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JP7213779B2 - ピルケース - Google Patents
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JP7213779B2 - ピルケース - Google Patents

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Description

本発明は、ピルケースに関し、更に具体的には、狭心症・心筋梗塞の発作に備えるための救急救命薬を収納し携帯することに適したピルケースに関するものである。
いつ起こるか判らない狭心症・心筋梗塞の発作は、心臓血管の詰まりや 痙攣収縮等によって、心臓およびその周辺の強い痛み、呼吸困難、身動き困難等の症状をもたらし、長引けば最悪心臓停止に至らしめる。その症状の進行を 速やかに食い止め、緩和するため、ニトログリセリン錠等の救急救命薬を速やかに舌下に置いて含み、速やかに舌下の体温で溶かし、速やかに舌下の血管に吸収させて、速やかに血管を拡張させなければならない。この「速やかに」が生死を分ける鍵である。ニトログリセリン錠は、速やかに舌下で溶かす為に冷蔵保存を禁じられているが、逆に体温以上の温保存で舌下に置く前に溶けると、使用不可能になる。狭心症・心筋梗塞の患者は、ニトログリセリン錠等を、この特殊事情に配慮したピルケースに入れて、いつでも如何なる状態にあっても(寝ても覚めても)速やかに取り出し、使用できるように、常に携帯しなければならない。一般的な薬を携帯するためのピルケースは各種提案されており、例えば、下記特許文献1や特許文献2に記載の技術がある。
特許文献1に記載の医薬品携帯ケースは、ケースを首からぶら下げるタイプのもので、具体的には、断面長円形状を有する本体部と、この本体部に嵌りあう蓋体と、前記本体部に連結されて蓋体の上面に形成した貫通孔を通して外部に引き出されヒトの首部に掛ける吊り下げ鎖を具えた医薬品携帯ケースであって、本体部の上端内側には互いに対向する一対の鎖係止部が設けられた構造となっている。
また、特許文献2に記載の携帯用薬収納ポーチは、バッグなどに入れて携帯するタイプのものである。具体的には、ファスナーで薬を出し入れ出来て、服用時間が確認できるための透明のビニール製表示窓付きで、中身が見えるように表側をメッシュ製にした薬収納袋を、薬の服用回数分に応じて、袋の裏側に付けたマジックテープ(登録商標)により着脱可能とした構造が示されている。
実用新案登録第3107194号公報 実用新案登録第3131742号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載のようなロケットペンダント型のものは、一日中首から下げるのに重く、首に負担がかかる、価格が高い、薬の大きさにロケットのサイズが合わない、首からさげる鎖にかぶれる、蓋を開けにくい(特に、加齢により指先に力が入りにくくなってくるとなおさらである)、鎖の長さ調節ができない、といった不都合がある。更に、就寝時に首からぶら下げて寝ると背中の方にずれてしまったりして、発作が起きたときにすぐに手繰り寄せることができない。また、前記特許文献2に記載の携帯ケース型のものは、ポケットや鞄・バッグに入れて携帯するため、必要なときにすぐに取り出すことができない。
心臓疾患の発作が起きたときには、一刻も早く薬を舌下におく必要があるが、発作が起きた時には両手を握った状態で胸の位置に当てていることが多い。そして、かろうじて指先を動かすことができる状況において、上記特許文献1及び特許文献2に記載の技術を含め、従来の技術は、どれも一長一短であり、しかも、すぐに取り出してパッと薬が飲めるとは思えないものばかりである。
心臓疾患を患っている人にとって、日常生活の中で「薬がすぐに取り出せて舌下における」という安心感は必要不可欠なものである。また、薬を取り出したあと、開封することにも時間がかかるため、発作が起きてから、薬を取り出すまでの動作を、出来る限り早く、ストレスフリーに行うことが重要である。また、発作が起きたときの姿勢(仰向け、うつ伏せ、横向きなど)に関わらず、共通して薬を取り出せなければならない。更に、舌下錠は、体温程度で溶けるものであるため、温暖化が進む近年にあっては、薬が溶けないように携帯する工夫も必要である。
