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JP7172733B2 - 人等の姿勢推定装置 - Google Patents
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JP7172733B2 - 人等の姿勢推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人又は動物(以下、「人等」と称する。)の姿勢(体幹の向き又は運動)を推定する装置に係り、より詳細には、人等の体幹にて計測される加速度に基づいて人等の姿勢を推定する装置に係る。
人又は動物の姿勢、即ち、人等が立っているのか、座っているのか或いは横たわっているのかなど、の情報は、それ自体が、例えば、人等の健康状態の監視・管理や作業に於ける安全性の監視・確認などのために有用な情報となり、また、人等の睡眠状態や眠気の検出や推定などの、健康管理或いは安全管理上に於いて有用な情報を精度よく検出するための参考情報として利用可能である。そこで、人等の健康上や安全上の監視・管理の目的で人等の姿勢を検知又は推定するための装置或いはシステムが種々提案されている。例えば、特許文献1に於いては、3軸加速度センサを、その第1の軸と第2の軸の方向が夫々起立状態の対象者の前後方向と上下方向と一致するように、対象者の上半身の取り付け、3軸加速度センサの出力に含まれる直流信号成分から対象者の静止状態を検出し、3軸加速度センサの出力に含まれる交流信号成分から対象者の運動状態を検出し、検出された静止状態と運動状態とから検出される対象者の状態遷移と、第1の軸の方向と重力方向とがなす傾き角度の変位とから対象者の起立状態への遷移と着座状態への遷移とを推定する技術が提案されている。特許文献2に於いては、生体に装着された第1のセンサにより取得される高度データに基づいて生体の姿勢を推定する技術が提案されている。また、特許文献3は、移動体(人)に於いて計測される加速度、角速度、地磁気の情報から算出される重力方向、水平方向及び真北方向の状態ベクトルを用いて移動体の姿勢情報を生成する構成を開示している。
特開2015-109915 特開2016-150034 特開2017-207456
人等の胸部、腹部又は腰部などの体幹に加速度センサを装着した状態で、人等の姿勢が変化すると、加速度センサの向きも変わり、そこで計測される加速度値が変化するので、かかる加速度値に基づいて人等の姿勢を推定することが可能である。(体幹の加速度から人等の姿勢を検知する場合には、直接的に姿勢を観察するわけではないので、「推定」という用語を用いる。)。特に、人等の体幹に装着可能な加速度センサとしては、比較的コンパクトな携帯用のセンサが入手可能であり、そのようなセンサを用いれば、人等の体の向きや運動に対してできるだけ影響を与えずに、人等が普段通りに行動している状態にて、人等の体幹上で加速度の計測と、その加速度値による人等の姿勢の推定が可能になると考えられる。しかしながら、実際に人等の体幹に加速度センサを装着する際、人等の体格、センサの装着位置や取り付け方などの違いから、センサが、その向きが常に同じになるように人等の体幹に装着されず、従って、同じ姿勢のときでも、センサによる加速度の計測値が異なってしまうことがあり、これにより、人等の体幹上で計測された加速度値から人等の姿勢の推定結果を精度良く得ることが難しくなっている。この点に関し、本発明の発明者等は、後に詳細に説明される如く、人等の体幹に加速度センサを装着して3軸方向の加速度を時系列に計測し、かかる加速度の計測データのうちの人等の歩行中の計測データを用いて、その加速度の計測データに対してセンサの装着の向きの違いを補償する処理を適用して得られたデータを用いて人等の姿勢の推定を実行すると、センサの装着される人等の体格、センサの装着位置や向きによらずに、推定結果の精度が向上できることを見出した。本発明では、その知見が利用される。
かくして、本発明の一つの課題は、人等の体幹に装着された加速度センサにより計測される加速度値に基づいて、精度良く、人等の姿勢を推定できる装置を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、人等の姿勢を推定する装置であって、
人等の体幹に装着され、3軸方向の加速度値を時系列に計測する加速度センサと、
前記3軸方向の加速度値のうち、前記人等が歩行状態にあるときに於ける3軸方向の加速度値を抽出し、前記抽出された3軸方向の加速度値を用いて、前記人等の歩行状態にあるときの加速度の代表方向を表す基準ベクトルを決定する基準ベクトル決定手段と、
前記3軸方向の加速度値を前記基準ベクトルの方向が所定の基準方向に一致した基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換する変換後加速度値決定手段と、
前記変換後加速度値に基づいて前記人等の姿勢を推定する姿勢推定手段と
を含む装置によって達成される。
上記の構成に於いて、「人等」とは、既に触れた如く、人又は動物であってよく(或いは歩行型ロボットであってもよい。)、「人等の姿勢を推定する」とは、人等の姿勢が立位、座位、臥位、歩行(水平)、階段のぼり、階段くだりなどの種々の状態のうちにいずれにあるかを識別することを言う(「姿勢」という場合には、静止した状態の姿勢だけではなく、移動中の姿勢も含んでいてよいものとする。)。「人等の体幹」とは、人等の頭部、頸部、胸部、腹部、腰部、臀部など、その姿勢によって向きが変化する任意の部位であってよい。「3軸方向の加速度値」とは、互いに異なる3つの方向に沿った加速度値であり(必ずしも、3軸方向は直交していなくてもよい。)、かかる3軸方向の加速度値によって、三次元空間に於ける体幹に作用する加速度ベクトルが決定されることとなる。なお、「加速度センサ」は、3軸方向の加速度値が計測できれば、任意の形式のものであってよく、典型的には、一つのデバイスにて3軸方向の加速度値の計測できる3軸加速度センサが有利に用いられるが、これに限定されない(一軸の加速度値の計測が可能なセンサを三つの異なる方向へ向けて装着して用いられてもよい。)。「人等の歩行状態にあるときの加速度の代表方向」とは、歩行中の人等の体幹に於いて作用する加速度ベクトルが向いている方向の代表的な方向、換言すると、加速度ベクトルが殆どの時間に亙って向いていると考えられてよい方向であり、通常は、重力方向である。「基準ベクトル」は、歩行中の人等の体幹に於いて作用する加速度ベクトルの代表方向(即ち、重力方向)を表したベクトルである。「基準ベクトル」の決定に際して、それを表す3つの要素値は、歩行中の人等の体幹に於いて加速度センサの計測する方向に於ける3つの加速度値の代表値であってよく、具体的には、例えば、3軸方向の加速度値の中央値、平均値、主成分分析によって得られた値等であってよい。「基準座標空間」とは、上記の如く、基準ベクトルの方向が、任意に設定される「所定の基準方向」と一致している座標空間であり、例えば、基準ベクトルの方向が、その空間のx軸、y軸及びz軸のうちの一つの軸の正方向又は負方向と一致している座標空間である(即ち、基準ベクトルは、基準座標空間に於いてx軸、y軸及びz軸のうちのいずれか一つの正方向又は負方向と一致する。)。そして、上記の構成に於いて、「前記3軸方向の加速度値を前記基準ベクトルの方向が所定の基準方向に一致した基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換する」とは、3軸方向の加速度値により決定される加速度ベクトルの要素値を、「計測座標空間」(加速度センサが加速度値を計測する3軸にて張られた座標空間)に於ける座標値(即ち、加速度値)から基準座標空間に於ける座標値(即ち、「変換後加速度値」)に書き換えることを意味している。
