以下、図面を参照して、本発明に係るキャップストップとカーテンレールについて説明する。尚、本願明細書中、図1に部分的に示すカーテンレールの分解斜視図に対して、図示上方及び図示下方をそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向をカーテンレールの左側、図示右方向をカーテンレールの右側と定義する。また、図1の分解斜視図を視認する側を前側(室内側)、及び、その反対側を後側(又は室外側)とする。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明による第1実施形態のキャップストップと、レール本体1及びランナー2とを備えるカーテンレールを概略的に示す部分的な分解斜視図である。また、図2(a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態のキャップストップにおける螺合シャフト30の概略構成を示す上面図及び下面図である。そして、図3(a)乃至(d)は、それぞれ本発明による第1実施形態のキャップストップにおけるフック受け部40の概略構成を示す上面図、正面図、下面図、及びA‐A’断面図である。
まず、図1に示すカーテンレールは、レール本体1と、レール本体1内を移動するランナー2と、レール本体の両端に取着される本実施形態のキャップストップとを備える。
レール本体1は、アルミニウム材の押し出し形材で下方を開口した溝形に形成され、長尺な筐体で構成される。レール本体1の下部には、互いに対向するレール片1aが形成され、その対向するレール片1a間に開口部1bが形成されている。そして、図1に示すレール本体1内において、多数のランナー2がレール片1a上を転動し、レール本体1内を移動可能となっている。ランナー2は、レール本体1内を移動可能となっており図示するような環状吊り金が設けられている。このため、ランナー2は、当該環状吊り金によりカーテン材(図示略)を支持するカーテンフックを引っ掛けて吊下することができる。
本実施形態のキャップストップは、キャップストップ本体を構成するキャップ部10と、ナットプレート20と、螺合シャフト30と、フック受け部40とを備え、四部材の構成とし、レール本体1の両端に取着可能となっており、レール本体1の両端を封止して美観を向上させるとともに、レール本体1内を移動するランナー2のストッパーとして機能する。
より具体的に、キャップ部10は、樹脂材料で成形され、図示するようにレール本体1の端部を覆うように嵌挿可能とする壁部11を有している。キャップ部10の底部12の上面には凸条部13が形成され、レール本体1の下方のレール片1a間の開口部1bに嵌挿可能となっている。また、キャップ部10の側壁から凸条部13に並行して延びる二股状の支持片14が形成されている。尚、凸条部13及び二股状の支持片14は、ナットプレート20の回転を抑制してナットプレート20を位置させるようになっている。そして、キャップ部10の底部12には下方から凸条部18に螺合シャフト30上部の円柱状のシャフト31を挿通可能とした取付孔15が形成されている。
ナットプレート20は、螺合シャフト30を利用して、キャップ部10をレール本体1に固定するための取付金具である。ナットプレート20には、前後両端部が斜め下方に向かって延びるように湾曲した板片21と、その板片21の左右方向一端部(図示左側)から上方に直角屈曲した垂直片22とが形成され、板片21の中央部に螺合孔23が形成されている。
ナットプレート20の板片21は、キャップ部10の底部12にレール本体1のレール片1aを位置させた状態で、そのレール片1aの上部に位置させることができ、キャップ部10の凸条部13及び二股状の支持片14によって、ナットプレート20の回転が抑制される。そして、キャップ部10の取付孔15に螺合シャフト30上部の円柱状のシャフト31を挿通し板片21に形成される螺合孔23に螺入できるようになっており、このとき板片21の前後両端部はレール本体1のレール片1aに当接するため、キャップ部10をレール本体1に固定することができる。
尚、ナットプレート20の垂直片22は、レール本体1内を移動するランナー2のストッパーとしても機能する。
螺合シャフト30は、図2に示すように、先端側に螺旋溝31aが形成された円柱状のシャフト31と、シャフト31の基端に位置しそのシャフト31より大径でフランジ状の円板部32と、シャフト31と同軸上に位置してシャフト31とは逆面側の円板部32からシャフト31とほぼ同径から縮径するように伸びる台形円錐状の軸部34と、軸部34の頭部にて拡径して形成される係止部35と、を有するように樹脂材料で成形される。軸部34が形成される円板部32の面上には、略台形の凸部33が形成されている。
