以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の無瞬断切替装置及びその無瞬断切替装置を用いた伝送システムは、伝送システムにおけるネットワーク障害の耐性を高めるために、通信断の発生を防ぎ、信頼性が高く、ネットワーク故障率の低い通信サービスを提供する。本実施形態では、伝送システムが、光伝送システムの一例であるOTN(Optical Transport Network)であり、無瞬断切替装置がOTNの光伝送装置である場合を例に説明する。
本実施形態の無瞬断切替装置及び伝送システムは、周波数偏差の規定値と、送信側及び受信側の無瞬断切替装置のそれぞれが有するクロック発信器の周波数偏差値との差分に基づいて、最大のクロック周波数偏差調整幅を決定する。受信側の無瞬断切替装置は、この最大のクロック周波数偏差調整幅によりクロック周波数を調整し、遅延差を解消することで、ODUパスの無瞬断切替に関わる遅延差調整時間を限りなく短縮する。また、本実施形態の無瞬断切替装置及び伝送システムは、周波数偏差の規定値以下かつ所望のクロック周波数調整時間内に収まるように、送信側及び受信側の無瞬断切替装置それぞれのクロック周波数偏差調整幅を定める。
従来の無瞬断切替装置は、受信側のクロック周波数偏差のみを用い、送信側のクロック周波数偏差を加味していないため、クロック周波数調整幅を小さくしなければならないケースが発生することがあった。また、特許文献1に記載の従来技術では、送信側及び受信側における具体的なクロック体系に関する構成は記載されておらず、クロック体系を含む装置内故障に対する障害耐性を加味した装置構成を実現することが難しい場合があった。そこで、本実施形態の無瞬断切替装置及び伝送システムは、以下を実現する。
(1)受信側の無瞬断切替装置のクロック発信器の精度に加えて、送信側の無瞬断切替装置のクロック発信器の精度を定めることにより、クロック周波数調整幅を大きくする。これにより、ODUパスの無瞬断切替に関わる遅延差調整時間を短縮する。
(2)送信側と受信側の無瞬断切替装置のそれぞれにおけるクロック周波数偏差を検出し、最適なクロック周波数調整幅を導出することで、(1)の効果をさらに高める。
(3)送信側及び受信側の入出力IF(インタフェース)単位に装置構成ユニットを分割し、装置故障障害耐性を高める。
ここで、装置内のクロック発信器のクロック周波数精度と、クロック周波数の調整幅との関係を説明する。
図1は、本実施形態の無瞬断切替装置110、120におけるクロック周波数精度を示す図であり、図2は、従来技術を適用した無瞬断切替装置980、990におけるクロック周波数精度を示す図である。規格規定値dfstdは、品質の維持のために規格によって定められるクロック周波数偏差(ばらつき)の最大値を示す。例として、規格規定値dfstdは、+/-20ppmである。なお、+/-Xppmは、-Xppmから+Xppmまで範囲を示す。
送信側の無瞬断切替装置110、980はそれぞれ、送信部111、981を備え、受信側の無瞬断切替装置120、990はそれぞれ、受信部121、991を備える。なお、一台の無瞬断切替装置が、送信部111及び受信部121、又は、送信部981及び受信部991を備えてもよい。
送信部111、981は、現用系の伝送路及び予備系の伝送路に同一の信号を送信する。以下では、現用系の伝送路を伝送する信号を第一信号、予備系の伝送路を伝送する信号を第二信号とも記載する。受信部121、991は、現用系の伝送路を伝送した第一信号及び予備系の伝送路を伝送した第二信号を受信する。一般的に、現用系の伝送路は、予備系の伝送路よりも距離が短い。そのため、第一信号のほうが第二信号よりも受信側の無瞬断切替装置120,990に早く到着することが多い。受信側の無瞬断切替装置120、990は、第一信号より受信したデータを、後段の通信装置に出力する。
経路切替には、計画的な経路切替と、故障による経路切替がある。計画的な経路切替では、保守者が保守運用システム等により入力した指示、または保守運用システム等により自動的に与えられた指示に従って、切替前に、受信側の無瞬断切替装置120、990における第一信号と第二信号の遅延差を調整する。遅延差の解消後、保守者は、受信側の無瞬断切替装置120、990に、現用系から予備系への切替を指示する。切替後、受信側の無瞬断切替装置120、990は、第二信号に含まれるデータを、後段の通信装置に出力する。
一方、故障による経路切替を無瞬断で行う場合、受信側の無瞬断切替装置120、990において第一信号と第二信号の遅延差を調整した後に、伝送システムを運用状態とする。これにより、いつ現用系に故障が発生した場合でも、受信側の無瞬断切替装置120、990は、無瞬断で予備系への切替を行うことができる。本実施形態は、計画的な経路切替の前の遅延差調整と、故障時の無瞬断切替を行うための遅延差調整とのいずれにも適用可能である。
無瞬断切替装置120は、遅延差調整を具体的には以下のように行う。まず、無瞬断切替装置120は、第一信号を第一バッファに、第二信号を第二バッファにバッファリングする。第一バッファ及び第二バッファは、FIFO(First In First Out)のバッファである。通常は、同じデータが設定された第一信号と第二信号とでは、経路長が短い第一信号のほうが先に受信側の無瞬断切替装置120に到着し、バッファリングされる。無瞬断切替装置120は、第一バッファから読み出した第一信号と、第二バッファから読み出した第二信号のうち、運用している系の信号を選択して後段に出力する。無瞬断切替装置120は、第一バッファ及び第二バッファの読み出しと、読み出された第一信号又は第二信号の出力処理との参照クロックとして使用するクロック信号のクロック周波数を、規格規定値に収まる範囲で遅くする。なお、無瞬断切替装置120は、この参照クロックとして使用するクロック信号のクロック周波数を、規格規定値に収まる範囲で早くしてもよい。無瞬断切替装置120は、第一バッファの書き込みデータ数及び読み出しデータ数と、第二バッファの書き込みデータ数及び読み出しデータ数とを監視し、参照クロックに従った第一バッファの読み出し速度を遅くする。なお、無瞬断切替装置120は、第二バッファの読み出し速度を早くしてもよい。これにより、同じ時間内において第一バッファから読み出される第一信号のデータ量が、第二バッファから読み出されるデータ量よりも少なくなる。やがて、同じデータが設定された第一信号と第二信号とが第一バッファ及び第二バッファから出力されるタイミングが同じとなり、遅延差が解消する。
従来技術では、クロック周波数偏差に関する具体的な実現構成については規定されていないため、図2に示す無瞬断切替装置980、990には、規格規定値以内のクロック周波数精度のクロック発信器を用いることができる。例えば、無瞬断切替装置980の送信部981及び無瞬断切替装置990の受信部991のそれぞれにおいて、クロック周波数精度dfclkが+/-19.99ppmのクロック発信器を用いることができる。この場合、受信部991のクロック周波数調整部992におけるクロック周波数調整可能幅は、dfstd-dfclk=+/-0.01ppmである。
送信側の無瞬断切替装置980と受信側の無瞬断切替装置990との間では、例えば、100G信号を送受信し、現用系の伝送路と予備系の伝送路との間で1,000km遅延差があるとする。光ファイバ中を伝送する光信号の伝送速度は200,000[km/s]であるため、遅延差解消までにかかるクロック調整時間は500,000秒=(100[Gbps]×1,000[km]/200,000[km/s])/(100[Gpbs]×0.01ppm)である。これは、計画切替を行う際に、保守者が遅延差調整を指示してから500,000秒経過しないと、経路切替を実施できないことを意味する。
一方、図1に示す無瞬断切替装置120の受信部121は、規格規定値と、無瞬断切替装置110、120のそれぞれが備えるクロック発信器のクロック周波数精度との差分に基づいて周波数調整幅を決定する周波数調整幅設定部122を有する。
無瞬断切替装置110の送信部111及び無瞬断切替装置120の受信部121のそれぞれは、クロック周波数精度dfclkが+/-10ppmのクロック発信器を用いる。この場合、周波数調整幅設定部122は、受信部121のクロック周波数調整部123におけるクロック周波数調整可能幅を、dfstd-dfclk=+/-10ppmと定める。図2と同様に、送信側の無瞬断切替装置110と受信側の無瞬断切替装置120との間で100G信号を送受信し、現用系の伝送路と予備系の伝送路との間で1,000km遅延差があるとする。この場合、クロック調整時間は、500秒=(100[Gbps]×1,000[km]/200000[km/s])/(100[Gpbs]×10ppm)である。
上記のように、本実施形態の無瞬断切替装置110、120に精度のよいクロック発信器を使用し、かつ、それらクロック発信器のクロック周波数精度を把握することによって、最大のクロック周波数調整可能幅を定め、遅延差調整時間を短縮することができる。
以下に、詳細な実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図3は、本実施形態による送信器1000の構成図であり、図4は、本実施形態による受信器2000の構成図である。送信器1000及び受信器2000は、OTNを構成する光伝送装置である。送信器1000は、2本の伝送路8002を介して受信器2000と接続される。2本の伝送路8002のうち、現用系を伝送路8002-1と記載し、予備系を伝送路8002-2と記載する。なお、伝送路8002に、伝送路8002が伝送する信号を増幅して中継する伝送装置が設けられてもよい。
図3を用いて、送信器1000の構成を説明する。送信器1000は、メインボード1010と、クライアントユニット(以下、「CU」と記載)1020と、2台のラインユニット(以下、「LU」と記載)1030とを備える。送信器1000は、プラガブル構成である。すなわち、CU1020と、LU1030とは、メインボード1010に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU1030を、LU1030-iと記載する。
メインボード1010は、制御部1011と、監視部1012とを備える。制御部1011は、CU1020及びLU1030を制御する。監視部1012は、CU1020及びLU1030を監視し、障害の発生の検出等を行う。
CU1020は、クライアント受信IF部1021と、クロック発信器1022と、マッピング部(MAP)1023と、クロック発信器1024と、ODU処理部1025と、ブリッジ(Bridge)1026と、IF部1027-1、1027-2とを備える。
