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JP7207664B2 - 運動パフォーマンスの評価装置、空気処理装置、及び運動パフォーマンスの評価方法 - Google Patents
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運動パフォーマンスの評価装置、空気処理装置、及び運動パフォーマンスの評価方法 Download PDF

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Description

本開示は、運動パフォーマンスの評価装置、空気処理装置、及び運動パフォーマンスの評価方法に関する。
特許文献1に記載のリスク判定装置は、被験者の末梢血流に関連する生理指標を計測する計測部と、前記生理指標の揺らぎ(血流量の揺らぎ)の大きさを取得し、前記揺らぎの大きさから体温調節機能の異常のリスクを判定する解析部と、を備える。
特開2011-212306号公報
しかし、運動パフォーマンスをできるだけ高めた状態で運動を行いたいとする要望がある。特許文献1に記載のリスク判定装置は、血流量の揺らぎが一定以下になった際に体温調節機能の異常のリスクがあると判定しているが、体温調節機能と運動パフォーマンスとの関係については何ら言及しておらず、運動パフォーマンスを評価することができない。
本開示の目的は、対象者の体温調節機能に関する指標を用いて対象者の運動パフォーマンスを評価することにある。
本開示の第1の態様は、運動パフォーマンスの評価方法を対象とする。運動パフォーマンスの評価方法は、対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調節機能の疲れ度合いを取得する取得工程と、前記対象者の体温調節機能の疲れ度合いを用いて、前記対象者の運動パフォーマンスを評価する評価工程とを含むことを特徴とする。
第1の態様では、対象者の体温調節機能に関する指標を用いて対象者の運動パフォーマンスを評価することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記評価工程では、前記対象者の運動パフォーマンスを評価することで、前記対象者の運動パフォーマンスを示す運動パフォーマンス指標が出力されることを特徴とする。
第2の態様では、運動パフォーマンス指標により、対象者の運動パフォーマンスを確認できる。
本開示の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記取得工程は、前記対象者の自律神経指標を取得する工程と、前記対象者の発汗指標を取得する工程とを含むことを特徴とする。
第3の態様では、対象者の自律神経指標と発汗指標とを用いて、対象者の運動パフォーマンスを評価できる。
本開示の第4の態様は、第3の態様において、前記自律神経指標は、心拍変動指標を含み、前記発汗指標は、皮膚コンダクタンス又は発汗量を含むことを特徴とする。
第4の態様では、対象者の心拍変動指標と、皮膚コンダクタンス又は発汗量とを用いて、対象者の運動パフォーマンスを評価できる。
本開示の第5の態様は、第1の態様から第4の態様のうちのいずれか1つにおいて、前記評価工程では、互いに異なる前記体温調節機能の疲れ度合い毎に前記運動パフォーマンスを示す運動パフォーマンス指標を対応付けた対応情報(Y)をさらに用いて、前記対象者の運動パフォーマンスを評価することを特徴とする。
第5の態様では、対応情報(Y)を用いて対象者の運動パフォーマンスを評価できる。
本開示の第6の態様は、第5の態様において、前記対応情報(Y1)は、運動の種類に応じて複数種類設定された情報(Y-1,Y-2)を含むこと特徴とする。
第6の態様では、対象者の運動パフォーマンスを、対象者が行う運動に合わせて効果的に評価することができる。
第7の態様では、第5の態様において、前記対応情報(Y2)は、体温調節機能に関わる運動時のリスクに応じて複数種類設定されること特徴とする。
第7の態様では、対象者の運動パフォーマンスを、対象者の体温調節に関わる運動時のリスクとして効果的に評価することができる。
本開示の第8の態様は、第1の態様から第7の態様のうちのいずれか1つにおいて、前記対象者の運動パフォーマンスの評価結果に関する情報を報知する工程をさらに含むこと特徴とする。
第8の態様では、対象者は、自身の運動パフォーマンスを確認できる。
本開示の第9の態様は、第1の態様から第8の態様のうちのいずれか1つにおいて、前記評価工程での評価結果に基づいて、前記対象者が存在する空間の温度、湿度、及び/又は気流を空気処理装置(400)が制御する工程、又は前記対象者が接触する什器又は着衣の温度、湿度、及び/又は気流を温度処理装置が制御する工程のうち、少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする。
第9の態様では、対象者の運動パフォーマンスの評価結果を考慮して、空気処理装置の動作を制御できる。
本開示の第10の態様は、運動パフォーマンスの評価装置を対象とする。運動パフォーマンスの評価装置は、対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調節機能の疲れ度合いを取得する取得部(310)と、前記対象者の体温調節機能の疲れ度合いに基づいて、前記対象者の運動パフォーマンスを評価する評価部(350)とを備えることを特徴とする。
第10の態様では、対象者の体温調節機能に関する指標を用いて対象者の運動パフォーマンスを評価することができる。
本開示の第11の態様は、空気処理装置を対象とする。空気処理装置は、運動パフォーマンスの評価装置(300)を備えることを特徴とする。
第11の態様では、対象者の運動パフォーマンスの評価結果を考慮して、空気処理装置の動作を制御できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る運動パフォーマンスの評価システムの構成を示すブロック図である。 図2は、縦軸を心拍変動指標とし、横軸を時間とする座標系に表示されるグラフを示す。 図3は、縦軸を皮膚コンダクタンスとし、横軸を時間とする座標系に表示されるグラフを示す。 図4は、分類情報を示す図である。 図5は、体温調整機能の疲れ度合いと運動パフォーマンスとの相関モデルを示す図である。 図6は、第1対応情報を示す図である。 図7は、評価部の処理内容の一例を示すフロー図である。 図8は、第2対応情報を示す図である。 図9は、本発明の第3実施形態に係る運動パフォーマンスの評価システムの構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付し、詳細な説明及びそれに付随する効果等の説明は繰り返さない。
