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JP7145187B2 - ロッカーアーム流路構造及び鞍乗型車両 - Google Patents
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JP7145187B2 - ロッカーアーム流路構造及び鞍乗型車両 - Google Patents

ロッカーアーム流路構造及び鞍乗型車両 Download PDF

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Description

本発明は、ロッカーアーム流路構造及び鞍乗型車両に関する。
従来、自動二輪車(鞍乗型車両)の内燃機関において、動弁装置を潤滑するために潤滑油を動弁室へ導く油路を備えた構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の油路は、シリンダヘッド内の油路に繋げられてロッカーアームを支持するロッカーシャフトの内部を軸方向に延びるシャフト軸方向油路と、シャフト軸方向油路に繋げられてロッカーシャフトの内部を径方向に延びるシャフト径方向油路と、シャフト径方向油路に繋げられてロッカーシャフトの外面に設けられるシャフト油溝と、シャフト溝に繋げられてロッカーアームのシャフト挿入孔からロッカーアームの外面に延びる噴出孔と、を含む。噴出孔は、ロッカーアームが揺動する範囲でシャフト径方向油路に一時的に重なって動弁室の内壁面のうち動弁室の底面よりも上側の部分へ指向するようになっている。
特開2018-159355号公報
しかし、ロッカーアームにおいて内燃機関のバルブを押圧する部分を十分に潤滑し、摺動時(例えば、バルブガイドに対してバルブが摺動するとき)のフリクションを低減する上で改善の余地があった。
そこで本発明は、摺動時のフリクションを低減することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係るロッカーアーム流路構造は、クランクシャフト(18)の回転力を受けるカムシャフト(51,52)と、前記カムシャフト(51,52)と略平行に設けられたロッカーアームシャフト(53,54)と、前記ロッカーアームシャフト(53,54)に揺動自在に支持されたロッカーアーム(55,56)と、を備え、前記ロッカーアーム(55,56)は、前記カムシャフト(51,52)に設けられたカム(51A,52A)の駆動により揺動し、内燃機関(10A)のバルブ(41,42)を押圧する押圧部(55B,56B)を備え、前記ロッカーアーム(55,56)は、前記カム(51A,52A)の駆動力を受ける受け部(55A,56A)を備え、前記ロッカーアーム(55,56)は、前記押圧部(55B,56B)へ流体を供給するための供給流路(80)を有し、前記供給流路(80)は、前記押圧部(55B,56B)へ指向する流体供給孔(81)と、前記流体供給孔(81)に連通し、前記流体供給孔(81)へ前記流体を供給する連通流路(82)と、前記受け部(55A,56A)へ前記流体を供給する受け側供給孔(83)と、を含み、シリンダ軸線(CL)に沿う方向から見て、前記連通流路(82)、前記受け側供給孔(83)及び前記流体供給孔(81)は、それぞれ同一の直線(K)上に設けられている。
)上記()に記載のロッカーアーム流路構造では、前記流体供給孔(81)の流路断面積は、前記連通流路(82)の流路断面積よりも小さくてもよい。
)上記()または()に記載のロッカーアーム流路構造では、前記ロッカーアーム(55,56)は、前記流体供給孔(81)の開口部位に凹む凹部(86)を有してもよい。
)本発明の態様に係る鞍乗型車両は、上記(1)から()のいずれか一項に記載のロッカーアーム流路構造(50)を備える。
本発明の上記(1)に記載のロッカーアーム流路構造によれば、クランクシャフトの回転力を受けるカムシャフトと、カムシャフトと略平行に設けられたロッカーアームシャフトと、ロッカーアームシャフトに揺動自在に支持されたロッカーアームと、を備え、ロッカーアームは、カムシャフトに設けられたカムの駆動により揺動し、内燃機関のバルブを押圧する押圧部を備え、ロッカーアームは、押圧部へ流体を供給するための供給流路を有することで、以下の効果を奏する。
ロッカーアームが押圧部へ流体を供給するための供給流路を有することで、押圧部へ効果的に流体を供給することができるため、押圧部を十分に潤滑することができる。したがって、摺動時のフリクションを低減することができる。
