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JP7201157B2 - 接続筒部、端子、圧着用のダイス、接続構造及び施工方法 - Google Patents
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JP7201157B2 - 接続筒部、端子、圧着用のダイス、接続構造及び施工方法 - Google Patents

接続筒部、端子、圧着用のダイス、接続構造及び施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、接続筒部、端子、圧着用のダイス、接続構造及び施工方法に関する。
電線・ケーブルの導体を端子台やブレーカー等の盤内の設備等につなぐ際、通常、導体の先端に端子を接続してからつなぎ込むようにしてつなぐ。そして、電線・ケーブルの導体に端子を接続する際には、端子の接続筒部に導体を挿入し、ダイスで、挿入した電線・ケーブルの導体ごと接続筒部をかしめて接続筒部と導体とを電気的、機械的に接続することで、電線・ケーブルの導体と端子とを電気的、機械的に接続する。
また、電線・ケーブルを延長する際には、両側に接続筒部を有する導体接続管(導体接続管自体が接続筒部であると言ってもよい。)が使用される。そして、接続する2本の電線・ケーブルの導体の各先端を導体接続管の両端の接続筒部にそれぞれ挿入し、導体接続管を所定の手順でかしめることで、各導体と導体接続管とを電気的、機械的に接続して電線・ケーブルが延長される。
かしめる方法には、接続筒部を局部的にかしめる圧着と、接続筒部や導体接続管を全体的にかしめる圧縮とがある。そして、接続筒部をかしめる場合には、挿入する導体のサイズ(導体断面積[mm])に見合ったダイスを選定し、導体が挿入された接続筒部の指定の位置をかしめるようにする。これは、圧着の場合も圧縮の場合も同様である(圧着作業の例としては非特許文献1等参照、圧縮作業の例としては非特許文献2等参照、圧縮作業における不具合の例としては非特許文献3等参照)。
そして、電線・ケーブルの導体と端子や導体接続管の接続筒部とをかしめて接続させる際に、それらを適切にかしめて電気的、機械的に適切に接続させるようにするために、従来から種々の工夫がなされている(例えば特許文献1~3等参照)。
特開2012-243705号公報 特開平10-022040号公報 実開昭59-39870号公報
株式会社泉精器製作所,「充電油圧式多機能工具 REC-Li200M/REC-Li205M」取扱説明書,p.12~13 一般社団法人日本電力ケーブル接続技術協会,「6600V架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル用テープ巻形直線接続部」(JCAA F 4201-3) 一般社団法人日本電力ケーブル接続技術協会,テクニカルレビュー「電力ケーブル接続部を完全にお使い頂くために(施工・工事編その3)」
ところで、電線・ケーブルの導体と端子や導体接続管の接続筒部とを接続する際、上記のように、導体が挿入された接続筒部の指定の位置をダイスでかしめて圧着したり圧縮したりすることが必要である。しかし、現状では、現場の作業員が自らの経験や勘に基づいて接続筒部の所定の位置をダイスでかしめているため、実際にダイスでかしめた位置が所定の位置からずれる場合がある。
そして、かしめた位置が所定の位置からずれて、導体と接続筒部とが電気的、機械的に接触する範囲が、所定の位置をかしめた場合よりも狭くなると、使用中に導体が端子や導体接続管から抜けてしまったり、端子や導体接続管の部分で所定の性能を得ることができなくなったり、導体と端子や導体接続管との接触抵抗の増大により使用中(すなわち通電中)に発熱に至る場合がある。
また、例えば、圧着により電線・ケーブルの導体と端子や導体接続管とを接続する際にダイスでかしめる位置が所定の位置からずれると、押し込み側ダイスの押し込み部によって接続筒部が押し込まれる際にせん断が生じ、接続筒部が割れてしまう場合がある。
さらに、例えば、圧縮により電線・電線・ケーブルの導体と端子や導体接続管とを接続する際にダイスでかしめる位置が所定の位置からずれる場合も問題が生じ得る。すなわち、例えば六角圧縮の場合、端子では1/3重ねで羽子板部側から電線・ケーブル側に向かって、導体接続管では同じく1/3重ねで中央から左右交互に圧縮していくが、例えば、次の圧縮をする際に、誤って1/3重ねずに間隔をあけて圧縮すると、所定の接触抵抗が得られなくなる場合がある。また、圧縮後の導体接続管の表面にバリができてしまい、その上に形成する半導電層や絶縁層に損傷を与えたり、さらにはバリを基点に絶縁破壊を起こす可能性もある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、電線・ケーブルの導体が挿入された接続筒部をダイスでかしめて接続する際にダイスで接続筒部の所定の位置をかしめることができるように、ダイスと接続筒部との位置合わせを適切かつ容易に行うことが可能な接続筒部、端子、圧着用のダイス、接続構造及び施工方法を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられることで前記導体と接続される接続筒部において、
前記接続筒部の表面には、前記導体が挿入された前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられており、
前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の接続筒部において、
前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部及び前記接続筒部の表面に設けられた凹部又は凸部は、点状、長円状又は帯状に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の接続筒部において、
前記接続筒部の表面に複数の前記凹部又は凸部が設けられており、
複数の前記凹部又は凸部は、圧着用のダイスで前記接続筒部をかしめる際に、前記圧着用のダイスのうち押し込み側ダイスのセンター移動する際に前記センターが描く軌跡の延長線と前記表面との交点を中心として点対称の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、接続筒部と導体とを接続する施工方法において、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接続筒部について
前記電線・ケーブルの導体の各サイズのうち、少なくとも隣り合う前記サイズの前記導体と接続される他の接続筒部とは、その表面に設けられる前記凹部又は凸部の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つを互いに異ならせることにより接続筒部とダイスを適合させて前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、端子において、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された接続筒部を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、挿入された電線・ケーブルの導体ごと接続筒部をかしめることで前記導体と前記接続筒部とを接続する圧着用のダイスにおいて、
前記圧着用のダイスの内壁面には、前記接続筒部の表面の、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられた、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部と係合する凸部又は凹部が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の圧着用のダイスにおいて、
前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた前記凸部又は凹部の表面の任意の点における法線ベクトルと前記接続筒部の取り外し方向とのなす角が90°以下であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、接続筒部と導体とを接続する施工方法において、
請求項5又は請求項6に記載の圧着用のダイスについて
前記圧着用のダイスのうち、少なくとも隣り合うサイズの前記導体と前記接続筒部との接続に用いられる他の圧着用のダイスとは、その内壁面に設けられる前記凸部又は凹部の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つを互いに異ならせることにより接続筒部とダイスを適合させて前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられることで前記導体と接続される接続筒部、及び前記導体が挿入された前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスにおいて、
