近年、電力会社のコスト削減の流れから、電力量計について電力量計メーカーが自由にデザインできるようになった。そのため、電力量計の部品である計量部や端子ブロックを覆う端子カバーの形状が電力量計メーカー各社で異なるようになった。
各社でデザインが異なるようになった結果、計量部と端子カバーの互換性が無くなり、同じ会社の部品同士でなければ、水滴や粉じんが入らないように計量部と端子カバーを係合させることができなくなった。そのため、電力量計の交換の際は、計量部のみだけでなく、端子ブロックを覆う端子カバーも同時に運ぶ必要がある。
このような状況に対し、現場の作業者は、計量部や端子ブロックを覆うカバーを袋に入れて運んだり、電力量計の計量部とカバーを粘着テープで固定して運搬するなどの対応を行っている。
しかし、計量部や端子ブロックを覆うカバーを袋に入れて電力量計の部品を運搬すると、部品同士がぶつかり計量部(筐体内部の制御部)の故障や、部品の損傷、破損の恐れがあった。また、電力量計の計量部と端子カバーを粘着テープで固定して運搬する場合は、テープで固定した部分が外力に弱いため、部品をテープで固定した後、部品を特定の向きで運搬する必要があり、作業者の負担が大きかった。
本発明は、上述の問題を解消するためになされたものであり、その課題は、電力量計の部品を破損させずに安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計の部品を確実に固定して運搬するための運搬治具と運搬方法とを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る運搬治具は、計量部と、前記計量部と電気的に接続される端子ブロックと、前記計量部に係合され、前記端子ブロックを覆う端子カバーとを備え、前記計量部に設けられた計量部側固定部と前記端子ブロックに設けられた第一端子側固定部とが固定されるとともに、前記端子ブロックに設けられた第二端子側固定部と前記端子カバーに設けられたカバー側固定部とが固定されることで一体に構成された電力量計の部品を運搬する運搬治具において、フレームと、前記フレームに設けられ、前記計量部側固定部と固定される第一固定部と、前記フレームに設けられ、前記カバー側固定部と固定される第二固定部と、前記第一固定部の付近に設けられた第一支持部と、前記第二固定部の付近に設けられた第二支持部と、を備え、前記計量部が前記電力量計を設置する面に接する背面部を備え、前記第一固定部が前記計量部側固定部に固定されている状態で、第二支持部の下端面は、前記計量部の前記背面部とほぼ同一平面上にあり、第一支持部の長さは第二支持部の長さよりも前記計量部の前記背面部の厚み以上に短い。
本構成の運搬治具によれば、運搬治具を介し電力量計の計量部と端子カバーとが固定されるため、運搬時に部品同士がぶつからずに、安全に部品を運搬することができる。また、テープで固定した場合、テープで固定した部分が外力に弱いため、電力量計の部品を特定の向きで運搬する必要があったが、本構成の運搬治具によれば、計量部と端子カバーとが端子ブロックとの固定のために用いる計量側固定部とカバー側固定部とを用いて運搬治具を介し、固定されるため、前記計量部と前記端子カバーとを確実に固定させることができる。そのため、運搬時の作業者の負担を軽減できる。
(2)本発明の運搬治具において、(1)の構成に加えて、前記第一固定部に前記計量部側固定部が固定されているとともに、前記第二固定部に前記カバー側固定部が固定されている状態で、前記端子カバーは前記計量部に係合する構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部に前記計量部側固定部が固定されているとともに、前記第二固定部に前記カバー側固定部が固定されている状態で、前記端子カバーは前記計量部に係合している。そのため、計量部と端子カバーとの組立状態を、電力量計として組立られた状態と同じ状態で運搬することが可能なため、作業者が運搬しやすい。
(3)本発明の運搬治具において、(1)の構成に加えて、前記第一固定部と前記第二固定部との相対的位置は、前記計量部に前記端子カバーが係合された状態における前記計量部側固定部と前記カバー側固定部との相対位置と同じである構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部と前記第二固定部との相対的位置は、前記計量部に前記端子カバーが係合された状態における前記計量部側固定部と前記カバー側固定部との相対位置と同じである。そのため、計量部と端子カバーとの組立状態を、電力量計として組立られた状態と同じ状態で運搬することが可能なため、作業者が運搬しやすい。
(4)本発明の運搬治具において、(1)乃至(3)いずれか一つの構成に加えて、前記計量部が前記端子ブロックと前記計量部との固定のみを目的とした固定専用固定部を備え、前記計量部側固定部の1つ以上が前記固定専用固定部である構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部と前記固定専用固定部とで固定するため、運搬時に部品同士がぶつからずに、安全に部品を運搬できる。また、前記計量部と前記端子カバーとを確実に固定させることができる。そのため、運搬時の作業者の負担を軽減できる。
