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JP7129745B2 - 剥落防止構造及びその構築方法 - Google Patents
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本発明は、例えばコンクリート構造物のような構造物から剥離した剥片の落下を防止する剥落防止シートが用いられる剥落防止構造及びその構築方法に関する。
従来、経年劣化したコンクリート構造物の表面から剥離した剥片の落下を防止する剥落防止シートとして、特許文献1の形状保持体が重ねられた合成樹脂シート、特許文献2の網状のメッシュシート、特許文献3のFRP格子筋が重ねられた網状のメッシュシート(特許文献3の図7、段落[0045]~[0049]参照)が知られている。
これらの合成樹脂シートやメッシュシートは、単体では柔らかくて形が変りやすいことから、取付面に凹凸や湾曲部がある場合にも取付面になじんで貼りやすいものの、単体では保形性が低いために敷設作業時の取扱いに難がある。このような施工時の取扱いの不便さは、特許文献1の形状保持体や、特許文献3のFRP格子筋をシートに重ねて設けることにより、ある程度解消することが可能である。
特開2015-129406号公報 特開2001-355343号公報 特許2006-9266号公報
ところで、網状のメッシュシートで剥落防止構造を構築する場合、ワッシャー及びアンカーボルトに対応する大きさの正方形の開口が縦横に配置されるようにFRP格子筋が設けられる特許文献3のメッシュシートを用いると、施工時の取扱いは容易になるものの、取付面になじませることが困難となる。即ち、このFRP格子筋が重ねられたメッシュシートは、正方形の開口を構成するFRP格子筋の高い剛性によって良好な保形性が得られるものの、高すぎる剛性、保形性により、凹凸や湾曲部がある取付面に追従させることが難しくなってしまう。そのため、凹凸や湾曲部がある取付面に追従させることができると同時に、良好な保形性を有する剥落防止シートが求められている。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであり、トンネルの凹凸や湾曲部がある取付面に優れた追従性を発揮することができると共に、良好な保形性を有し、施工時の取扱いを容易化することができる剥落防止シートが用いられる剥落防止構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
本発明の剥落防止構造は、網状のメッシュシートと、前記メッシュシートの一方の面に重ねられて前記メッシュシートと固着されている格子状の保形材を備え、前記保形材の横桟の相互の間隔が前記保形材の縦桟の相互の間隔よりも大きく形成され、前記保形材の前記横桟と前記縦桟で囲まれた長方形の開口が縦横に配置されており、前記横桟の相互の間隔と前記縦桟の相互の間隔との比が5:1~2:1の範囲である剥落防止シートが用いられ、前記剥落防止シートの前記メッシュシートが、コンクリート構造物であるトンネルの覆工コンクリート面若しくは前記覆工コンクリート面に形成されたプライマー層の表面を取付面として、前記取付面側に配置されて前記取付面に略沿うように敷設され、前記トンネルに打設されたアンカーに螺合されたナットでプレートが前記取付面側に押圧され、前記プレートで前記保形材が前記取付面側に押圧されて前記剥落防止シートが取り付けられていると共に、前記保形材の前記横桟が並ぶ縦方向をトンネル周方向に、前記保形材の前記縦桟が並ぶ横方向をトンネル軸方向にして、前記剥落防止シートが配置されていることを特徴とする。
これによれば、メッシュシートに重ねられる長方形の開口が縦横に配置される保形材により、適度な保形性を得ることができる。また、保形材の横桟の間隔を保形材の縦桟の間隔よりも大きく形成し、長方形の開口が縦横に配置された構成により、剥落防止シートを横方向に曲げて変形しやすくすることができ、剥落防止シートを変形して凹凸や湾曲部になじませることができる。即ち、凹凸や湾曲部がある取付面に優れた追従性を発揮することができると共に、良好な保形性を有し、施工時の取扱いを容易化することができる剥落防止シートとすることができる。また、保形材をプレートで押圧して、剥落防止シートを取付面に簡単に取り付けることができる。また、トンネルの覆工コンクリート面には掘進方向に湾曲した部分、へこんだ部分、突き出した部分がある場合が多いが、保形材の縦桟が並ぶ横方向には剥落防止シートは曲げて変形しやすいことから、横方向をトンネル軸方向に揃えて剥落防止シートを敷設することにより、覆工コンクリート面に掘進方向に存在する湾曲した部分、へこんだ部分、或いは突き出した部分に容易に追従することができる。また、保形材の横桟が並ぶ縦方向において、剥落防止シートはトンネル周方向に沿って撓む程度の適度な剛性を発揮することから、取り扱いを容易化することができる。