本発明は、以上のような点に着目したもので、薬を収納し携帯可能であって、発作が起きた時に、どのような姿勢であっても、いつでも速やかに薬を取り出して舌下におくことができるストレスフリーなピルケースを提供することをその目的とする。
本発明のピルケースは、薬を収納する収納部を内側に有する袋本体と、外部から見えないように前記袋本体に設けられており、前記収納部を覆う断熱材と、前記袋本体に連接しており、前記袋本体の開口部を開閉可能な蓋部と、前記袋本体と前記蓋部とを開閉可能に着脱するための着脱手段と、前記袋本体を使用者の手首に着脱可能に装着するための装着部材と、前記袋本体に設けられており、該袋本体を前記使用者の首から下げる吊り下げ部材を取り付けるための取り付け部と、を備えるとともに、前記蓋部の形状を、前記蓋部を袋本体の表面に重ねたときに、前記袋本体の表面の少なくとも一部が露出し、かつ、前記蓋部が前記開口部から該開口部と対向する縁部付近まで達する形状とし、更に、前記袋本体を前記使用者の首から下げたときに、前記開口部が側方を向く位置に、前記取り付け部を設けたことを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記袋本体の裏面に、前記装着部材を通すための通し部が形成されており、前記装着部材を前記通し部に通すことで、該装着部材が前記袋本体から着脱可能であることを特徴とする。他の形態の一つは、前記装着部材の通し部の形成方向が、前記蓋部の開閉方向と直交する方向に設けられていることを特徴とする。
更に他の形態の一つは、前記袋本体が、外袋と内袋により形成されており、前記内袋の深さが、前記外袋の深さよりも浅いことを特徴とする。更に他の形態の一つは、前記内袋の深さが、収納する薬の包装の大きさよりも深くないことを特徴とする。
更に他の形態の一つは、前記装着部材が、所定の幅を有するバンドであることを特徴とする。更に他の形態の一つは、前記袋本体と前記バンドが、天然素材の共布により形成されていることを特徴とする。
更に他の形態の一つは、前記吊り下げ部材を、天然素材の紐により形成したことを特徴とする。更に他の形態の一つは、前記薬が、心臓疾患用の薬であることを特徴とする。本発明の前記及び他の目的、特徴、利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明のピルケースによれば、薬を収納する収納部を内側に有する袋本体と、外部から見えないように前記袋本体に設けられており、前記収納部を覆う断熱材と、前記袋本体に連接しており、前記袋本体の開口部を開閉可能な蓋部と、前記袋本体と前記蓋部とを開閉可能に着脱するための着脱部材と、前記袋本体を使用者の手首に着脱可能に装着するための装着部材と、前記袋本体に設けられており、該袋本体を前記使用者の首から下げる吊り下げ部材を取り付けるための取り付け部と、を備えるとともに、前記蓋部の形状を、前記蓋部を袋本体の表面に重ねたときに、前記袋本体の表面の少なくとも一部が露出し、かつ、前記蓋部が前記開口部から該開口部と対向する縁部付近まで達する形状とし、更に、前記袋本体を前記使用者の首から下げたときに、前記開口部が側方を向く位置に、前記取り付け部を設けることとした。このため、薬をいつでもどこでも携帯できる。また、発作が起きたときは、人間は無意識に両手を胸の前にもっていくことから、手首にピルケースを装着することで、発作が起きたときに、ストレスフリーですぐに薬を取り出すことができるという効果がある。
