[0063] 図1および図2に示すのは、倉庫占有枠10および1つ以上の保管商品12の保護用防火システム100の好ましい実施形態である。本明細書において説明する好ましいシステムおよび方法は、倉庫占有枠の防火のために2つの原理を利用する。(i)火災の検出および位置突き止め、および(ii)火災に効果的に対処するため、そして更に好ましくは火災を鎮静化するために、火炎に対して水のような消火流体の、好ましくは一定の最小体積流量を制御して放出および配給することによって、閾値時機において火災に対して応答する。更に、好ましいシステムおよび方法は、火災に対処する、そして更に好ましくは鎮静化する好ましい手段に結合された流体配給デバイスを含む。
[0064] 本明細書において示し説明する好ましいシステムは、流体配給サブシステム100a、制御サブシステム100b、および検出サブシステム100cを有し、火災を鎮静化する手段を含む。図2を参照すると、流体配給および制御サブシステム100a、100bは、好ましくは、選択的に特定された流体配給デバイス110の動作を制御するために、1つ以上の制御信号CSの通信によって協働する。流体配給デバイス110は、火災に効果的に対処するため、更に好ましくは火災を鎮静化するために、検出された火災Fの現場の好ましくは実質的に上および周囲に消火流体の好ましい固定体積流量Vを送出し配給する好ましい放出アレイを形成する。固定体積流量Vは、配給される放出物(discharge)Va、Vb、Vc、およびVdの集合体によって定めることができる。検出サブシステム100cは、制御サブシステム100bと共に、直接または間接的に、(i)保管占有枠10における火災Fの場所および大きさを判定し、(ii)本明細書において説明するような好ましい態様において流体配給デバイス110を選択的に特定して動作を制御する。検出および制御サブシステム100b、100cは、好ましくは、1つ以上の検出信号DSの通信によって、火災Fを検出しその場所を突き止めるために協働する。図1に示すように、流体配給デバイスは、倉庫占有枠の天井の下、および商品の上における好ましい位置から、商品の「天井単独」防火を図るために、消火流体の分散のために配置されている。好ましくは、検出サブシステム100cは、好ましくは天井単独防火システムの支援のために、天井の下および商品の上に配置された複数の検出器130を含む。制御サブシステム100bは、好ましくは、1つ以上のコントローラ120を含み、更に好ましくは、選択的に特定されたデバイス110のグループの動作制御のために、検出器130および流体配給デバイス110に結合された集中コントローラ120を含む。
[0065] 検出サブシステム100cの検出器130は、占有枠を監視して、温度、熱エネルギ、スペクトル・エネルギ、煙、または占有枠における火炎の存在を示す他のパラメータの内任意の1つについて変化を検出する。検出器130は、熱電対、サーミスタ、赤外線検出器、煙検出器、およびその同等品の内任意の1つまたは組み合わせとすることができる。本システムにおいて使用できる既知の検出器には、SIMPLEX, TYCO FIRE PROTECTION PRODUCTS社のTrueAlarm(登録商標)Analog Sensingアナログ・センサが含まれる。天井単独システム100の好ましい実施形態では、図1の例について見られるように、倉庫占有枠10の監視用の1つ以上の検出器130は、好ましくは、流体配給デバイス110に近接して配置され、更に好ましくは、天井Cの下およびその近くに配置される。検出器130は、図2Aに模式的に示すように、スプリンクラ110と軸方向に整列されて装着することができ、または代わりに、図2および図2Bに模式的に示すように、配給デバイス110の上にあるのでもよく、更に配給デバイス110からずれてもよい。更に、検出器130が、天井単独保護をサポートするために商品の上に位置するのであれば、流体配給デバイス110から同じ高さまたは任意の異なる高さに配置することができる。検出器130は、本明細書において説明するような処理のために、検出データまたは信号をシステム100のコントローラ120に通信するために、コントローラ120に結合されている。火災を示す環境的変化を監視する検出器130の能力は、使用される検出器のタイプ、検出器の感度、検出器のカバレッジ・エリア、および/または検出器と火元との間の距離によって異なる可能性がある。したがって、検出器130は、個々にそして集合的に、説明する態様で占有枠10を監視して火災の状態を検出するために、しかるべく装着され、離間され、および/または配向される。
[0066] 検出器130および流体配給デバイス110の各々からおよび/またはへの種々の入力および出力信号を受信し、処理し、生成する、好ましい集中コントローラ120を模式的に図3に示す。機能的に、好ましいコントローラ120は、データ入力コンポーネント120a、プログラミング・コンポーネント120b、処理コンポーネント120c、および出力コンポーネント120dを含む。データ入力コンポーネント120aは、例えば、連続または間欠温度データ、スペクトル・エネルギ・データ、煙データ、またはこのようなパラメータを表す生の電気データというような、例えば、生の検出データまたは較正したデータを含む、検出データまたは信号の内任意のもの、例えば、占有枠の測定された環境パラメータを示す電圧、電流、またはディジタル信号を検出器130から受信する。検出器130から収集される追加のデータ・パラメータには、検出器の時間データ、アドレス、または位置データを含むことができる。好ましいプログラミング・コンポーネント120bは、火災の検出、火災の場所、火災のプロファイル、火災の大きさ、および/または火災成長の閾値時機を定めることができる、ユーザ定義パラメータ、判断基準、または規則の入力を可能にする。更に、プログラミング・コンポーネント120bは、検出された火災に応答して、動作させる流体配給デバイスまたはアセンブリ110を特定するための選択パラメータまたはユーザ定義パラメータ、判断基準、あるいは規則の入力を可能にする。パラメータ、判断基準、あるいは規則は、以下の内1つ以上を含む。分散デバイス110間の関係、例えば、近接度、隣接性(adjacency)等を定める。動作させるデバイスの数、即ち、最大値および最小値の限度、動作時間、動作のシーケンス、動作のためのデバイスのパターンおよびジオメトリ(geometry)、これらの放出速度を定める。および/または検出器130に対する関連または関係を定める。本明細書において説明する好ましい制御方法において示されるように、検出器130を流体配給デバイス110と1対1に基づいて関連付けることができ、または代わりに1つよりも多い流体配給デバイスと関連付けることができる。加えて、入力および/またはプログラミング・コンポーネント120a、120bは、本明細書において説明するように分散デバイスの方法を実行するために、流体配給デバイス110とコントローラ120との間におけるフィードバックまたはアドレシングを可能にする。
[0067] したがって、好ましい処理コントローラ120cは、火災を検出し場所を突き止め、流体配給デバイスを選択し、流体配給デバイスに優先順位を付け、および/または流体配給デバイスを特定し好ましい態様で動作を制御するためにするために、入力およびプログラミング・コンポーネント120a、120bからの入力およびパラメータを処理する。例えば、好ましい処理コントローラ120cは、概略的に、閾値時機に達したときを判定し、コントローラ120の出力コンポーネント120dと共に、好ましくは、1つ以上の本明細書において説明する方法にしたがって、特定された、そして好ましくはアドレス可能な配給デバイス110の動作を制御するために、しかるべき信号を生成する。システム100において使用可能な既知のコントローラの一例に、TYCO FIRE PROTECTION PRODUCTS社のSimplex(登録商標)4100 Fire Control Panelがある。プログラミングは、ハードワイヤされても、または論理的にプログラミングされもよく、システム・コンポーネント間の信号は、アナログ、ディジタル、または光ファイバ・データの内1つ以上とすることができる。更に、システム100のコンポーネント間の通信は、有線またはワイヤレス通信の内任意の1つ以上とすることができる。
[0068] 図4に示すのは、システム100におけるコントローラ120の動作160を一般化した好ましい実施形態である。このシステムの動作状態では、処理コンポーネント120cは火災Fを検出し(1162)場所を突き止める(1164)ために入力データを処理する。本明細書における好ましい方法によれば、処理コンポーネント120cは、検出サブシステム100cからの検出および/またはその他の入力データまたは信号に基づいて、突き止められた火災Fの上および周囲に好ましいアレイを形成する流体配給デバイス110を特定し、その放出を制御する(1166)。処理コンポーネント120cは、好ましくは、選択された流体配給デバイスのアレイの動作および放出のために、火災における閾値時機を判定する(1168)。ステップ1170において、処理コンポーネント120cは、出力コンポーネント120dと共に、特定した流体配給デバイスを動作させて火災に対処するため、更に好ましくは火災を鎮静化するために(1170)、しかるべく通知する。
[0069] 放出アレイは、好ましくは初期に、選択および優先された数の流体配給デバイス110、ならびに好ましくは検出された火災の上を中心に位置付けられた外形によって定められる。本明細書において説明するように、放出アレイにおける放出デバイス110の数は、予めプログラミングすることまたはユーザが定めることができ、更に好ましくは、アレイを形成するデバイスの最大数を予めプログラミングしまたはユーザが定め、この最大数までに制限される。更に、選択数またはユーザが定めた数の放出デバイスは、例えば、システム100の配給デバイス110のタイプ、間隔および水力要件を含むその設置構成(installation configuration)、検出器130のタイプおよび/または感度、保護対象商品の危険のタイプまたはカテゴリ、倉庫の構造(arrangement)、倉庫の高さ、および/または倉庫占有枠の天井の最大高さというような、システム100の1つ以上の係数および/または保護対象商品に基づくことができる。例えば、配給デバイスの直線格子の下に保管されたグループA露出発泡プラスチックのように、危険性が高い商品では、放出アレイを形成する流体配給デバイスの好ましい数は、好ましくは8(8つのデバイスによる3×3正方形周囲)とすることができ、また更に好ましくは9(デバイスの3×3格子アレイ)とすることができる。他の例では、グループA箱詰め非発泡プラスチックでは、図2に模式的に示すように、放出デバイスの好ましい数は4(デバイスの2×2格子アレイ)とすることができる。あるいは、危険性が低い商品では、アレイの放出デバイスの数は、1つ、2つ、または3つとすることができ、実質的に火災Fの上に中心がありその周囲に位置付けられる。この場合も、放出アレイにおけるデバイスの特定化された数(particularized number of devices)は、システムの種々の係数および保護対象商品に応じて定めることができる。好ましくは、結果的に得られた放出アレイが、効果的に火災に対処し、更に好ましくは火災を鎮静化するために、好ましくは、検出された火災Fの現場の実質的に上および周囲に、固定体積流量Vの消火流体を送出して配給する。
[0070] 放出アレイ用の流体配給デバイス110の特定および/またはアレイの形状は、動的に決定することができ、または代わりに統一的決定でもよい。本明細書において使用する場合、「動的な決定」とは、放出アレイを形成するための特定の配給デバイス110の選択および特定が、好ましくは、ある時間期間にわたって、火災の最初の検出が確定した(define)時点から、火災における閾値時機が定められるまでの検出器読み取り値の関数として決定されることを意味する。対照的に、「統一的」決定では、放出アレイの配給デバイスの数、およびそのジェオメトリが予め決められており、アレイの中心または位置が、好ましくは、特定のレベルの検出または他の閾値時機の後に決定される。放出アレイの特定および動作のための以下の好ましいコントローラ動作によって、動的決定および統一的決定を実証する(illustrative)。
[0071] 図4Aおよび図4Bに示すのは、システム100のコントローラ120の他の好ましい動作実施形態例1200のフローチャートである。最初のステップ1200aにおいて、コントローラ120は検出器130からの検知出力または検出出力に基づいて、占有枠の環境を連続的に監視する。ステップ1200bにおいて、コントローラ120は、データを処理して火災Fの存在を判定する。火災の指示は、例えば、急激な温度上昇、スペクトル・エネルギの急激な上昇、または他の測定パラメータの急激な上昇というような、検出器130からの検知データにおける急激な変化に基づくことができる。コントローラ120が火災の存在を判定した場合、コントローラ120はステップ1200cにおいてこの火災のプロファイルを作成し(develop)、更に好ましくは、着信する検出データに基づいて成長の「ホット・ゾーン」即ち火災成長エリアを定める。好ましいプロファイルまたは「ホット・ゾーン」を確定すると、コントローラ120は次にステップ1200dにおいて火災の火元即ち現場を突き止める。1つの特定的な実施形態では、好ましいコントローラ120はステップ1200d1において火災プロファイル即ち「ホット・ゾーン」内にある全ての検出器130および配給デバイス110を判定する。次のステップ1200d2において、コントローラ120は、火災に最も近い検出器130または配給デバイス110を判定する。1つの好ましい態様では、この判定は、ホット・ゾーンにおいて最も高い測定値を測定した検出器130の識別に基づくことができる。好ましくは、コントローラ120は、ステップ1200eにおいて、最高値の検出器130に対する流体配給デバイス110の近接度を判定することができる。
[0072] 更に好ましくは、コントローラ120は、好ましい放出アレイを形成するために、火災の上、周囲、そして更に好ましくは最も近い流体配給デバイス110を特定する。例えば、コントローラ120は、好ましくは動的にそして繰り返し、ステップ1200fにおいて、最も高い測定値の検出デバイス、または他の選択判断基準の検出デバイスの周囲上において、最も近い4つの放出デバイス110を特定する。あるいは、コントローラ120は、選択判断基準に基づいて、例えば、8つまたは9つの配給デバイスというような、任意の他の好ましくはユーザが定めた数の配給デバイス110を選択し特定することができる。次いで、ステップ1200gにおいて、火災の周囲および上において動作させる最も近い4つの配給デバイス110を特定する。ステップ1200hにおいて、コントローラ120は、好ましくは、火災の上および周囲においてこれら4つの配給デバイス110を動作させる閾値時機を決定する。コントローラ120には、好ましくは、ユーザが定めた閾値、温度に関する時機(moment)または判断基準、熱放出率、温度上昇率、または他の検出パラメータをプログラミングすることができる。閾値時機は、システム・パラメータの任意の1つまたは組み合わせから決定することができ、例えば、ユーザが定めた閾値よりも高いデータ読み取り値を有する検出器の数、「ホット・ゾーン」内においてユーザが定めた量に達した流体配給デバイスの数、閾値レベルに達した温度プロファイル、ユーザが指定した時間に対する傾斜に達した温度プロファイル、ユーザが定めた閾値レベルに達したスペクトル・エネルギ、および/またはユーザが定めた特定レベルに達した煙検出器から決定することができる。一旦閾値時機に達したなら、コントローラ120はステップ1200iにおいて、4つの配給デバイス110に動作について通知する。更に好ましくは、コントローラ120は、火災に対処するため、そして更に好ましくは火災を鎮静化するために、放出アレイの選択された4つの配給デバイス110を実質的に同時に動作させる。