前記接続筒部の表面には、前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられており、
前記圧着用のダイスの内壁面には、前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部と係合する前記凸部又は凹部が設けられており、
前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、電線・ケーブルの導体と端子とを接続する接続構造において、
前記端子の接続筒部の表面に、前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が形成されており、
前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスにより前記接続筒部が挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられる際に前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれた位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、圧着用のダイスを用いて接続筒部と電線・ケーブルの導体
とを接続する施工方法において、
表面の、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられた前記接続筒部に前記導体を挿入し、
前記接続筒部を、内壁面に凸部又は凹部が設けられた前記圧着用のダイスに、前記接続筒部の前記凹部又は凸部と前記圧着用のダイスの前記凸部又は凹部とが係合する状態でセットし、
前記圧着用のダイスで、挿入された前記導体ごと前記接続筒部をかしめることで前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする。
本発明によれば、電線・ケーブルの導体が挿入された接続筒部をダイスでかしめて接続する際に、接続筒部に設けられた凹部等をダイスに設けられた凸部等と係合させることで、ダイスと接続筒部との位置合わせを適切かつ容易に行うことが可能となり、ダイスで接続筒部の所定の位置を適切にかしめることが可能となる。
(A)第一の実施形態に係る接続筒部を有する端子を示す斜視図であり、(B)第一の実施形態に係るダイスを構成する受け側ダイスを示す斜視図である。 (A)端子がダイス内にセットされた状態を表す斜視図であり、(B)断面図である。 (A)接続筒部を受け側ダイスに対して誤った位置にセットした例を表す図であり、(B)接続筒部の根元の部分が破壊されることを表す図である。 (A)接続筒部が受け側ダイスに対して正しい位置にセットされた状態を表す図であり、(B)接続筒部が適切にかしめられることを表す図である。 (A)第二の実施形態に係る接続筒部を有する導体接続管を示す斜視図であり、(B)第二の実施形態に係るダイスを構成する受け側ダイスを示す斜視図である。 導体接続管がダイス内にセットされた状態を表す斜視図である。 第二の実施形態で手順に従って六角圧縮を行うと重ね代が自動的にダイス幅の1/3になることを説明する図である。 接続筒部の凹部が圧着用のダイスの押し込み側ダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられている状態を表す図である。 接続筒部の凹部が圧着用のダイスの押し込み側ダイスの押し込み部により押し込まれた位置を避けた位置に設けられている接続構造の例を表す図である。 複数の凹部が押し込み側ダイスの押し込み部のセンターの移動方向と表面との交点を中心として点対称の位置に設けられた接続筒部の例を表す図である。 電線・ケーブルの導体を(A)一方側から、(B)他方側から挿入した接続筒部を受け側ダイスにセットした状態を表す図である。 図10の接続筒部の複数の凹部に対応する複数の位置に凸部が設けられた受け側ダイスを表す平面図である。 (A)凹部の下側を窄まらない形状に形成した接続筒部の例を表す図であり、(B)接続筒部の凹部が受け側ダイスの凸部に倣って変形する状態を表す図である。 (A)受け側ダイスに設けられた凸部の別の例を表す図であり、(B)接続筒部の凹部が受け側ダイスの凸部に倣って変形する状態を表す図である。 (A)受け側ダイスに設けられた凹部の例を表す図であり、(B)接続筒部が受け側ダイスの凹部に倣って変形する状態を表す図である。 図14(B)の場合にかしめられた接続筒部を取り外す方向を変える場合を表す図である。 (A)、(B)かしめられた接続筒部を受け側ダイスの凸部に引っ掛からずに取り外すことが可能な凸部の形状の例を表す図である。 (A)接続筒部の凹部と受け側ダイスの凸部とが疑似係合している状態を表す図であり、(B)凸部の大きさと形状を変えると凹部と凸部が係合しなくなることを表す図である。 接続筒部の凹部と受け側ダイスの凸部とがガタついた状態で係合している状態を表す図である。 (A)接続筒部の凹部、(B)受け側ダイスの凸部の形状を変えた例を表す図である。 (A)接続筒部の凹部、(B)受け側ダイスの凸部の形状を変えた別の例を表す図である。 (A)接続筒部の凹部、(B)受け側ダイスの凸部の位置を変えた例を表す図である。 接続筒部の凹部の位置を変えた別の例を表す図である。 受け側ダイスの凸部の数を変えた例を表す図である。 (A)受け側ダイスの構成例Aを示す斜視図であり、(B)B-B線に沿う断面図である。 (A)~(C)受け側ダイスの構成例Aで凸部の数や位置を変えた構成を示す斜視図である。 受け側ダイスの構成例Bを示す斜視図である。 (A)受け側ダイスの構成例Cを示す斜視図であり、(B)C-C線に沿う断面図であり、(C)拡大図である。 (A)帯状の凸部の断面形状を台形状とした場合の受け側ダイスを示す斜視図であり、(B)D-D線に沿う断面図である。 第六の実施形態における受け側ダイスの構成例Dを示す斜視図である。 図29のA-A線に沿う断面図であり、ダイスとセットされた接続筒部との配置関係を表す図である。 (A)、(B)受け側ダイスの構成例Dで帯状の凸部を断続的に形成した変形例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る接続筒部、端子、圧着用のダイス及び接続構造について、いくつかの実施の形態を例示して説明する。ただし、以下に述べる各実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の各実施形態や図示例に限定するものではない。
本発明では、端子や導体接続管の接続筒部に電線・ケーブルの導体が挿入され、ダイスにより、挿入された電線・ケーブルの導体ごと接続筒部がかしめられる(圧着、圧縮される)ことで、電線・ケーブルの導体と端子とが電気的、機械的に接続される。
そして、その際、端子や導体接続管の接続筒部の表面には、接続筒部をかしめるダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する凹部又は凸部が設けられている。
また、ダイスの内壁面には、接続筒部の表面に設けられた凹部又は凸部と係合する凸部又は凹部が設けられている。
なお、以下では、圧着により電線・ケーブルの導体と端子とを接続し、圧縮により導体と導体接続管とを接続する場合について説明するが、導体と端子とを圧縮により接続したり、導体と導体接続管とを圧着により接続したりする場合もあることは言うまでもない。そして、以下では、後者の場合については説明を省略するが、前者の場合と同様に説明することが可能であり、本発明には後者の場合も含まれる。
また、以下では、接続筒部の表面に凹部が設けられており、ダイスの内壁面に凸部が設けられている場合について説明するが、本発明はこの場合に限定されず、反対に、接続筒部の表面に凸部が設けられており、ダイスの内壁面に凹部が設けられていてもよい。
[第一の実施形態]
この実施形態では、ダイス40による圧着により電線・ケーブル50の導体51と端子20の接続筒部10とを接続する場合を例示して、本発明の最も基本的な構成について説明する。
図1(A)は本実施形態に係る接続筒部10を有する端子20、図1(B)は本実施形態に係るダイス40を構成する受け側ダイス42を示す斜視図であり、図2(A)、(B)は、端子20がダイス40内にセットされた状態を表す斜視図及び断面図である。なお、図2(A)では、電線・ケーブル50や導体51の図示が省略されている。また、後述する図3(A)、(B)以下の各図においても電線・ケーブル50や導体51の図示が省略される場合があるが、圧着や圧縮が接続筒部10に電線・ケーブル10の導体11が挿入されている状態で行われることは言うまでもない。
図1(A)に示すように、端子20は、主に、孔22を有する羽子板部21と、内部に空洞が設けられた略円筒状の接続筒部10とを備えて構成されており、開口部10Bから接続筒部10内に電線・ケーブル50の導体51(図2(B)参照)を挿入することができるようになっている。
