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JP7148342B2 - 電動車両の給電システム - Google Patents
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JP7148342B2 - 電動車両の給電システム - Google Patents

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本発明は、無軌道の路面を走行する電動車両に、第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムに関する。
従来、この種の給電システムは、正負2極の直流電流又は単相交流電流を電動車両に搭載した電動モータに流れるように給電する2極の給電ラインと、両給電ラインに摺接可能な、電動車両に設けられるパンタグラフ等の2つの集電体とを備えている。一例として、下記特許文献1記載の電動駆動ダンプトラック(電動車両)の給電システムは、一方が高電圧、他方がアースに接続された左右2本のトロリー線(第1と第2の一対の給電ライン)と、各給電ラインに下方から摺接可能なすり板を備えた2つの集電装置(集電体)と、走行中に給電ラインを下方から検出するカメラ等の給電ライン検出装置と、給電ライン検出装置が検出した情報に基づいて電動車両が給電ラインに追従して走行するように電動車両にヨーモーメントを付与する制御装置とを備えている。
上記給電システムは、給電ライン検出装置が検出した情報に基づく制御装置によるヨーモーメントの付与によって、電動車両の走行中にすり板の中心位置が給電ラインから車幅方向に大きくずれるのを抑制して電動車両への給電を維持できる。然し、そのために、上記給電システムには、給電ラインを検出する給電ライン検出装置と、電動車両に付与するヨーモーメントを制御する制御装置とを電動車両に設ける必要があり、且つ制御装置が実行する給電ラインへの追従走行のための制御が複雑であるという問題もあり、ひいては給電システムがコスト高なものとなるという問題がある。
特開2012-244708号公報
本発明は、以上の点に鑑み、すり板等の集電部材が電動車両の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、給電ラインから電動車両への給電が途切れることがなく、且つこれを簡便に実現でき、コスト低減が図れる電動車両の給電システムを提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本願の第1発明は、無軌道の路面を走行する電動車両に、路面上方に架設された第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、第2給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第2すり板と、第2すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第2パンタグラフとを備え、第1給電ラインと第2給電ラインとは電動車両の車幅方向に離間して配置され、且つ第2給電ラインは第1給電ラインより低い位置に存し、第1すり板及び第2すり板の長さが、第1給電ラインと第2給電ラインとの間の間隔の2倍よりも長いことを特徴とする。
上記第1発明によれば、路面上方に架設された第1と第2の一対の給電ラインが電動車両の車幅方向に離間して配置され、且つ第2給電ラインは第1給電ラインより低い位置に存すると共に、第1給電ラインに下方から摺接する第1すり板の長さと、第2給電ラインに下方から摺接する第2すり板の長さとが、第1給電ラインと第2給電ラインとの間の間隔の2倍よりも長いため、第1すり板又は第2すり板のいずれか一方又は両方が電動車両の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、両給電ラインからの給電が途切れることがない。従って、電動車両への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。
上記第1発明においては、第1すり板は、その長手方向中央から第2給電ライン側の一端までの一箇所で、電動車両の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内を折曲自在であり、第1すり板は、第1枠組が屈伸する際に、第2給電ラインに接触しないように電動車両の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲することが望ましい。又は、第1すり板は、その長手方向中央に位置する上下方向の旋回軸を中心として旋回自在であり、第1すり板は、第1枠組が屈伸する際に、第2給電ラインに接触しないように電動車両の車幅方向に対し交差する方向に旋回することが望ましい。これによれば、第2給電ラインが第1給電ラインより低い位置に存していても、第1パンタグラフが屈伸する際に第1すり板が電動車両の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲するか、又は電動車両の車幅方向に対し交差する方向に旋回するため、第1すり板が第2給電ラインに接触することがなく、第2給電ラインの破断、破損を防止できる。