[0073] 図5Aに示すのは、ラック配列で保管された商品の上に配置された、好ましい天井単独システム100の平面図である。特に、流体配給デバイス110a~100pおよび検出器130a~103pの格子例を示す。方法1200の一例では、検出器130が火災を検出し、プロセッサ120は火災Fの場所を判定する。例えば、検出器130gが最も高い読み取り値の検出器として特定された場合、流体配給デバイス110f、110g、110j、11kがコントローラ120によって、「ホット・ゾーン」において火災の上および周囲にあると特定される。コントローラ120は、「ホット・ゾーン」内においてユーザが定めた閾値に一致するまたはこれを超過する検出器に基づいて火災に対処するために、流体配給デバイス110f、110g、110j、110kを動作させる。
[0074] 図4Cに示すのは、システム100のコントローラの他の好ましい動作実施形態例1300を示すフローチャートである。最初のステップ1300aにおいて、コントローラ120は、占有枠の環境を監視して、火災において第1閾値時機と一致するまたはこれを超過する値を読み取った検出器130からの検知または検出入力に基づいて、火災の指示、そして好ましくはその場所を求める。例えば、1つ以上の検出器130が、温度上昇率閾値、閾値温度、または他の測定パラメータと一致するまたはこれを超過する読み取り値を戻す可能性がある。コントローラ120はデータを処理して、好ましくは、ステップ1300bから、1つ以上の検出器130に最も近いまたはこれと関連付けられた第1配給デバイス110、そして更に好ましくは、判定された火災の場所に最も近い第1配給デバイス110を判定する。コントローラ120は、ステップ1300cにおいて、以前に特定された第1配給デバイス110に好ましくは直接隣接する配給デバイス、そして更に好ましくは第1配給デバイス110を包囲する配給デバイスを特定することによって、検出された火災に対処するために好ましい放出アレイを特定する。隣接する配給デバイスの特定は、好ましくは、コントローラ120のプログラミングに基づき、このプログラミングは、デバイス間で識別された隣接性または相対的位置付けに関係付けることができる各デバイスのアドレスまたは位置を与える。更に、好ましいアレイにおけるデバイスの数は、ユーザが定めた数、または予めプログラミングされた数とすることもできる。次いで、コントローラ120は、ステップ1300dにおいて、好ましくは、ステップ1300aの最初の検出の判定において使用したのと同じパラメータまたは判断基準を使用して、あるいは好ましくはそれよりも高い閾値を使用して、火災における第2閾値時機を決定する。第2閾値は、1つ以上の検出器130から戻される読み取り値によって定めることができる。第2閾値時機が検出されると、次に、コントローラ120は、好ましいステップ1300eにおいて、検出した火災に対処するために、好ましいアレイの特定されたデバイス110全てを動作させる。
[0075] 再度図5を参照すると、例えば、検出器130kおよび関連する配給デバイス110kが本方法の下で第1閾値において最初に特定された場合、直接隣接し包囲する8つの配給デバイス110f、110g、110h、110j、110l、110n、110o、および110pを、好ましい放出アレイの選択のために、自動的に特定することができる。例えば第1検出器130kによって、好ましくは第1よりも高い第2閾値において検出された、火災における第2閾値時機の決定に続いて、検出された火災に対処するためそして好ましくは火災を鎮静化する放出のために、好ましいアレイをコントローラによって動作させることができる。あるいは、第2閾値時機は、例えば、第1検出器130kと同じまたはそれより高い閾値において読み取る第2検出器130gによって検出することもできる。このような好ましい実施形態では、隣接および包囲するデバイスの特定は、好ましくは、温度検出または他の測定熱パラメータとは独立しており、代わりに、予め設定された場所、あるいは隣接性または相対的位置付けを判定するため予めプログラミングされたデバイスのアドレスに基づく。
[0076] 代わりにまたは加えて、ユーザが定めたパラメータが、例えば、4つの配給デバイスというように、好ましい放出アレイにおいてもっと少ない数の配給デバイス110を指定する場合、好ましい配給アレイをどのように突き止め中心を決めるか判断するために、第2検出器130の識別情報(identification)を使用することができる。再度図5Aを参照すると、検出器130kおよび関連する配給デバイス110kが第1閾値の下で最初に特定された場合、直接隣接するおよび包囲する8つの配給デバイス110f、110g、110h、110j、110l、110n、110o、および110pを、好ましい放水アレイの可能な選択のために特定することができる。ユーザが定めたまたは予めプログラミングされた第2の閾値において、検出器130fが特定された場合、コントローラは4つの流体配給デバイス110f、110g、110j、および110kを、好ましい4-デバイス放出アレイとして固定的に特定して動作を制御することができる。したがって、1つの態様では、この方法は、第1配給デバイスを特定する熱検出のときに、配給デバイス110のグループまたはゾーンの、好ましいユーザが定めた作動、予め設定された作動、一定の作動、または予めプログラミングされた作動を実行する(provide for)ことができる。
[0077] 図4Dに示すのは、システム100において使用する他の方法の代替実施形態である。本方法のこの実施形態は、各検出器130における火災の監視および検出に基づいて、出火地点の上および周囲、更に好ましくは、出火地点を中心に配されここを包囲する流体配給デバイス110のアレイを動的に特定し動作させる。各検出器130は、好ましくは、1つの放出デバイス110と関連付けられる。本方法は、2つの異なる検出器感度閾値を採用し、一方が他方よりも感度が高い、または閾値が低い。低い方の閾値は、検出された火災の上および周囲における好ましい数の配給デバイスを特定し動作を制御するために、好ましい予備警報閾値を定める。低い方の感度または高い方の閾値は、流体配給デバイスの識別されたグループの作動の時機(moment)を特定する。
[0078] 本システムおよび方法のこの実施形態では、コントローラ120は、好ましい予備警報閾値および好ましい上位警報閾値を定めるようにプログラミングされる。これらの閾値は、上昇率、温度、または検出器130の任意の他の検出パラメータの1つ以上の組み合わせとすることができる。更に好ましくは、コントローラ120には、好ましい放出アレイに特定される配給デバイスの最小数がプログラミングされる。好ましくは、予備警報閾値と一致したまたはこれを超過した検出器に関連する配給デバイスで構成されたデバイス・キューが定められる。プログラミングされた最小数のデバイス110は、プログラミングされた警報閾値においてコントローラ120によってアレイが作動または動作させられる前に、キュー内にあることが必要な最小数のデバイスを定める。更に好ましくは、コントローラ120によって動作させるデバイスの数を制限するために、デバイス・キューにおける配給デバイス110の最大数がコントローラ120にプログラミングされる。
[0079] 45フィート(45ft)の天井の下に40フィート(40ft)まで露出発泡プラスチックを保管する二重列ラックの保護のためにプログラミングされたコントローラ120の実施形態例では、警報閾値を135°F、そしてデバイスの最小数および最大数をそれぞれ4および6とした場合、予備警報閾値を毎分20°Fの上昇率に設定することができる。図4Dに示す方法1400の実施形態例では、ステップ1402において、コントローラ120は温度情報を検出器130から受信する。ステップ1404において、コントローラ120はこれらの検出器130の各々からの履歴温度情報、および検出器130の各々によって検出された現在の温度を確認し、これらの検出器の各々における温度上昇率を判定する。ステップ1406において、いずれかの検出器130の上昇率が、予備警報上昇率閾値よりも高いか否か判定を行う。検出器が予備警報閾値と一致したまたはこれを超過したと判定した場合、ステップ1408において、この検出器130に関連する配給デバイス110がデバイス・キューに入れられる。ステップ1410において、検出器130は、警報閾値以上の上昇率を検出するために、占有枠を監視し続ける。警報閾値と一致したまたはこれを超過し、更にデバイス・キューにおける配給デバイス110の数が、デバイスの最小数以上で、デバイス・キューにおける配給デバイスの最大数未満である場合、ステップ1412においてキュー内にあるデバイスに動作を通知する。この場合も、コントローラ120のプログラムにおいて特定された最大数まで、コントローラ120はデバイス動作の総数を制限または制御することができる。
[0080] 図5Aおよび火災事象例Fを参照すると、検出器130は倉庫占有枠を監視する。例えば、8つの検出器130が、プログラミングされた予備警報閾値を超過する温度および/または上昇率を検出した場合、デバイスのキューが順次最大数の6つまで配給デバイス110が積み上げられ、各デバイスには8つの検出器130の内1つが関連付けられる。このキューにおける配給デバイス110は、例えば、110b、110c、110f、110g、110j、110kを含むことができる。一旦警報閾値に等しくなったかまたは超過した場合、デバイス・キューを形成する6つのデバイスを動作させ、更に好ましくは、火災Fに対処するために同時に動作させることができる。
[0081] 加えてまたは任意に、コントローラ120にはバックアップ閾値をプログラミングすることができる。バックアップ閾値は検出または導出されるパラメータであり、予備警報および警報閾値と同じであることまたは異なることができ、デバイス・キューが作動された後に、動作制御のために追加のデバイスを作動させる条件または時機を定める。既に説明した保護システムに対するバックアップ閾値例は、175°Fとすることができる。加えて、コントローラには、合計9つのデバイスの初期デバイス・キューの動作後に動作させる、例えば、3つのデバイスというような、追加の配給デバイス110の好ましい最大数をプログラミングすることができる。任意に動作1400の方法の図4Dに示され、配給デバイス110のキューの動作の後に、検出器130が直接または間接的にバックアップ閾値に等しい値またはこれを超過する値を検出した場合、それぞれステップ1414、1416において、最大数の追加までの追加のデバイスを特定し動作させ、その動作を制御することができる。したがって、デバイス・キューを定めるための6つの最大配給デバイス、および3つの最大追加デバイスがプログラムにプログラミングされた場合、検出器130がバックアップ閾値以上の火災パラメータを検出し続けるとき、合計8つのデバイスをコントローラ120によって動作させることができる。例えば、デバイス110a、110e、110iの関連する検出器130がバックアップ閾値と一致したまたはこれを超過した場合、これらを作動させる。
[0082] 図4Eに示すのは、システム100におけるコントローラ120の動作の方法1500の他の実施形態である。本方法のこの実施形態では、火災の状態を継続的に監視し、必要に応じて、好ましくは火災に対処し放水の体積を最小限に抑える、所望の固定グループの流体配給デバイスによって、火災に対処する。方法1500の流体配給デバイスの動作は、コントローラ120によって制御することができ、更に好ましくは、流体配給デバイスは、好ましくは、流体制御に合わせて構成され、コントローラ120が放水を中止および再開することができ、更に好ましくは、流体配給デバイス110からの流量を制御することができる。
[0083] 好ましい第1ステップ1501において、例えば、閾値温度、上昇率、または他の検出パラメータのような、プログラミングされた警報閾値条件に等しいまたはこれを超過する検出読み取り値に応答して、好ましくは、コントローラ120によって第1検出器130を特定する。ステップ1502において、好ましくは、特定された第1検出器130に対するプログラミングされた関連付けまたはプログラミングされた近接度に基づいて、1つ以上の流体配給デバイス110を動作させる。検出器130を流体配給デバイスと1対1で関連付けることができ、また代わりに、例えば、1つの検出器130を包囲しこれを中心に配された4つの配給デバイス110のグループというような、1つよりも多い流体配給デバイスを関連付けることもできる。図4Eおよび図5Aを参照すると、本方法およびステップ1502の好ましい一実施形態では、制御される流体配給デバイスは、好ましくは、特定された第1検出器130gと関連付けられた1つの主配給デバイス110g、および主配給デバイス110gを中心に配された8つの副配給デバイス110b、110c、110d、110f、110h、110j、110k、110lの組み合わせを含む。ステップ1502において、主および副デバイス110は、例えば、2分というような動作期間、第1放出パターンを定めるように起動させられる(activate)。
[0084] 第1放水パターン期間に続いて、ステップ1504において、火災が抑制されたか、制御されたか、またはそれ以外で効果的に対処されたか否か判定を行う。本システムの検出器130およびコントローラ120は、この判定を行うために、占有枠を監視し続ける。火災が効果的に対処された、更に好ましくは鎮静化されたと判定した場合、流体配給デバイス110の全ての動作を停止させ、方法1500を終了する。しかしながら、火災が効果的に対処されていないと判定した場合、同じ第1放水パターンで流体配給デバイス110を再度起動させ、または更に好ましくは、ステップ1506において、異なる第2放水パターンが、消火流体を用いて火災を標的にし続ける。第2パターンを定める流体配給デバイス110は、プログラミングされた期間、例えば、30秒(30sec)の間、コントローラ120によって解放したままに維持される。火災に対処するために使用される水の総量は、好ましくは最小限に抑える。したがって、好ましい一実施形態では、第2放水パターンは、好ましくは、主配給デバイス110gを中心に配された4つの副配給デバイス110c、110f、110h、110kによって定められる。加えてまたは代わりに、第2放水パターンは、好ましい最小流体流量を得るために、1つ以上の配給デバイス110からの消火流体の流量、または放水期間を変更することにより、第1放水パターンとは異なるものにすることができる。
[0085] 好ましいステップ1508において、コントローラは、好ましくは、第3放水パターンを定めるために、主配給デバイスを中心とする副配給デバイス110を再度変更する。例えば、第3放水パターンを定めるために、副配給デバイス110b、110d、110j、110lを動作させる。第3パターンは、30秒(30sec)または他のプログラミングされた放水期間にわたる放水である。第2および第3放水パターンの好ましい順次起動により、水の使用を最小に抑え、したがって他のものに対する潜在的な水による損傷を最小に抑えつつ、好ましくは火災の上および周囲における流体配給デバイスの周囲境界(perimeter)の形成および維持を容易にする。ステップ1506および1508に続いて、ステップ1510において、火災が効果的に対処されているか再度判定する。火災が効果的に対処されており、更に好ましくは鎮静化された場合、ステップ1505において配給デバイスの全ての動作を停止する。しかしながら、火災が効果的に対処されていないと判定した場合、コントローラはステップ1506から1508までを繰り返して、既に説明した順次第2および第3パターンで消火流体を放出し続ける。
[0086] 好ましい天井単独防火システムでは、火災に効果的に対処し、更に特定すれば鎮静化する能力は、倉庫占有枠、および保護対象保管商品の構成(configuration)によって左右される可能性がある。システムの設置および性能に影響を及ぼす占有枠および保管商品のパラメータには、倉庫占有枠10の天井高さHI、商品12の高さ、商品12の分類、ならびに保護しようとする商品12の保管配置および高さを含むことができる。したがって、天井単独システムにおける好ましい鎮火手段は、好ましい放水アレイを形成する好ましい数およびパターンの流体配給デバイスを動作させるために、火災を検出し位置を突き止めることができ、露出発泡グループAプラスチックまでを含む、危険が最大である商品分類の商品の最高天井および保管高さにおいて、火災に対処し更に好ましくは鎮静化することができる。