(5)本発明の運搬治具において、(1)乃至(4)いずれか一つの構成に加えて、前記計量部が前記端子ブロックと電気的に接続をする電極を備え、前記計量部側固定部の1つ以上が前記電極である構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部と前記電極とで固定するため、運搬時に部品同士がぶつからずに、安全に部品を運搬できる。また、前記計量部と前記端子カバーとを確実に固定させることができる。そのため、運搬時の作業者の負担を軽減できる。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部を前記計量部側固定部に固定されている状態で、第二支持部の下端面は、前記計量部の背面部とほぼ同一平面上にあるため、計量部側の固定部に本発明の運搬治具を取り付ける際に、前記計量部と接触する前記運搬治具の第一固定部の上端面の高さと、前記運搬治具と接触する前記計量部側固定部の下端面の高さとの位置合わせが容易となる。また、前記計量部の背面部が前記計量部側固定部の固定方向直下に存在していたとしても、前記第一支持部が前記第二支持部よりも前記計量部の背面部の厚み以上に短いため、固定の際に前記第一支持部が固定の邪魔にならない。そのため、前記計量部と前記運搬治具との固定が容易になり、作業時間が短縮される。
(6)本発明の運搬治具において、(5)の構成に加えて、前記運搬治具を積み重ねることが可能なように前記第一支持部と前記第二支持部が配置される構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記運搬治具を積み重ねることが可能なように前記第一支持部と前記第二支持部が配置されているため、運搬治具を重ねることができる。その結果、前記運搬治具を少ないスペースで保管できる。
(7)本発明の運搬治具において、(6)の構成に加えて、前記第一固定部にねじを付けた状態で前記運搬治具を重ねた際に、前記運搬治具の下にある別の前記運搬治具のねじを回避できるねじ用溝が前記フレームに形成される構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、固定のためのねじを付けた状態で前記運搬治具を重ねることができる。そのため、運搬治具にねじを取り付けた状態で運搬治具を保管でき、運搬治具使用時における固定のためのねじを探す時間を短縮して作業者の負担を軽減できる。
(8)本発明の運搬治具において、(1)乃至(7)いずれか一つの構成に加えて、複数の前記第一固定部の間の相対位置は、複数の前記計量部側固定部の間の相対位置と同じであり、複数の前記第二固定部の間の相対位置は、複数の前記カバー側固定部の間の相対位置と同じである構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、複数の前記第一固定部間の相対位置は、複数の前記計量部側固定部間の相対位置と同じであり、複数の前記第二固定部間の相対位置は、複数の前記カバー側固定部間の相対位置と同じであるため、前記第一固定部と前記計量部側固定部とを一か所固定した後、別の箇所の前記第一固定部と前記計量部側固定部との固定位置の位置合わせが容易となる。また、前記第二固定部と前記カバー側固定部とを一か所固定した後、別の箇所の前記第二固定部と前記カバー側固定部との固定位置の位置合わせが容易となる。その結果、作業者が前記計量部と前記運搬治具との固定するための作業時間が短縮される。
(9)本発明の運搬治具において、(8)の構成に加えて、前記第一固定部と前記第二固定部とが対をなして設けられた前記フレームが、対応する前記第一固定部と前記第二固定部とを接続する縦接続部を複数離間して備える構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部と前記第二固定部とが対をなして設けられた前記フレームが、対応する前記第一固定部と前記第二固定部とを接続する縦接続部を複数離間して備えるため、前記運搬治具が前記計量部を保持できる程度の強度を維持しつつ、運搬治具の軽量性を向上できる。
(10)本発明の運搬治具において、(9)の構成に加えて、前記縦接続部同士を各縦接続部の中間部分で接続する横中間接続部を備える構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記縦接続部同士を各縦接続部の中間部分で接続する横中間接続部を備えるため、前記運搬治具が、軽量性を維持しつつ、(10)の構成よりも高い強度を有する。そのため、運搬治具を繰り返し使用することが可能となる。
(11)本発明の運搬治具において、(8)乃至(10)いずれか一つの構成に加えて、前記フレームが、複数の前記第一固定部の間を接続する第一横接続部を備え、複数の前記第二固定部の間を接続する第二横接続部とを備える構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記フレームが、前記第一固定部の間を接続する第一横接続部を備え、前記第二固定部の間を接続する第二横接続部とを備えているため、前記運搬治具が前記計量部を保持できる程度の強度を維持しつつ、運搬治具の軽量性を向上できる。