フック受け部40は、図3に示すように、螺合シャフト30の円板部32を収容し回転支持する回転支持部41と、その回転支持部41の中心軸上に形成され螺合シャフト30の係止部35を弾性変形させて貫通させ係止可能とする軸受孔42と、螺合シャフト30の円板部32を収容する側とは逆面側の軸受孔42から延び、回転ツマミとして作用し、且つカーテンフックを掛装可能とする環状のツマミ部44と、を有するように樹脂材料で成形される。軸受孔42は、螺合シャフト30の軸部34の軸周面を回転支持し、且つ螺合シャフト30の係止部35の一部周面を回転支持するように円周方向に段差を有している。
回転支持部41内には、略台形の凸部43が形成されている。螺合シャフト30の係止部35をフック受け部40の軸受孔42に係止させ、螺合シャフト30の円板部32を回転支持部41に収容した状態では、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33は、互いに周方向に当接・非当接の状態が形成される。
即ち、フック受け部40は、螺合シャフト30の基端側に嵌着され、回転遊び(凸部33,43の回転係合)を有してフック受け部40の回転を螺合シャフト30に回転伝達する構造を有する。より具体的には、フック受け部40のツマミ部44を使用者が摘持してフック受け部40を回転させたときに、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33が互いに周方向に当接させることで、フック受け部40の正逆回転を螺合シャフト30の正逆回転へと伝達し一体的に回転させることができる。
一方、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33が互いに周方向に非当接の範囲内では、フック受け部40の正逆回転は螺合シャフト30へと回転伝達されない。換言すれば、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の非当接の範囲内で、フック受け部40を螺合シャフト30に対し任意角度で相対回転させることができる。
上記のような本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に取着し固定するには、まず、キャップ部10の凸条部13をレール本体1の開口部1bに挿通し、その凸条部13上にナットプレート20の板片21を位置させる。そして、螺合シャフト30の係止部35をフック受け部40の軸受孔42に係止させ、螺合シャフト30とフック受け部40とを嵌着する。キャップ部10の下方から取付孔15に螺合シャフト30のシャフト31を挿通し、フック受け部40のツマミ部44を使用者が摘持してフック受け部40を回転させ、その回転を螺合シャフト30に伝達させて、シャフト31の螺旋溝31aをナットプレート20の螺合孔23に螺入する。
図4(a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に取着した状態を示す部分的な正面断面図及び側面断面図である。フック受け部40の回転で螺合シャフト30を締め込むと、図4(a),(b)に示すように、螺合シャフト30のシャフト31の先端はナットプレート20の螺合孔23から突出し、ナットプレート20の板片21とキャップ部10の底部12の上面とでレール本体1のレール片1aが挟着されるので、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に取着し固定することができる。
また、フック受け部40の回転で螺合シャフト30を締め込み、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に取着し固定した後、その締め付けた状態を維持したままで、フック受け部40を螺合シャフト30に対し任意角度で相対回転させることができる。つまり、フック受け部40における回転ツマミとして機能するツマミ部44は、カーテンフックを掛装可能とする環状に形成されている。このため、キャップストップをレール本体1の端部に取着し固定した状態を維持したままで、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の非当接の範囲内で、フック受け部40を螺合シャフト30に対し任意角度で相対回転させることができる。これにより、螺合シャフト30の締結を緩めることなく、フック受け部40におけるツマミ部44を回転させて、カーテンフックを容易に引っ掛けることができるようになる。
