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JP7135779B2 - 大ベル補修時の作業環境温度低減方法 - Google Patents
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JP7135779B2 - 大ベル補修時の作業環境温度低減方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ベル式高炉における大ベルの補修作業を行う際の大ベル上の作業環境の雰囲気温度を低減させる、大ベル補修時の作業環境温度低減方法に関する。
高炉は、炉上部より鉄鉱石やコークス等の原料を装入し、炉下部の羽口より高温の空気と微粉炭等の還元材とを吹き込むことにより鉄鉱石を昇温、還元して、溶銑を生成する反応容器である。ベル式高炉の炉頂装入装置は、大ベル、小ベルの2個のベルとシール弁からなる2ベル1バルブシール式が主流となっている。大ベルは通常低合金鋳鉄製であり、落下する原料が衝突する部分には摩耗対策として硬化肉盛あるいはライナー材の取り付け等が行われている。しかしながら、このような摩耗対策を行っても大ベルの摩耗を完全に防止できるものではなく、摩耗の進行は炉内装入物分布を悪化させ、炉況悪化の要因となる。したがって、大ベルの摩耗時には、硬化肉盛溶接あるいはライナー材の交換等の補修が必要となる。
大ベルの補修に関して、例えば特許文献1には、高炉大ベルの補修時期の判定方法が開示されている。また特許文献2には、大ベルの補修に用いるライナーが開示されている。
特開平6-287612号公報 実開平7-2458号公報
大ベルの補修は、高炉休風時に、大ベルと小ベルで囲まれた領域に作業者が入り、大ベル上で作業することにより行われる。高炉稼働時は大ベル上の雰囲気温度は100℃以上となる。大ベルと小ベルで囲まれた領域は、開口部が狭く、内部の雰囲気が滞留しやすい状況にあるため、高温な状態が継続しやすい。このため、休風しても大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度はすぐには低下しない。温度が十分に下がらない高温な雰囲気温度での作業では、作業者の熱中症リスクが高まるとともに、長時間の連続した作業が困難であり休憩をはさみながらの作業となるため、補修時間が長時間になる。
一方で、作業者への負荷の小さい温度環境となるまで大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度が低下するのを待ってから補修を開始すると、温度が低下するまで時間が掛かり高炉の休風時間が長時間となる。高炉の休風時間が長時間となると、生産ロスが大きくなったり、休風時の熱補償用還元材の使用量が増加したり、立ち上げ時の操業不安定を助長させる懸念が生じたりする。したがって、大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度を早期に低減する技術が必要である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、高炉の大ベル補修時に、大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度を早期に低減させることが可能な、新規かつ改良された大ベル補修時の作業環境温度低減方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ベル式高炉の炉頂装入装置における大ベル補修時の作業環境温度低減方法であって、上記炉頂装入装置は、原料を一時的に貯留する貯留ホッパーと、上記貯留ホッパーの下方に設けられた小ベルと、上記小ベルの下方に設けられた大ベルと、を備えており、大ベル補修時には、上記大ベルと炉内の装入原料表面との距離を5m以上とし、作業環境となる上記大ベルと上記小ベルとの間の第2領域におけるベルホッパー本体の一部を開放し、かつ、上記小ベルと上記貯留ホッパーとの間の第1領域と上記第2領域とを連通させる、大ベル補修時の作業環境温度低減方法が提供される。
上記第1領域のベルホッパー本体の一部を開放して吸引装置を接続し、上記吸引装置を稼働させて、上記第1領域と連通している上記第2領域から強制排気してもよい。
さらに、上記第2領域の開放されたベルホッパー本体の一部に冷風供給装置を接続し、冷風供給装置を稼働させて、上記第2領域に冷風を送り込むようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、高炉の大ベル補修時に、大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度を早期に低減させることができる。