(12)本発明の運搬治具において、(11)の構成に加えて、前記第二横接続部が断面L字状に形成されていてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第二横接続部が断面L字状に形成されているため、運搬治具の強度を向上できる。そのため、運搬治具を繰り返し使用することができる。
(13)本発明の運搬治具において、(11)の構成に加えて、前記第二横接続部が断面U字状に形成されていてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第二横接続部が断面U字状に形成されているため、運搬治具の強度を向上できる。そのため、運搬治具を繰り返し使用することができる。
(14)本発明の運搬治具において、(11)乃至(13)いずれか一つの構成に加えて、前記第一横接続部と前記第二横接続部とを各接続部の中間部分で接続する縦中間接続部を備える構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一横接続部と前記第二横接続部とを各接続部の中間部分で接続する縦中間接続部を備えるため、前記運搬治具が、軽量性を維持しつつ、(12)から(14)の構成よりも高い強度を有する。そのため、運搬治具を繰り返し使用できる回数が増加する。
(15)本発明の運搬治具において、(11)乃至(14)いずれか一つの構成に加えて、前記電力量計が通信部を備え、前記計量部が前記通信部を設置する通信部設置面を備える電力量計の部品を運搬する運搬治具において、前記第一固定部を前記計量部側固定部に固定されている状態で、前記第一横接続部と前記通信部設置面とが同一の平面を構成し、前記第二横接続部に、前記通信部を設置するための通信部支持部を備える構成を有していてもよい。
本構成の運搬治具によれば、前記第一固定部を前記計量部側固定部に固定されている状態で、前記第一横接続部と前記通信部設置面とが同一の平面を構成し、前記第二横接続部に、前記通信部を設置するための通信部支持部を備えているため、前記運搬治具の上に、前記通信部を設置することができ、作業の効率化や運搬時の省スペース化を図ることができる。
(16)本発明の電力量計の部品を運搬する運搬方法において、(1)乃至(15)いずれか一つの構成の運搬治具を用いて、前記運搬治具の前記第一固定部に前記計量部に設けられた前記計量部側固定部を固定し、次に、前記運搬治具の第二固定部に前記端子カバーに設けられた前記カバー側固定部を固定することで、前記端子カバーと前記計量部と前記運搬治具とを固定して電力量計の部品を運搬する。
本運搬方法によれば、前記運搬治具の前記第一固定部に前記計量部に設けられた前記計量部側固定部を固定し、次に、前記運搬治具の第二固定部に前記端子カバーに設けられた前記カバー側固定部を固定することで、前記端子カバーと前記計量部と前記運搬治具とを一体に構成して前記電力量計の部品を運搬するため、前記電力量計の部品を安全に運ぶことができる。また、本運搬方法によれば、計量部と端子カバーとが運搬治具を介し、前記計量部と前記端子カバーとを確実に固定させることができる。そのため、運搬時の作業者の負担を軽減できる。
(16)の運搬方法において、前記電力量計が通信部を備え、前記計量部が前記通信部を設置する通信部設置面を備える電力量計の部品を運搬する運搬方法において、さらに前記端子カバーと前記計量部との間に前記通信部を配置して運搬してもよい。
本運搬方法によれば、前記端子カバーと前記計量部との間に前記通信部を配置しているため、少ないスペースで、前記計量部と前記端子カバーと前記通信部を運ぶことができる。
本発明の運搬治具及び運搬方法によれば、電力量計の部品を破損させずに安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計の部品を確実に固定して運搬するためことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
最初に、本実施形態の運搬治具を用いる対象となる電力量計100について説明する。
図1は、本発明の運搬治具の対象となる電力量計100の外面正面図である。図2は、本発明の運搬治具を用いる電力量計100を分解して示す図である。図2中の一点鎖線は、電力量計100の各部品がそれぞれどこで固定されるかを示している。図3は、計量部101と端子ブロック102を接続した状態を示す図である。電力量計100は、計量部101、端子ブロック102、端子カバー103といった電力量計100の部品から構成される。電力量計100は、通信機能を付加するために通信部104を備えていてもよいし、計量部101などに通信機能を備えていてもよい。
図2の一点鎖線に示したように、計量部101に設けられた固定専用固定部101aと端子ブロック102に設けられた第一端子側固定部102aとが固定される。そして、計量部101の電極101bと端子ブロック102の端子102dとが固定される。また、同様に端子カバー103に設けられたカバー側固定部103aと端子ブロック102に設けられた第二端子側固定部102bとが固定される。端子カバー103は、固定の際に、端子ブロック102を覆い、計量部101と係合するため、図1のように電力量計100は一体に構成される。電力量計100が通信部104を備える場合は、図3の一点鎖線で示したように計量部101の通信部設置面101dに通信部104が設置される。