―第1実施形態―
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る運動パフォーマンスの評価システム(10)について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る運動パフォーマンスの評価システム(10)の構成を示すブロック図である。以下では、運動パフォーマンスの評価システム(10)のことを評価システム(10)と記載することがある。
―全体構成―
図1に示すように、評価システム(10)は、センサ(100)と、運動パフォーマンスの評価装置(300)とを備える。以下では、運動パフォーマンスの評価装置(300)のことを評価装置(300)と記載することがある。運動パフォーマンスは、実行する運動に対して能力を発揮できる度合いを示す。
センサ(100)は、対象者に装着され、対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調節機能の疲れ指標を取得する。体温調整機能は、熱ストレスに対して、放熱(発汗する等)、産熱(体を震えさせる等)等を適宜行うことで体温を維持する機能を示す。熱ストレスは、温熱環境から人が受ける負荷(例えば、体温の維持を妨げる温冷刺激)を示す。体温調整機能の疲れ度合いは、自律神経を通じた中枢から末端への体温調節機能に関わる指示に対して、発汗する動作、体を震えさせる動作、及び、血管を拡張又は収縮させる動作のような体温調節のための動作が行われる頻度が低下している度合いで定義する。
第1実施形態では、対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調節機能の疲れ指標は、心拍変動指標(LF/HF)と、皮膚コンダクタンス(SC)とで構成される。
センサ(100)は、第1センサ(110)と、第2センサ(120)とを含む。
第1センサ(110)は、対象者に装着され、対象者の自律神経系が関わる制御系の活動状態を示す物理量を測定する。第1実施形態では、第1センサ(110)は、当該物理量の一例である対象者の心拍数を測定する。第1センサ(110)は、例えば、心電センサを含む。
第2センサ(120)は、対象者に装着され、対象者の発汗指標を測定する。発汗指標は、皮膚表面において発汗によって変化する物理量を示す。発汗指標には、皮膚電位(Skin Potential Activity:SPA)、皮膚コンダクタンス(Skin Condactance Change:SC)等の皮膚電気活動(Electro Dermal Activity:EDA)、発汗量等がある。第1実施形態では、発汗指標として皮膚コンダクタンス(SC)を採用する。この場合、第2センサ(120)は、皮膚コンダクタンス測定デバイスを含み、対象者の皮膚コンダクタンス(SC)を測定する。なお、発汗指標として発汗量を採用してもよい。この場合、第2センサ(120)は、発汗計のような発汗量計測デバイスを含み、対象者の発汗量を測定する。
評価装置(300)は、例えば、スマートフォン、及び、PC(Personal Computer)のような端末を含む。評価装置(300)は、対象者の体温調節機能の疲れ指標を用いて対象者の運動パフォーマンスを評価することで、対象者の運動パフォーマンスを示す運動パフォーマンス指標を出力する。
評価装置(300)は、取得部(310)と、入力部(320)と、報知部(330)と、記憶部(340)と、評価部(350)とを備える。
取得部(310)は、センサ(100)と通信を行うためのデバイスを含む。取得部(310)は、センサ(100)と有線又は無線により通信可能に接続される。取得部(310)は、例えば、無線通信(Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)等)を行うためのデバイス(無線LANモジュール等)と、有線通信を行うためのデバイス(通信ケーブルが接続される通信ポート等)とのうちの少なくとも一方を含む。
第1実施形態では、取得部(310)は、第1取得部(311)と、第2取得部(312)とを含む。
第1取得部(311)は、第1センサ(110)と通信を行うためのデバイスを含む。第1取得部(311)は、第1センサ(110)により測定された心拍数を示す情報を取得する。
取得部(310)は、プロセッサーをさらに含む。取得部(310)のプロセッサーは、第1取得部(311)の測定結果に基づいて、自律神経指標を算出する。自律神経指標は、自律神経系が関わる制御系の活動状態を捉える指標を示す。第1実施形態では、自律神経指標は、心拍の活動状態を捉える心拍変動指標(LF/HF)を示す。取得部(310)のプロセッサーは、第1センサ(110)の測定結果である心拍数に基づいて、心拍変動指標(LF/HF)を算出する。心拍変動指標(LF/HF)は、例えば、心拍間隔から周波数解析により算出できる。すなわち、心拍変動(R-R間隔の変動)をフーリエ変換、ウェーブレット変換等の手法を用いて周波数解析(スペクトル解析)することにより、主に交感神経機能を反映する(一部副交感神経を含む)0.05から0.15Hzまでの低周波成分(LF)、副交感神経機能を反映する0.15から0.4Hzまでのの高周波成分(HF)、及び、心拍変動指標である低周波成分/高周波成分の比(LF/HF)を取得することができる。また、脈波の波形を2次微分して加速度脈波を算出し、得られた加速度脈波の波形から心電図のR-R間隔の変動に対応するa-a間隔(脈拍間隔)の変動を求め、このa-a間隔の時間変動を周波数解析し、その結果から心拍変動指標(LF/HF)を求めることもできる。
なお、第1実施形態では、第1取得部(311)が心拍変動指標(LF/HF)を算出する処理を行ったが、本発明はこれに限定されない。第1センサ(110)が心拍変動指標(LF/HF)を算出する処理を行い、第1取得部(311)が第1センサ(110)からの心拍変動指標(LF/HF)を取得するように構成してもよい。