本発明の剥落防止構造は、前記プレートの幅方向の両端に前記剥落防止シートと逆側に浮き上がる段差部が形成され、両端の前記段差部の間隔が前記保形材の前記縦桟の相互の間隔に対応して設定され、前記プレートの両端の前記段差部により前記保形材の前記縦桟が前記取付面側に押圧されて前記剥落防止シートが取り付けられていることを特徴とする。
これによれば、両端の段差部により、保形材の縦桟を取付面側に押圧して剥落防止シートを取付面により簡単に取り付けることができる。また、両端の段差部が保形材の縦桟を押圧する構成であるから、長方形の開口の長手方向にプレートや段差部を移動して取り付けることが容易であり、剥落防止シートの取り付けに際してアンカーの打設箇所の変更、調整に柔軟に適応することができる。
本発明の剥落防止構造の構築方法は、本発明の剥落防止構造を構築する方法であって、コンクリート構造物であるトンネルの覆工コンクリート面にプライマー層を形成して前記剥落防止シートを配置し、前記剥落防止シートの前記メッシュシートと前記プライマー層を貫通するようにして前記トンネルの覆工コンクリートに穿孔を形成する第1工程と、前記プレートが外挿され、前記プレートの後側に前記ナットが螺合された前記アンカーを前記穿孔に挿入し、前記アンカーを前記覆工コンクリートに打設する第2工程と、前記ナットを螺入して、前記プレートで前記保形材を前記取付面側に押圧する第3工程を備えることを特徴とする。
これによれば、プライマー層でもコンクリート構造物の施工面の剥落防止を図ることができる。また、プレートで剥落防止シートの保形材を取付面側に押圧することにより、メッシュシートをプライマー層と密着させ、確実に剥落防止を図ることができると共に、メッシュシートとプライマー層の密着、保形材の取付面側への押圧により、補強効果も得ることができる。
本発明の剥落防止構造を用いることにより、トンネルの凹凸や湾曲部がある取付面に優れた追従性を発揮することができると共に、良好な保形性を有することから、施工時の取扱いを容易化することができる。
本発明による実施形態の剥落防止シートの平面説明図。 実施形態の剥落防止シートにプレート、アンカー、ナットを配置した状態の部分正面図。 実施形態の剥落防止シートにプレート、アンカー、ナットを配置した状態の部分斜視図。 (a)は実施形態の剥落防止シートの取付に用いられるアンカーの正面図、(b)はその縦断面図、(c)はその拡張状態の縦断面図。 (a)は実施形態の剥落防止シートの取付に用いられるナットの側面図、(b)はその縦断面図。 (a)は実施形態の剥落防止シートの取付に用いられるプレートの側面図、(b)はその正面図。 (a)~(c)は実施形態の剥落防止シートが敷設される剥落防止構造の施工例を説明する断面説明図。 実施形態の剥落防止シートが敷設された第1例の剥落防止構造の斜視説明図。 実施形態の剥落防止シートが敷設された第2例の剥落防止構造の斜視説明図。
〔実施形態の剥落防止シート、剥落防止構造及びその構築方法〕
本発明による実施形態の剥落防止シート1は、図1~図3に示すように、網状のメッシュシート2と、メッシュシート2の一方の面に重ねられてメッシュシート2と固着されている格子状の保形材3を備える。
メッシュシート2は、例えば基糸が縦糸と横糸として縦横配置されるなど基糸が網状に配置される基布21と、基布の表面を被覆する被覆材22とから構成される(図7参照)。メッシュシート2は、被覆材22で基糸毎に外周を被覆することにより、隣り合う基糸間に開口が設けられる構成としてもよく、又は、被覆材22で基布21全体の片側面若しくは両側面を面状に被覆することにより、隣り合う基糸間に開口がなく被覆材22で閉じられる構成としてもよい。図7の例のメッシュシート2は、基布21全体の施工面と逆側の片側面が被覆材22で面状に被覆されているものである。
メッシュシート2の素材、編み方や織り方等の形状には適用可能な範囲で適宜の素材、形状を用いることが可能である。例えば、基布21の基糸を高強度のビニロン繊維とし、このビニロン繊維を緯糸挿入ラッセル編みで編んだものとし、更に、ビニロン繊維の基糸の外周にポリ塩化ビニル(PVC)系合成樹脂の被覆材22を周設するようにして被覆したメッシュシート2、又は、基布21の基糸をポリエステル繊維として平織等で織り、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム等のフィルム状の合成樹脂を基布21全体の片側面若しくは両側面に固着したメッシュシート2等とすると良好である。また、メッシュシート2の目開きの最大箇所の長さは、後述する保形材3の縦桟32・32相互の間隔よりも小さくすることが剥落防止の観点から好ましい。
