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JP7214142B2 - 一重項分裂材料、三重項増感剤、化合物および薄膜 - Google Patents
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JP7214142B2 - 一重項分裂材料、三重項増感剤、化合物および薄膜 - Google Patents

一重項分裂材料、三重項増感剤、化合物および薄膜 Download PDF

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Description

本発明は、一重項分裂材料および三重項増感剤として有用な化合物に関する。
複数のベンゼン環が直線状に縮合した構造を有するアセン類は、広いπ共役系を有することから、有機半導体材料や発光材料等の有機デバイスの機能材料としての用途が期待され、有用な用途を見出すことを目指して研究が進められている。その中には、テトラセン骨格を有する化合物を有機発光素子の材料に用いた例も幾つか見受けられる。
例えば、下記の構造を有する化合物について、特許文献1には、この化合物を発光層のドーパントとして用いた例が記載され、特許文献2には、この化合物をホール輸送層に用いた例が記載されている。
Figure 0007214142000001
特開2006-114844号公報 特開2007-258462号公報
上記のように、テトラセン骨格を有する化合物については、有機発光素子の発光層のドーパントやホール輸送材料としての用途が知られている。しかしながら、テトラセン骨格を有する化合物の特性については十分な検討がなされておらず、その有用性についても手つかずの領域が多く残されていると考えられる。そのため、より有用性が高い新たな材料を開発すべく、テトラセン骨格を有する化合物について、さらに研究を行うことが求められる。
このような状況の中で、テトラセン骨格を有する化合物の特性と有用性を解明し、その新たな用途を見いだすことを目的として鋭意検討を進めた。
鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、特定の構造を有するテトラセン化合物が一重項分裂を起こして三重項励起子の数を増加させるという、有用な特性を有することを見出した。そして、そのテトラセン化合物の特性を利用することにより、効率が高い有機デバイスが実現するとの考えに至った。本発明は、これらの知見に基づいて提案されたものであり、具体的に以下の構成を有する。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物からなる一重項分裂材料。
Figure 0007214142000002
[一般式(1)において、Rは置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。]
[2] RとRが各々独立に無置換のアリール基である、[1]に記載の一重項分裂材料。
[3] RとRが同一である、[1]または[2]に記載の一重項分裂材料。
[4] 下記一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤。
Figure 0007214142000003
[一般式(1)において、Rは置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。]
[5] RとRが各々独立に無置換のアリール基である、[4]に記載の三重項増感剤。
[6] RとRが同一である、[4]または[5]に記載の三重項増感剤。
[7] 下記一般式(2)で表される化合物。
Figure 0007214142000004
[一般式(2)において、RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。nは0または1である。]
[8] RとRが各々独立に無置換のアリール基である、[7]に記載の化合物。
[9] RとRが同一である、[7]または[8]に記載の化合物。
[10] 上記一般式(2)で表される化合物を含む薄膜。
本発明における化合物は、一重項分裂材料および三重項増感剤として有用である。本発明の一重項分裂材料や三重項増感剤を有機デバイスの機能材料として用いることにより、高い効率を実現しうる。
有機エレクトロルミネッセンス素子の層構成例を示す概略断面図である。 化合物1または化合物2を含む各トルエン溶液の光吸収スペクトルと、ACRXTNとmCBPの薄膜の発光スペクトルである。 化合物1、化合物3または化合物4を含む各トルエン溶液の発光スペクトルである。 化合物1の濃度が0重量%、6重量%、30重量%または100重量%である各薄膜の発光スペクトルである。 化合物1の濃度が5×10-2mol/Lであるクロロホルム溶液の530nmでの過渡吸収減衰曲線である。 化合物1の濃度が1×10-1mol/Lであるクロロホルム溶液の530nmでの過渡吸収減衰曲線である。 化合物1の濃度が1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、2.5×10-2mol/L、5×10-2mol/L、または1×10-1mol/Lである各クロロホルム溶液の530nmでの過渡吸収減衰曲線である。 化合物1の濃度が1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、または2.5×10-2mol/Lである各クロロホルム溶液について、520nmでの吸光度変化量ΔABSを縦軸、励起光強度を横軸としてプロットした相関図である。 化合物1の濃度が1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、2.5×10-2mol/L、5×10-2mol/L、または1×10-1である各クロロホルム溶液について、530nmでの吸光度変化量ΔABSを縦軸、励起光強度を横軸としてプロットした相関図である。 化合物1の三重項励起子生成効率ΦISCの濃度依存性を示すグラフである。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本発明に用いられる化合物の分子内に存在する水素原子の同位体種は特に限定されず、例えば分子内の水素原子がすべてHであってもよいし、一部または全部がH(デューテリウムD)であってもよい。
また、本明細書中において、「蛍光材料」とは、20℃で発光を観測したとき、燐光の発光強度よりも蛍光の発光強度の方が高い発光材料であり、「燐光材料」とは、20℃で発光を観測したとき、蛍光の発光強度よりも燐光の発光強度の方が高い発光材料である。また、「遅延蛍光材料」とは、20℃で発光寿命が短い蛍光と、発光寿命が長い蛍光(遅延蛍光)の両方が観測される材料である。通常の蛍光(遅延蛍光ではない蛍光)は、発光寿命がnsオーダーであり、燐光は、通常、発光寿命がmsオーダーであるため、蛍光と燐光とは発光寿命により区別することができる。また、有機金属錯体以外の発光性の有機化合物は、通常蛍光材料または遅延蛍光材料である。さらに、本明細書中において「薄膜」とは、厚みが1000nm以下の膜を意味し、厚みは500nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。