第2取得部(312)は、第2センサ(120)と通信を行うためのデバイスを含む。第2取得部(312)は、第2センサ(120)により測定された皮膚コンダクタンス(SC)を示す情報を取得する。
入力部(320)は、評価装置(300)に対する外部からの指示を受け付ける。入力部(320)は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等を含む。
報知部(330)は、所定の情報を報知する。報知部(330)は、例えば、報知音を発するスピーカ、所定の情報を表示するディスプレイ、及び/又は、所定の情報を外部の端末(スマートフォン等)に送信する通信デバイスを含む。所定の情報の説明は後述する。
記憶部(340)は、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリ)を含み、補助記憶装置(例えば、ハ-ドディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、SD(Secure Digital)メモリカード、又は、USB(Universal Seral Bus)フラッシメモリ)をさらに含んでもよい。記憶部(340)は、評価部(350)及び取得部(310)のプロセッサーによって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
記憶部(340)は、対応情報(Y)を記憶する。対応情報(Y)の説明は後述する。
評価部(350)は、CPU及びMPUのようなプロセッサーを含む。評価部(350)は、記憶部(340)に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、評価装置(300)の各要素を制御する。
―試験結果の説明―
図2~図5を参照して、本願発明者により行われた試験結果について説明する。
図2は、縦軸を心拍変動指標(LF/HF)とし、横軸を時間とする座標系に表示されるグラフ(G1)を示す。一般に、心拍変動指標(LF/HF)が大きくなる程、ストレスが大きくなる。
図3は、縦軸を皮膚コンダクタンス(SC)とし、横軸を時間とする座標系に表示されるグラフ(G2)を示す。グラフ(G1)及びグラフ(G2)の各々は、本試験の結果を示す。一般に、発汗量が多くなると、皮膚コンダクタンス(SC)は大きくなる。
本試験では、気温が常温(26℃)と高温(36℃)とに設定された2つの部屋を対象者が交互に移動し、さらに、試験期間中は常時、対象者の心拍変動指標(LF/HF)と皮膚コンダクタンス(SC)とが計測された。そして、試験の実施時間と、対象者の心拍変動指標(LF/HF)とを対応付けたグラフ(G1)(図2参照)が作成される。また、試験の実施時間と、対象者の皮膚コンダクタンス(SC)とを対応付けたグラフ(G2)(図3参照)が作成される。
図2及び図3に示すように、本試験では、時間0~時間t1、時間t2~時間t3、時間t4~時間t5、時間t6~時間t7、及び時間t8以降の期間は、26℃の常温期間であった。時間t1~時間t2、時間t3~時間t4、時間t5~時間t6、及び時間t7~時間t8の期間は、36℃の高温期間であった。
図2を参照して、グラフ(G1)について説明する。
グラフ(G1)に示すように、常温期間では、対象者の心拍変動指標(LF/HF)が現状維持又は低下する傾向にある。高温期間では、対象者の心拍変動指標(LF/HF)が上昇する傾向にある。
図3を参照して、グラフ(G2)について説明する。
グラフ(G2)に示すように、常温期間では、対象者の皮膚コンダクタンス(SC)が低下する傾向にある。高温期間では、対象者の皮膚コンダクタンス(SC)が上昇する傾向にある。
図2及び図3を参照して、心拍変動指標(LF/HF)と皮膚コンダクタンス(SC)との関係について説明する。
図2及び図3に示すように、1回目の高温期間(時間t1~時間t2)では、他の高温期間に比べて、心拍変動指標(LF/HF)のピーク値(pa)が低く、皮膚コンダクタンス(SC)のピーク値(qa)が高い。つまり、発汗機能をつかさどる交感神経の活性状態も過剰になっていなくとも、十分な発汗量があることから、体温調節機能への負荷は高いが、余力をもって体温調節ができている状態であると解釈できる。
2回目の高温期間(時間t3~時間t4)では、心拍変動指標(LF/HF)のピーク値(pb)が1回目の高温期間のピーク値(pa)よりも高いことから(pb>pa)、体温調節機能をつかさどる交感神経と、それに対して拮抗作用を持つ副交感神経のバランスが崩れてきていることが考えられる。その一方で、皮膚コンダクタンス(SC)のピーク値(qb)が1回目の高温期間のピーク値(qa)と同等である(qb≒qa)ことから、体温調節機能は維持できていると考えられる。したがって、体温調節機能への負荷が継続したため、余力は少なくなったが、体温調節機能は維持できている状態であると解釈できる。
3回目の高温期間(時間t5~時間t6)では、心拍変動指標(LF/HF)のピーク値(pc)が2回目の高温期間と同様に高い状態であるが、皮膚コンダクタンス(SC)のピーク値(qc)が2回目の高温期間のピーク値(qb)よりも低下していることから、自律神経バランスの崩れと共に、発汗に関わる末梢の生理的な機構が疲弊することで、十分な発汗が行えなくなってきていることが予想される。この状態は2回目と比べて、体温調節機能が疲弊している状態であると解釈できる。
4回目の高温期間(時間t7~時間t8)では、心拍変動指標(LF/HF)のピーク値(pd)が2回目の高温期間及び3回目の高温期間と同様に高い状態であるが、皮膚コンダクタンス(SC)のピーク値(qd)が3回目の高温期間のピーク値(qc)よりもさらに低下することで対象者の発汗量がさらに低下していることから、さらに体温調整機能が疲弊して体温調節が難しくなってきている状態であると解釈できる。
時間t1~時間t2、時間t3~時間t4、時間t5~時間t6、及び時間t7~時間t8に示す高温期間のうち、前期の高温期間よりも、後期の高温期間の方が、対象者が疲弊することで、心拍変動指標(LF/HF)が大きくなるが、皮膚コンダクタンス(SC)が低下して、体温調整を良好に行えない状態となっており、体温調整機能の疲れ度合いが大きくなっている。