本発明の実施例1を示す図であり、(A)はピルケースを使用者の手首に装着した状態を示す図、(B)は袋本体を開けて薬を取り出した様子を示す図である。 前記実施例1のピルケースの全体構成を示す平面図である。 前記実施例1の袋本体を示す平面図であり、(A)は表面を示す図、(B)は裏面を示す図である。 前記実施例1のリストバンドを示す平面図であり、(A)は表面を示す図、(B)は裏面を示す図である。 前記実施例1のピルケースの使用状態を示す説明図である。 本発明の他の実施例を示す図であり、(A)は実施例2を示す正面図、(B)は実施例3を示す正面図である。 本発明の実施例4を示す図であり、(A)は袋本体を示す正面図、(B)は使用者が装着した状態を示す図である。 本発明の他の実施例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1~図5を参照しながら、本発明の実施例1を説明する。図1(A)は、本実施例のピルケースを使用者の手首に装着した状態を示す図、図1(B)は袋本体を開けて薬を取り出した様子を示す図である。図2は、本実施例のピルケースの全体構成を示す平面図である。図3は、本実施例の袋本体を示す平面図であり、(A)は表面を示す図、(B)は裏面を示す図である。図4は、本実施例のリストバンドを示す平面図であり、(A)は表面を示す図、(B)は裏面を示す図である。図5は、本実施例のピルケースの使用状態を示す説明図である。
本実施例のピルケース10は、心臓疾患(狭心症・心筋梗塞など)を患っている人が、薬(ニトログリセリン)80を常に携帯し、発作が起きたときには、すぐに薬80を取り出して舌下におくことができる構造となっている。本実施例では、右利き用のピルケース10を例に挙げて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施例のピルケース10は、薬80を収納する収納部を内側に有する袋本体20と、該袋本体20を使用者の利き手とは反対の手首(本実施例の場合は、左手首)に着脱可能に装着するためのリストバンド70により構成されている。
前記袋本体20は、図1~図3に示すように、全体が略正方形であって、袋本体20の開口部24側と連接する蓋30を備えている。本実施例では、袋本体20は、外袋22と内袋26の二重構造となっている。また、外袋22と内袋26の間には、外部から見えないように断熱材25(図1(B)参照)が設けられており、薬80の収納部を覆っている。これはニトログリセリンの舌下錠は、体温付近で溶けるものであるため、外気温が体温よりも高い場合などに溶けてしまわないようにするためである。また、断熱材25を入れることにより、袋本体20に張りがでるため、蓋30を引っ張ってあけるときにも、袋本体20が変形しにくく開けやすくなる。袋本体20は、幅W1が約4.5cm、深さD1が約4.5cmである。一方内袋26は、幅は袋本体20よりやや狭く、深さD2が約2.0cm程度となっている。深さD2は、薬80の包装の大きさよりも深くならないように、すなわち、薬80の包装の大きさとほぼ同程度の大きさか、あるいは、薬80の包装の大きさよりもやや浅く設定されている。これは、薬80が袋本体20の底まで入り込んでしまうと、取り出しが困難になるため、薬80の包装の大きさと同じかやや浅い程度に設定することで、蓋30を開ければすぐに薬80に手が届くようにするためである。なお、中袋26の深さD2をこのように設定しても、蓋30の開閉は、後述の通り面テープで行うため調節可能であり、薬80が脱落することがない。
前記蓋30は、袋本体20の開口部24側と連接しており、本実施例では、蓋30を閉めたとき、すなわち、外袋表面23Aに被せたときに、該外袋表面23Aの一部が露出するように、開口側縁部22Aから先端縁32に向けて幅が狭くなるように、側縁22D側が斜めに切り落とされた形状となっており、斜め縁部34を形成している。外袋表面23Aの露出部40は、後述する薬80の取り出し動作の際に、袋本体20を指で押さえ付けて固定し、蓋30を開けやすくするための部分である。
前記蓋30は、先端縁32の裏面に設けられた面テープ36と、外袋表面23Aの隅に設けられた面テープ28の締結により、袋本体20に対して開閉可能となっている。また、前記蓋30の先端縁32の表面には、前記面テープ36を縫い付けた部分を隠すための装飾体38が設けられている。
更に、前記外袋裏面23Bには、図3(B)に示すように、当て布50が設けられている。当て布50は、袋本体20の開口側縁部22A側と底部側縁部22B側が、それぞれ縫い目52により袋本体20に取り付けられている。内側の縫い目52間の部分が、リストバンド70を通すための通し部54となる。
