以下に、本発明の実施の形態にかかる無線通信携帯端末、無線通信システム、作業支援方法、および作業支援プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる情報収集システムの構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる情報収集システム10は、複数の設備に設けられる複数のメータ11,12,・・・,1nと、コンピュータ2と、無線通信システム3とを含む。
メータ11,12,・・・,1nは、電気メータ、水道メータ、またはガスメータなどのメータであり、需要家の設備における電気、水道、またはガスなどの利用量を計測する。また、メータ11,12,・・・,1nは、計測した利用量を本体表面に指示値を表示することができる。以下、メータ11,12,・・・,1nを各々個別に区別せずに示す場合、メータ1と記載する場合がある。nは3以上の整数である。
コンピュータ2は、例えば、クラウドコンピューティングシステムに配置されるコンピュータであり、無線通信システム3およびネットワーク4を介して、メータ11,12,・・・,1nの指示値の情報を含む検針情報を収集する。ネットワーク4は、例えば、携帯電話通信網または無線WAN(Wide Area Network)などを含む。なお、コンピュータ2は、パーソナルコンピュータなどの端末装置であってもよく、サーバであってもよい。また、コンピュータ2は、クラウドコンピューティングシステムに配置されていなくてもよい。
無線通信システム3は、メータ11,12,・・・,1nの指示値の情報を含む検針情報を収集し、ネットワーク4を介して収集した検針情報をコンピュータ2へ送信することができる。かかる無線通信システム3は、無線通信携帯端末5と、無線通信機61,62,・・・,6nとを備える。nは3以上の整数である。
無線通信携帯端末5は、検針員によって携帯され、無線通信機61,62,・・・,6nとの通信によってメータ1の指示値の情報を含む検針情報を取得することで、メータ1の検針を行う。かかる無線通信携帯端末5は、無線通信によってネットワーク4を介してコンピュータ2と通信可能に接続される。また、無線通信携帯端末5は、無線通信機6と無線通信によって情報の送受信を行う。
無線通信機61,62,・・・,6nは、メータ11,12,・・・,1nのうち対応するメータ1に取り付けられる。例えば、無線通信機61は、メータ11に取り付けられ、無線通信機62は、メータ12に取り付けられ、無線通信機6nは、メータ1nに取り付けられる。以下、無線通信機61,62,・・・,6nを各々個別に区別せずに示す場合、無線通信機6と記載する場合がある。
無線通信機6は、メータ1と通信を行い、メータ1から指示値の情報を取得する。また、無線通信機6は、メータ1から取得した指示値の情報を含む検針情報を無線通信によって無線通信携帯端末5へ送信する。無線通信機6と無線通信携帯端末5との無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)などの近距離無線通信である。
ここで、実施の形態1にかかる情報収集システム10における情報収集処理のシーケンスについて説明する。図2は、実施の形態1にかかる情報収集システムにおける情報収集処理シーケンスを示す図である。
図2に示すように、コンピュータ2は、ネットワーク4を介して無線通信携帯端末5に、検針対象情報を送信する(ステップS1)。検針対象情報は、例えば、検針対象のメータ1のIDであるメータID、無線通信機6のIDである無線機ID、および無線通信機6の認証コードなどの情報を含む。なお、検針対象情報は、コンピュータ2から無線通信携帯端末5へ送信されることに代えて、検針員が無線通信携帯端末5に直接入力することもできる。
次に、無線通信携帯端末5と無線通信機6との間の通信確立と認証が行われる(ステップS2)。かかるステップS2の処理において、無線通信携帯端末5は、検針対象情報に含まれる無線機IDの無線通信機6に対し通信接続の要求を行い、その後、検針対象情報に含まれる認証コードを含む認証要求を無線通信機6に対して行う。これにより、無線通信携帯端末5と無線通信機6との間で通信確立が行われ、無線通信機6による無線通信携帯端末5の認証が行われる。
次に、無線通信携帯端末5は、メータ1の指示値を要求する検針要求を無線通信機6に送信する(ステップS3)。無線通信機6は、無線通信携帯端末5から検針要求を受信すると、検針要求をメータ1に送信する(ステップS4)。メータ1は、無線通信機6から検針要求を受信すると、指示値の情報を含む検針応答を無線通信機6へ送信する(ステップS5)。なお、メータ1は、無線通信機6からの検針要求を受信することなく、指示値の情報を無線通信機6へ送信することもできる。
次に、無線通信機6は、指示値の情報を含む検針応答を無線通信携帯端末5へ送信する(ステップS6)。なお、無線通信機6は、無線通信携帯端末5からの検針要求を受信することなく、指示値の情報を無線通信携帯端末5へ送信することもできる。無線通信携帯端末5は、無線通信機6から検針応答を受信すると、無線通信機6との間の通信を切断し(ステップS7)、無線通信機6から取得した指示値の情報とかかる指示値の情報を取得した日時である取得日時の情報などを含む検針情報をコンピュータ2へ送信する(ステップS8)。
無線通信携帯端末5は、ステップS2,S3,S6,S7の処理を複数の無線通信機6の各々との間で行うことで、複数のメータ1で計測された指示値の情報を収集することができる。また、無線通信携帯端末5は、検針情報をコンピュータ2へ送信しなくてもよい。
次に、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末5における作業支援処理について説明する。図3は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末による作業支援処理シーケンスを示す図である。
図3に示すように、複数の無線通信機61,62,・・・,6nは、ブロードキャストによって電波を送信する(ステップS111,S112,・・・,S11n)。無線通信携帯端末5は、複数の無線通信機61,62,・・・,6nからブロードキャストにより送信される電波の受信強度を計測し、計測した受信強度と受信強度を計測したときの無線通信携帯端末5の座標位置とを関連付けて記憶する(ステップS121,S122,・・・,S12n)。無線通信携帯端末5は、例えば、検針員が複数の無線通信機61,62,・・・,6nを含む領域を移動した場合に、ステップS121,S122,・・・,S12nの処理を実行することができる。
次に、無線通信携帯端末5は、ステップS121,S122,・・・,S12nで記憶した受信強度と座標位置とに基づいて、複数の無線通信機61,62,・・・,6nを含む領域の複数の座標位置での無線通信機6からの電波の受信強度を推測する(ステップS13)。
次に、無線通信携帯端末5は、ステップS13で推測した各座標の受信強度に基づいて、無線通信機6との通信を支援する支援情報を生成し(ステップS14)、生成した支援情報を地図上に表示した画像である支援画像を表示する(ステップS15)。無線通信携帯端末5は、例えば、ステップS13で推測した各座標位置での受信強度に基づいて、無線通信機6の通信範囲、および無線通信機6を含む領域での推奨移動経路および推奨通信座標などを演算し、演算結果に基づく画像を支援画像として表示する。推奨移動経路は、検針員の移動距離が短くなるように演算される。推奨通信座標は、無線通信機6と通信する際に推奨する無線通信携帯端末5の座標位置である。
図4は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末に表示される支援画像の一例を示す図である。図4に示すように、支援画像105は、地図110上に支援情報120が重畳された画像である。地図110は、各需要家の建物1111,1112を示す画像と、需要家の建物間にある道路112を示す画像と、道路112の中央に設置されたフェンス113を示す画像とを含む。また、地図110には、無線通信機61が取り付けられたメータ11の座標位置1141を示す画像と、無線通信機62が取り付けられたメータ12の座標位置1142を示す画像とが含まれる。
支援情報120は、無線通信機61の通信範囲1211を示す画像と、無線通信機62の通信範囲1212を示す画像と、無線通信携帯端末5の現在地123を示す画像と、推奨移動経路124を示す画像と、無線通信機61の推奨通信座標1261を示す画像と、無線通信機62の推奨通信座標1262を示す画像を含む。無線通信機61の通信範囲1211には、通信品質が高品質である範囲1221を示す画像が含まれ、無線通信機62の通信範囲1212には、通信品質が高品質である範囲1222を示す画像が含まれる。
通信範囲1211,1212は、例えば、無線通信携帯端末5が無線通信機61,62との間で通信が可能であると推測される最大範囲であり、推測される電波強度が第1閾値以上である範囲である。範囲1221,1222は、無線通信携帯端末5が無線通信機61,62との間で高品質の通信が可能であると推測される最大範囲であり、推測される電波強度が第2閾値以上の範囲である。第2閾値は、第1閾値よりも高い値であり、例えば、無線通信携帯端末5が無線通信機61,62との過去の通信の結果に基づいて変更される。
なお、支援情報120は、例えば、無線通信機6の通信範囲を示す画像、推奨移動経路を示す画像、および推奨通信座標の画像のうち一部のみを含む情報であってもよい。また、支援情報120は、無線通信機6の推測受信強度から得られ且つ無線通信機6との通信を支援する画像であれば、無線通信機6の通信範囲を示す画像および推奨移動経路を示す画像に限定されない。
このように、無線通信携帯端末5は、推測した各無線通信機6の受信強度に基づいて、無線通信機6の通信範囲および推奨移動経路などを示す支援情報120を表示するため、無線通信機6との通信が成功した座標位置を地図上に表示する場合に比べ、検針員が効率的に移動するための情報を検針員に提供することができる。