[0087] 図1を参照すると、占有枠10の天井Cは、平坦天井、水平天井、傾斜天井、またはこれらの組み合わせの内任意の1つを含む任意の構成にすることができる。天井高さHIは、好ましくは、倉庫占有枠10の床と、保護対象保管エリア内上部の天井C(またはルーフ・デッキ)の下側との間の距離によって定義され、更に好ましくは、床と上部天井C(またはルーフ・デッキ)の下側との間の最大高さを定義する。商品アレイ12は、NFPA-13の第3.9.1章において規定され定義されているパラメータの内1つ以上によって特徴付けることができる。アレイ12は、倉庫高さH2まで格納することができ、倉庫高さH2は、好ましくは、倉庫の最大高さ、および天井と最も高い保管商品の上面との間の公称天井-保管物隙間CLを定義する。天井高さHIは、20フィート以上にすることができ、そして30フィート以上、例えば、公称45フィート(45ft)まで、あるいは、例えば、公称50フィート(50ft)、55(55ft)、60フィート(60ft)、またはそれよりも高く、具体的には65フィート(65ft)までといように、更に高くすることもできる。したがって、倉庫高さH2は12フィート以上にすることができ、公称上20フィート以上、例えば、公称25フィート(25ft)から公称60フィート以上まで、好ましくは公称上20フィートと60フィートとの間の範囲を取ることができる。例えば、倉庫高さは、45フィート(45ft)、50フィート(50ft)、55(55ft)、または60フィート(60ft)の最大公称倉庫高さH2までとすることができる。加えてまたは代わり、倉庫高さH2は、好ましくは、1フィート、2フィート、3フィート、4フィート、または5フィート、あるいはこれらの間の任意の数値の内任意の1つの最小公称天井-保管隙間CLを定めるように、天井Cの下で最大にすることもできる。
[0088] 保管された商品のアレイ12は、好ましくは、例えば、一列ラック配置、好ましくは、多重列ラック保管配置、そして更に一層好ましくは二重列ラック保管配置というような、高積層保管(12フィート(12ft)を超える)ラック配置を定める。他の高積層保管構成もシステム100によって保護することができ、例えば、パレタイズド(palletized)、棒積み(solid-piled)(積み上げられた商品)、ビン・ボックス(五面箱における保管、箱の間には空間が殆どまたは全くない)、棚(少なくとも30インチ幅の通路によって分離された、奥行き30インチまでの構造体における保管)、または背中合わせ棚保管(垂直バリアによって分離され、長手方向煙道空間がなく、最大保管高さが15フィートである2つの棚)を含む非ラック保管配置(non-rack storage arrangement)を含む。また、保管エリアは、同じまたは異なる構成で通路幅Wだけ離間された同じまたは異なる商品の追加保管も含むことができる。更に好ましくは、アレイ12は主アレイ12a、および1つ以上の目標アレイ12b、12cを含むことができ、図5Aおよび図5Bにおいて見られるように、各々主アレイに対して通路幅W1、W2を定める。
[0089] 保管された商品12は、NFPA-13によって定義されたクラスI、II、III、またはIV商品、あるいはグループA、グループB、またはグループCプラスチック、エラストマ、およびラバーの内任意のもの、あるいは更にその代わりに燃焼挙動を特徴付けることができる任意のタイプの商品を含むことができる。グループAプラスチックの保護に関して、本システムおよび方法の好ましい実施形態は、発泡および露出プラスチックの保護に合わせて構成することができる。NFPA13、第3.9.1.13章によれば、「発泡(海綿状(foamed or cellular))プラスチック」とは、「質量全体に分散され、相互接続するまたはしない、多数の小さなキャビティ(セル)の存在によって密度が低下したプラスチック」と定義されている。NFPA13の第3,9,1,14章では、「露出グループAプラスチック商品」を「水を吸収するまたは燃焼の危険性を明らかに遅らせる包装や被覆がなされていないプラスチック」と定義する。
[0090] 本明細書において説明したようなやり方で保管商品における火災に応答することにより、更に特定すれば鎮静化することにより、好ましいシステム100は、保管商品に対する火災の影響を著しく限定する、そして更に好ましくは影響を低減するレベルの防火性能を図る。これは、例えば、抑制または火災制御というような、既に知られている防火活動(performance)と比較して、保管された商品に対する損傷を低減すると考えられる。更に、露出発泡プラスチック商品の保護では、好ましいシステムおよび方法は、現在の設置規格の下では利用できない高さおよび配置においても天井単独保護を可能にする。加えてまたは代わりに、好ましいシステムおよび方法は、例えば、垂直または水平バリアというような設備がなくても、露出発泡プラスチック商品の天井単独保護を可能にする。本明細書において説明したように、実際の火災検査を実行して、本明細書において説明した好ましいシステムおよび方法の好ましい鎮火性能を実証することができる。
[0091] 好ましいシステム100の好ましい天井単独配置では、図1、図5A、および図5Bに模式的に示すように、流体配給デバイス110は天井Cと保管商品によって定められる平面との間に設置される。流体配給サブシステム100aは、占有枠の天井の下、および保護すべき商品の上に吊された部分を有する導管網150のを含む。システム100の好ましい実施形態では、天井単独保護を可能にするために、複数の流体配給デバイス110が導管網150に装着または接続される。好ましくは、導管網150は、1本以上の主導管150aを含み、ここから1本以上の分岐導管150b、150c、150dが出て行く。配給デバイス110は、好ましくは、所望のデバイス同士間隔a×bを形成するために、離間された分岐導管150b、150c、150dに装着され、これらに沿って離間される。検出器130は、好ましくは各配給デバイス110の上に配置され、更に好ましくは各配給デバイス110と軸方向に整列される。配給デバイス110、分岐ライン、および主導管(1本または複数)は、格子状導管網または樹木状導管網のいずれかを形成するように編成することができる。更に、導管網は、システム100の流体配給部分および流体配給デバイス110に相互接続するために、コネクタ、エルボー、およびライザ等というような導管継ぎ手も含むことができる。
[0092] 導管網150は、例えば、給水本管150eまたは給水タンクのような、消火流体の供給元に、流体配給デバイス110を接続する。流体配給サブシステムは、更に、例えば、所望の流速および/または圧力で水を配給デバイス110に送出するために、消火ポンプまたは逆流防止器というような、追加のデバイス(図示せず)も含むことができる。更に好ましくは、流体配給サブシステムは、好ましくは流体供給元150eから導管本管150aまで延びるライザ管150fも含む。ライザ150fは、水配給サブシステム110aを通過する流体流を誘導、検出、測定、または制御するために追加のコンポーネントまたはアセンブリを含むことができる。例えば、本システムは、スプリンクラから逆に流体源に向かう流体流を防止するために、チェック・バルブを含むことができる。また、本システムは、ライザ150fおよびシステム100を通る流量を測定するために流量計を含むこともできる。更に、流体配給サブシステムおよびライザ150fは、例えば、差動流型(differential fluid-type)流体制御バルブのような、流体制御バルブを含むことができる。システム100の流体配給サブシステム100aは、好ましくは、ウェット・パイプ・システム(wet pipe system)(デバイス動作時に流体が直ちに放出する)またはその変形として構成され、即ち、非連動、単一連動、または二重連動プリアクション・システム(double-interlock preaction system)(システム配管には初期状態において気体が充填されており、次いで流体がデバイス動作時に配給デバイスからその動作圧力で放出するように、検出サブシステムからのシグナリングに応答して消火流体が充填される)を含む。
[0093] 流体配給デバイス110の好ましい実施形態は、図2Aおよび図2Bに模式的に示すように、フレーム・ボディに結合された流体偏向部材を含む。フレーム・ボディは、配管網への接続のための入口と、出口とを含み、これらの入口および出口の間に内部通路が延びている。偏向部材は、好ましくは、固定離間関係で、出口から軸方向に離間される。入口に送出される水または他の消火流体は、偏向部材に衝突する(impact)ために、出口から放出される。偏向部材は、火災に対処するため、そして更に好ましくは鎮静化するために好ましい集合的体積流量に寄与する体積流量を送出するために、消火流体を配給する。あるいは、偏向部材は、動作時に所望の態様で消火流体を配給するのであれば、出口に関して平行移動することができる。本明細書において説明する天井単独システムでは、図5Bに模式的に示すように、流体配給デバイス110の偏向部材が好ましくは天井から所望の偏向部材-天井間距離Sのところに位置付けられるように、流体配給デバイス110を設置することができる。あるいは、天井単独構成において保護対象商品上にデバイス110が位置付けられるのであれば、デバイス110を天井Cから任意の距離に設置することもできる。
[0094] したがって、流体配給デバイス110は、当技術において理解されるような「防火スプリンクラ」のフレーム・ボディおよび偏向部材によって構造的に具現化することができ、そして本明細書において説明したような、作動の制御を可能にするために、しかるべく構成または変更することができる。この構成は、既知の防火スプリンクラのフレームおよびディフレクタを、本明細書において説明した変更を加えて、含むことができる。好ましいシステムおよび方法において使用するスプリンクラ・フレームおよびディフレクタ・コンポーネントは、例えば、標準的な噴霧、抑制、または拡大到達範囲、およびその等価物というような、指定されたスプリンクラ性能に対して容認可能であると業界で容認された組織によって検査および認定された既知のスプリンクラのコンポーネントを含むことができる。例えば、システム100における設置に好ましい流体配給デバイス110は、技術データ・シート「TFP312」において示され記載されているフレーム・ボディおよび偏向部材:公称25.2K-ファクタを有し、電気制御動作可能に構成された、TYCO FIRE PRODUCTS, LPからのモデルESFR-25早期抑制、高速応答、垂下スプリンクラ25.2K-ファクタ」(2012年11月)を含む。
[0095] 本明細書において使用する場合、K-ファクタとは、スプリンクラ放出係数を表す定数と定義し、スプリンクラの出口からの1分毎のガロンを単位とした流体の流量を、平方インチ毎のポンド(PSI)を単位とするスプリンクラ通路の入口に供給される流体の流量の圧力の二乗根で除算することによって定量化される。K-ファクタはGPM/(PSI)1/2で表現される。NFPA13は、スプリンクラの定格または公称K-ファクタあるいは定格放出係数を、K-ファクタ範囲にわたる平均値として規定する。例えば、K-ファクタが14以上である場合、NFPA13は、以下の公称K-ファクタを規定する(K-ファクタ範囲を括弧内に示す)。(i)14.0(13.5~14.5)GPM/(PSI)1/2、(ii)16,8(16.0~17.6)GPM/(PSI)1/2、(iii)19.6(18.6~20.6)GPM/(PSI)1/2、(iv)22.4(21.3~23.5)GPM/(PSI)1/2、(v)25.2(23.9~26.5)GPM/(PSI)1/2、および(vi)28.0(26.6~29.4)GPM/(PSI)1/2、あるいは約(31.8~34.8GPM/(PSI)1/2)の範囲に及ぶ33.6GPM/(PSI)1/2の公称K-ファクタ。流体配給デバイス110の代替実施形態は、前述の公称K-ファクタまたはそれ以上を有するスプリンクラを含むことができる。
[0096] 米国特許第8,176,988号は、本明細書において説明したシステムにおいて使用する他の防火スプリンクラの構造例を示す。米国特許第8,176,988号において具体的に示され説明されているのは、本明細書において説明した好ましいシステムおよび方法において使用する、早期抑制高速応答スプリンクラ(ESFR)フレーム・ボディ、および偏向部材またはディフレクタの実施形態である。米国特許第8,176,988号および技術データ・シートTFP312において示されるスプリンクラは、垂下型スプリンクラである。しかしながら、本明細書において説明したシステムにおける使用のために、直立型スプリンクラを構成または変更することができる。システム100において使用する流体配給デバイス110の代替実施形態は、ノズル、噴霧デバイス、または本明細書において説明したように消火流体の体積流量を配給するように制御される動作を可能に構成された任意の他のデバイスを含むことができる。
[0097] システム100の好ましい配給デバイス110は、例えば、米国特許第8,176,988号のスプリンクラにおいて見られるような密閉アセンブリ、または配給デバイス110からの放出を制御するために出口内部に配置され支持された他の内部バルブ構造を含むことができる。しかしながら、放出用流体配給デバイス110またはスプリンクラの動作は、倉庫占有枠における火災に対する熱応答または熱起動(heat-activated)応答によって直接または主に誘起されるのでも動作するのでもない。代わりに、流体配給デバイス110の動作は、本明細書において説明するように、本システムの好ましいコントローラ120によって制御される。更に具体的には、流体配給デバイス110は、デバイス110からの流体放出および配給を制御するために、コントローラ120と直接または間接的に結合されている。図2Aおよび図2Bに示すのは、配給デバイス・アセンブリ110とコントローラ120技術データ・シートTFP312との間における好ましい電気機械結合構成の模式図である。図2Aに示すのは、例えば、熱応答ガラス・バルブ・トリガ(glass bulb trigger)のような、着脱可能な構造によって適所に支持された内部密閉アセンブリを有するスプリンクラ・フレーム・ボディ110xを含む流体配給デバイス・アセンブリ110である。スプリンクラからの流体放出を可能にするために密閉アセンブリの支持構造およびその支持を破断させる、破壊する、放逐する、および/またはそれ以外で除去することによって、支持構造を変位させるために、変換器および好ましくは電気動作型アクチュエータ110yが、内部または外部に、スプリンクラ110xと共に配置され、結合または組み立てられている。アクチュエータ110yは、好ましくは、コントローラ120に電気的に結合され、コントローラは、直接または間接的に、スプリンクラ110xからの消火流体の放出制御のために、支持構造および密閉アセンブリを変位させるアクチュエータの動作を通知する電気パルスまたは信号を供給する。
[0098] 本システムにおいて使用する代わりのまたは等価な配給デバイスの電気機械構成が、米国特許第3,811,511号、第3,834,463号、または第4,217,959号に示されている。米国特許第3,811,511号の図2に示され説明されているのは、スプリンクラおよび電気応答爆発型アクチュエータ構成(explosive actuator arrangement)であり、スプリンクラ・ヘッドにおいてバルブ閉鎖を支持するバルブ(bulb)を破壊するために摺動可能なプランジャを変位させるように、起爆装置が電気的に動作する。米国特許第3,834,463号の図1に示され説明されているのは、出口オリフィスと、このオリフィスの上流側に破壊ディスク・バルブ(rupture disc valve)を有する敏感なスプリンクラ(sensitive sprinkler)である。電気応答爆発性爆管には、コントローラ120に結合することができる導電性ワイヤが設けられている。しかるべき信号を受信すると、爆管が爆発して、膨張ガスを生成し、ディスクを破壊してスプリンクラを開く。米国特許第4,217,959号の図2に示され説明されているのは、消火システム用の電気制御型流体ディスペンサであり、このディスペンサは、ディスペンサの出口オリフィスを閉鎖するための壊れやすい安全デバイスによって支持されたバルブ・ディスクを含む。電気リードを有する殴打メカニズムが、壊れやすい安全デバイスに向かって支持されている。この特許は、殴打メカニズムを解放し、安全デバイスを破断することによって、バルブ・ディスクに対する支持を除去し、ディスペンサから消火材(extinguishment)を流出させるために、リードを通じて電気パルスを送ることができると記載している。