上記の本発明の装置に於いては、基本的には、人等の体幹に装着された加速度センサの向きが人等の姿勢の変化に伴って変化することにより加速度センサの計測する加速度値が変化することを利用して、かかる加速度値に基づいて人等の姿勢が推定される。しかしながら、このような構成の場合、既に述べた如く、加速度センサの装着される人等の体格や体形、体幹に於ける加速度センサの装着部位、装着部位での加速度センサの向きなどが異なることにより、加速度センサを体幹に対して常に同じ向きに装着できているとは限らず、また、人等の体幹に装着された加速度センサの向きを直接に把握することも困難であるので、加速度センサの計測軸(加速度値が得られる方向)の向きが加速度センサの体幹への装着の度に変わり、同じ姿勢のときでも、加速度センサの計測する加速度値がその時々で異なってしまい、かくして、かかる加速度値をそのまま参照して人等の姿勢の推定を行う場合には、推定結果の精度も低下してしまうことがある。即ち、人等が或る同じ姿勢にある場合でも、例えば、人等の姿勢が立位にある場合でも、体幹に装着されている加速度センサの向きによって、加速度センサの計測座標空間に於ける重力方向が変わり、従って、加速度センサの計測する加速度値が異なることとなり、加速度センサの装着の度に、人等の姿勢の推定結果が変わってしまうことが起き得る。
そこで、本発明装置の構成に於いては、人等の体幹に加速度センサを装着して、体幹上にて3軸方向の加速度値を計測した後、それらの加速度値に対して、上記の如く、体幹に対する加速度センサの向きの違いによる影響を補償する演算処理が実行され、かかる補償が為された加速度値を用いて人等の姿勢を推定するようにして、推定結果の精度の向上が図られる。
上記の加速度センサの計測した加速度値に於ける体幹に対する加速度センサの向きの違いによる影響を補償する演算処理に於いては、具体的には、まず、人等の体幹に装着された加速度センサの計測座標空間に於ける人等が立位にあるときの加速度ベクトルの方向、即ち、重力方向が検出される。そのために、本発明の構成に於いては、加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値に於いて、人等が略水平方向に歩行しているときの3軸方向の加速度値が抽出され、その抽出された時系列の加速度値を用いて、人等の歩行状態にあるときの加速度の代表方向を表す基準ベクトルが決定される。人等が略水平方向に歩行しているときには、通常、人等の姿勢は立位であり、その状態に於いて体幹上に作用している加速度ベクトルは、歩行運動による体幹の揺れに伴って振動的に変化するが、その向きは、概ね重力方向を向いていると考えられる。従って、人等の歩行状態に於いて加速度センサにて計測される3軸方向の加速度値の代表的な値により表されるベクトルの方向が加速度センサの計測座標空間内に於ける立位時の重力方向として特定できることとなる。なお、加速度センサの計測座標空間内に於ける立位時の重力方向の検出に於いて、人等が立位にて静止した状態ではなく、人等が歩行状態のときの加速度値を用いるのは、人等が歩行状態のときには、加速度値に於いて歩行に伴う振動的な変化が観測されるので、加速度センサの向きが不明の状態でも、歩行状態の加速度値は他の姿勢の場合と区別可能であるが、人等が立位にて静止した状態では、加速度値の振動的な変化がなく、加速度センサの向きが不明の状態では、立位姿勢での加速度値は、それを参照しただけでは、座位、臥位などの場合と区別が付かないためである。
加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値に於ける人等が略水平方向に歩行しているときの3軸方向の加速度値の抽出は、任意の手法にて達成可能である。既に述べた如く、人等の歩行中の加速度値に於いては、歩行運動に伴う振動的な変化が発生するなどの特徴があるので、時系列に計測された加速度値に於いて人等の歩行中の加速度値の特徴の有無を検出又は識別することによって人等の歩行状態に於ける加速度値が時系列データとして抽出可能である。例えば、その一つの態様に於いて、機械学習を用いて構成された識別器が人等の歩行中の加速度値のデータの抽出に利用可能である。その場合、具体的には、まず、人等が歩行を含む種々の状態を取っているときの加速度値の時系列データと、それに対応する人等の姿勢の時系列データ(正解データ)とが教師データとして準備され、加速度値の時系列データから、人等の姿勢、特に、歩行状態、の特徴を反映するものとして選択された特徴量を算出され、それらの加速度値の時系列データの特徴量を入力データとし、識別結果として正解データの姿勢を出力するように、識別器のパラメータが機械学習により決定される。そして、実際の人等の歩行区間の識別に際しては、加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値の特徴量を上記の如く決定されたパラメータを用いて構成された識別器へ入力することにより、加速度値の時系列データに於いて、人等の姿勢が歩行状態となっている区間のデータが識別され抽出されることとなる。かかる識別器の構成に於いては、例えば、ランダムフォレスト法、サポートベクトルマシン法、k-NN法、ニューラルネットワークなどの任意の識別器を構成することのできる機械学習を用いた手法が採用されてよい。なお、人等の歩行中の加速度値のデータの抽出は、機械学習によらない任意の方法、例えば、加速度値から算出される任意の特徴量が所定の閾値範囲から逸脱したときに人等の歩行中の加速度値であると判定するなどして達成されてもよく、そのような場合も本発明の範囲に属する。
上記の如く、人等の歩行中の加速度値が抽出されると、その抽出された加速度値のデータを参照して、人等の歩行状態にあるときの加速度の代表方向を表す基準ベクトルが、その要素値として、加速度値を用いて、即ち、加速度センサの計測座標空間に於ける各軸方向の座標値を用いて決定される。基準ベクトルの要素値は、具体的には、既に述べた如く、例えば、3軸方向の加速度値のそれぞれの中央値、平均値、主成分分析によって得られた値であってよい。かくして、ここで得られた基準ベクトルは、重力方向を向いた加速度ベクトルであり、その要素値は、人等の姿勢が立位にあるときの加速度センサの計測座標空間に於ける座標値にて表されたものとなっている。
加速度センサの計測座標空間に於ける座標値にて表された基準ベクトルが決定されると、その基準ベクトルの方向が所定の基準方向にしている座標空間、即ち、基準座標空間、が決定できることとなる。所定の基準方向は、上記の如く、任意に選択されてよい一つの方向であり、典型的には、三次元空間に於ける一つの軸、例えば、x軸の負方向(x,y,z)=(-1,0,0)など、が選択されてよい。そして、加速度センサにて計測される加速度値で決定される加速度ベクトルの要素値が基準座標空間に於ける座標値にて表されれば、体幹に装着されている加速度センサの向きによらず、立位時の重力方向が所定の基準方向に向いた座標空間に於ける座標値で表したものとなるので、体幹に装着されている加速度センサの向きの違いによる影響が補償されることとなる。かくして、上記の如く、3軸方向の加速度値を基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換する処理が実行される。