クライアント受信IF部1021は、クロック発信器1022から出力されるクロック信号のタイミングに従って、伝送路8001を伝送したクライアント信号を受信する。マッピング部1023は、クライアント受信IF部1021から入力したクライアント信号をODU(Optical Channel Data Unit)4フレームのペイロードにマッピングする。マッピング部1023は、クロック発信器1024から出力されるクロック信号のタイミングに従って、ODU4フレームを出力する。ODU処理部1025は、クライアント信号を設定したODU4フレームにOH(オーバーヘッド)を付加する。送信器1000は、100G信号を送信するため、OHには、MFAS(MultiFrame Alignment Signal)に加えて拡張MFASを設定する。拡張MFASの設定には、OHのリザーブ領域が使用される。OHには、拡張MFASが使用しているリザーブ領域を表す行列も設定される。ブリッジ1026は、ODU処理部1025が出力したODU4フレームをIF部1027-1及びIF部1027-2に出力する。IF部1027-i(i=1、2)は、ODU4フレームをLU1030-iに出力する。
LU1030-i(i=1、2)は、IF部1031-iと、クロック発信器1032-iと、OTU処理部1033-iと、クロック発信器1034-iと、OTU/OTL送信IF部1035-iとを備える。IF部1031-iは、クロック発信器1032-iから出力されるクロック信号のタイミングに従って、CU1020から出力されたODU4フレームを受信する。OTU処理部1033-iは、IF部1031-iが受信したODU4フレームを多重してOTU4フレームを生成し、クロック発信器1034-iが出力したクロック信号のタイミングに従って、OTU/OTL送信IF部1035-iに出力する。OTU/OTL送信IF部1035-iは、OTU4信号を100G信号のOTL(Optical channel Transport Lane)信号に分割した後、光信号に変換して伝送路8002-iに出力する。
図4を用いて、受信器2000の構成を説明する。受信器2000は、メインボード2010と、2台のLU2020と、CU2030とを備える。受信器2000は、プラガブル構成である。すなわち、LU2020と、CU2030とは、メインボード2010に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU2020を、LU2020-iと記載する。
メインボード2010は、制御部2011及び監視部2012を備える。制御部2011は、LU2020及びCU2030を制御する。監視部2012は、LU2020及びCU2030を監視し、障害の発生の検出等を行う。
LU2020-i(i=1、2)は、OTU/OTL受信IF部2021-iと、クロック発信器2022-iと、OTU処理部2023-iと、クロック発信器2024-iと、IF部2025-iとを備える。OTU/OTL受信IF部2021-iは、クロック発信器2022-iから出力されるクロック信号のタイミングに従って、伝送路8002-iを伝送した光信号を受信し、受信した光信号を電気信号のOTL信号に変換する。OTU/OTL受信IF部2021-iは、OTL信号からOTU4フレームを復元して、OTU処理部2023-iに出力する。OTU処理部2023-iは、OTU4フレームの受信処理を行って、ODUフレームが多重されたフレーム信号を復元する。OTU処理部2023-iは、復元したフレーム信号を、クロック発信器2024-iから出力されるクロック信号のタイミングに従ってIF部2025-iに出力する。IF部2025-iは、フレーム信号をCU2030に出力する。
CU2030は、IF部2031-1、2031-2と、クロック発信器2032-1、2032-2と、バッファ2033-1、2033-2と、系切替部2034と、系切替制御部2035と、セレクタ部(SEL)2036と、クロック周波数コントロール部2037と、ODU処理部2041と、デマッピング部(DeMAP)2042と、クロック発信器2043と、クライアント送信IF部2044と、クロック発信器2045とを備える。
IF部2031-i(i=1、2)は、クロック発信器2032-iから出力されるクロック信号のタイミングに従って、LU2020-iが出力したフレーム信号を受信する。IF部2031-iは、受信したフレーム信号をバッファ2033-iに出力する。さらに、IF部2031-iは、受信したフレーム信号に基づいてクロック信号を再生し、セレクタ部2036及びバッファ2033-iに出力する。
バッファ2033-i(i=1、2)は、IF部2031-iが受信した信号をバッファリングするFIFO(First In, First Out)のバッファである。バッファ2033-iは、IF部2031-iが出力したクロック信号に基づく書き込みタイミングに従ってIF部2031-iが出力したフレーム信号を入力し、入力順に記憶する。バッファ2033-iは、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号と、系切替制御部2035から指示された読み出し速度とに基づく読み出しタイミングに従って、受信順に記憶しているフレーム信号のデータを系切替部2034に出力する。
例えば、運用系が現用系かつ非運用系が予備系であり、運用系の遅延時間が非運用系の遅延時間よりも短いと仮定する。この場合、運用系(現用系)のバッファ2033-1は、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号と、系切替制御部2035の指示とに従って、読み出し速度を遅らせてデータを出力する。また、非運用系(予備系)のバッファ2033-2は、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号と、系切替制御部2035の指示とに従って、読み出し速度を維持したままデータを出力する。具体的には、計画切替を行う際、切替前の状態では、バッファ2033-1及びバッファ2033-2の読み出し速度を、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号のサイクルに合わせて、1回/2サイクルとする。そして、計画切替時には、バッファ2033-1の読み出し速度を1回/3サイクルと遅くする一方、バッファ2033-2の読み出し速度については1回/2サイクルのままとし、運用系と非運用系の遅延時間差を調整する。計画切替後に、計画切替前の遅延差に戻す場合には、バッファ2033-1の読み出し速度を2回/3サイクルと早くする一方、バッファ2033-2の読み出し速度については1回/2サイクルのままとする。これにより、運用系と非運用系の遅延時間差を系切替前の状態に戻す。
系切替部2034は、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号のタイミングに従って、現用系が選択されている場合はバッファ2033-1が出力したフレーム信号をODU処理部2041に出力し、予備系が選択されている場合はバッファ2033-2が出力したフレーム信号をODU処理部2041に出力する。また、系切替部2034は、クロック周波数コントロール部2037に対して、クロック周波数の上昇、下降又は維持を指示する。
例えば、系切替部2034は、現用系と予備系の遅延差を解消する場合、IF部2031-1が出力するクロック信号のクロック周波数を下降させたクロック信号の出力をクロック周波数コントロール部2037に指示する。系切替部2034は、現用系と予備系の遅延差が解消した場合、IF部2031-1が出力するクロック信号のクロック周波数を維持したクロック信号の出力をクロック周波数コントロール部2037に指示する。切替後、系切替部2034は、IF部2031-2が出力するクロック信号のクロック周波数を維持したクロック信号の出力をクロック周波数コントロール部2037に指示する。予備系から現用系に切戻を行う前に、系切替部2034は、IF部2031-1が出力するクロック信号のクロック周波数を上昇させたクロック信号を出力するようクロック周波数コントロール部2037に指示する。
系切替制御部2035は、バッファ2033-1、2033-2、系切替部2034、及びセレクタ部2036に対して、現用系から予備系への切替又は予備系から現用系への切替を指示する。また、系切替制御部2035は、バッファ2033-1及び2033-2それぞれの書き込みデータ数と読み出しデータ数を監視し、バッファ2033-i(i=1、2)に、バッファ2033-1及び2033-2のデータ蓄積量を一定に保つ指示、バッファ2033-iの読み出し速度を早くする指示、バッファ2033-iの読み出し速度を遅くする指示、及び、指定されたレジスタ値に従う指示のような各読み出しモード指示を出力する。
セレクタ部2036は、現用系が選択されている場合はIF部2031-1が出力したクロック信号を、予備系が選択されている場合はIF部2031-2が出力したクロック信号をクロック周波数コントロール部2037に出力する。クロック周波数コントロール部2037は、セレクタ部2036が出力したクロック信号に対して、系切替部2034からの指示に従った調整(上昇、下降又は維持)を行う。クロック周波数コントロール部2037は、調整を行ったクロック信号を、バッファ2033-1、バッファ2033-2、系切替部2034及びデマッピング部2042に出力する。
ODU処理部2041は、系切替部2034が出力したフレーム信号からODU信号を復元する。デマッピング部2042は、復元されたODU信号をデマッピングしてクライアント信号を抽出する。デマッピング部2042は、クロック発信器2043が出力したクロック信号により起動する。デマッピング部2042は、クロック周波数コントロール部2037が出力したクロック信号のタイミングに従って、クライアント送信IF部2044に出力する。クライアント送信IF部2044は、クロック発信器2045から出力されるクロック信号のタイミングに従って、クライアント信号を伝送路8003に出力する。
上記構成により、クロック周波数コントロール部2037から出力されたクロック信号は、バッファ2033-1及びバッファ2033-2からの読み出しタイミングのクロック、系切替部2034の駆動クロック、及び、デマッピング部2042の送信データのクロックとして用いられる。例えば、クロック周波数コントロール部2037の出力クロックを調整せずにバッファ2033-1の読み出し速度を変更すると、読み出されたデータとクロック周波数コントロール部2037からの出力クロックの位相にずれが生じ、系切替部2034及びデマッピング部2042とも同期がとれなくなる。バッファ2033-1の読み出し速度と位相を揃えるために、クロック周波数コントロール部2037の出力クロックも調整する必要がある。また、バッファ2033-1及び2033-2をクロック周波数コントロール部2037から出力された同一のクロック信号により駆動することで、受信器2000内のクロック同期系の数を少なくすることができる。
図5は、系切替部2034の詳細な構成を示すブロック図である。系切替部2034は、遅延差検出部2801と、主信号セレクタ部2802とを備える。遅延差検出部2801は、バッファ2033-1から出力されたフレーム信号(以下、「第一フレーム信号」と記載)と、バッファ2033-2から出力されたフレーム信号(以下、「第二フレーム信号」と記載)とを用いて、現用系の伝送路8002-1を伝送した信号と、予備系の伝送路8002-2を伝送した信号の遅延差を算出する。具体的には、遅延差検出部2801は、第一フレーム信号のMFAS及び拡張MFASに設定されている値と、第二フレーム信号のMFAS及び拡張MFASに設定されている値との比較、及び、フレームパルス(FP)に基づいて遅延差を算出する。算出される遅延差は、例えば、クロック単位で表される。さらに、遅延差検出部2801は、第一フレーム信号のTTIに設定されている値と、第二フレーム信号のTTIに設定されている値とが一致するかによって、現用系の伝送路8002-1を伝送した信号と、予備系の伝送路8002-2を伝送した信号の同一性チェックを行う。