[一般式(1)で表される化合物]
本発明の一重項分裂材料および三重項増感剤は、下記一般式(1)で表される化合物からなることを特徴とする。
Figure 0007214142000005
一般式(1)において、Rは置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方が表す置換もしくは無置換のアリール基とRが表す置換もしくは無置換のアリール基は、互いに同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。「置換もしくは無置換のアリール基」でいうアリール基(置換アリール基の場合は置換基を除く部分)は、環骨格構成原子数が6~26が好ましく、6~22がより好ましく、6~18がさらに好ましい。アリール基の具体例として、フェニル基、1-ナフタレニル基、2-ナフタレニル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-テトラセニル基、2-テトラセニル基、5-テトラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基を挙げることができる。
~Rがとりうるアリール基は、置換基で置換されていても、無置換であってもよいが、R~Rの少なくとも一つは無置換のアリール基であることが好ましく、R~Rがとりうる置換もしくは無置換のアリール基のすべてが無置換のアリール基であることが好ましい。アリール基が置換基を有する場合の置換基は、アルキル基またはアリール基が好ましい。アルキル基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。好ましい炭素数は1~20であり、より好ましくは1~10であり、さらに好ましくは1~6である。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などを例示することができる。アリール基の好ましい範囲と具体例については、上記の「置換もしくは無置換のアリール基」でいうアリール基の好ましい範囲と具体例を参照することができる。また、置換基であるアルキル基やアリール基は、さらに置換されていてもよく、その場合の置換基としてはアルキル基やアリール基を好ましく挙げることができる。
~Rがとりうる置換もしくは無置換のアリール基の総炭素数は、6~32であることが好ましく、6~28であることがより好ましく、6~24であることがさらに好ましい。R~Rがとりうる置換アリール基の例として、アルキルフェニル基(トリル基、tert-ブチルフェニル基等),ビフェニル基、アルキルビフェニル基(メチルビフェニル基、tert-ブチルビフェニル基等)、テルフェニル基、アルキルテルフェニル基(メチルテルフェニル基、tert-ブチルテルフェニル基等)、フェニルナフチル基、アルキルナフチル基(メチルナフチル基、tert-ブチルナフチル基等)、フェニルアントラセニル基、ナフチルアントラセニル基、アルキルアントラセニル基(メチルアントラセニル基、tert-ブチルアントラセニル基等)、フェニルテトラセニル基、ナフチルテトラセニル基、アルキルテトラセニル基(メチルテトラセニル基、tert-ブチルテトラセニル基等)、フェニルピレニル基、ナフチルピレニル基、アルキルピレニル基(メチルピレニル基、tert-ブチルピレニル基等)を挙げることができる。
以下において、一般式(1)で表される化合物の具体例を例示する。ただし、本発明において用いることができる一般式(1)で表される化合物はこれらの具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。
Figure 0007214142000006
Figure 0007214142000007
Figure 0007214142000008
Figure 0007214142000009
Figure 0007214142000010
Figure 0007214142000011
[一般式(2)で表される化合物]
一般式(1)で表される化合物のうち、下記一般式(2)で表される化合物は新規化合物である。
Figure 0007214142000012
一般式(2)において、RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。nは0または1である。一般式(2)における置換もしくは無置換のアリール基の説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)における置換もしくは無置換のアリール基の説明を参照することができる。RおよびRの一方が表す置換もしくは無置換のアリール基と、RおよびRの一方が表す置換もしくは無置換のアリール基は、同一であっても異なっていてもよい。
一般式(2)で表される化合物として、例えばRおよびRが各々独立に置換もしくは無置換のアリール基であり、RおよびRが水素原子である化合物を好ましく例示することができる。
[一般式(2)で表される化合物の合成方法]
一般式(2)で表される化合物は、既知の反応を組み合わせることによって合成することができる。例えば、一般式(2)のnが0であり、RとRが同一のアリール基である化合物は、下記反応式で示す反応により合成することが可能である。
Figure 0007214142000013
上記の反応式におけるRの説明については、一般式(2)における置換もしくは無置換のアリール基の記載を参照することができる。ここで用いるビテトラセノンは、シス体およびトランス体の一方であってもよいし、シス体とトランス体の混合物であってもよい。上記の反応の詳細については、後述の合成例を参考にすることができる。また、一般式(2)で表される化合物は、その他の公知の合成反応を組み合わせることによっても合成することができる。
[一般式(1)で表される化合物の有用性]
一般式(1)で表される化合物は、一重項分裂材料として有用である。
本明細書中における「一重項分裂」とは、一重項励起子が2つの三重項励起子に分裂する現象のことをいい、本発明における「一重項分裂材料」とは、励起一重項状態Sに励起されたときに一重項分裂を起こす材料のことをいう。一重項分裂材料であることは、例えばホスト材料に一般式(1)で表される化合物を異なる濃度で添加して構成した各薄膜に、励起光を照射してフォトルミネッセンス量子収率を測定したとき、その化合物の濃度が高くなるのに伴ってフォトルミネッセンス量子収率が低下する相関関係が見られることにより確認することができる。