より具体的に図5を参照して説明する。図5(a)乃至(d)は、それぞれ本発明による第1実施形態のキャップストップにおける動作と作用を説明するための部分的な見下げ図である。図5(a)乃至(d)にそれぞれ対応させて区分するA欄はフック受け部40の回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33との当接・非当接の状態図であり、B欄はフック受け部40におけるツマミ部44の向きを示す状態図である。図5において、キャップ部10の凸条部13をレール本体1の開口部1bに挿通し、その凸条部13上にナットプレート20の板片21を位置させているものとする。
まず、図5(a)に示すように、螺合シャフト30の係止部35をフック受け部40の軸受孔42に係止させ、螺合シャフト30とフック受け部40とを嵌着することで組み付けると、回転支持部41の凸部43の周方向一端と、螺合シャフト30の凸部33の周方向一端とが当接した状態とすることができる。
続いて、図5(b)に示すように、キャップ部10の下方から取付孔15に螺合シャフト30のシャフト31を挿通し、フック受け部40のツマミ部44を使用者が摘持してフック受け部40を回転させ、その回転を螺合シャフト30に伝達させて、シャフト31の螺旋溝31aをナットプレート20の螺合孔23に対して螺入する締結動作を開始する。
続いて、図5(c)に示すように、フック受け部40の同方向の回転で螺合シャフト30を締め込み(通常、ツマミ部44の締め込みは使用者側から見て時計周り)、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に固定して締結動作を完了する。
続いて、図5(d)に示すように、ツマミ部44の向き調整を行う際には、キャップストップをレール本体1の端部に取着し固定した状態を維持したままで、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の非当接の範囲内で、フック受け部40を螺合シャフト30に対し任意角度で相対回転させることができる。
従って、使用者はフック受け部40のツマミ部44を指で掴持し、フック受け部40が通常の締付トルクでは回らなくなるまで時計回りに回すことで螺合シャフト30の締結を完了させることができる(図5(a)乃至(c)参照)。締結完了後、フック受け部40のツマミ部44がレール本体1と平行になっていない場合はその締結状態を維持したままフック受け部40を反時計まわりに戻すことができ、レールと平行にすることができる(図5(d)参照)。
これにより、フック受け部40におけるツマミ部44は、カーテンフックを掛装可能とする環状に形成されているため、螺合シャフト30の締結を緩めることなく、フック受け部40におけるツマミ部44を回転させて、カーテンフックを容易に引っ掛けることができるようになる。
尚、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部から取り外すときは、図5(c)に示す状態から、回転支持部41の凸部43の周方向他端と、螺合シャフト30の凸部33の周方向他端とが当接した状態となるよう逆方向に回転させて、螺合シャフト30を取り外せばよい(通常、螺合シャフト30の取り外しは使用者側から見てツマミ部44を反時計周りに回転させる)。
回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の各々は、螺合シャフト30及びフック受け部40の回転軸中心に対し例えば30°の形状角度とすることができる。この場合、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の非当接の範囲内は約300°となり、従ってツマミ部44の向き調整も約300°で可能となる。凸部43と凸部33の各々の形状角度を随意定めることで、ツマミ部44の向き調整可能な角度も変更できる。通常、ツマミ部44の向き調整は180°程度あれば十分である。
このように、本実施形態のキャップストップでは、従来技法より回転遊びを大きくとることが可能であり、例えば凸部33,43の形状角度を各30°とすれば、最大でも179°戻せば締結状態を維持したままフック受け部40のツマミ部44をレール本体と平行にすることができ、300°まで戻すと螺合シャフト30が緩み始める。カーテン材を吊下する時にレール本体1を取り付ける取付面(壁面)までの距離が狭くカーテンフックが干渉する場合などではフック受け部を90°回せばレール本体と平行な向きにすることが可能となる。
図6(a)は従来技法に基づくキャップストップに係るカーテンフック50の組み付け時の様子を示す図であり、図6(b)は本発明による第1実施形態のキャップストップに係るカーテンフック50の組み付け時の様子を対比して示す図である。