主信号セレクタ部2802は、系切替制御部2035からの指示に従って、バッファ2033-1から入力した現用系の第一フレーム信号と、バッファ2033-2から入力した予備系の第二フレーム信号とのいずれを出力するかを選択する。また、主信号セレクタ部2802は、現用系の第一フレーム信号と予備系の第二フレーム信号とのいずれを出力するかのデータ選択の切替を、制御部2011が受信した故障通知をトリガとして行う故障無瞬断切替機能を有する。なお、デフォルトの選択は、現用系である。
また、主信号セレクタ部2802は、現用系と予備系の位相調整を行い、バッファ2033-1及びバッファ2033-2間の1サイクル分の遅延差調整誤差を吸収する。具体的には、主信号セレクタ部2802は、出力するフレーム信号の切替時に、前後1クロックのデータ(第一フレーム信号及び第二フレーム信号)までチェックし、無瞬断となるようにデータ切り替えを実施する。
図6は、系切替制御部2035の詳細な構成を示すブロック図である。系切替制御部2035は、主信号系切替指示部2811と、受信クロック切替指示部2812と、クロック周波数調整幅算出部2813と、クロック周波数調整精度指示部2814と、クロック周波数調整指示部2815とを備える。
主信号系切替指示部2811は、現用系と予備系の切替を、バッファ2033-1、2033-2及びセレクタ部2036に指示する。受信クロック切替指示部2812は、現用系と予備系との切替をセレクタ部2036に指示する。クロック周波数調整幅算出部2813は、送信器1000が備えるクロック発信器1022、1024、1032-1、1032-2、1034-1、1034-2、受信器2000が備えるクロック発信器2022-1、2022-2、2024-1、2024-2、2032-1、2032-2、2043、2045、及び、クロック周波数コントロール部2037のクロック周波数偏差と、規格規定値との差分に基づいてクロック周波数調整幅の上限を算出する。クロック周波数調整精度指示部2814は、クロック周波数調整幅算出部2813が算出した上限以下で遅延差調整のためのクロック周波数調整幅を決定し、クロック周波数コントロール部2037に指示する。クロック周波数調整指示部2815は、クロック周波数の上昇、下降又は維持を指示する内部制御信号をクロック周波数コントロール部2037に出力する。
クロック周波数調整幅算出部2813は、以下のようにクロック周波数調整幅を決定する。まず、クロック発信器1022、1024、1032-1、1034-1、1032-2、1034-2、2022-1、2024-1、2022-2、2024-2、2032-1、2032-2、クロック周波数コントロール部2037、クロック発信器2043をそれぞれ、クロック発信器clk_1、clk_2、clk_3、…、clk14とする。そして、クロック発信器clk_n(n=1~14)のクロック周波数偏差をdfclk_nとする。本実施形態では、クロック周波数偏差dfclk_nが既知のクロック発信器clk_nが送信器1000、受信器2000に用いられており、クロック周波数偏差dfclk_1~dfclk_14は全て同じ値dfclk[ppm]であるとする。
また、OTU4を用いた伝送ネットワーク上のクロック周波数偏差の規格値の最低値[ppm]を、dfSTD_minとする。また、上記から、クロック発信器のクロック周波数偏差dfclk[ppm]=dfclk_nとする。このとき、無瞬断切替に使用する周波数調整幅の最大値ΔfPL_max[ppm]は、以下のように算出される。
ΔfPL_max=|dfSTD_min|-|dfclk|;(dfSTD_min>dfclk)
例えば、dfSTD_min=+/-20[ppm]、dfclk=+/-10[ppm]の場合、ΔfPL_max=+/-10[ppm]となる。また、別の例として、dfSTD_min=+/-100[ppm]、dfclk=+/-20[ppm]の場合、ΔfPL_max=+/-80[ppm]となる。
故障時の無瞬断切替を行う場合、系切替制御部2035は、以下のように動作する。通常時は、現用系を運用系とし、予備系を非運用系とする。まず、系切替制御部2035は、現用系と予備系の遅延差を予めゼロに調整しておく。バッファ2033-1、2033-2は、主信号の故障発生から故障通知信号受信までの観測遅延と制御遅延分のフレーム信号を予め蓄積しておく。監視部2012からの故障通知信号の受信時に、主信号系切替指示部2811と受信クロック切替指示部2812は、主信号と受信クロックを非運用系に切替えるよう指示を行う。また、主信号系を非運用系に切替える時に、セレクタ部2036が出力するクロック信号の切替による周波数の乱れを防ぐために、クロック周波数調整指示部2815は、クロック周波数コントロール部2037に対して内部制御信号であるクロック周波数維持信号を出力し、送信クロック周波数を固定する。
図7は、クロック周波数コントロール部2037の詳細を示す図である。クロック周波数コントロール部2037は、クロック調整部2821と、クロック周波数調整部2822とを備える。
クロック調整部2821は、クロック周波数調整指示部2815が出力した内部制御信号の指示と、現用系または予備系の受信クロック(設定により切替)に基づいて、送信クロックを制御するための、すなわち周波数上昇又は下降を指示するための制御信号を出力する。具体的には、クロック調整部2821は、レジスタ設定された周波数調整精度設定値×Nサイクル毎に、制御信号である上昇パルス又は下降パルスをクロック周波数調整部2822に出力する。クロック周波数調整部2822は、クロック調整部2821が出力した制御信号を受け取るたびに、内部に備えるPLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)の参照クロックを、1/(周波数調整精度値×N)だけ上昇又は下降させることにより、出力するクロック信号のクロック周波数を上昇又は下降させる。受信クロックは、セレクタ部2036が出力したクロック信号である。送信クロックは、クロック周波数調整部2822が出力するクロック信号である。なお、セレクタ部2036は、故障通知をトリガとした系切替制御部2035の指示により、クロック調整部2821において受信クロックとなるクロック信号を自動切替する。
クロック周波数調整部2822は、セレクタ部2036が選択したクロック信号を参照クロック(受信クロック)として、出力クロックを同期させる。また、クロック周波数調整部2822は、クロック調整部2821が出力した周波数上昇指示パルス/周波数下降指示パルスに基づいて、出力クロックと選択された受信クロックの周波数偏差を制御する。
図8は、クロック周波数調整部2822の詳細な構成を示す図である。クロック周波数調整部2822は、分周器2910と、PLL部2920と、参照(Ref)クロック発信器2930と、トランシーバ部2940とを備える。
分周器2910は、クロック調整部2821から出力された上昇パルス又は下降パルスを用いた周波数調整指示に従って、受信クロックの分周比を変化させることで、周波数を上昇又は下降させた参照クロックを生成する。分周器2910は、上昇指示時には1/(x-a)、通常時には1/x、下降指示時には1/(x+a)に分周する。パルス指示間隔により、周波数偏差を制御できる(間隔大のときは偏差小、間隔小のときは偏差大)。
PLL部2920の分周器2921は、分周器2910が出力した参照クロックを出力し、分周器2922は、トランシーバ部2940から出力されたクロック信号を分周する。PD(Phase Detector)2923は、分周器2921の出力と分周器2922の出力の位相差を表す信号を出力する。なお、PLL部2920は、クロック周波数維持信号の受信時はこの位相差信号の値を保持する。トランシーバ部2940は、参照クロック発信器2930が出力したクロック信号を用いて、この位相差信号が示す位相のクロック信号(出力クロック)を生成し、出力する。
上記のように、分周器2910は、周波数上昇/周波数下降パルスにより,PLL部2920に入力されるクロック周波数の分周比を減少又は増加する。この、周波数上昇/周波数下降指示パルスの周期により、周波数変化速度を調整することができる。また、パルス間隔を小さくすることにより、周波数偏差大くし、パルス間隔を大きくすることにより、周波数偏差を小さくすることがきる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態の送信器1000及び受信器2000は、プラガブル構成であった。本実施形態は、プラガブル構成ではない送信器及び受信器である。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
図9は、本実施形態による送信器1100の構成図である。同図において図3に示す第1の実施形態の送信器1000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。送信器1100は、制御部1111と、監視部1112と、クライアント部1120と、ライン部1130とを備える。制御部1111は、クライアント部1120及びライン部1130を制御する。監視部1112は、クライアント部1120及びライン部1130を監視し、障害の発生の検出等を行う。
クライアント部1120は、クライアント受信IF部1021と、クロック発信器1022と、マッピング部1023と、クロック発信器1024と、ODU処理部1025と、ブリッジ1026とを有する。ライン部1130は、OTU処理部1033-1、1033-2と、クロック発信器1034-1、1034-2と、OTU/OTL送信IF部1035-1、1035-2とを備える。
上記構成により、ブリッジ1026は、ODU処理部1025が出力したデータ信号(ODU4フレーム)をOTU処理部1033-1、1033-2に出力する。
図10は、本実施形態による受信器2100の構成図である。同図において図4に示す第1の実施形態の受信器2000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。受信器2100は、制御部2111と、監視部2112と、ライン部2120と、クライアント部2130とを備える。制御部2111は、ライン部2120及びクライアント部2130を制御する。監視部2112は、ライン部2120及びクライアント部2130を監視し、障害の発生の検出等を行う。
ライン部2120は、OTU/OTL受信IF部2021-1、2021-2と、クロック発信器2022-1、2022-2と、OTU処理部2023-1、2023-2と、クロック発信器2024-1、2024-2とを備える。クライアント部2130は、バッファ2033-1、2033-2と、系切替部2034と、系切替制御部2035と、セレクタ部2036と、クロック周波数コントロール部2037と、ODU処理部2041と、デマッピング部2042と、クロック発信器2043と、クライアント送信IF部2044と、クロック発信器2045とを備える。