そして、本実施形態では、端子20の接続筒部10の表面10Aには、所定の位置に凹部11が設けられている。
本実施形態では、ダイス40は圧着用のダイスであり、図2(A)に示すように、押し込み側ダイス41と受け側ダイス42とを備えて構成されている。なお、ダイス40は、押し込み側ダイス41と受け側ダイス42の2つのパーツで構成されている場合に限定されず、3つ以上のパーツで構成されていてもよい。
ダイス40の押し込み側ダイス41には、端子20の接続筒部10をかしめるための押し込み部41A(凸部等ともいう。)が設けられている。
また、本実施形態では、図1(B)や図2(A)に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aには、所定の位置に、端子20の接続筒部10の表面10Aに設けられた凹部11と略同形で凹凸が逆の点状の凸部43が設けられている。
このように構成すると、図2(B)に示すように、圧着を行うために、電線・ケーブル50の導体51が挿入された端子20の接続筒部10を受け側ダイス42にセットすると、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合する。なお、端子20の接続筒部10を受け側ダイス42にセットした後で、電線・ケーブル50の導体51を接続筒部10に挿入してもよい(以下同じ。)。
そして、上記のように、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合すると、ダイス40内で接続筒部10が軸方向(すなわち接続筒部10に挿入された電線・ケーブル50の導体51の延在方向。図中の矢印参照)に移動しなくなる。
そのため、本実施形態では、端子20の接続筒部10をダイス40の受け側ダイス42上にセットする際に、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させることで、接続筒部10がダイス40(受け側ダイス42)に対して容易かつ適切に位置決めされる。
そして、その際、凹部11を接続筒部10の表面10Aの適切な位置に設け、凸部43を受け側ダイス42の内壁面42Aの適切な位置に設けることで、ダイス40により接続筒部10をかしめて電線・ケーブル50の導体51と接続筒部10とを圧着により接続する際に押し込み側ダイス41の押し込み部41Aでかしめる位置が所定の位置からずれてしまうことを的確に防止することが可能となる。
以下、具体的に説明する。いま仮に、本実施形態のように接続筒部10やダイス40に凹部11や凸部43が設けられておらず、接続筒部10がダイス40内で接続筒部10の軸方向に移動できる状態になっているとする。
このような状態で接続筒部10をダイス40でかしめる際、例えば、図3(A)に示すように、接続筒部10の表面10Aの軸方向の中心Cに押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCdが当たるような位置に接続筒部10をセットしてしまうケースがある。
そして、この状態で押し込み側ダイス41を移動させてその押し込み部41Aを接続筒部10に押し込むと、図3(B)に示すように、接続筒部10の根元の部分αにせん断力がかかり、その部分αで接続筒部10が破壊されてしまう場合がある。
また、図示を省略するが、例えば、押し込み側ダイス41の押し込み部41Aを、図3(A)に示した位置よりも接続筒部10の開口部10B側に寄った位置(図中ではより右側の位置)で接続筒部10に押し込んでかしめても、電線・ケーブル50の導体51が端子20から抜けてしまったり、端子20(接続筒部10)と導体51との接続不良が生じたりしてしまう場合がある。
それに対し、本実施形態のように構成すると、図4(A)に示すように、接続筒部10を受け側ダイス42にセットすると、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合して位置決めされ、ダイス40内で接続筒部10が軸方向に移動しなくなる。
そして、この状態で押し込み側ダイス41の押し込み部41Aを接続筒部10に押し込むと、押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCdが接続筒部10の表面10A上の正しい位置Cに適切に当たる状態になる。そして、さらに押し込むことで、上記のような問題が生じることなく図4(B)に示すように接続筒部10を適切にかしめることが可能となり、接続筒部10と電線・ケーブル50の導体51とを適切に接続することが可能となる。
なお、図4(A)、(B)中のC10については後で説明する。また、凹部11が設けられる接続筒部10の表面10Aの「所定の位置」や、凸部43が設けられる受け側ダイス42の内壁面42Aの「所定の位置」は、上記のように、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合して位置決めされた状態で押し込み側ダイス41の押し込み部41Aを接続筒部10に押し込むと、押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCdが接続筒部10の表面10A上の正しい位置Cに当たった状態で接続筒部10をかしめることができるような位置をいう。
本実施形態では、以上のように、電線・ケーブル50の導体51が挿入された接続筒部10をダイス40でかしめて圧着により接続する際に、接続筒部10をダイス40の受け側ダイス42上にセットすると、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合し、接続筒部10がダイス40(受け側ダイス42)に対して容易かつ適切に位置決めされる。そのため、この状態で、押し込み側ダイス41を押し込んで接続筒部10をかしめることで、ダイス40で接続筒部10の所定の位置を適切にかしめることが可能となる。
そして、現場の作業員は、ダイス40で電線・ケーブル50の導体51と端子20の接続筒部10とを圧着により接続する際、自らの経験や勘に頼らずとも、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させて接続筒部10を受け側ダイス42にセットするだけで、接続筒部10が適切に位置決めされた状態で圧着を行うことが可能となる。そのため、作業員は、圧着作業を容易かつ適切に行うことが可能となる。
[凹部と凸部との係合について]
なお、以下の実施形態においても同様であるが、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43は、前述したように、上記のようにそれらが係合することで接続筒部10がダイス40に対して位置決めされ、それにより接続筒部10の適切な位置をかしめることを可能とするものである。
そのため、凹部11と凸部43とが相対的に動かない状態で係合するものであることが望ましい。すなわち、それらを係合した際、接続筒部10の凹部11内で受け側ダイス42の凸部43が動き回ることがない状態で係合するものであることが望ましい。ただし、後述する図15(A)に示すように(なお、同図では接続筒部10の凸部12と受け側ダイス42の凹部44とが係合している。)、凹部11と凸部43とが必ずしも嵌合するもの(すなわち隙間なく係合するもの)でなくてもよい。
[第二の実施形態]
上記の第一の実施形態では、ダイス40(圧着用のダイス)で圧着により電線・ケーブル50の導体51と接続筒部10とを接続する場合について説明した。しかし、本発明は、ダイス40(圧縮用のダイス)で圧縮により電線・ケーブル50の導体51と接続筒部10とを接続する場合についても適用することができ、第一の実施形態と同様に構成することが可能である。
以下、ダイス40(圧縮用のダイス)で電線・ケーブル50の導体51と導体接続管30の接続筒部10とを圧縮により接続して電線・ケーブル50を延長する場合を例示して、具体的に説明する。
図5(A)は本実施形態に係る接続筒部10を有する導体接続管30、図5(B)は本実施形態に係るダイス40を構成する受け側ダイス42を示す斜視図であり、図6は、導体接続管30がダイス40内にセットされた状態を表す斜視図である。なお、図5(B)、図6では、ダイス40として接続筒部10の六角圧縮に用いられるダイスが示されている。
図5(A)に示すように、導体接続管30は、略円筒状の接続筒部10で構成されており、両端の開口部10Bから接続筒部10内に電線・ケーブル50の導体51(図6参照)をそれぞれ挿入することができるようになっている。
そして、本実施形態では、導体接続管30の接続筒部10の表面10Aには、所定の位置に、接続筒部10の軸方向に直交する方向に延びる溝状の凹部11が設けられている。
図6に示すように、ダイス40は圧縮ダイス41と受け側ダイス42とを備えて構成されているが、本実施形態においても、ダイス40は、圧縮ダイス41と受け側ダイス42の2つのパーツで構成されている場合に限定されず、3つ以上のパーツで構成されていてもよい。
そして、本実施形態では、図5(B)や図6に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aには、所定の位置に凸部43が設けられている。