本願発明者は、上記の試験結果から、長時間の暑熱負荷の暴露や繰り返し暴露によって起きる、温調節機能に関わる自律神経バランスの崩れや、末梢の発汗機能の低下といった、体温調節機能の疲労状態を心拍変動指標(LF/HF)や発汗指標となる皮膚コンダクタンスの状態から体温調節機能の状態を段階的に評価する手法を開発した。
本願発明者は、体温調整機能の疲れ度合いを複数のパターン(パターン(A)~(D))に分類した分類情報(Z)を作成した。
図4は、分類情報(Z)を示す図である。図4を参照して分類情報(Z)について説明する。
図4に示すように、分類情報(Z)は、自律神経指標及び発汗指標の各々に設定された閾値に基づいて体温調整機能の評価結果を複数のパターンに分類した情報である。複数のパターンは、それぞれ、複数の指標組と対応付けられる。複数の指標組の各々は、閾値により区分された範囲を有する自律神経指標と発汗指標との組み合わせで構成される。
以下では、自律神経指標に設定される閾値を第1閾値と記載し、発汗指標に設定される閾値を第2閾値と記載することがある。
第1実施形態では、対応情報(Y)は、自律神経指標の一例である心拍変動指標(LF/HF)と、発汗指標の一例である皮膚コンダクタンス(SC)とを用いて、体温調整機能の評価結果を複数のパターンに分類する。
第1実施形態では、体温調整機能の評価結果が4つのパターン(A)~(D)に分類される。パターン(A)は、体温調節への負荷が低く、体温調節機能が疲労していない正常な状態を示す。パターン(B)は、体温調節の負荷が高いが、まだ余力があるような体温調節機能の疲労が低い状態を示す。パターン(C)は、体温調節の負荷が高く、余力が少ないような体温調節機能の疲労が中程度の状態を示す。パターン(D)は、体温調節の負荷が高く、体温の維持が難しくなるような体温調節機能の疲労が高い状態を示す。パターン(A)、パターン(B)、パターン(C)、及びパターン(D)の順番に、体温調整機能の評価結果が悪くなる。
第1実施形態では、心拍変動指標(LF/HF)に対しては、第1閾値Vが設定される(図2参照)。皮膚コンダクタンス(SC)に対しては、第2閾値Wが設定される(図3参照)。
図4に示す対応情報(Y)において、心拍変動指標(LF/HF)の欄に記載の「大」は、第1取得部(311)により取得された心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値V以上であることを示す。心拍変動指標(LF/HF)の欄に記載の「小」は、第1取得部(311)により取得された心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値Vよりも小さいことを示す。皮膚コンダクタンス(SC)の欄に記載の「大」は、第2取得部(312)により取得された皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値W以上であることを示す。皮膚コンダクタンス(SC)の欄に記載の「小」は、第2取得部(312)により取得された皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値Wよりも小さいことを示す。
第1実施形態では、パターン(A)は、第1閾値Vよりも小さい範囲を有する心拍変動指標(LF/HF)と、第2閾値Wよりも小さい範囲を有する皮膚コンダクタンス(SC)との組み合わせで構成される。パターン(A)に示すように、心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値Vよりも小さく、かつ、皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値Wよりも小さい場合、体温調節への負荷が低く、体温調節機能が疲労していない正常な状態と評価できる。
第1実施形態では、パターン(B)は、第1閾値Vよりも小さい範囲を有する心拍変動指標(LF/HF)と、第2閾値W以上の範囲を有する皮膚コンダクタンス(SC)との組み合わせで構成される。パターン(B)に示すように、心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値Vよりも小さく、かつ、皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値W以上の場合、自律神経系は正常に作用して、多量の発汗を行っているため、体温調節の負荷が高いが、まだ余力があるような体温調節機能の疲労が低い状態と評価できる。
第1実施形態では、パターン(C)は、第1閾値V以上の範囲を有する心拍変動指標(LF/HF)と、第2閾値W以上の範囲を有する皮膚コンダクタンス(SC)との組み合わせで構成される。パターン(C)に示すように、心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値V以上であり、かつ、皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値W以上の場合、体温調節機能をつかさどる自律神経が過剰に活動して、多量の発汗を行っているため、体温調節の負荷が高く、余力が少ないような体温調節機能の疲労が中程度の状態と評価できる。
第1実施形態では、パターン(D)は、第1閾値V以上の範囲を有する心拍変動指標(LF/HF)と、第2閾値Wよりも小さい範囲を有する皮膚コンダクタンス(SC)との組み合わせで構成される。パターン(D)に示すように、心拍変動指標(LF/HF)が第1閾値V以上であり、かつ、皮膚コンダクタンス(SC)が第2閾値Wよりも小さい場合、体温調節機能をつかさどる自律神経が過剰に活動しているが、それに応答する発汗機能が低下しているため、体温調節の負荷が高く、体温の維持が難しくなるような体温調節機能の疲労が高い状態と評価できる。
本願発明者は、体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調整機能の疲れ指標のパターン(A)~(D)によって、運動パフォーマンスが評価できるという仮説を立てた。以下では、その仮説に基づく運動パフォーマンスの評価方法について説明する。
図5は、体温調整機能の疲れ指標と運動パフォーマンスとの関係の仮説モデルを示す図である。体温調整機能の疲れ指標は、パターン(A)、パターン(B)、パターン(C)、及びパターン(D)の順番に大きくなり、運動パフォーマンスの高さはパターン(B)、パターン(A)、パターン(C)、パターン(D)の順番に大きくなると予想される。