ここで、化合物が一重項分裂を起こすと、結果として三重項励起子の数が増加する。よって、一重項分裂材料である一般式(1)で表される化合物は三重項増感剤としても有用である。すなわち、本発明でいう「三重項増感剤」とは、励起一重項状態Sに励起されたときに一重項分裂を起こして三重項励起子の数を増加させる材料のことを意味する。また、以下の説明では、一重項分裂により三重項励起子の数が増加する効果を「三重項励起子増感効果」ということがある。三重項増感剤であることは、一般式(1)で表される化合物を異なる濃度で含有させた溶液に励起光としてのポンプ光を照射して、その直後に、プローブ光に対する吸光度の変化量ΔABSを測定したとき、そのΔABSから下記式(I)を用いて求めた三重項励起子生成効率ΦISCが、化合物の濃度が高くなるのに伴って増加する相関関係が見られることにより確認することができる。「吸光度変化量ΔABS」は、ポンプ光照射前のプローブ光に対する吸光度ABSを基準にした吸光度の変化量を意味し、ここでは、ポンプ光を照射した直後に測定したプローブ光に対する吸光度ABSEXからABSを引いた値のことをいう。ΔABSの測定方法の詳細については、実施例の欄の記載を参照することができる。
Figure 0007214142000014
式(I)において、ΦISCは三重項励起子生成効率を示し、Iは溶液に照射するポンプ光の強度(励起光強度)を示し、ΔABSは吸光度変化量(ABSEX-ABS)を示し、εはポンプ光波長での対象化合物のモル吸光係数を示し、εはプローブ光波長での対象化合物のモル吸光係数を示し、cは溶液における対象化合物の濃度を示し、Lは測定に使用したセルの光路長(1mm)を示す。
ここで、ポンプ光には、対象化合物の吸収帯域のうち337nmの光を用いることができ、プローブ光には、対象化合物の吸収帯域のうち510-540nmの光を用いることができる。
一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を有機デバイスの材料に用いることにより、その効率を飛躍的に向上させることができる。
例えば、一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を有機太陽電池の有機半導体層の材料に用いることにより、その有機太陽電池において、有機半導体層に照射された光を、一般式(1)で表される化合物が吸収して一重項励起子を生成し、その一重項励起子が2つの三重項励起子に分裂する三重項増幅系を実現することができる。こうした有機太陽電池では、光が照射されることで三重項励起子が効率よく生成し、且つ、その三重項励起子が長寿命であるため、有機半導体層のp/n接合界面に三重項励起子が到達して電荷分離する確率が高く、正孔と電子を効率よく電極へ取り出すことができる。そのため、三重項増感剤を含まない有機太陽電池に比べて、高い光電変換効率を得ることができる。
また、一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を有機発光素子の発光層のホスト材料として用いることにより、その有機発光素子において、励起一重項状態のホスト材料で生成した一重項励起子が2つの三重項励起子に分裂し、それらの励起三重項エネルギーが発光材料へデクスター移動機構で移動する励起三重項エネルギー増幅系を実現することができる。このような有機発光素子では、ホスト材料が励起されることで励起三重項エネルギーが効率よく生じて発光材料に供給されるため、ホスト材料が三重項励起子増感効果を有しない有機発光素子に比べて、高い発光効率を得ることができる。ここで、発光材料は、ホスト材料から励起三重項エネルギーを受け取って発光しうるものであればよく、励起三重項状態からの放射緩和により発光する燐光材料であってもよいし、励起三重項状態から励起一重項状態への逆項間交差を生じた後、その励起一重項状態からの放射緩和により発光する遅延蛍光材料であってもよい。
こうした本発明の三重項増感剤を発光層のホスト材料に用いる有機発光素子において、より高い発光効率を得るには、ホスト材料から発光材料への励起三重項エネルギーの移動を容易にするとともに、発光材料が受け取った励起三重項エネルギーを発光材料の分子内に閉じ込めることが好ましい。そのため、ホスト材料は、その最低励起三重項エネルギー準位が発光材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高いことが好ましい。さらに、発光材料で生じた励起一重項エネルギーを発光材料の分子内に閉じ込めるため、ホスト材料は、その最低励起一重項エネルギー準位が発光材料の最低励起一重項エネルギー準位よりも高いことがより好ましい。
また、本発明の三重項増感剤を発光層のホスト材料に用いる有機発光素子には、発光層の隣に、一重項増感剤を含む一重項増感層を設けてもよいし、さらに、その発光層と一重項増感層の間に、電子および三重項励起子ブロック層を設けてもよい。ここで、「一重項増感剤」とは、電流励起により生じる励起一重項状態Sの生成確率[S/(S+T)]が25%よりも大きい材料のことをいい、例えば遅延蛍光材料を用いることができる。一重項増感剤は、その最低励起一重項エネルギー準位がホスト材料の最低励起一重項エネルギー準位よりも高いことが好ましく、その最低励起一重項エネルギー準位と最低励起三重項エネルギー準位との差ΔESTが0.3eV以下であることが好ましい。一重項増感剤の具体例として、後掲のACRXTNを挙げることができる。また、「電子および三重項励起子ブロック層」とは、一重項増感層から発光層への電子および三重項励起子の移動をブロックする機能を有する層のことをいう。これらの層を設けることにより、一重項増感層にて励起一重項エネルギーが効率よく生成されて、発光層のホスト材料(三重項増感剤)へ供給されるため、三重項励起子の生成効率がさらに高くなり、より高い発光効率が得られるようになる。
また、一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤は、有機発光素子の発光層のアシストドーパントとしても用いることができる。ここで、「アシストドーパント」とは、ホスト材料から励起一重項エネルギーを受け取って励起三重項エネルギーに変換し、その励起三重項エネルギーを発光材料に渡す機能を有するものである。アシストドーパントから励起三重項エネルギーを受け取った発光材料は、そのエネルギーにより励起されて発光する。こうしたアシストドーパントとして一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を用いると、アシストドーパントが励起一重項エネルギーを受け取ることで生成した一重項励起子が2つの三重項励起子に分裂し、これにより三重項励起子の数が増加するため、発光材料に、より効率よく励起三重項エネルギーを供給することができる。そのため、三重項励起子増感効果を有しないアシストドーパントを用いる場合に比べて高い発光効率を得ることができる。このアシストドーパントを用いる系において、ホスト材料としては、通常のホスト材料を用いることができるが、励起一重項エネルギーを効率よく生成しうることから遅延蛍光材料を用いることが好ましい。また、発光材料は、アシストドーパントから励起三重項エネルギーを受け取って発光しうるものであればよく、燐光材料、遅延蛍光材料を用いることができる。