なお、図5(A)、(B)や図6では、接続筒部10の表面10Aの両側(すなわち接続筒部10の中心軸に対して対称な位置)に凹部11がそれぞれ設けられ、それらに対応するように、受け側ダイス42の内壁面42Aの両側に凸部43がそれぞれ設けられている場合が示されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、接続筒部10の表面10Aの片側や受け側ダイス42の内壁面42Aの片側に凹部11や凸部43が設けられていてもよい。
また、このように、受け側ダイス42の凸部43を、必ずしも図2(A)、(B)や図4(A)、(B)に示したように内壁面42Aの底部に設ける必要はなく、図5(A)、(B)に示したように内壁面42Aの底部以外の位置に設けるように構成することも可能である。
上記のように構成すると、図6に示すように、圧縮を行うために、電線・ケーブル50の導体51が挿入された導体接続管30の接続筒部10を受け側ダイス42にセットすると、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合して、ダイス40内で接続筒部10が軸方向に移動しなくなる。
そのため、本実施形態においても、導体接続管30の接続筒部10をダイス40の受け側ダイス42上にセットする際に、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させることで、接続筒部10がダイス40(受け側ダイス42)に対して容易かつ適切に位置決めされる。
そして、圧縮(六角圧縮)を行う際には、まず、図6に示したように、導体接続管30の接続筒部10のうち中央部分が受け側ダイス42上に位置するように接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させて位置決めして、接続筒部10を受け側ダイス42にセットする。そして、圧縮ダイス41を接続筒部10や受け側ダイス42側に移動させて圧縮する。
続いて、図6に示した例で言えば、例えば、接続筒部10を図中左斜め上側に移動させて接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させてセットして圧縮する。
そして、接続筒部10を、今度は、図6に示した状態から図中右斜め下側に移動させて接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させてセットして圧縮する。
必要があれば、その動作を左右交互に繰り返して圧縮(六角圧縮)が行われる。
本実施形態では、以上のように、電線・ケーブル50の導体51が挿入された接続筒部10をダイス40でかしめて圧縮により接続する際に、接続筒部10をダイス40の受け側ダイス42上にセットすると、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合し、接続筒部10がダイス40(受け側ダイス42)に対して容易かつ適切に位置決めされる。そのため、この状態で、圧縮ダイス41で圧縮して接続筒部10をかしめることで、ダイス40で接続筒部10を適切にかしめる(圧縮する)ことが可能となる。
そして、現場の作業員は、ダイス40で電線・ケーブル50の導体51と導体接続管30の接続筒部10とを圧縮により接続する際、自らの経験や勘に頼らずとも、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させて接続筒部10を受け側ダイス42にセットするだけで、接続筒部10が適切に位置決めされた状態で圧縮を行うことが可能となる。
そのため、作業員は、圧縮作業を容易かつ適切に行うことが可能となる。
なお、前述したように、六角圧縮を行う場合、まず、電線・ケーブル50の導体51が両端からそれぞれ挿入された導体接続管30(接続筒部10)の中央部分を圧縮し、続いて1/3重ねで左右交互に圧縮していくように作業の手順が決められている。
そのため、受け側ダイス42の内壁面42Aに設けられた凸部43は、受け側ダイス42の両端部から、かしめる際の重ね代D(すなわちダイス幅の1/3)の半分の長さd(すなわちダイス幅の1/6)だけ内側の位置にそれぞれ設けられていることが望ましい。
このように構成すると、図7に示すように、導体接続管30の接続筒部10のうち中央部分が受け側ダイス42上に位置するように接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させて位置決めしてセットして(図中上段参照)圧縮した後、例えば受け側ダイス42を図中右側に移動させて(あるいは接続筒部10を左側に移動させて)接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させると(図中中段参照)、かしめる際の重ね代Dが自動的にダイス幅の1/3になる。
また、その状態で圧縮した後、受け側ダイス42を図中左側に移動させて(あるいは接続筒部10を右側に移動させて)接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させると(図中下段参照)、やはりかしめる際の重ね代Dが自動的にダイス幅の1/3になる。
すなわち、上記のように構成すれば、接続筒部10と受け側ダイス42とを相対的に移動させて接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とを係合させるだけで、1/3重ねを自動的に実現することが可能となる。
そのため、現場の作業員は、自らの経験や勘に頼らずとも、決められた1/3重ねで適切に圧縮により電線・ケーブル50の導体51と導体接続管30の接続筒部10とを接続することが可能となる。しかも、それを容易に行うことが可能となる。
また、このように電線・ケーブル50の導体51と導体接続管30の接続筒部10とが適切に接続されるため、所定の接触抵抗が得られなくなったり、圧縮後の導体接続管30の表面にバリができてしまったりする問題が生じることを防止することが可能となる。
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態として、第一の実施形態で説明した端子20の接続筒部10の表面10Aに設けられる凹部11の数や受け側ダイス42の内壁面42Aに設けられる凸部43の数等の他の例を、図8以下の各図に基づいて説明する。
図2(B)等では、端子20の接続筒部10に対して電線・ケーブル50の導体51を図中右側から挿入した状態で圧着により接続する場合について説明した。しかし、現場によっては、端子20の向きを逆向きにして、左側からくる電線・ケーブル50を接続しなければならない場合もある。
その際、例えば図4(A)に示した構成では、受け側ダイス42に対して単に接続筒部10の向きを逆向きにして(すなわち接続筒部10に電線・ケーブル50の導体51が図中左側から挿入されている状態にして)凹部11と凸部43とを係合させると、図示を省略するが、接続筒部10の開口部10B側が受け側ダイス42に僅かに載るだけの状態になり、接続筒部10を受け側ダイス42の適切な位置にセットすることができない。
そのため、図4(A)等に示した構成の端子20やダイス40を用いる場合、電線・ケーブル50の向きが変わるたびにダイス40を工具から一旦外して向きを変えたり、作業員が体の向きを入れ替えて(例えば前向きの状態から後ろ向きの状態に入れ替えて)ダイス40の向きを変える等しなければならなくなるが、それでは作業に手間がかかる。
そこで、図4(A)等に示したように構成する場合、例えば、接続筒部10の表面10Aや受け側ダイス42の内壁面42Aに設ける凹部11や凸部43を、図4(A)における押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCdと位置Cとを結ぶ線(図中の1点鎖線参照)をさらに下方に延長した位置C10(いわゆる中央の位置)に設ける構成とすることが考えられる。このように構成すれば、電線・ケーブル50の向き(すなわち端子20の向き)が変わっても、ダイス40の向きを変える必要はなくなる。
しかし、凹部11や凸部43を接続筒部10や受け側ダイス42の中央の位置C10に設けると、その部分での圧縮率が下がってしまう。
そのため、それを補うための設計や新たな構成等が必要になる。そのため、凹部11や凸部43は、できるだけかしめに影響のない位置(特にかしめにおける圧縮率に影響のない位置)に設けることが望ましい。
すなわち、図8に示すように、接続筒部10の表面10Aに設けられた凹部11は、圧着用のダイス40の押し込み側ダイス41の押し込み部41Aにより押し込まれる位置Rを避けた位置に設けられていることが望ましい。
そして、このように構成する場合、図9に示すように、電線・ケーブル50の導体51と端子20(又は導体接続管30。以下同じ。)とを接続する接続構造では、端子20の接続筒部10の表面10Aに凹部11が形成されており、凹部11が、圧着用のダイス40により接続筒部10が挿入された電線・ケーブル50の導体51ごとかしめられる際に圧着用のダイス40の押し込み側ダイス41の押し込み部41Aにより押し込まれた位置Rを避けた位置に設けられている状態になっている。