[0099] 図2Bに示すのは、作動を制御するための他の好ましい電気機械構成であり、デバイス・フレームからの放出を制御するために、電気動作型ソレノイド・バルブ110zを含む。この電気動作型ソレノイド・バルブ10zは、オープン・スプリンクラまたは他のフレーム・ボディ110xと一列となり、その上流にある。フレーム出口には密閉アセンブリがなく、ソレノイド・バルブ110zが常時閉鎖かまたは常時開放かに応じて、ソレノイド・バルブを開くためにしかるべく構成された電気信号をソレノイド・バルブ110zがコントローラ120から受信したときに、オープン・スプリンクラのフレーム・ボディ110xから水を流出させる。バルブ110zは、バルブ110zを開いたときにその動作圧力で流体をフレーム入口に送出するときに生ずる遅延が無視できる程度になるように、好ましくは、フレーム・ボディ110xに対して相対的に位置付けられる。システム100において使用する既知の電気動作型ソレノイド・バルブの例には、<http:// http://www.ascovalve.com/Common/PDFFiles/Product/8210R6.pdf>において入手可能な、ASCO(登録商標)技術データ・シート「2/2シリーズ8210:パイロット作動式一般サービス用ソレノイド・バルブ真鍮またはステンレス鋼本体3/8から21/2NPT」(2/2 Series 8210: Pilot Operated General Service Solenoid Valves Brass or Stainless Steel Bodies 3/8 to 2 1/2 NPT)に記載されている電気ソレノイド・バルブおよびその同等品を含むことができる。バルブ対フレーム・ボディが1対1の比率である1つの特定的なソレノイド・バルブ構成では、本システムは、火災に対処し、更に好ましくは鎮静化することにより、既知の浸水構成と比較して、占有枠および保管されている商品に対する損傷を更に限定し、更に好ましくは低減するように制御される、微小散水システム(controlled micro-deluge system)を効果的に設けることができる。
[00100] 既に説明したような好ましいシステム100を設置し、実際の火災検査を受けた。5フィート(5ft)の公称隙間を定めるために45フィート(45ft)水平天井の下に、40フィート(40ft)の公称保管高さまで格納された、箱詰め非発泡グループAプラスチックのラック保管の上に、複数の好ましい流体配給デバイス110および検出器130を設置した。更に具体的には、例えば、図2Bに示すように、19.2GPM/PSI1/2の実K-ファクタを定めるように、各々、25.2GPM/PSI1/2の公称K-ファクタを有する、ESFR型スプリンクラの16個のオープン・スプリンクラ・フレーム・ボディおよび偏向部材を、流体配給アセンブリ内に、ソレノイド・バルブと共に配置した。各流体配給アセンブリの上および周囲には、1対の検出器130を配置した。配給デバイス110を10ft×10ftの間隔で設置し、25GPM/PSI1/2の公称K-ファクタと同等となる流量を供給するように、35psiの動作圧で水が供給される各スプリンクラから水を供給した。これらのアセンブリは、スプリンクラの偏向部材が天井よりも20インチ(20in)下に位置するように、天井の下に設置された。
[00101] スプリンクラ・アセンブリは、グループAプラスチック商品の上に設置した。この商品は、21in×21inの両面段ボール製のカートンを含み、カートン内には分離された部屋内に125個の結晶ポリスチレン製の空の16oxカップを収容した。双方向42in×42in×5inのスラットで作ったデッキ硬材製パレットによって、商品の各パレットを支持した。中央に二重列ラックを有するラック配置で、商品を保管し、2つの単一列ターゲット・アレイ(single-row target array)を中央のラックの周囲に配置し、中央アレイとターゲット・アレイとの間に、図5Bに見られるように、4フィート(4ft)幅の通路幅W1、W2を定めた。中央の二重列ラック・アレイは、4つの96インチ・ベイと共に配置された高さ40ft、幅36インチのラック部材を含み、各列には8つの層があり、検査アレイ全域に公称6インチの長手方向および横断方向煙道空間がある。
[00102] 中央ラックの幾何学的中心を、4つの流体配給アセンブリ110の下に置いた。4オンス(4oz)のガソリンを滲入させポリエチレン・バッグ内に包んだ3in×3in長セルロース束によって、2つの半標準(half-standard)セルロース綿点火装置を製作した。中央の二重列ラック主アレイの中心から21インチずらして、点火装置を床上に位置付けた。点火装置を点火し、システム100の単一火災F検査を行った。システム100および好ましい方法は、検査火災を突き止め、既に説明したようにこの火災に対処するために、流体配給デバイス110を特定した。システム100は、32分の期間検査火災に対処し続け、検査の終了時に、商品を評価した。
[00103] この検査火災は、鎮火のために構成された好ましいシステムが、保管されている商品に対する火災の影響を著しく低減する能力を例証する。動作させる合計9つの動作させる配給デバイスが特定され、点火の2分以内に動作した。9つの特定されたデバイスの中には、火災の直上および周囲にある4つの配給デバイス110q、110r、110s、110tが含まれる。これら4つの動作したデバイス110q、110r、110s、110tは、天井に向かう垂直方向、中央アレイ12aの端部に向かう前後方向、およびターゲット・アレイ12b、12cに向かう横方向において火災の伝搬を限定したことによって、点火を効果的に鎮静化した放出アレイを定めた。このようにこの火災の上および周囲において、4つの最も直接的で最も近い流体配給デバイス110q、110r、110s、110tによって、火災が閉じ込められた、または包囲された。
[00104] 主アレイに対する損傷を、図5B、図6A、および図6Bにおいてグラフで示す。商品に対する損傷は、中央に配置されたパレットによって定められる中央アレイの中核部に集中した。この損傷を陰影で示す。アレイの端部に向かう方向では、火災の損傷は2つの中央ベイに限定された。カートンに対する損傷は最小に抑えられたことが観察された。したがって、1つの好ましい態様では、鎮火システムは、火災の上および周囲に最も近く配置された好ましい4つの流体配給デバイスによって定められた断面エリア内に火災を閉じ込めた。図6Aおよび図6Bを参照すると、火災の損傷は、縦方向でも、好ましい鎮火システムによって限定された、即ち、抑制された。更に具体的には、火災の損傷は、アレイの底部から、保管された商品の底部から6番目の層よりも上には広がらないように、垂直方向に限定された。鎮火の遂行が火災の伝搬を限定したと仮定すると、検査火災が通路を越えてターゲット・アレイ12b、12cに飛び火するのを防止する好ましいシステムの能力によっても、鎮火性能を更に特徴付けることができる。
[00105] 鎮静化の性能は、1つ以上のパラメータまたはその組み合わせを満たすか否かによって観察することができる。例えば、縦方向の損傷は、商品の6層以下に限定することができる。代わりにまたは加えて、縦方向の損傷は、検査商品の全層数の75%以下に限定することができる。また、横方向の損傷も、鎮静化性能を特徴付けるために定量化することができる。例えば、鎮静化性能に関与する(subject to)横方向の損傷は、2つのパレット以下に限定することができ、更に好ましくは、アレイの端部に向かう方向において1つ以下のパレットである。
[00106] 追加の火災検査によって、本明細書において説明した好ましいシステムおよび方法は、現在の設置規格の下では利用できない高さおよび配置とした露出発泡プラスチック商品の天井単独保護においても使用できることが示された。例えば、1つの好ましいシステム設置では、複数の好ましい流体配給デバイス110および検出器130を、露出発泡グループAプラスチックのラック保管の上に設置することができる。露出発泡グループAプラスチックは、5フィート(5ft)から20フィート(20ft)までに及ぶ公称隙間を定めるために、45フィート(45ft)水平天井の下で、25(25ft)から40フィート(40ft)までに及ぶ公称保管高さに格納される。天井は十分な高さがあることを条件に、本明細書におけるシステムおよび方法の好ましい実施形態は、最大50から55フィート(50~55ft)まで保護することができる。好ましい1つの保管配置では、天井の高さが48(48ft)であり、公称保管高さは43フィート(43ft)である。
[00107] 好ましいシステムの1つの特定的な実施形態では、ESFRタイプのスプリンクラ・フレーム・ボディのグループが、好ましくは、例えば図2Aに示すように、内部密閉アセンブリおよび偏向部材を有し、各々25.2GPM/PSI1/2の公称K-ファクタを有する流体配給アセンブリにおける電気動作アクチュエータと共に配置される。各流体配給アセンブリの上および周囲には、1対の検出器130が配置されている。排水デバイス110は、好ましくは、ループ型配管システムにおいて10ft×10ftの間隔で設置され、1,95gpm・ft2という好ましい放出密度を得るために、60psiの動作圧力で水を供給される。流体配給デバイスは、好ましくは、天井の下において18インチ(18in)の好ましいディフレクタ/天井間距離Sのところに偏向部材を位置付けるように、天井の下に設置される。各ディフレクタおよび流体配給デバイスは、本明細書において説明したように、火災の検出および1つ以上の流体配給アセンブリを動作させるために、好ましくは集中コントローラに結合される。本システムおよびそのコントローラ120は、好ましくは、検出された火災に対処する初期放出アレイを形成するために、9つの配給デバイス110を特定するようにプログラミングされる。
[00108] 既に説明したように、流体配給デバイス110の好ましい実施形態は、構造的に、防火スプリンクラ、ノズル、噴霧デバイス(misting device)、または本明細書において説明したようにある体積流量の消火流体を配給するために電気的に動作が制御されるように構成された任意の他のデバイスとして具体化することができる。以下に説明するのは、システム100における使用のための流体配給デバイスの好ましい実施形態および/または代替実施形態である。先に説明した先行技術のスプリンクラまたは流体ディスペンサでは、スプリンクラを開くためにシール弁ディスク(sealing valve disc)または仕切りを破裂させる(rupture)、あるいはその支持球(supporting bulb)または脆い安全デバイスを破断する(fracture)するが、以下で説明する好ましい流体配給デバイスは、それとは異なり、革新的な電子的に動作させる解放メカニズムの好ましい実施形態を組み込み、この解放メカニズムを倒す(collapse)または引っ込める(contract)ことにより、スプリンクラまたはノズル・フレーム内におけるその密閉アセンブリの支持を外して、好ましい流体配給デバイスを開く。
[00109] 図7に示すのは、好ましくは防火スプリンクラ310として具体化される流体配給デバイスの一実施形態の模式断面図であり、非作動状態において示す。スプリンクラ310は、第1端および第2端を有するスプリンクラ・フレーム345を含む。スプリンクラ310は、フレーム・ボディ322を含む。フレーム・ボディ322は、フレームの第1端に入口330を有し、更にフレーム345の第1端と第2端との間に位置する出口332を有する。入口330は、先に説明したような配管網に接続することができる。スプリンクラ310の非作動状態では、出口332は、デバイス310からの放出(discharge)を制御するための密閉アセンブリ324によって、閉鎖または密閉されている。一般に、密閉アセンブリ324は、出口332内に配置された密閉ボタン、密閉体、またはプラグ323を含み、ボタン323を出口32から偏倚させるように動作する、例えば、皿ばねまたは他の弾性リングのような偏倚部材に結合または係合されている。出口332内部で密閉アセンブリ324を支持するのは、好ましい電動式解放メカニズム328である。好ましい解放メカニズム328は、解放アセンブリ324を出口332内に維持するための第1非作動構成(unactuated configuration)または配置(arrangement)を定める。また、解放メカニズム328は、第2の作動構成または状態も定め、この状態では、解放メカニズム328は、密閉アセンブリ324に対するその支持を解放し、出口332からの密閉アセンブリ324の放逐(ejection)および出口332からの消火流体の放出を可能にするように動作する。
[00110] 大まかには、好ましい解放メカニズム328は、破断領域が作られた独特のフックおよび支柱アセンブリを設ける。好ましいリンクが、フックおよび支柱を、好ましくは電動式のリニア・アクチュエータと結合し、このリニア・アクチュエータは、フックおよび支柱を切断する(uncouple)ためにリンクを分断する(break)。好ましい実施形態では、解放メカニズム328は、支柱部材342、好ましくはフック部材344として具体化されるレバー部材、テンション・リンク346、ねじまたは他のねじ切り部材353、およびアクチュエータ314を含む。好ましいテンション・リンク346は、分断を制御して、分断時に解放メカニズム328が動作するのを可能にするために設計された破断領域を含む。ねじ353は、フレーム345との螺合を形成し、長手方向軸A-Aに合わせた荷重を軸方向にかける。フックおよび支柱構成342、344は、内部に形成された密閉シートに対向して密閉アセンブリ324を据え置いたままにするために、ねじ353の軸方向荷重を密閉アセンブリ324に移転させる。更に具体的には、解放メカニズム328の非作動構成では、支柱342の第1端352が、支点を定めるために、ノッチ358においてフック部材344と接触し、第2支柱端354は、密閉アセンブリ324のボタン323上に形成され好ましくは長手方向軸A-Aに沿って位置付けられた溝356と係合されている。軸方向に作用するねじ353は、第2ノッチ360におけるフック部材344上のその荷重を、支点の第1側にかけ、支柱部材342の第1端352によって定められる支点に対して第1モーメント・アーム(moment arm)を定める。したがって、支柱342の第1端352は、長手方向軸A-Aから多少ずれて配置されることが好ましい。荷重ねじ353によって生成されるモーメントに対抗する(countering)のは、リンク346である。リンク346は、フック部材344を支柱部材342に結合して、密閉ばねの偏倚力またはスプリンクラに送られる流体圧に対抗して密閉アセンブリ324を支持するために、フックおよび支柱構成を静止維持する。更に具体的には、リンク346は、フック部材344の第1端371および第2端373の間にある位置においてフック部材344を支柱342の第1端352に対して係合し、第2モーメント・アームを定める。第2モーメント・アームは、解放メカニズム328の非作動状態において支柱342に関してフック部材344を静止位置に維持するのに十分である。
[00111] 図7に示すように、フック部材344は、好ましくは、アクチュエータ314の外部ねじ切り部分と螺合する内部ねじ山(thread)を有する開口またはリセス366を含む。あるいは、アクチュエータ314は、例えば、ボルト、ストラップ、クリップ等を使用して、異なる方法によってフック部材344と結合されてもよい。非作動状態では、アクチュエータ314のピストン381は後退位置にあり、アクチュエータ314は、好ましくは10mm未満の距離だけ、支柱342から離間されている。アクチェータ314は、アクチュエータ314が長手方向軸A-Aに対して、図7に示す実施形態では90°未満である角度A°を形成するように配置されるが、角度A°は、他の実施形態は、90°以上であってもよい。本開示の主旨から逸脱せずに、設計要件を満たすために、種々の角度A°を受け入れるようにフック部材344の輪郭(profile)を変化させることもできる。