以下、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末5の構成について具体的に説明する。図5は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末の構成例を示す図である。図5に示すように、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末5は、位置計測部11と、無線通信部12,13と、入力部14と、表示部15と、記憶部16と、制御部17とを備える。
位置計測部11は、無線通信携帯端末5の現在位置を示す座標位置を計測する。位置計測部11は、計測した無線通信携帯端末5の座標位置を制御部17へ出力する。位置計測部11は、GPS(Global Positioning System)の受信機であるが、IMU(Inertial Measurement Unit)などであってもよい。位置計測部11は、例えば、絶対座標系であるGPS座標系における無線通信携帯端末5の座標位置を計測する。以下、便宜上、緯度をX軸の座標で表し、経度をY軸の座標で表す。
無線通信部12は、無線通信機6との間で近距離無線通信を行う。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth、またはBLEである。無線通信部12は、無線通信機6から受信した電波の強度である受信強度を計測し、計測した受信強度を示す受信強度情報を制御部17へ出力する。なお、無線通信部12は、近距離無線通信に代えて、無線LAN(Local Area Network)通信を行う構成であってもよい。
無線通信部13は、無線LAN通信、無線WAN(Wide Area Network)通信、または携帯電話通信などを行い、ネットワーク4を介してコンピュータ2との間で各種情報の送受信が可能である。
入力部14は、検針員からの入力を受け付ける入力装置であり、例えば、タッチパネルである。なお、入力部14は、キーボードまたはマウスなどであってもよい。表示部15は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、表示部15は、液晶ディスプレイなどによって実現される。なお、入力部14がタッチパネルである場合、入力部14と表示部15とは一体化される。
記憶部16は、計測受信強度情報、通信対象情報、通信成否情報、推測受信強度情報、検針情報、および地図情報などの各種の情報を記憶する。制御部17は、座標取得部21と、受信強度取得部22と、通信制御部23と、通信管理部24と、受信強度推測部25と、地図作成部26と、処理部27とを備える。
座標取得部21は、位置計測部11によって計測された無線通信携帯端末5の座標位置の情報を含む座標情報を取得する。受信強度取得部22は、無線通信部12によって計測された無線通信機6の受信強度を示す計測強度情報を取得し、座標取得部21から計測座標情報を取得する。計測座標情報は、無線通信部12によって無線通信機6の受信強度が計測されたときの無線通信携帯端末5の座標位置を示す情報である。
受信強度取得部22は、取得した計測強度情報と計測座標情報とを関連付けた情報である計測受信強度情報を記憶部16に記憶する。図6は、実施の形態1にかかる計測受信強度情報を含む計測受信強度テーブルの一例を示す図である。図6に示す計測受信強度テーブルは、「計測強度」と「計測座標」とが関連付けられた情報である計測受信強度情報を含む。「計測強度」は、上述した計測強度情報である。「計測座標」は、上述した計測座標情報である。
図6に示す例では、緯度が「X1」で経度が「Y1」の座標位置に存在する無線通信携帯端末5によって受信された無線通信機6の電波の強度が「-70dB」であることを示している。また、緯度が「X2」で経度が「Y2」の座標位置に存在する無線通信携帯端末5によって受信された無線通信機6の電波の強度が「-69dB」であることを示している。
図5に戻って、制御部17の説明を続ける。通信制御部23は、無線通信部12を制御し、無線通信部12と無線通信機6との通信の確立、認証、および暗号化、および無線通信機6からの指示値の情報の取得などの処理を行う。また、通信制御部23は、無線通信部13を制御し、無線通信部13を介してコンピュータ2との間で各種の情報の送受信を行う。
通信管理部24は、通信対象の無線通信機6の情報を含む通信対象情報を記憶部16から取得し、取得した通信対象情報を通信制御部23へ出力する。また、通信管理部24は、検針者から入力部14に検針作業開始操作が行われた場合、通信制御部23に検針作業開始要求を行う。
図7は、実施の形態1にかかる通信対象情報を含む通信対象テーブルの一例を示す図である。図7に示す通信対象テーブルは、「無線機ID」、「座標位置」、「認証コード」、「暗号キー」、および「メータID」を示す情報を含む。「無線機ID」は、各無線通信機6に固有の識別情報である。「座標位置」は、無線通信機6が取り付けられたメータ1の座標位置を示す情報である。「認証コード」は、無線通信機6との通信の認証に用いられる情報である。「暗号キー」は、無線通信機6と送受信されるデータの暗号化および復号化を行うための秘密キーの情報である。「メータID」は、各メータ1に固有の識別情報である。
図7では、無線機ID「R0001」の無線通信機6が、メータID「M0001」のメータ1に取り付けられ、メータID「M0001」のメータ1の座標位置が緯度「X10」で経度「Y10」であることを示している。また、図7では、無線機ID「R0001」の無線通信機6の認証コードが「92827」であり、無線機ID「R0001」の無線通信機6の暗号キーが「iSs9d76fdZ3」である。
また、図7では、無線機ID「R0002」の無線通信機6が、メータID「M0002」のメータ1に取り付けられ、メータID「M0002」のメータ1の座標位置が緯度「X11」で経度「Y11」であることを示している。また、図7では、無線機ID「R0002」の無線通信機6の認証コードが「28762」であり、無線機ID「R0002」の無線通信機6の暗号キーが「2yu457Shde」である。なお、以下においては、無線機ID「R0001」の無線通信機6が無線通信機61であり、無線機ID「R0002」の無線通信機6が無線通信機62であるとして説明する。
図5に戻って、制御部17の説明を続ける。通信制御部23は、通信管理部24から通信対象情報を取得し、さらに通信管理部24から検針作業開始要求があった場合、通信対象情報に基づいて無線通信機6との通信を確立し、無線通信機6からメータ1の指示値を含む検針情報を取得する。検針情報には、上述した検針応答に含まれる情報であり、メータID、無線機ID、および指示値などが含まれる。通信制御部23は、取得した検針情報を記憶部16に記憶し、無線通信機6から検針情報を取得すると、無線通信機6との通信を切断する。
ここで、通信制御部23が通信管理部24から取得した通信対象情報に含まれる無線機IDが「R0001」,「R0002」であるとする。この場合、通信制御部23は、無線通信機61からの電波が無線通信部12で受信された場合、無線通信機61との通信を確立し、無線通信機61から検針情報を取得する。また、通信制御部23は、無線通信機62からの電波が無線通信部12で受信された場合、無線通信機62との通信を確立し、無線通信機62から検針情報を取得する。
無線通信機6からの電波から得られる通信データのヘッダには無線機IDが含まれており、通信制御部23は、ヘッダに含まれる無線機IDが通信対象情報に含まれる無線機IDと一致する通信データを送信する無線通信機6と通信を確立することができる。
また、通信制御部23は、無線通信機6との通信を確立した後、無線通信機6に認証コードを含む認証データを送信する。通信制御部23は、認証データによって無線通信機6に認証された後、無線通信機6との間で暗号通信を行う。具体的には、通信制御部23は、暗号通信により、無線通信機6にメータ1の検針情報を要求する検針要求を送信する。通信制御部23は、通信対象情報に含まれる暗号キーを用いて暗号通信を行う。例えば、通信制御部23は、無線通信機61と暗号通信を行う場合、無線機ID「R0001」に関連付けられた暗号キー「iSs9d76fdZ3」でデータの暗号化および復号化を行う。
通信制御部23は、検針要求に応じて無線通信機6から送信される検針応答を受信し、かかる検針応答から検針情報を抽出する。通信制御部23は、抽出した検針情報に無線通信機6と通信した日時とを関連付けて記憶部16に記憶する。通信制御部23は、検針情報を記憶部16に記憶した後、無線通信機6との通信を切断する。
また、通信制御部23は、無線通信機6との通信確立を開始してから検針情報を取得して記憶部16に記憶するまで完了した場合は通信が成功したことを示す成功情報を含む通信成否情報を記憶部16に記憶する。また、通信制御部23は、無線通信機6と通信処理を開始した後、接続確立の失敗、認証の失敗、検針情報の受信の失敗、通信のタイムアウト、またはその他の原因により検針情報の記憶部16への記憶が完了しなかった場合、通信が失敗したことを示す失敗情報を含む通信成否情報を記憶部16に記憶する。
図8は、実施の形態1にかかる通信成否情報を含む通信結果テーブルの一例を示す図である。図8に示す通信結果テーブルは、「無線機ID」、「通信日時」、「座標位置」、および「通信結果」を示す情報を含む。「無線機ID」は、各無線通信機6に固有の識別情報である。「通信日時」は、無線通信携帯端末5が無線通信機6と通信を開始した日時を示す情報である。「座標位置」は、無線通信機6と通信を開始した無線通信携帯端末5の座標位置を示す情報である。「通信結果」は、通信が成功したことを示す成功情報または通信が失敗したことを示す失敗情報である。