なお、図9は、導体51に端子20が接続された電線・ケーブル50を、端子20の真上から見た図である。
以下、ダイス40の向きを変えずに端子20や接続筒部10の向きを変えても凹部11と凸部43が係合する例について説明する。
[第三の実施形態-その1]
この場合、例えば、図10に示すように、接続筒部10の表面10Aに複数の凹部11を設け、複数の凹部11を、押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCd(図4(A)、(B)参照)の移動方向と表面10Aとの交点C10を中心として点対称の位置にそれぞれ設けるように構成することが可能である。
なお、複数の凹部11は図10のように2つである必要はなく、3つ以上設けられてもよい。ただし、交点C10を中心として点対称の位置にある複数の凹部11同士は、大きさが同じで形状が点対称になるように設けられる。
このように構成すると、図11(A)に示すように、電線・ケーブル50の導体51を図中右側から挿入した状態の接続筒部10を受け側ダイス42にセットする際には、複数の凹部11のうちの一方の凹部11(この場合は接続筒部10の開口部側の凹部11)が受け側ダイス42に設けられた凸部43と係合する。また、図11(B)に示すように、電線・ケーブル50の導体51を図中左側から挿入した状態の接続筒部10を受け側ダイス42にセットする際には、複数の凹部11のうち反対側の凹部11(この場合は接続筒部10の根元側の凹部11)が受け側ダイス42に設けられた凸部43と係合する。
そして、両方の凹部11は、押し込み側ダイス41の押し込み部41AのセンターCdの位置(すなわち上記の点C10)を中心として点対称の位置に設けられているため、接続筒部10を図11(A)、(B)のいずれの状態でセットしても、押し込み側ダイス41の押し込み部41Aで接続筒部10を適切にかしめる(圧着する)ことが可能となる。
このように、接続筒部10を図10に示したように構成することで、電線・ケーブル50の向きが変わっても、ダイス40の向きを変えることなくダイス40に対して接続筒部10や端子20の向きを変えるだけで、接続筒部10をダイス40で適切にかしめて端子20を電線・ケーブル50の導体51に適切に接続することが可能となる。
[第三の実施形態-その2]
また、上記の例では、接続筒部10の凹部11のみを複数設ける場合について説明したが、ダイス40の受け側ダイス42にも凸部43を複数設けるように構成することも可能である。
その場合、図12に示すように、接続筒部10に設けられた複数の凹部11に対応する受け側ダイス42の内壁面42Aの各位置に複数の凸部43をそれぞれ設けるように構成される。
このように構成すれば、上記の例と同様に、ダイス40にセットする接続筒部10の向きを変えても、接続筒部10の複数の凹部11と受け側ダイス42の複数の凸部43とがそれぞれ係合するため、接続筒部10の向きを変えても受け側ダイス42に対して接続筒部10が適切な位置に位置決めされる。
そのため、電線・ケーブル50の向きが変わっても、ダイス40の向きを変えることなくダイス40に対して接続筒部10や端子20の向きを変えるだけで、接続筒部10をダイス40で適切にかしめて端子20を電線・ケーブル50の導体51に適切に接続することが可能となる。
[第四の実施形態]
次に、第四の実施形態として、受け側ダイス42の内壁面42Aに設けられる凸部43の形状の他の例を、図13(A)、(B)以下の各図に基づいて説明する。
なお、図13(A)、(B)等では、図を見やすくするために、接続筒部10に対して、接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43が、実際の比率よりも相対的に大きく記載されている。また、図13(A)、(B)等では、電線・ケーブル50や導体51のほか接続筒部10内の空洞の図示も省略されている。
また、以下では、圧着用のダイス40で端子20の接続筒部10をかしめて電線・ケーブル50の導体51と接続筒部10とを圧着により接続する場合について説明し、導体51と端子20の接続筒部10とを圧縮により接続したり導体51と導体接続管30の接続筒部10とを圧着や圧縮により接続する場合については説明を省略するが、それらの場合も同様に説明される。後述する第五の実施形態でも同様である。
第一の実施形態から第三の実施形態では、受け側ダイス42に設けられる凸部43が半球状である場合(図5(B)等に示した圧縮用のダイス40の受け側ダイス42では球を半分に切断した形状である場合)について説明したが、凸部43は、円柱状、円錐状、角柱状、角錐状、星型、波型等の他の形状であってもよい。
しかし、その際、受け側ダイス42の凸部43が、例えば図13(A)に示すように図中下側が窄まった形状である場合、同図に示すように接続筒部10の凹部11を図中下側が窄まらない形状に形成しても、ダイス40で接続筒部10をかしめる際に接続筒部10の凹部11が受け側ダイス42の凸部43に倣って変形して、図13(B)に示すように受け側ダイス42の凸部43の下側の窄まった部分に入り込む場合がある(図中の矢印参照)。
そのため、かしめられた接続筒部10を受け側ダイス42から取り外す際に、変形した凹部11が受け側ダイス42の凸部43に食い込んで引っ掛かり、接続筒部10を取り外しにくくなったり取り外せなくなったりし得る。
また、受け側ダイス42の凸部43が半球状であっても、例えば受け側ダイス42の凸部43が図14(A)に示すような位置に設けられている場合には、ダイス40で接続筒部10をかしめる際に接続筒部10の凹部11が受け側ダイス42の凸部43に倣って変形して、図14(B)に示すように受け側ダイス42の凸部43の下側に入り込む場合がある(図中の矢印参照)。
そのため、この場合も、圧着や圧縮が完了して受け側ダイス42から接続筒部10を取り外す際に、変形した凹部11が受け側ダイス42の凸部43に食い込んで引っ掛かり、接続筒部10を取り外しにくくなったり取り外せなくなったりし得る。
さらに、上記の現象は、受け側ダイス42の内壁面42Aに凹部44を設ける場合も同様に発生し得る(この場合、接続筒部10の表面10Aには凸部12が設けられる。)。すなわち、例えば図15(A)に示すように受け側ダイス42の内壁面42Aに図中上側が窄まった凹部44を設けた場合、ダイス40で接続筒部10をかしめる際に接続筒部10が受け側ダイス42の凹部44に倣って変形して、図15(B)に示すように受け側ダイス42の凹部44内に入り込む場合がある(図中の矢印参照)。
そのため、この場合も、圧着や圧縮が完了して受け側ダイス42から接続筒部10を取り外す際に、受け側ダイス42の凹部44内を充填するように変形した接続筒部10の凸部12が受け側ダイス42の凹部44に食い込んで引っ掛かり、接続筒部10を取り外しにくくなったり取り外せなくなったりし得る。
なお、図14(A)、(B)に示した例では、図14(B)の状態から接続筒部10を取り外す際、図16に示すように、受け側ダイス42に対して斜め方向(図中の矢印参照)に取り外すようにすれば、接続筒部10の変形した凹部11が受け側ダイス42の凸部43に引っ掛からずに接続筒部10を取り外すことができるため、上記のような変形した接続筒部10の凹部11による引っ掛かりの問題は解消できる。
しかし、そのためには、受け側ダイス42のうち図中βで示した部分を予め取り除いておかないと接続筒部10を取り外すことができないが、βの部分を予め取り除いてしまうと接続筒部10を適切にかしめることができなくなるなど、ダイスとして機能しなくなるおそれがあり、現実的な対応とは言い難い。
そこで、受け側ダイス42の内壁面42Aに設けられる凸部43(又は凹部44。以下同じ。)は、ダイス40によりかしめられた接続筒部10を受け側ダイス42から取り外す際に、接続筒部10の凹部11(又は凸部12。以下同じ。)が受け側ダイス42の凸部43に引っ掛からずスムーズに受け側ダイス42から取り外すことが可能な形状に形成されていることが望ましい。
なお、上記の第二の実施形態において、接続筒部10の凹部11を、接続筒部10の軸方向に直交する方向に延びる溝状に設けた理由も、ダイス40によりかしめられた接続筒部10を取り外す際に、接続筒部10の凹部11が受け側ダイス42の凸部43に引っ掛からないようにするためである。
上記の形状を別の言い方で表すと、上記の例からも分かるように、受け側ダイス42の凸部43の形状を、ダイス40で接続筒部10をかしめる際に受け側ダイス42の凸部43に倣って変形した接続筒部10の凹部11が受け側ダイス42の凸部43に食い込まないような形状とすることが望ましい。
あるいは、受け側ダイス42の凸部43の形状を、かしめられた接続筒部10を受け側ダイス42から取り外す際の取り外し方向から受け側ダイス42の凸部43を見た場合に凸部43の表面の各部分が見えるか他の部分と重なって見える形状(すなわち他の部分で覆い隠されていて見えない部分がない形状)とすることが望ましい。