[00112] アクチュエータ314を電子的に作動させると、ピストン381を延出位置に向かわせ(extend)、アクチュエータ314は支柱342に力を加える。加えられた力がテンション・リンク346の最大引張荷重を超過すると、テンション・リンク346は折れて(または2つ以上の断片に割れ)、フック部材344が、軸支係合された(pivoted engagement)支柱部材342の第1端352を中心として旋回することを可能にし、解放メカニズム328は倒れて、密閉アセンブリ324を出口332から解放する。即ち、解放メカニズム328は第1構成(または非作動状態)から第2構成(または作動状態)に移行する。その後、本明細書において説明した好ましいやり方で、火事に対処するために、フレーム・ボディ内に収容されている水を放出することができる。アクチュエータ314は、例えば、火工アクチュエータ(pyrotechnic actuator)またはソレノイド・アクチュエータのような、種々のタイプのアクチュエータの1つとすることができる。好ましくは、アクチュエータ314は、Chemring Energetics UK Ltdによって製造されるMetron Protractor(商標)、例えば、DR2005/C1 Metron Protractor(商標)のような、火工アクチュエータである。Metron(商標)アクチュエータ(またはMetron(商標)プロトラクタ(protractor))は、ピストンを駆動するために小さな装薬を利用する火工アクチュエータである。このデバイスは、ピストンが少量の爆発材料の燃焼によって駆動されるときに、高速移動によって機械的作用(mechanical work)を生み出すように設計されている。
[00113] 図7Aは、テンション・リンク346の好ましい実施形態の斜視図である。図7Bは上面図であり、図7Bは線IA-IAに沿って示すテンション・リンク346の断面図である。好ましくは、テンション・リンク346は第1部分372と第2部分374とを含む。第1および第2部分372、374は、第3部分(または中間部分)376によって接続されている。スプリンクラおよび解放メカニズム328の非作動状態では、第1構成において、第1部分372は支柱342と係合されており、第2部分374はフック部材344と係合されている。好ましくは、第1および第2部分372、374は、それぞれ、第1および第2開口382、384を含む。図7に示すように、第1部分372は第1開口382を介して支柱342と結合され、第2部分374は第2開口384を介してフック部材344と結合されている。
[00114] 第3部分(または中間部分)376は、アクチュエータ314によって支柱342に加えられる力が閾値を超過したときに潰れる(collapse)(または壊れる(fail))ように設計されている。つまり、第3部分376は、アクチュエータ314によって生じたテンション・リンク346上の引張荷重が破断領域の所定の設計値または容量を超過したときに、破断点または領域となるように設計されている。このため、破壊(failure)前に第3部分376が耐えることができる最大引張荷重または容量は、第1または第2部分372、374のいずれかが破壊前に耐えることができる最大引張荷重未満であることが好ましい。異なる言い方をすると、第3部分376の最大引張力または容量は、第1または第2部分372、374のいずれかの最大引張力未満である。このような設計は、種々の方法で達成することができる。例えば、第3部分376は、第1および/または第2部分よりも薄い厚さ、第1および/または第2部分よりも狭い幅、1つ以上の穿孔部分、切り欠き部分、ノッチ、溝、またはこれらの任意の組み合わせ等を有してもよい。例えば、Metron(商標)アクチュエータからの衝撃または爆発力によって生ずる破壊を容易に得るために、ある場合には、セラミクスまたはねずみ鋳鉄のような脆い材料がテンション・リンク346に使用されてもよい。第3部分376の最大引張力が第1または第2部分372、374のいずれかの最大引張力未満である限り、テンション・リンクには任意の設計を採用することができる。
[00115] 図7A~図7Cに示すように、好ましいテンション・リンク346は、第1および第2部分372、374の厚さTH1、TH2未満の厚さTH3、ならびに第1および第2部分372、374の幅WT1、WT2未満の幅WT3を有する第3部分376を含む。好ましくは、第3部分376の厚さTH3は、第1および第2部分372、374の厚さの半分1/2×TH1、1/2×TH2未満である。リンク346の平面図または上面図では、引張加重が掛けられたときに応力集中を定めるまたは受けることができる中間第3部分376の周囲に好ましくはノッチ369が形成されている。このように、好ましいテンション・リンク346は、アクチュエータ314からの所定の引張力において中間部分376に破断が生ずることを確保するために、他の部分よりも薄い厚さ、狭い幅、およびノッチの構造を含み応力集中を誘発する中間部分376を有する。
[00116] テンション・リンク346の設計は、例えば、i)アクチュエータ314を作動させたときに支柱342およびフック部材344によってテンション・リンク346に加えられる所望の破壊荷重、ならびにii)テンション・リンク346に選択した材料の引張力の決定に基づく。その後、テンション・リンク346の各部分の断面積を計算し、中間部分376において破壊を達成するためのしかるべき寸法を導き出すことができる。テンシル・リンク(tensile link)346は、鋼鉄、プラスチック、合金、セラミクス等のような、1つの成分または材料で作られてもよい。あるいは、テンシル・リンク346は、2つ以上の材料で構成されてもよい。例えば、中間部分376が、第1および第2部分372、374よりも引張力が弱い材料で作られるとよい。テンシル・リンク346は、例えば、打抜き加工、鋳造、深絞り、または打ち抜き加工、鋳造、深絞りの組み合わせ、あるいは機械加工のような適した技法で形成することができる。
[00117] 好ましい流体配給デバイスまたはスプリンクラ310の動作は、熱応答または熱起動応答(heat-activated response)によって誘起されるのでも動作するのではない。代わりに、スプリンクラ310の動作は、例えば、先に説明したシステムの好ましいコントローラ120によって電気的に制御することができる。図8A~図8Bは、好ましいシステム設置および動作におけるスプリンクラ320の模式斜視図を示す。更に具体的には、図8Aは、既に説明したように、検出器(図示せず)と通信するコントローラ120に結合されたスプリンクラ310の非作動状態を示す。アクチェータ314は、1本以上のラインを通じて、または、例えば、電話、ワイヤレス・ディジタル通信のような適した通信インターフェースを通じて、あるいはインターネット接続を通じて、制御パネル120と通信することができる。コントローラ120から該当する制御またはコマンド信号を受信すると、アクチュエータ314は、スプリンクラ310を作動させるために、先に説明したように動作して支柱342に力を加える。好ましくは、アクチュエータ314は、好ましくは1対のフレーム・アーム336によって定められる第1平面P1と交差する第2平面P2において、アクチュエータ314がその力を加えるように構成される。
[00118] 図8Bは、作動状態におけるスプリンクラ320を示す。先に説明したように、コントローラ120からコマンド信号を受信すると、アクチュエータ314は作動させられて力を支柱342に加える。図8Bに示す好ましいアクチュエータ314では、ピストン381が延出して支柱342に力を加えることによって、テンション・リンク346に引張荷重を加える。加えられた引張荷重が所定の設計破壊荷重または容量(例えば、好ましくは50ポンド(lbs)から100ポンド(lbs)の範囲を取る最大引張荷重)を超過すると、テンション・リンク346は破壊する。この破壊は、好ましくは、テンション・リンク346の中間部分376において始まり、テンション・リンク346は2つの別個の断片に別れる。一旦テンション・リンク346が分断されると、フック部材344が支点を中心として旋回し、アクチュエータ314と共にスプリンクラ・フレーム345から外に、即ち、離れるように放逐され(eject)、次に支柱342、次いで密閉アセンブリ324が放逐または解放され、内部通路が、出口332からの流体の放出のために、開通する。
[00119] したがって、好ましいスプリンクラ310およびその解放メカニズムは、火災によって上昇する温度に晒されることによって受動的に動作するのではない。感熱エレメント、例えば、はんだによって低融点金属と接合された金属積層体を含む既知の支柱およびリンク式スプリンクラとは異なり、スプリンクラ310の解放メカニズム328の好ましい実施形態は、感応リンクを含まず、その動作のために感応エレメントも含まない。即ち、テンション・リンク346は、好ましくは、熱不感応リンクである。解放メカニズム328から感熱リンクをなくしたことによって、コントローラ120による動作の制御性を高めることができ、不注意な動作を防止する。
[00120] 更に、スプリンクラ・フレームの内側にアクチュエータの少なくとも一部が配置された既知のアクチュエータ駆動型スプリンクラとは異なり、デバイス310の好ましいアクチュエータ314は、スプリンクラ・フレーム345の外部、即ち、フレーム・ボディ322およびフレーム・アーム336の外部に配置されている。アクチュエータ314はフック部材344上に装着され、したがってアクチュエータ314の設置のためにスプリンクラ・フレーム345に別個の取付台(mounting)を必要としない。アクチュエータ314を作動させると、アクチュエータ314および解放メカニズム328はスプリンクラ・フレーム345から放逐される。このため、アクチュエータ314および/または解放メカニズム328による水路における障害(または途絶)はない。更に、大がかりな構造変更を必要とせずに、従来の支柱およびリンク式スプリンクラにアクチュエータ314を容易に装着することができる。解放メカニズム328およびスプリンクラ310の作動時に、ディフレクタ・アセンブリ326に衝撃を与えるために水が放出され、本明細書において説明したように再配給(redistribute)される。ディフレクタ・アセンブリ326は、好ましくは、長手方向に出口から固定距離のところに配置されたディフレクタを含むことが好ましい。フレーム345は、好ましくは、第1平面P1内においてフレーム・ボディ322および出口32の周囲に配置された1対のフレーム・アーム336を含む。1対のフレーム・アーム336は、先端351に向かって収束する。先端351は、内部ねじ切り部分を含み、ねじまたは荷重部材353がこれを貫通して螺合する。
[00121] 図9Aおよび図9Bに示すのは、電気動作型解放メカニズム416の好ましい代替実施形態を有するシステム100において使用するための他の流体配給デバイス410である。好ましい解放メカニズム416は、フックおよび支柱部材を解除する(unlatch)ための電気動作型リニア・アクチュエータと掛止された構成のフックおよび支柱アセンブリを含む。
[00122] スプリンクラ410は、好ましくは、フレーム432を含む。フレーム432は、入口420、出口422、および入口420と出口422との間にわたる通路426を定める内面424を有するフレーム・ボディ412含む。入口420は、前述のような配管網に接続することができる。フレーム432は、好ましくは、少なくとも1つのフレーム・アームを含み、更に好ましくは、ボディ412の周囲に配置された2つのフレーム・アーム413a、413bを含む。フレーム・アーム413a、413bは先端438に向かって収束する。先端438は、好ましくは、スプリンクラの長手方向軸A-Aに沿って軸方向に整列されたフレーム・アームと一体形成される。スプリンクラ410の非作動状態において示すように、出口422は、出口422からの消火流体の放出を防止するために、密閉アセンブリによって遮蔽または密閉されている。密閉アセンブリ414は、一般に、出口422内に配置された密閉体、プラグ、またはボタンを含み、例えば、皿ばね、または出口422からの密閉体の放逐を補助する他の弾性リングのような偏倚部材(図示せず)に結合または係合されている。
[00123] 出口422内部で密閉アセンブリを支持するのは、好ましい解放メカニズム416である。解放メカニズム416は、密閉アセンブリ414を出口422内部に、そして出口422の周囲に形成された密閉台座(図示せず)と適正に係合された状態で維持する、第1非作動構成または配置を定める。また、解放メカニズム416は、解放メカニズム416が密閉アセンブリ414を解除して(disengage)出口422からの密閉アセンブリ414の放逐および流体の放出を可能にする第2作動構成または状態も定める。好ましい実施形態では、解放メカニズム416は、支柱部材442、好ましくはフック部材444として具体化されるレバー部材、ねじ440、およびリニア・アクチュエータ446を含む。支柱部材442は、第1支柱端448および第2支柱端450を有する。ねじ440は、フレーム432との螺合を形成し、好ましくは長手方向軸A-Aに合わせた荷重を軸方向に加える。好ましいフックおよび支柱構成442、444は、アセンブリを据え置いたままにするに、ねじ440の軸方向荷重を密閉アセンブリに転移する。
[00124] 解放メカニズム416の非作動構成では、支柱部材442の第1端448が、第1ノッチ458においてフック部材444と接触して支点を定め、支柱部材442の第2支柱端450は、密閉アセンブリ414のボタン上に形成された溝と係合されている。支柱部材442は、好ましくは、長手方向スプリンクラ軸A-Aと平行に、そしてこれからずれて配置される。軸方向に作用するねじ440は、第2ノッチ460においてフック部材444に対してその荷重を支点の第1側にかけ、支柱部材442の第1端452によって定められる支点に対して第1モーメント・アーム(moment arm)を定める。ねじ440によって第1レバー部分454に加えられる荷重の量は、先端438の内部ねじ切り部分によってねじ440のトルクを調節することによって制御することができる。このように、ねじ(または圧縮ねじ部材)440は、非作動状態において、出口442における密閉体に密閉力をかける。
[00125] 図示のように、フック部材444は好ましくはU字形状をなす。フック部材444は、第1レバー部分454、第2レバー部分456、ならびに第1および第2レバー部分454、456間においてこれらを接続する接続部分455を有する。接続部分455は、好ましくは、長手方向軸A-Aに平行に延びる。第1および第2レバー部分454、456は、好ましくは、互いに平行に、そして非作動状態では長手方向軸A-Aに対して垂直に延びる。ねじ440は、支柱部材442の第1端448によって定められた支点の第1側において、第1レバー部分454に作用する。解放メカニズム416の非作動状態では、第2レバー部分456は、支柱部材442と摩擦係合(frictional engagement)状態にある。好ましくは、第2レバー部分456は、止め部分(catch portion)466を含む。止め部分466は、ねじ440の荷重がかかる非作動状態において、フック444が支点を中心として旋回するのを防止して解放メカニズムを静止状態に維持するように、支柱部材442の一部と摩擦係合状態にある。したがって、好ましい態様では、支柱部材442およびフック部材444は、解放メカニズムの第1構成では、互いに直接連結係合(direct interlocked engagement)状態にある。好ましいトリガ・アセンブリ(trigger assembly)は、更に、トリガ・アセンブリの第2構成において直接連結係合を解除するために、支柱部材およびフック部材の一方に作用するリニア・アクチュエータを含む。このように、ねじ440からの荷重(または密閉力)は密閉アセンブリ414に移転されることによって、密閉アセンブリを出口422内に支持する。止め部分466は、第2レバー部分456と一体形成されてもよい。あるいは、止め部分466はフック44とは別個に作られ、フック44に取り付けられてもよい。