上記構成により、バッファ2033-i(i=1、2)は、OTU処理部2023-iが出力したフレーム信号をバッファリングする。また、OTU処理部2023-iは、受信したフレーム信号に基づいて、クロック信号を再生し、バッファ2033-i及びセレクタ部2036に出力する。セレクタ部2036は、現用系が選択されている場合は、第1の実施形態のIF部2031-1が出力したクロック信号に代えて、OTU処理部2023-1が出力したクロック信号を選択し、クロック周波数コントロール部2037に出力する。セレクタ部2036は、予備系が選択されている場合は、第1の実施形態のIF部2031-2が出力したクロック信号に代えて、OTU処理部2023-2が出力したクロック信号を選択し、クロック周波数コントロール部2037に出力する。
[第3の実施形態]
第1の実施形態においては、送信器及び受信器のそれぞれに用いられているクロック発信器のクロック周波数精度が既知であった。本実施形態では、送信器及び受信器のそれぞれに用いられているクロック発信器のクロック周波数精度を測定する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
図11は、本実施形態による送信器1200の構成図である。同図において図3に示す第1の実施形態の送信器1000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。送信器1200は、メインボード1210と、CU1220と、2台のLU1230とを備える。送信器1200は、プラガブル構成である。すなわち、CU1220と、LU1230とは、メインボード1210に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU1230を、LU1230-iと記載する。
メインボード1210は、制御部1211と、監視部1212とを備える。制御部1211は、CU1220及びLU1230を制御する。また、制御部1211は、CU1220及びLU1230から通知されたクロック周波数偏差を保守運用システム900に通知する。監視部1212は、CU1220及びLU1230を監視し、障害の発生の検出等を行う。保守運用システム900は、例えば、OSS(Operation Support System)である。
CU1220と、第1の実施形態のCU1020とが異なる点は、クロック周波数偏差測定部1221をさらに備える点である。クロック周波数偏差測定部1221は、クロック発信器1022及びクロック発信器1024それぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部1211に出力する。
LU1230-i(i=1、2)と、第1の実施形態のLU1030-iとが異なる点は、クロック周波数偏差測定部1231-iをさらに備える点である。クロック周波数偏差測定部1231-iは、クロック発信器1032-i及びクロック発信器1034-iそれぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部1211に出力する。
図12は、本実施形態による受信器2200の構成図である。同図において図4に示す第1の実施形態の受信器2000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。受信器2200は、メインボード2210と、2台のLU2220と、CU2230とを備える。受信器2200は、プラガブル構成である。すなわち、LU2220と、CU2230とは、メインボード2210に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU2220を、LU2220-iと記載する。
メインボード2210は、制御部2211及び監視部2212を備える。制御部2211は、LU2220及びCU2230を制御する。また、制御部2211は、LU2220及びCU2230から通知されたクロック周波数偏差を保守運用システム900に通知する。監視部2212は、LU2220及びCU2230を監視し、障害の発生の検出等を行う。
LU2220-i(i=1、2)が、第1の実施形態のLU2020-iと異なる点は、クロック周波数偏差測定部2221-iをさらに備える点である。クロック周波数偏差測定部2221-i(i=1、2)は、クロック発信器2022-i及びクロック発信器2024-iそれぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部2211に出力する。
CU2230が、第1の実施形態のCU2030と異なる点は、クロック周波数偏差測定部2231をさらに備える点である。クロック周波数偏差測定部2231は、クロック発信器2032-1、2032-2、クロック周波数コントロール部2037、クロック発信器2043及びクロック発信器2045それぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部2311に出力する。
保守運用システム900は、送信器1200及び受信器2200から受信した各クロック発信器のクロック周波数偏差を受信器2200の制御部2211に通知する。制御部2211は、受信したクロック周波数偏差を系切替制御部2035に通知する。系切替制御部2035のクロック周波数調整幅算出部2813は、通知されたクロック周波数偏差を用いて、クロック周波数調整幅を算出する。
なお、送信器1200は、クロック周波数偏差測定部1221、1231-1、1231-2に代えて、メインボード1210にクロック周波数偏差測定部を備えてもよい。メインボード1210に備えられたクロック周波数偏差測定部が、クロック発信器1022、1024、1032-1、1032-2、1034-1、1034-2それぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部1211に出力する。
同様に、受信器2200は、クロック周波数偏差測定部2221-1、2221-2、2231に代えて、メインボード2210にクロック周波数偏差測定部を備えてもよい。メインボード2210に備えられたクロック周波数偏差測定部が、クロック発信器2022-1、2022-2、2024-1、2024-2、2032-1、2032-2、2043、2045及びクロック周波数コントロール部2037それぞれのクロック周波数偏差を測定し、制御部2211に出力する。
また、上述した第1の実施形態と本実施形態の差分を、第2の実施形態の送信器1100及び受信器2100に適用することもできる。
本実施形態では、以下に示すように、クロック周波数調整幅を算出する。
第1の実施形態と同様に、クロック発信器1022、1024、1032-1、1034-1、1032-2、1034-2、2022-1、2024-1、2022-2、2024-2、2032-1、2032-2、クロック周波数コントロール部2037、クロック発信器2043をそれぞれ、クロック発信器clk_1、clk_2、clk_3、…、clk14とし、クロック発信器clk_m(m=1~14)のクロック周波数偏差をdfclk_mとする。
まず、クロック周波数偏差測定部1221、1231-1、1231-2、2221-1、2221-2、2231(以下、総称して「クロック周波数偏差測定部」と記載)における周波数偏差の算出について説明する。各クロック発信器clk_m(m=1、2、3、…)の基準周波数[Hz]をf0clk_m、クロック周波数偏差測定部が測定したクロック発信器clk_mの周波数[Hz]をfclk_mとする。このとき、クロック周波数偏差測定部は、クロック発信器clk_mの周波数偏差dfclk_m[ppm]を、以下により算出する。
dfclk_m=(f0clk_m-fclk_m)/f0clk_m
クロック発信器clk_mの周波数偏差の最大値[ppm]をdfclk_m_max、クロック発信器clk_mの周波数偏差の最小値[ppm]をdfclk_m_minとする。クロック周波数偏差測定部1221、1231-1、1231-2は、算出したdfclk_m_max及びdfclk_m_minを制御部1211に、クロック周波数偏差測定部2221-1、2221-2、2231は、算出したdfclk_m_max及びdfclk_m_minを制御部2211に出力する。
次に、クロック周波数調整幅算出部2813が、クロック周波数偏差測定部により測定された上記の周波数偏差を用いて、クロック周波数調整幅を決定する処理について説明する。まず、OTU4を用いた伝送ネットワーク上のクロック周波数偏差の規格値の+方向の最低値[ppm]をdfSTD(+)_min、-方向の最低値[ppm]をdfSTD(-)_minとする。このとき、クロック周波数調整幅算出部2813は、無瞬断切替に使用する周波数調整幅の+方向の最大値ΔfPL(+)_max[ppm]、及び、-方向の最大値ΔfPL(-)_max[ppm]を、以下のように算出する。
ΔfPL(+)_max=dfSTD(+)_min-dfclk_m_max;(dfSTD(+)_min>dfclk_m_max)
ΔfPL(-)_max=dfSTD(-)_min-dfclk_m_min;(dfSTD(-)_min>dfclk_m_min)
簡単のため、3つのクロック発信器clk_1~clk_3を例にして説明する。クロック発信器clk_m(m=1~3)について、以下が得られたとする。
f0clk_1=350[MHz]
fclk_1=350.00175[MHz]
dfclk_1=+5[ppm]
f0clk_2=350[MHz]
fclk_2=350.00105[MHz]
dfclk_2=+3[ppm]
f0clk_3=350[MHz]
fclk_3=349.99860[MHz]
dfclk_3=-4[ppm]
上記から、dfclk_m_max及びdfclk_m_minは、以下となる。
dfclk_m_max=dfclk_1=+5[ppm]
dfclk_m_min=dfclk_3=-4[ppm]
クロック周波数調整幅算出部2813は、ΔfPL(+)_max及びΔfPL(+)_minを、以下のように算出する。
dfSTD_min=+/-20[ppm]
dfSTD(+)_min=+20[ppm]
dfSTD(-)_min=-20[ppm]
ΔfPL(+)_max=(+20[ppm])-(+5[ppm])=+15[ppm]
ΔfPL(-)_max=(-20[ppm])-(-4[ppm])=-16[ppm]
上記の算出結果によれば、クロック周波数調整幅は、プラス方向に最大+15[ppm]が、マイナス方向に最大-16[ppm]の設定が可能である。
上述したように、本実施形態では、受信器2200のクロック周波数調整幅算出部2813は、制御部2211、保守運用システム900などの上位オペレーションシステム(OSS)、又は、保守者などの指示を受け、規格規定の周波数偏差の値と、クロック周波数偏差測定部が測定した周波数偏差の値との差分をとる。クロック周波数調整精度指示部2814は、算出された差分に基づいて、クロック調整幅が最大となるように周波数調整幅を制御する。
