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JP7202252B2 - 混合装置 - Google Patents
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JP7202252B2 - 混合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼機関の排気に排気処理装置(例えばNOx還元触媒)にて利用される液状の添加剤(例えば還元剤)を混合させる混合装置(ミキサー)に関する。
内燃機関等の燃焼装置からの排気を浄化して環境汚染の拡大を抑制することは重要な課題であるが、例えば、ディーゼル機関等の内燃機関の排気に含まれるNOx低減を実現するために、排気通路にNOx低減に有効な尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)を介装することが提案されている。なお、尿素SCRとは、酸素共存下においても選択的にNOxを還元剤と反応させることができる特性を備えた選択還元型NOx触媒であって、毒性のない尿素水を排気に添加してアンモニアと炭酸ガスに熱分解し、この生成されたアンモニアを還元剤として用いて選択還元型NOx触媒上で排気中のNOxを還元して浄化しようとするものである。
なお、本明細書においては、NOx還元触媒における還元剤(例えばアンモニア)を生成する元となる添加剤(例えば尿素水)を、排気に添加される添加剤と表現することもある。
より詳細には、従来の排気処理装置においては、例えば、ディーゼル機関の排気通路上流側の排気温度が比較的高い位置に再生効率等の観点より酸化触媒付きディーゼルパティキュレートフィルタを介装し、その下流側に尿素水添加装置及びミキサー、尿素SCR触媒が介装されている。
また、例えば特許文献1に記載されるような排気ガスシステムでは、ディーゼル機関の排気通路上流側の排気温度が比較的高い位置に酸化触媒を介装し、その下流側に尿素水添加装置及びミキサー、ディーゼルパティキュレートフィルタ及び尿素SCR触媒が介装されている。
特表2015-537145号公報
しかし、これら従来の排気処理装置においては、排気に尿素水を添加する場所である尿素水添加装置から、比較的短い距離で尿素水を蒸発させてアンモニアに変換すると共にこれを均一に排気に混合して、尿素SCR触媒へ運ぶことが求められるといった実情がある。
これと同時に、燃費維持等の観点からミキサーには排気抵抗を低く抑えることも求められている。
また、低排気温時(始動後間もない暖機前(冷機時))は、内燃機関及び排気処理装置が所定に暖機されるまでは、尿素水を良好に蒸発させてアンモニアに変換させることが難しく、例え尿素SCR触媒の早期活性化を図ったとしても、還元剤が良好に供給されずNOxを十分に還元して浄化することができない惧れがある。
従って、尿素水添加装置から噴射供給される尿素水を効率よく確実に蒸発・霧化させてアンモニアに変換させると共に、これを排気に均一に混合させることがミキサーには求められているといった実情がある。
また、アンモニアへの変換過程で尿素水が脱水される際にカルバミン酸アンモニウムが生成されるため、これが原因となって、従来の一般的なステンレス材料(例えばSUS436材)ではミキサーの腐食が激しく耐久性に問題が生じることが解ってきており、この腐食に耐えて長期使用を可能にすることもミキサーには求められているといった実情がある。
本発明は、上述した各種の実情に鑑みなされたもので、添加剤添加装置(尿素水添加装置)から排気に噴射供給される添加剤(例えば尿素水)を良好に霧化・蒸発させて還元剤(例えばアンモニア)に変換させることができると共に、排気抵抗を低く抑えながらこの還元剤を効果的に排気と良好に混合させることができ、以って始動後早期からNOx還元触媒(例えば尿素SCR触媒)によるNOx排出量の低減に貢献することができるミキサー(混合装置)を提供することを目的とする。
このため、本発明は、
燃焼装置の排気通路を流れる排気に対して噴射供給される液状の添加剤と、排気と、を混合するための混合装置であって、
一の帯状の板の長手方向の一端と、
板の厚さ方向に沿った方向から見て前記一の帯状の板と同じ姿勢で並列に隣接して配設される他の帯状の板の長手方向の一端と、
を、板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から見たときに、前記一の帯状の板と、前記他の帯状の板と、が所定角度で交差するように接続すると共に、