図1~図4に示すように、計量部101は、設置される施設等で使用される電力量100を計測する部品であり、筐体101hと、筐体101h内部に配されて電力量の計量を行う図示しない制御部と、図示しない制御部と接続された複数の電極101bとを備える。なお、計量部101は、電力量などの情報を表示する表示部101fをさらに備えていてもよい。計量部101の筐体101hは、設置される施設に固定するための背面部101eを備える。計量部101の背面部101eは平面状の板材で構成され、設置するために必要な強度を維持するために一定の厚みを有する。
ここで、電力量計100において、施設に設置された状態における上下方向をZ方向、Z方向に直交して背面部101eに直交する方向となる前後方向をY方向、Z方向及びY方向に直交し背面部101eに沿う方向となる左右方向をX方向と称する。また、これらX方向、Y方向及びZ方向は、後述する電力量計100の部品を運搬するための運搬治具の説明においても、運搬治具を計量部101及び端子カバー103に組み付けた状態で、計量部101及び端子カバー103を電力量計100として使用する向きと同様の向きとしたものとして用いる。
電極101bは、背面部101eに沿って筐体101hからZ方向に端子ブロック102に向けて突出している。電極101bは、端子ブロック102と電気的に接続される。また、計量部101の筐体101hは、端子ブロック102と固定するための固定専用固定部101aを備える。本実施形態において、固定専用固定部101aは2つ設けられ、X方向に離間して配されている。なお、計量部101と端子ブロック102は計量部101の計量部側固定部101cと端子ブロック102の第一端子側固定部102aが固定して一体となるが、計量部側固定部101cは、固定専用の構造である上記固定専用固定部101aを備えてもよいし、電極101bが計量部側固定部101cを兼ねるようにしてもよい。電極101bで接続する場合は、複数ある電極101bのうちどれを選択してもよい。また、電力量計100が通信部104を備える場合は、計量部101の筐体101hは、通信部104を設置するための通信部設置面101dと、通信部設置面101dに垂直な方向に挿脱可能に開口し通信部104に設けられた被係合部104aを係合する係合部101gとを備える。通信部104は通信部設置面101dに設置される。
図2、3、及び図5に示すように、端子ブロック102は、電力量計100が設置される施設の電線と接続され、計量部101と電気的に接続される部品である。端子ブロック102は、筐体102cと、筐体102cに取り付けられた複数の端子102dとを備える。端子は、対応する計量部101の電極101bを挿入可能な形状に形成されている。また、端子ブロック102は、計量部101の計量部側固定部101cと固定するための第一端子側固定部102aと端子カバー103のカバー側固定部103aと固定するための第二端子側固定部102bとを備える。第一端子側固定部102aと第二端子側固定部102bとは、端子ブロック102の筐体102cに設けられている。本実施形態において、第一端子側固定部102aは2つ設けられ、X方向に離間して配されている。また、第二端子側固定部102bは2つ設けられ、X方向に離間して配されている。第一端子側固定部102a及び第二端子側固定部102bは、X方向両側にそれぞれ1つずつ設けられている。X方向一方側及び他方側でそれぞれ対応する第一端子側固定部102a及び第二端子側固定部102bは、Z方向に離間して配されており、第二端子側固定部102bの方が第一端子側固定部102aよりもX方向外側に配されている。
端子ブロック102の筐体102cは、ポリカーボネート等の樹脂により構成され、電気的に接続する端子は導電性金属で構成されている。端子ブロック102の端子102dと、計量部101の電極101bとは、端子ブロック102の端子102dに取り付けられた接続用ねじ102eによって計量部101の電極101bが締め付けられることにより電気的に接続される。そして、端子ブロック102に電線が接続され、端子ブロック102の端子102dと計量部101の電極101bが電気的に接続されることで、計量部101で電力量が計測できるようになる。
図1及び図2に示すように、端子カバー103は、計量部101の筐体101hと面一となるようにして端子ブロック102を覆い、計量部101と係合する部品である。端子カバー103は、カバー側固定部103aを備える。本実施形態においてカバー側固定部103aは、2つ設けられており、X方向に離間して配されている。端子カバー103は、端子ブロック102の第二端子側固定部102bとカバー側固定部103aと固定される。端子カバー103は、固定の際、端子ブロック102を覆うとともに、計量部101と水や粉じんが入らないように係合する。そのため、高い防水性能を電力量計100に付与することができる。端子カバー103を外された際に端子カバー103が外されたことを親局に知らせるためのスイッチ(報知スイッチ)を計量部101が備える場合、計量部101側の報知スイッチを押すための突起部を端子カバー103は備えていてもよい。
図2及び図3に示すように、通信部104は、親局に計量部101で測定した情報を送る機能を有する部品である。