図8に示す例では、座標位置が緯度「X11」および経度「Y10」で無線機ID「R0001」の無線通信機61との通信が成功したことが示され、座標位置が緯度「X12」および経度「Y12」で無線機ID「R0002」の無線通信機62との通信が失敗したことが示される。また、図8に示す例では、座標位置が緯度「X11」および経度「Y12」で無線機ID「R0002」の無線通信機62との通信が成功したことが示される。
図5に戻って、制御部17の説明を続ける。受信強度推測部25は、記憶部16に記憶された計測受信強度情報に基づいて、各無線通信機6の周囲の複数の座標位置での受信強度を推測する。例えば、受信強度推測部25は、記憶部16に記憶されたメータ1の座標位置と、計測受信強度情報に含まれる計測強度および計測座標とに、距離の2乗に比例して減衰する法則である減衰法則を適用して各座標の受信強度を推測する。
例えば、受信強度推測部25は、メータ1の座標位置と各計測座標との間の距離に上記減衰法則を適用して、メータ1の座標位置での受信強度を推測し、メータ1の座標位置での推測受信強度から上記減衰法則を適用して、無線通信機6の周囲の各座標の受信強度を推測することができる。メータ1の座標位置は、無線通信機6の座標位置と実質的に同一である。
なお、受信強度推測部25は、計測受信強度情報に含まれていない座標位置での受信強度を推測するが、計測受信強度情報に含まれている座標位置での受信強度を上述した減衰法則を用いて推測することもできる。
また、受信強度推測部25は、記憶部16に記憶される地図情報に基づいて、無線通信機6の周囲に障害物があると判定した場合、かかる障害物を考慮して無線通信機6の周囲の各座標の受信強度を推測することができる。例えば、受信強度推測部25は、全面金属の障害物は通過しない、および隙間が空いていれば通過するなどの電波特性を考慮して、無線通信機6の周囲の各座標の受信強度を推測することができる。
また、受信強度推測部25は、天候なども考慮して無線通信機6の周囲の各座標の受信強度を推測することができる。例えば、受信強度推測部25は、雨が降っている場合には、晴れの場合に比べて電波の減衰係数を高くした演算によって、各座標の受信強度を推測することができる。
受信強度推測部25は、推測した受信強度と座標位置とに関連付けた情報である推測受信強度情報を記憶部16に記憶する。図9は、実施の形態1にかかる推測受信強度情報を含む推測受信強度テーブルの一例を示す図である。図9に示す推測受信強度テーブルは、「座標位置」と「推測受信強度」とが関連付けられた情報である推測受信強度情報を含む。「座標位置」は、無線通信機6の電波が無線通信携帯端末5で受信されると仮定した場合の無線通信携帯端末5の座標位置を示す情報である。「推測受信強度」は、受信強度推測部25によって推測される無線通信機6の受信強度を示す情報である。
図9に示す例では、無線通信携帯端末5の座標位置が緯度「X10」および経度「Y11」である場合に、無線通信携帯端末5で受信されると推測された無線通信機6の電波の強度が「-65dB」であることを示している。また、図9に示す例では、無線通信携帯端末5の座標位置が緯度「X10」および経度「Y12」である場合に、無線通信携帯端末5で受信されると推測された無線通信機6の電波の強度が「-68dB」であることを示している。
図5に戻って、制御部17の説明を続ける。地図作成部26は、複数の無線通信機61,62,・・・,6nを含む領域についての地図110の情報である地図情報を生成または更新する。地図作成部26は、例えば、検針員による入力部14への操作および記憶部16に記憶された情報に基づいて、地図情報を生成することができる。
例えば、地図作成部26は、検針員から入力部14への操作に基づいて、障害物を示す情報、検針員が通行可能な座標位置を示す情報、検針員が通行できない座標位置を示す情報、および検針員の通行に負荷がかかる階段などの座標位置などを地図情報に追加することができる。障害物を示す情報は、障害物の座標位置、形状、および材質などの情報を含む。
なお、地図作成部26は、記憶部16に記憶された通信対象情報に基づいて、複数の無線通信機61,62,・・・,6nの座標位置を示す情報を地図情報に追加することもできる。また、記憶部16に記憶される地図情報は、コンピュータ2からネットワーク4を介して通信制御部23が取得した情報であってもよい。
処理部27は、受信強度推測部25によって推測された受信強度の情報を含む推測受信強度情報に基づいて、各無線通信機6との通信を支援する支援情報120を地図110上に重畳した画像を表示部15に表示する。例えば、処理部27は、各無線通信機6の通信範囲を示す情報を支援情報120として地図110上に重畳した画像を表示部15に表示したり、複数の無線通信機6を含む領域での推奨移動経路を示す情報を支援情報120として地図110上に重畳した画像を表示部15に表示したりすることができる。
処理部27は、通信品質演算部31と、推奨移動経路演算部32と、表示処理部33とを備える。通信品質演算部31は、記憶部16に記憶された計測受信強度情報、推測受信強度情報、および通信成否情報に基づいて、各無線通信機6の周囲の複数の座標位置での無線通信機6との通信品質を演算する。
例えば、通信品質演算部31は、受信強度が基準強度以上の座標位置での無線通信携帯端末5による無線通信機6との通信品質が「高品質」であると推測する演算を行う。通信品質が「高品質」であるとは、例えば、無線通信携帯端末5による無線通信機6との通信が安定して成功すると推測されることを意味する。通信品質演算部31で用いられる基準強度は、例えば、-70dBである。かかる基準強度は、例えば、上述した第2閾値である。以下、通信品質が高品質であることを高通信品質と記載する場合がある。
通信品質演算部31は、通信が失敗した座標位置での受信強度が基準強度以上である場合、基準強度を上げることができる。また、通信品質演算部31は、通信が成功した座標位置での受信強度の最低値が基準強度よりも閾値以上低い場合、基準強度を下げることもできる。通信品質演算部31は、基準強度を変更した場合、各無線通信機6の周囲の複数の座標位置での無線通信機6との通信品質を再演算する。なお、通信品質演算部31は、無線通信機6毎または無線通信機6の種別毎に基準強度を設けることもできる。
推奨移動経路演算部32は、通信品質演算部31によって演算された通信品質の情報を含む通信品質情報を用いて、各無線通信機6を含む領域での推奨移動経路および推奨通信座標を演算する。また、推奨移動経路演算部32は、通信品質演算部31によって通信品質情報が更新された場合、推奨移動経路および推奨通信座標を再演算する。
推奨移動経路は、無線通信携帯端末5を携帯した検針員に推奨する移動経路であり、例えば、各無線通信機6から検針情報を無線通信携帯端末5が取得することができる移動経路のうち、検針員が最短距離または最短時間で移動可能な経路である。推奨通信座標は、検針のために無線通信機6と通信を実行することを推奨する無線通信携帯端末5の座標位置であり、無線通信機6毎に演算される。例えば、複数の推奨通信座標を結ぶ経路のうち検針員が最短距離または最短時間で移動可能な経路が推奨移動経路である。
また、推奨移動経路演算部32は、通信品質情報と地図情報とに基づいて、検針員が通行し易い推奨移動経路と推奨通信座標を演算することもできる。例えば、推奨移動経路演算部32は、壁または柵などの障害物を避けた推奨移動経路および推奨通信座標を演算することができる。
また、推奨移動経路演算部32は、経路の距離を通行の難易度をかけ合わせて演算してもよい。例えば、推奨移動経路演算部32は、上り階段は通行に負担がかかるため、大きな係数をかけて、経路が推奨移動経路として選ばれにくいように演算してもよい。推奨移動経路演算部32は、平坦面の係数をk1とし、坂の係数をk2とし、階段の係数をk3として経路の距離の演算を行い、係数で調整した距離が最短の経路を推奨移動経路とすることができる。なお、k1<k2<k3である。
また、推奨移動経路演算部32は、受信強度推測部25によって演算された推測受信強度情報を用いて、各無線通信機6を含む領域での推奨移動経路および推奨通信座標を演算することもできる。例えば、推奨移動経路演算部32は、受信強度推測部25によって演算された推測受信強度情報に基づいて、各無線通信機6の通信範囲を判定する。各無線通信機6の通信範囲は、例えば、推測された受信強度が上述した第1閾値以上である範囲である。推奨移動経路演算部32は、判定した各無線通信機6の通信範囲を通過する経路のうち最短時間または最短距離の経路を推奨移動経路として演算することができる。また、受信強度推測部25は、各無線通信機6の通信範囲と推奨移動経路とに共通する座標位置を推奨通信座標とすることができる。
また、推奨移動経路演算部32は、記憶部16に記憶された通信成否情報に基づいて、無線通信携帯端末5が過去に各無線通信機6と通信が成功した座標位置を推奨通信座標とし、推奨通信座標を結ぶ経路のうち最短時間または最短距離の経路を推奨移動経路として演算することができる。
表示処理部33は、検針員による入力部14への操作に基づき、各無線通信機6の通信範囲を示す情報と推奨移動経路の情報とを支援情報120として地図110上に重畳した画像を表示部15に表示する。
図10から図12は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末の表示部の表示画面の一例を示す図である。図10に示すように、無線通信携帯端末5の表示部15に表示される表示画面100には、選択ボックス101,102,103と、支援画像104,105とが表示されている。
選択ボックス101は、実測した受信強度に基づく推奨移動経路である実測値移動経路を表示させるか否かを選択するためのGUI(Graphical User Interface)である。表示処理部33は、検針員が入力部14への操作によって選択ボックス101の最短経路を「ON」にした場合に、実測値移動経路の情報を含む支援情報120を地図110上に重畳した画像を表示部15に表示する。なお、実測値移動経路は、通信成否情報に基づいて演算される推奨移動経路である。