前記他の帯状の板の長手方向の他端と、
板の厚さ方向に沿った方向から見て前記他の帯状の板と同じ姿勢で並列に隣接して配設されるもう一つの帯状の板の長手方向の一端と、
を、板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から見たときに、前記他の帯状の板と、前記もう一つの帯状の板と、が所定角度で交差するように接続したつづら折り状の要素を、複数連接して形成したつづら折り状の板を含んで構成され
前記つづら折り状の板は、排気が前記板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から流入するように配設されると共に、噴射供給された添加剤が前記板の厚さ方向に沿った方向から衝突するように配設される
ことを特徴とする。
本発明に係る混合装置は、前記つづら折り状の板が金属により構成され、当該つづら折り状の板に通電加熱することで該つづら折り状の板を電熱線として利用した電熱線式ヒーターとして機能させることを特徴とすることができる。
本発明に係る混合装置は、
前記つづら折り状の板は、金属製の平板プレートに切れ目を入れてつづら折り状に形成されたことを特徴とすることができる。
本発明に係る混合装置は、
前記つづら折り状の板の材料が、Ni-Cr系合金であり、前記Ni-Cr系合金の電気抵抗が100~150μΩ・mであって、Cr:40~50質量%、Mo:0.1~2.0質量%を含むNi基の合金であることを特徴とすることができる。
本発明によれば、添加剤添加装置(尿素水添加装置)から排気に噴射供給される添加剤(例えば尿素水)を良好に霧化・蒸発させて還元剤(例えばアンモニア)に変換させることができると共に、排気抵抗を低く抑えながらこの還元剤を効果的に排気と良好に混合させることができ、以って始動後早期からNOx還元触媒(例えば尿素SCR触媒)によるNOx排出量の低減に貢献することができるミキサー(混合装置)を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の排気処理システムの一構成例を示すブロック図である。 同上実施の形態に係るミキサー及び添加剤添加装置の部分を抜き出して示す側面図である。 (A)は同上ミキサーを排気上流側から下流側に向けて斜めに見た斜視図であり、(B)は同上ミキサーを排気下流側から上流側に向けて斜めに見た斜視図である。 (A)は同上ミキサーを排気上流側から見た図(正面図)であり、(B)は同上ミキサーを排気下流側から見た図(背面図)である。 (A)は同上ミキサーを排気流れと直交する上方から見た図(平面図)であり、(B)は(A)の右側面図であり、(C)は(A)の左側面図である。 (A)は同上実施の形態に係るミキサーを電熱式(電熱線式)ヒーターとして機能するように構成した場合の一例を示す斜視図であり、(B)は通電加熱して帯状の板(帯状プレート)が発熱した状態を示す斜視図であり、(C)は同上ミキサーの加熱能力の計算値と実測値を示すテーブルである。 尿素水を壁面に向けて噴射したときの微粒化・霧化の様子を温度に応じて確認したモデル実験における液滴の挙動を示す図である。 (A)は本実施の形態に係るNi-Cr系合金の組成成分を示す表であり、(B)は同Ni-Cr系合金の電気抵抗を示す表である。 本実施の形態に係るNi-Cr系合金の耐腐食性に関する実験データを示すグラフである。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
本発明の一実施の形態に係る排気処理装置は、図1に示すように、ディーゼル燃焼機関等の内燃機関1の排気通路2の最上流側の排気温度が比較的高い位置に再生効率等の観点より酸化触媒3とディーゼルパティキュレートフィルタ4を介装し、その下流側に尿素水添加装置(添加剤添加装置)5、尿素SCR触媒(NOx還元触媒)6を介装されている。なお、図1、図2、図3、図5において符号Eは、排気の流れ方向を示す。
ただし、酸化触媒3とディーゼルパティキュレートフィルタ4については、これらを省略したり、尿素水添加装置5、尿素SCR触媒6の排気下流側に介装する構成とすることも可能である。
前記尿素水添加装置5は、排気に対して尿素水(還元剤の元となる添加剤)を所定のタイミングで噴射供給する電磁弁式の尿素水噴射ノズル5Aを含んで構成されている。なお、尿素水は、尿素水タンク(図示せず)から尿素水供給ポンプ(図示せず)を介して尿素水噴射ノズル5Aへ送られる。