本願の第2発明は、無軌道の路面を走行する電動車両に、第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、路面上方に架設された第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、路面の一側上方で且つ第1給電ラインよりも低い位置に存して架設された第2給電ラインに側方から摺接可能な、上下方向に長手の第2すり板と、第2すり板を支持し、電動車両の車幅方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、第2給電ラインに対置する電動車両の側面に設けられた第2パンタグラフとを備え、第1すり板の長さ及び第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2すり板の長さが、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上であることを特徴とする。
上記第2発明によれば、路面の一側上方で且つ第1給電ラインよりも低い位置に存して架設された第2給電ラインに正対する電動車両の側面に第2パンタグラフが設けられ、第2すり板が第2給電ラインに側方から摺接可能であり、第1パンタグラフの第1すり板の長さ及び第2すり板を支持する第2パンタグラフの第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2すり板の長さが、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上であるため、第1すり板又は第2すり板のいずれか一方又は両方が電動車両の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン及び第2給電ラインからの給電が途切れることがない。従って、電動車両への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。
本願の第3発明は、無軌道の路面を走行する電動車両に、第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、路面上方に架設された第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、路面又はその下方に敷設された第2給電ラインに上方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の集電部材と、集電部材を支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、電動車両の床下に設けられた集電体と、集電体を電動車両の車幅方向にスライド自在とし、電動車両の床部に設けられた可動機構とを備え、第1すり板の長さ及び可動機構による集電体のスライド範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上であることを特徴とする。
上記第3発明によれば、第1給電ラインに下方から摺接可能な第1パンタグラフの第1すり板の長さ、及び路面又はその下方に敷設された第2給電ラインに上方から摺接可能な集電部材の可動機構によるスライド範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ電動車両の床下に設けられた集電体の第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上であるため、第1すり板又は集電部材のいずれか一方又は両方が電動車両の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン及び第2給電ラインからの給電が途切れることがない。従って、電動車両への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。
上記第3発明においては、集電部材が第2すり板であり、集電体が第2パンタグラフである又は集電部材は導電性を有するローラであり、ローラは、電動車両の車幅方向の回転軸を中心として回転自在であり、且つ電動車両の車幅方向に長手であることが望ましい。これによれば、集電体の構造を簡略化でき、給電システムのコスト低減を一層推進できる。
本願第1発明の電動車両の給電システムの一実施形態を概略的に示す要部斜視図。 図1に示す電動車両の給電システムを電動車両の走行方向後側から示す正面図。 図1に示す電動車両の給電システムのより具体的な実施形態を示す要部斜視図。 図3に示す実施形態とは異なる、図1に示す電動車両の給電システムのより具体的な実施形態を示す要部斜視図。 本願第2発明の電動車両の給電システムの一実施形態を概略的に示す要部斜視図。 本願第3発明の電動車両の給電システムの一実施形態を概略的に示す要部斜視図。 本願第3発明の電動車両の給電システムの別の実施形態を概略的に示す要部斜視図。
図1及び図2を参照して、本願第1発明の電動車両の給電システムの一実施形態を説明する。尚、電動車両1は、車輪2を計4つ以上備えたトラックであり、荷台部分を省略して運転席側のみを図示している。
電動車両1は、図示省略の電動モータを搭載し、電動モータが回転する時のトルクが車輪2に伝達されて電動車両1は無軌道の路面を走行する。電動車両1への給電は、路面上方に一対として設けられた第1給電ライン3及び第2給電ライン4の間で行われ、給電により上記電動モータに電流が流れる。本実施形態では、第1給電ライン3、第2給電ライン4は、夫々、正極、負極であり、電動モータには直流電流が流れる。また、第1給電ライン3と第2給電ライン4とは電動車両1の車幅方向に離間して配置され、且つ第2給電ライン4は第1給電ライン3より低い位置に存している。