保形材3は、横桟31と縦桟32が縦横に配置されており、横桟31・31相互の間隔が縦桟32・32相互の間隔よりも大きく形成され、横桟31と縦桟32で囲まれた長方形の開口33が縦横に配置されている。横桟31・31相互の間隔と、縦桟32・32相互の間隔は、本発明の趣旨の範囲内で適宜設定することが可能であるが、横桟31・31相互の間隔と、縦桟32・32相互の間隔の比は、5:1~2:1の範囲とすると好適である。図示例の横桟31・31相互の間隔は163mm、縦桟32・32相互の間隔の55mmとなっており、横桟31・31相互の間隔と縦桟32・32相互の間隔の比は、約3:1になっている。
保形材3の横桟31と縦桟32の断面視形状は本発明の趣旨の範囲内で適宜であり、例えば断面視矩形、断面視円形、断面視楕円形、断面視H字形等とすると良好である。また、保形材3の素材には、適用可能な範囲で適宜の素材を用いることが可能であり、例えばFRPとすると良好である。図示例の保形材3の素材は、ガラス繊維に耐アルカリ性を有する熱硬化合成樹脂を含浸させたFRPとしている。本発明による実施形態の剥落防止シート1は、メッシュシート2で柔軟性を、保形材3で剛性を保つものであり、メッシュシート2と保形材3の仕様によって施工箇所に応じた最適な可撓性を選択することができる。
本実施形態の剥落防止シート1を敷設する剥落防止構造では、例えばアンカー4、ナット5、プレート6を用いて剥落防止シート1が取付面に取り付けられる。本例のアンカー4は、芯棒打込み式アンカーであり、図4に示すように、スリーブ状のアンカー本体41と、アンカー本体41に内挿される芯棒42とから構成される。アンカー本体41には、先端から軸方向に複数のスリット411が切り込まれ、周方向に離間するスリット411で分割された拡張片412が設けられている。拡張片412の内側には段差部413が形成されており、芯棒42が打ち込まれて弾頭形の先端部421が段差部413に入り込むことにより、拡張片412が拡張するようになっている。また、アンカー本体41の後部の外周面には雄ねじ414が形成されている。
本例のナット5は、図5に示すように、座付きの緩み止めナットである。ナット5には、雌ねじ穴51の座部52と逆側に板バネ53が嵌着されており、図示例では2枚の板バネ53が嵌め込まれている。雌ねじ穴51は、アンカー本体41の雄ねじ414に螺合可能な大きさとピッチで形成され、ナット5は、プレート6が外挿されたアンカー本体41の雄ねじ414に、プレート6の後側に位置して螺合される。
本例のプレート6は、ステンレス等で形成され、図6に示すように、平板状の基部61を有し、基部61の略中央にアンカー4を挿通する挿通穴62が形成されている。基部61の幅方向の両側には、略く字形に屈曲されて段差部63が形成されており、換言すればプレート6の幅方向の両端に剥落防止シート1と逆側に浮き上がるようにして段差部63が形成されている。段差部63の基部61からの浮かし高さHは、保形材3の縦桟32の厚みに略対応する高さになっており、例えば縦65mm×横65mm×厚さ2mmのプレート6において浮かし高さ5mm等で形成される。また、プレート6の両端の段差部63・63の間隔は、保形材3の縦桟32・32の間隔に対応するように設定されている。
そして、剥落防止シート1を敷設する剥落防止構造を構築する際には、例えば図7に示すように、コンクリート構造物11の施工面12を整え、プライマーを塗布してプライマー層13を形成する。下地層に相当するプライマー層13は、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はアクリル樹脂等の施工面12のひび割れに含浸して固化するプライマー等を塗布して形成する。プライマー層13を形成する場合には、プライマー層13の表面が剥落防止シート1の取付面となる。
その後、メッシュシート2を取付面に相当するプライマー層13の表面側に配置して剥落防止シート1を配置し、ドリル14を剥落防止シート1のメッシュシート2とプライマー層13を貫通させるようにして、施工面12の所定位置でコンクリート構造物11に穿孔15を形成する(図7(a)参照)。この際、穿孔15を形成する位置は、プレート6を支持するアンカー4が打設される位置であることから、プレート6の両側の段差部63・63を隣り合う縦桟32・32に対応するように配置し、配置したプレート6の挿通穴62にドリル14を通して穿孔15を形成しても良好である。