図6(a),(b)に例示するように、一般的に、壁面Wに対してカーテンレールのレール本体1を固定するにはブラケット3が用いられる。壁面Wにブラケット3を固定ネジ4で固定しておき、ブラケット3でレール本体1を掴時させることが多い。
このとき、図6(a)に示すように、従来技法に基づくキャップストップにおいて、そのキャップ部110に環状吊り金114を設けている場合がある。この場合に、その環状吊り金114はカーテンレールの正面からみて丸形状となって回動自由度が狭い回動角(例えば±10°程度)で制限されたものとなっている。このため、環状吊り金114にカーテンフック50のフック部51を引っ掛けて組み付けようとしても、壁面Wにカーテンフック50の底部52が干渉して上手く取り付けられないことがある。また、壁面Wやカーテンフック50を損傷してしまうおそれがある。また、このような環状吊り金を有するキャップストップは、カーテン材の開閉操作によって、回動自由度が狭い環状吊り金に起因してキャップストップに負荷がかかりやすくなり劣化・損傷するおそれもある。
一方、図6(b)に示すように、本発明による第1実施形態のキャップストップでは、キャップストップをレール本体1の端部に取着し固定した状態を維持したままで、回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33の非当接の範囲内で、フック受け部40を螺合シャフト30に対し任意角度で相対回転させることができる。
従って、図6(b‐1)に示すように、フック受け部40におけるツマミ部44の向き調整を行って、壁面Wにカーテンフック50の底部52が干渉することなく、ツマミ部44にカーテンフック50のフック部51を引っ掛けて組み付けることができる。
また、図6(b‐2)に示すように、フック受け部40におけるツマミ部44は、従来技法と比較してより広い回動角となる高い回動自由度を有しているため、カーテン材の開閉操作によるキャップストップの負荷を軽減させることができ、その劣化・損傷を防止又は抑制することが可能となる。
以上のように、本発明による第1実施形態のキャップストップによれば、取付ネジやプラスドライバー等の専用の工具を用いることなく、キャップストップをレール本体の端部に固定可能となり、施工性又は組み付け性を向上させることができる。
また、本発明による第1実施形態のキャップストップによれば、取付ネジを用いずに、回転ツマミとして機能するツマミ部44で構成しているため、意匠性を向上させることができる。
また、本発明による第1実施形態のキャップストップによれば、フック受け部40における回転ツマミとして機能するツマミ部44は、カーテンフックを掛装可能とする環状に形成され、且つ従来技法と比較してより広い回動角となる高い回動自由度を有しているため、フック受け部40に対するカーテンフックの取り付けが容易となる。そして、レール本体11の端部に対するキャップストップの固定時、又はカーテン材の開閉動作時に生じうる劣化・損傷を防止又は抑制することができる。
(変形例)
図7(a)は上述した本発明による第1実施形態のキャップストップに係る螺合シャフト30及びフック受け部40の概略構成を示す斜視図であるが、図7(b)はその変形例の螺合シャフト30と、フック受け部40の概略構成を示す斜視図である。図7(a),(b)において、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
尚、図7(b)に示すフック受け部40は図7(a)に示すもの(上述した本発明による第1実施形態)と同一構造であり、図7(b)に示す変形例の螺合シャフト30は、図7(a)に示すものと比較して、シャフト31の先端に二股状の抜け止め36が形成されている点で相違している。尚、説明の都合上、図7(b)に示す螺合シャフト30のシャフト31の断面径を図7(a)に示すものより大きくなるように図示しているが、シャフト31の断面径は随意設計して定めることができる。
図7(a)に示す上述した第1実施形態に係る螺合シャフト30では、使用者側から見てフック受け部40のツマミ部44を反時計周りに回転させていくことで、その取り外しを行うことができる。しかし、完全に螺合シャフト30を取り外してしまうと落下し紛失してしまうおそれがある。
そこで、図7(b)に示す変形例の螺合シャフト30には、シャフト31の先端に二股状の抜け止め36が形成されている。二股状の抜け止め36は、図示するように爪状になっており弾性変形可能であり、その最大径はシャフト31の断面径よりやや大きいものとなっている。