加えて、供給流路は、押圧部へ指向する流体供給孔を含むことで、以下の効果を奏する。
流体供給孔を通じて押圧部へより効果的に流体を供給することができるため、摺動時のフリクションをより効果的に低減することができる。
加えて、ロッカーアームは、カムの駆動力を受ける受け部を備え、供給流路は、受け部へ流体を供給する受け側供給孔を含むことで、以下の効果を奏する。
受け側供給孔を通じて受け部へ流体を供給することができるため、カム駆動時のフリクションを低減することができる。
本発明の上記()に記載のロッカーアーム流路構造によれば、流体供給孔の流路断面積は、連通流路の流路断面積よりも小さいことで、以下の効果を奏する。
流体供給孔の流路断面積が連通流路の流路断面積以上に大きい場合と比較して、流体供給孔から押圧部に向けて流体をより強く噴射することができるため、押圧部へより効果的に流体を供給することができる。したがって、摺動時のフリクションをより効果的に低減することができる。
本発明の上記()に記載のロッカーアーム流路構造によれば、ロッカーアームは、流体供給孔の開口部位に凹む凹部を有することで、以下の効果を奏する。
流体供給孔の開口部位に凹部を設けた分だけ流体供給孔の長さを短くすることができるため、凹部を有しない場合と比較して、流体供給孔を形成しやすい。
本発明の上記()に記載の鞍乗型車両によれば、上記のロッカーアーム流路構造を備えることで、摺動時のフリクションを低減し、スムーズな駆動を実現することができる。
実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 上記自動二輪車のエンジンの断面を示す左側面図である。 図2の一部拡大図である。 図2のIV矢視図であって、前シリンダヘッドカバーを取り外した状態を示す図である。 実施形態に係る排気ロッカーアームの斜視図である。 実施形態に係る排気ロッカーアームの側面図である。 図6のVII矢視図である。 図6のVIII矢視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、鞍乗型車両の一例である自動二輪車を挙げて説明する。以下の説明に用いる図中適所には、本実施形態の自動二輪車の車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
<車両全体>
図1は、鞍乗型車両の一例として、V型多気筒のエンジンを含むパワーユニット10を搭載した自動二輪車1を示す。図1に示すように、自動二輪車1は、不図示のハンドルによって操向される前輪3と、駆動源であるパワーユニット10と、パワーユニット10等を支持する車体フレーム2と、車体フレーム2に揺動可能に支持されたスイングアーム5と、不図示の動力伝達機構を介してパワーユニット10によって駆動される後輪4と、を備える。以下、自動二輪車を単に「車両」ということがある。
車体フレーム2は、ステアリングステム(不図示)を介して左右フロントフォークに接続されたヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21から後下方に延びるメインフレーム22と、メインフレーム22の後部から後上方に延びるシートレール23と、シートレール23の前部から下方に延びる左右一対のピボットプレート24と、を備える。スイングアーム5は、ピボットプレート24に対してピボット軸を支点に揺動可能に支持されている。スイングアーム5と車体フレーム2との間には、不図示のリアサスペンションが設けられている。図1中において、符号6は燃料タンク、符号7は乗員が着座可能なシート、符号8は車体フレーム2を覆う車体カバーをそれぞれ示す。
パワーユニット10は、エンジン10A(内燃機関)及び変速機(不図示)を備える。エンジン10Aは、クランクケース11と、クランクケース11の上部に配置され且つ側面視V字状をなすシリンダ部12と、を備える。
シリンダ部12は、クランクケース11の前上部から前上方に延びる前シリンダ13と、クランクケース11の後上部から後上方に延びる後シリンダ14と、を備える。
<前シリンダ>
図2に示すように、前シリンダ13は、クランクケース11(図1参照)の前上部と一体に形成された前シリンダブロック13aと、前シリンダブロック13aの上端部に取り付けられた前シリンダヘッド13bと、前シリンダヘッド13bの上端部に取り付けられた前シリンダヘッドカバー13cと、を備える。