図4及び図5に示すように、体温調整機能の疲れ指標がパターン(A)に該当する場合、体温調節への負荷が低く、体温調節機能が疲労していない状態であるため、中立温度における安静状態で、体温が運動に適した温度よりも低いと推定される。この場合、疲労していないが、適した体温でないため、最良の運動パフォーマンスよりは劣るが、運動パフォーマンスがある程度高くなると予想される。
体温調整機能の疲れ指標がパターン(B)に該当する場合、体温調節の負荷が高いが、まだ余力があるような体温調節機能の疲労が低い状態であるため、一般に、ウォーミングアップ等の軽度の運動により、体温が運動に適した温度と推定される。この場合、まだ余力があり、かつ運動に適した体温となるため、最良の運動パフォーマンスになると予想される。
体温調整機能の疲れ指標がパターン(C)に該当する場合、体温調節の負荷が高く、余力が少ないような体温調節機能の疲労が中程度の状態であるため、運動を継続することで運動に適した体温にまで上昇している一方で、それに対応する体温調節をつかさどる中枢神経系および実際の放熱現象に作用する末端機能への負荷が高まると推定される。この場合、運動に適した体温であるが、体温調節機能の余力がないため、パターン(A)に該当する場合よりも運動パフォーマンスが低くなると予想される。
体温調整機能の疲れ指標がパターン(D)に該当する場合、体温調節の負荷が高く、体温の維持が難しくなるような体温調節機能の疲労が高い状態であるため、体温調節機能が疲弊して発汗量が減少し、運動を継続すると体温の上昇を抑えきれなくなると推定される。この場合、運動パフォーマンスを下げることで体温の上昇を抑えるようになると考えられることから、パターン(C)に該当する場合よりも運動パフォーマンスが低くなると予想される。
本願発明者は、上記の仮説に基づいて、体温調整機能の疲れ指標いと、運動パフォーマンスとの関係をモデル化した。具体的には、パターン(B)に該当する場合のように、体温調整機能の疲れ度合いが適度にある場合の方が、運動パフォーマンスが高くなると推定される。
図4及び図6を参照して、対応情報(Y)について説明する。
図4に示すように、体温調節機能の疲れ度合いは発汗量と自律神経バランスに対応づけられており、体温調節機能の疲れ指標はパターン(A)が最も低く、(B)、(C)、(D)と順に高くなっていく。尚、いずれのパターン(A)~(D)においても、そのパターンの範囲内で発汗量や自律神経バランスの大小によって、パターン(A)についてはパターン(A1)及び(A2)、パターン(B)についてはパターン(B1)及び(B2)、パターン(C)についてはパターン(C1)及び(C2)、並びに、パターン(D)についてはパターン(D1)及び(D2)、(図6参照)のように複数の下位項目にパターンを分けてもよい。図6に示すように、対応情報(Y)は、互いに異なる体温調節機能の疲れ指標毎に、運動パフォーマンス指標を対応付けた情報を示す。第1実施形態では、対応情報(Y)は、第1対応情報(Y1)を含む。第1対応情報(Y1)は、第1の運動の種類に対応する情報(第1種類対応情報)(Y1-1)と、第2の運動の種類に対応する情報(第2種類対応情報)(Y1-2)とを含む。
第1実施形態では、運動パフォーマンス指標は、1~10の数値で表される。運動パフォーマンス指標を表す数値が大きくなる程、運動パフォーマンスが高くなると定義する。
図6は、第1対応情報(Y1)を示す図である。
図4に示すように、第1実施形態では、体温調節機能の疲れ指標が、心拍変動指標(LF/HF)と、皮膚コンダクタンス(SC)とで構成される。
第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)及び第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)の各々は、体温調節の疲れ指標と運動パフォーマンスを対応付けた情報である。
第1実施形態では、第1閾値V(図2参照)が、9の値に設定される。図4において、心拍変動指標(LF/HF)が9未満の範囲では心拍変動指標(LF/HF)が「小」と設定され、9以上の範囲では心拍変動指標(LF/HF)が「大」と設定される。
第1実施形態では、第2閾値W(図3参照)が、2の値に設定される。図4において、皮膚コンダクタンス(SC)が2未満の範囲では皮膚コンダクタンス(SC)が「小」と設定され、2以上の範囲では「大」と設定される。
第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)及び第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)の各々において、記載される数値は、体温調整機能の疲れ指標がパターン(A)、(B)、(C)、(D)(図6参照)に該当する場合の運動パフォーマンス指標を示す。
第1実施形態では、第1対応情報(Y1)が、運動の種類に応じて複数種類設定された情報(Y1-1,Y1-2)を含む。第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)は、短距離走を対象としており、短距離走の運動パフォーマンスと対応付けられる。第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)は、短距離走の運動パフォーマンスを出力するために用いられる。第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)は、長距離走を対象としており、長距離走と対応付けられる。第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)は、長距離走の運動パフォーマンスを出力するために用いられる。
