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JP7205717B2 - 正極 - Google Patents
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JP7205717B2 - 正極 - Google Patents

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Description

本発明は、正極に関する。
近年、リチウム二次電池等の電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
典型的な電池の正極、特にリチウム二次電池の正極は、一般的に、正極集電箔上に、正極活物質を含有する正極活物質層が設けられた構成を有する。このような構成の正極において、正極活物質層の端部に隣接する絶縁層を正極集電箔上に設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-143004号公報
電池はその普及に伴い、さらなる高性能化が望まれている。なかでも、正極については、低い電池抵抗と絶縁層の高い剥離強度との両立が求められており、従来の構成の正極では、この要求を十分に満たすことができない。
そこで本発明は、正極活物質層の端部に隣接する絶縁層が正極集電箔上に設けられた正極であって、電池抵抗を小さくすることができ、かつ絶縁層の剥離強度が高い電極を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、正極集電箔の残油量と絶縁層の空孔率とを制御することが、低い電池抵抗および絶縁層の高い剥離強度の両立に寄与することを見出した。
すなわち、ここに開示される正極は、正極集電箔と、前記正極集電箔上に設けられた正極活物質層とを備える。前記正極は、前記正極集電箔上に前記正極活物質層と隣接する絶縁層をさらに備える。前記絶縁層は、無機フィラー、および結着材を含む。前記正極集電箔の残油量は、1mg/m以上15mg/m以下である。前記絶縁層の空孔率は、5%以上85%以下である。
このような構成によれば、正極活物質層の端部に隣接する絶縁層が正極集電箔上に設けられた正極であって、電池抵抗を小さくすることができ、かつ絶縁層の剥離強度が高い電極が提供される。
本発明の一実施形態に係る正極を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る正極を用いたリチウム二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 図2のリチウム二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない正極の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、本実施形態に係る正極を模式的に示す断面図であり、厚さ方向に垂直な断面図である。
図1に示されている本実施形態に係る正極50は、リチウム二次電池の正極である。
本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウム二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
図示されるように、正極50は、正極集電箔52と、正極集電箔52上に設けられた正極活物質層54とを備える。正極活物質層54は、正極集電箔52の片面上に設けられていてもよいし、正極集電箔52の両面上に設けられていてもよく、正極集電箔52の両面上に設けられていることが好ましい。
正極50は、正極集電箔52上に設けられた絶縁層56をさらに備える。絶縁層56は、正極活物質層54の端部と隣接する位置に配置されている。図示例では、絶縁層56は、正極集電箔52の両面上に設けられている。しかしながら、正極活物質層54が、正極集電箔52の片面上のみに設けられている場合には、絶縁層56は、正極集電箔52の片面上であって正極活物質層54の端部と隣接する位置に設けられる。
正極シート50を構成する正極集電箔52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
正極活物質層54は正極活物質を含有する。正極活物質の例としては、リチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。
正極活物質の性状は特に限定されないが、典型的には粒子状である。粒子状正極活物質の平均粒径は、通常20μm以下、好ましくは1μm以上20μm以下、より好ましくは5μm以上15μm以下である。なお、本明細書中において「平均粒子径」とは、レーザ回折散乱により測定される粒度分布おいて、累積度数が体積百分率で50%となる粒子径(D50)のことをいう。
正極活物質層54中の正極活物質の含有量は、特に限定されないが、好ましくは80質量%以上98質量%以下であり、より好ましくは85質量%以上95質量%以下である。
正極活物質層54は、正極活物質以外の成分、例えば、リン酸三リチウム、導電材、バインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイトなど)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
正極活物質層54中のリン酸三リチウムの含有量は、特に制限はないが、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上12質量%以下がより好ましい。
正極活物質層54中の導電材の含有量は、特に制限はないが、1質量%以上15質量%以下が好ましく、3質量%以上13質量%以下がより好ましい。
正極活物質層54中のバインダの含有量は、特に制限はないが、1質量%以上15質量%以下が好ましく、1.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。
絶縁層56は、無機フィラー、および結着材を含有する。