3軸方向の加速度値から変換後加速度値への変換は種々に態様にて実行されてよい。一つの態様に於いて、或るベクトルの計測座標空間に於ける座標値(加速度値)を基準座標空間に於ける座標値に変換することは、計測座標空間に於ける所定の基準方向(例えば、x軸の負方向)を基準ベクトルの方向に一致するように座標系を回転することに相当するので、まず、計測座標空間に於ける基準ベクトルの方向と計測座標空間に於ける所定の基準方向との角度偏差が算出されてよい。そして、基準ベクトルを、かかる角度偏差を回転角として回転すると、基準ベクトルの座標値は、所定の基準方向の座標値に一致することとなるので、同様に、かかる回転角にて、(人等の姿勢の推定のために)加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値により決定される加速度値ベクトルを回転すると、加速度値ベクトルの座標値が基準座標空間に於ける座標値に変換されることとなる。即ち、基準ベクトルを所定の基準方向に一致するよう回転させることに相当する座標変換を、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値に対して行うことによって、3軸方向の加速度値を基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換する処理が達成されることとなる。かかる演算処理は、具体的には、例えば、後に詳細に説明される如く、基準ベクトルの計測座標空間に於ける座標値を基準座標空間に於ける座標値へ変換する回転変換行列が、基準ベクトルの方向を所定の基準方向に一致させる回転角を用いて決定され、その回転変換行列を用いて、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値を変換することにより達成されてよい。
上記の如く、変換後加速度値が得られると、それらの値を用いて、人等の姿勢の推定が実行される。上記の如く、変換後加速度値は、体幹上の加速度センサの計測した加速度ベクトルを基準座標空間に於ける座標値にて表したものなので、人等が或る同じ姿勢にある場合には、変換後加速度値ベクトルの要素値は略同じになり、人等が異なる姿勢にある場合には、変換後加速度値ベクトルの要素値も異なった値となっており、従って、変換後加速度値により、精度良く、人等の姿勢の識別が可能となることが期待される。
変換後加速度値による人等の姿勢の識別は、任意の手法にて達成可能である。一つの態様として、ここに於ける人等の姿勢の識別も、機械学習を用いて構成された識別器が利用可能である。その場合、具体的には、まず、人等が種々の状態を取っているときの加速度センサにより計測された3軸方向の加速度値の時系列データと、それに対応する人等の姿勢の時系列データ(正解データ)とが教師データとして準備される。そして、加速度センサにより計測された加速度値の時系列データに対しては、上記の如く、基準ベクトルの方向を所定の基準方向に一致させる変換処理によって、3軸方向の加速度値を変換後加速度値に変換し、かくして、変換後加速度値の時系列データが算出される。そして、変換後加速度値の時系列データから、人等の姿勢の特徴を反映するものとして選択された特徴量を算出され、それらの特徴量を入力データとし、識別結果として正解データの姿勢を出力するように、識別器のパラメータが機械学習により決定される。そして、人等の姿勢の推定に際しては、上記の如く決定されたパラメータを用いて構成された識別器へ加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値から得られた変換後加速度値の特徴量を入力することにより、人等の姿勢が識別され抽出することが可能となる。かかる識別器の構成に於いては、例えば、ランダムフォレスト法、サポートベクトルマシン法、k-NN法、ニューラルネットワークなどの任意の識別器を構成することのできる機械学習を用いた手法が採用されてよい。なお、人等の姿勢の識別は、機械学習によらない任意の方法、例えば、変換後加速度値から算出される任意の特徴量の属する閾値範囲に応じて人等の姿勢が判定されてもよい。
上記の本発明の装置の構成に於いて、人等の体幹に装着されるセンサとして気圧センサを用いて体幹に於ける気圧値を計測し、加速度センサによる加速度値と共に気圧値が、人等が略水平方向に歩行しているときの抽出及び人等の姿勢の推定に用いられてよい。気圧値によれば、人等が水平方向に歩行しているか、階段等を昇降しているかなどの識別をより精度良く達成できるようになることが期待される。この場合、気圧値も機械学習による識別器の構成に於いて、入力データの一つとして用いられてよい。
上記の本発明の装置の構成に於いて、加速度センサ(及び気圧センサ)は、人等の体幹に装着可能な筐体に収容されてよい。計測データ(加速度値、気圧値)から人等の姿勢の推定を行うための演算、識別処理を行うための装置は、筐体内に収容されていてもよく、外部のコンピュータにて実現されてもよい。
かくして、上記の本発明の装置によれば、人等の体幹に装着された加速度センサの計測する加速度値に基づいて人等の姿勢を推定する構成に於いて、人等の体幹に於ける加速度センサの向きの違いが補償されるので、かかる加速度センサの向きに対するロバスト性があり、人等の姿勢の推定結果の精度の向上が期待される。また、本発明の装置は、比較的コンパクトな携帯用の加速度センサと計測値の演算装置にて達成できるので、人等の体の向きや運動に対してできるだけ影響を与えずに、人等が普段通りに行動している状態にて、比較的簡便に且つ廉価に人等の姿勢の推定が可能となる点で有利である。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)は、本発明による姿勢推定装置の実施形態に於ける加速度値及び気圧値を計測するためのセンサを含む被検者の体幹に装着される筐体を模式的に表した図である。図1(B)は、本発明による姿勢推定装置の実施形態の内部の構成をブロック図の形式で表した図である。図1(C)は、本発明による姿勢推定装置の実施形態に於ける姿勢推定に使用する識別器パラメータの機械学習のための装置の構成をブロック図の形式で表した図である。 図2(A)、(B)及び(C)は、人等の姿勢が立位、座位及び臥位にあるときの模式図である。図2(D)は、加速度センサの計測座標空間に於ける基準ベクトルを示しており、図2(E)は、基準座標空間に於ける基準ベクトルを示している。 図3(A)、(B)は、被検者の体幹に装着された3軸加速度センサにより計測された加速度値の例である。(A)は、被検者が歩行中の場合であり、(B)は、被検者の姿勢が立位(静止)の場合である。 図4(A)は、本発明による姿勢推定装置の実施形態に於ける被検者の姿勢を推定する処理をフローチャートの形式にて示した図である。図4(B)は、本実施形態に於ける姿勢推定に使用される識別器パラメータの決定処理をフローチャートの形式にて示した図である。図4(C)は、本実施形態に於ける特徴量の算出のタイミングを説明する図である。 図5は、被検者の姿勢が立位、座位及び臥位である場合の被検者の体幹に装着された3軸加速度センサにより計測されたX軸加速度値とY軸加速度値の分布図である。(A)は、加速度センサの計測値によりプロットしたものであり、(B)は、本実施形態の教示に従い、加速度センサの装着時の向きのずれを補償する補正を施した加速度値(変換後加速度値)によりプロットしたものである。 図6(A)は、本実施形態による姿勢推定装置の作用効果の検証実験を行った際に被検者に装着したセンサを収容した筐体の位置を示しており、図6(B)、(C)に被検者に課した実験中の行動プロトコルを示している。 図7は、本実施形態に於いて姿勢推定装置の作用効果の検証実験に於ける推定結果に於けるF値を示している。