本発明の一実施形態に係るベル式高炉の炉頂装入装置の概略構成を示す断面図である。 従来の大ベル補修作業を説明する説明図である。 本実施形態に係る大ベル補修時の作業環境温度低減方法の作業工程を示すフローチャートである。 本実施形態に係る大ベル補修時の高炉の空気の流れを示す説明図である。 大ベルと装入原料表面との距離Hを変化させたときの休風後の経過時間と第2領域の雰囲気温度との関係を示すグラフである。 図4に示した炉頂装入装置の状態において、小ベルとシール弁とで囲まれた第1領域の一部を開放して吸引装置を設置した例を示す説明図である。 図4に示した炉頂装入装置の状態において、第2領域の開口部に冷風供給装置を設置した例を示す説明図である。 図4に示した炉頂装入装置の状態において、吸引装置及び冷風供給装置を設置した例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.ベル式高炉の炉頂装入装置の構成>
まず、図1に基づいて、本発明の一実施形態に係るベル式高炉の炉頂装入装置の概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係るベル式高炉の炉頂装入装置の概略構成を示す断面図である。
ベル式高炉において鉄鉱石やコークス等の原料を炉頂から装入する炉頂装入装置1は、炉体9の上方に設置されており、図1に示すように、貯留ホッパー10と、シール弁20と、小ベルカップ31と、大ベルカップ33と、小ベル40と、大ベル50とを有する。
貯留ホッパー10は、炉頂に設けられ、コンベア(図示せず。)により搬送された原料を一時的に貯留する。図1に示す炉頂装入装置1は、4つの貯留ホッパー10を備える。図1には2つの貯留ホッパー10が図示されている。シール弁20は、貯留ホッパー10の下部に設けられ、貯留ホッパー10と小ベル40との間を仕切っている。シール弁20の開閉により、貯留ホッパー10に貯留された原料の小ベル40上への供給が制御される。
小ベル40及び大ベル50は、高炉のベルホッパー本体3内に設けられ、貯留ホッパー10から装入された原料を、段階的に炉内側の領域に向かって装入するための部材である。小ベル40は、例えば図1に示す略半球状あるいは円錐状のように、炉頂側に凸となる形状を有する。小ベル40の上部には、小ベルロッド43が炉頂に向かって炉高方向に延設されている。小ベルロッド43は中空部材からなる。小ベル40は、小ベルロッド43を昇降させることにより、炉高方向に上下に移動される。大ベル50は、小ベル40の下方に設けられ、小ベル40と同様、例えば図1に示す略半球状あるいは円錐状のように、炉頂側に凸となる形状を有する。大ベル50の上部には、大ベルロッド53が炉頂に向かって炉高方向に延設されている。大ベルロッド53は小ベルロッド43内に挿通されている。大ベル50は、大ベルロッド53を昇降させることにより、炉高方向に上下に移動される。
また、ベルホッパー本体3の内部には、炉高方向において、小ベル40の高さ位置に対応して小ベルカップ31が設けられており、大ベル50の高さ位置に対応して大ベルカップ33が設けられている。小ベル40、小ベルカップ31、ベルホッパー本体3、及びシール弁20によって形成される領域を「第1領域A1」とし、大ベル50、大ベルカップ33、ベルホッパー本体3、小ベル40、及び小ベルカップ31によって形成される領域を「第2領域A2」とする。
小ベル40は、上昇時には外表面が小ベルカップ31に当接し、第1領域A1と第2領域A2とを区分する。かかる状態を閉状態ともいう。一方、小ベル40が下降して外表面と小ベルカップ31との当接がなくなると、第1領域A1と第2領域A2とは連通状態となる。かかる状態を開状態ともいう。同様に、大ベル50は、上昇時には外表面が大ベルカップ33に当接し、第2領域A2と炉内空間A3とを区分する。かかる状態を閉状態ともいう。一方、大ベル50が下降して外表面と大ベルカップ33との当接がなくなると、第2領域A2と炉内空間A3とは連通状態となる。かかる状態を開状態ともいう。
第1領域A1では、閉状態において、内部の圧力が高炉炉内圧力まで昇圧される。高炉炉内圧力まで昇圧された原料は、小ベル40が下降されることにより、第2領域A2へ装入される。第2領域A2では、高炉炉内圧力まで昇圧された原料を貯留する領域であり、大ベル50が下降されることにより、原料は第2領域A2から炉内空間A3へ装入される。
また、第2領域A2のベルホッパー本体3の側壁の一部には、マンホール3aがベルホッパー本体3に対して開閉可能に設けられている。マンホール3aが閉じているときには、第2領域A2と外部とは遮断されており、マンホール3aが開いているときには、第2領域A2と外部とは連通状態となる。
<2.大ベル補修時の作業環境温度低減>
[2-1.概要]
大ベル50の補修は、高炉休風時に、大ベル50と小ベル40とで囲まれた作業環境である第2領域A2に作業者が入り、大ベル50上で作業することにより行われる。上述したように、第2領域A2の温度は低下しにくく、作業者が長時間作業可能な温度となるまでには時間がかかる。
従来の大ベル50の補修作業は、例えば図2に示すように、高炉休風後、まず、大ベル50を閉状態で固定する。次いで、貯留ホッパー10から足場材7が閉状態の小ベル40に装入された後、小ベル40を開状態とし、大ベル50へ装入される。大ベル50に装入された足場材7は、大ベル50上の補修箇所以外の部分に敷き詰められる。その後、炉内の装入原料5の装入原料表面5aに点火(炉頂点火)した状態で、大ベル50の補修作業が実施される。なお、炉頂点火とは、高炉休風時に、炉内に残留した高炉ガス(COガス)を無害化する(CO→CO)ため、装入原料5の最上部(すなわち、装入原料表面5a)に点火バーナーを差し込む、あるいは槇などを投入することにより、高炉ガスに着火し燃焼させることをいう。