無機フィラーの材質の例としては、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)等の無機酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、マイカ、タルク、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン等の粘土鉱物、ガラス繊維等が挙げられる。無機フィラーの材質としては、耐熱性が高いものが好ましく、特に、アルミナ、ベーマイト、およびマグネシアが好適である。
結着材の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系ポリマー、アクリル系結着材、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリオレフィン系結着材等が挙げられる
絶縁層56は、無機フィラーおよび結着材以外の成分を含有していてもよく、その例としては、増粘剤等が挙げられる。
絶縁層56中の無機フィラーの含有量は、特に制限はないが、70質量%以上が好ましく、85質量%以上が好ましい。
絶縁層56中の結着材の含有量は、特に制限はないが、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下が好ましい。
本発明者等が鋭意検討した結果、絶縁層の空孔率を制御することが、低い電池抵抗および絶縁層の高い剥離強度の両立に寄与することを見出した。
また、正極集電箔の残油量を制御することが、低い電池抵抗および絶縁層の高い剥離強度の両立に寄与し、また、正極集電箔の残油量が絶縁層の空孔率に関連していることを見出した。具体的には、正極集電箔として用いられる箔状体(特にアルミニウム箔)の表面には、圧延油、切削油等の残油成分(例えば、アルコール系化合物、エステル系化合物)が付着している。正極集電箔上の残油成分は、正極作製時に用いられる絶縁層形成用ペーストと正極集電箔との親和性に影響を及ぼし、残油量が小さいほどペーストと正極集電箔との親和性が高くなって、絶縁層が密に形成されるようになる。そのため、正極集電箔の残油量によって、正極集電箔と絶縁層との間の剥離強度のみならず、絶縁層の空孔率が変化し得る。したがって、正極集電箔の残油量は、絶縁層の空孔率とも関連するパラメータである。
そこで、本実施形態においては、正極集電箔52の残油量が、1mg/m以上15mg/m以下である。また、絶縁層56の空孔率が、5%以上85%以下である。
正極集電箔52の残油量が1mg/m未満だと、正極作製時に用いられる絶縁層形成用ペーストと正極集電箔との親和性が高くなり過ぎて、絶縁層56の空孔率が小さくなり、リチウムイオンの拡散性が悪くなって電池抵抗が増加する。正極集電箔52の残油量が、15mg/mを超えると、正極集電箔52と絶縁層56の密着性が低下して、剥離強度が不十分となる。絶縁層56の空孔率が5%未満だと、正極活物質層54の端部においてリチウムイオンの拡散に対して高抵抗の領域が生成し、電池抵抗が増加する。絶縁層56の空孔率が85%を超えると、正極集電箔52と絶縁層56の密着性が低下して、剥離強度が不十分となる。
正極集電箔の残油量は、公知の残油量測定器を用いて測定することができる。
絶縁層の空孔率は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて絶縁層の断面SEM画像を取得し、当該SEM画像において、絶縁層の面積、および絶縁層中の固形成分(無機フィラー、結着材、および任意の固形成分)が占める面積をそれぞれ求め、下記式より算出することができる。
空孔率(%)=100-{(固形成分の面積)/絶縁層の面積}×100
なお、種々の残油量を有する箔状体が入手可能であり、また、正極集電箔52の残油量は、製造時の圧延油、切削油等の使用量を調整するなどによって制御することができる。また、絶縁層56の空孔率は、正極集電箔52の残油量を調整する、絶縁層形成用ペーストの成分を調製して正極集電箔との親和性を調整する等の方法によって、制御することができる。
本実施形態に係る正極50によれば、電池抵抗を小さくすることができ、かつ絶縁層56の剥離強度が高い。
よって、本実施形態に係る正極50を備えるリチウム二次電池は、電池抵抗(特に初期抵抗)が小さくなり、また正極50において、正極集電箔52と絶縁層56との剥離強度が高くなる。
そこで、本実施形態に係る正極50を備える電池について、以下、リチウム二次電池を例に挙げて、図2および図3を参照しながら説明する。
図2に示すリチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウム二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図2および図3に示すように、長尺状の正極集電箔52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電箔52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50としては、上述した実施形態の正極50が用いられる。なお、本構成例においては、正極シート50は、正極集電箔52の両面に正極活物質層54が形成されている。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。黒鉛は、天然黒鉛であっても人造黒鉛であってもよく、黒鉛が非晶質な炭素材料で被覆された形態の非晶質炭素被覆黒鉛であってもよい。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は、典型的には、非水溶媒と支持塩とを含有する。
非水溶媒としては、一般的なリチウム二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
以上のようにして構成されるリチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウム二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウム二次電池100について説明した。しかしながら、リチウム二次電池は、積層型電極体を備えるリチウム二次電池として構成することもできる。また、リチウム二次電池は、円筒形リチウム二次電池、ラミネート型リチウム二次電池等として構成することもできる。