次いで、予めプレート6が外挿され、アンカー埋込長+剥落防止シート厚+プレート厚に略対応するプレート6の後側の位置にナット5が螺合されたアンカー4を穿孔15内に挿入し、芯棒42をハンマー16で打ち込んで拡張片412を拡張させ、アンカー4をコンクリート構造物11に打設する(図7(b)、(c)参照)。この剥落防止シート1を貫通するアンカー4の打設により、剥落防止シート1は施工面12に対して仮固定される。
その後、アンカー4の雄ねじ414に螺合されているナット5を螺入し、ナット5でプレート6を取付面側或いは施工面12側に押圧して、プレート6の両端の段差部63・63で保形材3の隣り合う縦桟32・32を取付面側或いは施工面12側に押圧する。これにより、プレート6を介して剥落防止シート1或いはそのメッシュシート2がプライマー層13の外表面に押し付けられるように取り付けられ、剥落防止構造が構築される(図7(c)参照)。構築された剥落防止構造では、剥落防止シート1或いはそのメッシュシート2が取付面に相当するプライマー層13の表面に略沿うように敷設されてプライマー層13の外表面と隙間なく密着し、プライマー層13の表面に湾曲した隆起部等がある場合にも、剥落防止シート1或いはそのメッシュシート2が密接するように設けられる。
本実施形態の剥落防止シート1或いはこれを用いる剥落防止構造は、起伏の大きなコンクリート構造物11の施工面12に良好に適応することが可能であり、例えば図8のように施工の進行方向Dに大きな凹み121がある施工面12に適応することが可能である。この場合、剥落防止シート1は、凹み121が現われる施工の進行方向Dに曲げやすい剥落防止シート1の縦桟32が並ぶ横方向(横桟31の延びる方向で延在する桟の本数の少ない方向)を合わせ、進行方向Dに直交する方向に剥落防止シート1の横桟31が並ぶ縦方向(縦桟31の延びる方向で延在する桟の本数の多い方向)を合わせて敷設するようにし、剥落防止構造を構築すると好適である。
また、図9のように施工面12がトンネルTの覆工コンクリート面であり、この覆工コンクリート面に剥落防止シート1を敷設して剥落防止構造を構築する場合、剥落防止シート1の横桟31が並ぶ縦方向(縦桟31の延びる方向で延在する桟の本数の多い方向)をトンネル周方向Cに合わせ、剥落防止シート1の曲げやすい縦桟32が並ぶ横方向(横桟31の延びる方向で延在する桟の本数の少ない方向)をトンネル軸方向Xに合わせて剥落防止シート1を敷設し、剥落防止構造を構築すると好適である。これにより、トンネル軸方向Xの施工面12に現われる起伏に、曲げやすい縦桟32が並ぶ横方向で剥落防止シート1を曲げて略沿わせることができると共に、トンネル内周面に倣う程度に撓ませることができる横桟31が並ぶ縦方向で剥落防止シート1を曲げてトンネル内周面の施工面12或いは取付面に相当するプライマー層13の表面に略沿わせることができる。
本実施形態の剥落防止シート1によれば、メッシュシート2に重ねられる長方形の開口33が縦横に配置される保形材3により、適度な保形性を得ることができる。また、保形材3の横桟31の間隔を縦桟32の間隔よりも大きく形成し、長方形の開口33が縦横に配置された構成により、剥落防止シート1を横方向に曲げて変形しやすくすることができ、剥落防止シート1を変形して凹凸や湾曲部になじませることができる。即ち、凹凸や湾曲部がある取付面或いは施工面12に優れた追従性を発揮することができると共に、良好な保形性を有し、施工時の取扱いを容易化することができる剥落防止シート1とすることができる。
また、本実施形態の剥落防止シート1を用いる剥落防止構造やその構築方法によれば、プライマー層13でもコンクリート構造物11の施工面12の剥落防止を図ることができる。また、保形材3をプレート6で押圧して、剥落防止シート1を施工面12或いは取付面に相当するプライマー層13の表面に簡単に取り付けることができる。また、メッシュシート2をプライマー層13と密着させ、確実に剥落防止を図ることができると共に、メッシュシート2とプライマー層13の密着、保形材3の施工面12或いは取付面側への押圧により、補強効果も得ることができる。
また、段差部63・63で保形材3の縦桟32・32を施工面12側に押圧する構成により、剥落防止シート1を施工面12或いは取付面に相当するプライマー層13の表面により簡単に取り付けることができる。更に、長方形の開口33の長手方向にプレート6や段差部63・63を移動して取り付けることが容易であり、剥落防止シート1の取り付けに際してアンカー4の打設箇所の変更、調整に柔軟に適応することができる。
