーリエ変換された後、制御部12に入力される。センサアレイ50の形状は、例えば、直線等間隔アレイである。
センサアレイ50が直線等間隔アレイである場合、基底関数は、一例として、ステアリングベクトル(SV)が考えられる。ステアリングベクトルについては、信号分析装置1bの動作の説明で述べる。保持手段13は、複数のステアリングベクトルを含むSVセットを記憶する。
基底関数選択手段21は、捜索回数1回目では各センサの受波信号X(f)を入力とし、捜索回数2回目以降では残差信号X(f,t-1)を入力として、捜索回数tにSVセットからステアリングベクトルを選択する。基底関数選択手段21は、選択したステアリングベクトルを含むSVリストP^と各ステアリングベクトルに対する重みgおよび係数行列αとを出力する。
推定手段22は、SVリストP^と重みgおよび係数行列αとを入力として、SVリストP^と振幅Aとを出力する。本実施の形態3では、推定手段22は、入力されるSVリストP^を用いて、信号の到来方位を含む整相出力Aを算出してもよい。整相出力の推定については後述する。残差計算手段23は、SVリストP^と振幅Aとを入力として、残差信号X(f,t)を算出する。残差計算手段23は、SVリストP^と整相出力Aとを入力として、残差信号X(f,t)を算出してもよい。
終了判定手段24は、残差信号X(f,t)を入力とし、終了条件が満たされるか否かを判定する。終了判定手段24は、終了条件が満たされない場合、残差信号X(f,t-1)を基底関数選択手段21に出力し、終了条件が満たされる場合、捜索終了時におけるSVリストP^と振幅Aを出力する。終了判定手段24は、振幅Aの代わりに、信号を推定方位へ整相した結果を出力してもよい。
可能性値算出手段14は、捜索終了したSVリストP^と全てのステアリングベクトルを含むSVセットPとを入力とし、SVリストP^に対する周波数ビンの検出回数のカウントを行い、SVリストP^と重み付き検出回数DTmeanとを出力する。
追加判定手段15は、SVリストP^と重み付き検出回数DTmeanとを入力とし、重み付き検出回数DTmeanに基づいて未選択のステアリングベクトルを新規に追加するか否かを判定する。追加判定手段15は、未選択のステアリングベクトルを追加する場合、SVリストP^を更新し、更新されたSVリストP^を出力する。
再推定手段16は、更新されたSVリストP^を入力とし、時間、方位および整相出力の三次元グラフ上に、SVリストP^に基づいて振幅Aを推定し、推定結果を表示する。再推定手段16は、更新されたSVリストP^を用いて、整相出力Aを算出してもよい。
次に、本実施の形態3の信号分析装置1bの動作を説明する。図13は、図12に示した信号分析装置が実行する信号分析方法の手順を示すフロー図である。ここでは、推定手段22および再推定手段16は、AおよびAについて、振幅の代わりに、信号を推定方位へ整相した結果を出力する場合で説明する。
ステップS301において、基底関数選択手段21は、捜索回数1回目では各センサの受波信号X(f)を入力とし、捜索回数tにSVセットからステアリングベクトルを選択する。基底関数選択手段21は、選択したステアリングベクトルを含むSVリストP^と各ステアリングベクトルに対する重みgおよび係数行列αとを出力する。なお、捜索回数2回目以降では、ステップS301において、基底関数選択手段21は、残差信号X(f,t-1)を入力とする。
ステップS302において、推定手段22は、SVリストP^と重みgおよび係数行列αとを入力として、SVリストP^と整相出力Aとを出力する。ステップS303において、残差計算手段23は、SVリストP^と整相出力Aとを入力として、残差信号X(f,t)を算出する。ステップS304において、終了判定手段24は、残差信号X(f,t)が入力されると、終了条件が満たされるか否かを判定する。
ステップS304の判定の結果、終了条件が満たされない場合、終了判定手段24は、残差信号X(f,t-1)を基底関数選択手段21に出力する(ステップS301)。一方、ステップS304の判定の結果、終了条件が満たされる場合、終了判定手段24は、捜索終了時におけるSVリストP^と整相出力Aを出力する。
ステップS305において、可能性値算出手段14は、捜索終了したSVリストP^と全てのステアリングベクトルを含むSVセットPとを入力とし、SVリストP^に対する周波数ビンの検出回数のカウントを行う。そして、可能性値算出手段14は、SVリストP^と重み付き検出回数DTmeanとを出力する。
ステップS306において、追加判定手段15は、SVリストP^と重み付き検出回数DTmeanとを入力とし、重み付き検出回数DTmeanに基づいて未選択のステアリングベクトルを新規に追加するか否かを判定する。追加判定手段15は、未選択のステアリングベクトルを追加する場合、SVリストP^を更新し、更新されたSVリストP^を出力する。