[第4の実施形態]
本実施形態では、計画切替を行う際に、保守者が設定した時間内に遅延差の解消が可能か否かを判断する。以下では、第3の実施形態との差分を中心に説明する。本実施形態の送信器及び受信器として、第3の実施形態の送信器1200及び受信器2200を用いることができる。
図13は、本実施形態の受信器2200における処理を示すフロー図である。まず、保守者により、保守運用要望時間T1[s]が保守運用システム900に通知されると、保守運用システム900は、保守運用要望時間T1[s]を受信器2200の制御部2211に通知する。制御部2211は、保守運用要望時間T1[s]を系切替制御部2035に出力する(ステップS11)。系切替部2034の遅延差検出部2801は、同じ信号がバッファ2033-1、2033-2から出力されるフレーム信号のタイミングの差をMFAS及び拡張MFASによって検出し、その差に基づいて現用系と予備系の経路長差dL[km]を算出する(ステップS12)。遅延差検出部2801は、経路長差dL[km]に代えて経路時間差T2[us]を算出してもよい。
系切替制御部2035のクロック周波数調整幅算出部2813は、保守運用要望時間T1と経路長差dL[km]を用いて、以下のようにクロック周波数調整幅の最小値dfadj[ppm]を算出する(ステップS13)。
dfadj[ppm]=(dL[km]×5[us/km])/(T1[s]×10^-6)
なお、経路時間差T2[us]を用いる場合、クロック周波数調整幅の最小値dfadj[ppm]は、以下のように算出される。
dfadj[ppm]=(T2[us])/(T1[s]×10^-6)
クロック周波数調整幅算出部2813は、算出したクロック周波数調整幅の最小値dfadjが規定値よりも小さいか否かを判断する(ステップS14)。規定値には、規格規定値dfstdを用いることができる。クロック周波数調整幅算出部2813は、規定値よりも小さいと判断した場合(ステップS14:YES)、クロック発信器clk_1~clk_14までの周波数偏差の最大値dfclk[ppm]を検出する(ステップS15)。
クロック周波数調整幅算出部2813は、周波数偏差の最大値dfclk[ppm]が、クロック周波数調整幅の最小値dfadj[ppm]よりも大きいか否かを判断する(ステップS16)。クロック周波数調整幅算出部2813が大きいと判断した場合(ステップS16:YES)、クロック周波数調整精度指示部2814は、dfadj[ppm]以上dfclk[ppm]以下の値をクロック周波数調整幅として決定する。クロック周波数調整精度指示部2814は決定したクロック周波数調整幅を、クロック周波数コントロール部2037に指示する(ステップS17)。なお、クロック周波数調整精度指示部2814は、第3の実施形態と同様に算出した最大の周波数調整幅により調整を行ってもよい。クロック周波数の調整により、遅延差検出部2801は、現用系と予備系との遅延差がなくなったことを検出した場合、調整完了を制御部2211を介して保守運用システム900に通知する。保守運用システムは、遅延差調整の完了を出力し、保守者に通知する。
なお、クロック周波数調整幅算出部2813は、算出したクロック周波数調整幅の最小値dfadjが規定値以上である判断した場合(ステップS14:NO)、又は、周波数偏差の最大値dfclk[ppm]が、クロック周波数調整幅の最小値dfadj[ppm]以下であると判断した場合(ステップS16:NO)、周波数調整不可と判断する(ステップS18)。クロック周波数調整幅算出部2813は、周波数調整不可を制御部2311に通知し、制御部2311は、周波数調整不可を保守運用システム900に通知する。保守運用システム900は、周波数調整不可を表示し、保守者に通知する。
なお、上記では、クロック発信器のクロック周波数偏差の最大値として、各クロック周波数偏差測定部における測定結果を用いているが、第1の実施形態、第2の実施形態に本実施形態を適用する場合は、各クロック発信器について既知のクロック周波数偏差の最大値を用いればよい。
図14は、経路長差と遅延差調整時間との関係を示す図である。同図では、保守運用設定時間による周波数調整時間の制限が600[s]、周波数偏差精度による周波数調整幅の制限が10[ppm]、標準勧告規定による周波数調整幅が20[ppm]である場合を例に示している。領域R1は、周波数調整幅の設定可能領域を、領域R2は、周波数調整幅の制限領域を示している。経路長差が長くなるほど、遅延差調整のために必要な時間は長くなる。
[第5の実施形態]
第1、第3及び第4の実施形態では、CUとLUにクロック発信器を設けていた。本実施形態では、メインボードにクロック発信器を設け、装置内のクロック源をメインボードから供給し、共用化する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明するが、第3及び第4の実施形態にもこの差分を適用可能である。
図15は、本実施形態による送信器1300の構成図である。同図において図3に示す第1の実施形態の送信器1000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。送信器1300は、メインボード1310と、CU1320と、2台のLU1330とを備える。送信器1300は、プラガブル構成である。すなわち、CU1320と、LU1330とは、メインボード1310に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU1330を、LU1330-iと記載する。
メインボード1310は、制御部1311と、監視部1312と、クロック発信器1313、1314、1315、1316を備える。制御部1311は、CU1320及びLU1330を制御する。監視部1312は、CU1320及びLU1330を監視し、障害の発生の検出等を行う。
CU1320と、第1の実施形態のCU1020とが異なる点は、クロック発信器1022、1024を設けていない点と、クライアント受信IF部1021がクロック発信器1313からのクロック信号を受ける点と、マッピング部1023がクロック発信器1314からのクロック信号を受ける点である。
LU1330-i(i=1、2)と、第1の実施形態のLU1030-iとが異なる点は、クロック発信器1032-i、1034-iを備えていない点、IF部1031-iがクロック発信器1315からのクロック信号を受ける点、及び、OTU処理部1033-iがクロック発信器1316からのクロック信号を受ける点である。
図16は、本実施形態による受信器2300の構成図である。同図において図4に示す第1の実施形態の受信器2000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。受信器2300は、メインボード2310と、2台のLU2320と、CU2330とを備える。受信器2300は、プラガブル構成である。すなわち、LU2320と、CU2330とは、メインボード2310に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8002-i(i=1、2)と接続されるLU2320を、LU2320-iと記載する。
メインボード2310は、制御部2311、監視部2312、クロック発信器2313、2314、2315、2316、2317を備える。制御部2311は、LU2320及びCU2330を制御する。監視部2312は、LU2320及びCU2330を監視し、障害の発生の検出等を行う。
LU2320-i(i=1、2)が、第1の実施形態のLU2020-iと異なる点は、クロック発信器2022-i及びクロック発信器2024-iを備えていない点、OTU/OTL受信IF部2021-iがクロック発信器2313からのクロック信号を受ける点、及び、OTU処理部2023-iがクロック発信器2314からのクロック信号を受ける点である。
CU2330が、第1の実施形態のCU2030と異なる点は、クロック発信器2032-1、2032-2、2043、2045を備えていない点、IF部2031-1及び2031-2がクロック発信器2315からのクロック信号を受ける点、デマッピング部2042がクロック発信器2316からのクロック信号を受ける点、及び、クライアント送信IF部2044がクロック発信器2317からのクロック信号を受ける点である。
[第6の実施形態]
本実施形態では、1台の無瞬断切替装置に送信部及び受信部を備える。
図17は、本実施形態による無瞬断切替装置3000の構成図である。無瞬断切替装置3000は、メインボード3010と、CU3020と、2台のLU3030とを備える。2台のLU3030をそれぞれ、LU3030-1、3030-2と記載する。CU3020及びLU3030は、メインボード3010に着脱可能である。なお、無瞬断切替装置3000は、電源、ファン、CPU、外部クロック入出力をさらに備えるが、簡単のため同図では記載を省略している。
メインボード3010は、制御部3011及び監視部3012を備える。制御部3011は、CU3020及びLU3030を制御する。監視部3012は、CU3020及びLU3030を監視し、障害の発生の検出等を行う。
CU3020は、送信部3021及び受信部3022を備える。送信部3021及び受信部3022として、第1の実施形態のCU1020(図3)及びCU2030(図4)、第3の実施形態のCU1220(図11)及びCU2230(図12)、又は、第4の実施形態のCU1320(図15)及びCU2330(図16)を用いることができる。送信部3021及び受信部3022にCU1320(図15)及びCU2330(図16)を用いる場合、メインボード3010はクロック発信器を備える。
LU3030-i(i=1、2)は、送信部3031-i及び受信部3032-iを備える。送信部3031-i及び受信部3032-iとして、第1の実施形態のLU1030-i(図3)及びLU2020-i(図4)、第3の実施形態のLU1230-i(図11)及びLU2220-i(図12)、又は、第4の実施形態のLU1330-i(図15)及びLU2320-i(図16)を用いることできる。送信部3031-i及び受信部3032-iにLU1330-i及びLU2320-iを用いる場合、メインボード3010はクロック発信器を備える。
送信部3021は、伝送路8011からクライアント信号を入力し、クライアント信号を設定したODU4フレーム(データ)を送信部3031-1、3031-2に出力する。送信部3031-i(i=1、2)は、送信部3021から受信したデータに基づき生成したOTU4信号を伝送路8012-iに出力する。受信部3032-i(i=1、2)は、OTU4信号を伝送路8013-iから入力し、OTU4信号から復元したフレーム信号(データ)を受信部3022に出力する。受信部3022は、フレーム信号から得られたクライアント信号を伝送路8014に出力する。
[第7の実施形態]
本実施形態では、1台の無瞬断切替装置に送信部と受信部を備える。第6の実施形態では、クライアント部を二重化していないが、本実施形態では、CUを二重化する。