1…筐体
10…姿勢推定装置
12…機械学習装置
P…被検者
装置の構成
図1(A)を参照して、本発明による人等の姿勢推定装置の一つの実施形態は、人等である被検者Pの体幹、例えば、頭部、頸部、胸部、腹部、腰部、臀部に装着可能な(ウェアラブルな)筐体1を有し、かかる筐体1内に姿勢の推定に使用される構成要素が収容された形態となっていてよい。筐体1内には、姿勢推定のために参照される加速度値を計測する加速度センサが収容され、更に、気圧値を計測する気圧センサが収容されていてよい。加速度センサは、被検者の姿勢変化(体幹の向きの変化)に伴って変化する加速度ベクトルを決定する3軸方向の加速度値を計測できるセンサであり、典型的には、3軸加速度センサが用いられてよいが、これに限定されない(例えば、一方向の加速度を計測するセンサが3つ準備され、それぞれ互いに異なる方向の加速度値を計測するようになっていてもよい。)。また、加速度センサは、被検者の体の向きや運動に対してできるだけ影響を与えずに、被検者が普段通りに行動している状態にて、その体幹上で加速度の計測が可能な比較的コンパクトで携帯用の筐体1に収納可能なセンサが有利に用いられる。一方、気圧センサは、被検者が歩行中に階段の昇り降りや登坂・降坂した際に生ずる気圧の変化を計測可能なものであり、加速度センサの場合と同様に被検者の体の向きや運動に対してできるだけ影響を与えずに、被検者が普段通りに行動している状態にて気圧の計測が可能な比較的コンパクトで携帯用の筐体1に収納可能なセンサが有利に用いられる。センサを収容する筐体1の形態は、採用されるセンサの形態に応じて種々のものであってよいことは理解されるべきである。
また、本実施形態の一つの態様に於いては、筐体1内に、更に、上記のセンサの出力を受容して、後に述べる態様にて被検者の姿勢の識別を行う処理部、処理部の出力値及び/又は装置の作動状況を表示するディスプレイと、処理部の出力値を外部の装置又は設備へ送信する通信部、被検者又は使用者による装置に対する指示・操作を受容する操作パネルなどが設けられてよい。この場合、処理部は、マイクロコンピュータ、メモリ又はフラッシュメモリ等を含む通常の小型のコンピュータ装置であってよい。或いは、別の態様に於いて、上記の処理部等は、筐体1とは別体のコンピュータ装置(図示せず)に於いて構成されていてもよく、その場合には、センサの出力が有線又は無線通信にてコンピュータ装置へ送信されるようになっていてよい。更にまた、被検者の識別を行う処理の一部が筐体内で実行され、一部が外部コンピュータ装置にて実行されるようになっていてもよい。
本実施形態に於ける被検者の姿勢を推定する装置(姿勢推定装置)10に於いては、図1(B)に描かれている如く、被検者の体幹に装着された加速度センサの計測した加速度値を時々刻々に受容して、加速度値から加速度特徴量を抽出又は算出する第一の加速度値特徴量抽出部と、第一の加速度値特徴量抽出部から加速度特徴量を受容し、それらを参照して、メモリに記憶されているパラメータ(識別器パラメータ)を用いて構成される識別器によって加速度値の時系列データに於ける被検者が歩行中である歩行区間を識別し抽出する歩行区間抽出部と、抽出された歩行区間の加速度値を参照して基準ベクトルを決定し、加速度値の座標変換のための回転変換行列を決定する基準ベクトル決定部と、回転変換行列を用いて加速度センサの計測した加速度値の座標変換を行う加速度値座標変換部と、座標変換された加速度値(変換後加速度値)から特徴量を抽出又は算出する第二の加速度値特徴量抽出部と、第二の加速度値特徴量抽出部から変換後加速度値の特徴量を受容し、それらを参照して、メモリに記憶されているパラメータ(識別器パラメータ)を用いて構成される識別器によって被検者の姿勢を識別する姿勢識別部とが設けられる。なお、図示の如く、被検者の体幹に装着された気圧センサの計測した気圧値を時々刻々に受容して、気圧値から気圧特徴量を抽出又は算出する気圧値特徴量抽出部が設けられ、気圧特徴量が歩行区間抽出部に於ける歩行区間の抽出と姿勢識別部に於ける被検者の姿勢の識別の際に参照されるようになっていてよい。そして、姿勢の識別結果、即ち、推定結果がディスプレイに表示され或いは任意の記憶装置に記憶される。上記の被検者の姿勢推定の構成が筐体1内に収容されている場合も別体のコンピュータ装置に構成されている場合も、装置内の各部の作動は、メモリに記憶されたプログラムに従った作動により、実現されることは理解されるべきである。
上記の被検者の歩行区間抽出の処理に使用される識別器のパラメータと被検者の姿勢の推定の処理に使用される識別器のパラメータとは、それぞれ、機械学習によって決定されてよく、メモリに記憶される。かかる機械学習の処理は、筐体1内の処理部に於いて実行され、実行結果が筐体1内のメモリに記憶されるようになっていてもよいし、筐体1とは別体のコンピュータ装置に於いて実行され、実行結果がメモリに記憶されるようになっていてもよい。
図1(C)を参照して、機械学習を実行する装置(機械学習装置)12に於いては、姿勢推定装置10の場合と同様に、加速度値センサの計測した加速度値を受容して、加速度特徴量を抽出又は算出する加速度特徴量抽出部と、かかる加速度特徴量とその加速度特徴量が得られたとき、即ち、加速度値の計測時に於ける被検者の姿勢の識別結果(正解値)とを教師付き学習データとして、かかる学習データを用いて機械学習処理を実行して、加速度値の時系列データに於ける被検者が歩行中歩行区間を識別し抽出する識別器のためのパラメータを決定する機械学習(歩行識別)部と、加速度値センサの計測した加速度値とその加速度値の計測時に於ける被検者の姿勢の識別結果(正解値)とを受容し、被検者の姿勢の識別結果(正解値)を参照して加速度値の時系列データに於ける被検者が歩行中である歩行区間を抽出する歩行区間抽出部と、抽出された歩行区間の加速度値を参照して基準ベクトルを決定し、加速度値の座標変換のための回転変換行列を決定する基準ベクトル決定部と、回転変換行列を用いて加速度センサの計測した加速度値の座標変換を行う加速度値座標変換部と、座標変換された加速度値(変換後加速度値)から特徴量を抽出又は算出する第二の加速度値特徴量抽出部と、かかる変換後加速度特徴量とその変換後加速度特徴量が得られたとき、即ち、加速度値の計測時に於ける被検者の姿勢の識別結果(正解値)とを教師付き学習データとして、かかる学習データを用いて機械学習処理を実行して、被検者の姿勢を識別する識別器のためのパラメータを決定する機械学習(姿勢識別)部と、歩行識別のための識別器パラメータと姿勢識別のための識別器パラメータとをそれぞれ記憶するメモリとが設けられてよい。