尿素水噴射ノズル5Aから噴射供給された尿素水は、排気通路2内に設けられているミキサー(混合装置)10に衝突して霧化され、蒸発が促進されるように構成されている。
本実施の形態に係るミキサー10は、図3(A),(B)に示すように、冷間圧延を施して所定の厚み及び長さに調整した薄板にて形成された連続した一本の帯状の板(帯状プレート)11が、つづら折り状(ジグザグ状)に折り返されて直線部11A(例えば、幅2mm、厚さ0.5mm程度)(但し、幅1.5~10mm程度(好ましくは、2~5mm程度)、厚さ0.3~1.5mm程度とすることができる)と折り返し部11Bとに形成され、幾つかの折り返し部11Bがブラケット12に支持されている。
具体的には、例えば、薄板状の金属製の平板プレート(例えば、厚さ0.5mm)(但し、厚さ0.3~1.5mm程度とすることができる)に、図5(A)に示すような切れ目を、レーザー加工等により、つづら折り状に入れて、その後、図3や図4に示すように厚さ方向(高さ方向)に各直線部11Aの間隔が離間するように引き伸ばすことで形成することができる。但し、複数の直線部11Aの一方の端部を互い違いに接合することで、図3~図5と同様の構成のものを作成することも可能である。なお、図5(B)、(C)において、符号Zは、添加剤(尿素水)の噴射方向中心を示している。
そして、ブラッケット12は、排気通路2の内側に固定されるが、排気流れの上流側から下流側に向かって見たときに、図4(A)の配置となるように固定される。
このため、ディーゼル燃焼機関1から排出され、酸化触媒3とディーゼルパティキュレートフィルタ4を通過して上流側から流れてくる排気は、各直線部11Aの間に形成されている各間隙11Cを通過して下流側へと流れることになる。
従って、本実施の形態に係るミキサー10は、排気の通気抵抗を低く抑えることができることになる。
この一方で、尿素水噴射ノズル5Aから噴射供給される尿素水は、図2に示すように、ミキサー10の上方から下方に向かって噴出される。図2において、符号Xは尿素水の供給通路を示し、符号Yは尿素水噴射ノズル5Aから噴射供給された尿素水の噴霧の様子の一例を示している。
このとき、尿素水噴射ノズル5A側からミキサー10を見たときは、図5(A)に示したように、複数の直線部11Aは隙間なく並列に(横に)並ぶように配設されているため、尿素水噴射ノズル5Aから噴射供給された尿素水は、直線部11Aの上面(衝突面11D)に確実に衝突され、微粒化・霧化を促進できることになる。
すなわち、本実施の形態に係るミキサー10によれば、排気の通気抵抗を低く抑えながら、効果的に尿素水を面積の広い壁面に衝突させることができるので微粒化・霧化を促進することができ、延いては尿素水のアンモニアへの変換の促進に貢献可能である。
更に、本実施の形態に係るミキサー10によれば、上流側から流れてくる排気は、複数の直線部11Aの間に形成されている複数の間隙11Cを通過するが、その際に、各直線部11Aの上面(衝突面11D)に衝突して微粒化・霧化された尿素水と混合されながら下流側へと流れるため、排気と尿素水とを均一に混合することができるという作用効果を奏することもできる。
言い換えると、排気通路2の横断面(径方向断面)を見たときに、図3や図4に示されるように、尿素水との衝突面である直線部11Aの上面(衝突面11D)が当該横断面内において複数存在し、それらが当該横断面内において分散して存在していることから、排気通路の横断面内において均等に尿素水延いてはアンモニアを分散させることができ、尿素SCR触媒6でのNOx還元効率の改善に貢献することができる。
このように、本実施の形態では、ミキサー10を構成する薄い帯状の板11をつづら折り状に形成し、隣接する帯状の板11の間に厚さ方向(薄い帯状の板11の厚さ方向)において隙間(間隙11C)ができるように(厚さ方向に引き伸ばすように)配設すると共に、排気が当該隙間(間隙11C)が形成される方向(厚さ方向)から流入するように配設し、かつ、添加剤が排気の流れと交差する方向(薄い帯状の板11の上面に対面する方向)から噴射されるように構成する。
すなわち、本実施の形態に係るミキサー10は、つづら折り状に形成された薄い帯状の板11を、その幅方向に隣接する帯状の板11の間に厚さ方向に沿って所定の間隙11Cができるように構成すると共に、当該ミキサー10は、排気が前記間隙11Cが形成される方向(帯状の板11の厚さ方向)から流入するように配設され、かつ、噴射供給された添加剤が薄い帯状の板11の幅方向表面(衝突面11D)と交差する方向(所定角度で対面する方向)から衝突するように配設される。
