JP7181852B2 - ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブ - Google Patents
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Description
しかし、実際の打点領域に溝を形成してしまうと、強度低下に直結するため、フェース部の肉厚を薄くすることができず、撓み性を向上する上では効率的ではない。また、打球が成される部分に溝が形成されてしまうと、インパクト時にボールが押しつぶされてフェースに食らいつく感覚の柔らかい打球感が低下してしまう(打感が低下してしまう)。
さらに、上記したフェース構造を有するヘッドは、アイアン型ゴルフクラブに装着され、番手に関係なく適用することが可能である。
図1から図3は、本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1は、ヘッドの正面図、図2(a)は、図1に示すヘッドのII(a)-II(a)線に沿った断面図、図2(b)は、図1に示すヘッドのII(b)-II(b)線に沿った断面図、そして、図3は、ヘッドをバック側から見た図である。
なお、図3で示すフェース部の裏面に、幾何学的中心位置FCと打点位置Cが示されているが、この位置は、図1で示すフェース部の打球面側で示す幾何学的中心位置FCと打点位置Cに一致している。
フェース部の撓みに関しては、その指標として、USGA(米国ゴルフ協会)のペンデュラムテストに準拠して測定する手法が存在しており、キャラクタリスティックタイムという数値(CT値)により、フェース部の撓みについて評価することが可能である。具体的には、フェース部に対して、所定の試験子を衝突させたときの接触時間を計測することでフェース部の位置の弾性を評価することができ、CT値が高い(接触時間が長い)と、ボールを打球した際のフェース部に対する接触時間が長く、撓み性が良いと評価できる。すなわち、CT値が高いほど、フェース部は撓み易く、ボールの飛距離の向上が図れるとともに、フェース部のCT値が高い領域が広ければ、多少の打点ブレが生じても、安定した打球が得られることを意味する。
ドライバーのようなウッド系のゴルフクラブでは、フェース面にバルジ(トウ・ヒール方向における丸み)が形成されているため、いわゆるギア効果が得られるが、アイアン型のゴルフクラブのフェース面においても、若干のギア効果が得られると考えられる。このギア効果は、ヘッドの重心から離れた点で打球した場合、重心回りにモーメントが発生し、トウ側の打球ではセンターラインに対して右打ち出し、ヒール側の打球ではセンターラインに対して左打ち出しとなる。このような打ち出し方向において、ギア効果が働き、トウ側の打球ではボールにドロー回転が作用し、ヒール側の打球ではボールにフェード回転が作用して、打球はセンターライン方向に戻ろうとする。上記したように、本発明では、有効打点領域においてCT値が向上しているため、打点ブレが生じても飛距離性能が従来よりも向上し(打球の落下位置が伸びる)、それにより、ギア効果が十分に作用して、打球がセンターに戻ってきやすいためと考えられる。
以下の実施形態では、フェース部裏面に形成される凹部の形状を種々、変形した構成例を示しており、フェース部の裏面のみを示している。また、上記した実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付して詳細な説明については省略する。
上記した実施形態の構成では、フェース部の裏面に凹部を形成することで、フェース部を重量化することなく、効率的に有効打点領域の撓み性の向上を図っているが、凹部に加え、リブを併せて形成しても良く、リブを形成することで、更に有効打点領域の撓み性を向上することが可能である。
例えば、図4に示すように、前記有効打点領域R1よりも上方に、トウ・ヒール方向に沿ってリブ25を形成することで、その周辺部分の剛性を高め、この高めた部分とソール部1bとの間を撓み易くして、有効打点領域R1における撓み性を向上するようにしても良い。リブについては、トウ・ヒール方向に連続的に形成する以外にも、部分的に形成したり、複数形成する等、その形状や形成位置など、適宜変形することが可能である。
上記した実施形態のトウ側凹部21及びヒール側凹部22は、それぞれ3本の湾曲した細溝で構成したが、図5(a)に示すように、トウ側凹部31及びヒール側凹部32を構成する湾曲した溝31a,31b,31c及び湾曲した溝32a,32b,32cの溝幅を広くしても良い。このように溝幅を広くすることで、その領域での剛性をより低くして、有効打点領域R1における撓み性を向上することが可能となる。この場合、トウ側凹部31及びヒール側凹部32を構成する各溝については、外方に移行するに連れて深くしたり、或いは、幅広にする等、周縁領域を低剛性化することで、中心となる打点位置C付近を大きく撓ませることができ、より飛距離を向上することが可能となる。
図5に示した各実施形態では、トウ側凹部31及びヒール側凹部32を構成する各溝を湾曲させていたが、トウ側凹部41及びヒール側凹部42を構成する各溝41a,41b,41c及び各溝42a,42b,42cは、図6(a)に示すように、屈曲形成しても良いし、図6(b)(c)に示すように、上下方向に直線状に形成したり、傾斜方向に直線状に形成しても良い。
図7(a)に示すように、トウ側凹部51及びヒール側凹部52を構成する各溝51a,51b,51c及び各溝52a,52b,52cは、水平方向に沿うように形成しても良いし、図7(b)のヒール側凹部52のように、水平方向の溝52a,52b,52cと上下方向の溝52dを組み合わせても良い。或いは、トウ側凹部51のように、略水平方向の溝51a,51bと湾曲状の溝51cを組み合わせても良い。さらに、図7(c)に示すように、上下方向に沿った湾曲状の溝51a,52aと、一定の範囲窪ませた凹所51b,52bを組み合わせたり、これらを溝51c,52cで連結させるような構造であっても良い。
図8(a)に示すように、トウ側凹部61及びヒール側凹部62は、一定の範囲窪ませた凹所61a,62aで構成しても良い。この場合、各凹所は、外方に移行するに連れて深さを深くすることで、中心となる打点位置C付近を大きく撓ませることができ、より飛距離を向上することが可能となる。
また、図8(b)に示すように、トウ側凹部71及びヒール側凹部72については、円形の窪み71a,72aを多数形成することで構成しても良い。この場合、外方に移行するに連れて窪みの数を増やしたり、深さを深くすることで、図8(a)の構成と同様、中心となる打点位置C付近を大きく撓ませることが可能となる。
1A ヘッド本体
5 フェース部
7 スコアライン
21,31,41,51,61,71 トウ側凹部
22,32,42,52,62,72 ヒール側凹部
FC 幾何学的中心位置
C 打点位置
R 打球面
R1 有効打点領域
Claims (8)
- スコアラインが形成された打球面を具備したフェース部を有し、前記フェース部の裏面に薄肉厚部が形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フェース部の幾何学的中心位置を通る垂線上で、リーディングエッジからの高さが15mmの位置で定義される打点位置をCとした場合、前記打点位置Cを中心とした半径10mm以内で定義される有効打点領域を含まないように前記薄肉厚部を形成し、
前記薄肉厚部は、前記有効打点領域に対して、トウ側に設けられるトウ側凹部及びヒール側に設けられるヒール側凹部を有し、前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、前記フェース部の打球面のヒール側上端位置よりも下方領域に形成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、前記打点位置Cを中心として、トウ側15mmよりも外方、及び、ヒール側15mmよりも外方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、前記フェース部の幾何学的中心位置よりも下方領域に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、それぞれ2本以上の溝を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、略対称形状に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記トウ側凹部及びヒール側凹部は、それぞれトウ側外方及びヒール側外方に移行するに連れて低剛性化されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記フェース部の裏面には、前記有効打点領域よりも上方に、トウ・ヒール方向に沿ってリブが形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載されたゴルフクラブヘッドを有することを特徴とするアイアン型のゴルフクラブ。
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