また、本発明の三重項増感剤をアシストドーパントに用いる有機発光素子において、より高い発光効率を得るには、ホスト材料からアシストドーパントへの励起一重項エネルギーの移動、アシストドーパントから発光材料への励起三重項エネルギーの移動を容易にするとともに、発光材料が受け取った励起三重項エネルギーを発光材料の分子内に閉じ込めることが好ましい。そのため、ホスト材料は、その最低励起一重項エネルギー準位がアシストドーパントの最低励起一重項エネルギー準位よりも高いことが好ましく、その最低励起三重項エネルギー準位がアシストドーパントの最低励起三重項エネルギー準位および発光材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高いことが好ましい。また、アシストドーパントは、その最低励起三重項エネルギー準位が発光材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高いことが好ましい。さらに、発光材料で生じた励起一重項エネルギーを発光材料の分子内に閉じ込めるため、ホスト材料およびアシストドーパントは、それらの最低励起一重項エネルギー準位が発光材料の最低励起一重項エネルギー準位よりも高いことがより好ましい。
以上のように、一般式(1)で表される化合物は、一重項分裂を起こして三重項励起子の数を増加させるため、有機太陽電池および有機発光素子以外の有機デバイス、例えば有機撮像素子、静脈認証装置、血糖値モニター等の材料に用いた場合にも、その効率向上に貢献し、各種有機デバイスの機能材料として効果的に用いることができる。
また、この一般式(1)で表される化合物は、非晶質状の固体として形成できるという特徴も有する。そのため、結晶性の一重項分裂材料を用いた有機デバイスで問題になる、繰り返し駆動による有機膜構造の破壊、特性劣化が回避され、安定性が高い有機デバイスを実現することができる。
次に、本発明の三重項増感剤を用いる有機デバイスの代表例として、有機発光素子の層構成および各層に用いる材料について説明する。
[有機発光素子]
上記のように、本発明の一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤は、有機発光素子の発光層のホスト材料やアシストドーパントとして効果的に用いることができる。本発明の一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を発光層のホスト材料やアシストドーパントとして用いることにより、有機フォトルミネッセンス素子(有機PL素子)や有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの優れた有機発光素子を提供することができる。
有機フォトルミネッセンス素子は、基板上に少なくとも発光層を形成した構造を有する。有機エレクトロルミネッセンス素子は、少なくとも陽極、陰極、および陽極と陰極の間に有機層を形成した構造を有する。有機層は、少なくとも発光層を含むものであり、発光層のみからなるものであってもよいし、発光層の他に1層以上の有機層を有するものであってもよい。そのような他の有機層として、正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層、励起子阻止層などを挙げることができる。正孔輸送層は正孔注入機能を有した正孔注入輸送層でもよく、電子輸送層は電子注入機能を有した電子注入輸送層でもよい。具体的な有機エレクトロルミネッセンス素子の構造例を図1に示す。図1において、1は基板、2は陽極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は電子輸送層、7は陰極を表わす。
以下において、有機エレクトロルミネッセンス素子の各部材および各層について説明する。なお、基板と発光層の説明は有機フォトルミネッセンス素子の基板と発光層にも該当する。
(基板)
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板に支持されていることが好ましい。この基板については、特に制限はなく、従来から有機エレクトロルミネッセンス素子に慣用されているものであればよく、例えば、ガラス、透明プラスチック、石英、シリコンなどからなるものを用いることができる。
(陽極)
有機エレクトロルミネッセンス素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが好ましく用いられる。このような電極材料の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In-ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極材料の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な材料を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式成膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10~1000nm、好ましくは10~200nmの範囲で選ばれる。
(陰極)
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが用いられる。このような電極材料の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム-カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm~5μm、好ましくは50~200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陽極の説明で挙げた導電性透明材料を陰極に用いることで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
(発光層)
発光層は、陽極および陰極のそれぞれから注入された正孔および電子が再結合することにより励起子が生成した後、発光する層であり、ホスト材料と発光材料を含有するか、ホスト材料とアシストドーパントと発光材料を含有する。
発光層が、ホスト材料と発光材料を含有する場合、ホスト材料としては、本発明の三重項増感剤である一般式(1)で表される化合物群から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。また、発光材料としては、ホスト材料から移動してきた励起三重項エネルギーにより励起されて発光し得るものを使用する。ここで用いる発光材料の説明と、ホスト材料と発光材料のエネルギー準位の説明については、[一般式(1)で表される化合物の有用性]の欄の対応する記載を参照することができる。このようなホスト材料と発光材料を発光層が含有することにより、ホスト材料の三重項励起子増感効果により励起三重項エネルギーが効率よく生成されて発光材料の発光に利用されるため、高い発光効率を得ることができる。