なお、前記所定角度は、略直角とすることができるが、それ以外の交差角度(0度より大きく180度より小さい交差角度)とすることができるものである。
これにより、排気は当該隙間(間隙11C)を通過するので通気抵抗を小さく維持できる一方、添加剤は噴射方向から見たときに隙間が無いような形態で配設されている薄い帯状の板11の上面に衝突されるので添加剤の微粒化を促進でき、以って添加剤の霧化・蒸発・還元剤への変換の促進、延いてはNOx還元触媒のNOx低減効果の改善に貢献可能である。
なお、本実施の形態では、図3(B)、図5(A)などに示したように、当該図において最上部にある折り返し部11Bより排気下流側には、折り返し部11B(最上部11B1)から下方に向かう直線部11A及び折り返し部11B(排気下流側の部分)を複数設けるように構成したが、これは、折り返し部11B(最上部11B1)より排気下流側(後ろ側)にも帯状の板(帯状プレート)11を設けることで、排気が直線部11Aに接触する機会を増やすことで、排気と、蒸発した尿素延いてはアンモニアと、の混合を一層促進させるもので、所望に混合できる場合や設置スペース等に制約がある場合には省略することも可能である。
ただし、折り返し部11B(最上部11B1)より排気下流側(後ろ側)にも帯状の板(帯状プレート)11を設けることで、排気と、蒸発した尿素延いてはアンモニアと、の混合を一層促進させることができるため、NOx還元触媒のNOx低減効果の改善に貢献可能である。
ところで、既述したように、内燃機関1の低排気温時(始動後間もない暖機前(冷機時))は、内燃機関1及び排気処理装置が所定に暖機されるまでは、尿素水を良好に蒸発させてアンモニアに変換させることが難しく、例え尿素SCR触媒6の早期活性化を図ったとしても、還元剤が良好に供給されずNOxを十分に還元して浄化することができないといった惧れがある。
このため、本実施の形態に係るミキサー10は、図6(A)に示すように、帯状の板(帯状プレート)11を金属により構成すると共に、ブラケット12と接触する部分(折り返し部11B)の周囲を、アルミナなどの絶縁体11Eで覆うことで、帯状の板(帯状プレート)11を通電加熱できるように構成することができる。
すなわち、本実施の形態に係るミキサー10は、電熱式(電熱線式)ヒーターとして機能するように構成することができる。そして、図6(B)(白く見える部分が高温部分を示している)、図6(C)に示したように、本実施の形態に係るミキサー10には十分なヒーターとして加熱能力があることが確認されている(直線部11Aを、例えば、幅2mm、厚さ0.5mm程度としたNi-Cr系合金を用いた場合)。
また、尿素水を壁面に向けて噴射したときの微粒化・霧化の様子を温度に応じて確認したモデル実験の結果を、図7に示す(各温度での噴射直後から10数msecの間を撮影した連続写真)。図中、微粒化・霧化の度合いが強いほど、白色の度合いが強くなることを示す。図7において最上段は尿素水噴射開始直後の画像を示しており、その後、撮影動画を数msec毎にコマ送りして得た画像を下段に行くに従って示している。この図から、100℃以下では微粒化・霧化がなく、それ以上では温度が上がるほど、短時間に微粒化・霧化が完了することがわかる。
<噴射中>
図7のコマ送り画像の上から2段目までが噴射中に該当するが、沸点87°Cの尿素水に対して、ミキサー表面温度100°Cまでは噴霧が衝突及び反射するだけで微粒化され難いことが解る。すなわち、白色の度合いが低いことがわかる。
一方で、尿素衝突壁面(ミキサー10の直線部11Aの上面(尿素水との衝突面11D)に相当)の表面温度を、所定温度(一例ではあるが、例えば125°C)以上とした場合には、尿素水噴射ノズルから噴射された尿素水が壁面に衝突した直後から、蒸発による霧化が進むことが解った。
<噴射後>
図7のコマ送り画像の上から3段目以降が噴射後に該当するが、噴射後(噴射終了後)においては、尿素衝突壁面の表面温度が100°Cより低い場合は、蒸発は起きていないように観察される。
125°C以上では、表面温度により蒸発速度(蒸発度合い)が異なっており、霧化促進の観点から150°C以上とすることが好ましい。