なお、加速度センサと共に気圧センサが被検者に準備され、被検者の体幹に装着された気圧センサの計測した気圧値を時々刻々に受容して、気圧値から気圧特徴量を抽出又は算出する気圧値特徴量抽出部が設けられ、気圧特徴量が機械学習(歩行識別)部及び機械学習(姿勢識別)部に於ける機械学習に於いて、学習データに於ける入力データとして参照されるようになっていてよい。
上記の図1(C)の構成に於いて、加速度センサ、気圧センサ、第一及び第二の加速度特徴量抽出部、気圧特徴量抽出部、基準ベクトル決定部、加速度値座標変換部は、姿勢推定装置10内のものと同一のものであってよい(共用であってよい。)。上記の被検者の機械学習装置12が筐体1内に収容されている場合も別体のコンピュータ装置に構成されている場合も、装置内の各部の作動は、メモリに記憶されたプログラムに従った作動により、実現されることは理解されるべきである。
装置の作動
(1)姿勢推定に於ける改良の概要
「発明の概要」の欄に於いても説明されている如く、本発明による姿勢推定装置に於いては、図2(A)~(C)にて模式的に描かれている如く、被検者Pに筐体1に収納された加速度センサを装着した場合に、加速度センサの加速度値の計測軸(実線矢印)に対する重力方向gが被検者Pの姿勢によって変化することにより、加速度センサにて計測される加速度値が変化するので、かかる加速度値の変化に基づいて被検者Pの姿勢が立位(A)、座位(B)、臥位(C)などのいずれにあるのかが推定される。この加速度値による姿勢の推定に関して、加速度センサの計測する加速度値は、被検者Pの体幹に対する加速度センサの向きが変わることによっても変化するところ、被検者Pの体幹に対する加速度センサの向きは、加速度センサの装着の度に変わり得るので、加速度センサに於いて得られた加速度値を参照しただけでは被検者Pの姿勢を識別することは困難となる。例えば、姿勢の立位の時に加速度センサがその計測軸が上向きになるように装着されているときに姿勢が臥位になった場合は、姿勢の立位の時に加速度センサがその計測軸が横向きになるように装着されているときに姿勢が立位になっている場合と区別がつかず、また、同じ姿勢であっても、加速度センサの計測軸の向きが異なれば、加速度値が変わってしまうので、異なる姿勢であると判定してしまう場合が起き得る。即ち、被検者Pの体幹に対する加速度センサの計測軸の向きが常に同一でない場合、或いは、把握できていない場合には、加速度値に基づいて精度良く姿勢を推定することが困難となるところ、加速度センサの計測軸の向きは、被検者の体格、センサの装着位置や取り付け方などが異なることから、必ずしも同じにはならず、また、体幹に対するセンサの向きを正確に把握することも容易ではない。
ところで、上記の加速度値に基づく姿勢の推定に於いて、体幹に作用する加速度は、体動による一時的な変動が生ずるが、そのベクトル(加速度ベクトル)は、概して、常に同じ大きさにて、重力方向(g)を向いており(図2(D)参照)、同じ姿勢でも、加速度値が異なるのは、加速度センサの計測軸(x-y-z)にて張られる座標空間(計測座標空間)、即ち、加速度ベクトルを加速度値で表す際の座標空間の座標軸(加速度センサの計測軸)が、加速度センサの装着の度に変わってしまうことによっている。そこで、姿勢の推定に際しては、加速度センサの計測した加速度値をそのまま用いるのではなく、加速度センサの計測した加速度値にて決定される加速度ベクトルが、体幹に対して或る特定の方向に設定された座標空間(体幹に対して固定された座標空間)に於ける座標値にて表されるように、加速度センサの計測した加速度値を座標変換して得られる値(変換後加速度値)を用いれば、かかる変換後加速度値は、同じ姿勢のときには、同じ値であり、異なる姿勢のときには、異なった値となるので、姿勢推定の精度が向上されることが期待される。
この点に関し、既に述べた如く、体幹に作用する加速度ベクトルは、基本的には、重力方向を向いており、或る姿勢、例えば、立位に於ける重力方向を加速度センサの計測座標空間に於いて検出すれば、その重力方向は、姿勢が立位にあるとき、体幹に対して常に同じ方向を向くので、その重力方向を一つの基準の方向として定めた座標空間(基準座標空間、図2(E)参照)が、体幹に対して固定された座標空間として利用可能である。また、姿勢が立位、座位又は臥位にて静止している場合、加速度センサの計測する加速度値は、図3(B)に例示されている如く、或る値にて停留するだけなので、加速度センサの装着の向きが不明であるときには、加速度値から姿勢を区別することはできないが、被検者が歩行中の場合には、通常、立位であると想定され、且つ、図3(A)に例示されている如く、歩行に伴う体動により、加速度センサの計測する加速度値に於いて特徴的な振動が発生するので、加速度値の時系列データから被検者が歩行中であることは検出が可能であり、かくして、姿勢が立位であるときの加速度値が時系列データとして抽出可能である。そして、抽出された歩行中の加速度値にて表される特徴的な振動を除いた大半の部分の加速度ベクトルの方向は、重力方向であると想定できるので、かかる重力方向を検出し、その重力方向が一つの基準の方向として定めた基準座標空間として設定できることとなる。実際、図3(A)の歩行中の加速度値の中央値が図3(B)の立位(静止)時の加速度値とほぼ一致しているので、歩行中の加速度値から立位に於ける加速度ベクトルの方向が検出可能である。
かくして、本実施形態の装置では、姿勢の推定に際して、端的に述べると、被検者に装着された加速度センサの計測する加速度値から、まず、被検者が歩行中の区間が検出され、その歩行区間に於ける加速度値から重力方向を向いた加速度ベクトルが基準ベクトルとして決定される。そして、被検者に装着された加速度センサの計測する加速度値が、基準ベクトルが所定の基準方向に一致した基準座標空間に於ける座標値、即ち、変換後加速度値、に変換され、かくして、加速度センサの計測する加速度値にて決定される加速度ベクトルが、被検者の体幹に固定された座標空間内の座標値で表されることとなり、その変換後加速度値を用いて被検者の姿勢の推定が実行される。なお、以下に詳細に説明される如く、加速度センサの計測する加速度値を用いた被検者の歩行中の区間の識別と、変換後加速度値を用いた被検者の姿勢の識別に於いては、それぞれ、被検者が種々の姿勢を取った場合の加速度センサにて計測した加速度値とその加速度値の計測時に於ける被検者の姿勢の識別結果(正解値)とを教師付き学習データとして用いた機械学習によって構成された識別器が用いられてよい。また、被検者の歩行中の区間の識別と被検者の姿勢の識別とに於いては、加速度センサの計測する加速度値に加えて、気圧センサにより計測される気圧値が入力変数として参照されてよい。気圧値には、体幹の重力方向の変位が反映されているので、被検者の移動が水平方向であるか、上下方向を含んでいるか(階段の昇り降りなど)がより精度良く識別できることとなる。
(2)姿勢の推定
本実施形態の装置の人等の姿勢の推定に於いては、図4(A)に示されている如く、加速度値・気圧値の取得(ステップ1~3)、歩行区間の識別(ステップ5~6)、基準ベクトルの決定(ステップ8)、加速度値の座標変換(ステップ9)、姿勢の識別(ステップ10~11)が順々に実行され、推定結果が出力されてよい。以下、各処理について説明する。