図18は、本実施形態による無瞬断切替装置3100の構成図である。無瞬断切替装置3100は、メインボード3110と、2台のCU3120と、2台のLU3130とを備える。2台のCU3120をそれぞれ、CU3120-1、3120-2と記載し、2台のLU3130をそれぞれ、LU3130-1、3130-3と記載する。CU3120及びLU3130は、メインボード3110に着脱可能である。なお、無瞬断切替装置3100は、電源、ファン、CPU、外部クロック入出力をさらに備えるが、簡単のため同図では記載を省略している。
メインボード3110は、制御部3111及び監視部3112を備える。制御部3111は、CU3120及びLU3130を制御する。監視部3112は、CU3120及びLU3130を監視し、障害の発生の検出等を行う。CU3120-i(i=1、2)は、送信部3121-i及び受信部3122-iを備える。LU3130-i(i=1、2)は、送信部3131-i及び受信部3132-iを備える。
送信部3121-i(i=1、2)は、伝送路8021-iからクライアント信号を入力し、クライアント信号を設定したODU4フレームを送信部3131-1、3131-2に出力する。送信部3131-i(i=1、2)は、CU3120-1から入力したODU4フレーム又はCU3120-2から入力したODU4フレームを選択し、選択したODU4フレームを用いて生成したOTU4信号を伝送路8022-iに出力する。
受信部3132-i(i=1、2)は、OTU4信号を伝送路8023-iから入力し、OTU4信号から復元したフレーム信号を受信部3122-1及び3122-2に出力する。受信部3122-i(i=1、2)は、受信部3132-1から入力したフレーム信号又は受信部3132-2から入力したフレーム信号を選択し、選択したフレーム信号から得られたクライアント信号を伝送路8024-iに出力する。
図19は、CUを冗長化した送信器1400の構成図である。同図において、図3に示す第1の実施形態による送信器1000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。送信器1400は、メインボード1410と、2台のCU1420と、2台のLU1430とを備える。CU1420と、LU1430とは、メインボード1410に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8021-i(i=1、2)と接続されるCU1420を、CU1420-iと記載する。例えば、伝送路8021-1は0系であり、伝送路8021-2は1系である。伝送路8022-i(i=1、2)と接続されるLU1430を、LU1430-iと記載する。例えば、伝送路8022-1は現用系であり、伝送路8022-2は予備系である。CU1420-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置3100の送信部3121-iとして用いられ、LU1430-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置3100の送信部3131-iとして用いられる。
メインボード1410は、制御部1411及び監視部1412を備える。制御部1411は、CU1420及びLU1430を制御する。監視部1412は、CU1420及びLU1430を監視し、障害の発生の検出等を行う。
CU1420-i(i=1、2)は、クライアント受信IF部1021-iと、クロック発信器1022-iと、マッピング部1023-iと、クロック発信器1024-iと、ODU処理部1025-iと、ブリッジ1026-iと、IF部1027-1-i、1027-2-iとを備える。クライアント受信IF部1021-i、クロック発信器1022-i、マッピング部1023-i、クロック発信器1024-i、ODU処理部1025-i、ブリッジ1026-i、IF部1027-1-i、1027-2-iはそれぞれ、図3に示すクライアント受信IF部1021、クロック発信器1022、マッピング部1023、クロック発信器1024、ODU処理部1025、ブリッジ1026と同じである。IF部1027-1-iは、ブリッジ1026-iから出力されたODU4フレームを、LU1430-1に出力する。IF部1027-2-iは、ブリッジ1026-iから出力されたODU4フレームを、LU1430-2に出力する。
LU1430-i(i=1、2)が、第1の実施形態のLU1030-iと異なる点は、IF部1031-i及びクロック発信器1032-iに代えて、IF部1431-1-i、1431-2-iと、セレクタ部1432-iと、系切替部1433-iとを備える点である。IF部1431-1-iは、CU1420-1が出力したODU4フレームを受信する。IF部1431-1-iは、受信したフレームを系切替部1433-iに出力し、受信したフレームに基づいて再生したクロック信号を、セレクタ部1432-iに出力する。IF部1431-2-iは、CU1420-2が出力したODU4フレームを受信する。IF部1431-2-iは、受信したフレームを系切替部1433-iに出力し、受信したフレームに基づいて再生したクロック信号をセレクタ部1432-iに出力する。
セレクタ部1432-i(i=1、2)は、0系が選択されているときには、IF部1431-1-iが出力したクロック信号を、1系が選択されているときには、IF部1431-2-iが出力したクロック信号をOTU処理部1033-iに出力する。系切替部1433-iは、0系が選択されているときには、IF部1431-1-iが出力したODU4フレームを、1系が選択されているときには、IF部1431-2-iが出力したODU4フレームをOTU処理部1033-iに出力する。OTU処理部1033-iは、系切替部1433-iが出力したODU4フレームを多重してOTU4フレームを生成し、セレクタ部1432-iが出力したクロック信号のタイミングに従って、OTU/OTL送信IF部1035-iに出力する。
図20は、CUを冗長化した受信器2400の構成図である。同図において、図4に示す第1の実施形態による受信器2000と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。受信器2400は、メインボード2410と、2台のLU2420と、2台のCU2430とを備える。LU2420と、CU2430とは、メインボード2410に着脱可能なユニットである。以下では、伝送路8023-i(i=1、2)と接続されるLU2420を、LU2420-iと記載する。伝送路8023-1は現用系であり、伝送路8023-2は予備系である。伝送路8024-i(i=1、2)と接続されるCU2430を、CU2430-iと記載する。伝送路8024-1は0系であり、伝送路8024-2は1系である。LU2420-iは、図18に示す無瞬断切替装置3100の受信部3132-iとして用いられ、CU2430-iは、無瞬断切替装置3100の受信部3122-iとして用いられる。
メインボード2410は、制御部2411及び監視部2412を備える。制御部2411は、LU2420及びCU2430を制御する。監視部2412は、LU2430及びCU2430を監視し、障害の発生の検出等を行う。
LU2420-i(i=1、2)が、第1の実施形態のLU2020-iと異なる点は、ブリッジ2421-iと、IF部2422-1-i、2422-2-iとをさらに備える点である。ブリッジ2421-iは、IF部2025-iが出力した信号フレームをIF部2422-1-i及び2422-2-iに出力する。IF部2422-1-iは、信号フレームをCU2430-1に出力し、IF部2422-2-iは、信号フレームをCU2430-2に出力する。
CU2430-iは、IF部2031-1-i、2031-2-iと、クロック発信器2032-1-i、2032-2-iと、バッファ2033-1-i、2033-2-iと、系切替部2034-iと、系切替制御部2035-iと、セレクタ部2036-iと、クロック周波数コントロール部2037-iと、ODU処理部2041-iと、デマッピング部2042-iと、クロック発信器2043-iと、クライアント送信IF部2044-iと、クロック発信器2045-iとを備える。IF部2031-1-i、2031-2-i、クロック発信器2032-1-i、2032-2-i、バッファ2033-1-i、2033-2-i、系切替部2034-i、系切替制御部2035-i、セレクタ部2036-i、クロック周波数コントロール部2037-i、ODU処理部2041-i、デマッピング部2042-i、クロック発信器2043-i、クライアント送信IF部2044-i、及び、クロック発信器2045-iはそれぞれ、IF部2031-1、2031-2、クロック発信器2032-1、2032-2、バッファ2033-1、2033-2、系切替部2034、系切替制御部2035、セレクタ部2036、クロック周波数コントロール部2037、ODU処理部2041、デマッピング部2042、クロック発信器2043、クライアント送信IF部2044、及び、クロック発信器2045と同様の機能を有する。ただし、IF部2031-1-i、2031-2-iは、LU2420-iが出力した信号フレームを受信する。
[第8の実施形態]
第6の実施形態の無瞬断切替装置は、プラガブル構成であった。本実施形態は、プラガブル構成ではない無瞬断切替装置である。
図21は、本実施形態による無瞬断切替装置3200の構成図である。無瞬断切替装置3200は、制御部3211と、監視部3212と、クライアント部3220と、ライン部3230-1、3230-2とを備える。なお、無瞬断切替装置3200は、電源、ファン、CPU、外部クロック入出力をさらに備えるが、簡単のため同図では記載を省略している。
制御部3211は、クライアント部3220及びライン部3230-1、3230-2を制御する。監視部3212は、クライアント部3220及びライン部3230-1、3230-2を監視し、障害の発生の検出等を行う。
クライアント部3220は、送信部3221及び受信部3222を備える。送信部3221及び受信部3222として、第2の実施形態のクライアント部1120(図9)及びクライアント部2130(図10)を用いることができる。LU3230-i(i=1、2)は、送信部3231-i及び受信部3232-iを備える。送信部3231-iとして、第2の実施形態のライン部1130(図9)が備えるOTU処理部1033-iと、クロック発信器1034-iと、OTU/OTL送信IF部1035-iを用いることができる。また、受信部3232-iとして、第2の実施形態のライン部2120(図10)が備えるOTU/OTL受信IF部2021-iと、クロック発信器2022-iと、OTU処理部2023-iと、クロック発信器2024-iとを用いることができる。
送信部3221は、伝送路8011からクライアント信号を入力し、クライアント信号を設定したODU4フレーム(データ)を送信部3231-1、3231-2に出力する。送信部3231-i(i=1、2)は、送信部3221から受信したデータに基づき生成したOTU4信号を伝送路8012-iに出力する。受信部3232-i(i=1、2)は、OTU4信号を伝送路8013-iから入力し、OTU4信号から復元したフレーム信号(データ)を受信部3222に出力する。受信部3222は、フレーム信号から得られたクライアント信号を伝送路8014に出力する。