電動車両1の屋根には第1パンタグラフ5と第2パンタグラフ6とが設けられている。第1パンタグラフ5及び第2パンタグラフ6は共に所謂シングルアーム形のパンタグラフである。第1パンタグラフ5は、第1給電ライン3に下方から摺接可能な、電動車両1の車幅方向に長手の第1すり板51と、第1すり板51を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組52とを有している。また、第1枠組52は、上枠52aと下枠52bとを備え、上枠52aの下端部と下枠52bの上端部とがヒンジにより屈伸自在に連結されている。上枠52aが、第1すり板51をその中央で支持している。第1枠組52には、一般に、第1すり板51の姿勢を一定に保持する第1バランスリンク(図示省略)と、下枠52bの揺動に連動させて上枠52aを揺動させる第2バランスリンク(図示省略)とが設けられる。
第2パンタグラフ6も、第1パンタグラフ5と同様に、第2給電ライン4に下方から摺接可能な、電動車両1の車幅方向に長手の第2すり板61と、第2すり板61を支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組62とを有している。また、第2枠組62は、上枠62aと下枠62bとを備え、上枠62aの下端部と下枠62bの上端部とがヒンジにより屈伸自在に連結されている。上枠62aが、第2すり板61をその中央で支持している。第2枠組62にも、第1枠組52と同様に、第2すり板61の姿勢を一定に保持する第1バランスリンク(図示省略)と、下枠62bの揺動に連動させて上枠62aを揺動させる第2バランスリンク(図示省略)とが一般に設けられる。
このような第1パンタグラフ5及び第2パンタグラフ6では、第1すり板51及び第2すり板61の長さl,lを、第1給電ライン3と第2給電ライン4との間の間隔dの2倍よりも長くしている。こうすることによって、第1すり板51又は第2すり板52のいずれか一方又は両方が電動車両1の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン3及び第2給電ライン4からの給電が途切れることがない。従って、電動車両1への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。
次に、図3及び図4を参照して、図1及び図2に示す電動車両1の給電システムのより具体的な例を説明する。図3を参照して、電動車両1の給電システムでは、第1すり板51は、第1枠組52が屈伸する際に、第2給電ライン4に接触しないように電動車両1の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲自在である。具体的には、第1枠組52の上枠52aの上端部により長さ方向中央で支持された第1すり板51は、長さ方向中央から第2給電ライン4に至るまでの一箇所に車高方向の回動軸53を備え、回動軸53から第2給電ライン4側の一端までの部分が折曲部51aとされ、第1すり板51では、折曲部51aが回動軸53を中心として電動車両1の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲自在となっている。ここで、折曲部51aの回動角度は、第1すり板51が第1給電ライン3に摺接する状態を基準として車長方向前方及び後方に夫々180°ずつまで可能とされている。
図3に示す電動車両1の給電システムでは、第1給電ライン3及び第2給電ライン4の間での給電とその停止に際し、第1パンタグラフ5及び第2パンタグラフ6は以下のように屈伸できる。電動車両1への給電に当たっては、まず、第1枠組52を上方に伸長させる前に、回動軸53を中心として折曲部51aを電動車両1の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向と一致するまでの範囲内で回動させて第1すり板51を折曲する。この時の折曲部51aの回動角度は例えば90°とすることができ、この場合、折曲部51aは電動車両1の車長方向に一致する。次いで、第1すり板51をこの状態としたまま第1枠組52を上方に伸長させて第1パンタグラフ5を上昇させる。そして、第1すり板51が第2給電ライン4を上方に越えたところで、折曲部51aを先の折曲とは逆方向に折曲させて元の状態に戻し、第1すり板51の全体を一直線上に延ばす。この後、第1すり板51の中央部を第1給電ライン3に下方から当接させる。そして、第2パンタグラフ6の第2枠組62を上方に伸長させ、第2すり板61の中央を第2給電ライン4に下方から当接させる。こうして、電動車両1に搭載した電動モータに直流電流が流れ、電動車両1は走行可能となる。
電動車両1への給電停止に当たっては、まず、第2パンタグラフ6の第2枠組62を下方に屈曲させて第2パンタグラフ6を下降させる。第2すり板61の第2給電ライン4との接触が解除された時点で給電が停止する。次いで、第1給電ライン3に接触している第1すり板51の折曲部51aを、回動軸53を中心として給電時と同様に車幅方向に交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で回動させる。この後、第1すり板51をこの状態としたまま第1枠組52を屈曲させて第1パンタグラフ5を下降させる。そして、第1パンタグラフ5が最下位に到達した時、折曲部51aを先の折曲とは逆方向に折曲させて元の状態に戻し、第1すり板51の全体を一直線上に延ばす。