複数種類の対応情報は事前に体温調節機能の疲れ指標と運動パフォーマンスや作業パフォーマンスの関係を計測することで設定される。複数種類の対応情報(第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)及び第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2))において、体温調節機能の疲れ指標と対応付けられる運動パフォーマンス指標の大きさは、対象とする運動の種類に合わせて設定される。例えば、長距離走よりも短距離走の方が瞬発力を要求されるため、筋肉の収縮力を高めるために筋肉温度が高い状態である必要がある。これにより、運動パフォーマンス指標がピーク値10になるときの体温調節機能の疲れ度合いが、長距離走よりも短距離走の方が大きくなるように、第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)及び第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)の運動パフォーマンス指標が設定される。第1実施形態では、短距離走の場合、第1の運動の種類に対応する情報(Y1-1)に示すように体温調節機能の疲れ度合いがパターン(B2)のときに運動パフォーマンス指標がピーク値10になり、長距離走の場合、第2の運動の種類に対応する情報(Y1-2)に示すように体温調節機能の疲れ度合いがパターン(B1)のときに運動パフォーマンス指標がピーク値10になるように設定される。
―評価部(350)の処理内容の一例―
図1、図6及び図7を参照して、評価部(350)の処理内容の一例について説明する。図7は、評価部(350)の処理内容の一例を示すフロー図である。
図1、図6及び図7に示すように、ステップS10において、対象者が行う運動の種類を示す情報が、入力部(320)から入力される。
ステップS20において、評価部(350)は、複数種類の情報(情報(Y1-1)及び情報(Y1-2))のうち、入力部(320)から入力された運動と対応付けられる情報を選択する。例えば、ステップS10において、入力部(320)から短距離走を示す情報が入力されると、ステップS20において、評価部(350)は、短距離走と対応付けられる第2対応情報(Y1-1)を選択する。
ステップS30において、取得部(310)のプロセッサーは、第1取得部(311)及び第2取得部(312)により取得された各種情報を用いて、対象者の体温調節機能の疲れ指標を決定する。その結果、取得部(310)が対象者の体温調節機能の疲れ指標を取得する。第1実施形態では、対象者の体温調節機能の疲れ指標として、パターン(A1)~パターン(D2)(図6参照)のいずれかが取得される。
ステップS40において、評価部(350)は、ステップS20において選択した情報と、ステップS30において取得した対象者の体温調節機能の疲れ指標(心拍変動指標(LF/HF)及び皮膚コンダクタンス(SC)から導かれる)を用いて、対象者の運動パフォーマンスを評価する。
例えば、ステップS20において選択した情報が情報(Y1-2)であり、ステップS30において取得した対象者の体温調整機能の疲れ指標がパターン(B2)の場合、情報(Y1-2)において、パターン(B2)に対応づけられる10を、対象者の運動パフォーマンス指標に決定することで、対象者の運動パフォーマンスを評価する。
ステップS50において、評価部(350)は、ステップS40において決定した対象者の運動パフォーマンス指標が10であることを示す情報を、報知部(330)により出力する。その結果、対象者は、自身の運動パフォーマンス指標を確認することができる。
ステップS50に示す処理が終了すると、処理が終了する。
―第1実施形態の効果―
以上、図1~7を参照して説明したように、評価部(350)は、対象者の体温調節機能に関する指標を構成する心拍変動指標(LF/HF)及び皮膚コンダクタンス(SC)を用いて、対象者の運動パフォーマンスを評価することができる。
また、対応情報(Y1)は、運動の種類に応じて複数種類設定される。これにより、対象者の運動パフォーマンスを、対象者が行う運動に合わせて効果的に評価することができる。
―第2実施形態―
図1、図4及び図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図8は、対応情報(Y)の第2例である第2対応情報(Y2)を示す図である。
図1及び図8に示すように、第2実施形態では、記憶部(340)に記憶される対応情報(Y)が第2対応情報(Y2)で構成される。
第2対応情報(Y2)は、体温調節機能の疲れ指標毎に運動パフォーマンス指標を対応付けた情報である。第2対応情報(Y2)では、体温調節機能の疲れ度合いがA~Dで表される。
第2対応情報(Y2)の体温調節機能の疲れ指標(A)~(D)が決定される手順の第1例について説明する。尚、体温調節機能の疲れ指標の一例であるヒヤリハットリスク指標は1~10の数値で示され、その値が高いほど、肉体作業時のヒヤリハットが生じるリスクが高いことを示す。
第1例では、センサ(100)が温度センサで構成される。体温調節機能の疲れ指標は、取得部(100)により温度センサから取得された対象者の末梢の皮膚温度及び深部体温に基づいて、取得部(310)に設けられるプロセッサーにより決定される。その結果、取得部(310)が体温調節機能の疲れ指標を取得する。
この場合、例えば、末梢の皮膚温度が34℃未満、かつ深部体温が37.5℃以未満の場合は、パターン(A)に該当し、肉体作業時のヒヤリハットリスク指標が4に決定される。末梢の皮膚温度が34℃以上35℃未満、かつ深部体温が37.5℃未満の場合はパターン(B)に該当し、肉体作業時のヒヤリハットリスク指標が2に決定される。末梢の皮膚温度が35℃以上、かつ深部体温が37.5℃未満の場合はパターン(C)に該当し、肉体作業時のヒヤリハットリスク指標が6に決定される。末梢の皮膚温度が35℃以上、かつ深部体温が37.5℃以上の場合はパターン(D)に該当し、肉体作業時のヒヤリハットリスク指標が10に決定される。
第2対応情報(Y2)の疲れ度合い指標(A)~(D)が決定される手順の第2例について説明する。
第2例では、センサ(100)が、温度センサと、タイマーとで構成される。温度センサは、評価部(350)により対象者の運動パフォーマンスが評価される直前に対象者が置かれていた環境の気温(環境温度)を検出する。タイマーは、対象者が当該環境に置かれていた時間(滞在時間)を測定する。取得部(310)は、温度センサにより検出された環境温度を示す情報と、タイマーにより測定された滞在時間を示す情報とを取得する。そして、環境温度と、滞在時間とに基づいて、取得部(310)に設けられるプロセッサーが体温調節機能の疲れ指標を決定する。