前シリンダヘッド13bの後面には、吸気ポート13dが設けられている。吸気ポート13dは、不図示のスロットルボディを介してエアクリーナボックスに接続されている。前シリンダヘッド13bの前面には、排気ポート13eが設けられている。排気ポート13eは、排気管15を介して不図示のマフラに接続されている。
以下、前シリンダブロック13aのシリンダボア30の中心軸線CLを「シリンダ軸線Lc」という(図2参照)。図2に示すように、シリンダ軸線CLは、鉛直面に対して前方に傾いている。前シリンダブロック13a、前シリンダヘッド13b及び前シリンダヘッドカバー13cは、クランクケース11から前傾した姿勢で上方に延出している。
前シリンダ13は、クランク室31の上に1本のシリンダボア30を有する。前シリンダヘッド13bは、前シリンダブロック13aの上にガスケット32を介して設けられている。前シリンダヘッド13b及び前シリンダブロック13aは、スタッドボルト33(図4参照)によりクランクケース11(図1参照)に一体に締結されている。前シリンダヘッドカバー13cは、スタッドボルト33の頭部及び前シリンダヘッド13bを上方から覆っている。シリンダボア30内には、ピストン34が往復摺動自在に嵌合されている。ピストン34は、コンロッド35によりクランクシャフト18(図1参照)に連接されている。
前シリンダ13には、ピストン34の頂部を臨ませる燃焼室40が形成されている。吸気ポート13dは、燃焼室40から延出して前シリンダヘッド13bの後面に開口している。排気ポート13eは、燃焼室40から延出して前シリンダヘッド13bの前面に開口している。
燃焼室40の吸気弁口は、吸気バルブ41によって開閉される。燃焼室28の排気弁口は、排気バルブ33によって開閉される。吸気バルブ41及び排気バルブ51は、不図示のクランクシャフトの回転に同期して往復摺動可能に前シリンダヘッドに支持されている。吸気バルブ32は、吸気側ロッカーアーム34の揺動に伴って開閉作動する。排気バルブ33は、排気側ロッカーアーム35の揺動に伴って開閉作動する。吸気側ロッカーアーム34及び排気側ロッカーアーム35は、シリンダヘッド15内において揺動自在とされている。
吸気バルブ41は、各気筒に左右一対設けられている。吸気バルブ41は、前シリンダヘッド13bに設けられた吸気側バルブガイド43に沿って摺動可能に支持されている。吸気バルブ41は、吸気側スプリング45によって吸気弁口を閉じる方向に付勢されている。図2の例では、吸気側スプリング45の付勢力に抗する吸気カム51Aの押圧により、吸気バルブ41が吸気弁口を開いている状態を示す。
排気バルブ42は、吸気バルブ41の前方かつ下方に配置されている。排気バルブ42は、各気筒に左右一対設けられている。排気バルブ42は、前シリンダヘッド13bに設けられた排気側バルブガイド44に沿って摺動可能に支持されている。排気バルブ42は、排気側スプリング46によって排気弁口を閉じる方向に付勢されている。図2の例では、排気側スプリング46の付勢力により、排気バルブ42が排気弁口を閉じている状態を示す。
<ロッカーアーム流路構造>
エンジン10Aは、ロッカーアーム55,56においてエンジン10Aの各バルブ41,42を押圧する部分へオイル(流体)を供給するロッカーアーム流路構造50を備える。以下、前シリンダ13に設けられたロッカーアーム流路構造50について説明する。
ロッカーアーム流路構造50は、クランクシャフト18(図1参照)の回転力を受けるカムシャフト51,52と、カムシャフト51,52と略平行に設けられたロッカーアームシャフト53,54と、ロッカーアームシャフト53,54に揺動自在に支持されたロッカーアーム55,56と、を備える。なお、略平行は、完全に平行な場合のみならず、実質的に平行な場合をも意味する。
カムシャフト51,52は、不図示のベアリングを介して前シリンダヘッド13bに回転可能に支持されている。ロッカーアーム流路構造50は、カムシャフト51,52として、吸気バルブ41に対応する吸気側カムシャフト51と、排気バルブ42に対応する排気側カムシャフト52と、を備える。
吸気側カムシャフト51は、吸気バルブ41の上を車体幅方向に延びるように1本設けられている。吸気側カムシャフト51は、カムシャフトホルダ57(図4参照)に挟まれるようにして回転自在に支持されている。図4中符号61は、吸気側カムシャフト51の右端部(カムチェーン室60内への突出部)に結合された吸気側被動ギアを示す。