前記通し部54は、幅W3が約3.5cm、長さL3が約3.0cmである。また通し部54は、前記蓋30の開閉方向と直交する方向にリストバンド70を通すように形成されている。以上のような袋本体20は、例えば、綿や絹などの天然素材の布地により形成されている。
更に、前記袋本体20は、側縁部22Dの両端に、後述する実施例で説明するペンダント用の紐を通すためのループ60A、60Bを備える。
一方、リストバンド70は、図4(A)に示すように、一方の端部70Bの幅が若干狭くなった帯状に形成されている。リストバンド70の長さL4は、例えば、30cm、幅W4は、約3.0cmである。
前記リストバンド70の表面72Aには、中央部分から前記端部70A側にかけて、面テープ74が縫い目75により取り付けられている。前記面テープ74の長さL5は、約14.0cm、幅W5は、約2.5cmである。なお、前記面テープ74の4つの角74Aは、装着感をよくするために角が落とされている。
前記リストバンド70の裏面72Bの先端70B側には、前記面テープ74と締結する面テープ76が縫い目77により取り付けられている。また、前記裏面72Bの中間から先端70B寄りの位置にも、前記面テープ74と締結する面テープ78が縫い目79により取り付けられている。
前記リストバンド70を、先端72B側から、前記外袋裏面23Bの通し部54に通し、使用者の左手102の手首付近に巻き、面テープ76、78を面テープ74に貼り付けることで、ピルケース10が使用者の左手102に着脱可能に装着される。2ヶ所で留めているため、リストバンド70が重なった部分の位置ズレがない。なお、本実施例のピルケース10は右利き用のため、ピルケース10は、左手102に装着される。また、袋本体20が手首の親指の付け根付近に位置するようにピルケース10を装着すると、薬80が取り出しやすい。
以上のような袋本体20及びリストバンド70は、共布によって形成される。素材としては、例えば、綿や絹などの天然素材が用いられる。天然素材の共布によって、袋本体20とリストバンド70を形成することにより、軽く、長時間つけていても肌触りがよく、かぶれを起こしたりすることがなく、使用者のストレスを軽減することができる。
次に、図5も参照して、本実施例のピルケース10の使用方法について説明する。まず、使用者100は、ピルケース10の袋本体20の中袋26に薬80を収納し、リストバンド70を左手102の手首に巻き付けてピルケース10を装着する。このとき、袋本体20が、親指の付け根の延長方向に位置するようにする。
実際に発作が起こったとき、図5(A)に示すように、使用者100の両手は自然に胸の前にくる。発作が起こっている状態で使用者100が動かせるのは、指先程度が限度である。そこで、使用者100は、図5(B)に示すように、親指で袋本体20の露出部40を押えて袋本体20を固定しつつ、人差し指を、袋本体20と蓋30の間に差し込んで面テープ28、36の締結を外す。
これにより、図5(C)に示すように簡単に蓋30が開き、中袋26に収納された薬80を取り出すことができる。すなわち、発作が起きてから、薬80を取り出すまでの動作を、極めてストレスフリーで行うことができるため、その後、落ち着いて薬80の包装を破いて、薬(ニトログリセリン)を舌下に含むことができる。また、どのような姿勢であっても、薬80を取り出すのが常に胸の前となるため、取り出した薬を速やかに舌下におくことができる。
このように、実施例1によれば、次のような効果がある。