(i)加速度値・気圧値の取得(ステップ1~3)
姿勢の推定のために計測される加速度値と気圧値とは、上記の如く、それぞれ、加速度センサと気圧センサとにより、時系列に計測され記憶される。後の一連の処理に於いては、これらの計測値の時系列データから、図4(C)に模式的に示されている如きエポックという単位毎に算出される特徴量が識別器の入力データとして用いられるので、加速度値と気圧値の計測が1エポック完了毎に、次の処理が実行されることとなる。なお、一つのエポックは、前後のエポックと重複していても(前後のエポックと重複する割合は任意に変更されてよい。)、重複していなくてもよい。図示の如く、例えば、4秒幅のエポックが、2秒間ずつ前後のエポックと重複するようになっていてもよく、各エポックの終了時Ct1、Ct2…に於いて各エポックに於ける時系列の計測データを用いて特徴量が抽出又は算出されることとなる。従って、この場合、図4(A)に示されている如く、各エポックが完了するまで、加速度値・気圧値の計測(ステップ1)と記憶(ステップ2)が反復して実行され、エポックの完了毎(ステップ3)に次の処理が実行されることとなる(ステップ4)。
(ii)歩行区間の識別(ステップ5~6)
加速度値・気圧値の計測・記憶のエポック完了毎に、後に説明する基準ベクトルが決定されていないときには(ステップ4)、基準ベクトルを決定するために、加速度値・気圧値の特徴量を参照して、その加速度値・気圧値の時系列データに於いて、被検者が歩行中の区間が特定され抽出される。具体的には、まず、加速度値・気圧値のエポック毎の特徴量が算出される。かかる特徴量は、加速度値・気圧値の各エポック内の時系列データから適宜選択されてよい。典型的は、特徴量として、時系列データの所定の時間毎の統計量が採用されよい。具体的には、特徴量としては、例えば、各軸の加速度値の平均値、中央値、標準偏差、平方自乗平均(RMS)、特定の周波数領域のエネルギー、自己相関関数のピーク位置・高さ、気圧波形を線形回帰したときの係数などが利用可能である。また、歩行中の区間の識別に於いて、複数の特徴量(例えば、7つの特徴量)が参照されてよい。
かくして、加速度値と気圧値の特徴量が算出されると、それらを参照して、それらの特徴量が得られた加速度値と気圧値の計測区間に於いて被検者が歩行中であったか否かが識別される。かかる識別は、後に説明される如き学習データを用いて教師付き機械学習の手法にて決定されたパラメータ(識別器パラメータ)を用いて構成される識別器を用いて実行されてよい。識別器は、ランダムフォレスト法、サポートベクターマシン法、勾配ブースティング法、k-NN法などの任意の教師付き機械学習の手法に従って構成されてよい。識別器パラメータは、後に説明される如く予め準備されて、メモリ内に記憶され、使用する際に呼び出される。特徴量から被検者が歩行中か否かを識別する具体的な処理は、任意のアルゴリズムにより実行されてよく、典型的には、プログラム言語にて用意された関数やモジュールを使用して実行されてよい。
(iii)基準ベクトルの決定(ステップ8)
上記の被検者が歩行中であったか否かの識別により、歩行区間が検出されると、基準ベクトルを決定可能か否かが判定される(ステップ7)。後に説明される如く、基準ベクトルは、歩行区間に於ける3軸方向の加速度値を参照して、それらの表す加速度ベクトルの代表的な方向に選択されるところ、参照する3軸方向の加速度値の区間が短過ぎるときには、精度良く基準ベクトルを選択できないこととなる。従って、基準ベクトルを選択するのに十分な長さの歩行区間が検出されてから、基準ベクトルの決定が実行されるようになっていてよい(即ち、基準ベクトルを選択するのに十分な長さの歩行区間が蓄積されるまで、ステップ1~6がそのまま反復されるようになっていてよい。)。
かくして、十分な長さの歩行区間の加速度値の時系列データが蓄積されると、3軸方向の各加速度値に於ける代表値が基準ベクトルの要素値(bx,by,bz)として選択される(図2(D)参照))。かかる代表値としては、具体的には、3軸方向の加速度値のそれぞれの中央値、平均値、主成分分析によって得られた値であってよい(図3(A)参照)。既に述べた如く、3軸方向の各加速度値の代表値に表される基準ベクトルの方向は、重力方向を向いていると考えられ、従って、図2(D)に示されている如く、基準ベクトルVrの要素値(bx,by,bz)は、加速度センサの計測座標空間[x-y-z]に於ける座標値にて重力方向gのベクトルを表していることとなる。
上記の重力方向gの基準ベクトルVrは、加速度センサの計測座標空間の座標軸が如何なる方向を向いていても(即ち、加速度センサの装着の向きが如何なる方向であっても)、加速度センサの計測座標空間に於いて、立位姿勢にある体幹に対して実質的に常に同じ方向に選択可能である。従って、図2(E)に示されているように、被検者が歩行中であり、その体幹の姿勢が立位であるときの重力方向が所定の基準方向(例えば、x軸の負方向)に設定された座標空間が、上記の如く、体幹に対して固定された基準座標空間として利用可能であり、加速度センサの計測した加速度値(加速度ベクトルの計測座標空間に於ける座標値)を基準座標空間に於ける座標値に変換すれば、その変換後の加速度値は、加速度センサの装着の向きによらずに体幹の向きの変化によって変化する値となる。
(iv)加速度値の座標変換(ステップ9)、
上記の基準ベクトルが決定されると、加速度センサの計測した加速度値を基準ベクトルが所定の基準方向に設定された基準座標空間の座標値に変換する処理が可能となる。この点に関し、かかる変換処理は、加速度センサの計測座標空間の座標値(bx,by,bz)にて表された基準ベクトルの方向を所定の基準方向に回転する回転変換の操作に相当する。例えば、所定の基準方向をx軸の負方向、即ち、(-1,0,0)の方向に設定したとすると、図2(D)、(E)を参照して、基準ベクトルVrの方向を(-1,0,0)に一致させるためには(即ち、加速度センサのx軸の負方向を基準ベクトルの方向に一致させるためには)、基準ベクトルVrをy軸周りとz軸周りとに回転させればよい。具体的には、例えば、まず、基準ベクトルVrがy軸周りにて回転角βだけ回転され、x-y平面上に配置される。ここで、回転角βは、
Figure 0007172733000001
により与えられ、基準ベクトルVrをy軸周りに回転する回転行列Ryは、
Figure 0007172733000002
により与えられ、かくして、基準ベクトルVrがx-y平面上に延在するよう回転して得られたベクトルVr’の座標値(bx’,by’,bz’)は、
Figure 0007172733000003
により与えられる。次いで、ベクトルVr’がz軸周りにて回転角γだけ回転され、これにより、基準ベクトルVrがx軸の負方向に一致させられることとなる。ここで、回転角γは、
Figure 0007172733000004
により与えられ、基準ベクトルVrをz軸周りに回転する回転行列Rzは、
Figure 0007172733000005