通信方法は、無線や電力線通信など適宜選択することができる。通信部104は、計量部101の通信部設置面101dに設置することができる。また、通信部104は、計量部101の筐体101hに設けられた係合部101gに対して、Y方向に挿脱され、挿入した状態で係合される被係合部104aを備える。
以上のような電力量計100は、計量法を根拠とする検定制度により、使用可能期間が経過した際は、端子ブロック102が再利用され、計量部101、端子カバー103については、交換される。本実施形態である運搬治具は、交換される計量部101と端子カバー103とを破損させずに安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計100の部品を確実に固定して運搬するための運搬治具である。電力量計100が通信部104を備える場合は、通信部104も同時に運搬することができる。
次に運搬治具の実施形態の一例を基に説明する。図6は、本実施形態の第一の態様である運搬治具11の正面斜視図である。図7は、運搬治具11の背面斜視図である。図8は、運搬治具11の正面図である。図9は、運搬治具11の背面図である。図10は、運搬治具11の上面図である。図11は、運搬治具11の底面図である。図12は、運搬治具11の右側面図である。図13は、運搬治具11の左側面図である。
図6~図13に示すように、運搬治具11は、フレーム1と、フレーム1に設けられた第一固定部2及び第二固定部3とを備える。第一固定部2は、計量部101の計量部側固定部101cと固定され、第二固定部3は、端子カバー103のカバー側固定部103aと固定される。これにより、計量部101と端子カバー103とを確実に固定させることができる。そのため、運搬時の作業者の負担を軽減できる。かつ、安全に電力量計100の部品を運ぶことができる。以下、詳細について説明する。
図6~図9に示すように、第一固定部2は、具体的には端子ブロック102の第一端子側固定部102aと同じねじ穴に形成されている。当該ねじ穴は筒状のねじ部材に形成されており、当該ねじ部材は後述するフレーム1にインサートされている。本実施形態において第一固定部2は、2つ設けられており、X方向に離間して配されている。第二固定部3は具体的には、端子ブロック102の第二端子側固定部102bと同じねじ穴に形成されている。当該ねじ穴は、筒状のねじ部材に形成されており、当該ねじ部材は後述するフレーム1にインサートされている。本実施形態において第二固定部3は、2つ設けられており、X方向に離間して配されている。対をなす第一固定部2及び第二固定部3は、X方向両側にそれぞれ1つずつ設けられている。ここで対をなす第一固定部2及び第二固定部3とは、Z方向に第一固定部2と第二固定部3が一つずつ設けられていることをいう。X方向一方側及び他方側でそれぞれ対応する第一固定部2及び第二固定部3は、Z方向に離間して配されており、第二固定部3の方が第一固定部2よりもX方向外側に配されている。
図14~図16に示すように、2つある第一固定部2の間の相対位置は、2つある固定専用固定部101aの間の相対位置と同じである。このため、計量部101に端子ブロック102を組み付けるのと同様に、計量部101に運搬治具11を組み付けることができる。2つある第二固定部3の間の相対位置は、2つあるカバー側固定部103aの間の相対位置と同じである。このため、端子カバー103に端子ブロック102を組み付けるのと同様に、端子カバー103に運搬治具11を組み付けることができる。
そして、図14~図16に示すように、第一固定部2と前記第二固定部3との相対的位置は、計量部101に端子カバー103が係合された状態における固定部固定専用固定部101aとカバー側固定部103aとの相対位置と同じである。そのため、第一固定部2に固定専用固定部101aが固定されているとともに、第二固定部3にカバー側固定部103aが固定されている状態で、端子ブロック102に固定されて電力量計100として組み付けられた状態と同様に、端子カバー103は計量部101に係合される。
図6~図13に示すように、フレーム1は、第一支持部1aと、第二支持部1bと、縦接続部1dと、第一横接続部1fと、第二横接続部1gと、縦中間接続部1hと、通信部支持部1jとねじ用溝1iとを備える。
図6~図9、図12、図13に示すように、縦接続部1dは、Z方向に沿って配され、第一固定部2と第二固定部3とを接続している。図6~図11に示すように第一横接続部1fは、X方向に沿って配され、2つの第一固定部2を接続している。第二横接続部1gは、X方向に沿って配され、2つの第二固定部3を接続している。図6~図9に示すように、縦中間接続部1hは、Z方向に沿って配され、第一横接続部1fと第二横接続部1gとを中間部分で接続している。図14に示すように計量部101の固定専用固定部101aと第一固定部2とを固定した際に、フレーム1の第一横接続部1fは、計量部101の通信部設置面101dと同一の平面を構成する。また、第一横接続部1fからZ方向上側に向けて、係合片1kが突出している。係合片1kは、固定用専用固定部101aと第一固定部2とが固定された状態で、通信部設置面101dと反対側の面に係合されている。また図6、図7及び図11に示すように、第二横接続部1gには、通信部支持部1jが設けられている。通信指示部1jは、第二横接続部1gからY方向前側に向けて突出している。通信指示部1jは、X方向の幅寸法が、通信部104のX方向の幅寸法と同じか、または、大きい。