選択ボックス102は、受信強度推測部25で推測した受信強度に基づく推奨移動経路である推測値移動経路を表示させるか否かを選択するためのGUIである。受信強度推測部25で推測した受信強度に基づく推奨移動経路の種別には、最短経路と高品質経路とがある。最短経路は、受信強度推測部25で推測した受信強度から得られる各無線通信機6の通信範囲を検針員が最短距離または最短時間で移動できる経路である。高品質経路は、通信品質演算部31で推測した高通信品質の範囲を検針員が最短距離または最短時間で移動できる経路である。
表示処理部33は、検針員が入力部14への操作によって選択ボックス102の最短経路を「ON」にした場合に、推測した受信強度に基づく経路のうち最短経路の情報を含む支援情報120を地図110上に重畳した画像を表示部15に表示する。また、表示処理部33は、検針員が入力部14への操作によって選択ボックス102の高品質経路を「ON」にした場合に、推測した受信強度に基づく経路のうち高品質経路の情報を含む支援情報120を地図110上に重畳した画像を表示部15に表示する。
選択ボックス103は、表示画面100に2つの支援画像を表示するのか、1つの支援画像を表示するのかを選択するためのGUIである。表示処理部33は、検針員が入力部14への操作によって選択ボックス103の「2画面表示」を選択した場合に、表示画面100に2つの支援画像を表示し、「1画面表示」を選択した場合に、表示画面100に1つの支援画像を表示する。
図10に示す例では、選択ボックス101の最短経路が「ON」にされ、選択ボックス102の最短経路が「ON」にされ、選択ボックス103の「2画面表示」が選択された例を示している。
支援画像104は、地図110上に支援情報1201が重畳された画像である。また、支援画像105は、地図110上に支援情報1202が重畳された画像である。地図110は、図4に示す地図110と同じである。なお、フェンス113は、人は通行できないが、電波は通過する。
支援情報1201は、図4に示す支援情報120と同様の画像に加え、実測値移動経路1241を示す画像を含む。また、支援情報1201は、無線通信携帯端末5が過去に無線通信機61と通信したときの無線通信携帯端末5の座標位置1251を示す画像と、無線通信携帯端末5が過去に無線通信機62と通信したときの無線通信携帯端末5の座標位置1252を示す画像とを含む。
支援情報1202は、図4に示す支援情報120と同様の画像である。なお、最短経路1242は、図4に示す推奨移動経路124と同じである。図10に示す最短経路1242には、受信強度推測部25によって推測された無線通信機62の通信範囲に、フェンス113よりも建物1111側に無線通信機62と通信を行うことができる無線通信携帯端末5の座標位置が含まれる。そのため、処理部27は、フェンス113を迂回しない効率的な移動経路を最短経路1242として検針員に提示できる。
図10に示す状態から、検針員が入力部14への操作によって「1画面表示」を選択した場合、表示画面100が図11に示す状態になる。図11に示す表示画面100は、支援画像104,105のうち支援画像104のみが表示される。図11に示す支援画像104は、図10に示す支援画像104に加え、推測値移動経路のうち最短経路1242を示す画像と、推奨通信座標1261,1262を示す画像とを含む。
また、図11に示す状態から、検針員が入力部14への操作によって、選択ボックス101の最短経路が「OFF」にされ、選択ボックス102の高品質経路が「ON」にされた場合、表示画面100が図12に示す状態になる。
図12に示す表示画面100では、支援画像104,105のうち支援画像104のみが表示される。図12に示す支援画像104は、推測値移動経路のうち高品質経路1243を示す画像、無線通信機61との通信を行うための推奨通信座標1271を示す画像、および無線通信機62との通信を行うための推奨通信座標1272を示す画像を含む。また、支援画像104は、無線通信機61の通信範囲1211のうち通信品質が高品質である範囲1221を示す画像と、無線通信機62の通信範囲1212のうち通信品質が高品質である範囲1222を示す画像とを含む。
このように、表示処理部33は、通信品質情報および推測受信強度情報の少なくとも一つを用いて推奨移動経路として各々演算される複数種類の移動経路のうち選択された1以上の移動経路を地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示することができる。したがって、検針員は、所望する推奨移動経路を確認しながら、検針作業を行うことができる。以下、最短経路1242および高品質経路1243の各々を区別せずに示す場合、推奨移動経路124と記載する場合がある。
つづいて、無線通信携帯端末5の動作を、フローチャートを用いて説明する。図13は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末の処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、無線通信携帯端末5の制御部17における通信制御部23は、無線通信部12が無線通信機6からの電波を受信したか否かを判定する(ステップS20)。通信制御部23が電波を受信したと判定した場合(ステップS20:Yes)、受信強度取得部22は、計測座標情報を座標取得部21から取得すると共に計測強度情報を無線通信部12から取得し、取得した計測座標情報と計測強度情報とを関連付けた計測受信強度情報を記憶部16に記憶する(ステップS21)。
通信制御部23は、ステップS21の処理が終了した場合、または電波を受信していないと判定した場合(ステップS20:No)、通信タイミングになったか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22において、通信制御部23は、例えば、無線通信機6の座標位置が推奨通信座標と一致または推奨通信座標から予め設定された範囲内である場合、または入力部14への通信指示の操作があった場合に、通信タイミングになったと判定することができる。また、通信制御部23は、例えば、通信対象情報に含まれる無線機IDの無線通信機6からの電波が無線通信部12で受信された場合に、通信タイミングになったと判定することもできる。
通信制御部23は、通信タイミングになったと判定した場合(ステップS22:Yes)、通信処理を行う(ステップS23)。かかる通信処理は、無線通信機6との通信確立を開始してから検針情報を取得して記憶部16に記憶するまでの処理である。制御部17の受信強度推測部25は、ステップS23の処理が終了した場合、または通信制御部23によって通信タイミングになっていないと判定された場合(ステップS22:No)、受信強度推測タイミングになったか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24の処理において、受信強度推測部25は、例えば、計測受信強度情報が更新されたタイミングまたは予め設定された期間毎に発生するタイミングを受信強度推測タイミングとすることができる。
受信強度推測部25は、受信強度推測タイミングになったと判定した場合(ステップS24:Yes)、記憶部16に記憶された計測受信強度情報に基づいて、各無線通信機6の周囲の複数の座標位置での受信強度を推測する受信強度推測処理を行う(ステップS25)。制御部17の処理部27は、ステップS25の処理が終了した場合、または、受信強度推測部25によって受信強度推測タイミングになっていないと判定された場合(ステップS24:No)、通信品質演算タイミングになったか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26の処理において、処理部27は、例えば、推測受信強度情報が更新されたタイミングまたは予め設定された期間毎に発生するタイミングを通信品質演算タイミングとすることができる。
処理部27は、通信品質演算タイミングになったと判定した場合(ステップS26:Yes)、通信品質の演算を行う通信品質演算処理を行う(ステップS27)。かかる通信品質演算処理は、図14に示すステップS40~S44の処理であり、後で詳述する。
処理部27は、ステップS27の処理が終了した場合、または通信品質演算タイミングになっていないと判定した場合(ステップS26:No)、推奨情報演算タイミングになったか否かを判定する(ステップS28)。ステップS28の処理において、処理部27は、計測受信強度情報が更新されたタイミング、推測受信強度情報が更新されたタイミング、または予め設定された期間毎に発生するタイミングを推奨情報演算タイミングとすることができる。処理部27は、推奨情報演算タイミングになったと判定した場合(ステップS28:Yes)、推奨移動距離および推奨通信座標を演算する推奨情報演算処理を行う(ステップS29)。
処理部27は、ステップS29の処理が終了した場合、または推奨情報演算タイミングになっていないと判定した場合(ステップS28:No)、支援画像表示タイミングになったか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30の処理において、処理部27は、検針員によって入力部14への特定の操作があった場合、支援画像表示タイミングになったと判定することができる。また、処理部27は、予め設定された期間毎に発生するタイミングを支援画像表示タイミングとすることもできる。
制御部17は、支援画像表示タイミングになったと判定した場合(ステップS30:Yes)、支援画像104,105を表示部15に表示する支援画像表示処理を実行する(ステップS31)。制御部17は、ステップS31の処理が終了した場合、または支援画像表示タイミングになっていないと判定した場合(ステップS30:No)、図13に示す処理を終了する。