により与えられる。従って、基準ベクトルVrの座標値(bx,by,bz)は、回転変換行列Rz・Ryを乗ずることによって、x軸の負方向に一致することになるので(この操作は、加速度センサの計測座標空間のx軸の負方向が基準ベクトルの方向に一致するように計測座標空間の座標軸を回転することに相当する。)、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値Amに対して、回転変換行列Rz・Ryを乗ずることによって、3軸方向の加速度値Amに対応する加速度ベクトルが基準座標空間に於ける座標値Asにて表されることとなる。かくして、ステップ9に於いては、基準ベクトルVrの要素値(bx,by,bz)を用いて、Ry、Rzを決定し、更に、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値Amに対して、
As=Rz・Ry・Am …(6)
の変換処理を実行し、変換後加速度値(As)が算出される。
なお、上記の如く、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値から得られた変換後加速度値に於いては、被検者の姿勢によって、値の分布する範囲がより明瞭に分離することが見出されている。図5(A)、(B)を参照して、被検者の姿勢の立位、座位及び臥位である場合について、加速度センサの計測した3軸方向の加速度値の各姿勢の分布範囲(A)と、変換後加速度値の各姿勢の分布範囲(B)とを比較すると、後者の方が、姿勢による加速度値の分布範囲の境界がより明瞭であることが理解される。かくして、上記の如く、変換後加速度値を用いて姿勢の識別を行った場合に推定結果の精度が向上することが期待される。
(v)姿勢の識別(ステップ10~11)
上記の一連の処理によって、変換後加速度値が得られると、変換後加速度値を用いて、ステップ5と同様の要領にて、変換後加速度値・気圧値のエポック毎の特徴量が算出される(ステップ10)。かかる特徴量は、変換後加速度値・気圧値の各エポック内の時系列データから適宜選択されてよい。典型的は、特徴量として、時系列データの所定の時間毎の統計量が採用されよい。特徴量としては、例えば、各軸の変換後加速度値の平均値、中央値、標準偏差、平方自乗平均(RMS)、特定の周波数領域のエネルギー、自己相関関数のピーク位置・高さ、気圧波形を線形回帰したときの係数などが利用可能である。また、姿勢の識別に於いて、複数の特徴量(例えば、7つの特徴量)が参照されてよい。
かくして、加速度値と気圧値の特徴量が算出されると、それらを参照して、それらの特徴量が得られたエポックに於ける被検者の姿勢の識別が実行される。識別される姿勢は、具体的には、立位、座位、臥位、歩行(水平)、階段のぼり、階段くだりなどであってよい。かかる識別は、歩行区間の識別の場合と同様に、後に説明される如き学習データを用いて教師付き機械学習の手法にて決定されたパラメータ(識別器パラメータ)を用いて構成される識別器を用いて実行されてよい。識別器は、ランダムフォレスト法、サポートベクターマシン法、勾配ブースティング法、k-NN法などの任意の教師付き機械学習の手法に従って構成されてよい。識別器パラメータは、後に説明される如く予め準備されて、メモリ内に記憶され、使用する際に呼び出される。特徴量から被検者の姿勢を識別する具体的な処理は、任意のアルゴリズムにより実行されてよく、典型的には、プログラム言語にて用意された関数やモジュールを使用して実行されてよい。ここで、得られた姿勢の識別結果が、本装置の最終的な姿勢の推定結果である。
なお、上記の一連の処理は、リアルタイムに姿勢の識別を実行する場合について説明しているが、任意の期間に亙って加速度値又は更に気圧値を計測した後に、一括して、計測された期間に亙る姿勢の推定が実行されるようになっていてもよい。その場合には、得られている計測データのうちで、まず、被検者の歩行中の区間が特定され、その歩行区間のデータを用いて、基準ベクトルを決定し、その基準ベクトルの座標値を用いて、得られている計測データに於ける加速度値の座標変換を行い、かくして、変換後加速度値を用いて、姿勢の識別が実行されてよい(ステップ7の判定処理は、不要である。)。
(3)姿勢の推定のための機械学習
上記の本実施形態の装置の姿勢の推定に於いては、被検者の歩行区間の識別のための識別器のパラメータと、被検者の姿勢の識別のための識別器のパラメータとが、予め機械学習の手法によって決定され、メモリに記憶される。既に述べた如く、いずれの識別器もランダムフォレスト法、サポートベクターマシン法、勾配ブースティング法、k-NN法などの任意の教師付き機械学習の手法に従って構成されてよい。
図4(B)を参照して、機械学習処理に於いては、まず、学習データの調製(ステップ21)に於いて、被検者が種々の姿勢を取る間に加速度センサによる加速度値の計測と気圧センサによる気圧値の計測を実行すると共に被検者の姿勢を記録し、加速度値と気圧値の計測データを入力データとし、各計測データが得られた際の姿勢を正解データとして関連付けられた教師付き学習データが調製される。かかる学習データに於いて含まれる被検者の姿勢には、水平方向の歩行の他に、立位、座位、臥位、階段のぼり、階段くだりが含まれていてよい。
そして、被検者の歩行区間の識別のための識別器のパラメータの決定に於いては、上記の学習データに於ける加速度値と気圧値の計測データから図4(A)のステップ5の場合と同様に加速度特徴量と気圧特徴量とが算出され(ステップ22)、それらの特徴量と対応する正解値データ(姿勢)とを用いて、歩行区間の識別に採用する機械学習の手法に応じて、歩行区間に於ける特徴量が入力されたときには、歩行区間であることが識別されるように、識別器のパラメータの決定が適宜実行されてよい(ステップ23)。既に述べた如く、具体的な処理は、任意のアルゴリズム或いは任意のプログラム言語にて用意された関数やモジュールを使用して実行されてよく、識別器パラメータは、使用するアルゴリズム、プログラム言語の関数又はモジュールの仕様によって決まるので、かかる仕様に応じて、識別器パラメータの具体的な値が適宜設定されることは当業者に於いて理解されるであろう。
一方、被検者の姿勢の識別のための識別器のパラメータの決定に於いては、まず、上記の学習データに於ける正解値データが参照され、被検者の歩行中の区間が加速度値の計測データに於いて特定され抽出される(ステップ24)。そして、抽出された被検者の歩行区間に於ける3軸方向の加速度値の時系列データの各々に於いて、図2(A)のステップ8の場合と同様に、加速度値の代表値が、基準ベクトルの要素値として選択され、基準ベクトルが決定される(ステップ25)。しかる後、学習データに於ける加速度値に対して、ステップ9と同様の座標変換が実行され、変換後加速度値が算出され(ステップ26)、ステップ10と同様に、変換後加速度値と気圧値の特徴量が算出される。かくして、かかる変換後加速度値と気圧値の特徴量が得られると、それらの特徴量と対応する正解値データ(姿勢)とを用いて、姿勢の識別に採用する機械学習の手法に応じて、各姿勢に対応する特徴量が入力されたときには、その姿勢が識別結果として出力されるように、識別器のパラメータの決定が適宜実行されてよい(ステップ28)。既に述べた如く、具体的な処理は、任意のアルゴリズム或いは任意のプログラム言語にて用意された関数やモジュールを使用して実行されてよく、識別器パラメータは、使用するアルゴリズム、プログラム言語の関数又はモジュールの仕様によって決まるので、かかる仕様に応じて、識別器パラメータの具体的な値が適宜設定されることは当業者に於いて理解されるであろう。