さらに言えば、受け側ダイス42の凸部43の形状を、図17(A)に示すように、凸部43の表面の任意の点における法線ベクトルBと接続筒部10の取り外し方向Aとのなす角θが90°以下(θ≦90°)であるような形状であることが望ましい。
そして、これは、受け側ダイス42に凹部44を設ける場合(この場合、接続筒部10には凸部12を設ける。)も同様であり、受け側ダイス42の凸部43の形状を、図17(B)に示すように、凹部44の表面の任意の点における法線ベクトルBと接続筒部10の取り外し方向Aとのなす角θが90°以下(θ≦90°)であるような形状であることが望ましい。
以上のように構成すれば、ダイス40によりかしめられた接続筒部10を受け側ダイス42から取り外す際に、接続筒部10の凹部11や凸部12が受け側ダイス42の凸部43や凹部44に食い込んで引っ掛かることなく、スムーズに受け側ダイス42から取り外すことが可能となる。
[第五の実施形態]
ところで、前述したように、ダイス40で端子20や導体接続管30の接続筒部10をかしめる場合、接続筒部10に挿入する電線・ケーブル50の導体51のサイズ(22、38、60mm等)に見合ったダイス40が用いられる。
導体51のサイズに適合しないダイス40が用いられると、以下のような問題が生じ得る。
例えば、適用サイズより小さなサイズ用のダイス40を使って接続筒部10をかしめると、押し込み側ダイス41が接続筒部10に規定の押し込み深さよりも深く押し込まれるため、接続筒部10に挿入されている導体51が断線してしまうおそれがある。
ダイス40は、例えば圧着の場合、押し込み側ダイス41の押し込み部41Aの先端が規定の押し込み深さを保つようにするために、その深さになると押し込み側ダイス41と受け側ダイス42とがぶつかり、それ以上、深く入り込まないようになっているものがある。そのため、上記とは反対に、適用サイズより大きなダイス40を使ってかしめると、今度はかしめは甘くなってしまい、所定の圧縮率(変形率)が得られない。そして、そのような状態になると、接触抵抗が所定の値よりも高くなって使用中に発熱に至るおそれがあり、また、かしめが甘いと導体が抜けてしまうおそれもある。
そのため、前述したように、ダイス40で接続筒部10をかしめる際には、接続筒部10に挿入する電線・ケーブル50の導体51のサイズに見合ったダイス40を適切に選定して接続筒部10をかしめることが必要となる。
そして、本発明の上記の各実施形態で説明した構成を用いると、接続筒部10の表面10Aに設けられる凹部11(又は凸部12。以下同じ。)やそれと係合する受け側ダイス42の内壁面42Aに設けられる凸部43(又は凹部44。以下同じ。)の大きさや形状等を変えることで、上記のようなダイス40の選定間違いを的確に防止することが可能となる。
そして、ダイス40の選定間違いは、特に、電線・ケーブル50の導体51の隣り合うサイズ(すなわち22mmと38mm、38mmと60mm等)の間で生じやすい。
そのため、電線・ケーブル50の導体51の各サイズのうち、少なくとも隣り合うサイズの導体51と接続される接続筒部10同士では、その表面に設けられる凹部11の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つが互いに異なるように構成することが望ましい。
また、ダイス40のうち、少なくとも隣り合うサイズの導体51のと接続筒部10との接続に用いられるダイス40同士では、受け側ダイス42のう内壁面42Aに設けられる凸部43の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つが互いに異なるように構成されることが望ましい。
以下、上記の点について、いくつかの構成例を挙げて具体的に説明する。
[構成例1]
前述したように、接続筒部10の表面10Aに単数又は複数の凹部11を設け、受け側ダイス42の内壁面42Aに単数又は複数の凸部43を設ける場合(図4(A)、(B)や図11(A)、(B)等参照)、例えば、少なくとも隣り合うサイズ用のダイス40同士で、凹部11や凸部43の大きさを変えるように構成することが可能である。
例えば、22mm用の接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43よりも38mm用の接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の大きさを大きくする。
しかし、隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の大きさを単に変えただけでは、例えば38mm用の受け側ダイス42に22mm用の接続筒部10をセットした場合、図18(A)に示すように、凹部11と凸部43とが一応係合した状態(すなわちそれらが相対的に動かない状態)になる場合がある(なお、以下、このような係合を疑似係合という。)。
そして、そのような場合、作業員が、凹部11と凸部43とが係合したためダイス40の選定を間違っていないと勘違いして作業を行い、上記のような問題が生じてしまう場合があり得る。
そのため、隣り合うサイズ同士で凹部11や凸部43の大きさを変えただけでは疑似係合が生じるような場合には、例えば図18(B)に示すように、凸部43の大きさだけでなく形状も変えることで、凹部11と凸部43とが係合(疑似係合)しなくなる。
そして、この場合は、作業員は、受け側ダイス42に接続筒部10をセットして接続筒部10を動かしても凸部43と係合しないため、サイズを間違えたと的確に認識して、接続筒部10(及びそれに挿入する電線・ケーブル50の導体51)に見合ったダイス40を的確に選び直すことが可能となるため、上記のようなダイス40の選定間違いやそれに起因する問題が生じることを的確に防止することが可能となる。
なお、上記のように構成する場合、例えば、上記とは逆に、22mm用の受け側ダイス42に38mm用の接続筒部10をセットした場合、図19に示すように、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合したような状態になる。しかし、この場合は、接続筒部10を受け側ダイス42上で動かすと、接続筒部10が少し動くと凹部11と凸部43とが当たり、接続筒部10を別の方向に動かすと接続筒部10が少し動いて凹部11と凸部43とが当たる状態になる。
そのため、作業員は、このように凸部43が凹部11内でいわばガタつく状態であることを確認した場合には、サイズを間違えたと認識して、接続筒部10や導体51に見合ったダイス40(上記の場合は38mm用のダイス)を的確に選び直すことができる。そのため、ダイス40の選定間違い等が生じることを的確に防止することができる。
[構成例2]
上記の構成例1では、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の大きさ又は大きさと形状を変える場合について説明したが、単にそれらの形状を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
すなわち、例えば、22mm用の接続筒部10や受け側ダイス42では凹部11や凸部43を図20(A)、(B)に示すように接続筒部10の軸方向に延在する長円状に設け、38mm用の接続筒部10や受け側ダイス42では凹部11や凸部43を図21(A)、(B)に示すように接続筒部10の軸方向に直交するに延在する長円状に設けたとする。
この状態で、22mm用の接続筒部10(図20(A)参照)を38mm用の受け側ダイス42(図21(B)参照)にセットした場合、仮に接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43の大きさを同じにして同じ位置に設けたとしても、形状が異なるため凹部11と凸部43とは係合しない。
そのため、隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の形状を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
なお、図20(A)、(B)と図21(A)、(B)では、電線・ケーブル50の導体51(図示省略)のサイズが異なるため、実際には接続筒部10やダイス40の長さや径等が異なるが、分かりやすくするためそれらを同一のものとして示している。
また、この点は、以下の各図においても同様である。
[構成例3]
また、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の位置を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
すなわち、例えば、22mm用の接続筒部10や受け側ダイス42では凹部11や凸部43を図10や図12に示したような位置に設け、38mm用の接続筒部10や受け側ダイス42では凹部11や凸部43を図22(A)、(B)に示すような位置に設けたとする。