図6、図7、図10~図13に示すように、第一支持部1aは、第一固定部2付近に設けられ、Y方向後側に向けて突出している。第二支持部1bは、第二固定部3付近に設けられ、Y方向後側に向けて突出している。第一支持部1aの長さは第二支持部1bの長さよりも計量部101の背面部101eの厚み以上に短い。第二支持部1bは、第一固定部2が計量部側固定部101cに固定されている状態で、第二支持部1bの下端面1cは、計量部101の背面部101eとほぼ同一平面上にある。
図8、図9に示すように、第一支持部1aは、Y方向視して、縦接続部1dよりX方向外側に配置されている。また、第二支持部1bは、Y方向視して、縦接続部1dとX方向の位置を同じとしている。
図6~図9に示すように、ねじ用溝1iは、第一固定部2に対してZ方向上側に円形に設けられている。ねじ用溝1iの内径は、第一固定部2に設けられたねじ1oの頭部が収容可能な大きさである。また、ねじ用溝1iの中心から第一固定部2の中心までのZ方向の寸法は、第二支持部1bのZ方向上側の縁部1lから、第二支持部1bのZ方向下側の縁部1mまでのZ方向の寸法よりも大きい。
次に、運搬治具11の作用効果について説明する。
図14~図16に示すように、運搬治具11は、第一固定部2と固定専用固定部101aとがねじ1oで固定され、次いで、第二固定部3とカバー側固定部103aとがねじ1oで固定される。そのため、計量部101と端子カバー103とを確実に固定することができる。
2つある第一固定部2の間の相対位置が、2つある固定専用固定部101aの間の相対位置と同じであり、2つある第二固定部3の間の相対位置は、2つあるカバー側固定部103aの間の相対位置と同じであるため、計量部101と端子カバー103との組立状態を、電力量計100として組立てられた状態と同じ状態で運搬することができる。そのため、作業者が電力量計100の部品を運搬しやすくなる。
第一固定部2に固定専用固定部101aが固定されているとともに、第二固定部3にカバー側固定部103aが固定されている状態で、端子カバー103は計量部101に係合されるため、計量部101と端子カバー103との組立状態を、電力量計100として組立てられた状態と同じ状態で運搬することができる。そのため、作業者が電力量計100の部品を運搬しやすくなる。
2つの第一固定部2の間の相対位置が、2つの計量部側固定部101cの間の相対位置と同じであり、2つの第二固定部3の間の相対位置が、2つのカバー側固定部103aの間の相対位置と同じであるため、第一固定部2と計量部側固定部101cとを一か所固定した後、別の箇所の第一固定部2と計量部側固定部101cとの固定位置の位置合わせが容易となる。また、同様に第二固定部3とカバー側固定部103aとを一か所固定した後、別の箇所の第二固定部3とカバー側固定部103aとの固定位置の位置合わせが容易となる。その結果、作業者が運搬治具11と計量部101と端子カバー103とを固定するための作業時間が短縮される。
第一固定部2を固定専用固定部101aに固定されている状態で、第二支持部1bの下端面1cは、計量部101の背面部101eとほぼ同一平面上にあるため、計量部101側の固定専用固定部101aに運搬治具11を取り付ける際に、計量部101と接触する運搬治具11の第一固定部2の上端面の高さと、運搬治具11と接触する固定専用固定部101aの下端面の高さとの位置合わせが容易となる。また、計量部101の背面部101eが背面部101eの固定方向直下に存在していたとしても、第一支持部1aが第二支持部1bよりも計量部101の背面部101eの厚み以上に短いため、固定の際に第一支持部1aが固定の邪魔にならない。そのため、計量部101と運搬治具11との固定が容易になり、作業時間が短縮される。
2つの縦接続部1dが、離間して第一固定部2と第二固定部3とを接続し、第一横接続部1fが2つの第一固定部2を接続し、第二横接続部1gが、2つの第二固定部3を接続している。そのため、運搬治具11は、計量部101を保持できる程度の強度を維持しつつ、運搬治具11の軽量性を向上できる。運搬治具11は、第一横接続部1fと第二横接続部1gを中央部を接続する縦中間接続部1hを備えるため、高い強度を有し、複数回の使用することができる。
第一横接続部1fが通信部設置面101dと同一平面を構成し、第二横接続部1gが通信部支持部1jを備えるため、通信部104の被係合部104aと計量部101の係合部101gとを係合して設置する際に、通信部104の設置面積が増えるため、通信部104を安定して設置できる。
第一支持部1aは、縦接続部1dの外側に配置され、第二支持部1bは、縦接続部1d上に配置されているため、図40に示すように、運搬治具11をずらして積み重ねることができる。
ねじ用溝1iが、第一固定部2の付近に円形に設けられているため、運搬治具11を重ねた際に、運搬治具11の下にある別の前記運搬治具11のねじ1oを回避できる。そのため、運搬治具11にねじ1oを取り付けた状態で運搬治具11を保管でき、運搬治具11使用時における固定のためのねじ1oを探す時間を短縮して作業者の負担を軽減できる。