[第9の実施形態]
第7の実施形態は、プラガブル構成であった。本実施形態では、クライアント側が冗長構成であり、かつ、プラガブル構成ではない送信器、受信器及び無瞬断切替装置である。
図22は、本実施形態による送信器1500の構成図である。同図において図19に示す第7の実施形態の送信器1400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。送信器1500は、制御部1511と、監視部1512と、クライアント部1520と、ライン部1530とを備える。制御部1511は、クライアント部1520及びライン部1530を制御する。監視部1512は、クライアント部1520及びライン部1530を監視し、障害の発生の検出等を行う。
クライアント部1520は、クライアント受信IF部1021-1、1021-2と、クロック発信器1022-1、1022-2と、マッピング部1023-1、1023-2と、クロック発信器1024-1、1024-2と、ODU処理部1025-1、1025-2と、ブリッジ1026-1、1026-2とを備える。また、ライン部1530は、セレクタ部1432-1、1432-2と、系切替部1433-1、1433-2と、OTU処理部1033-1、1033-2と、クロック発信器1034-1、1034-2と、OTU/OTL送信IF部1035-1、1035-2とを備える。
上記構成により、ブリッジ1026-1は、ODU処理部1025-1が出力したODU4フレームを系切替部1433-1、1433-2に出力する。また、ブリッジ1026-2は、ODU処理部1025-2が出力したODU4フレームを系切替部1433-1、1433-2に出力する。また、マッピング部1023-i(i=1、2)は、マッピングされた信号に基づき生成したクロック信号を、セレクタ部1432-1、1432-2に出力する。
図23は、本実施形態による受信器2500の構成図である。同図において図20に示す第7の実施形態の受信器2400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。受信器2500は、制御部2511と、監視部2512と、ライン部2520と、クライアント部2530とを備える。制御部2511は、ライン部2520及びクライアント部2530を制御する。監視部2512は、ライン部2520及びクライアント部2530を監視し、障害の発生の検出等を行う。
ライン部2520は、OTU/OTL受信IF部2021-1、2021-2と、クロック発信器2022-1、2022-2と、OTU処理部2023-1、2023-2と、クロック発信器2024-1、2024-2と、IF部2025-1、2025-2と、ブリッジ2421-1、2421-2とを備える。クライアント部2530は、バッファ2033-1-1、2033-2-1、2033-1-2、2033-2-2と、系切替部2034-1、2034-2と、系切替制御部2035-1、2035-2と、セレクタ部2036-1、2036-2と、クロック周波数コントロール部2037-1、2037-2と、ODU処理部2041-1、2041-2と、デマッピング部2042-1、2042-2と、クロック発信器2043-1、2043-2と、クライアント送信IF部2044-1、2044-2と、クロック発信器2045-1、2045-2とを備える。
上記構成により、ブリッジ2421-1は、フレーム信号をバッファ2033-1-1、2033-1-2に出力し、ブリッジ2421-2は、フレーム信号をバッファ2033-2-1、2033-2-2に出力する。また、OTU処理部2023-1は、受信した信号に基づき生成したクロック信号を、バッファ2033-1-1、2033-1-2、セレクタ部2036-1、2036-2に出力する。OTU処理部2023-2は、受信した信号に基づき生成したクロック信号を、バッファ2033-2-1、2033-2-2、セレクタ部2036-1、2036-2に出力する。
図24は本実施形態による無瞬断切替装置3300の構成図である。無瞬断切替装置3300は、制御部3311と、監視部3312と、クライアント部3320-1、3320-2と、ライン部3330-1、3330-2とを備える。なお、無瞬断切替装置3300は、電源、ファン、CPU、外部クロック入出力をさらに備えるが、簡単のため同図では記載を省略している。
制御部3311は、クライアント部3320-1、3320-2及びライン部3330-1、3330-2を制御する。監視部3312は、クライアント部3320-1、3320-2及びライン部3330-1、3330-2を監視し、障害の発生の検出等を行う。
クライアント部3320-i(i=1、2)は、送信部3321-i及び受信部3322-iを備える。送信部3321-iとして、クライアント部1520(図22)が備えるクライアント受信IF部1021-iと、クロック発信器1022-iと、マッピング部1023-iと、クロック発信器1024-iと、ODU処理部1025-iと、ブリッジ1026-iとを用いることができる。受信部3322-iとして、クライアント部2530(図23)が備えるバッファ2033-1-i、2033-2-iと、系切替部2034-iと、系切替制御部2035-iと、セレクタ部2036-iと、クロック周波数コントロール部2037-iと、ODU処理部2041-iと、デマッピング部2042-iと、クロック発信器2043-iと、クライアント送信IF部2044-iと、クロック発信器2045-iとを用いることができる。
ライン部3330-i(i=1、2)は、送信部3331-i及び受信部3332-iを備える。送信部3331-iとして、ライン部1530(図22)が備えるセレクタ部1432-iと、系切替部1433-iと、OTU処理部1033-iと、クロック発信器1034-iと、OTU/OTL送信IF部1035-iとを用いることができる。また、受信部3332-iとして、ライン部2520(図23)が備えるOTU/OTL受信IF部2021-iと、クロック発信器2022-iと、OTU処理部2023-iと、クロック発信器2024-iと、IF部2025-iと、ブリッジ2421-iとを用いることができる。
送信部3321-i(i=1,2)は、伝送路8021-iからクライアント信号を入力し、クライアント信号を設定したODU4フレーム(データ)を送信部3331-1、3331-2に出力する。送信部3331-i(i=1、2)は、送信部3321-1から入力したデータ又は送信部3321-2から入力したデータを選択し、選択したデータを用いて生成したOTU4信号を伝送路8022-iに出力する。
受信部3332-i(i=1、2)は、OTU4信号を伝送路8023-iから入力し、OTU4信号から復元したフレーム信号を受信部3322-1及び3322-2に出力する。受信部3322-i(i=1、2)は、受信部3332-1から入力したフレーム信号又は受信部3332-2から入力したフレーム信号を選択し、選択したフレーム信号から得られたクライアント信号を伝送路8024-iに出力する。
[第10の実施形態]
本実施形態では、上述した実施形態の無瞬断切替装置を用いた伝送システムについて説明する。
図25は、光伝送システム510の構成図である。光伝送システム510は、対向装置610と、無瞬断切替装置710と、保守運用システム910とを備える。送信側の対向装置610及び無瞬断切替装置710を対向装置610a及び無瞬断切替装置710aと記載し、受信側の対向装置610及び無瞬断切替装置710を対向装置610b及び無瞬断切替装置710bと記載する。保守運用システム910は、対向装置610及び無瞬断切替装置710の監視又は制御を行う。
無瞬断切替装置710は、クライアントIF711と、伝送IF712-1、712-2とを備える。クライアントIF711は、対向装置610とクライアント信号を送受信するためのIFである。伝送IF712-1、712-2は、他の無瞬断切替装置710と光信号を送受信するためのIFである。伝送IF712-1、712-2はハイパワーの光を出力するなど長距離伝送を可能とするIF構成である。伝送IF712-1が現用系(W)であり、伝送IF712-2が予備系(P)である。無瞬断切替装置710として、例えば、図17に示す第6の実施形態の無瞬断切替装置3000、又は、図21に示す第8の実施形態の無瞬断切替装置3200を用いることができる。
無瞬断切替装置710として無瞬断切替装置3000を用いる場合、無瞬断切替装置710aのクライアントIF711は、対向装置610aから受信したクライアント信号を送信部3021に出力する。無瞬断切替装置710aの伝送IF712-i(i=1、2)は、送信部3031-iが出力した光信号を伝送路に出力する。無瞬断切替装置710bの伝送IF712-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置710aから受信した光信号を受信部3032-iに出力する。無瞬断切替装置710bのクライアントIF711は、受信部3022が出力したクライアント信号を対向装置610bに出力する。
無瞬断切替装置710として無瞬断切替装置3200を用いる場合、無瞬断切替装置710aのクライアントIF711は、対向装置610aから受信したクライアント信号を送信部3221に出力する。無瞬断切替装置710aの伝送IF712-i(i=1、2)は、送信部3231-iが出力した光信号を伝送路に出力する。無瞬断切替装置710bの伝送IF712-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置710aから受信した光信号を受信部3232-iに出力する。無瞬断切替装置710bのクライアントIF711は、受信部3222が出力したクライアント信号を対向装置610bに出力する。
図26は、光伝送システム511の構成図である。同図において、図25に示す光伝送システム510と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。光伝送システム511は、対向装置610と、無瞬断切替装置715と、伝送装置810と、保守運用システム911とを備える。送信側の無瞬断切替装置715を無瞬断切替装置715aと記載し、受信側の無瞬断切替装置715を無瞬断切替装置715bと記載する。無瞬断切替装置715aと無瞬断切替装置715bとの間の伝送路には、一台以上の伝送装置810が備えられる。
無瞬断切替装置715は、クライアントIF711と、NW(ネットワーク)-IF716-1、716-2とを備える。NW-IF716-1、716-2は、長距離伝送を行わず、装置間を接続可能とするIF構成である。無瞬断切替装置715として、例えば、図17に示す第6の実施形態の無瞬断切替装置3000、又は、図21に示す第8の実施形態の無瞬断切替装置3200を用いることができる。