本発明の三重項増感剤をホスト材料に用いる有機発光素子(有機フォトルミネッセンス素子およびエレクトロルミネッセンス素子)において、発光は発光層に含まれる発光材料から生じる。この発光は燐光発光、遅延蛍光発光のいずれでもよく、両方の発光を含んでいてもよいし、通常の蛍光発光を含んでいてよい。また、発光の一部或いは部分的にホスト材料からの発光があってもかまわない。
本発明の三重項増感剤をホスト材料として用いる場合、発光材料が発光層中に含有される量は0.1重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、また、50重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
発光層が、ホスト材料とアシストドーパントと発光材料を含有する場合、アシストドーパントとしては、本発明の三重項増感剤である一般式(1)で表される化合物群から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。また、ホスト材料には、そのホスト材料で生じた励起一重項エネルギーをアシストドーパントへ渡すことができるものを使用し、発光材料には、アシストドーパントから移動してきた励起三重項エネルギーを受け取って発光し得るものを使用する。ここで用いるホスト材料および発光材料の説明と、ホスト材料とアシストドーパントと発光材料のエネルギー準位の説明については、[一般式(1)で表される化合物の有用性]の欄の対応する記載を参照することができる。こうしたホスト材料とアシストドーパントと発光材料を発光層が含有することにより、ホスト材料で生じた励起一重項エネルギーがアシストドーパントの三重項励起子増感効果により効率よく励起三重項エネルギーに変換されて発光材料の発光に利用されるため、高い発光効率を得ることができる。
本発明の三重項増感剤をアシストドーパントに用いる有機発光素子(有機フォトルミネッセンス素子およびエレクトロルミネッセンス素子)において、発光は発光層に含まれる発光材料から生じる。この発光は燐光発光、遅延蛍光発光のいずれでもよく、両方の発光を含んでいてもよいし、通常の蛍光発光を含んでいてよい。また、発光の一部或いは部分的にホスト材料やアシストドーパントからの発光があってもかまわない。
本発明の三重項増感剤をアシストドーパントとして用いる場合、そのアシストドーパントの含有量は、ホスト材料の含有量よりも少なく、発光材料の含有量よりも多いこと、すなわち、「発光材料の含有量<アシストドーパントの含有量<ホスト材料の含有量」の関係を満たすことが好ましい。具体的には、発光層におけるアシストドーパントの含有量は、50重量%未満とすることが好ましい。さらに、アシストドーパントの含有量の上限値は40重量%未満とすることが好ましく、また、含有量の上限値は例えば30重量%未満、20重量%未満、10重量%未満とすることもできる。下限値は0.1重量%以上とすることが好ましく、例えば1重量%超、3重量%超とすることもできる。
(注入層)
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、正孔注入層と電子注入層があり、陽極と発光層または正孔輸送層の間、および陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。注入層は必要に応じて設けることができる。
(阻止層)
阻止層は、発光層中に存在する電荷(電子もしくは正孔)および/または励起子の発光層外への拡散を阻止することができる層である。電子阻止層は、発光層および正孔輸送層の間に配置されることができ、電子が正孔輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。同様に、正孔阻止層は発光層および電子輸送層の間に配置されることができ、正孔が電子輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。阻止層はまた、励起子が発光層の外側に拡散することを阻止するために用いることができる。すなわち電子阻止層、正孔阻止層はそれぞれ励起子阻止層としての機能も兼ね備えることができる。本明細書でいう電子阻止層または励起子阻止層は、一つの層で電子阻止層および励起子阻止層の機能を有する層を含む意味で使用される。
(正孔阻止層)
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は電子を輸送しつつ、正孔が電子輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。正孔阻止層の材料としては、後述する電子輸送層の材料を必要に応じて用いることができる。
(電子阻止層)
電子阻止層とは、広い意味では正孔を輸送する機能を有する。電子阻止層は正孔を輸送しつつ、電子が正孔輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔が再結合する確率を向上させることができる。
(励起子阻止層)
励起子阻止層とは、発光層内で正孔と電子が再結合することにより生じた励起子が電荷輸送層に拡散することを阻止するための層であり、本層の挿入により励起子を効率的に発光層内に閉じ込めることが可能となり、素子の発光効率を向上させることができる。励起子阻止層は発光層に隣接して陽極側、陰極側のいずれにも挿入することができ、両方同時に挿入することも可能である。すなわち、励起子阻止層を陽極側に有する場合、正孔輸送層と発光層の間に、発光層に隣接して該層を挿入することができ、陰極側に挿入する場合、発光層と陰極との間に、発光層に隣接して該層を挿入することができる。また、陽極と、発光層の陽極側に隣接する励起子阻止層との間には、正孔注入層や電子阻止層などを有することができ、陰極と、発光層の陰極側に隣接する励起子阻止層との間には、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層などを有することができる。阻止層を配置する場合、阻止層として用いる材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーの少なくともいずれか一方は、発光材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーよりも高いことが好ましい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。使用できる公知の正孔輸送材料としては例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体、インドロカルバゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物およびスチリルアミン化合物を用いることが好ましく、芳香族第3級アミン化合物を用いることがより好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる場合もある)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよい。使用できる電子輸送層としては例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導h体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