図7(b)に示す変形例の螺合シャフト30においては、キャップ部10の底部12にレール本体1のレール片1aを位置させた状態でナットプレート20の板片21をそのレール片1aの上部に位置させ、キャップ部10の取付孔15に螺合シャフト30上部の円柱状のシャフト31を挿通する際に、変形例の螺合シャフト30の二股状の抜け止め36は縮径方向に弾性変形して挿通され、シャフト31の螺旋溝31aが板片21に形成される螺合孔23に螺入される。
そして、上述した図4(a),(b)を参照して説明したときと同様に、フック受け部40の回転で螺合シャフト30を締め込むと、変形例の螺合シャフト30の二股状の抜け止め36はナットプレート20の螺合孔23から係合突出する。抜け止め36が螺合孔23から係合突出した直後では、縮径方向に弾性変形していた状態が解放され容易には外れない状態となる一方で、板片21の前後両端部はレール本体1のレール片1aに当接していないか、又はその当接の度合が弱く、キャップ部10をレール本体1の端部から取り外すことも可能な状態になっている。
尚、シャフト31の螺旋溝31aが板片21に形成される螺合孔23に螺入される前に、二股状の抜け止め36がナットプレート20の螺合孔23から係合突出するように形成することもできる。この場合、抜け止め36が螺合孔23から係合突出した直後では、縮径方向に弾性変形していた状態が解放され容易には外れない状態となる一方で、意図的に強い力で抜け止め36を螺合孔23に引き込み、変形例の螺合シャフト30を取り外すことができる。
抜け止め36が螺合孔23から係合突出した後、フック受け部40の回転で螺合シャフト30を更に締め込むと、板片21の前後両端部はレール本体1のレール片1aにしっかりと当接するため、キャップ部10をレール本体1に固定することができる。
このように、図7(b)に示す変形例の螺合シャフト30を備えるキャップストップによれば、上述した第1実施形態の全ての利点を包含し、尚且つ当該螺合シャフト30の抜け止め作用で、落下を防止し紛失を回避することができる。
尚、図7(b)に示す例では、抜け止め36を二股状とする例を説明したが、三股状や四股状とするなど、同様に機能する抜け止め作用を持つ形状であれば任意の形状とすることができる。
ところで、取付ネジやプラスドライバー等の専用の工具を用いることなく、キャップストップをレール本体の端部に固定可能とし、意匠性を向上させ、且つ施工性又は組み付け性を向上させることのみに着目すれば、取付ネジを用いずに回転ツマミとして機能するツマミ部44で構成することが有効であることから、図7(a),(b)に示す螺合シャフト30及びフック受け部40を一体化させてもよい。
例えば、図4(a)に示す第1実施形態からの変形例として、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明するが、図4(a)に示す螺合シャフト30及びフック受け部40を一体化させて、図8(a)に示すように、螺合シャフト付きフック受け部40Aとすることができる。この変形例のキャップストップは、キャップストップ本体を構成するキャップ部10と、ナットプレート20と、螺合シャフト付きフック受け部40Aの三部材で構成できる。
或いは、図8(a)からの更なる変形例として、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明するが、螺合孔23が設けられたナットプレート20として機能する取付金具を用いる代わりに、図8(b)に示すように、当該螺合孔23に対応する螺合孔17が設けられた弾性プレート部16を、側壁から凸条部13に並行して延びるように一体形成したナットプレート付きキャップ部10Aとすることができる。キャップ部10Aの底部と弾性プレート部16とでレール本体1の底部を挟み込み、キャップ部10Aの下方から螺合シャフト付きフック受け部40Aのシャフト31を挿通して螺合孔17に螺入し締結する。これにより、キャップストップがレール本体1に固定される。この変形例のキャップストップは、キャップストップ本体を構成するナットプレート付きキャップ部10Aと、螺合シャフト付きフック受け部40Aの二部材で構成できる。
尚、図8(b)に示す例において、螺合シャフト付きフック受け部40Aの代わりに、上述した第1実施形態に係る図4(a)に示す螺合シャフト30及びフック受け部40を用いる構成としてもよいし、図7(b)に示す変形例の螺合シャフト30を用いる構成としてもよい。
〔第2実施形態〕