(1)ピルケース10を、薬80を収納する袋本体20と、袋本体20に連接しており、外部から見えないように前記袋本体20の内側に設けられており、薬80の収納部を覆う断熱材25と、前記袋本体20の開口部24を開閉可能な蓋30と、袋本体20と蓋30を開閉可能に着脱するための着脱部材(面テープ28、36)と、袋本体20を使用者100の手首に着脱可能に装着するリストバンド70とを備える。そして、前記蓋30の形状を、該蓋30を袋本体20の表面に重ねたときに、前記袋本体20の表面の少なくとも一部が露出し、かつ、蓋30が開口側縁部22Aから底部側縁部22B付近まで達する形状とした。このため、薬80をいつでもどこでも携帯できる。また、発作が起きたときは、使用者100は無意識に両手を胸の前にもっていくことから、手首にピルケース10を装着することで、発作が起きたときに、ストレスフリーですぐに取り出すことができる。更に、袋本体20の表面23Aの一部に形成された露出部40Aを押えることで、袋本体20を固定し、蓋30を容易に開けることができ、薬80の取り出しが更に容易になる。また、どのような姿勢であっても、薬80を取り出すのが常に胸の前となるため、取り出した薬を速やかに舌下におくことができる。更に、袋本体20に断熱材25を設けて薬80の収納部分を覆うため、外気温が体温よりも高いときでも、安全に薬を携帯することができる。
(2)ピルケース10を手首に取り付けるため、首からぶら下げるタイプのように、就寝時に、首からぶら下げて寝ると背中の方にずれてしまったりすることを防止することができる。
(3)リストバンド70の長手方向を、蓋30の開閉方向に対して直交方向とすることで、手首に装着したときに、開口部24が、手の甲側を向くため、反対の手で取り出しやすい。
(4)袋本体20及びリストバンド70を、綿や絹などの天然素材の共布で形成することとしたので、軽く、肌触りがよく、長時間でもストレスフリーで使用できる。
(5)袋本体20を外袋22と内袋26の二重構造とし、内袋26の深さを、薬80が丁度入る程度に浅く形成することとしたので、薬80が袋本体20の底部に潜り込むようなことがなく、スムースに取り出し可能となる。
(6)リストバンド70が袋本体20に対して着脱可能なため、汚れたりした場合に、交換が可能である。
次に、図6(A)を参照しながら本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。上述した実施例1は、袋本体20をリストバンド70によって手首に装着することとしたが、本実施例は、ペンダント風に首からぶら下げる例である。
袋本体20の構成は、前記実施例1と同様であるが、袋本体20からリストバンド70は取り外されている。そして、側縁部22Dの両端のループ60A、60Bに、ペンダント用紐110の両端を通し、ループ60A側の端部には、ループ60Aと係止する結び目114Aを設ける。他方のループ60B側の端部には、ループ60Bと係止する結び目114Bを設ける。ペンダント用紐110は、例えば、天然素材の紐を使用する。
ペンダント用紐110は、長さ調節が可能となっており、使用者100の胸の位置に袋本体20がくるように長さを調節する。長さの調節は、公知の調節具を用いてもよいし、ペンダント用紐110の適当な位置を結んで行ってもよい。本実施例では、発作が起きた場合、いずれかの手で外袋表面23Aの露出部40を押え、他方の手で蓋30を開けるようにすると、開口部24が首側ではなく側方を向いているため、薬80をスムースに取り出すことができる。他の基本的な作用・効果は、上述した実施例1と同様である。
次に、図6(B)を参照しながら本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例2と同様に、首から袋本体20をぶら下げるタイプであるが、ペンダントタイプではなく、ループタイ型としたものである。本実施例では、ループタイ用紐120の両端は、袋本体20の側縁部22Dの両端に設けられたループ60A、60Bを通し、かつ、通し部54を通した上で、端部120A、120Bを、袋体22の下から見せるようになっている。ループタイ用紐120は、例えば、天然素材の紐を使用する。
本実施例によれは、ループタイ用紐120の首にかける部分の長さ調節が可能となっており、使用者100の胸の位置に袋本体20がくるように調節できる。長さ調節の手法は、図6(A)に示した例と同様である。本実施例では、発作が起きた場合、いずれかの手で外袋表面23Aの露出部40を押え、他方の手で蓋30を開けるようにすると、開口部24が首側ではなく側方を向いているため、薬80をスムースに取り出すことができる。他の基本的な作用・効果は、上述した実施例1と同様である。