有機エレクトロルミネッセンス素子を作製する際には、本発明の三重項増感剤を発光層に用いるだけでなく、発光層以外の層にも用いてもよい。その際、発光層に用いる三重項増感剤と、発光層以外の層に用いる三重項増感剤は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、上記の注入層、阻止層、正孔阻止層、電子阻止層、励起子阻止層、正孔輸送層、電子輸送層などにも三重項増感剤を用いてもよい。これらの層の製膜方法は特に限定されず、ドライプロセス、ウェットプロセスのどちらで作製してもよい。
以下に、有機エレクトロルミネッセンス素子に用いることができる好ましい材料を具体的に例示する。ただし、本発明において用いることができる材料は、以下の例示化合物によって限定的に解釈されることはない。また、特定の機能を有する材料として例示した化合物であっても、その他の機能を有する材料として転用することも可能である。
まず、発光層に用いることができる発光材料の好ましい例として、遅延蛍光材料の化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000015
Figure 0007214142000016
好ましい遅延蛍光材料として、WO2013/154064号公報の段落0008~0048および0095~0133、WO2013/011954号公報の段落0007~0047および0073~0085、WO2013/011955号公報の段落0007~0033および0059~0066、WO2013/081088号公報の段落0008~0071および0118~0133、特開2013-256490号公報の段落0009~0046および0093~0134、特開2013-116975号公報の段落0008~0020および0038~0040、WO2013/133359号公報の段落0007~0032および0079~0084、WO2013/161437号公報の段落0008~0054および0101~0121、特開2014-9352号公報の段落0007~0041および0060~0069、特開2014-9224号公報の段落0008~0048および0067~0076に記載される一般式に包含される化合物、特に例示化合物であって、遅延蛍光を放射するものを挙げることができる。また、特開2013-253121号公報、WO2013/133359号公報、WO2014/034535号公報、WO2014/115743号公報、WO2014/122895号公報、WO2014/126200号公報、WO2014/136758号公報、WO2014/133121号公報、WO2014/136860号公報、WO2014/196585号公報、WO2014/189122号公報、WO2014/168101号公報、WO2015/008580号公報、WO2014/203840号公報、WO2015/002213号公報、WO2015/016200号公報、WO2015/019725号公報、WO2015/072470号公報、WO2015/108049号公報、WO2015/080182号公報、WO2015/072537号公報、WO2015/080183号公報、特開2015-129240号公報、WO2015/129714号公報、WO2015/129715号公報、WO2015/133501号公報、WO2015/136880号公報、WO2015/137244号公報、WO2015/137202号公報、WO2015/137136号公報、WO2015/146541号公報、WO2015/159541号公報に記載される発光材料であって、遅延蛍光を放射するものも好ましく採用することができる。なお、この段落に記載される上記の公報は、本明細書の一部としてここに引用している。
次に、発光層の発光材料として用いることができる燐光材料の化合物例を挙げる。下記式において、Arはアリール基を表す。
Figure 0007214142000017
次に、発光層がホスト材料とアシストドーパントと発光材料を含有する場合に、ホスト材料として用いることができる好ましい化合物を挙げる。また、この場合のホスト材料には、遅延蛍光材料を好ましく用いることができる。ホスト材料として用いることができる遅延蛍光材料の化合物例については、発光材料の好ましい例として挙げた遅延蛍光材料の化合物例を参照することができる。また、実施例で使用しているACRXTNもホスト材料として好ましく用いることができる。
Figure 0007214142000018
Figure 0007214142000019
Figure 0007214142000020
Figure 0007214142000021
Figure 0007214142000022
Figure 0007214142000023
次に、正孔注入材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000024
次に、正孔輸送材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000025
Figure 0007214142000026
Figure 0007214142000027
Figure 0007214142000028
Figure 0007214142000029
Figure 0007214142000030
Figure 0007214142000031
次に、電子阻止材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000032
次に、正孔阻止材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000033
次に、電子輸送材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000034
Figure 0007214142000035
Figure 0007214142000036
Figure 0007214142000037
次に、電子注入材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
Figure 0007214142000038
さらに添加可能な材料として好ましい化合物例を挙げる。例えば、安定化材料として添加すること等が考えられる。
Figure 0007214142000039