この場合、例えば、環境温度が所定の快適温度(人が一般に快適と感じる温度)である場合、体温調節機能の疲れ指標が小さくなる(例えば、(A)~(C)のいずれか)ように決定される。また、環境温度が所定の快適温度から乖離した温度(人が一般に寒すぎる、又は暑すぎると感じる温度)である場合、滞在時間が長くなる程、体温調節機能の疲れ指標が大きくなるように決定される。
対応情報(Y)が第2対応情報(Y2)で構成される場合、評価部(350)は、第2対応情報(Y2)において、体温調節機能の疲れ指標と対応付けられる肉体作業時のヒヤリハットリスクを、対象者の肉体作業時のヒヤリハットリスクの評価結果として出力する。
なお、第2実施形態では、第1対応情報(Y1)が、第1実施形態のように運動の種類に応じて複数種類設定されておらず、運動の種類を特定しない1種類の第2対応情報(Y2)で構成される。この場合、図7に示すフロー図において、対象者の運動パフォーマンスを評価する処理が行われる際に、ステップS10に示す処理とステップS20に示す処理とが不要になる。その結果、対象者の運動パフォーマンスを評価する処理を迅速に行うことができる。しかし、本発明はこれに限定されない。第2実施形態においても、運動の種類に応じて複数種類の第2対応情報(Y2)が設定されてもよい。例えば、工場内軽作業用の第2対応情報(Y2)と、屋外道路工事用の第2対応情報(Y2)とが設定されてもよい。
また、第1実施形態において、第1対応情報(Y1)が、短距離走用の情報(Y1-1)と長距離走用の情報(Y1-2)との2種類で構成されるが、第2実施形態の第2対応情報(Y2)のように運動や作業の種類を特定しない1種類のもので構成されてもよい。
―第2実施形態の効果―
以上、図1、図4及び図9を参照して説明したように、評価部(350)は、対象者の体温調節機能に関する指標である疲れ度合いを用いて、対象者の肉体作業時のヒヤリハットリスクを評価することができる。
―第3実施形態―
図9を参照して、本発明の第3実施形態に係る評価システム(20)について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係る評価システム(20)の構成を示すブロック図である。
―全体構成―
図9に示すように、評価システム(20)は、センサ(100)と、空気処理装置(400)とを備える。
空気処理装置(400)は、室内の温度を調整する機能を有する機器である。空気処理装置(400)は、例えば、空気調和機を含む。
空気処理装置(400)は、室内機(410)と、室外機(420)とを含む。
室内機(410)は、室内に設置される。室内機(410)は、温度センサ(411)と、記憶部(412)と、評価装置(300)と、制御部(413)とを含む。温度センサ(411)は、室内の温度を検出する。記憶部(412)は、フラッシュメモリ、ROM、及びRAMのような主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部(412)は、制御部(413)によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。制御部(413)は、CPU及びMPUのようなプロセッサーを含む。第3実施形態では、評価装置(300)は、室内機(410)の筐体に内蔵又は外付けされる電子部品である。しかし、本発明はこれに限定されない。評価装置(300)は、第1センサ、及び第2センサを含むブレスレット型デバイスに内蔵され、室内機に内蔵された通信部に評価結果を出力して、制御部に取得させてもよい。
制御部(413)は、記憶部(412)に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、空気処理装置(400)の各要素を制御する。制御部(413)は、例えば、室内機(410)に設けられるファン、室外機(420)に設けられる圧縮機等を制御することで、室内の温度(気温)が設定温度となるように室内の温度を制御する。なお、空気処理装置(400)の制御部(413)は、評価装置(300)の評価部(350)(図1参照)の機能を兼ねていてもよい。また、空気処理装置(400)の記憶部(412)は、評価装置(300)の記憶部(340)の機能を兼ねていてもよい。
―空気処理装置(400)の動作の一例―
図1、及び図9を参照して、空気処理装置(400)の動作の一例について説明する。
図1及び図9に示すように、空気処理装置(400)の制御部(413)は、評価装置(300)から出力される対象者の運動パフォーマンス指標を取得する。そして、空気処理装置(400)の制御部(413)は、評価装置(300)から取得した対象者の運動パフォーマンス指標が所定の目標値未満となる場合、評価装置(300)から取得する運動パフォーマンス指標が所定の目標値以上になるまで、空気処理装置(400)の設定温度を変更する処理を行う。なお、空気処理装置(400)は、評価装置(300)から取得する運動パフォーマンス指標が所定の目標値以上になるまで、空気処理装置(400)の設定温度、設定湿度、及び/又は気流を変更する処理を行うように構成してもよい。これにより、対象者が存在する空間の温度、湿度、及び/又は気流が制御される。また、対象者が接触する什器又は着衣の温度、湿度、及び/又は気流を温度処理装置が制御するように構成してもよい。温度処理装置は、例えば、空調服に設けられるファン等を含む。
―第3実施形態の効果―
以上、図1及び図9を参照して説明したように、空気処理装置(400)は評価装置(300)を備える。これにより、評価装置(300)による対象者の運動パフォーマンスの評価結果を考慮して、空気処理装置(400)の動作を制御することができる。
《その他の実施形態》
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう(例えば、(1)~(2))。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
(1)第1実施形態~第3実施形態では、自律神経指標として、心拍の活動状態を捉える心拍変動指標(LF/HF)が用いられる。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、自律神経指標として、脈拍の活動状態を捉える脈拍変動指標が用いられてもよい。この場合、第1センサ(110)は、脈波センサを含む。