次に、図7を参照しながら、本発明の実施例4を説明する。本実施例は、左利き用のピルケースである。図7(A)は袋本体の平面図、図7(B)は使用者がピルケースを装着した状態を示す図である。
図7(A)に示すように、本実施例のピルケースの袋本体20Aは、前記実施例1の袋本体20と左右反転の構造となっており、紙面の右側に開口部が形成されている。この袋本体20Aに、前記実施例1と同様のリストバンド70を外袋裏面23Bの通し部54に通して使用者100の右手104に装着した状態が図7(B)に示されている。
同図に示すように、右手104の手首に装着されたピルケースは、袋本体20Aが、親指の付け根を延長した部分に位置するように調整される。このピルケース100を付けているときに発作が起きると、使用者100の両手は自然に胸の前にくる。発作が起こっている状態で使用者100が動かせるのは、指先程度が限度である。本実施例では、使用者100は、例えば、左手102の親指で袋本体20Aの露出部40を押えて袋本体20Aを固定しつつ、人差し指を、袋本体20Aと蓋30の間に差し込んで面テープ28、36の締結を外す。
これにより、簡単に蓋30が開き、中袋26に収納された薬80を取り出すことができる。すなわち、発作が起きてから、薬80を取り出すまでの動作を、極めてストレスフリーで行うことができるため、その後、落ち着いて薬80の包装を破いて、薬(ニトログリセリン)を舌下に含むことができる。本実施例の作用・効果は、基本的には上述した実施例1と同様である。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した袋本体20の形状や素材は一例であり、同様の効果を奏する範囲内で適宜変更してよい。
(2)前記実施例で示した蓋の形状も一例であり、同様の効果を奏する範囲内で適宜変更してよい。例えば、図8(A)に示すピルケース10の袋本体20Bは、左手102に装着したときに、外袋表面23Aの露出部40Bが上側になるように傾め縁部34Aが形成されている。あるいは、図8(B)に示す袋本体20Cのように、蓋30Bが2つの傾め縁部34B、34Cを有することによって、袋本体20Cの上下に露出部40C、40Dを形成してもよい。この場合、2つの露出部40C、40Dを、例えば、親指と中指で押さえ、蓋30Bを人差指で開けるようにしてもよい。むろん、露出部40C、40Dのうち、押えやすい一方のみを押えて蓋30Bを開けるようにしてもよい。また、図8(C)に示す袋本体20Dのように、蓋30Cの曲線状の曲線縁部34Dを設けて、同図に示すような露出部40Eを形成するようにしてよい。図8(C)に示す例は、左利き用のものであるが、右利き用についても同様である。
(3)前記実施例の袋本体を、上下反転させて使用してもよい。例えば、図1に示す袋本体20を上下反転させてリストバンド70に通すことで、左利き用の袋本体として利用することができる。むろん、上下反転された状態のものを、そのまま右利き用のものとして利用することを妨げるものではない。
(4)前記実施例1では、外袋22と中袋26の二重構造としたが、これも一例であり、外袋の深さが薬80の大きさに合う場合には、必ずしも中袋を設けなくてもよい。
(5)前記実施例では、リストバンド70を、蓋30の開閉方向と直交する方向に、前記袋本体の裏面22Bに設けることとしたが、蓋30の開閉方向と同方向にリストバンド70を設けることを排除するものではない。
本発明によれば、薬を収納する収納部を内側に有する袋本体と、外部から見えないように前記袋本体に設けられており、前記収納部を覆う断熱材と、前記袋本体に連接しており、前記袋本体の開口部を開閉可能な蓋部と、前記袋本体と前記蓋部とを開閉可能に着脱するための着脱部材と、前記袋本体を使用者の手首に着脱可能に装着するための装着部材と、前記袋本体に設けられており、該袋本体を前記使用者の首から下げる吊り下げ部材を取り付けるための取り付け部と、を備えるとともに、前記蓋部の形状を、前記蓋部を袋本体の表面に重ねたときに、前記袋本体の表面の少なくとも一部が露出し、かつ、前記蓋部が前記開口部から該開口部と対向する縁部付近まで達する形状とし、更に、前記袋本体を前記使用者の首から下げたときに、前記開口部が側方を向く位置に、前記取り付け部を設けることとした。このため、薬をいつでもどこでも携帯できる。また、発作が起きたときは、人間は無意識に両手を胸の前にもっていくことから、手首に装着することで、発作が起きたときに、ストレスフリーですぐに取り出すことができるため、ピルケースの用途に適用できる。特に、心臓疾患用の薬(ニトログリセリン)を収納・携帯するためのピルケースの用途に好適である。