上述の方法により作製された有機エレクトロルミネッセンス素子は、得られた素子の陽極と陰極の間に電界を印加することにより発光する。このとき、励起一重項エネルギーによる発光であれば、そのエネルギーレベルに応じた波長の光が、蛍光発光および遅延蛍光発光として確認される。また、励起三重項エネルギーによる発光であれば、そのエネルギーレベルに応じた波長が、燐光として確認される。通常の蛍光は、遅延蛍光発光よりも蛍光寿命が短いため、発光寿命は蛍光と遅延蛍光で区別できる。
一方、りん光については、通常の有機化合物では、励起三重項エネルギーは不安定で熱等に変換され、寿命が短く直ちに失活するため、室温では殆ど観測できない。通常の有機化合物の励起三重項エネルギーを測定するためには、極低温の条件での発光を観測することにより測定可能である。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX-Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。本発明によれば、発光層のホスト材料やアシストドーパントとして、一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤を含有させることにより、発光効率が大きく改善された有機発光素子が得られる。本発明の三重項増感剤を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子などの有機発光素子は、さらに様々な用途へ応用することが可能である。例えば、この有機エレクトロルミネッセンス素子を用いて、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を製造することが可能であり、詳細については、時任静士、安達千波矢、村田英幸共著「有機ELディスプレイ」(オーム社)を参照することができる。また、特に、この有機エレクトロルミネッセンス素子は、需要が大きい有機エレクトロルミネッセンス照明やバックライトに応用することもできる。
以下に合成例および実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下に示す材料、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、発光特性の評価は、ソースメータ(ケースレー社製:2400シリーズ)、半導体パラメータ・アナライザ(アジレント・テクノロジー社製:E5273A)、光パワーメータ測定装置(ニューポート社製:1930C)、光学分光器(オーシャンオプティクス社製:USB2000)、分光放射計(トプコン社製:SR-3)およびストリークカメラ(浜松ホトニクス(株)製C4334型)を用いて行った。また、吸光度変化量ΔABSの測定は、プローブ光源としてのQuasi-CWレーザ(IPGフォトニクス社製)、モノクロメータおよび検出器を有する吸光度検出系と、ポンプ光源としての窒素レーザ(波長337nm)を有する励起光照射系を用い、光路長1mmの石英セルに対象化合物の溶液を注入して行った。
(合成例1) 化合物3の合成
[1]中間体1の合成工程
Figure 0007214142000040
テトラセン-5,12-ジオン(1.50g,5.80mmol)とスズ粉末(3.00g)を100mLのシュレンク管に入れ、酢酸35mLを加えて120oCに加熱しながら1時間撹拌した。この反応液を高温に保持した状態で、塩酸(35%,11.5M,4mL)を加えてろ過した後、ろ液を半分量になるまで濃縮し、室温まで放冷した。得られた析出物をろ過により回収し、純水で洗浄することにより淡黄色固体を得た。この淡黄色固体に熱エタノールによる再結晶を行うことで、黄土色針状結晶としての中間体1(5-テトラセノン)を収量894mg(3.66mmol)、収率63%で得た。
[2]中間体2の合成工程
Figure 0007214142000041
中間体1(871mg,3.56mmol)を300mLの2口ナスフラスコに入れ、ピリジン(40mL)とピペリジン(4mL)を加えて溶解させ、さらに、ピリジン N-オキシド(4.00g,42.0mmol)および硫酸鉄(II)の七水和物(102mg,0.36mmol)を加えて、100oCで5時間撹拌した。この反応液を室温まで冷却した後、氷水で冷やしながら塩酸(6M,20mL)を加え、発煙および発熱が収まるまで撹拌した。得られた析出物をろ過により回収し、氷水で洗浄し、クロロホルムに溶解させた。この溶液を、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過し、ろ液を濃縮することで暗褐色固体としての中間体2(トランス体を主体とするビテトラセノンのシス‐トランス異性体混合物)を収量560mgで得た。
[3]中間体3の合成工程
Figure 0007214142000042
ブロモベンゼン(0.24mL,2.27mmol)と脱水テトラヒドロフラン(2.5mL)を、Ar雰囲気下で100mLの2口ナスフラスコに入れ、-78oCに冷却しながら、1.6Mのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.7mL,2.72mmol)をゆっくり加え、-78℃に保ちながら2時間攪拌した。この反応液を冷却した状態のまま、それに、中間体2(550mg,1.13mmol)と脱水テトラヒドロフラン(25mL)の懸濁液を滴下し、ゆっくりと室温まで昇温しながら一晩攪拌した。この反応液に食塩水を加え、ジクロロメタンによる抽出を行い、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過し、ろ液を濃縮することで、褐色固体としての中間体3を収量562mgで得た。
[4] 化合物3の合成工程
Figure 0007214142000043
中間体3、ヨウ化ナトリウム(1.33g,8.87mmol)およびホスフィン酸ナトリウム一水和物(1.15g,10.8mmol)を300mLの2口フラスコに入れ、酢酸(100mL)を加えて120oCで2時間半攪拌した。この反応液を氷水に注ぎ、得られた析出物を吸引ろ過し、ろ物を純水で洗浄した後、ジクロロメタンに溶解させた。この溶液に硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後、ろ過し、ろ液を濃縮することで赤褐色固体を得た。この固体を、ジクロロメタン:ヘキサン=1:3の混合溶媒を展開溶媒に用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、濃縮することで橙色固体としての化合物3(12,12’-ジフェニル-5,5’-ビテトラセン)を、収量220mg(0.36mmol)で得た。この合成経路全体での化合物3の収率は15.2%であった。
H NMR(600mHz,CDCl):δ 8.45(s,2H),7.89(d,J=6.0Hz,2H),7.85(s,2H),7.70-7.83(m,14H),7.57(d,J=6.0Hz,2H),7.34-7.36(m,2H),7.29-7.32(m,2H),7.19-7.22(m,2H),7.13-7.16(m,2H),7.03(d,J=6.0Hz,2H).