図9(a)は本発明による第2実施形態のキャップストップと、レール本体1及びランナー2とを備えるカーテンレールを概略的に示す部分的な正面断面図であり、図9(b)はその変形例を概略的に示す部分的な正面断面図である。尚、第1実施形態と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図9(a)に示す第2実施形態のキャップストップ、及びその変形例の図9(b)に示すキャップストップは、フック受け部40のツマミ部44を摘持する使用者に対し、螺合シャフト30の締結に係る過剰締め付けを振動作用で感触的に知覚させる機能を持たせた例である。過剰締め付けを使用者に知覚させることで、螺合シャフト30の過重疲労による損耗を防止させることができる。
まず、図9(a)に示す第2実施形態のキャップストップは、図4(a)に示す第1実施形態のキャップストップと比較して、過剰締め付け告知用の丸凸部19が下面に設けられた弾性プレート部18がキャップ部10の側壁から凸条部13に並行して延びるように一体形成されている点、及び、螺合シャフト30のシャフト31の先端頂部に過剰締め付け告知用の丸凸部37が一体形成されている点で相違している。その他の構造は第1実施形態と同様であり、図9(a)に示す第2実施形態のキャップストップは、キャップ部10と、ナットプレート20と、螺合シャフト30と、フック受け部40とを備え、四部材の構成とした例である。
一方、図9(b)に示すその変形例のキャップストップは、図4(a)に示す第1実施形態のキャップストップと比較して、キャップ部10の下面側に過剰締め付け告知用の丸凸部19が形成されている点、及び、螺合シャフト30の円板部32の上面に過剰締め付け告知用の丸凸部37が一体形成されている点で相違している。その他の構造は第1実施形態と同様であり、図9(b)に示すその変形例のキャップストップは、キャップ部10と、ナットプレート20と、螺合シャフト30と、フック受け部40とを備え、四部材の構成とした例である。
図10(a),(b)は、それぞれ図9(a),(b)に示す第2実施形態に係るキャップストップにおける動作と作用を説明するための部分的な見下げ図である。まず、図10(a)に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、使用者はフック受け部40のツマミ部44を摘持してフック受け部40を回転させて螺合シャフト30を締め込み(通常、ツマミ部44の締め込みは使用者側から見て時計周り)、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に固定して締結動作を完了させることができる。この螺合シャフト30の締結動作が完了するまでの間、螺合シャフト30側の丸凸部37がキャップ部10側の丸凸部19に干渉することなく螺合シャフト30は回転する。
一方、螺合シャフト30の締結動作が完了する状態になると、図10(b)に示すように、螺合シャフト30側の丸凸部37がキャップ部10側の丸凸部19が当接して乗り越える。すると、フック受け部40のツマミ部44を摘持する使用者に対し、螺合シャフト30の締結に係る過剰締め付けを振動作用で感触的に知覚させることができる。
尚、図9及び図10に示す例では、丸凸部19,37をそれぞれ1つずつ設ける構成としているが、それぞれ複数設けてもよいし、丸凸部と丸凹部の組み合わせとするなど、互いに接触して過剰締め付け告知作用をもたらすものであれば任意の形状とすることができる。また、図9(a),(b)のそれぞれに示す丸凸部19,37を双方併せ持つ構成としてもよい。また、図8(a),(b)に示す三部材構成や二部材構成としたキャップストップに対し、図9(a),(b)のそれぞれに示す丸凸部19,37の一方、又は双方を適用した構成としてもよい。尚、図9(b)に示す丸凸部19,37であれば、図7(b)に示す螺合シャフト30を備えるキャップストップに対し適用することができる。
〔第3実施形態〕
図11は、本発明による第1実施形態に対する変形例として構成される第3実施形態のキャップストップにおける螺合シャフト30及びフック受け部40の概略構成を示す斜視図である。尚、第1実施形態と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図11に示す第3実施形態のキャップストップにおける螺合シャフト30及びフック受け部40は、螺合シャフト30の締結に係る過剰締め付けを構造的に回避させる機能を持たせた例である。過剰締め付けを構造的に回避させることで、螺合シャフト30の過重疲労による損耗を防止させることができる。
まず、図11に示す第3実施形態のキャップストップは、第1実施形態のキャップストップと比較して、フック受け部40における回転支持部41内の略台形の凸部43として、その周方向一端43aの突出高さを周方向他端43bの突出高さよりも低く形成している点で相違している。