このようにすることによって、第2給電ライン4が第1給電ライン3より低い位置に存していても、第1パンタグラフ5が屈伸する際に第1すり板51が電動車両1の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲するため、第1すり板51が第2給電ライン4に接触することがなく、第2給電ライン4の破断、破損を防止できる。尚、第1パンタグラフ5の伸長時及び下降時の第1すり板51の折曲のタイミングは、第2給電ライン4と接触しない限り任意とすることができる。
図4を参照して、電動車両1の給電システムでは、第1すり板51が、その長手方向中央に位置する上下方向の旋回軸54を中心として旋回自在であり、第1すり板51は、第1枠組52が屈伸する際に、第2給電ライン4に接触しないように電動車両1の車幅方向に対し交差する方向に旋回する。即ち、第1枠組52の上枠52aの上端部により長さ方向中央で支持された第1すり板51は、長さ方向中央部に旋回軸54を備え、旋回軸54を中心として第1すり板51は電動車両1の車幅方向に対し交差する方向に旋回自在となっている。
電動車両1への給電に当たっては、まず、第1枠組52を上方に伸長させる前に旋回軸54を中心として第1すり板51を電動車両1の車幅方向に対し交差する方向に旋回させる。この時の旋回角度は例えば90°とすることができ、この場合、第1すり板51の長手方向は電動車両1の車長方向に一致する。次いで、第1すり板51をこの状態としたまま第1枠組52を上方に伸長させて第1パンタグラフ5を上昇させる。そして、第1すり板51が第2給電ライン4を上方に越えたところで旋回軸54を中心として電動車両1の車幅方向に一致するように旋回させて初期状態に戻す。この後、第1すり板51の中央部を第1給電ライン3に下方から当接させる。そして、第2パンタグラフ6の第2枠組62を上方に伸長させ、第2すり板61の中央を第2給電ライン4に下方から当接させる。こうして、電動車両1に搭載した電動モータに直流電流が流れ、電動車両1は走行可能となる。
電動車両1への給電停止に当たっては、まず、第2パンタグラフ6の第2枠組62を下方に屈曲させて第2パンタグラフ6を下降させる。第2すり板61の第2給電ライン4との接触が解除された時点で給電が停止する。次いで、第1枠組51を屈曲させて第1パンタグラフ5を下降させ、第1すり板51と第1給電ライン3との接触を解除する。この後、第1すり板51を旋回軸54を中心として車幅方向と交差する方向に旋回させる。更に、第1すり板51をこの状態としたまま第1枠組52を屈曲させて第1すり板51が第2給電ライン4より下方に位置するまで第1パンタグラフ5を下降させる。そして、第1すり板51を旋回軸54を中心として電動車両1の車幅方向に一致するまで旋回させて元の状態に戻し、第1パンタグラフ5を初期位置まで下降させる。
このようにすることによって、第2給電ライン4が第1給電ライン3より低い位置に存していても、第1パンタグラフ5が屈伸する際に第1すり板51が電動車両1の車幅方向に対し交差する方向に旋回するため、第1すり板51が第2給電ライン4に接触することがなく、第2給電ライン4の破断、破損を防止できる。尚、第1パンタグラフ5の伸長時及び下降時の第1すり板51の旋回のタイミングは、第2給電ライン4と接触しない限り任意とすることができる。
図5を参照して、本願第2発明の電動車両の給電システムの一実施形態を説明する。尚、電動車両1は、車輪2を計4つ以上備えたトラックであり、荷台部分を省略して運転席側のみを図示している。また、図5において、図1及び図2に示す本願第1発明の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図5に示す電動車両1の給電システムでは、路面上方に架設された第1給電ライン3と対をなす第2給電ライン7は、路面の一側上方で且つ第1給電ライン3よりも低い位置に存して架設されている。第2給電ライン7の架設位置に伴い第2パンタグラフ8は、第2給電ライン7に正対する電動車両1の側面に設けられている。第2パンタグラフ8は、第2給電ライン7に側方から摺接可能な、上下方向に長手の第2すり板81と、第2すり板81を支持し、電動車両1の車幅方向に屈伸自在な第2枠組82とを有している。第2枠組82は、第1枠82aと第2枠82bとを備え、第1枠82aと第2枠82bとは夫々が近接する端部でヒンジにより屈伸自在に連結されている。第1枠82aが、第2すり板81をその中央で支持している。尚、図1及び図2に示す実施形態と同様に、第2枠組82にも、第2すり板81の姿勢を一定に保持する第1バランスリンク(図示省略)と、第2枠82bの揺動に連動させて第1枠82aを揺動させる第2バランスリンク(図示省略)とが一般に設けられる。