図14は、実施の形態1にかかる通信品質演算処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、処理部27は、通信品質を演算済であるかどうかを判定する(ステップS40)。処理部27は、通信品質を演算済でないと判定した場合(ステップS40:No)、計測受信強度情報、推測受信強度情報、および通信成否情報に基づいて、各座標位置における通信品質を演算する(ステップS41)。なお、ステップS41の処理において、処理部27は、通信成否情報を用いずに、受信強度が基準強度以上の範囲を高通信品質の座標位置として判定することもできる。
処理部27は、ステップS41の処理が終了した場合、または通信品質を演算済であると判定した場合(ステップS40:Yes)、通信成否情報が更新されたか否かを判定する(ステップS42)。処理部27は、通信成否情報が更新されたと判定した場合(ステップS42:Yes)、更新された通信成否情報に基づいて、高通信品質の座標位置で通信が失敗しているか否かを判定する(ステップS43)。
処理部27は、高通信品質の座標位置で通信が失敗していると判定した場合(ステップS43:Yes)、基準強度を上げて通信品質を再演算する(ステップS44)。処理部27は、ステップS44が終了した場合、通信成否情報が更新されていないと判定した場合(ステップS42:No)、高通信品質の座標位置で通信が失敗していないと判定した場合(ステップS43:No)、図14に示す処理を終了する。
図15は、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図15に示すように、無線通信携帯端末5は、プロセッサ201と、メモリ202と、入力装置203と、ディスプレイ204と、インタフェース回路205とを備えるコンピュータを含む。
プロセッサ201、メモリ202、入力装置203、ディスプレイ204、およびインタフェース回路205は、バス206によって互いにデータの送受信が可能である。記憶部16は、メモリ202によって実現される。入力部14は、入力装置203によって実現される。表示部15は、ディスプレイ204によって実現される。無線通信部12,13は、インタフェース回路205によって実現される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、座標取得部21、受信強度取得部22、通信制御部23、通信管理部24、受信強度推測部25、地図作成部26、および処理部27の機能を実行する。プロセッサ201は、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち一つ以上を含む。
メモリ202は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち一つ以上を含む。また、メモリ202は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。かかる記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち一つ以上を含む。なお、無線通信携帯端末5は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
以上のように、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末5は、無線通信部12と、受信強度取得部22と、座標取得部21と、受信強度推測部25と、処理部27と、を備える。無線通信部12は、複数の設備の各々に設置された複数の無線通信機6と無線通信を行う。受信強度取得部22は、無線通信部12で受信される複数の無線通信機6の各々からの電波の強度の情報を含む受信強度情報を取得する。座標取得部21は、無線通信部12で電波が受信された際の無線通信携帯端末5の座標位置の情報を含む座標情報を取得する。受信強度推測部25は、受信強度情報と座標情報とに基づいて、複数の無線通信機6を含む領域の複数の座標位置での電波の受信強度を推測する。処理部27は、受信強度推測部25によって推測された電波の受信強度の情報を含む推測受信強度情報に基づいて、複数の無線通信機6との通信を支援する支援情報1201,1202を地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示する。このように、無線通信携帯端末5は、推測した各無線通信機6の受信強度に基づいて、複数の無線通信機6との通信を支援する支援情報1201,1202を地図110上に重畳した支援画像104,105を表示するため、無線通信機6との通信が成功した座標位置を地図上に表示する場合に比べ、検針員が効率的に移動するための情報を検針員に提供することができる。
また、処理部27は、推測受信強度情報に基づいて、複数の無線通信機6の各々の通信範囲を示す情報を支援情報1201,1202として地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示する。これにより、検針員は、無線通信機6の通信範囲を把握することができ、効率的に移動することができる。
また、処理部27は、通信品質演算部31と、表示処理部33とを備える。通信品質演算部31は、推測受信強度情報に基づいて、複数の無線通信機6を含む領域において予め設定された通信品質基準を満たす状態で無線通信機6と通信可能な位置の情報を含む通信品質情報を演算する。表示処理部33は、通信品質情報に基づいて、予め設定された通信品質基準を満たす状態で無線通信機6と通信可能な範囲1221,1222を示す情報を支援情報120として地図110上に重畳した支援画像104を表示部15に表示する。これにより、検針員は、無線通信機6との通信を精度よく行うことができる位置に移動することができる。なお、予め設定された通信品質基準を満たす状態とは、例えば、推測される受信強度が上述した基準強度以上の状態である。また、通信品質基準を満たす状態は、例えば、通信エラーによる再送処理の回数が基準値以下の状態であってもよい。この場合、通信成否情報には、通信制御部23から出力される再送処理の回数を示す情報を含めることができる。通信品質演算部31は、通信成否情報に基づいて、通信エラーによる再送処理の回数が基準値を超える座標位置での推測される受信強度が基準強度以上である場合、基準強度を上げることができる。
また、処理部27は、推測受信強度情報に基づいて、複数の無線通信機6を含む領域での推奨移動経路124を示す情報を支援情報120として地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示する。これにより、検針員は、効率的に移動することができる。
また、処理部27は、通信品質演算部31と、推奨移動経路演算部32と、表示処理部33と、を備える。通信品質演算部31は、推測受信強度情報に基づいて、複数の無線通信機6を含む領域において通信品質基準を満たす状態で無線通信機6と通信可能な位置の情報を含む通信品質情報を演算する。推奨移動経路演算部32は、通信品質情報または推測受信強度情報を用いて、複数の無線通信機6を含む領域での推奨移動経路124を演算する。表示処理部33は、推奨移動経路124を示す情報を地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示する。これにより、検針員は、無線通信機6との通信を精度よく行うことができ、効率的に移動することができる。
また、表示処理部33は、推測受信強度情報および通信品質情報の少なくとも一つを用いて複数種類の推奨移動経路124のうち選択された1以上の推奨移動経路を地図110上に重畳した支援画像104,105を表示部15に表示する。これにより、検針員は、所望する推奨移動経路を把握することができる。
また、無線通信携帯端末5は、無線通信部12による複数の無線通信機6の各々との通信の成否を示す通信成否情報を記憶する記憶部16を備える。通信品質演算部31は、推測受信強度情報に加え、さらに通信成否情報に基づいて、通信品質情報を演算する。これにより、無線通信機6との通信をより精度よく行うことができる座標位置に移動することができる。
また、記憶部16は、複数の無線通信機6を含む領域の地図110を示す地図情報を記憶する。通信品質演算部31は、推測受信強度情報および通信成否情報に加え、さらに地図情報に基づいて、通信品質情報を演算する。これにより、無線通信機6との通信をより精度よく行うことができる座標位置に移動することができる。
また、無線通信携帯端末5は、入力部14と、入力部14からの入力に基づいて、地図情報を作成または更新する地図作成部26と、を備える。これにより、例えば、無線通信機6の通信範囲に障害物などが新たに出現した場合であっても、予め設定された通信品質条件を満たす状態で無線通信機6と通信可能な座標位置を精度よく判定することができる。
なお、表示処理部33は、通信制御部23が無線通信機6から検針情報を取得した場合、かかる検針情報を送信した無線通信機6の通信範囲を示す画像を消したり、かかる画像の色を変えたりすることもできる。このことは、通信品質が高品質である範囲についても同様である。これにより、検針員は、無線通信機6が密集している場所において、まだ通信していない無線通信機6の通信範囲などを容易に把握することができる。また、表示処理部33は、複数の無線通信機6の通信範囲および通信品質が高品質である範囲のうち、次に検針対象となるメータ1に取り付けられた無線通信機6の通信範囲および通信品質が高品質である範囲のみを表示したり、これらの範囲を強調表示させたりすることができる。
また、推奨移動経路演算部32は、経路の距離を道路の天候、および時間帯に応じた通行の難易度をかけ合わせて演算してもよい。例えば、推奨移動経路演算部32は、混雑する時間帯である場合または雨の場合などでは通行に負担がかかるため、大きな係数をかけて経路を演算してもよい。
実施の形態2.