ステップS307において、再推定手段16は、更新されたSVリストP^を入力とし、SVリストP^に基づいて整相出力Aを推定する。再推定手段16は、時間、方位および整相出力の三次元グラフ上に推定結果のスペクトルを出力する(ステップS308)。ステップS308の後、信号分析装置1bは、次のスナップショットの受波信号に対して、ステップS301~S308の処理を繰り返す。
図14は、本実施の形態3において、S個のターゲットからの音を等間隔で直線に配置したR個のセンサで受波するモデルを示す図である。図14に示すモデルの場合を考える。このとき、r番目のセンサのフーリエ変換後のある周波数fにおける受波信号Xr(f)、{r=1,2,・・・,R}は、以下となる。
Figure 0007124671000057
ここで、arsはr番目のセンサで受波したs番目のターゲットの振幅、dはセンサ間隔、θrsはr番目のセンサからみたs番目のターゲットの到来方向である。φはs番目のターゲットの初期位相、cは音速、noiseはr番目のセンサで受波した雑音である。同様に得られたR個のセンサ出力
Figure 0007124671000058
を用いて、θ方向へ整相した出力Y(θ,f)は次式で表される。
Figure 0007124671000059
ここで、b(θ,f)は各センサの受波信号をθ方向へ整相するステアリングベクトルであり、
Figure 0007124671000060
と表される。出力Y(θ,f)は、θがセンサアレイからみたs番目のターゲットの到来方向θに一致した場合に大きくなるので、Y(θ,f)のピーク方向が推定方位となり、ピークの数が推定ターゲット数となる。X(f)は,ステアリングベクトルを用いて以下のように表すことができる。
Figure 0007124671000061
ここで、
Figure 0007124671000062
であり、
Figure 0007124671000063
である。式(1)と式(18)を比較すると、ステアリングベクトルbが基底関数に対応していることがわかる。また、周波数解析における1スナップショットの受波信号
Figure 0007124671000064
は、推定手段22および再推定手段16によって行われる信号到来方位推定では、各センサの受波信号
Figure 0007124671000065
に対応していることがわかる。以上より、基底関数セットPは、次式に示すような整相方向θを任意に設定可能なステアリングベクトルのセットBに置き換えられる。
Figure 0007124671000066
このようにして、FOSを信号の到来方位推定に適用することができる。実施の形態1で図8を参照して説明したステップS101~S108と図13に示したステップS301~S308の動作原理は同じである。本実施の形態3において、実施の形態1と同様に、実施の形態2を適用することもできる。
従来の整相方向の分解能は(π/M)でありセンサ数に依存する。そのため、詳細な方位推定を行う場合は、多くのセンサを必要とする。センサ数以上に分析対象を分割すると、ステアリングベクトル同士の直交関係を維持できず、整相方位以外に対して漏れこみが発生する。整相方位に隣接した方位から成分が漏れ込んでくるため、整相方位に関する成分と漏れ込んできた成分との区別ができず分解能は向上しない。これに対して、本実施の形態3の信号分析装置1bでは、FOS処理でステアリングベクトルを残差計算と直交化するので、センサ数を増やすことなく、方位推定の精度向上が期待できる。
なお、実施の形態1~3では、FOSを用いた信号分析方法について説明したが、FOSの代わりにOMP(Orthogonal Matching Pursuit)を用いてもよい。OMPはFOSに近似した方法である。OMPについて簡単に説明する。はじめに、OMPは、残差信号(捜索1回目は受波信号)との相関が最も高い基底関数を基底関数セットから選択する。続いて、OMPは、選択後に既に選択済みである基底関数リストと直交化を行い、直交化した基底関数リストと受波信号とから残差信号を計算する。基底関数リストを選択した結果を、上述した実施の形態1~3に、FOSの場合と同様に適用することができる。ループの終了判定はFOSと同様に残差信号から行う。
また、実施の形態1~3では、周波数解析のために基底関数の一例として正弦関数および余弦関数を用いて説明したが、正弦関数および余弦関数に限らずウェーブレット関数等の他の基底関数を用いてもよい。また、実施の形態1~3では、説明のために、振幅、信号到来方位および整相出力を推定する手段として、推定手段22および再推定手段16を説明したが、推定手段22が再推定手段16の機能を備えていてもよい。