排気側カムシャフト52は、排気バルブ42の上を吸気側カムシャフト51と略平行に車体幅方向に延びるように1本設けられている。排気側カムシャフト52は、吸気側カムシャフト51の前方かつ下方に配置されている。排気側カムシャフト52は、カムシャフトホルダ57(図4参照)に挟まれるようにして回転自在に支持されている。図4中符号62は、排気側カムシャフト52の右端部(カムチェーン室60内への突出部)に結合された排気側被動ギアを示す。
図4中において、符号63は吸気側被動ギア61及び排気側被動ギア62のそれぞれに噛み合うアイドルギアを示す。アイドルギア63は、吸気側被動ギア61及び排気側被動ギア62の間の下方に回転自在に支持されている。アイドルギア63には、クランクシャフト18(図1参照)の動力がカムチェーン等を介して伝達される。
ロッカーアームシャフト53,54は、カムシャフト51,52と略平行に車体幅方向に延びている。ロッカーアームシャフト53,54は、前シリンダヘッド13bに支持されている。ロッカーアーム流路構造50は、ロッカーアームシャフト53,54として、吸気側カムシャフト51に対応する吸気側ロッカーアームシャフト53と、排気側カムシャフト52に対応する排気側ロッカーアームシャフト54と、を備える。
吸気側ロッカーアームシャフト53は、吸気側カムシャフト51の軸心の前方かつ下方に配置されている。
排気側ロッカーアームシャフト54は、排気側カムシャフト52の後方かつ上方に配置されている。排気側ロッカーアームシャフト54は、吸気側ロッカーアームシャフト53の軸心の前方かつ下方に配置されている。
ロッカーアーム55,56は、ロッカーアームシャフト53,54に揺動自在に支持されている。ロッカーアーム流路構造50は、ロッカーアーム55,56として、吸気バルブ41に対応する吸気ロッカーアーム55と、排気バルブ42に対応する排気ロッカーアーム56と、を備える。
吸気ロッカーアーム55は、吸気側ロッカーアームシャフト53に揺動自在に支持されている。吸気ロッカーアーム55は、吸気側カムシャフト51に設けられた吸気カム51Aの駆動により揺動する。吸気ロッカーアーム55は、吸気カム51Aの駆動力を受ける吸気側受け部55A(受け部)と、吸気カム51Aの駆動により揺動し吸気バルブ41を押圧する吸気側押圧部55B(押圧部)と、を備える。
排気ロッカーアーム56は、排気側ロッカーアームシャフト54に揺動自在に支持されている。排気ロッカーアーム56は、排気側カムシャフト52に設けられた排気カム52Aの駆動により揺動する。排気ロッカーアーム56は、排気カム52Aの駆動力を受ける排気側受け部56A(受け部)と、排気カム52Aの駆動により揺動し排気バルブ42を押圧する排気側押圧部56B(押圧部)と、を備える。
<ロッカーアーム>
以下、ロッカーアーム55,56の具体的構成について、各気筒における左右一対の排気ロッカーアーム56のうち右側の排気ロッカーアーム56を挙げて説明する。なお、左側の排気ロッカーアーム56は、右側の排気ロッカーアーム56と同様の構成(左右勝手違い構造)を有するため、詳細説明を省略する。また、吸気ロッカーアーム55は、オイルの供給経路等を除いて排気ロッカーアーム56と同様の構成を有するため、詳細説明を省略する。
図3に示すように、排気ロッカーアーム56は、排気側ロッカーアームシャフト54に揺動自在に支持される環状支持部70と、環状支持部70から排気バルブ42の上に向けて延びるアーム本体71と、を備える。
環状支持部70は、排気側ロッカーアームシャフト54と同軸の環状をなしている。環状支持部70は、環状支持部70の全周にわたって一様の左右幅を有する。
図5に示すように、アーム本体71は、クランク状に延びている。図8に示すように、アーム本体71は、環状支持部70から一方向(径方向)に延びる第一アーム部71aと、第一アーム部71aの先端部(環状支持部70とは反対側の部分)から車体幅方向に向けて斜めに延びる第二アーム部71bと、第二アーム部71bの先端部(第一アーム部71aとは反対側の部分)から排気バルブ42(図3参照)の上に向けて第一アーム部71aと略平行に延びる第三アーム部71cと、を備える。
第一アーム部71aは、環状支持部70の左右幅に連続するように第一アーム部71aが延びる方向にわたって一様の左右幅を有する。第一アーム部71aの厚み(図6の側面視で第一アーム部71aが延びる方向と直交する方向の長さ)は、環状支持部70から第二アーム部71bに向かうに従って漸次小さくなっている。図8に示すように、第一アーム部71a及び第二アーム部71bの接続部、並びに第二アーム部71b及び第三アーム部71cの接続部は、それぞれ滑らかに湾曲した外形を有する。
