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JP7198699B2 - ケーブル支持構造体 - Google Patents
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本発明は、トンネル等に布設されるケーブルを支持するケーブル支持構造体に関する。
ケーブルを布設する際は、一般に、ケーブルの熱伸縮対策としてケーブルを蛇行させた状態で支持するために、ケーブルクリートと呼ばれる部材を含むケーブル支持部材が用いられる。ケーブルクリートは、ケーブル布設方向に所定間隔で設置されて、2つ割りの部材の間にケーブルを挟み込んで支持するもので、金属製のものが多く見られる(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭62-61120号公報
ところで、上記のようなケーブルクリートを使用してケーブルをトンネル等の構造物内に布設する際には、構造物内の空間をなるべく広く確保するために、ケーブルを構造物の天井に沿うように配置する場合がある。そして、その場合には、構造物の天井から吊り下げたケーブル支持構造体でケーブルを支持することになるので、そのケーブル支持構造体の総重量はできるだけ小さくすることが望ましい。
また、金属製のケーブル支持構造体は、例えば海底トンネル内のケーブル布設に用いられる場合等に、ケーブルの布設環境による早期の腐食が懸念される。
そこで、本発明は、構造物から吊り下げられた状態でケーブルを支持するケーブル支持構造体を、軽量で腐食しにくいものとすることを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、構造物から吊り下げられた状態で、その構造物に沿って布設されるケーブルを支持するケーブル支持構造体において、前記構造物に上端部を固定される複数の支柱と、前記各支柱の下端部に取り付けられる受け部材と、前記各受け部材に載置される状態で取り付けられるケーブル支持部材とを備え、前記支柱と受け部材とケーブル支持部材のうちの少なくとも1種類の部材が繊維強化樹脂(FRP)を主体とする材料で形成されている構成を採用した。
すなわち、ケーブル支持構造体を構成する支柱と受け部材とケーブル支持部材のうちの少なくとも1種類の部材をFRP主体の材料で形成することにより、ケーブル支持構造体が全体として軽量で、腐食しにくいものとなるようにしたのである。
ここで、前記ケーブル支持部材は、具体的な構成として、前記各受け部材に支持され、ケーブル布設方向に沿って互いに平行に延びる2本の長手部材と、前記長手部材どうしをその長手方向の複数個所で連結するベース部材と、前記ケーブルを通す状態で前記各ベース部材に回動可能に取り付けられるケーブルクリートとを備えているものを採用することができる。
本発明のケーブル支持構造体は、上述したように、その主たる構成部材である支柱と受け部材とケーブル支持部材のうちの少なくとも1種類の部材を、FRPを主体とする材料で形成したものであるから、全体として軽量で、構造物から吊り下げられた状態でケーブルを支持するのに適したものとなっている。また、FRPで形成した部材は腐食しにくくなるので、支柱と受け部材とケーブル支持部材の3種類の部材をすべてFRP製とすることにより、海底トンネル内等、腐食しやすい環境でケーブルを支持するのに適したものとすることができる。
実施形態のケーブル支持構造体の外観斜視図 図1の正面図 図2のIII-III線に沿った断面図 図2のIV-IV線に沿った断面図 図1の平面図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このケーブル支持構造体は、トンネル等の構造物の天井から吊り下げられた状態で、その構造物の天井に沿って布設されるケーブルを支持するもので、図1に示すように、複数の支柱1と、各支柱1の下端部に取り付けられる受け部材2と、各受け部材2に載置される状態で取り付けられるケーブル支持部材3とを備えている。そして、その支柱1と受け部材2とケーブル支持部材3の3種類の部材が、いずれもFRPを主体とする材料で形成されている。