この状態で、22mm用の接続筒部10(図10参照)を38mm用の受け側ダイス42(図22(B)参照)にセットしても、凹部11と凸部43とが係合可能な位置にないため凹部11と凸部43とは係合しない。
また、例えば、接続筒部10の凹部11を図23に示すような位置に設けた場合(これと係合する受け側ダイス42の図示は省略。)、この接続筒部10を図12や図21(B)に示した受け側ダイス42にセットしても、接続筒部10の凹部11と受け側ダイス42の凸部43とが係合可能な位置にないため凹部11と凸部43とは係合しない。
このように、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の位置を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
なお、上記のように少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11の位置を変える場合でも、上記の[第三の実施形態-その1]で説明したように(図11(A)、(B)参照)、受け側ダイス42に対して電線・ケーブル50の導体51を挿入する向きが変わっても接続筒部10を受け側ダイス42にセットすることができるようにするために、接続筒部10に設ける複数の凹部11は、図10や図22(A)、図23(A)に示したように前述した点C10を中心として点対称の位置にそれぞれ設けるように構成することが望ましい。
[構成例4]
また、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の数を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
すなわち、例えば、22mm用の接続筒部10に凹部11を図23に示したように2つ設け、38mm用の受け側ダイス42に凸部43を図24に示すように4つ設けたとする。
この状態で、22mm用の接続筒部10を38mm用の受け側ダイス42にセットすると、接続筒部10には、受け側ダイス42の2つの凸部43aに対応する凹部11が設けられていないため、結局、接続筒部10の各凹部11と受け側ダイス42の各凸部43とは係合しない。
このように、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の数を変えることによっても、隣り合うサイズ同士でのダイス40の選定間違い等を防止することができる。
なお、上記の場合、図示を省略するが、22mm用の受け側ダイス42には凸部43が2つ設けられており、38mm用の接続筒部10には凹部11が4つ設けられていることになる。そのため、凹部11が4つの接続筒部10を凸部43が2つの受け側ダイス42にセットすれば、受け側ダイス42の2つの凸部43は接続筒部10の4つの凹部11のうち2つと係合し、他の凹部11は係合の邪魔にならない。
そのため、この場合には、隣り合うサイズ同士で接続筒部10と受け側ダイス42とが係合してしまうように見えるが、実際には、38mm用の接続筒部10は22mmより径が大きいため、22mm用の受け側ダイス42にセットできない(収まらない)。そのため、ダイス40の選定間違い等は生じない。
[構成例5]
上記のように、少なくとも隣り合うサイズ同士で接続筒部10の凹部11や受け側ダイス42の凸部43の大きさ、形状、位置、数のうち1つの要素だけを互いに異なるように構成してもよいが、[構成例1]で説明した大きさと形状の両方を変える場合のように、大きさや形状等の各要素を適宜組み合わせて、それらを少なくとも隣り合うサイズ同士で変えるように構成することも可能である。
また、それらの要素と、それら以外の他の要素(例えば色等)とを組み合わせて、それらを少なくとも隣り合うサイズ同士で変えるように構成することも可能である。
[第六の実施形態]
ところで、上記の各実施形態では、受け側ダイス42の内壁面42Aに設ける凸部43(又は凹部)や、接続筒部10の表面10Aに設ける凹部11(又は凸部)を、点状(図1(A)、(B)等参照)や長円状(図20(A)、(B)等参照)に設ける場合について説明したが、例えば、これらを帯状に設けるように構成することも可能である。
以下、いくつかの例を挙げて具体的に説明する。
なお、以下では、受け側ダイス42の内壁面42Aに設ける凸部43について説明するが、これが凹部であってもよいことは前述した通りである。
また、以下では、押し込み側ダイス41(図2(A)、(B)等参照)については説明や図示を省略する。さらに、接続筒部10の表面10Aに設ける凹部11(又は凸部)についても説明や図示を省略するが、上記の実施形態の場合と同様に、それらは、ダイス42側の凸部43(又は凹部)に対応するように設けられる。
[構成例A]
例えば、図25(A)、(B)に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aのダイス40の軸方向(すなわちダイス40にセットされる接続筒部10の軸方向)に直交する方向に半円状の帯状に盛り上げて凸部43を形成するように構成することが可能である。
そして、この場合も、図25(A)や図26(A)~(C)に示すように、ダイス40のうち、少なくとも隣り合うサイズの導体51のと接続筒部10との接続に用いられるダイス40(以下、隣り合うサイズ用のダイス40という。)同士で、帯状の凸部43の数や位置等が互いに異なるように構成すれば、前述したようなダイス40の選定間違いを的確に防止することが可能となる。
なお、後述する構成例B、Cにおいても同様であるが、後述する構成例Dの変形例(後述する図32(A)、(B)参照)のように、帯状の凸部43を、ダイス40の軸方向に直交する方向に分断して断続的に構成することも可能である。
そして、このように受け側ダイス42の内壁面42Aに帯状の凸部43がダイス40の軸方向に直交する方向に断続的に設けられる場合、それに対応して、接続筒部10の表面10Aに設ける凹部11(又は凸部)もダイス40の軸方向(すなわちダイス40にセットされる接続筒部10の軸方向)に直交する方向に断続的に設けられる。
また、図26(B)、(C)では、ダイス40の軸方向の中央に帯状の凸部43が配置されているが、この場合は、押し込み側ダイス41の押し込み部41A(図2(A)、(B)等参照)により押し込まれてかしめられた際に、前述したようにその部分で圧縮率が下がってしまう等して、かしめた後の電気性能や機械性能に配慮する必要がある。
そのため、例えば、ダイス40の軸方向の中央の帯状の凸部43では、押し込み部41Aにより押し込まれる位置R(図9参照)に対応する位置には凸部43を設けないように帯状の凸部43を断続的に形成することで、圧縮率の低下を抑えることも可能である。
[構成例B]
また、図25(A)、(B)に示したように、受け側ダイス42の内壁面42Aのダイス40の軸方向に直交する方向に、半円状の帯状の凸部43を1本ずつ形成する代わりに、例えば、図27に示すように、半円状の帯状の凸部43を複数本ずつ(図27では2本ずつ)並べて形成するように構成することも可能である。
このように構成すれば、ダイス40の選定間違いをより的確に防止することが可能となる。なお、この場合も、図示を省略するが、隣り合うサイズ用のダイス40同士で、複数本ずつ並べた帯状の凸部43の位置等が互いに異なるように構成することも可能である。
[構成例C]
さらに、図28(A)~(C)に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aのダイス40の軸方向に直交する方向に、半円状の帯状の凸部43を複数本ずつ(図28では2本ずつ)並べて形成する際、並べる帯状の凸部43の大きさを変えるように構成することも可能である。
このように構成すれば、ダイス40の選定間違いをより的確に防止することが可能となる。なお、この場合も、図示を省略するが、隣り合うサイズ用のダイス40同士で、複数本ずつ並べた帯状の凸部43の位置等が互いに異なるように構成したり、各位置で凸部43の大きさの順番を変えるように構成することも可能である。
なお、構成例A~Cに示したように、帯状の凸部43を半円状に形成すると、単に凸部43の大きさを変えただけでは、隣り合うサイズ用のダイス40同士で、図18(A)に示したような疑似係合が生じる場合があるため、図18(B)に示した場合と同様に、構成例A~Cにおいても、半円状の帯状の凸部43の頂上部分を平坦にするように構成することも可能である。
また、上記の構成例A~Cで、凸部43を半円状の帯状に形成する場合について説明したが、例えば図29(A)、(B)に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aを台形状の帯状に盛り上げて凸部43を形成するように構成することも可能であり、凸部43を帯状に形成する際の断面形状は、必ずしも半円状でなくてもよい。
凸部43を台形状等の帯状に形成しても、上記の構成例A~Cや上記の各実施形態と同様の有益な効果を得ることが可能となる。
[構成例D]
また、例えば、図30に示すように、受け側ダイス42の内壁面42Aのダイス40の軸方向の両端部を、ダイス40の軸方向に直交する方向に帯状に盛り上げて凸部43を形成するように構成することも可能である。