大ベル50と小ベル40とで囲まれた第2領域A2の雰囲気温度を下げるためには、まず、高温になった空気を当該領域から排出する必要がある。そこで、例えば、第2領域A2のベルホッパー本体3の側壁に設けられたマンホール3aを開いて第2領域A2に外気を取り入れるとともに、小ベル40を開状態として第2領域A2の高温の空気の排出口を形成することにより、第2領域A2の雰囲気温度を低下させることが考えられる。しかし、本願発明者が検証したところ、かかる対応のみでは第2領域A2の雰囲気温度を十分に下げることはできなかった。
そこで、第2領域A2の雰囲気温度が低下しない原因を調査した結果、炉頂点火による輻射熱により大ベル50が熱せられて第2領域A2の雰囲気温度が下がりにくくなっていることが判明した。本願発明者は、かかる知見より、第2領域A2の雰囲気温度を下げるためには、大ベル50と炉頂点火位置との距離を所定の距離以上確保することが必要であることを見出した。以下、本実施形態に係る大ベル補修時の作業環境温度低減方法について、詳細に説明する。
[2-2.作業工程]
図3~図5に基づいて、本実施形態に係る大ベル補修時の作業環境温度低減方法について説明する。図3は、本実施形態に係る大ベル補修時の作業環境温度低減方法の作業工程を示すフローチャートである。図4は、本実施形態に係る大ベル補修時の高炉の空気の流れを示す説明図である。図5は、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを変化させたときの休風後の経過時間と第2領域A2の雰囲気温度との関係を示すグラフである。なお、図5は、マンホール3aが開いており、かつ、小ベル40が開状態であるときの関係を示す。
まず、図3に示すように、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを5m以上確保した後、休風する(S10)。大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hは、図4に示すように、大ベル50の下端から装入原料表面5aまでの距離とする。装入原料表面5aの高さ位置は、高炉中央部での高さ位置であってもよく、装入原料表面5aの平均高さ位置であってもよい。
本実施形態では、高炉休風後12時間後に第2領域A2の雰囲気温度を40℃以下にすることを目標とする。かかる目標を達成するために必要な距離Hを調べた結果を図5に示す。図5では、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを3m、4m、5m、6mに設定したそれぞれの場合において、休風後に第2領域A2の側壁に設けられたマンホール3aを開き、かつ、小ベル40を開状態として、第2領域の雰囲気温度を測定した。その結果、高炉休風後12時間後に第2領域A2の雰囲気温度を40℃以下とするためには、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを5m以上確保する必要があることがわかった。
かかる結果に基づき、ステップS10では、大ベル50を閉状態としてベルホッパー本体3への原料の装入を停止した後、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hが5m以上となるまで待機する。そして、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hが5m以上となったとき、休風する。これにより、炉頂点火から大ベル50への輻射熱が抑制され、第2領域A2の雰囲気温度が高温に維持されるのを抑制することができる。
次いで、閉状態に固定された大ベル50上に足場材7が設置される(S20)。足場材7は、貯留ホッパー10から閉状態の小ベル40に装入された後、小ベル40を開状態とし、大ベル50へ装入される。大ベル50に装入された足場材7は、大ベル50上の補修箇所以外の部分に敷設される。足場材7は、例えばコークス等の高炉への装入原料5等が用いられる。
さらに、小ベル40を開状態に固定し、第2領域A2と第1領域A1とを連通させる(S30)。このとき、シール弁20も開状態とする。これにより、第1領域A1の空気が、小ベル40と小ベルカップ31との間の隙間37を通って第2領域A2へ移動し、さらにシール弁20を通り貯留ホッパー10から外部へ移動するための流路が形成される。したがって、マンホール3aの開口部35から第2領域A2に流入した外部の空気は、当該流路に沿って第2領域A2から排出されるようになる。
その後、炉頂点火し(S40)、第2領域A2の雰囲気温度が所定の温度以下となるまで待機する(S50)。所定の温度は、作業者Pにとって負荷の小さい温度とし、例えば40℃としてもよい。ステップS50にて第2領域A2の雰囲気温度が所定の温度以下となったと判定されると、作業者Pは第2領域A2にて大ベル50の補修作業を開始する(S60)。なお、炉頂点火は、S30の前に実施してもよい。