[00126] 図10Aは、解放メカニズム416の断面図を示し、図10Bは支柱部材442の好ましい実施形態の斜視図を示す。好ましい支柱部材442は、第1端448と第2端450との間に中間部分480を有する。中間部分480は、好ましくは、その内部に窓、スロット、または開口474を定め、第1構成(または非作動状態)では、フック部材444の第2レバー部分456がこれを貫通する。具体的には、支柱442は窓474を定める内縁482を有し、止め部分466は、好ましくは、解放メカニズム416の第1構成または非作動状態において支柱442と直接接触することによって、支柱442の内縁482を掛止する、またはこれと連結する。
[00127] 好ましい解放メカニズム416は、この解放メカニズムを動作させ(operate)、スプリンクラ410を作動させる(actuate)ためにリニア・アクチュエータ446を含む。リニア・アクチュエータ446は、スプリンクラ410の非作動状態では後退構成を定め、スプリンクラ410の作動状態では延出構成を定める。アクチュエータ446は、好ましくは、支柱部材442に装着または結合される。好ましい実施形態では、支柱部材は、リニア・アクチュエータ446を装着するためにマウントまたはプラットフォーム468を含む。更に好ましくは、マウント468は、支柱部材444の第1および第2端448、450間にある中間部分480から形成される。リニア・アクチュエータ446は、リニア・アクチュエータ446の可動部材472が本明細書において説明したように線形に平行移動することを可能にする任意の適した手段によって、マウント468に取り付けられる、または結合されている。図1および図2に示すように、アクチュエータ446は、可動ピストン472を含み、ピストン472が軸方向に、好ましくは、スプリンクラ軸A-Aに実質的に平行に、好ましくはフック部材444の第1部分458からフック部材の第2部分456に向かう方向に、後退構成から延出構成に平行移動するように、アクチュエータ446が装着されている。更に、アクチュエータ446は、可動ピストン472の線形軸方向平行移動が、解放メカニズムを本明細書において説明したように動作させるように、フック部材444の第2部分456に接触しこれを変位させるように装着されている。アクチュエータ446は、例えば、火工アクチュエータまたはソレノイド・アクチュエータのような、種々のタイプのアクチュエータの内任意の1つによって具体化することができる。ある用途では、アクチュエータ446は、例えば、Chemring Energetics UK Ltdが製造するMetron Protractor(商標)、例えば、DR2005/C1 Metron Protractor(商標)のような、火工アクチュエータである。
[00128] このましくは、スプリンクラ410は、例えば、感熱トリガ、リンク、またはバルブ(bulb)を有する自動スプリンクラが行うような、火災からの上昇しつつある温度への露出によって受動的に動作するのではない。代わりに、スプリンクラ410は、作動および火災スプリンクラ410からの放出を制御することを可能にするように、能動的に動作する。図9Aに示すのは、スプリンクラ410の好ましい例示的な設置の模式図であり、解放メカニズム416およびそのアクチュエータ446が、例えば、先に説明したシステム100のコントローラ120に結合されている。解放メカニズム416とコントローラ120との間の接続または通信は、有線通信接続またはワイヤレス通信接続とすることができる。スプリンクラ410を作動させるために、コントローラ120は、好ましいアクチュエータ446に、その後退構成からその延出構成に切り替える動作を指令する(signal)。好ましいシステム100では、コントローラ120からの電気信号は、コントローラ120に結合されている検出器130から自動的に発する(initiate)ことができる。
[00129] 該当する動作信号を受信すると、好ましいアクチュエータ446は、解放メカニズム416をその第1非作動構成からその第2作動構成に変更するように、フック部材444を支柱部材442から解除するように動作する。更に具体的には、図10Aにおいて点線で示すように、アクチュエータ446の好ましいピストン472が延出して第2レバー部分456に接触してこれを押し下げ、止め部分466が支柱部材442から外れる即ち解除されるように、フック部材の第2レバー部分456を変位または屈曲させる。更に、フック部材444は、ねじ440の荷重がかけられて支点を中心として回転する。
[00130] 作動構成では、解放メカニズム416が倒れて密閉アセンブリに対するその支持をなくすことによって、密閉アセンブリ414を出口422から解放し、本明細書において説明したように火災に対処するために流体を放出することが可能になる。消火流体は、スプリンクラ・フレーム432に結合されたディフレクタ・アセンブリ436に衝撃を与えるために放出され、火災に対処するために望ましいやり方で再配給される。ディフレクタ・アセンブリ436は、好ましくは、ディフレクタ部材(全体的に示す)を含み、ディフレクタ部材は、好ましくは、長手方向に出口422から固定距離のところに配置される。ボディ412の周囲に配置されたフレーム・アームは、延出して先端438に向かって収束する。先端438は、長手方向軸A-Aに沿って軸方向に一直線状となっている。ディフレクタ部材は、好ましくは、スプリンクラ・フレームのアームおよび先端によって、出口422から固定距離のところで支持される。
[00131] 好ましい解放メカニズム416では、アクチュエータ446は、支柱部材442上に装着されるのが好ましく、このためアクチュエータ446の設置のためにスプリンクラ・フレーム432に別個の取付台(mounting)を必要としない。更に、スプリンクラを作動させると、アクチュエータ446および解放メカニズム416がスプリンクラ・フレーム432から放逐される。つまり、出口422とディフレクタ・アセンブリ436との間の水路内に、アクチュエータ446および/または解放メカニズム416による障害(または途絶)がない。更に、本開示の好ましい解放メカニズム416は、フックを支柱に接続する別個のリンクを含まない。代わりに、フックおよびその好ましい止め部分は、フック部材と支柱部材との間においてリンクとしても機能することによって、リンクを別個に設ける必要性をなくし、解放メカニズムの設計を簡略化する。
[00132] 図11および図12A~図12Cに示すのは、システム100において使用するための他の流体配給デバイス510、および電気動作型解放メカニズム524の好ましい代替実施形態である。一般に、好ましい解放メカニズム524は、抵抗加熱によって動作する、支柱およびレバーまたはフック・アセンブリを含む。図11に示すのは、スプリンクラ510の例示的な実施形態の模式図であり、スプリンクラ510の作動を制御することを可能にするために好ましい解放メカニズム524を含む。スプリンクラは、例えば、システム100の配管網への接続のための入口516と、出口518とを有するスプリンクラ・フレーム・ボディ512を含む。スプリンクラ510の非作動状態では、出口は密閉アセンブリ520によって遮蔽または密閉されている。密閉アセンブリ520は、一般に、出口内に配置されたプレートまたは他のプラグを含み、例えば、皿ばね、または出口18からプレートまたはプラグを偏倚させるように作用する他の弾性リングのような偏倚部材に結合または係合されている。好ましくは軸方向に出口518から好ましくは固定距離だけ離間されて、スプリンクラの作動時に出口から放出される流体を配給するためのディフレクタ522がある。出口518内に密閉部材520を支持するのは、好ましい解放メカニズム524である。解放メカニズム524は、密閉アセンブリ520を出口518内に据え置いて維持する第1構成または配置を定める。また、解放メカニズム524は、密閉アセンブリ520の出口518からの放逐、および出口518からの流体の放出を可能にする第2構成または状態も定める。
[00133] 具体的に示すのは、支柱524aおよびフックまたはレバー524bを有する好ましい解放メカニズム524である。第1の非作動構成または配置では、支柱524aは、一端において密閉アセンブリ520に向かって作用し、他端において、荷重ねじによって支持され荷重がかけられる。支柱およびレバー・アクチュエータ・アセンブリの他の実施形態について既に説明したように、荷重ねじは、出口から離されて形成されたボス(boss)または先端にねじ込まれる。支柱524aおよびレバー524bは、米国特許第7,819,201号および第7,165,624号において示され記載される支柱およびレバーのように、フレーム512および密閉アセンブリ520と共に構成することができる。点線で示すのは、密閉アセンブリ520から解除されその第2作動状態にある支持アセンブリ524であり、出口518からの密閉アセンブリ520の放逐、および出口518からの流体の放出を可能にする。
[00134] 図11に示す解放メカニズム524は、スプリンクラ10の動作を制御することを可能にするために、アクチュエータ、および更に好ましくはリンク構成(link arrangement)560を有する。更に具体的には、好ましい解放メカニズムおよび設置は、解放メカニズム524をその第1構成とその第2構成との間で切り替えるための作動を可能にする。一般に、好ましい解放メカニズム524はリンク560を含み、リンク560内に2つの金属部材が一緒に、支持アセンブリ24の周囲に保持され、好ましい支柱およびレバー部材524a、524bをそれらの第1構成に保持し、スプリンクラ・ボディ12の出口18内に密閉アセンブリ20を支持する。好ましい電気制御動作では、2つの金属部材が別れることによって、解放メカニズムを倒し(collapse)、密閉アセンブリ520に対するその支持を外し、スプリンクラ出口518からの流体の放出を可能にする。
[00135] 好ましいアクチュエータ524は、2つの作動モード、即ち、金属部材を分離させるために火災または他の十分な熱源に応答してはんだが溶融する受動モード、およびはんだを溶融し金属部材の分離を可能にするようにアクチュエータを加熱するために、制御された電気信号がリンク560に送られる能動モードを有する。したがって、能動モードは、スプリンクラ510の作動を制御することを可能にし、例えば、コントローラ120によってスプリンクラ510およびリンク560に電気信号を送ることができる。代わりに、リンク560および解放メカニズム524は、該当する電気制御信号による能動作動のみが得られるように構成することもできる。再度図11を参照すると、アクチュエータ100が示され、リンク560周囲の選択自由な(optional)絶縁561を模式的に例示するために点線で概略的に示されている。リンクが絶縁されると、アクチュエータ・アセンブリ564を受動的に動作させるために火災からの熱転移によってはんだを溶融することができない。したがって、完全に能動モードの解放メカニズム524は、はんだを溶融しリンク金属部材の分離を可能にするためのしかるべき電気制御信号によってのみ動作させることができる。
[00136] 図12Aに示すのは、第1端560aおよび第2端560bを有するリンク560の好ましい一実施形態の模式図である。好ましいアクチュエータは、好ましくは、2つの金属部材562a、562bを有するはんだリンク562を含み、解放メカニズム524の好ましい受動動作に備えるために、感熱はんだ562cが2つの金属部材562a、562bの間に配置されている。更に、好ましいリンク560は、既に説明したように、2つの金属部材562a、562bが解放メカニズム524をその第2構成に切り替え、密閉アセンブリ520を解放するようにリンク560を加熱し、更に好ましくははんだ562cを加熱し溶融するために1つ以上の電気接点564を含む。電気接点564は、好ましくは、はんだリンク上に連続電気経路を定めるように配置される。
[00137] リンク560の好ましい一実施形態では、導電体層566が、リンク562の金属部材562aの内の1つの上に形成または堆積される。導電体層566は、好ましくは、以下の関係に基づいて導電体の厚さ、幅、および長さによって定められる、規定固有抵抗(defined resistivity)を有する。
[00138] R=ρ・W/(L*t)
[00139] ここで、好ましい実施形態では、幅(W)は電流路の好ましい方向を定め、この電流路は、好ましくは、第1端560aから第2端560bまでアクチュエータの長さ(L)方向に対して垂直に延びる。導電体566は、電気接点564の両端に印加される好ましい24ボルト電源によってはんだを溶融できるように、好ましい固有抵抗(p)を有する。好ましい一実施形態では、電気接点564は、リンク560の幅の両端に配置される。したがって、第1端および第2端560a、560bならびに導電層566が好ましくは平面を定める場合、連続電流路は好ましくはこの平面に対して平行に向けられる。更に、リンク560は、導電体566と、導電体566が堆積されている1つの金属部材562aとの間に配置された絶縁体層568を含む。絶縁体層568は、好ましくは、電気信号が直接リンク560を通過するのを防止するように構成されている。好ましい作動では、好ましいリンク560を加熱してはんだ562cを溶融し、金属部材562a、562bの分離を可能にするように、24ボルト以下の好ましい電圧を、電気接点564間に印加することができる。
[00140] 解放メカニズム524において使用するためのリンク560の他の好ましい実施形態を図12Bに示す。このリンクも同様に2つの金属部材572a、572bを含み、リンク570の受動動作に備えるために、2つの金属部材572a、572bの間に、感熱はんだ572cが配置されている。更に、リンク570は、金属部材572aの1つとはんだ材料572cとの間に、規定固有抵抗の導電体層576を含む。2つの離間された金属部材572a、572bは、金属部材572a、572bによって定められる平面に対して垂直に、更に特定すれば、アクチュエータの幅および長さによって定められる平面に対して垂直に通された連続電流路574を定める1対の電気接点として機能する。好ましい作動では、リンク570を加熱してはんだ572cを溶融し、金属部材572a、572bの分離を可能にするように、電圧信号のような電気制御信号が、好ましくは、金属部材572a、572bの両端間に印加される。導電体576は、リンク570における熱の集中を最小限に抑えるまたは排除するために、好ましくは均一な厚さ、更に好ましくは一定の厚さを有する。更に、導電体576の固有抵抗は、金属部材572a、572b間に印加される24ボルト以下の電源によってはんだを溶融できるように定められる。更に、導電体576は、好ましくは、50オームの好ましい固有抵抗を定める。図12Bに模式的に示すのは絶縁被覆物571である。絶縁被覆物571は、必要に応じて、本明細書において説明したアクチュエータの好ましい実施形態の任意の1つに組み込まれる。選択自由な絶縁571によって、アクチュエータ524をリンク570によって受動的に動作させるためのはんだを、火災からの熱転移によって溶融することはできない。したがって、完全に能動モードのリンク570は、はんだを溶融しリンク金属部材の分離を可能にするための適した電気制御信号によってでなければ動作させることはできない。
[00141] 解放メカニズム524において使用するためのリンク580の他の好ましい実施形態を図12に示す。この場合も、リンク580は2つの金属部材582a、582bを含み、2つの金属部材582a、582bの間に感熱はんだ582cが配置されている。リンク580は、解放メカニズム524の受動モード動作に備える。電気接点が設けられ、好ましくは絶縁ワイヤ584として具体化され、好ましくは連続電気経路を定めるために、リンク580の第1および第2端580a、580bの間にわたって金属部材582aの1つの上を繰り返し延びる。絶縁接点584は、好ましくは、一方の金属部材582aの外面に固着された電導箔(electrical foil)として具体化される。好ましい一実施形態では、一方の金属部材582aは電導箔584とはんだ582cとの間に配置される。好ましい一構成では、電気接点584は、アクチュエータの一端590aにおいて開始し対向端590aにおいて終了するように配置される。解放メカニズム524のリンク580との好ましい動作では、電気信号および好ましくは電流は、熱を生成するために電気接点584を通過する。抵抗加熱によって、はんだ582cは溶融して、金属部材582a、582bを分離させ、既に説明したようにスプリンクラからの放出を可能にする。