そして、図31に示すように、両端部の帯状の凸部43の間隔Laが、セットされる接続筒部10の面取りされていない表面10Aの部分の長さLbとほぼ等しくなるように(あるいは間隔Laの方が僅かに長くなるように)構成すれば、接続筒部10をダイス40にセットした際に、接続筒部10をダイス40に安定した状態でセットすることが可能となり、ダイス40と接続筒部10とを容易かつ適切に位置合わせすることができる。
そして、接続筒部10の面取りされていない表面10Aの部分の長さLbは、接続筒部10に挿入する電線・ケーブル50の導体51のサイズ(22、38、60mm等)によって異なる。
そのため、サイズ違いのダイス40を用いると、接続筒部10をダイス40にセットした際に、受け側ダイス42に接続筒部10をセットできなかったり(Lb>Laの場合)、あるいはセットしても接続筒部10が受け側ダイス42の軸方向に動いてしまったり(Lb<Laの場合)するため、このように構成すれば、作業者が容易にサイズ違いに気づくことができ、ダイス40の選定間違いを的確に防止することが可能となる。
なお、この場合、図29に示したように、帯状の凸部43を、ダイス40の軸方向の全体にわたって盛り上げて形成することも可能であるが、図32(A)、(B)に示すように、ダイス40の軸方向に直交する方向に分断されて断続的に設けられていてもよい。
このように構成しても、帯状の凸部43は、図29に示した場合と全く同様に機能し、上記と同様の有益な作用効果を得ることができる。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記の各実施形態では、ダイス40が押し込み側ダイス41と受け側ダイス42の2つのパーツで構成されている場合について説明したが、前述したように、ダイス40が3つ以上のパーツで構成されていてもよい。
その場合、ダイス40に設ける凸部43や凹部44は、ダイス40を構成する各パーツのうちのいずれかのパーツに設けられていればよい。また、凸部43や凹部44が各パーツのうちの複数のパーツに設けられていてもよい。
また、端子20や導体接続管30の接続筒部10をダイス40内にセットした際に、それらに最初に当接するパーツ(上記の各実施形態における受け側ダイス42に相当。)に凸部43や凹部44が設けられていれば、ダイス40とサイズが見合った端子20や導体接続管30の接続筒部10をダイス40内にセットした際に、接続筒部10に設けられた凹部11や凸部12と、それに最初に当接する当該パーツの凸部43や凹部44とが自然に係合するようになるため望ましい。
10 接続筒部
10A 表面
11 凹部
12 凸部
20 端子
30 導体接続管
40 ダイス
41 押し込み側ダイス
41A 押し込み部
42 受け側ダイス(ダイス)
42A 内壁面
43 凸部
44 凹部
50 電線・ケーブル
51 導体
10 交点
Cd 押し込み部のセンター(センター)
D 重ね代
d 重ね代の半分の長さ
R 位置

Claims (11)

  1. 挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられることで前記導体と接続される接続筒部において、
    前記接続筒部の表面には、前記導体が挿入された前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられており、
    前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする接続筒部。
  2. 前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部及び前記接続筒部の表面に設けられた凹部又は凸部は、点状、長円状又は帯状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の接続筒部。
  3. 前記接続筒部の表面に複数の前記凹部又は凸部が設けられており、
    複数の前記凹部又は凸部は、圧着用のダイスで前記接続筒部をかしめる際に、前記圧着用のダイスのうち押し込み側ダイスのセンターが移動する際に前記センターが描く軌跡の延長線と前記表面との交点を中心として点対称の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接続筒部。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された接続筒部を備えることを特徴とする端子。
  5. 挿入された電線・ケーブルの導体ごと接続筒部をかしめることで前記導体と前記接続筒部とを接続する圧着用のダイスにおいて、
    前記圧着用のダイスの内壁面には、前記接続筒部の表面の、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられた、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部と係合する凸部又は凹部が設けられていることを特徴とする圧着用のダイス。
  6. 前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた前記凸部又は凹部の表面の任意の点における法線ベクトルと前記接続筒部の取り外し方向とのなす角が90°以下であることを特徴とする請求項5に記載の圧着用のダイス。
  7. 挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられることで前記導体と接続される接続筒部、及び前記導体が挿入された前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスにおいて、
    前記接続筒部の表面には、前記圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられており、
    前記圧着用のダイスの内壁面には、前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部と係合する前記凸部又は凹部が設けられており、
    前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする接続筒部及び圧着用のダイス。
  8. 電線・ケーブルの導体と端子とを接続する接続構造において、
    前記端子の接続筒部の表面に、前記接続筒部をかしめる圧着用のダイスの内壁面に設けられた凸部又は凹部と係合する、前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が形成されており、
    前記接続筒部の表面に設けられた前記凹部又は凸部は、前記圧着用のダイスにより前記接続筒部が挿入された電線・ケーブルの導体ごとかしめられる際に前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれた位置を避けた位置に設けられていることを特徴とする接続構造。
  9. 圧着用のダイスを用いて接続筒部と電線・ケーブルの導体とを接続する施工方法において、
    表面の、前記圧着用のダイスの押し込み部により押し込まれる位置を避けた位置に前記圧着用のダイス内での前記接続筒部の軸方向の位置決め用の凹部又は凸部が設けられた前記接続筒部に前記導体を挿入し、
    前記接続筒部を、内壁面に凸部又は凹部が設けられた前記圧着用のダイスに、前記接続筒部の前記凹部又は凸部と前記圧着用のダイスの前記凸部又は凹部とが係合する状態でセットし、
    前記圧着用のダイスで、挿入された前記導体ごと前記接続筒部をかしめることで前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする施工方法。
  10. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接続筒部について、
    前記電線・ケーブルの導体の各サイズのうち、少なくとも隣り合う前記サイズの前記導体と接続される他の接続筒部とは、その表面に設けられる前記凹部又は凸部の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つを互いに異ならせることにより接続筒部とダイスを適合させて前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする施工方法。
  11. 請求項5又は請求項6に記載のダイスについて、
    前記圧着用のダイスのうち、少なくとも隣り合うサイズの前記導体と前記接続筒部との接続に用いられる他の圧着用のダイスとは、その内壁面に設けられる前記凸部又は凹部の大きさ、形状、位置、数のうち少なくとも1つを互いに異ならせることにより接続筒部とダイスを適合させて前記接続筒部と前記導体とを接続することを特徴とする接続筒部と電線・ケーブルの導体とを接続する施工方法。
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