次に本実施形態の運搬治具11を用いて電力量計100の部品を運搬する方法を、図を用いて説明する。図14のように、運搬治具11を用いて電力量計100の部品を運搬する際は、まず運搬治具11の第一固定部2と計量部101の計量部側固定部101cとを固定する。電力量計100が通信部104を有する場合は、図15のように計量部101の通信部設置面101dに通信部104を設置する。その後、運搬治具11の第二固定部3と端子カバー103のカバー側固定部103aとを固定する。このようにすることで、計量部101と端子カバー103を確実に固定することができ、安全に電力量計100の部品を運搬することができる。また、図6の運搬治具11を用いれば、図16のように、電力量計100の外観と同じ状態で電力量計100の部品を運搬することができる。そのため、本運搬方法を用いれば作業者の負担が軽減される。
以上説明したように、本実施形態に係る運搬治具11によれば、電力量計100の部品を破損させずに安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計100の部品を確実に固定して運搬することができる。
これら各態様で説明したフレーム1の材質は、鉄、アルミニウム、樹脂など適宜選択できるが、コストや軽量性から樹脂を用いることが好ましい。フレーム1に用いる樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)などを挙げることができる。曲げ強さ、引張り強さ、耐熱性、耐衝撃性、難燃性、耐候性の観点からは、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートが好ましい。また、これらの樹脂には、強度や耐候性などの特性の改良を目的としてガラス繊維などの添加材を加えてもよい。
電力量計100の部品を安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計100の部品を確実に固定して運搬することができれば、第一固定部2に計量部側固定部101cが固定されているとともに、第二固定部3にカバー側固定部103aが固定されている状態で、端子カバー103は計量部101に係合されていなくてもよい。また、同様に運搬治具11において第一固定部2と第二固定部3との相対的位置は、計量部101に端子カバー103が係合された状態における計量部側固定部101cとカバー側固定部103aとの相対位置と同じでなくてもよい。
電力量計100の部品を安全に運ぶことができ、且つ、運搬の際に、電力量計100の部品を確実に固定して運搬することができれば、フレーム1は、第一支持部1a、第二支持部1bを備えていなくてもよい。そして、フレーム1は、縦接続部1d、第一横接続部1f、第二横接続部1g、縦中間接続部1hを備える代わりに、平面状で構成されていてもよい。フレーム1は、通信部支持部1j、ねじ用溝1iを備えていなくてもよい。
第一固定部2との固定に関しては、固定専用固定部101aではなく電極101bでもよく、固定部のねじ部材の長さは、運搬時に外れなければ適宜選択できる。
次に、本実施形態に係る第2の実施態様を説明する。図17は、第2の実施態様の運搬治具12の正面斜視図である。図18は、運搬治具12の背面斜視図である。図19は、運搬治具12の正面図である。図20は、運搬治具12の背面図である。図21は、運搬治具12の右側面図である。図22は、運搬治具12の左側面図である。図23は、運搬治具12の上面図である。図24は、運搬治具12の底面図である。なお、この第2実施態様においては、第1実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具12では、第一固定部2のY方向の位置が第二固定部3のY方向の位置よりも後側に位置している。本実施態様の運搬治具12のように、対象となる計量部101の計量側固定部101cと端子カバー103のカバー側固定部103aとの相対位置関係に合わせて適宜第一固定部2と第二固定部3とのY方向の位置を異なるようにしても良い。
次に、本実施形態に係る第3の実施態様を説明する。図25は、第3の実施態様の運搬治具13の正面斜視図である。図26は、運搬治具13の背面斜視図である。図27は、運搬治具13の正面図である。図28は、運搬治具13の背面図である。図29は、運搬治具13の右側面図である。図30は、運搬治具13の左側面図である。図31は、運搬治具13の上面図である。図32は、運搬治具13の底面図である。なお、この第3実施態様においては、第1実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具13では、縦中間接続部1hに加え、横中間接続部1eを備える。横中間接続部1eは、X方向に沿って配されている。そして、X方向に離間して配された2つの縦接続部1dの中間部分同士を連結している。横中間接続部1eと縦中間接続部1hは互いの中間部分で連結されている。また、第一固定部2及び第二固定部3のY方向の位置は、縦接続部1d、第一横接続部1f及び第二横接続部1gよりもY方向後側となる位置に配されている。また、第二固定部3よりもZ方向上側の位置には、Y方向前側に開口する支持部用溝1nが形成されている。