尚、図11に示す例では図7(b)に例示した二股状の抜け止め36が形成されている螺合シャフト30を使用する例を示しているが、図7(a)に示す螺合シャフト30(上述した本発明による第1実施形態)としてもよい。第3実施形態に係るキャップストップのその他の構造は第1実施形態と同様とすることができる。例えば第3実施形態に係るキャップストップは、第1実施形態と同様に、キャップ部10と、ナットプレート20と、螺合シャフト30と、フック受け部40とを備え、四部材の構成とすることができる。尚、第3実施形態に係るキャップ部10は、図8(b)に例示したナットプレート付きキャップ部10Aとしてもよく、この場合には第3実施形態に係るキャップストップは、ナットプレート付きキャップ部10Aと、螺合シャフト30と、フック受け部40とを備え、三部材の構成とすることができる。
図12(a),(b)は、それぞれ本発明による第3実施形態のキャップストップにおける動作と作用を説明するための部分的な見下げ図である。図12(a),(b)にそれぞれ対応させて区分するA欄はフック受け部40の回転支持部41の凸部43と螺合シャフト30の凸部33との当接・非当接の状態図であり、B欄はフック受け部40におけるツマミ部44の向きを示す状態図である。
まず、図12(a)に示すように、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、使用者はフック受け部40のツマミ部44を摘持してフック受け部40を回転させて螺合シャフト30を締め込み(通常、ツマミ部44の締め込みは使用者側から見て時計周り)、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に固定して締結動作を完了させることができる。この螺合シャフト30の締結動作は、フック受け部40における回転支持部41内の凸部43の周方向一端43aが螺合シャフト30の凸部33の周方向一端に当接した状態で、フック受け部40の回転で螺合シャフト30を締め込み(通常、ツマミ部44の締め込みは使用者側から見て時計周り)、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部に固定して締結動作を完了する。
一方、螺合シャフト30の締結動作が完了する状態になると、螺合シャフト30の締結負荷が大きくなり、螺合シャフト30の所定の締結負荷を超えて更にフック受け部40を回転させると、図12(b)に示すように、フック受け部40における回転支持部41が弾性変形して、フック受け部40における回転支持部41内の凸部43の周方向一端43aと螺合シャフト30の凸部33の周方向一端との当接が外れ、凸部43が凸部33の外径側を突き抜ける。これにより、螺合シャフト30の所定の締結負荷を超えるフック受け部40の回転は螺合シャフト30に非伝達となり、螺合シャフト30の締結に係る過剰締め付けが回避され、螺合シャフト30の過重疲労による損耗を防止させることができる。
尚、本実施形態のキャップストップをレール本体1の端部から取り外すときは、図12(b)に示す状態、即ち回転支持部41の凸部43の周方向他端43bと、螺合シャフト30の凸部33の周方向他端とが当接した状態から逆方向に回転させて、螺合シャフト30を取り外せばよい(通常、螺合シャフト30の取り外しは使用者側から見てツマミ部44を反時計周りに回転させる)。凸部43の周方向他端43bは凸部43の周方向一端43aよりも突出高さよりも高く形成され、例えフック受け部40における回転支持部41が弾性変形しても、凸部43が凸部33の外径側を突き抜けることが無いようになっている。
このようにして、第3実施形態のキャップストップは、螺合シャフト30の所定の締結負荷を超えるフック受け部40の回転は螺合シャフト30に非伝達となるように構成され、これにより螺合シャフト30の締結に係る過剰締め付けが回避され、螺合シャフト30の過重疲労による損耗を防止させることができる。
尚、図13に示すように、図11に示す螺合シャフト30に対し丸凸部37を設け、図9(b)に示すような丸凸部19を有するキャップ部10を用いることで、第1実施形態に係る利点を全て包含し、且つ、図10に示す過剰締め付けの告知機能と、図12に示す過剰締め付けの防止機能とを併せ持つ形態とすることができる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、各実施形態に係るキャップストップにおいて、フック受け部40における凸部43、及び螺合シャフト30の凸部33をそれぞれ1つずつ設ける構成としているが、それぞれ複数設けてもよい。