かくして、上記の如く、機械学習により決定された識別器パラメータは、それぞれ、メモリに記憶され、加速度値と気圧値とを参照して被検者の姿勢の推定を行う際に利用される。
検証実験
上記に説明した本発明の有効性を検証するために、以下の如き実験を行った。なお、以下の実施例は、本発明の有効性を例示するものであって、本発明の範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。
上記の本実施形態の装置により被検者に装着された加速度センサと気圧センサによりにより計測された加速度値と気圧値とを用いて被検者の姿勢を推定する実験を行った。実験に於いては、被検者に、図6(A)の如く、腹部、左右脇腹部の3箇所のそれぞれに、加速度センサと気圧センサが収容された筐体を装着し、図6(B)、(C)に示されたプロトコルに従って行動した被検者に於いて、各センサにより3軸方向の加速度値と気圧値を計測すると共にその際の姿勢を記録した。計測は、4名の被検者について2回ずつ行った(学習データとして24組(4×3×2組)のデータ群を取得した。)。特徴量には、計測データから抽出された次の特徴量を用いた。:各軸の加速度値の平均値、平方自乗平均、気圧値の回帰直線の係数(合計7つの特徴量)。歩行区間の識別及び姿勢の識別のための識別器は、ランダムフォレスト法を用いて構成した。識別器は、歩行区間の識別に於いては、加速度値及び気圧値から算出された上記の特徴量を用いて、被検者の状態を水平方向に歩行中とそれ以外のいずれかに分類するよう構成し、姿勢の識別に於いては、変換後加速度値及び気圧値から算出された上記の特徴量を用いて、被検者の姿勢を、歩行(水平)、階段のぼり、階段くだり、立位(静止)、座位(静止)及び臥位(静止)のいずれかに分類するよう構成した。姿勢の推定の評価は、下記のLOSOCV(Leave One Subject Out Cross Validation)の手順にて各被検者の各センサの計測値を用いて各被検者の姿勢を推定し、推定結果のF値(精度と再現率の調和平均)を算出した。LOSOCVの手順に於いては、被検者1名に装着した3つのセンサのうちの一つのデータをテストデータとし、残りの被検者のデータを用いた機械学習により識別器パラメータを決定し、決定された識別器パラメータの設定の下、テストデータを用いて姿勢の推定と推定結果のF値を算出する処理を、被検者全員の全部のセンサのデータがテストデータとなるように12回繰り返した。
図7を参照して、かくして、上記の如く実行された姿勢の推定の結果に於いて、識別器の入力変数として、加速度センサの計測した加速度値を用いた場合(座標変換なし)と、上記の本実施形態の教示に従って得られた変換後加速度値を用いた場合(座標変換あり)とのF値を比較すると、後者に於いて、階段のぼりを除く全ての姿勢の推定結果の精度が向上した。特に、臥位の場合、本発明による手法によれば、F値は1となり、これは、一つの間違いもなく完璧に推定できたことを示している。また、座位と立位に対する性能の向上が顕著に見られ、本発明の手法により、姿勢の推定精度の向上を達成できていることが理解される。(階段のぼりついては、本発明の手法の方が性能低下しているものの減少幅がわずかであり、歩行と階段おりの精度は向上しているので、被検者の歩行中の姿勢の推定に於いても精度が概ね向上されていると判断される。)。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。
例えば、歩行区間の識別及び/又は姿勢の識別は、機械学習により構成される識別器によらず、加速度特徴量若しくは変換後加速度特徴量又は更に気圧特徴量が実験的に又は理論的に適宜設定された閾値範囲に属しているか否かを判別することによって為されてもよい。又、加速度値の座標変換は、加速度センサの計測座標空間の座標値を基準ベクトルが所定の基準方向に一致した基準座標空間に於ける座標値に変換できれば、上記に例示された回転変換行列を用いた手法の他に、四元数を用いた方法などによってもよい。

Claims (1)

  1. 人又は動物又は歩行型ロボット(以下、「人等」と称する。)の姿勢を推定する装置であって、
    人等の体幹に装着され、3軸方向の加速度値を時系列に計測する加速度センサ及び前記体幹に於ける気圧値を計測する気圧センサと、
    前記3軸方向の加速度値及び気圧値のうち、前記人等が略水平方向の歩行状態にあるときに於ける3軸方向の加速度値及び気圧値を抽出し、前記抽出された3軸方向の加速度値及び気圧値を用いて、前記人等の略水平方向の歩行状態にあるときの加速度の代表方向を表す基準ベクトルを決定する基準ベクトル決定手段と、
    前記3軸方向の加速度値を前記基準ベクトルの方向が所定の基準方向に一致した基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換する変換後加速度値決定手段と、
    前記変換後加速度値及び気圧値に基づいて前記人等の姿勢を推定する姿勢推定手段と
    を含み、
    前記基準ベクトル決定手段が、機械学習を用いて構成された第一の識別器を含み、
    前記第一の識別器が、前記人等が前記略水平方向の歩行状態を含む種々の状態を取っているときの加速度値及び気圧値の時系列データとそれらの加速度値及び気圧値の時系列データに対応する前記人等の姿勢の時系列の正解データとから成る教師データを用いて、前記加速度値及び前記気圧値の時系列データから前記人等の姿勢の特徴を反映するものとして選択された特徴量が入力データとして与えられたときに前記正解データの姿勢を識別結果として出力するパラメータを決定し、
    前記パラメータを用いて構成された前記第一の識別器へ前記加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値及び前記気圧センサにて時系列に計測された気圧値の特徴量を入力することにより、前記加速度値及び前記気圧値の時系列データに於いて前記人等の姿勢が前記略水平方向の歩行状態となっている区間のデータを識別し抽出するよう構成され、
    前記姿勢推定手段が、機械学習を用いて構成された第二の識別器を含み、
    前記第二の識別器が、前記人等が種々の状態を取っているときの前記加速度センサにより計測された3軸方向の加速度値及び前記気圧センサにより計測された気圧値の時系列データとそれらの前記加速度値及び前記気圧値の時系列データに対応する人等の姿勢の時系列の正解データとから成る教師データを用いて、前記教師データの前記加速度値の時系列データを前記基準座標空間に於ける座標値である変換後加速度値に変換し、前記変換後加速度値及び前記気圧値の時系列データから前記人等の姿勢の特徴を反映するものとして選択された特徴量を算出し、それらの特徴量を入力データとし、識別結果として前記正解データの姿勢を出力するようにパラメータを決定し、
    前記パラメータを用いて構成された前記第二の識別器へ前記加速度センサにて時系列に計測された3軸方向の加速度値から得られた変換後加速度値及び前記気圧センサにより計測された気圧値の特徴量を入力することにより、前記人等の姿勢を識別し推定するよう構成されている
    装置。
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