実施の形態2にかかる無線通信携帯端末は、検針員の移動速度と無線通信機との通信時間とを考慮して推奨移動経路を演算し、また、1以上の設備をグループ化し、グループ単位で推奨移動経路および推奨通信座標を演算する点で、実施の形態1にかかる無線通信携帯端末5と異なる。
図16は、本発明の実施の形態2にかかる無線通信携帯端末の構成例を示す図である。図16に示すように、実施の形態2にかかる無線通信携帯端末5Aは、図5に示す記憶部16および制御部17に代えて、記憶部16Aおよび制御部17Aを備える。記憶部16Aは、記憶部16に記憶される情報に加え、グループ情報、移動速度情報、および通信時間情報を記憶する点で、記憶部16と異なる。
図17は、実施の形態2にかかるグループ情報を含むグループテーブルの一例を示す図である。図17に示すグループテーブルは、「グループID」、「無線機ID」、および「座標範囲」が互いに関連付けられた情報であるグループ情報を含む。「グループID」は、検針作業を行う無線通信機6のグループの識別情報である。「無線機ID」は、グループIDで示されるグループに属する無線通信機6の識別情報であり、図7に示す無線機IDと同じである。
図17に示す例では、グループID「G0001」のグループに、無線機ID「R0001」~「R0005」の無線通信機6が属していることを示し、グループID「G0002」のグループに、無線機ID「R0006」~「R0012」の無線通信機6が属していることを示している。
「座標範囲」は、無線通信機6のグループの座標範囲を示す情報であり、同一グループに属する全ての無線通信機6の通信範囲を含む座標範囲を示す情報である。図17に示す例では、「AR1」は、グループID「G0001」のグループの座標範囲であり、「AR2」は、グループID「G0002」のグループの座標範囲である。
図16に示すように、制御部17Aは、グループ情報取得部28と、通信時間演算部29と、移動速度情報取得部30とを備える点、通信制御部23および処理部27に代えて通信制御部23Aおよび処理部27Aを備える点で、制御部17と異なる。
通信制御部23Aは、通信制御部23の機能に加え、無線通信機6との通信の接続処理を開始したタイミングを示す情報と無線通信機6との通信を切断したタイミングを示す情報を通信時間演算部29へ出力する。また、通信制御部23Aは、無線通信機6の通信処理方式を識別し、互いに異なる通信レイヤで互いに異なる通信処理のうち、無線通信機6の通信処理方式に対応する通信処理を行う。かかる通信処理については後で詳述する。
グループ情報取得部28は、管理の単位としてまとめられる1以上のメータ1に取り付けられた無線通信機6と管理の単位を示すグループとが互いに関連付けられた情報であるグループ情報とを取得し、取得したグループ情報を記憶部16Aに記憶する。例えば、グループ情報取得部28は、検針員の入力部14への操作によって入力されるグループ情報を取得し、取得したグループ情報を記憶部16Aに記憶することができる。
通信時間演算部29は、検針のために各無線通信機6との通信に要する時間である通信時間を計測し、無線通信機6毎に検針に必要な通信時間を演算する。具体的には、通信時間演算部29は、通信制御部23Aから出力される情報に基づいて、無線通信機6と通信を開始してから通信を切断するまでの時間を通信時間として計測する。通信時間演算部29は、計測した通信時間の情報である通信時間情報を記憶部16Aに記憶する。なお、通信時間演算部29は、計測した通信時間の最大値の情報を通信時間情報として記憶部16Aに記憶することもできる。
移動速度情報取得部30は、無線通信携帯端末5Aを携帯して移動する検針員の移動速度を示す情報である移動速度情報を取得し、取得した移動速度情報を記憶部16Aに記憶する。例えば、移動速度情報取得部30は、検針員の入力部14への操作によって入力される移動速度情報を取得し、取得した移動速度情報を記憶部16Aに記憶することができる。また、移動速度情報取得部30は、検針員の移動中に座標取得部21によって繰り返し取得される座標情報に基づいて、検針員の移動速度を演算し、かかる演算結果を示す情報を移動速度情報として記憶部16Aに記憶することもできる。
処理部27Aは、通信品質演算部31と、推奨移動経路演算部32Aと、表示処理部33とを備える。推奨移動経路演算部32Aは、グループごとに推奨移動経路を演算することができる。例えば、記憶部16Aに記憶されるグループテーブルが図17に示す状態であるとする。この場合、推奨移動経路演算部32Aは、グループ「G0001」のグループについては、無線機ID「R0001」~「R0005」の無線通信機6から検針情報を取得するための推奨移動経路を演算する。また、推奨移動経路演算部32Aは、グループ「G0002」のグループについては、無線機ID「R0006」~「R0012」の無線通信機6から検針情報を取得するための推奨移動経路を演算する。
また、推奨移動経路演算部32Aは、立ち止まって通信時間を待つことなく、通行するだけで各無線通信機6から検針情報を取得することができる経路を推奨移動経路として演算する。例えば、推奨移動経路演算部32Aは、グループごとに各無線通信機6における高通信品質の座標範囲を抽出し、各無線通信機6における高通信品質の座標範囲を通信に要する時間である通信時間をかけて移動する経路である通過経路を演算する。そして、推奨移動経路演算部32Aは、演算した通過経路同士を繋いで得られる経路を推奨移動経路として演算する。
ここで、検針員の移動速度が2m/秒で、通信時間が3秒であるとする。この場合、推奨移動経路演算部32Aは、各無線通信機6の高通信品質の連続した通信範囲を6m移動する通過経路を繋いで得られる経路を推奨移動経路として演算することができる。なお、推奨移動経路演算部32Aは、グループごとに各無線通信機6における通信範囲を抽出し、各無線通信機6における通信範囲を通信に要する時間である通信時間をかけて移動する経路を推奨移動経路として演算することもできる。
つづいて、無線通信携帯端末5Aの動作を、フローチャートを用いて説明する。図18は、実施の形態2にかかる無線通信携帯端末の通信時間演算処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すように、無線通信携帯端末5Aの制御部17Aにおける通信時間演算部29は、通信時間情報が記憶部16Aに記憶されているか否かを判定する(ステップS32)。
通信時間演算部29は、通信時間情報が記憶されていないと判定した場合(ステップS32:No)、通信時間情報を初期値に設定する(ステップS33)。初期値は、例えば4秒である。通信時間演算部29は、ステップS33の処理が終了した場合、または通信時間情報が記憶されていると判定した場合(ステップS32:Yes)、無線通信機6との通信接続が開始されたか否かを判定する(ステップS34)。
通信時間演算部29は、無線通信機6との通信接続が開始されたと判定した場合(ステップS34:Yes)、通信接続からの時間をカウントし(ステップS35)、無線通信機6との通信が完了したか否かを判定する(ステップS36)。ステップS36の処理において、通信時間演算部29は、例えば、無線通信機6から検針情報を取得した場合、または無線通信機6から取得した検針情報を記憶部16Aに記憶した場合に、無線通信機6との通信が完了したと判定する。
通信時間演算部29は、無線通信機6との通信が完了していないと判定した場合(ステップS36:No)、ステップS35において通信接続からの時間のカウントを継続する。通信時間演算部29は、無線通信機6との通信が完了したと判定した場合(ステップS36:Yes)、通信接続からの時間のカウントを停止し、カウントした時間を通信時間として、通信時間情報を更新する(ステップS37)。なお、通信時間演算部29は、記憶部16Aに記憶されている通信時間情報で示される通信時間がカウントした時間未満である場合に、通信時間情報を更新することもできる。
通信時間演算部29は、ステップS37の処理が終了した場合、または無線通信機6との通信接続が開始されていないと判定した場合(ステップS34:No)、図18に示す処理を終了する。
図19は、実施の形態2にかかる無線通信携帯端末の推奨移動経路演算処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すように、制御部17Aの推奨移動経路演算部32Aは、推奨移動経路演算タイミングになったか否かを判定する(ステップS50)。ステップS50の処理において、推奨移動経路演算部32Aは、通信品質情報、グループ情報、移動速度情報、および通信時間情報のいずれかが生成または更新された場合に、推奨移動経路演算タイミングになったと判定することができる。
推奨移動経路演算部32Aは、推奨移動経路演算タイミングになったと判定した場合(ステップS50:Yes)、グループ毎の座標範囲における各座標の通信品質情報を通信品質演算部31から取得する(ステップS51)。推奨移動経路演算部32Aは、同一グループに属する各無線通信機6との通信が高通信品質な状態で通信時間をかけて移動する経路を演算する(ステップS52)。そして、推奨移動経路演算部32Aは、ステップS52で演算した経路を繋いで得られる経路をグループ毎に推奨移動経路として演算する(ステップS53)。