第三アーム部71cは、第一アーム部71aに対して車体幅方向に向けて第一アーム部71aの左右幅の半分程度オフセットしている。第三アーム部71cは、第一アーム部71aと略同じ左右幅を有する。第三アーム部71cは、第三アーム部71cが延びる方向にわたって一様の左右幅を有する。
図3に示すように、排気側受け部56Aは、第三アーム部71cにおいて排気バルブ42と対向する部分とは反対側の部分に設けられている。図7に示すように、排気側受け部56Aは、第三アーム部71cに対して車体幅方向の両側に膨らんでいる。排気側受け部56Aの左右幅は、第三アーム部71cの左右幅よりも大きい。図3の側面視で、排気側受け部56Aの外形は、排気カム52Aに向かって弧状に湾曲している。
図3に示すように、排気側押圧部56Bは、第三アーム部71cにおいて排気バルブ42と対向する部分に設けられている。図8に示すように、排気側押圧部56Bは、第三アーム部71cと略同じ左右幅を有する。図3の側面視で、排気側押圧部56Bの外形は、排気バルブ42に向かって弧状に湾曲している。
図5に示すように、排気ロッカーアーム56は、複数の肉抜き部75~78を有する。複数の肉抜き部75~78は、アーム本体71の第一側面から幅方向内側に凹む第一肉抜き部75及び第二肉抜き部76と、アーム本体71の第二側面(車体幅方向において第一側面とは反対側の面)から幅方向内側に凹む第三肉抜き部77及び第四肉抜き部78と、を含む。
図6に示すように、第一肉抜き部75は、アーム本体71が延びる方向に長手を有する。第一肉抜き部75は、第一アーム部71a及び第二アーム部71bに跨って設けられている。図6の側面視で、第一肉抜き部75の長さ(図6の側面視でアーム本体71が延びる方向と直交する方向の長さ)は、環状支持部70から第三アーム部71cに向かうに従って漸次小さくなっている。
第二肉抜き部76は、アーム本体71が延びる方向に長手を有する。第二肉抜き部76は、第三アーム部71cに設けられている。図6の側面視で、第二肉抜き部76は、排気側受け部56Aの外形に沿うように弧状に湾曲している。
図8に示すように、第三肉抜き部77は、第二アーム部71bに設けられている。第三肉抜き部77は、第二アーム部71bが延びる方向に長手を有する。
第四肉抜き部78は、車体幅方向において第二肉抜き部76と重なる。第四肉抜き部78は、第三アーム部71cに設けられている。
<供給流路>
各ロッカーアームは、押圧部へオイル(流体)を供給するための供給流路を有する。以下、供給流路として、各気筒における左右一対の排気ロッカーアーム56のうち右側の排気ロッカーアーム56の供給流路80を挙げて説明する。なお、左側の排気ロッカーアーム56の供給流路は、右側の排気ロッカーアーム56の供給流路80と同様の構成(左右勝手違い構造)を有するため、詳細説明を省略する。また、吸気ロッカーアーム55の供給流路は、オイルの供給経路等を除いて排気ロッカーアームの供給流路と同様の構成を有するため、詳細説明を省略する。
図3に示すように、供給流路80は、排気側押圧部56Bへ指向する流体供給孔81と、流体供給孔81に連通し流体供給孔81へオイルを供給する連通流路82と、排気側受け部56Aへ流体を供給する受け側供給孔83と、排気ロッカーアーム56の外側へ流体を供給する外側供給孔84と、を含む。
流体供給孔81は、排気側押圧部56Bと第二アーム部71bとの間に設けられている。図6の側面視で、流体供給孔81は、第二肉抜き部76と重ならない位置に設けられている。図3の側面視で、流体供給孔81は、アーム本体71が延びる方向に対して排気側押圧部56Bへ向けて傾斜している。図3の側面視で、流体供給孔81は、連通流路82の下流端から第三アーム部71cの排気側押圧部56B側の面に向けて直線状に延びている。流体供給孔81は、オイルの流れ方向(流体供給孔81が延びる方向)にわたって一様の流路断面積を有する。流路断面積は、オイルの流れ方向と直交する断面の面積を意味する。流体供給孔81は、第三アーム部71cの排気側押圧部56B側の面において開口している。
図5に示すように、流体供給孔81の開口部位には、流体供給孔81に連なる押圧側凹部86(凹部)が設けられている。押圧側凹部86は、第三アーム部71cの排気側押圧部56B側の面から厚み方向内側に凹んでいる。流体供給孔81の開口方向(流体供給孔81が延びる方向)から見て、押圧側凹部86の外形は、流体供給孔81の流路断面積よりも大きい。