伝送装置810は、例えば、WDM(Wavelength Division Multiplexing)伝送装置などの長距離伝送向け伝送装置である。伝送装置810は、受信した光信号を増幅して後段の伝送路に出力する。これにより、無瞬断切替装置715に、図25に示す無瞬断切替装置710のようなハイパワーの光を出力する伝送IF712-1、712-2を用いる必要がないため、コストを抑えることができる。保守運用システム911は、対向装置610、無瞬断切替装置715及び伝送装置810の監視又は制御を行う。
図27は、光伝送システム520の構成図である。光伝送システム520は、対向装置620と、無瞬断切替装置720と、保守運用システム920とを備える。送信側の対向装置620及び無瞬断切替装置720を対向装置620a及び無瞬断切替装置720aと記載し、受信側の対向装置620及び無瞬断切替装置720を対向装置620b及び無瞬断切替装置720bと記載する。保守運用システム920は、対向装置620及び無瞬断切替装置720の監視又は制御を行う。
無瞬断切替装置720は、クライアントIF721-1、721-2と、伝送IF722-1、722-2とを備える。クライアントIF721-1、721-2は、対向装置620とクライアント信号を送受信するためのIFである。クライアントIF721-1が現用系(W)であり、クライアントIF721-2が予備系(S)である。伝送IF722-1、722-2は、他の無瞬断切替装置720と光信号を送受信するためのIFである。伝送IF722-1が現用系(W)であり、伝送IF722-2が予備系(S)である。無瞬断切替装置720として、例えば、図18に示す第7の実施形態の無瞬断切替装置3100、又は、図24に示す第9の実施形態の無瞬断切替装置3300を用いることができる。
無瞬断切替装置720として無瞬断切替装置3100を用いる場合、無瞬断切替装置720aのクライアントIF721-i(i=1、2)は、対向装置620aから受信したクライアント信号を送信部3121-iに出力する。無瞬断切替装置720aの伝送IF722-i(i=1、2)は、送信部3131-iが出力した光信号を伝送路に出力する。無瞬断切替装置720bの伝送IF722-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置720aから受信した光信号を受信部3132-iに出力する。無瞬断切替装置720bのクライアントIF721-iは、受信部3122-iが出力したクライアント信号を対向装置620bに出力する。
無瞬断切替装置720として無瞬断切替装置3300を用いる場合、無瞬断切替装置720aのクライアントIF721-i(i=1、2)は、対向装置620aから受信したクライアント信号を送信部3321-iに出力する。無瞬断切替装置720aの伝送IF722-i(i=1、2)は、送信部3331-iが出力した光信号を伝送路に出力する。無瞬断切替装置720bの伝送IF722-i(i=1、2)は、無瞬断切替装置720aから受信した光信号を受信部3332-iに出力する。無瞬断切替装置720bのクライアントIF721-iは、受信部3322-iが出力したクライアント信号を対向装置620bに出力する。
図28は、光伝送システム521の構成図である。同図において、図27に示す光伝送システム520と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。光伝送システム521は、対向装置620と、無瞬断切替装置725と、伝送装置810と、保守運用システム921とを備える。送信側の無瞬断切替装置725を無瞬断切替装置725aと記載し、受信側の無瞬断切替装置725を無瞬断切替装置725bと記載する。無瞬断切替装置725aと無瞬断切替装置725bとの間の伝送路に、一台以上の伝送装置810が備えられる。
無瞬断切替装置725は、クライアントIF721-1、721-2と、NW-IF726-1、726-2とを備える。NW-IF726-1、726-2は、長距離伝送を行わず、装置間を接続可能とするIF構成である。無瞬断切替装置725として、例えば、図18に示す第7の実施形態の無瞬断切替装置3100、又は、図24に示す第9の実施形態の無瞬断切替装置3300を用いることができる。
伝送装置810は、例えば、WDM伝送装置などの長距離伝送向け伝送装置である。伝送装置810は、受信した光信号を増幅して後段の伝送路に出力する。これにより、無瞬断切替装置725に、図27に示す無瞬断切替装置720のようなハイパワーの光を出力する伝送IF722-1、722-2を用いる必要がないため、コストを抑えることができる。保守運用システム921は、対向装置620、無瞬断切替装置725及び伝送装置810の監視又は制御を行う。
以上説明した実施形態によれば、所定の通信品質を維持可能かつ保守運用作業時間を可能な限り短縮可能な周波数範囲となるように、また、装置故障に対する耐性を高めるように光伝送装置及び光伝送システムを構成することができる。これにより、通常時に低遅延でのデータ伝送を維持しつつ計画的な無瞬断切替を迅速に行うことが可能となる。また、故障時の無瞬断切替設定を迅速に行うと同時に、ネットワーク障害耐性をさらに高めることが可能となる。
制御部1011、1111、1211、1311、1411、1511、2011、2111、2211、2311、2411、2511、3011、3111、3211、3311、系切替制御部2035、2035-1、2035-2は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行することによって上記機能を実現する。なお、制御部1011、1111、1211、1311、1411、1511、2011、2111、2211、2311、2411、2511、3011、3111、3211、3311、系切替制御部2035、2035-1、2035-2、系切替部2034、2034-1、2034-2の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。また、プログラムは、電気通信回線を介して送信されても良い。
また、上述した実施形態における保守運用システム900、910、911、920、921の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
以上説明した実施形態によれば、伝送システムは、第一伝送路及び第二伝送路で接続される送信側の伝送装置と受信側の伝送装置とを有する。送信側の伝送装置は、例えば、送信器1000、1100、1200、1300、1400、1500、無瞬断切替装置3000、3100、3200、3300、710a、720aである。受信側の伝送装置は、例えば、受信器2000、2100、2200、2300、2400、2500、無瞬断切替装置3000、3100、3200、3300、710b、720bである。
送信側の伝送装置は、送信処理部と、送信側クロック出力部とを備える。送信処理部は、第一伝送路を介して送信する第一信号の送信処理と、第二伝送路を介して送信する、第一信号と同じ内容の第二信号の送信処理とを行う。送信側クロック出力部は、送信処理に処理タイミングを与えるクロック信号を出力する。
受信側の伝送装置は、第一受信処理部と、第二受信処理部と、出力速度制御部と、系切替部と、出力処理部と、受信側クロック出力部と、クロック周波数コントロール部と、周波数調整幅算出部とを備える。第一受信処理部は、第一伝送路を伝送した第一信号を受信し、第一信号の受信処理を行う。第二受信処理部は、第二伝送路を伝送した第二信号を受信し、第二信号の受信処理を行う。出力速度制御部は、第一受信処理部が受信処理を行った第一信号を出力する速度と、第二受信処理部が受信処理を行った第二信号を出力する速度とを制御する。出力速度制御部は、例えば、系切替制御部2035、2035-1、2035-2である。系切替部は、第一受信処理部により受信処理が行われた第一信号と、第二受信処理部により受信処理が行われた第二信号とのいずれかを選択して出力する。出力処理部は、系切替部が出力した第一信号又は第二信号を他の装置に出力するする出力処理を行う出力処理を行う。例えば、受信側の伝送装置がOTU4信号を受信する場合、受信処理は、光信号により伝送路を伝送したOTU4信号を受信して電気信号のOTL信号に変換する処理、OTL信号からOTU4フレームを復元する処理、OTU4フレームが多重されたフレーム信号を復元する処理、復元されたフレーム信号をバッファリングし、FIFOにより出力する処理を含む。フレーム信号をバッファリングし、FIFOにより出力する処理は、出力速度制御部の処理ともみなせる。また、出力処理は、フレーム信号からODU信号を復元する処理、復元されたODU信号をデマッピングしてクライアント信号を抽出する処理、クライアント信号を伝送路に出力する処理を含む。
受信側クロック出力部は、第一受信処理部、第二受信処理部、及び、出力処理部のそれぞれに処理タイミングを与えるクロック信号を出力する。受信側クロック出力部は、クロック発信器だけではなく、受信信号からクロック信号を再生する機能部(例えば、IF部2031-1、2031-2等)も含まれる。クロック周波数コントロール部は、出力処理部に処理タイミングを与えるクロック信号の周波数を調整する。周波数調整幅算出部は、クロック周波数コントロール部における周波数の調整幅を、受信側クロック出力部の周波数偏差精度と、送信側クロック出力部の周波数偏差精度と、周波数偏差の規定値とに基づいて算出する。周波数調整幅算出部は、自伝送装置において測定された周波数偏差精度と、他の伝送装置において測定された周波数偏差精度とを取得してもよい。周波数調整幅算出部は、例えば、クロック周波数調整幅算出部2813である。
受信処理は、ライン側からの信号受信のためのライン側信号処理を含み、出力処理は、クライアント側へ受信信号を出力するためのクライアント側信号処理を含む。伝送装置は、第一受信処理部のライン側信号処理及び第二受信処理部のライン側信号処理を行うライン側信号処理部と、出力処理部のクライアント側信号処理を行うクライアント側信号処理部とを有してもよい。クライアント側信号処理部は、冗長構成であってもよい。
なお、伝送装置は、ラインユニットと、クライアントユニットと、ラインユニット及びクライアントユニットを着脱可能なメインボードとを備える構成でもよい。ラインユニットは、ライン側信号処理部を有する。クライアントユニットは、クライアント側信号処理部と、出力速度制御部と、系切替部と、出力処理部と、クロック周波数コントロール部と、周波数調整幅算出部とを有する。メインボードは、受信側クロック出力部の一部を有する。
系切替部は、第一信号と第二信号との遅延差を測定してもよい。周波数調整幅算出部は、測定された遅延差と、入力された保守運用時間とに基づいて、保守運用時間内に遅延差を解消するための調整幅を算出する。
また、伝送装置は、第一伝送路の系と第二伝送路の系とのいずれかを選択し、選択した系において受信した第一信号又は第二信号を選択するよう系切替部に指示する系切替制御部をさらに備えてもよい。クロック周波数コントロール部は、出力処理部に処理タイミングを与えるクロック信号を分周して周波数を調整する分周器と、分周器が分周に用いる分周比を制御するクロック調整部とを備える。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。