(2)図8に示すステップS50において、対象者の運動パフォーマンス指標が出力されると、対象者の運動パフォーマンス指標に関する情報を報知部(330)が報知するように構成してもよい。その結果、対象者は、自信の運動パフォーマンスを確認できる。
以下では、報知部(330)の動作の一例について説明する。
取得部(310)が対象者の体温調節機能の疲れ指標を継続的に取得することで、評価部(350)が対象者の運動パフォーマンス指標を継続的に出力している。この状態で、対象者の運動パフォーマンス指標が所定値以上になると、報知部(330)から対象者の動作に関する所定の情報が報知される。所定値は、例えば、運動を効果的に行えるような、ある程度大きな運動パフォーマンス指標(例えば、9以上)を示す。所定の情報は、例えば、対象者の運動パフォーマンス指標が所定値以上になっていることで、対象者のウォーミングアップが十分に行われており、ウォーミングアップのやめどきであることを示す情報である。その結果、対象者は、報知部(330)から報知される所定の情報を確認することで、自身のウォーミングアップのやめどきを認識できる。また、対象者は、自身のウォーミングアップのやめどきを認識することで、自身の運動パフォーマンスを高めた状態で運動を行うことができる。さらに、体温調節機能の疲れ度合いが悪化して運動パフォーマンスの低下が検知された場合には、休憩や水分補給のレコメンドを行うことで、パフォーマンスが低下した状態での運動を予防することができる。また、競技中の運動パフォーマンスに限らず、道路工事のような肉体作業の作業効率にも適用することで、作業者の作業効率を高めることもできる。
以上説明したように、本開示は、運動パフォーマンスの評価装置、空気処理装置、及び運動パフォーマンスの評価方法について有用である。
10 運動パフォーマンスの評価システム
300 運動パフォーマンスの評価装置
310 取得部
311 第1取得部
322 第2取得部
330 報知部
340 記憶部
350 評価部
400 空気処理装置
Y 対応情報
Y1 第1対応情報
Y2 第2対応情報
Y3 第3対応情報

Claims (9)

  1. 対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調整機能の疲れ指標をコンピュータが取得する取得工程と、
    前記対象者の前記体温調整機能の疲れ指標を用いて、前記対象者の運動パフォーマンスを前記コンピュータが評価する評価工程と
    を含み、
    前記取得工程は、
    前記対象者の自律神経指標を取得する工程と、
    前記対象者の発汗指標を取得する工程と
    を含み、
    前記コンピュータは、前記取得された前記対象者の前記自律神経指標と前記発汗指標について、前記自律神経指標及び前記発汗指標の各々に対して設定される閾値により区分された前記体温調整機能の疲れ度合いを示す疲れ指標毎に、運動パフォーマンスの高さの指標である運動パフォーマンス指標を対応付けることで、前記対象者の運動パフォーマンスを評価し、
    前記自律神経指標は、心拍変動指標又は脈拍変動指標を含み、
    前記発汗指標は、皮膚コンダクタンス又は発汗量を含むことを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  2. 請求項1において、
    前記評価工程では、前記対象者の運動パフォーマンスを評価することで、前記対象者の運動パフォーマンスを示す運動パフォーマンス指標が出力されることを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記評価工程では、互いに異なる前記体温調整機能の疲れ指標毎に前記運動パフォーマンスを示す運動パフォーマンス指標を対応付けた対応情報(Y)をさらに用いて、前記対象者の運動パフォーマンスを評価することを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  4. 請求項3において、前記対応情報(Y1)は、運動の種類に応じて複数種類設定された情報(Y1-1,Y1-2)を含むことを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  5. 請求項3において、前記対応情報(Y2)は、体温調節機能に関わる運動時のリスクに応じて複数種類設定されることを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項において、前記対象者の運動パフォーマンスの評価結果に関する情報を報知する工程をさらに含むことを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項において、前記評価工程での評価結果に基づいて、前記対象者が存在する空間の温度、湿度、及び/又は気流を空気処理装置(400)が制御する工程、又は前記対象者が接触する什器又は着衣の温度、湿度、及び/又は気流を温度処理装置が制御する工程のうち、少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする運動パフォーマンスの評価方法。
  8. 対象者の体温調整機能の疲れ度合いを示す体温調整機能の疲れ指標を取得する取得部(310)と、
    前記対象者の前記体温調整機能の疲れ指標に基づいて、前記対象者の運動パフォーマンスを評価する評価部(350)と
    を備え、
    前記取得部(310)は、
    前記対象者の自律神経指標と、
    前記対象者の発汗指標と
    を取得し、
    前記評価部(350)は、前記取得された前記対象者の前記自律神経指標と前記発汗指標について、前記自律神経指標及び前記発汗指標の各々に対して設定される閾値により区分された前記体温調整機能の疲れ度合いを示す疲れ指標毎に、運動パフォーマンスの高さの指標である運動パフォーマンス指標を対応付けることで、前記対象者の運動パフォーマンスを評価し、
    前記自律神経指標は、心拍変動指標又は脈拍変動指標を含み、
    前記発汗指標は、皮膚コンダクタンス又は発汗量を含むことを特徴とする運動パフォーマンスの評価装置。
  9. 請求項に記載の運動パフォーマンスの評価装置(300)を備えることを特徴とする空気処理装置。
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