10:ピルケース
20:袋本体
22:外袋
22A:開口側縁部
22B:底部側縁部
22C、22D:側縁部
23A:外袋表面
23B:外袋裏面
24:開口部
25:断熱材
26:内袋
28:面テープ
30、30A、30B、30C:蓋
32、32A:先端縁
34、34A、34B、34C:斜め縁部
34D:曲線縁部
36:面テープ
38:装飾体
40、40A、40B、40C、40D:露出部
50:当て布
52:縫い目
54:通し部
60A、60B:ループ
70:リストバンド
70A、70B:端部
72A:表面
72B:裏面
74、76、78:面テープ
75、77、79:縫い目
80:薬
100:使用者
102:左手
104:右手
110:ペンダント用紐
114A、114B:結び目
120:ループタイ用紐
120A、120B:端部
D1:袋本体の深さ
D2:内袋の深さ
L3:通し部の長さ
L4:リストバンドの長さ
L5:面テープの長さ
W1:袋本体の幅
W3:通し部の幅
W4:リストバンドの幅
W5:面テープの幅

Claims (9)

  1. 薬を収納する収納部を内側に有する袋本体と、
    外部から見えないように前記袋本体に設けられており、前記収納部を覆う断熱材と、
    前記本体に連接しており、前記袋本体の開口部を開閉可能な蓋部と、
    前記袋本体と前記蓋部とを開閉可能に着脱するための着脱手段と、
    前記袋本体を使用者の手首に着脱可能に装着するための装着部材と、
    前記袋本体に設けられており、該袋本体を前記使用者の首から下げる吊り下げ部材を取り付けるための取り付け部と、
    を備えるとともに、
    前記蓋部の形状を、前記蓋部を袋本体の表面に重ねたときに、前記袋本体の表面の少なくとも一部が露出し、かつ、前記蓋部が前記開口部から該開口部と対向する縁部付近まで達する形状とし、更に、
    前記袋本体を前記使用者の首から下げたときに、前記開口部が側方を向く位置に、前記取り付け部を設けたことを特徴とするピルケース。
  2. 前記袋本体の裏面に、前記装着部材を通すための通し部が形成されており、
    前記装着部材を前記通し部に通すことで、該装着部材が前記袋本体から着脱可能であることを特徴とする請求項1記載のピルケース。
  3. 前記装着部材の通し部の形成方向が、前記蓋部の開閉方向と直交する方向に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のピルケース。
  4. 前記袋本体が、外袋と内袋により形成されており、
    前記内袋の深さが、前記外袋の深さよりも浅いことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のピルケース。
  5. 前記内袋の深さが、収納する薬の包装の大きさよりも深くないことを特徴とする請求項4記載のピルケース。
  6. 前記装着部材が、所定の幅を有するバンドであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のピルケース。
  7. 前記袋本体と前記バンドが、天然素材の共布により形成されていることを特徴とする請求項6記載のピルケース。
  8. 前記吊り下げ部材を、天然素材の紐により形成したことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のピルケース。
  9. 前記薬が、心臓疾患用の薬であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のピルケース。
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