また本実施形態に係る正極50は、リチウム二次電池の正極に適しているが、その他の電池の電極として使用することができ、その他の電池は、公知方法に従って構成することができる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<各実施例および各比較例の正極の作製)
正極活物質としてのLiNi0.34Co0.33Mn0.33(LNCM)と、リン酸三リチウム(LiPO)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、LNCM:LiPO:AB:PVDF=87:3:8:2の質量比でN-メチルピロリドン(NMP)中で混合し、正極ペーストを作製した。
また、無機フィラーとしてのベーマイト粒子と、結着材としてPVDFを25質量%の固形分濃度で含有するPVDFのNMP溶液とを、ベーマイト:PVDF=90:10の質量比となるように混合して、絶縁層形成用ペーストを作製した。
この正極ペーストを、厚み15μmの長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布するとともに、塗布された正極ペーストの端部に隣接するように、絶縁層形成用ペーストをアルミニウム箔の両面に帯状に塗布した。その後、乾燥し、プレスすることにより、各実施例および各比較例の正極シートを作製した。
なお、各実施例および各比較例において、アルミニウム箔には、表1に示す残油量を有するものを用い、表1に記載の空孔率を有する絶縁層を作製した。なお、アルミニウム箔の残油量および絶縁層の空孔率は、下記の方法により測定した。
また、下記の方法によりアルミニウム箔と絶縁層との剥離強度を評価した。
<アルミニウム箔の残油量測定>
アルミニウム箔の残油量を、残油量測定器(堀場製作所製「OCMA-305」)を用いて測定した。
<絶縁層の空孔率測定>
各実施例および各比較例の正極を裁断し、絶縁層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。SEM画像において、絶縁層の面積、および絶縁層中のベーマイトおよび結着材が占める面積をそれぞれ求め、下記式より空孔率を算出した。
空孔率(%)=100-{(ベーマイトの面積+結着材の面積)/絶縁層の面積}×100
<剥離強度測定>
各実施例および各比較例の正極を、1mm×20mm~30mmの短冊状にカットし、絶縁層を、剥離強度試験用土台に貼り付けた。アルミニウム箔をオートグラフ精密万能試験機にて引張って荷重を印加し、剥離強度(N/m)を測定した。
実施例2の絶縁層の剥離強度を基準とし、実施例2の絶縁層の剥離強度を100とした場合の、その他の実施例および比較例の正極の絶縁層の剥離強度の比を算出した。結果を表1に示す。
<評価用リチウム二次電池の作製>
負極活物質として非晶質な炭素材料で被覆された黒鉛を用意した。この黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:0.7:0.5の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用ペーストを調製した。このペーストを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
上記作製した正極シートと、各実施例および各比較例の負極シートと、用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このようにして評価用リチウム二次電池を得た。
<初期抵抗測定>
上記作製した各評価用リチウム二次電池に、初期充放電処理を行った。
各評価用リチウム二次電池をSOC27%に調整した後、25℃の温度環境下置いた。各評価用リチウム二次電池を10Cのレートで10秒間放電し、そのときの放電カーブより抵抗値を求めた。
実施例2の抵抗値を基準とし、実施例2の抵抗値を100とした場合の、各評価用リチウム二次電池の抵抗値の比を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0007205717000001
表1の結果より、正極集電箔の残油量が1mg/m以上15mg/m以下の範囲内にあり、かつ絶縁層の空孔率が5%以上85%以下の範囲内にある場合に、低い電池抵抗と絶縁層の高い剥離強度との両立ができていることがわかる。
したがって、本実施形態に係る正極によれば、電池抵抗を小さくすることができ、かつ絶縁層の剥離強度が高くなることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電箔
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
56 絶縁層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウム二次電池

Claims (2)

  1. 正極集電箔と、前記正極集電箔上に設けられた正極活物質層とを備える正極であって、
    前記正極の一端部には、前記正極活物質層が形成されずに前記正極集電箔が露出した正極活物質層非形成部分が設けられており、
    前記正極は、前記正極集電箔上に前記正極活物質層と隣接し、前記正極活物質層と正極活物質層非形成部分との境界に位置する絶縁層をさらに備え、
    前記絶縁層は、無機フィラー、および結着材を含み、
    前記正極集電箔の残油量が、7mg/m 以上15mg/m以下であり、
    前記絶縁層の空孔率が、50%以上85%以下であり、
    リチウムイオン二次電池の電極体に用いられる
    ことを特徴とする正極。
  2. 前記絶縁層の無機フィラーが、ベーマイトであり、かつ前記結着剤が、ポリフッ化ビニリデンである、請求項1に記載の正極。
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