推奨移動経路演算部32Aは、ステップS53の処理が終了した場合、または推奨移動経路演算タイミングになっていないと判定した場合(ステップS50:No)、図19に示す処理を終了する。
つづいて、図16に示す通信制御部23Aの通信処理について具体的に説明する。図20は、実施の形態2にかかる無線通信部および通信制御部の構成例を示す図である。図20に示すように、無線通信部12は、電波送受信部41と、データ変換部42とを備える。
電波送受信部41は、無線通信機6からの電波をアンテナで受信してアナログ信号に変換し、かかるアナログ信号を復調してデジタル信号に変換する。また、電波送受信部41は、データ変換部42から出力されるデジタル信号をアナログ信号へ変調し、変調したアナログ信号をアンテナに出力する。これにより、アンテナからデジタル信号に応じた電波が出力される。
データ変換部42は、電波送受信部41から出力されるデジタル信号から下位レイヤフレームを抽出し、抽出した下位レイヤフレームを通信制御部23Aへ出力する。下位レイヤフレームは、複数の通信レイヤのうち下位レイヤのフレームである。また、データ変換部42は、通信制御部23Aから出力される下位レイヤフレームをデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号を電波送受信部41へ出力する。
下位レイヤフレームには、接続制御部52が通信の接続および切断に使用する通信制御用データと、上位レイヤで使用されるデータがある。上位レイヤで使用されるデータには、例えば、認証処理に使用する認証データと、アプリケーションによる検針処理に用いるデータとが含まれる。
通信制御部23Aは、接続制御部52と、切替処理部53,56と、下位中間処理部54と、データ伝送部55と、上位中間処理部57と、データ処理部58と、方式識別部59とを備える。接続制御部52、切替処理部53、および下位中間処理部54は、下位レイヤの処理を行い、切替処理部56、上位中間処理部57、およびデータ処理部58は、上位の通信レイヤである上位レイヤの処理を行う。また、データ伝送部55は、下位レイヤと上位レイヤとの間のデータ伝送を行う。通信レイヤは、通信の段階で分けられており、通信制御部23Aは、下位レイヤで通信の接続処理の段階を処理し、上位レイヤでアプリケーションデータ処理の段階を処理する。
接続制御部52は、無線通信部12と無線通信機6との通信の接続を確立したり、無線通信部12と無線通信機6との通信を切断したりする。下位中間処理部54は、下位レイヤにおける認証処理および暗号処理を行う。認証処理は、無線通信機6との認証のための処理であり、暗号処理は、無線通信機6と送受信されるデータの暗号化および復号化のための処理であり、通信対象情報に含まれる暗号キーを用いて行われる。
データ伝送部55は、下位レイヤからのデータを上位レイヤへ出力し、上位レイヤからのデータを下位レイヤへ出力する。上位中間処理部57は、上位レイヤにおける認証処理および暗号処理を行う。
データ処理部58は、データ伝送部55から切替処理部56を介して出力されるデータまたは上位中間処理部57から出力されるデータから、メータID、無線機ID、および指示値などを含む検針情報を読み出し、読み出した検針情報を記憶部16Aに記憶する。また、データ処理部58は、無線通信機6へ送信するためのデータを生成し、データ伝送部55または切替処理部56へ出力する。
方式識別部59は、データ変換部42から出力されるデータに基づいて、無線通信機6の通信処理方式を識別し、識別した通信処理方式に基づいて、切替処理部53,56の切り替え状態を変更する。通信処理方式には、下位レイヤで認証処理および暗号処理を行う第1通信処理方式と、上位レイヤで認証処理および暗号処理を行う第2通信処理方式とが含まれる。
方式識別部59は、無線通信機6の通信処理方式が第1通信処理方式である場合、接続制御部52と下位中間処理部54とを切替処理部53によって接続させ、下位中間処理部54によって下位レイヤにおける認証処理および暗号処理を実行させる。また、方式識別部59は、無線通信機6の通信処理方式が第1通信処理方式である場合、データ伝送部55とデータ処理部58とを切替処理部56によって接続させる。
また、方式識別部59は、無線通信機6の通信処理方式が第2通信処理方式である場合、データ伝送部55と上位中間処理部57とを切替処理部56によって接続させ、上位中間処理部57によって上位レイヤにおける認証処理および暗号処理を実行させる。また、方式識別部59は、無線通信機6の通信処理方式が第2通信処理方式である場合、接続制御部52とデータ伝送部55とを切替処理部53によって接続させる。
このように、通信制御部23Aは、互いに異なる通信レイヤで認証処理および暗号処理を行う複数の通信処理方式に対応しているため、互いに通信処理方式が異なる複数の無線通信機6に対して検針処理を行うことができる。また、通信制御部23Aは、下位レイヤでの認証処理および暗号処理に加え、上位レイヤでの認証処理および暗号処理を行うことができることから、新たな認証処理および暗号処理が必要になった場合であっても、下位レイヤを変更することなく、新たな認証処理および暗号処理の通信処理方式を適用することができる。
つづいて、通信制御部23Aにおける接続制御部52、下位中間処理部54、上位中間処理部57、および方式識別部59の動作を、フローチャートを用いて説明する。まず、接続制御部52の動作について説明する。図21は、実施の形態2にかかる接続制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示すように、接続制御部52は、接続対象の無線通信機6からブロードキャストを受信したか否かを判定する(ステップS60)。接続制御部52は、ブロードキャストを受信したと判定した場合(ステップS60:Yes)、ブロードキャストを受信した無線通信機6に通信の接続を要求するデータを含む下位レイヤフレームをデータ変換部42に出力することで、無線通信部12から無線通信機6に通信接続要求を送信させ(ステップS61)、無線通信機6との通信の接続が成功したか否かを判定する(ステップS62)。
接続制御部52は、無線通信機6との通信の接続が成功したと判定した場合(ステップS62:Yes)、無線通信部12からのデータを取得したか否かを判定する(ステップS63)。ステップS63の処理において、接続制御部52は、データ変換部42から下位レイヤフレームを取得した場合に、無線通信部12からのデータを取得したと判定する。接続制御部52は、無線通信部12からのデータを取得したと判定した場合(ステップS63:Yes)、取得したデータを下位中間処理部54および切替処理部53へ出力する(ステップS64)。
接続制御部52は、ステップS64の処理が終了した場合、または無線通信部12からのデータを取得していないと判定した場合(ステップS63:No)、無線通信部12へのデータを取得したか否かを判定する(ステップS65)。ステップS65の処理において、接続制御部52は、下位中間処理部54またはデータ伝送部55からのデータを取得した場合に、無線通信部12へのデータを取得したと判定する。
接続制御部52は、無線通信部12へのデータを取得したと判定した場合(ステップS65:Yes)、取得したデータをデータ変換部42へ出力する(ステップS66)。接続制御部52は、ステップS66の処理が終了した場合、または無線通信部12へのデータを取得していないと判定した場合(ステップS65:No)、無線通信機6からの切断要求があるか否かを判定する(ステップS67)。接続制御部52は、ステップS67の処理において、無線通信機6からの切断要求を示すデータを取得した場合に、切断要求があると判定する。
接続制御部52は、切断要求がないと判定した場合(ステップS67:No)、処理をステップS63へ移行する。また、接続制御部52は、ブロードキャストを受信していないと判定した場合(ステップS60:No)、無線通信機6との通信の接続が成功していないと判定した場合(ステップS62:No)、または切断要求があると判定した場合(ステップS67:Yes)、図21に示す処理を終了する。
次に、下位中間処理部54の動作について説明する。図22は、実施の形態2にかかる下位中間処理部の処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すように、下位中間処理部54は、認証コードを含む認証データを取得したか否かを判定する(ステップS70)。下位中間処理部54は、認証データを取得したと判定した場合(ステップS70:Yes)、取得した認証データに含まれる認証コードによって無線通信機6との認証処理を実行し(ステップS71)、無線通信機6との認証が成功したか否かを判定する(ステップS72)。
下位中間処理部54は、認証が成功したと判定した場合(ステップS72:Yes)、接続制御部52から検針データを取得したか否かを判定する(ステップS73)。なお、接続制御部52から取得される検針データは、上述した検針情報であり、メータID、無線機ID、および指示値などの情報を含む。