また、トンネルTの覆工コンクリート面を施工面12として剥落防止構造を構築する場合、トンネルTの覆工コンクリート面には掘進方向に湾曲した部分、へこんだ部分、突き出した部分がある場合が多いが、保形材3の縦桟32・32が並ぶ横方向には剥落防止シート1は曲げて変形しやすいことから、横方向をトンネル軸方向Xに揃えて剥落防止シート1を敷設することにより、覆工コンクリート面に掘進方向に存在する湾曲した部分、へこんだ部分、或いは突き出した部分に容易に追従することができる。また、保形材3の横桟31が並ぶ縦方向において、剥落防止シート1はトンネル周方向Tに沿って撓む程度の適度な剛性を発揮することから、取り扱いを容易化することができる。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記内容や変形例も含まれる
例えば上記実施形態の剥落防止構造では、プレート6の段差部63・63で剥落防止シート1の保形材3の縦桟32・32を施工面12側に押圧する構造としたが、プレートで保形材を施工面側に押圧して剥落防止シートを取り付ける構成であれば本発明の剥落防止構造に含まれる。また、本発明の剥落防止構造で用いられるアンカー、ナット、プレートは本発明の趣旨の範囲内で適宜である。また、本発明の剥落防止構造には、プライマー層が施工面に形成されておらず、コンクリート構造物等の施工面を取付面として剥落防止シートが敷設される構成も含まれる。
本発明は、トンネル、橋、塔等の剥片が落下するおそれがある各種構造物、或いは柱、梁、桁、壁、スラブ下面等の剥片が落下するおそれがある各種構造物の一部に設置して利用することができる。
1…剥落防止シート 2…メッシュシート 21…基布 22…被覆材 3…保形材 31…横桟 32…縦桟 33…開口 4…アンカー 41…アンカー本体 411…スリット 412…拡張片 413…段差部 414…雄ねじ 42…芯棒 421…先端部 5…ナット 51…雌ねじ穴 52…座部 53…板バネ 6…プレート 61…基部 62…挿通穴 63…段差部 11…コンクリート構造物 12…施工面 121…凹み 13…プライマー層 14…ドリル 15…穿孔 16…ハンマー H…浮かし高さ D…施工の進行方向 T…トンネル C…トンネル周方向 X…トンネル軸方向

Claims (3)

  1. 網状のメッシュシートと、前記メッシュシートの一方の面に重ねられて前記メッシュシートと固着されている格子状の保形材を備え、前記保形材の横桟の相互の間隔が前記保形材の縦桟の相互の間隔よりも大きく形成され、前記保形材の前記横桟と前記縦桟で囲まれた長方形の開口が縦横に配置されており、前記横桟の相互の間隔と前記縦桟の相互の間隔との比が5:1~2:1の範囲である剥落防止シートが用いられ、
    前記剥落防止シートの前記メッシュシートが、コンクリート構造物であるトンネルの覆工コンクリート面若しくは前記覆工コンクリート面に形成されたプライマー層の表面を取付面として、前記取付面側に配置されて前記取付面に略沿うように敷設され、前記トンネルに打設されたアンカーに螺合されたナットでプレートが前記取付面側に押圧され、前記プレートで前記保形材が前記取付面側に押圧されて前記剥落防止シートが取り付けられていると共に、
    前記保形材の前記横桟が並ぶ縦方向をトンネル周方向に、前記保形材の前記縦桟が並ぶ横方向をトンネル軸方向にして、前記剥落防止シートが配置されていることを特徴とする剥落防止構造
  2. 前記プレートの幅方向の両端に前記剥落防止シートと逆側に浮き上がる段差部が形成され、
    両端の前記段差部の間隔が前記保形材の前記縦桟の相互の間隔に対応して設定され、
    前記プレートの両端の前記段差部により前記保形材の前記縦桟が前記取付面側に押圧されて前記剥落防止シートが取り付けられていることを特徴とする請求項記載の剥落防止構造。
  3. 請求項1又は2記載の剥落防止構造の構築方法であって、
    コンクリート構造物であるトンネルの覆工コンクリート面にプライマー層を形成して前記剥落防止シートを配置し、前記剥落防止シートの前記メッシュシートと前記プライマー層を貫通するようにして前記トンネルの覆工コンクリートに穿孔を形成する第1工程と、
    前記プレートが外挿され、前記プレートの後側に前記ナットが螺合された前記アンカーを前記穿孔に挿入し、前記アンカーを前記覆工コンクリートに打設する第2工程と、
    前記ナットを螺入して、前記プレートで前記保形材を前記取付面側に押圧する第3工程を備えることを特徴とする剥落防止構造の構築方法。
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