以上、本実施形態に係る大ベル補修時の作業環境温度低減方法について説明した。本実施形態によれば、大ベル50の補修にあたり、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを5m以上確保した状態で、マンホール3aを開状態とし、かつ、小ベル40を開状態とする。これにより、炉頂点火による大ベル50への輻射熱の影響が低減され、第2領域A2の雰囲気温度を低下しやすくするとともに、開口部35から、第2領域A2、第1領域A1、シール弁20を通り、貯留ホッパー10へ向かう空気の流れを形成することで、第2領域A2の高温の空気が排出されやすくなる。その結果、大ベル50と小ベル40とで囲まれた第2領域A2の温度を早期に低減させることができる。
[2-3.変形例]
図4に示したように、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hを5m以上確保した状態で、マンホール3aを開状態とし、かつ、小ベル40を開状態とすることで、大ベル補修時の第2領域A2の雰囲気温度を効果的に低減させることができる。さらにその低減効果を高めるために、より強い空気の流れを形成したり、冷風を供給したりすることが考えられる。以下、具体的に説明する。
(1)吸引装置の利用
図6は、図4に示した炉頂装入装置1の状態において、小ベル40とシール弁20とで囲まれた第1領域A1の一部を開放して吸引装置60を設置した例を示す。吸引装置60は、例えば集塵機等であって、第1領域A1の開口部39にて配管65により連結されている。吸引装置60の設置及び稼働は、例えば図3に示したステップS40の炉頂点火の後に実施すればよい。なお、このとき、シール弁20は閉状態とされる。大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hも5m以上確保されている。
このように、吸引装置60を稼働させ、第1領域A1の空気を吸引することにより、開口部35から、第2領域A2、第1領域A1へと流入した空気が吸引装置60に向かう流れをより強く形成することができる。したがって、第2領域A2の高温の空気が当該領域からより排出されやすくなる。
(2)冷風供給装置の利用
図7は、図4に示した炉頂装入装置1の状態において、第2領域A2の開口部35に冷風供給装置70を設置した例を示す。冷風供給装置70は、第2領域A2の開口部35にて配管75により連結されている。冷風供給装置70の設置及び稼働は、例えば図3に示したステップS40の炉頂点火の後に実施すればよい。なお、大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hも5m以上確保されている。
このように、冷風供給装置70を稼働させ、第2領域A2に対して冷たい空気を供給することにより、開口部35から、第2領域A2、第1領域A1、シール弁20を通り、貯留ホッパー10へ向かう空気の流れをより強く形成することができ、かつ、高温の空気をより効果的に冷却することができる。したがって、第2領域A2の高温の空気が当該領域からより排出されやすくなる。
さらに、図6に示した吸引装置60と図7に示した冷風供給装置70とをともに用いてもよい。図8に、図4に示した炉頂装入装置1の状態において、吸引装置60及び冷風供給装置70を設置した例を示す。吸引装置60及び冷風供給装置70の設置及び稼働は、例えば図3に示したステップS40の炉頂点火の後に実施すればよい。なお、このとき、シール弁20は閉状態とされる。大ベル50と装入原料表面5aとの距離Hも5m以上確保されている。
この場合、冷風供給装置70を稼働させ、第2領域A2に対して冷たい空気を供給することにより、高温の空気をより効果的に冷却することができる。また、吸引装置60を及び冷風供給装置70を稼働させることで、開口部35から、第2領域A2、第1領域A1へと流入した空気が吸引装置60に向かう流れをより強く形成することができる。したがって、第2領域A2の高温の空気が当該領域からより排出されやすくなる。
本発明の効果を検証するため、大ベル補修時の作業環境である大ベルと小ベルとで囲まれた第2領域の温度を低下させているときの各種設定を変化させて、第2領域の雰囲気温度の変化を調べた。本検証では、大ベルと装入原料表面との距離H、第2領域の開放の有無(すなわち、図1のマンホール3aの開閉状態)、小ベルの開閉状態、吸引装置及び冷風供給装置の設置有無の設定を変化させた。なお、大気温度は25℃であった。
実施例1では、図4に示したように、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m確保し、第2領域及び小ベルを開放させた状態で、第2領域の雰囲気温度を低下させた。このとき、シール弁は開状態とした。
実施例2では、図6に示したように、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m確保し、第2領域及び小ベルを開放させるとともに、吸引装置を設置して、第2領域の雰囲気温度を低下させた。このとき、シール弁は閉状態とした。