すなわち、内燃機関1の低排気温時(始動後間もない暖機前(冷機時))(所謂コールドスタート時)は、ミキサー10の排気入口付近の排気温度が、所定温度(噴射された尿素水の霧化・蒸発が促進される150°C(好ましくは尿素水が蒸発する180°C))となるまで、ミキサー10に通電してミキサー10を電熱式ヒーターとして機能させて、尿素水の微粒化、霧化を促進してアンモニアへの変換を促進することで、尿素SCR触媒6によるNOx低減効果を始動後早期に発揮させることに貢献可能である。
また、内燃機関1や排気処理システムが暖機された暖機後(所定温度(ミキサー10の排気入口付近の排気温度が、噴射された尿素水の霧化・蒸発が促進される150°C(好ましくは尿素水が蒸発する180°C))より高温となったとき)には、ミキサー10への通電を停止して通常の混合装置としてミキサー10を機能させるようにエンジンコントローラ(ECU)100(図1参照)が制御することが好ましい。なお、図1において、符号101は添加剤噴射供給制御信号を示しており、符号102は電熱式ヒーター通電制御信号を示している。
このように、本実施の形態に係るミキサー10は、細長い薄い帯状の板(帯状プレート)11をつづら折り状に構成しているので、これを直接電熱線として利用することができるため、別途、電熱式ヒーター等を備える必要がないため、構成の簡略化、低コスト化、軽量コンパクト化を図りながら、ミキサー10での尿素水の霧化・蒸発促進に貢献することができる。
更に、既述したように、尿素水が脱水される際にカルバミン酸アンモニウムが生成され、これが原因となって、従来の一般的なステンレス材料(例えばSUS436材)ではミキサーの腐食が激しく耐久性に問題が生じる恐れがある。また、耐食性の高いSUS447材(30%Cr)を使用してもまだ腐食を効果的に抑制することができなかった。
このため、本実施の形態では、ミキサー10の帯状の板(帯状プレート)11やブラケット12などの腐食が激しい部位(尿素水が衝突して蒸発する場所)を、Ni-Cr系合金により作成し、これにより比較的高温化で尿素水が衝突されるミキサー10の腐食摩耗を効果的に抑制することができることを確認した。
なお、図9に、テストピースを用いた代用試験ではあるが、Ni-Cr系合金の沸騰硝酸における腐食速度を他の材料と比較した実験結果の一例を示しておく。
なお、前記「Ni-Cr系合金」は、質量%でCrを40~50%含んだNi基の合金をいう。なかでも、耐食・耐熱両面で卓越した特性を示す高Cr含有Ni基耐熱耐腐食合金(代表成分:Ni-45Cr-1Mo(mass%))が好ましい(組成については図8(A)の「Ni-Cr系合金」参照)。特に好ましい成分範囲は以下のとおりである。
質量%で、Cr:40~50%、Mo:0.1~2.0%、Fe:0%を超えて3%以下、Mn:0%を超えて0.5%以下、Si:0%を超えて0.1%以下、Al:0%を超えて0.3%以下、Ti:0%を超えて0.3%以下、Mg:0.01%以下、N:0.04%以下、B:0.01%以下を含有し、更に、選択元素として、Co:3%以下、V:0.1%以下、Zr:0.05%以下、Cu:0.02%以下、W:0.1%以下、Nb:0.1%以下、Ca:0.002%以下、の何れか一種以上を更に含有することができる、残部がNi及び不可避的不純物からなる組成を有する合金である。
また、ミキサー10の帯状の板(帯状プレート)11やブラケット12などの腐食が激しい部位(尿素水が衝突して蒸発する場所)は、ヒーターとしての加熱能力を発揮させるためには、電気抵抗が100~150μΩ・mにあることが好ましい。図8(A)に示される代表的なNi-Cr系合金の電気抵抗は、図8(B)に示す通り110μΩ・mです。一方、従来材であるステンレス鋼は電気抵抗が小さく、実用サイズでは加熱が得られず断面積を小さくしなければならなくなるので、好ましくない。
このように、本実施の形態によれば、ミキサー10の少なくとも帯状の板(帯状プレート)11の材料を高Cr含有Ni基耐熱耐腐食合金(Ni-45Cr-1Mo(mass%))とすることで、尿素水からアンモニアへの変換過程で生成されるカルバミン酸アンモニウムに対しても腐食を効果的に抑制することができるため、尿素SCR触媒6用のミキサーとして採用しても長期の使用に耐えることが可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、添加剤添加装置(尿素水添加装置)から排気に噴射供給される添加剤(例えば尿素水)を良好に霧化・蒸発させて還元剤(例えばアンモニア)に変換させることができると共に、排気抵抗を低く抑えながらこの還元剤を効果的に排気と良好に混合させることができ、以って始動後早期からNOx還元触媒(例えば尿素SCR触媒)によるNOx排出量の低減に貢献することができるミキサー(混合装置)を提供することができる。