1、1a、1b 信号分析装置
11 記憶部
12 制御部
13 保持手段
14 可能性値算出手段
15 追加判定手段
16 再推定手段
20 FOS処理部
21 基底関数選択手段
22 推定手段
23 残差計算手段
24 終了判定手段
31 除外判定手段
40 FFT部
50 センサアレイ
51 CPU
52 メモリ
100 信号分析装置
101 記憶部
102 制御部。

Claims (12)

  1. 受波信号と基底関数セットとを用いて、前記基底関数セットからの基底関数の選択と選択された基底関数を前記受波信号から差し引く演算処理とを繰り返すことで、観測時間単位であるスナップショット毎に前記受波信号を表す基底関数と該基底関数の振幅との組み合わせを推定する信号分析装置であって、
    前記スナップショット毎に選択された基底関数を含む基底関数リストを記憶する保持手段と、
    未選択の基底関数について分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値を算出する可能性値算出手段と、
    算出された前記存在可能性値に基づいて前記未選択の基底関数を前記基底関数リストに追加するか否かを判定する追加判定手段と、
    追加された基底関数を含む基底関数リストを用いて前記追加された基底関数の振幅を計算する再推定手段と、
    を有する信号分析装置。
  2. 前記保持手段は、過去に選択された基底関数の振幅の統計量を記憶し、
    前記再推定手段によって算出された振幅と前記統計量とに基づいて、前記追加された基底関数を前記基底関数リストから除外するか否かを判定する除外判定手段を、さらに有する、請求項1に記載の信号分析装置。
  3. 前記基底関数セットは正弦関数および余弦関数のペアで構成され、
    前記受波信号は狭帯域信号に属する、請求項1または2に記載の信号分析装置。
  4. 前記受波信号は、複数のセンサを含むセンサアレイで観測される信号である、請求項1または2に記載の信号分析装置。
  5. 前記基底関数はステアリングベクトルであり、
    前記センサアレイが直線等間隔アレイであり、
    前記スナップショット毎に前記受波信号を表す前記ステアリングベクトルに基づいて前記振幅を推定する推定手段をさらに有し、
    前記推定手段は、前記受波信号の到来方位を推定する、請求項4に記載の信号分析装置。
  6. 前記可能性値算出手段は、
    過去に選択された基底関数の重み付け平均値から、前記未選択の基底関数について前記存在可能性値を算出する、請求項1~5のいずれか1項に記載の信号分析装置。
  7. 受波信号と基底関数セットとを用いて、前記基底関数セットからの基底関数の選択と選択された基底関数を前記受波信号から差し引く演算処理とを繰り返すことで、観測時間単位であるスナップショット毎に前記受波信号を表す基底関数と該基底関数の振幅との組み合わせを推定する信号分析方法であって、
    前記スナップショット毎に選択された基底関数を含む基底関数リストを記憶し、
    未選択の基底関数について分析対象信号の存在の可能性を示す存在可能性値を算出し、
    算出された前記存在可能性値に基づいて前記未選択の基底関数を前記基底関数リストに追加するか否かを判定し、
    追加された基底関数を含む基底関数リストを用いて前記追加された基底関数の振幅を計算する、
    信号分析方法。
  8. 過去に選択された基底関数の振幅の統計量を記憶し、
    前記追加された基底関数の振幅と前記統計量とに基づいて、前記追加された基底関数を前記基底関数リストから除外するか否かを判定する、請求項7に記載の信号分析方法。
  9. 前記基底関数セットは正弦関数および余弦関数のペアで構成され、
    前記受波信号は狭帯域信号に属する、請求項7または8に記載の信号分析方法。
  10. 前記受波信号は複数のセンサを含むセンサアレイで観測される信号である、請求項7または8に記載の信号分析方法。
  11. 前記基底関数はステアリングベクトルであり、
    前記センサアレイが直線等間隔アレイであり、
    前記スナップショット毎に前記受波信号を表す前記ステアリングベクトルに基づいて前記振幅を推定する際、前記受波信号の到来方位を推定する、請求項10に記載の信号分析方法。
  12. 過去に選択された基底関数の重み付け平均値から、前記未選択の基底関数について前記存在可能性値を算出する、請求項7~11のいずれか1項に記載の信号分析方法。
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