本実施態様の運搬治具13では、フレーム1が縦中間接続部1h及び横中間接続部1eを備えることで、より重量のある計量部101でも、確実に固定することが可能となる。また、第一固定部2及び第二固定部3のY方向の位置は、縦接続部1d、第一横接続部1f及び第二横接続部1gよりもY方向後側となる位置に配されていることで、運搬治具13同士を重ね合わせた際に、第一固定部2及び第二固定部3に取り付けられたねじ1oの頭部が上に重ねられた他の運搬治具13と干渉しないようにすることができる。また、支持部用溝1nが形成されていることで、上に重ねられた他の運搬治具13の第二支持部1bを挿入して、当該第二支持部1bと干渉しないようにすることができる。
次に、本実施形態に係る第4の実施態様を説明する。図33は、第4の実施態様の運搬治具14の正面図である。第1実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具14では、第一固定部2と第二固定部3をひとつずつ有する。このような実施態様の運搬治具14でも、図1に示す電力量計100の計量部101と端子カバー103を運搬するに際して、一組の計量部側固定部101cとカバー側固定部103aとを一の運搬治具14で連結し、もう一組の計量部側固定部101cと端子カバー側固定部103aとを他の運搬治具14で連結することで、計量部101と端子カバー103とを運搬可能に連結することができる。
実施態様の運搬治具14は、図41のようにZ方向で計量部101と連結することでZ方向に一つずつある固定専用固定部101aとカバー側固定部103aとを一の運搬治具14のみで連結し、計量部101と端子カバー103とを運搬することができる。また、フレーム1の長さを適宜変更することで、図42のようにZ方向以外の方向で計量部101と運搬治具とを連結することで固定専用固定部101aとカバー側固定部103aとを一の運搬治具14で連結し、計量部101と端子カバー103とを運搬することができる。
次に、本実施形態に係る第5の実施態様を説明する。図34は、第5の実施態様の運搬治具15の右側面図である。第1実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具15では、第一支持部1aと第二支持部1bとを備えていない。このような実施態様の運搬治具15でも、計量部101及び端子カバー103の重量を支持するだけの強度を有していれば良い。
次に、本実施形態に係る第6の実態様態を説明する。図35(a)及び図35(b)は、第6の態様の運搬治具16の正面斜視図及び背面斜視図である。第1実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具16では、第1実施態様の運搬治具11と比較して、フレーム1は縦中間接続部1hを備えていない。このような運搬治具16でも、計量部101及び端子カバー103の重量を支持するだけの強度を有していれば良い。
次に、本実施形態に係る第7の実施態様を説明する。図36(a)及び図36(b)は、第7の態様の運搬治具17の正面斜視図及び背面斜視図である。第6実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具17では、第6実施態様の運搬治具16と比較して、フレーム1は縦中間接続部1hを備えず、第二横接続部1gが断面L字状に形成されている。第二横接続部1gが断面L字状に形成されているため、第6実施態様の運搬治具16よりも高い強度を得て、耐久性を高めることができる。
次に、本実施形態に係る第8の実施態様を説明する。図37(a)及び図37(b)は、第8の態様の運搬治具18の正面斜視図及び背面斜視図である。第6実施態様における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施態様の運搬治具18では、第6実施態様の運搬治具16と比較して、フレーム1は縦中間接続部1hを備えず、第二横接続部1gが断面U字状に形成されている。第二横接続部1gが断面U字状に形成されているため、第6実施態様の運搬治具16よりも高い強度を得て、耐久性を高めることができる。
図38及び図39は、第1、第6、第7及び第8の各実施態様における運搬治具11、16、17、18の応力解析の結果を示す図である。具体的には、3次元CADソフト上で、静的な応力解析を行うことで、各運搬治具について、圧縮荷重を図38及び図39の矢印部分にZ方向から1kgfで与えた場合の応力状態を演算し表示するとともに、図38及び図39の矢印部分でのX、Y、Z方向への変位量を演算したものである。各運搬治具はポリカーボネート(ガラス未添加)で形成されているものとしている。図38及び図39に示すように、運搬治具11、17、18は、運搬治具16と比較して、荷重によるZ方向への変位量が小さいため、耐久性が高く複数回使用により適している。また、運搬治具11、17、18の中で、最も軽量なのは運搬治具11である。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、耐摩耗性を向上するために、運搬治具11に樹脂コーティングを施すことなどができる。その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。