図3に示すように、連通流路82は、排気側ロッカーアームシャフト54と流体供給孔81との間に設けられている。図6に示すように、連通流路82は、環状支持部70、第一アーム部71a及び第二アーム部71bに跨って設けられている。図6の側面視で、連通流路82は、第一肉抜き部75と重なる位置に設けられている。図6の側面視で、連通流路82は、アーム本体71が延びる方向に沿って直線状に延びている。図8に示すように、連通流路82は、第一肉抜き部75と第三肉抜き部77との間に設けられている。
図6に示すように、連通流路82の上流端は、環状支持部70内に開口している。連通流路82の下流端は、流体供給孔81の上流端に連続している。図6の側面視で、流体供給孔81は、連通流路82が延びる方向に対して排気側押圧部56Bへ向けて傾斜している。連通流路82は、オイルの流れ方向(連通流路82が延びる方向)にわたって概ね一様の断面積を有する。連通流路82は、流体供給孔81との接続部(連通流路82の下流端)近傍において漸次縮径している。流体供給孔81の流路断面積は、連通流路82の最大の流路断面積(縮径部以外の流路断面積)よりも小さい。
受け側供給孔83は、第二アーム部71bに設けられている。図6の側面視で、受け側供給孔83は、第一肉抜き部75と重なる位置に設けられている。図6の側面視で、受け側供給孔83は、アーム本体71が延びる方向に対して排気側受け部56Aへ向けて傾斜している。図6の側面視で、受け側供給孔83は、連通流路82の途中から第二アーム部71bの排気側受け部56A側の面に向けて直線状に延びている。受け側供給孔83は、オイルの流れ方向(受け側供給孔83が延びる方向)にわたって一様の流路断面積を有する。受け側供給孔83は、第二アーム部71bの排気側受け部56A側の面において開口している。
図7に示すように、受け側供給孔83の開口部位には、受け側供給孔83に連なる受け側凹部87が設けられている。受け側凹部87は、第二アーム部71bの排気側受け部56A側の面から厚み方向内側に凹んでいる。受け側供給孔83の開口方向(受け側供給孔83が延びる方向)から見て、受け側凹部87の外形は、受け側供給孔83の流路断面積よりも大きい。
図6に示すように、外側供給孔84は、環状支持部70において連通流路82とは反対側の部分に設けられている。図6の側面視で、外側供給孔84は、連通流路82の延長線上に直線状に延びている。外側供給孔84の上流端は、環状支持部70内に開口している。外側供給孔84の下流端は、環状支持部70外に開口している。外側供給孔84の流路断面積は、連通流路82の最大の流路断面積と略同じである。
図7に示すように、第一アーム部71aが延びる方向に対して傾斜し、且つ、環状支持部70、第一アーム部71a、第二アーム部71b及び第三アーム部71cを通る直線Kを設定する。外側供給孔84、連通流路82、受け側供給孔83及び流体供給孔81は、第一アーム部71aが延びる方向に対して傾斜するように、それぞれ同一の直線K上に設けられている。
<オイルの流れ>
以下、オイルの流れの一例について説明する。
図1に示すように、オイルは、クランクシャフト18の回転により駆動する不図示のオイルポンプによって、オイルパン19から吸い上げられる。その後、オイルは、クランクケース11及びシリンダ部12のそれぞれの油路を通じて各シリンダヘッドに導かれる。その後、オイルは、各カムシャフト内の油路に流入する。その後、オイルは、各カムシャフトホルダ内の油路に流入する。その後、オイルは、各ロッカーアームシャフト内の油路に流入する。その後、オイルは、各ロッカーアーム内の油路に流入する。その後、オイルは、各シリンダヘッド内の摺動部に導かれる。
以下、前シリンダ13内のオイルの流れの一例について説明する。
例えば、図3に示すように、前シリンダ13に導かれたオイルは、排気側カムシャフト52内の油路に流入する。その後、オイルは、カムシャフトホルダ57(図4参照)内の油路を通じ、排気側ロッカーアームシャフト54内の油路54w(図4参照)に流入する。図3に示すように、その後、オイルは、排気ロッカーアーム56の連通流路82及び外側供給孔84のそれぞれに流入する。
連通流路82に流入したオイルの一部は、流体供給孔81に流入する。流体供給孔81に流入したオイルは、排気側押圧部56B及び排気バルブ42のそれぞれに供給される。
連通流路82に流入したオイルの他の一部は、受け側供給孔83に流入する。受け側供給孔83に流入したオイルは、排気側受け部56A及び排気カム52Aのそれぞれに供給される。