そして、図5に示す電動車両1の給電システムでは、第1パンタグラフ5の第1すり板51の長さl及び第2パンタグラフ8の第2枠組82の屈伸範囲rが、走行中の電動車両1が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上とされ、且つ第2すり板81の長さlが、走行中の電動車両1が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上とされている。こうすることによって、第1すり板51又は第2すり板81のいずれか一方又は両方が電動車両1の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン3及び第2給電ライン7からの給電が途切れることがない。従って、電動車両1への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。尚、第1変動距離及び第2変動距離は共に、路面の幅や起伏、路面走行時の経験値等に基づいて適宜設定、変更することができる。更に、図5に示す電動車両1の給電システムでは、路面に対する第1給電ライン3と第2給電ライン7との架設方向が異なるため、第1給電ライン3及び第2給電ライン7の間での給電とその停止に際し、第1パンタグラフ5及び第2パンタグラフ8の屈伸の順序は問わない。
図6を参照して、本願第3発明の電動車両の給電システムの一実施形態を説明する。尚、電動車両1は、車輪2を計4つ以上備えたトラックであり、荷台部分を省略して運転席側のみを図示している。また、図6において、図1及び図2に示す本願第1発明の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図6に示す電動車両1の給電システムでは、路面上方に架設された第1給電ライン3と対をなす第2給電ライン9は、路面又はその下方に敷設されている。第2給電ライン9を路面下方に敷設する場合、例えば、ピット等を道路に形成し、その内部に第2給電ライン9を敷設することができる。第2給電ライン9の敷設位置に伴い集電体10としての第2パンタグラフ10aは、電動車両1の床下に設けられている。第2パンタグラフ10aは、第2給電ライン9に上方から摺接可能とされ、電動車両1の車幅方向に長手の集電部材101としての第2すり板101aと、第2すり板101aを支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組102とを有している。第2枠組102は、上枠102aと下枠102bとを備え、上枠102aと下枠102bとは夫々が近接する端部でヒンジにより屈伸自在に連結されている。下枠102bが、第2すり板101aをその中央で支持している。尚、図1及び図2に示す実施形態と同様に、第2枠組102にも、第2すり板101aの姿勢を一定に保持する第1バランスリンク(図示省略)と、上枠102aの揺動に連動させて下枠102bを揺動させる第2バランスリンク(図示省略)とが一般に設けられる。そして、図6に示す電動車両1の集電システムでは、第2パンタグラフ10aを電動車両1の車幅方向にスライド自在とする可動機構11が電動車両1の床部に設けられている。
また、図6に示す電動車両1の給電システムでは、第1パンタグラフ5のすり板51の長さl及び可動機構11による第2パンタグラフ10aのスライド範囲が、走行中の電動車両1が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2枠組102の屈伸範囲rが、走行中の電動車両1が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上とされている。こうすることによって、第1すり板51又は第2すり板101aのいずれか一方又は両方が電動車両1の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン3及び第2給電ライン9からの給電が途切れることがない。従って、電動車両1への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。また、集電体10の構造を簡略化でき、給電システムのコスト低減を一層推進できる。尚、図5に示す電動車両1の給電システムと同様に、第1変動距離及び第2変動距離は共に、路面の幅や起伏、路面走行時の経験値等に基づいて適宜設定、変更することができる。更に、図6に示す電動車両1の給電システムでは、第1給電ライン3の架設位置と第2給電ライン9の敷設位置とが大きく異なっているため、第1給電ライン3及び第2給電ライン9の間での給電とその停止に際し、第1パンタグラフ5及び第2パンタグラフ10aの屈伸の順序は問わない。
図7を参照して、本願の第3発明の電動車両の給電システムの一実施形態を説明する。尚、電動車両1はトラックであり、荷台部分を省略して運転席側のみを図示している。また、図7において、図6に示す本願第3発明の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図7に示す電動車両1の給電システムでは、集電部材101が導電性を有するローラ101bであり、ローラ101bが、電動車両1の車幅方向の回転軸12を中心として回転自在であり、且つ電動車両1の車幅方向に長手である点において図6に示す電動車両1の集電システムと相違している。集電部材101を導電性を有するローラ101bとしても、第1すり板51又はローラ101bのいずれか一方又は両方が電動車両1の走行中に所定位置から位置ずれすることがあっても、第1給電ライン3及び第2給電ライン9からの給電が途切れることがない。従って、電動車両1への給電維持を簡便に実現でき、給電システムのコスト低減が図れる。