実施例3では、図8に示したように、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m確保し、第2領域及び小ベルを開放させるとともに、吸引装置及び冷風供給装置を設置して、第2領域の雰囲気温度を低下させた。このとき、シール弁は閉状態とした。
一方、比較例1では、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m確保し、小ベルを開放して第2領域と第1領域とを連通させるとともに、吸引装置を設置した状態で第2領域の雰囲気温度を低下させた。比較例1では、第2領域は開放されておらず、図1のマンホール3aは閉状態であった。また、比較例1では、冷風供給装置は設置されていなかった。
比較例2では、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m確保し、第2領域を開放して冷風供給装置を設置した状態で第2領域の雰囲気温度を低下させた。比較例2では、小ベルは開放されていなかった。
比較例3では、大ベルと装入原料表面との距離Hを4.1mと5m未満にし、図8に示したように、第2領域及び小ベルを開放させるとともに、吸引装置及び冷風供給装置を設置して、第2領域の雰囲気温度を低下させた。このとき、シール弁は閉状態とした。
これらの実施例1~3及び比較例1~3について、第2領域の雰囲気温度を、休風後12時間後に測定した。かかる結果を表1に示す。なお、本検証では、高炉休風後12時間後に第2領域の雰囲気温度を40℃以下にすることを目標とした。
Figure 0007135779000001
表1に示すように、実施例1~3では、いずれも高炉休風後12時間後に第2領域の雰囲気温度は40℃以下となった。実施例2のように、吸引装置を設けることで第2領域の雰囲気温度をより低下させることができ、さらに実施例3のように、吸引装置に加えて冷風供給装置も設けることで、より効果的に第2領域の雰囲気温度を低下させることができた。
一方、比較例1では、大ベルと装入原料表面との距離Hは5m確保されており、小ベルは開状態であったが、第2領域が開放されていなかった。このため、第2領域の高温の空気が効果的に排出されず、高炉休風後12時間後の第2領域の雰囲気温度は40℃より高いままであった。
比較例2も同様、大ベルと装入原料表面との距離Hは5m確保されており、第2領域は開状態であったが、小ベルが開放されていなかった。このため、第2領域の高温の空気が効果的に排出されず、高炉休風後12時間後の第2領域の雰囲気温度は40℃より高いままであった。
比較例3は、第2領域及び小ベルは開状態であったが、大ベルと装入原料表面との距離Hは5m未満であったため、炉頂点火による大ベル50への輻射熱の影響により第2領域の雰囲気温度が低下しにくい状況にあった。このため、高炉休風後12時間後の第2領域の雰囲気温度は40℃より高いままであった。
以上より、大ベルと装入原料表面との距離Hを5m以上確保するとともに、第2領域及び小ベルを開状態とすることで、大ベルと小ベルで囲まれた領域の温度を早期に低減させることが示された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 炉頂装入装置
3 ベルホッパー本体
3a マンホール
5 装入原料
5a 装入原料表面
7 足場材
9 炉体
10 貯留ホッパー
20 シール弁
31 小ベルカップ
33 大ベルカップ
35、39 開口部
37 隙間
40 小ベル
43 小ベルロッド
50 大ベル
53 大ベルロッド
60 吸引装置
65、75 配管
70 冷風供給装置

Claims (3)

  1. ベル式高炉の炉頂装入装置における大ベル補修時の作業環境温度低減方法であって、
    前記炉頂装入装置は、
    原料を一時的に貯留する貯留ホッパーと、
    前記貯留ホッパーの下方に設けられた小ベルと、
    前記小ベルの下方に設けられた大ベルと、
    を備えており、
    大ベル補修時には、
    前記大ベルと炉内の炉頂点火した装入原料表面との距離を5m以上とし、
    作業環境となる前記大ベルと前記小ベルとの間の第2領域におけるベルホッパー本体の一部を開放し、かつ、前記小ベルを下降させて前記小ベルと前記貯留ホッパーとの間の第1領域と前記第2領域とを連通させる、大ベル補修時の作業環境温度低減方法。
  2. 前記第1領域のベルホッパー本体の一部を開放して吸引装置を接続し、
    前記吸引装置を稼働させて、前記第1領域と連通している前記第2領域から強制排気する、請求項1に記載の大ベル補修時の作業環境温度低減方法。
  3. 前記第2領域の開放されたベルホッパー本体の一部に冷風供給装置を接続し、
    前記冷風供給装置を稼働させて、前記第2領域に冷風を送り込む、請求項1または2に記載の大ベル補修時の作業環境温度低減方法。
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