ところで、本実施の形態において、ディーゼル燃焼機関1を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、排気を伴う燃焼装置であれば、ガソリンエンジン、ガスタービン、その他の内燃機関の他、外燃機関とすることもでき、燃焼方式に拘わらず、あらゆる移動式・定置式の燃焼装置とすることができる。
また、本実施の形態では、NOx還元触媒として尿素SCR触媒6を例示し、NOx還元触媒に供給する還元剤を生成する元となる添加剤を尿素水として説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、排気通路を流れる排気に対して液状の添加剤を添加し、当該添加剤と、排気と、を混合することが要求されるミキサー(混合装置)であれば、本発明を適用可能である。
例えば、尿素SCR触媒に代えてNOx還元触媒としてHC(炭化水素)選択還元型NOx触媒{HC-SCR(HC-Selective Catalytic Reduction)方式の触媒(HC-SCR触媒)を介装した場合には、当該HC選択還元型NOx触媒の還元剤であるHCを生成する元となる軽油や灯油等の液状の添加剤が、本発明に係る液状の添加剤の一例に相当することになる。
以上で説明した本実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
1 内燃機関(ディーゼル燃焼機関等)
2 排気通路
3 酸化触媒
4 ディーゼルパティキュレートフィルタ
5 尿素水添加装置
5A 尿素水噴射ノズル
6 尿素SCR触媒
10 ミキサー(混合装置)
11 帯状の板(帯状プレート)(本発明に係る薄い帯状の板)
11A 直線部11A
11B 折り返し部
11C 間隙
11D 衝突面(直線部11Aの上面)
11E 絶縁体
12 ブラケット

Claims (4)

  1. 燃焼装置の排気通路を流れる排気に対して噴射供給される液状の添加剤と、排気と、を混合するための混合装置であって、
    一の帯状の板の長手方向の一端と、
    板の厚さ方向に沿った方向から見て前記一の帯状の板と同じ姿勢で並列に隣接して配設される他の帯状の板の長手方向の一端と、
    を、板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から見たときに、前記一の帯状の板と、前記他の帯状の板と、が所定角度で交差するように接続すると共に、
    前記他の帯状の板の長手方向の他端と、
    板の厚さ方向に沿った方向から見て前記他の帯状の板と同じ姿勢で並列に隣接して配設されるもう一つの帯状の板の長手方向の一端と、
    を、板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から見たときに、前記他の帯状の板と、前記もう一つの帯状の板と、が所定角度で交差するように接続したつづら折り状の要素を、複数連接して形成したつづら折り状の板を含んで構成され
    前記つづら折り状の板は、排気が前記板の長手方向と直交し、かつ、板の厚さ方向と直交する方向から流入するように配設されると共に、噴射供給された添加剤が前記板の厚さ方向に沿った方向から衝突するように配設される
    ことを特徴とする混合装置。
  2. 前記つづら折り状の板が金属により構成され、当該つづら折り状の板に通電加熱することで該つづら折り状の板を電熱線として利用した電熱線式ヒーターとして機能させることを特徴とする請求項1に記載の混合装置。
  3. 前記つづら折り状の板は、金属製の平板プレートに切れ目を入れてつづら折り状に形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の混合装置。
  4. 前記つづら折り状の板の材料が、Ni-Cr系合金であり、前記Ni-Cr系合金の電気抵抗が100~150μΩ・mであって、Cr:40~50質量%、Mo:0.1~2.0質量%を含むNi基の合金であることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1つに記載の混合装置。
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