下位中間処理部54は、接続制御部52から検針データを取得したと判定した場合(ステップS73:Yes)、取得した検針データを復号化する復号化処理を実行して復号化した検針データをデータ伝送部55へ出力する(ステップS74)。
下位中間処理部54は、ステップS74の処理が終了した場合、または接続制御部52から検針データを取得していないと判定した場合(ステップS73:No)、接続制御部52への検針要求データを取得したか否かを判定する(ステップS75)。なお、検針要求データは、上述した検針要求のためのデータである。
下位中間処理部54は、接続制御部52への検針要求データを取得したと判定した場合(ステップS75:Yes)、取得した検針要求データを暗号化する暗号化処理を実行して暗号化した検針要求データを接続制御部52へ出力する(ステップS76)。下位中間処理部54は、ステップS76の処理が終了した場合、または検針要求データを取得していないと判定した場合(ステップS75:No)、無線通信機6からの切断要求があるか否かを判定する(ステップS77)。下位中間処理部54は、ステップS77の処理において、無線通信機6からの切断要求を示すデータを取得した場合に、切断要求があると判定する。
下位中間処理部54は、切断要求がないと判定した場合(ステップS77:No)、処理をステップS73に移行する。また、下位中間処理部54は、認証データを取得していないと判定した場合(ステップS70:No)、認証が成功していないと判定した場合(ステップS72:No)、または切断要求があると判定した場合(ステップS77:Yes)、図22に示す処理を終了する。
なお、下位中間処理部54は、記憶部16Aに記憶された認証コードのうち通信対象の無線通信機6の認証コードを取得し、取得した認証コードを含む認証要求データを接続制御部52へ出力することもできる。
次に、上位中間処理部57の動作について説明する。図23は、実施の形態2にかかる上位中間処理部の処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すように、上位中間処理部57は、認証コードを含む認証データを取得したか否かを判定する(ステップS80)。上位中間処理部57は、認証データを取得したと判定した場合(ステップS80:Yes)、取得した認証データに含まれる認証コードによって無線通信機6との認証処理を実行し(ステップS81)、無線通信機6との認証が成功したか否かを判定する(ステップS82)。
上位中間処理部57は、認証が成功したと判定した場合(ステップS82:Yes)、データ伝送部55から検針データを取得したか否かを判定する(ステップS83)。上位中間処理部57は、データ伝送部55から検針データを取得したと判定した場合(ステップS83:Yes)、取得した検針データを復号化する復号化処理を実行して復号化した検針データをデータ処理部58へ出力する(ステップS84)。
上位中間処理部57は、ステップS84の処理が終了した場合、またはデータ伝送部55から検針データを取得していないと判定した場合(ステップS83:No)、データ伝送部55への検針要求データを取得したか否かを判定する(ステップS85)。
上位中間処理部57は、データ伝送部55への検針要求データを取得したと判定した場合(ステップS85:Yes)、取得した検針要求データを暗号化する暗号化処理を実行して暗号化した検針要求データをデータ伝送部55へ出力する(ステップS86)。上位中間処理部57は、ステップS86の処理が終了した場合、または検針要求データを取得していないと判定した場合(ステップS85:No)、無線通信機6からの切断要求があるか否かを判定する(ステップS87)。上位中間処理部57は、ステップS87の処理において、無線通信機6からの切断要求を示すデータを取得した場合に、切断要求があると判定する。
上位中間処理部57は、切断要求がないと判定した場合(ステップS87:No)、処理をステップS83へ移行する。また、上位中間処理部57は、認証データを取得していないと判定した場合(ステップS80:No)、認証が成功していないと判定した場合(ステップS82:No)、切断要求があると判定した場合(ステップS87:Yes)、図23に示す処理を終了する。
なお、上位中間処理部57は、記憶部16Aに記憶された認証コードのうち通信対象の無線通信機6の認証コードを取得し、取得した認証コードを含む認証要求データをデータ伝送部55へ出力することもできる。
次に、方式識別部59の動作について説明する。図24は、実施の形態2にかかる方式識別部の処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すように、方式識別部59は、接続対象の無線通信機6からブロードキャストを受信したか否かを判定する(ステップS90)。
方式識別部59は、ブロードキャストを受信したと判定した場合(ステップS90:Yes)、ブロードキャストのデータの暗号方式キャラクタがパターン1であるか否かを判定する(ステップS91)。暗号方式キャラクタがパターン1である場合、無線通信機6の通信処理方式は、第1通信処理方式である。また、暗号方式キャラクタがパターン1ではない場合、無線通信機6の通信処理方式は、第2通信処理方式である。なお、暗号方式キャラクタがパターン1ではない場合とは、例えば、暗号方式キャラクタがパターン2である場合である。
方式識別部59は、暗号方式キャラクタがパターン1であると判定した場合(ステップS91:Yes)、切替処理部53,56を制御して、下位中間処理部54を使用し且つ上位中間処理部57を使用しない(ステップS92)。また、方式識別部59は、暗号方式キャラクタがパターン1ではないと判定した場合(ステップS91:No)、切替処理部53,56を制御して、上位中間処理部57を使用し且つ下位中間処理部54を使用しない(ステップS93)。方式識別部59は、ステップS92の処理が終了した場合、または、ステップS93の処理が終了した場合、図24に示す処理を終了する。
なお、実施の形態2にかかる無線通信携帯端末5Aのハードウェア構成例は、図15に示す無線通信携帯端末5と同じである。プロセッサ201は、記憶部16Aとして機能するメモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部17Aの機能を実行することができる。
以上のように、実施の形態2にかかる無線通信携帯端末5Aは、無線通信携帯端末5Aを携帯して移動する検針員の移動速度を示す情報を取得する移動速度情報取得部30と、無線通信機6との通信に要する時間である通信時間を演算する通信時間演算部29とを備える。推奨移動経路演算部32Aは、移動速度を示す情報と通信時間を示す情報とに基づいて、推奨移動経路を演算する。これにより、推奨移動経路演算部32Aは、立ち止まって通信時間を待つことなく、通行するだけで各無線通信機6から検針情報を取得することができる経路を推奨移動経路として演算することができる。
また、無線通信携帯端末5Aは、複数のグループのうち複数の設備の各々が属するグループを示すグループ情報を記憶する記憶部16Aを備える。処理部27Aは、グループ情報に基づいて、グループ単位で推奨移動経路124を演算する。これにより、例えば、まとめて検針を行う設備をグループ化することで、検針を行う予定がない設備を含む推奨移動経路が演算されることを容易に防止することができる。検針は1ヶ月に1回など、定期的に行われることが多い。そこで、予め決まっている単位にメータ1をまとめ、同じ単位のメータ1に対しては毎回決まった日時に検針が実施されることで、需要家および管理者はエネルギーの利用量の大小および増減を正確に把握でき、管理者は料金サービスに反映することもできる。
また、記憶部16Aは、無線通信部12による複数の無線通信機6の各々との通信の成否を示す通信成否情報を記憶する。通信品質演算部31は、推測受信強度情報に加え、さらに通信成否情報に基づいて、通信品質情報を演算する。これにより、検針員は、通信が成功する確率の高い高品質の通信を行うことができる。
また、無線通信携帯端末5Aは、無線通信機6と無線通信部12との通信を制御する通信制御部23Aを備える。通信制御部23Aは、下位中間処理部54と、上位中間処理部57と、方式識別部59と、を備える。下位中間処理部54は、第1の中間処理部の一例であり、上位中間処理部57は、第2の中間処理部の一例である。下位中間処理部54および上位中間処理部57とは、互いに異なる通信レイヤで互いに異なる通信処理を行う。方式識別部59は、無線通信機6の通信処理方式を識別し、下位中間処理部54および上位中間処理部57のうち識別した通信処理方式の中間処理部に通信処理を実行させる。これにより、新たな通信処理が必要になった場合であっても、例えば、下位レイヤを変更することなく、新たな認証処理および暗号処理の通信処理方式を適用することができる。メータ1には一般に有効期限があり、メータ1の交換により複数の通信方式の無線通信機6が同時期に設置される場合がある。このような場合であっても、検針作業を適切に行うことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。