以上、本願の第1~第3発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本願の第1~第3発明はこれに限定されない。電動車両の種類や構造、第1給電ライン及び第2給電ラインの材質、構造、及び架設又は敷設方法、すり板及び枠組をはじめとするパンタグラフの構造、可動機構の構成及び構造等の細部については様々な態様を採用し得る。
1…電動車両、3…第1給電ライン、4,7,9…第2給電ライン、5…第1パンタグラフ、51…第1すり板、52…第1枠組、54…旋回軸、6,8,10a…第2パンタグラフ、61,81,101a…第2すり板、62,82,102…第2枠組、10…集電体、101…集電部材、101b…ローラ、11…可動機構、12…回転軸、d…第1給電ライン3と第2給電ライン4との間の間隔、l…第1すり板51の長さ、l…第2すり板61の長さ、l…第2すり板81の長さ、r…第2枠組82の屈伸範囲、r…第2枠組102の屈伸範囲。

Claims (7)

  1. 無軌道の路面を走行する電動車両に、路面上方に架設された第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、
    第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、
    第2給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第2すり板と、第2すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第2パンタグラフと
    を備え、
    第1給電ラインと第2給電ラインとは電動車両の車幅方向に離間して配置され、且つ第2給電ラインは第1給電ラインより低い位置に存し、
    第1すり板及び第2すり板の長さが、第1給電ラインと第2給電ラインとの間の間隔の2倍よりも長い
    ことを特徴とする電動車両の給電システム。
  2. 第1すり板は、その長手方向中央から第2給電ライン側の一端までの一箇所で、電動車両の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内を折曲自在であり、第1すり板は、第1枠組が屈伸する際に、第2給電ラインに接触しないように電動車両の車幅方向に対し交差する方向から車幅方向に一致するまでの範囲内で折曲することを特徴とする請求項1記載の電動車両の給電システム。
  3. 第1すり板は、その長手方向中央に位置する上下方向の旋回軸を中心として旋回自在であり、第1すり板は、第1枠組が屈伸する際に、第2給電ラインに接触しないように電動車両の車幅方向に対し交差する方向に旋回することを特徴とする請求項1記載の電動車両の給電システム。
  4. 無軌道の路面を走行する電動車両に、第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、
    路面上方に架設された第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、
    路面の一側上方で且つ第1給電ラインよりも低い位置に存して架設された第2給電ラインに側方から摺接可能な、上下方向に長手の第2すり板と、第2すり板を支持し、電動車両の車幅方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、第2給電ラインに正対する電動車両の側面に設けられた第2パンタグラフと
    を備え、
    第1すり板の長さ及び第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2すり板の長さが、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上である
    ことを特徴とする電動車両の給電システム。
  5. 無軌道の路面を走行する電動車両に、第1と第2の一対の給電ライン間で電動車両に搭載した電動モータに電流が流れるように給電する電動車両の給電システムであって、
    路面上方に架設された第1給電ラインに下方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の第1すり板と、第1すり板を支持し、上下方向に屈伸自在な第1枠組とを有し、電動車両の屋根に設けられた第1パンタグラフと、
    路面又はその下方に敷設された第2給電ラインに上方から摺接可能な、電動車両の車幅方向に長手の集電部材と、集電部材を支持し、上下方向に屈伸自在な第2枠組とを有し、電動車両の床下に設けられた集電体と、集電体を電動車両の車幅方向にスライド自在とし、電動車両の床部に設けられた可動機構と
    を備え、
    第1すり板の長さ及び可動機構による集電体のスライド範囲が、走行中の電動車両が車幅方向に変動する所定の第1変動距離以上であり、且つ第2枠組の屈伸範囲が、走行中の電動車両が上下方向に変動する所定の第2変動距離以上である
    ことを特徴とする電動車両の給電システム。
  6. 集電部材が第2すり板であり、集電体が第2パンタグラフであることを特徴とする請求項5記載の電動車両の給電システム。
  7. 集電部材は導電性を有するローラであり、ローラは、電動車両の車幅方向の回転軸を中心として回転自在であり、且つ電動車両の車幅方向に長手であることを特徴とする請求項5記載の電動車両の給電システム。
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