[00142] 解放メカニズム524の他の代替実施形態では、支柱およびレバー・アセンブリが、好ましくは反応リンクによって動作させられる、即ち、崩される反応支柱およびリンク・アセンブリになる。図13に示すのは、解放メカニズム524に組み込むための好ましいリンク600の好ましい実施形態である。好ましいリンク600は、2つの金属部材602a、602bを含み、2つの金属部材602a、602bの間に感熱はんだ602cが配置されている。したがって、このリンクは、解放メカニズム524の受動モード動作に備える。更に好ましくは、好ましいリンク600は、金属部材602aの1つとはんだ材料602cとの間に配置された反応層606を含む。反応層606は、好ましくは、第1絶縁層606aと、テルミット構造606cに結合された第2絶縁層606bとを含む。テルミット構造606cは、第1および第2絶縁層606a、606bの間に配置されている。1つ以上の電気接点またはワイヤ604が、テルミット構造606cを通過し、好ましくは、連続的な電気経路を定める。あるいはそして更に好ましくは、リンク600は、電気信号が送られる1つの接点または点火点604を有することができる。テルミット構造606cは、好ましくは、ナノ・テルミット多層構造である。ナノ・テルミット多層構造の好ましい実施形態は、交互する酸化剤および還元剤を含む。好ましい一実施形態では、酸化剤は酸化銅であり、還元剤は好ましくはアルミニウム(Al)である。反応層106の他の好ましい実施形態では、第2絶縁層は、好ましくは、はんだへの接着のために、加湿層(wetting layer)の被覆物を含む。
[00143] 解放メカニズム524およびリンク600の好ましい動作では、電気信号、そして好ましくは電流が、接点を加熱するために、電気接点またはワイヤ504に印加される。接点における熱がテルミット構造606cを点火する。その結果行われる燃焼によって、はんだ602cを溶融するのに十分な熱放出が生成され、金属部材602a、602bを分離させて、密閉構造520を解放し、既に説明したようにスプリンクラ510からの放出を可能にする。好ましい第1および第2絶縁体606a、606bは、SiO2で作られ、電流のみではんだ602cを加熱および溶融して金属部材602a、602bの早すぎる分離およびスプリンクラの動作が起こらないように、作動用電流がリンク102を通過するのを最小限に抑えるまたは防止する。テルミット層に点火するための好ましい電気接点またはワイヤ604は、ニクロム線を含む。
[00144] 以上で説明したアクチュエータ・アセンブリの実施形態は、電気制御または動作信号が解放メカニズムのリンクを通って導かれるのを可能にする。流体配給デバイスおよび解放メカニズムの好ましい代替実施形態は、スプリンクラを作動させるために電気信号を流すことができる好ましい電流路(electronic flow path)を定めることができる。図14Aおよび図14Bに示すのは、防火スプリンクラ710として具体化した他の流体配給デバイスおよびシステム100において使用するための電気動作型解放メカニズム750の好ましい代替実施形態である。通常、解放メカニズム750は密閉アセンブリ730を出口722内に支持する非作動状態を有する。また、解放メカニズム750は、支持を密閉体(sealing body)から解放する作動状態も有する。また、好ましい解放メカニズム750は、トリガ・アセンブリのその非作動状態からその作動状態への作動を制御するために、好ましくは感熱型であるリンク752を含む。また、リンク752は、しかるべく構成された電気制御信号に応答する。一旦制御信号が受信されたなら、リンク752は、解放メカニズム750の構成を変更するように動作し、以前に説明した実施形態と同様に、密閉アセンブリ730に対するその支持を外し、出口722からの消火流体の放出を可能にする。スプリンクラ710およびその解放メカニズム750の好ましい実施形態は、電気作動路(electrical actuation path)を設ける。本明細書において使用する場合、「電気作動路」とは、解放メカニズム750をその非作動状態からその作動状態に電気的に作動させるまたは動作させるための、リンク752への電気または他の作動信号のための制御された流路として定義する。電気作動路は、好ましくは、第1電極から第2電極にリンク752を通って導かれる。リンク752は、電気作動路に沿って、第1および第2電極間に位置する。図14Bを参照すると、スプリンクラ・フレーム712は、導電性材料で組み立てられる、形成される、鋳造される、および/または加工される。フレーム712の一部は第1電極719aを設ける。好ましい実施形態では、ボディ718は、電気制御信号に結合するための第1電極719aとして機能するしかるべき接点またはリードを含む。スプリンクラ710は、第1極719aよりは低い電位または異なる電位の第2電極719bとして機能する第2導電性コンポーネントまたは部材を含む。好ましい実施形態では、放逐ばね740bが第2極719bとして機能し、好ましくは、例えば、電気接地接続のような、低い方の電極に結合される部分またはリードを含む。本明細書において説明する好ましい実施形態では、電気作動路は、スプリンクラ・フレーム・ボディ718から、解放メカニズム750およびそのリンク752を通り、放逐ばね740bおよびその接地接続まで達するまたは流れる。
[00145] 好ましい電気作動路を定め、第1および第2電極間における短絡を防止するために、これらの電極は互いに電気的に絶縁されている。好ましい実施形態では、放逐ばね740bはスプリンクラ・フレーム712から電気的に絶縁される。例えば、放逐ばね740bは、ばね740bをスプリンクラ・フレーム712から絶縁するために絶縁被覆物を有することができる。あるいはそして更に好ましくは、スプリンクラ・フレーム712は、放逐ばねの端部によって係合された部分の周囲に絶縁被覆物を有する。図14Bを参照すると、スプリンクラ・フレーム712の好ましい実施形態は、フレーム・ボディ718から軸方向に、そしてフレーム・ボディ718周囲に寄り添う(depend)1対のフレーム・アーム713a、713bを含む。フレーム・アーム713a、713bの各々は、放逐ばね740bの端部740bi、740biiによって係合される領域において、ボディ718の近くで絶縁されている。スプリンクラ710の非作動状態では、放逐ばねは密閉ボタン3と係合されており、密閉ボタン3は、フレーム・ボディ718の出口722内に形成された弁座(valve seat)に向き合って据えられている。したがって、密閉アセンブリ730はスプリンクラ・フレーム718から絶縁されることになる。例えば、皿ばね740a上のテフロン被覆物は、密閉アセンブリ730をスプリンクラ・フレーム718から絶縁するのに十分である。
[00146] 好ましい解放メカニズム750は、支柱部材754、フック部材756、ねじまたは他のねじ切り部材758、および感熱はんだリンク752を含む。ねじ758は、フレーム718との螺合を形成し、長手方向軸A-Aに合わせた軸方向荷重を加える。更に具体的には、ねじ758は、好ましくはフレーム・アーム713a、713bと一体形成された先端715と螺合する。以上で説明した実施形態と同様、フックおよび支柱構成754、756は、密閉アセンブリ730を解放メカニズム750の非作動構成に保持するために、ねじ758の軸方向荷重を密閉アセンブリ730に転移する。好ましいはんだリンク752は、フック部材756を支柱部材754に結合し、密閉ばねまたはスプリンクラに送られる水圧の偏倚に対抗して密閉アセンブリ730を支持するためにフックおよび支柱構成を静止状態に維持する。
[00147] 解放メカニズム750の好ましい実施形態は、電気作動路(部分的に矢印で示す)の方向を、好ましい感熱リンク752の長さに沿って導かれるように定める。したがって、支柱部材754を通る先端から放逐ばね740bまでの電気作動路の望ましくない短絡を根絶するために、好ましい解放メカニズム750は、好ましくは、フック部材756と支柱部材754の第1端754aとの間に絶縁接点を含む。好ましい一実施形態では、フレーム・アーム713a、フック部材756を通過し、感熱リンク752の両端間に電気路が定められるように、フック部材756の第1部分756aは、解放メカニズム750の非作動状態において支柱部材754の第1端754aと接触する絶縁領域760を含む。図15におけるフック部材756の分解図を参照すると、フック部材756の絶縁領域760は、フック部材756の第1部分756a内に形成されたリセス762、このリセス内に受け入れられ、支柱部材754の第1端574aを受け入れるノッチ形成を有する支柱係合板764、およびしかるべき電気絶縁体で作られ、リセス762と支柱係合板764との間に配置された絶縁体766を含む。
[00148] 再度図14Bを参照して、スプリンクラ710の好ましい設置を示す。フレーム・ボディ718は配管網に結合され、コントローラ120は、好ましくは、電気作動信号をフレーム・ボディ718に送るために、好ましくはフレーム・ボディ718に沿って位置する第1電極において、スプリンクラ710に結合されている。放逐ばね740bは、好ましくは、接地ワイヤに接続されるか、代わりにコントローラ120からの反対側のリード・ワイヤに結合される。コントローラ120は、しかるべき好ましい電気作動信号を生成するために、電源に結合することができる。運転中であるとき、コントローラ120は、先に説明したシステム100の動作のように、自動制御で検出器130に応答して作動信号をスプリンクラ710に送ることができる。
[00149] 検出または手動信号にしかるべく応答して、システム100のコントローラ120は、制御された電気作動信号をスプリンクラ710に送る。電気信号は、図16に示すように、好ましい電気作動路を進み、ボディ718から、フレーム・アーム713a、713bを遡り先端715に至り、荷重ばね758を降りて、フック部材756および好ましいはんだリンク・アクチュエータ752を、好ましくはその長さ全体にわたって通過する。好ましい電気作動信号は、リンクを分離または動作させるためにリンク752のはんだを溶融するのに十分である。解放メカニズム750は、作動構成を取り、密閉アセンブリ730に対するその支持を外す。放逐ばね740b、配出される(delivered)水圧および/または皿ばね40aの偏倚を受けて、密閉アセンブリ730は放逐され圧力の放出が可能になる。
[00150] 図17Aおよび図17Bに示すのは、スプリンクラ710の代替実施形態、および代わりのリンク752’を有する解放メカニズム750である。この場合も、スプリンクラ710は、前述のように、第1電極を有する好ましいスプリンクラ・フレーム712、好ましい密閉アセンブリ730、および導電性放逐ばね部材40bを含む。以前の実施形態と同様、スプリンクラ710は、フックおよび支柱アセンブリを有する解放メカニズム750を含む。しかしながら、感熱リンク型アクチュエータを含む代わりに、解放メカニズム750は、電気可溶性リンクを含む。このリンクは、非常に困難な火災(high challenge fires)が予期される1000°Fまでの温度には熱的に感応しない。したがって、スプリンクラ710およびその解放メカニズム750は、スプリンクラ710に送られる、更に好ましくは、好ましい電気作動路を通って送られる作動電気信号によってのみ作動されられる。
[00151] 好ましい解放メカニズム750は、別の独特なフックおよび支柱構成として具体化されており、支柱部材754、フック部材756、ねじまたは他のねじ切り部材758、および電気可溶性リンク752’を含む。ねじ758は、先端715においてフレーム718との螺合を形成し、長手方向軸A-Aに合わせた荷重を軸方向にかける。解放メカニズム750の非作動構成では、支柱部材754の第1端754aは、フック部材756の第1部分756aと接触し、好ましくは長手方向軸A-Aからずれた支点を定め、第2支柱端454bは、密閉アセンブリ730と係合され、好ましくは長手方向軸A-Aに沿って位置する。荷重ねじ758によって生成されるモーメントに対抗する(countering)のは、好ましい電気可溶性リンク752’である。電気可溶性リンク752’は、フックおよび支柱構成をその非作動状態に静止して維持し、密閉ばねの偏倚またはスプリンクラに送られる水圧に対抗して密閉アセンブリ730を支持するために、フック部材756を支柱部材754に結合する。リンク752’は、フック部材756の第2部分756bを、支柱部材154の第1端754aに対して係合し、第2モーメント・アームを定める。第2モーメント・アームは、解放メカニズム750の非作動状態において支柱部材754に関してフック部材756を静止位置に維持するのに十分である。
[00152] 電気可溶性リンク752’は、好ましくは、ニッケル・クローム(NiChrome)合金の金属ワイヤ、好ましくは、抵抗性金属ワイヤであり、解放メカニズム750を、その非作動状態において、静止して維持し、密閉アセンブリを出口722内に支持するために、張力がかけられた状態にある。しかるべき電力の電気作動信号を受けると、ワイヤ・リンク752’は分断して、フック部材756が支点を中心として旋回し、解放メカニズム750を倒すことを可能にする。リンク752’をフック部材756および支柱部材754の各々に取り付けるために、フックおよび支柱部材754、756の各々に形成されたそれぞれの開口または穿孔にワイヤ752’を貫通させ、例えば、ひだ、バックル、または他のデバイスのような、しかるべき締結部材760a、760bによる張力をかけた状態で定位置に保持することができる。トリガ・アセンブリをその非作動構成に維持するためにワイヤ・リンクにしかるべき張力がかけられた状態で保持される限り、例えば、はんだ付けのような、ワイヤ・リンク752’を支柱およびフック部材754、756の各々に締結するための代わりの形態も可能である。
[00153] 好ましくは先に説明したように、一旦設置されたなら、解放メカニズム750を作動させるために、電気作動信号をスプリンクラ710およびその第1電極に送ることができる。解放メカニズム750の好ましい実施形態は、好ましくは、好ましい電気可溶性リンク752’の長さに沿って導かれるように、電気作動路の方向を定めるまたは制御する。電気作動路の望ましくない短絡を根絶するために、好ましい解放メカニズム750は、先に説明したように、電気作動路が、フレーム712を通って、例えば、フレーム・アーム713a、713bを通り、フック部材756を通り、電子可溶性リンク752’の両端間に定められるように、フック部材756と支柱部材754の第1端754aとの間に絶縁接点を含む。したがって、フック部材756の第1部分756aは、好ましくは、図15のフック部材における絶縁領域760において示し説明したように構成された絶縁領域を含む。更に、好ましい実施形態では、リンクの熱損失を低減するために、電子可溶性リンク752’にも絶縁が施され、これによって、作動するためまたはリンク752’を分断するために必要とされる要求電力を低減する。
[00154] この場合も、作動が望まれるとき、リンクがその引張特性を失う点までリンクを急速に加熱させるのに十分な方法で、十分な電力の電流を、好ましい電気可溶性リンク752’を介して送ることができ、これを分断し、アクチュエータ・アセンブリが倒れて、密閉アセンブリに対するその支持を外すことが可能になる。解放メカニズム750の動作時に、ディフレクタ・アセンブリ723に衝撃を与えるために水が出口722から放出され、火災に対処するために望ましいやり方で再配給される。好ましくは、ディフレクタ・アセンブリ723はフレーム712に結合され、更に好ましくはディフレクタ部材を含む。ディフレクタ部材は大まかに示されており、好ましくは、1対のフレーム・アーム713a、713bによって長手方向に出口722から固定距離のところに配置される。更に、スプリンクラ710の実施形態の各々は、フレーム・ボディ718および放逐ばね740bの下に、またはこれらから軸方向に離間されて配置された解放メカニズム750およびディフレクタ・アセンブリ723と共に示されている。したがって、好ましい第1および第2電極に接続されたワイヤは、スプリンクラの動作コンポーネントと干渉せずに、長手方向軸を中心とするスプリンクラ710の動作エリアの外側に引き出す(route)または配線する(locate)ことができる。スプリンクラの動作コンポーネントと干渉しないとは、解放メカニズム750の倒下(collapse)、密閉アセンブリ730の放逐、またはディフレクタ・アセンブリ723に衝撃を与える流路と干渉しないことを含む。