外側供給孔84に流入したオイルは、環状支持部70の外に導かれる。環状支持部70の外に導かれたオイルは、前シリンダヘッド13bに設けられたロッカーアームホルダ58に対する排気ロッカーアーム56の摺動部(環状支持部70)の潤滑に寄与する。
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態のロッカーアーム流路構造50は、クランクシャフト18の回転力を受けるカムシャフト51,52と、カムシャフト51,52と略平行に設けられたロッカーアームシャフト53,54と、ロッカーアームシャフト53,54に揺動自在に支持されたロッカーアーム55,56と、を備え、ロッカーアーム55,56は、カムシャフト51,52に設けられたカム51A,52Aの駆動により揺動し、エンジン10Aのバルブ41,42を押圧する押圧部55B,56Bを備え、ロッカーアーム55,56は、押圧部55B,56Bへオイルを供給するための供給流路80を有する。
この構成によれば、ロッカーアーム55,56が押圧部55B,56Bへオイルを供給するための供給流路80を有することで、押圧部55B,56Bへ効果的にオイルを供給することができるため、押圧部55B,56Bを十分に潤滑することができる。したがって、摺動時のフリクションを低減することができる。
上記実施形態では、供給流路80は、押圧部55B,56Bへ指向する流体供給孔81を含むことで、以下の効果を奏する。
流体供給孔81を通じて押圧部55B,56Bへより効果的にオイルを供給することができるため、摺動時のフリクションをより効果的に低減することができる。
上記実施形態では、供給流路80は、流体供給孔81に連通し、流体供給孔81へオイルを供給する連通流路82を含み、流体供給孔81の流路断面積は、連通流路82の流路断面積よりも小さいことで、以下の効果を奏する。
流体供給孔81の流路断面積が連通流路82の流路断面積以上に大きい場合と比較して、流体供給孔81から押圧部55B,56Bに向けてオイルをより強く噴射することができるため、押圧部55B,56Bへより効果的にオイルを供給することができる。したがって、摺動時のフリクションをより効果的に低減することができる。
上記実施形態では、ロッカーアーム55,56は、流体供給孔81の開口部位に凹む凹部86を有することで、以下の効果を奏する。
流体供給孔81の開口部位に凹部86を設けた分だけ流体供給孔81の長さを短くすることができるため、凹部86を有しない場合と比較して、流体供給孔81を形成しやすい。
上記実施形態では、ロッカーアーム55,56は、カム51A,52Aの駆動力を受ける受け部55A,56Aを備え、供給流路80は、受け部55A,56Aへオイルを供給する受け側供給孔83を含むことで、以下の効果を奏する。
受け側供給孔83を通じて受け部55A,56Aへ流体を供給することができるため、カム駆動時のフリクションを低減することができる。
上記実施形態の自動二輪車1によれば、上記のロッカーアーム流路構造50を備えることで、摺動時のフリクションを低減し、スムーズな駆動を実現することができる。
<変形例>
なお、上記実施形態では、供給流路80は、押圧部へ指向する流体供給孔81を含む例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、供給流路80は、エンジンのバルブにおいて押圧部と対向する部分へ指向する流路を含んでいてもよい。例えば、供給流路80が指向する態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、流体供給孔81の流路断面積は、連通流路82の流路断面積よりも小さい例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、流体供給孔81の流路断面積は、前記連通流路82の流路断面積以上の大きさであってもよい。例えば、供給流路80は、流体供給孔81に連通する連通流路82を有しなくてもよい。例えば、流体供給孔81は、連通流路82を兼ねていてもよい。例えば、連通流路82の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、ロッカーアームは、流体供給孔81の開口部位に凹む押圧側凹部86を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ロッカーアームは、押圧側凹部86を有しなくてもよい。例えば、押圧側凹部86の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、供給流路80は、受け部へ流体を供給する受け側供給孔83を含む例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、供給流路80は、受け側供給孔83を有しなくてもよい。例えば、供給流路80とは別の流路により受け部へ流体が供給されてもよい。