図1乃至図3に示すように、前記支柱1は、柱本体11と、柱本体11の上端部に接続されるベースプレート12とからなる。その柱本体11は、内周側と外周側のFRP層の間に樹脂モルタル層を有するFRPM管(繊維強化樹脂モルタル複合管)であり、ベースプレート12はFRPのプレス成型品である。
ベースプレート12は、正方形板状のベース部12aと、ベース部12aの下面中央に設けられた円筒状の取付部12bと、取付部12bの外周からベース部12aの各辺にかけて形成された三角板状の複数の補強リブ12cとからなる。そして、そのベース部12aの四隅を前記構造物にアンカーボルトAで固定した状態で、取付部12bに柱本体11の上端部を差し込み、取付部12bの外周側から柱本体11へボルトをねじ込むことにより、支柱1の上端部が前記構造物に固定されるようになっている。
前記受け部材2は、支柱1の下端部を径方向で挟み付ける一対の接続プレート21と、両接続プレート21に一端部を支持された状態で支柱1の径方向に延びるラダー受けパイプ22と、ラダー受けパイプ22の他端部に固定されるラダー受け23とからなる。その接続プレート21およびラダー受け23はFRPのプレス成型品であり、ラダー受けパイプ22は支柱1の柱本体11と同様のFRPM管である。
接続プレート21は、長手方向中央部に段差が形成された半円筒状の取付部21aと、取付部21aと同じ方向に凸側面を有する半円筒状の支持部21bとが逆T字状に連結されており(図3参照)、その取付部21aと支持部21bの境界部分から凸側に張り出す矩形の受け板部21cと、受け板部21cの両端から支持部21bの凸側面にかけて形成された三角板状の補強リブ21dとを有している。その受け板部21cは、後述するようにラダー受け23と同様にケーブル支持部材3を載置する役割を果たす。
上記の一対の接続プレート21をそれぞれの取付部21aが支柱1の柱本体11の下端部を径方向で挟むように配し、各取付部21aの凸側面から柱本体11へボルトをねじ込むことにより、支柱1の下端部に各接続プレート21が固定されるようになっている。なお、各接続プレート21の取付部21aのボルト孔は軸方向の複数個所に設けられており、接続プレート21の支柱1への取付位置を上下方向に調節できるようになっている。
ラダー受けパイプ22は、その一端部が、上記一対の接続プレート21の支持部21bの間に形成される円形孔に差し込まれ、各支持部21bの凸側面からボルト固定されている。一方、ラダー受けパイプ22の他端部には、後述するようにケーブル支持部材3を載置するためのラダー受け23が取り付けられている。
ラダー受け23は、ラダー受けパイプ22の外周の上半部に嵌合する逆U字状の取付部23aと、取付部23aの上面側に一体化され、ラダー受けパイプ22の軸方向と直交する方向に延びる矩形の受け板部23bと、取付部23aの一側を閉塞するとともに受け板部23bを補強する補強板23cとからなり、その取付部23aの外面側からラダー受けパイプ22の他端部へボルトをねじ込むことにより、ラダー受けパイプ22に固定されるようになっている。
前記ケーブル支持部材3は、各受け部材2に支持され、ケーブル布設方向に沿って互いに平行に延びる2本の長手部材としてのラダー31と、そのラダー31どうしを長手方向の複数個所で連結するベース部材としての矩形板状のクリートベース32およびケーブルベース33と、各クリートベース32に取り付けられる本線用ケーブルクリート34および帰線用ケーブルクリート35とを備えている。そのラダー31はFRPの引抜成型品であり、クリートベース32とケーブルベース33は上面側と下面側のFRP層の間に樹脂モルタル層を有するFRPM板である。また、各ケーブルクリート34、35もFRPで形成されている。
2本のラダー31は、断面L字状に形成されており、それぞれの横向きの取付部31aが互いに対向し、長手方向の複数個所で受け部材2の接続プレート21の受け板部21cまたはラダー受け23の受け板部23bに載せられてボルト固定される。そして、複数のクリートベース32およびケーブルベース33が、それぞれの一端部を一方のラダー31の取付部31aに載せ、他端部を他方のラダー31の取付部31aに載せられてボルト固定される。なお、図4に示すように、ケーブルベース33の両端部とラダー31の取付部31aとの間には、嵩上げ用のFRPM製ライナープレート36が挟み込まれている。