[00155] システム100において使用するための流体配給デバイスの代替実施形態を図18~図18C、図19~図19A、および図20に示す。ここでは、デバイスは、密閉された出口を有するフレーム・ボディを含む。出口は、リニア・アクチュエータの延出構成から後退構成への動作によって開放される。図18に示すのは、消火流体配給デバイス(fire fluid distribution device)810の好ましい第1実施形態である。デバイス810は、入口814、出口816、および入口814から出口816までにわたり長手方向軸A-Aを定める内部通路818を定める内面813を有するフレーム・ボディ812を有する。防火デバイス810のフレーム・ボディ812の一例は、本明細書において詳細に説明したように、ノズルが自動動作または制御された動作に合わせて構成されることを条件として、例えば、TYCO TYPE HV HIGH VELOCITY指向性スプレー・ノズルまたはMULSIFYRE NOZZLE指向性スプレー・ノズルと同様のノズル・ボディとして、実質的に構成することおよび/または寸法を決めることができる。これらは各々、Tyco Fire Products, LP of Lansdale, PAによって販売されている。これらの周知のノズルは、それぞれ、以下の技術データ・シートに示され記載されている。(i)"TFP815: Type HV High Velocity Directional Spray Nozzles, Open, Non-Automatic" (Aug. 2013)(「TFP815:HV型高速指向性スプレー・ノズル、解放、非自動」(2013年8月)、(ii)"TFP810: Model F822 thru F834 Mulsifyre Directional Spray Nozzles, Open, High Velocity" (Feb. 2014)(TFP810:モデルF822~F834 Mulsifyre指向性スプレー・ノズル、解放、高速」(2014年2月)。これらの各々は、<http://www.tyco-fire.com>においてTyco Fire Products, LPから入手可能である。
[00156] 好ましくはフレーム・ボディ812内に配置されて示すのは、好ましい密閉アセンブリの好ましい一実施形態である。この密閉アセンブリは、出口816の付近に密閉体830を有する。これは、防火デバイスの非作動状態を定めており、この状態では、密閉体830は通路を塞いで、放出路に沿って入口814から通路818を通って出口816までの流体の流れを防止する。放出路は、デバイス810の作業圧または設計圧の下で出口から放出される流体によって形成され、結果的に得られるスプレー・パターンの任意の部分を含む。デバイス810の好ましい一態様では、密閉面820および出口816を定めるために、好ましくは、内面813に沿ってショルダ(shoulder)が形成される。密閉体830は、第1表面830aと、長手方向軸A-Aに沿って離間された逆側の表面830bとを含み、好ましい密閉体830の厚さまたは高さを定める。デバイス810の非作動状態では、第1表面100aは、密閉面820との液密封止(fluid tight seal)を形成するように構成されている。更に具体的には、密閉体830は、密閉体830の第1表面830aを中心として位置付けられ、デバイス810の非作動状態において密閉面820と液密封止を形成する密閉部材832を含む。密閉部材832の一例は、皿ばねシール(Belleville Spring Seal)とすることができ、第1表面830a上の中央ポスト、突起、または他の形成物(formation)を中心として配置または固定されている。
[00157] また、図18には、デバイス810の作動状態を定めるために、出口816から離間された位置において、好ましい密閉体830も点線で示されている。密閉体830の位置およびデバイス810の状態を制御するために、密閉アセンブリは、更に、リニア・アクチュエータ840も含む。リニア・アクチュエータ840は、延出構成において、デバイス810の非作動状態の出口816付近の位置に密閉体830を支持および/または固定し、後退構成において、デバイス830の作動状態における出口816から離間された位置に、密閉体830を解放する。
[00158] 図18の火災保護デバイス810の好ましい実施形態では、密閉体830は、その据置位置から放出路の外側に旋回された状態が、点線で示されている。したがって、図18におけるデバイス810の好ましい実施形態は、フレーム・ボディ812と密閉体830との間に蝶番接続825を設ける。好ましい密閉体830内において、リニア・アクチュエータが好ましい解放メカニズム840を設ける。解放メカニズム840は、好ましくは、密閉体830の第1および第2表面830a、830b間に形成された内部チェンバまたは通路830c内に収容されている、軸棒または部材、更に好ましくはピストン842を含む。好ましくは、ピストン842と関連付けられる、その周囲に配置される、または結合されるのは、解放メカニズム840の電気ソレノイドまたは接点844であり、付勢されると、ピストン842の動きをその延出構成から後退構成に制御する。代わりにまたは更に具体的には、メカニズム840のリニア・アクチュエータは、電気動作型プル型Metronアクチュエータとして具体化することができる。このアクチュエータは、Chemring Energetics UK, of Ayrshire, Scotland, UKから販売され、<http://www.chemringenergetics.co.uk>において示され説明されている。例えば、システム100のコントローラ120によって、外部ケーブルまたは配線850を通じて制御信号または付勢パルスを解放メカニズム840に供給することができる。
[00159] その延出構成では、ピストン842は、出口816および好ましい密閉面820に近いフレーム・ボディ812の内面813に沿って形成された溝、リセス、または戻り止め(detent)824に係合するために、好ましくは、半径方向に密閉体830を超えて延出する。リセス824におけるピストン842の係合が、密閉体をその非作動位置に支持し、更に好ましくは、密閉面820に向かって密閉体830に荷重をかけまたは固定し、密閉部材832を圧縮し、設置時にデバイス810に送出される流体圧に抵抗する。デバイス810を作動するには、作動信号を電気接点またはソレノイドに送る。ピストン842は、応答して、密閉体830がデバイス810に送出される流体の力の下でデバイスの放出路からその作動位置に旋回するように、リセス824との係合から後退し解放される。加えてまたは代わりに、蝶番接続825が、例えば、密閉体830を放出路の外側のその全旋回位置まで偏倚させるねじりばねのような、偏倚エレメントを含むことができる。
[00160] 蝶番接続825は、図18では、密閉体832とフレーム・ボディ812との間で、少なくともフレーム・ボディ812の外面に関して内側にあるピン接続として模式的に示されている。内部蝶番接続825は、例えば、フレーム・ボディ812の内面813に沿って配置されたピンまたはリングとすることができ、これを中心として、密閉体830が旋回することができる。更に、密閉体830は、一元構造(unitary construction)であるとして示されているが、密閉体は、リニア・アクチュエータ840およびその関連コンポーネントを収容するため、そしてピストンを位置付けその延出構成および後退構成の各々から平行移動させるために十分な開口を設けるのに必要なだけのコンポーネントで組み立てられることは理解されてしかるべきである。
[00161] 例えば、図18Aに示すのは、デバイス810’の代替実施形態であり、ここでは、密閉体830’が第1部材830’aを含む。第1部材830’aは、デバイス810’の非作動状態において、フレーム・ボディ812と密閉を形成し、第2部材100’bがリニア・アクチュエータ840を収容する。好ましい一構成では、第1および第2密閉体部材830’a、830’bは、先に説明したように、解放メカニズム840のピストン842の後退時に内部蝶番接続825を中心として一緒に旋回するように、互いに固定される。あるいは、フレーム・ボディ812内部において、デバイス810’の好ましい密閉面820’および出口816’を定めるためのインサートとして、第1部材を固定することもできる。次いで、デバイス810’の非作動状態では、第2部材830’bは第1部材810’aと液密封止を形成し、作動状態において第1部材830’aと独立して蝶番接続825を中心として旋回する。更に、代替案では、密閉アセンブリ830’が、密閉面、リニア・アクチュエータ、および蝶番接続を備える(provide for)完全なインサートを形成する(provide)ように、第1および第2部材830’a、830’bがこれらの間に蝶番接続825’sを有することができる。他の代替構造では、密閉体830、830’のいずれかを使用して外部蝶番接続を設けることもできる。図18Bに示すのは、蝶番825’がフレーム・ボディ812の外面の外側に位置する代替構成の模式図である。この実施形態例では、デバイス10は、フレーム812の回りに配置された外部ブラケット812aを含むことができる。外部ブラケット812aは、旋回ピン接続825’と、リセス824’とを備える。リセス824’は、密閉体830が延出状態および後退状態においてしかるべく係合するために、フレーム・ボディ812の外部にある。外部蝶番接続を容易にするために、密閉体830は、旋回して内部密閉面820との密閉係合に入るおよび密閉係合から外れるのに十分な寸法がなければならない。
[00162] 図19は、密閉アセンブリ930を含む、好ましい流体配給デバイス810aの他の好ましい実施形態を示し、この密閉アセンブリは、デバイス810aの作動状態において密閉アセンブリを解放し密閉アセンブリを出口から離間させる解放メカニズムを有する。この好ましい実施形態では、密閉アセンブリは密閉体930を含む。密閉体930は、1つ以上のボール-戻り止めメカニズム950を含む解放メカニズムによって、出口付近において所定の位置に支持されている。ボール-戻り止めメカニズム950は、デバイス810aの非作動応対において出口816の付近に密閉体930を維持するために、その延出構成においてリニア・アクチュエータ940によって圧力がかけられる。リニア・アクチュエータ940の後退構成では、ボール-戻り止めメカニズム950に対する圧力が解除され、デバイス810aの作動状態において密閉体930の放逐が可能になる。
[00163] 図示のように、密閉体930は、フレーム・ボディの内部密閉面820および反対側の第2表面930bを係合する第1表面930aを含む。先に説明したように、密閉体930は、例えば、第1表面930aの中央ポストまたは形成物を中心として配された皿ばねのような、密閉部材932を含むことができる。密閉体930の第1および第2表面930a、930b間に形成されているのは、ボール-戻り止めメカニズム950の1つ以上の球体(spherical ball)952および対応する偏倚部材954を収容するための、1つ以上の半径方向に延びる内部通路930cである。半径方向通路は、密閉体930の周辺または半径方向面(radial surface)に沿って開口を形成する。偏倚部材954は、ボールが内部通路930cおよび密閉体930の周囲から延出するように、ボール952に圧力を伝える。偏倚部材954は、例えば、コイルばねまたは板ばねのような、ばねエレメントとすることができる。好ましくはフレーム・ボディ812の内面813に沿って形成されるのは、転移された圧力を受けて通路930cの半径方向開口から延出するボール952の部分を受ける、ボール-戻り止めメカニズム950の対応する戻り止め、リセス、または溝824である。解放メカニズム950のボールが戻り止め924内に係合されることによって、密閉体は、デバイス810aの非作動状態において、出口816付近の所定位置に支持される。
[00164] 転移されボール-戻り止めメカニズム950に加えられる圧力は、リニア・アクチュエータ940の好ましくは延出された構成によって供給される。リニア・アクチュエータ940の後退により、圧力が解除され、密閉体930が解放される。密閉体930は、好ましくは、リニア・アクチュエータ940を収容するまたは結合するために、軸方向に延びる通路930dを含む。更に好ましくは、軸方向通路930dおよびリニア・アクチュエータ940の変位は平行であり、軸方向に長手方向軸A-Aと合わせられる。先に説明した実施形態と同様に、リニア・アクチュエータ940は、好ましくは、軸棒、部材、またはピストン942と、関連する電気接点またはソレノイド944とを含む。模式的に示すように、ピストン942は、リニア・アクチュエータの延出構成において、圧力が偏倚部材(1つまたは複数)954に加えられ、球体(1つまたは複数)952に転移されるように、好ましくは、ボール-戻り止めメカニズム950の偏倚部材(1つまたは複数)954に結合される、接続される、または機械的に関連付けられる。ピストン942が後退すると、ボール(1つまたは複数)952に対する圧力が解除され、ボールは内部通路930cに後ずさりする、即ち、引っ込む(contract)。したがって、この好ましい構成では、ボール(1つまたは複数)952は、リニア・アクチュエータ910およびそのピストン942の動作の方向に対して直交する方向に、そして長手方向軸A-Aに関して半径方向に平行移動する。
[00165] ボール-戻り止めメカニズム950に対する圧力の圧力が解除されると、図19に見られるように、密閉体930自体の重量、引力、またはデバイス810aの入口14に送出される流体圧によって、フレーム・ボディの出口816から密閉体930を放逐することができる。密閉体930を保持するために、デバイス810aは、好ましくは、デバイスの作動状態においてフレーム・ボディに密閉体930を結合したままで保持するために、密閉体930とフレーム・ボディ812との間にハーネスを含む。したがって、好ましい一態様では、防火デバイスまたはシステムをリセットするときに、密閉体を再使用することができる。デバイス810aにとって、コントローラ120に結合された外部ケーブルまたは配線は、デバイス810aの作動状態において密閉体930をフレーム812に保持するためのハーネスとして兼用することができる。
[00166] 本明細書において説明した解放メカニズムを有する好ましい密閉アセンブリ830、930は、密閉アセンブリおよびアクチュエータがスプレーや、デバイスの放出動作と干渉しないことを条件に、例えば、フレームおよび出口を有する防火スプリンクラのような、本システムの他のタイプの流体配給デバイスにも組み込むことができる。例えば、本明細書において説明した好ましい密閉アセンブリおよび解放メカニズムは、例えば、図20に示すような、1対のフレーム・アーム1013を有するフレーム・ボディ1012を有するスプリンクラ・デバイス1010に組み込むことができる。フレーム・アーム1013は、出口316の周囲に配置され、先端1015に向かって収束する。フレーム・アーム1013が第1平面P1を定める場合、例えば、旋回可能な密閉体830のような密閉アセンブリは、好ましくは、デバイス1010の作動状態において平面P1の外側に位置し、更に好ましくは、第2平面P2内において旋回される。
[00167] 以上、ある種の実施形態を参照して本発明を開示したが、説明した実施形態に対して多数の修正、変更、および変化が、添付する特許請求の範囲に定められる、本発明の範囲(sphere and scope)から逸脱することなく可能である。したがって、本発明は、説明した実施形態には限定されないこと、そして以下の特許請求の範囲の文言およびその均等物によって定められる最大限の範囲を有することを意図している。