上記実施形態では、ロッカーアームは、受け側供給孔83の開口部位に凹む受け側凹部87を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ロッカーアームは、受け側凹部87を有しなくてもよい。例えば、受け側凹部87の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。また、本発明は、自動二輪車のみならず、自動車等の四輪の車両にも適用可能である。
実施形態のエンジンは、例えばV型多気筒のエンジンであるが、単気筒でもよい。また、後傾シリンダを備えるエンジンであってもよい。また、クランク軸を車幅方向に沿わせたいわゆる横置きエンジンであることに限らず、クランク軸を車両前後方向に沿わせたいわゆる縦置きエンジンであってもよく、かつこの場合もシリンダ配置は種々である。さらに、パワーユニットは、駆動源に電気モータを含むものであってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
10A エンジン(内燃機関)
18 クランクシャフト
41 吸気バルブ(バルブ)
42 排気バルブ(バルブ)
50 ロッカーアーム流路構造
51 吸気側カムシャフト(カムシャフト)
51A 吸気カム(カム)
52 排気側カムシャフト(カムシャフト)
52A 排気カム(カム)
53 吸気側ロッカーアームシャフト(ロッカーアームシャフト)
54 排気側ロッカーアームシャフト(ロッカーアームシャフト)
55 吸気ロッカーアーム(ロッカーアーム)
55A 吸気側受け部(受け部)
55B 吸気側押圧部(押圧部)
56 排気ロッカーアーム
56A 排気側受け部(受け部)
56B 排気側押圧部(押圧部)
80 供給流路
81 流体供給孔
82 連通流路
83 受け側供給孔
86 押圧側凹部(凹部)

Claims (4)

  1. クランクシャフト(18)の回転力を受けるカムシャフト(51,52)と、
    前記カムシャフト(51,52)と略平行に設けられたロッカーアームシャフト(53,54)と、
    前記ロッカーアームシャフト(53,54)に揺動自在に支持されたロッカーアーム(55,56)と、を備え、
    前記ロッカーアーム(55,56)は、前記カムシャフト(51,52)に設けられたカム(51A,52A)の駆動により揺動し、内燃機関(10A)のバルブ(41,42)を押圧する押圧部(55B,56B)を備え、
    前記ロッカーアーム(55,56)は、前記カム(51A,52A)の駆動力を受ける受け部(55A,56A)を備え、
    前記ロッカーアーム(55,56)は、前記押圧部(55B,56B)へ流体を供給するための供給流路(80)を有し、
    前記供給流路(80)は、
    前記押圧部(55B,56B)へ指向する流体供給孔(81)と、
    前記流体供給孔(81)に連通し、前記流体供給孔(81)へ前記流体を供給する連通流路(82)と、
    前記受け部(55A,56A)へ前記流体を供給する受け側供給孔(83)と、を含み、
    シリンダ軸線(CL)に沿う方向から見て、前記連通流路(82)、前記受け側供給孔(83)及び前記流体供給孔(81)は、それぞれ同一の直線(K)上に設けられていることを特徴とするロッカーアーム流路構造。
  2. 前記流体供給孔(81)の流路断面積は、前記連通流路(82)の流路断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のロッカーアーム流路構造。
  3. 前記ロッカーアーム(55,56)は、前記流体供給孔(81)の開口部位に凹む凹部(86)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のロッカーアーム流路構造。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のロッカーアーム流路構造(50)を備えることを特徴とする鞍乗型車両。
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