クリートベース32は、各ケーブルクリート34、35が平面視でラダー31と直交する方向から右回りに所定角度範囲で回動可能に取り付けられるものと、左回りに所定角度範囲で回動可能に取り付けられるものとが、ラダー31の長手方向に交互に配置されている(図5参照)。
本線用ケーブルクリート34は、それぞれ半円形溝を有する上下のクリート片34a、34bからなり、両クリート片34a、34bがそれぞれの半円形溝を突き合わせることによって形成される円形孔に本線用ケーブルC1を通す状態で一体化され、下側のクリート片34bがクリートベース32に回動可能に取り付けられている。また、帰線用ケーブルクリート35も、本線用ケーブルクリート34と同様の構造であり、その上下のクリート片35a、35bが帰線用ケーブルC2を通す状態で一体化され、下側のクリート片35bがクリートベース32に回動可能に取り付けられている。そして、各ケーブルクリート34、35が、それぞれクリートベース32に対して、ラダー31の長手方向で交互に逆向きに回動した姿勢で固定されるようになっている。
このケーブル支持構造体は、上記の構成であり、構造物の天井から吊り下げられた状態で、本線用ケーブルC1および帰線用ケーブルC2を、それぞれ本線用ケーブルクリート34および帰線用ケーブルクリート35に通してケーブルベース33上を通過させることにより、蛇行させた状態(図5参照)で支持するようになっている。
そして、そのすべての部材(支柱1、受け部材2およびケーブル支持部材3)がFRPを主体とする材料で形成されているので、全体として軽量で、腐食しにくいものとなっている。したがって、構造物から吊り下げられた状態でケーブルを支持するのに適しているし、海底トンネル内等、腐食しやすい環境でも長期間安定して使用することができる。
なお、このケーブル支持構造体は、トンネル以外の構造物にも設置でき、例えば、高速道路の高架の裏面への設置も考えられる。そして、腐食のおそれの少ない環境に設置される場合は、必ずしもすべての部材をFRPを主体とする材料で形成する必要はなく、軽量化のためになるべく多くの部材をFRP主体の材料で形成するようにすればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した実施形態では、支柱1の片側にケーブル支持部材3が設置されているが、ケーブル支持部材は支柱の両側に設置してもよい。
1 支柱
2 受け部材
3 ケーブル支持部材
11 柱本体
12 ベースプレート
21 接続プレート
22 ラダー受けパイプ
23 ラダー受け
31 ラダー(長手部材)
32 クリートベース(ベース部材)
33 ケーブルベース(ベース部材)
34、35 ケーブルクリート
C1 本線用ケーブル
C2 帰線用ケーブル

Claims (2)

  1. 構造物から吊り下げられた状態で、その構造物に沿って布設されるケーブルを支持するケーブル支持構造体において、
    前記構造物に上端部を固定される複数の支柱と、前記各支柱の下端部に取り付けられる受け部材と、前記各受け部材に載置される状態で取り付けられるケーブル支持部材とを備え、前記支柱と受け部材とケーブル支持部材のうちの少なくとも1種類の部材が繊維強化樹脂を主体とする材料で形成されており、
    前記受け部材は、前記支柱の下端部を径方向で挟み付ける一対の接続プレートを備え、その接続プレートが有する受け板部に前記ケーブル支持部材を載置するものであることを特徴とするケーブル支持構造体。
  2. 前記ケーブル支持部材が、前記各受け部材に支持され、ケーブル布設方向に沿って互いに平行に延びる2本の長手部材と、前記長手部材どうしをその長手方向の複数個所で連結するベース部材と、前記ケーブルを通す状態で前記各ベース部材に回動可能に取り付けられるケーブルクリートとを備えていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル支持構造体。
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