(合成例2) 化合物4の合成
Figure 0007214142000044
工程[3]におけるブロモベンゼンの代わりに2-ブロモナフタレンを用い、工程[4]におけるシリカゲルクロマトグラフィーの代わりにゲル浸透クロマトグラフィーを行ったこと以外は、合成例1と同様の反応を用い、橙色固体としての化合物4(12,12’-ジナフチル-5,5’-ビテトラセン)を合成した。
H NMR(600mHz,Acetone-D6):δ 8.60(s,2H),8.32-8.36(m,4H),8.21-8.24(m,2H),8.17(t,J=6.0Hz,2H),8.03(d,J=3.0Hz,2H),7.95-7.97(dd,J=6.0Hz,1H),7.85-7.92(m, 5H), 7.72-7.76(m, 4H), 7.51(dd, J = 6.0Hz,2H),7.34-7.37(m,2H),7.30(t,J=9.0Hz,2H),7.16-7.25(m,6H).
(実験例1) 化合物1、化合物2と組み合わせるホスト材料の検討
Ar雰囲気のグローブボックス中で化合物1または化合物2を含有する各トルエン溶液を調製した。このとき、トルエン溶液における各化合物の濃度は、それぞれ1×10-5mol/Lとした。
調製した各トルエン溶液の光吸収スペクトルを図2に示す。
図2から、化合物1または化合物2の各トルエン溶液の吸収ピークは、ACRXTNとmCBPの薄膜の発光ピークと大きく重なっていることがわかる。このことから、ACRXTNで生じた励起一重項エネルギーは、フェルスターエネルギー移動機構により、化合物1、化合物2へ移動しうることが示され、ACRXTNは化合物1、化合物2と組み合わせるホスト材料として使用できることがわかった。
(実験例2) 化合物1、化合物3、化合物4の発光特性の評価
Ar雰囲気のグローブボックス中で化合物1、化合物3または化合物4を含有する各トルエン溶液を調製した。このとき、トルエン溶液における各化合物の濃度は、それぞれ1×10-5mol/Lとした。調製した各トルエン溶液の435、470、468nm励起光による発光スペクトルを図3に示す。
各トルエン溶液の発光ピークはほぼ一致しており、化合物1、化合物3、化合物4が極めて近い発光特性を有することがわかった。
(実施例1) 化合物1の一重項分裂性能および三重項増感性能の評価
フォトルミネッセンス量子収率による評価
石英基板上にスピンコート法にて、化合物1の薄膜(化合物1の濃度が100重量%である薄膜)およびACRXTNの薄膜(化合物1の濃度が0重量%である薄膜)を形成した。
また、これとは別に、スピンコート法にて、化合物1の濃度を6重量%、10重量%、20重量%、30重量%、60重量%に変えた各種薄膜も形成した。
形成した各薄膜の371nm励起光による発光スペクトルを図4に示す。また、各薄膜のフォトルミネッセンス量子収率を測定したところ、ACRXTNの薄膜(化合物1の濃度が0重量%の薄膜)のフォトルミネッセンス量子収率が70%と高かったのに対して、化合物1の濃度を6~100重量%へ高くするにしたがってフォトルミネッセンス量子収率が低下することが確認された。これは、化合物1の濃度が高くなることで、化合物1の分子間の距離が減少して、化合物1の分子間で生じる一重項分裂が促進されたことによると考えられる。よって、この結果は、化合物1が一重項分裂材料であることを示しており、三重項増感剤としての有用性を示唆するものである。
三重項励起子生成効率Φ ISC による評価
Ar雰囲気のグローブボックス中で化合物1を含有するクロロホルム溶液を、1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、2.5×10-2mol/L、5×10-2mol/L、または1×10-1mol/Lの各濃度で調製した。
調製した各クロロホルム溶液に337nmのポンプ光(励起光)を照射し、530nmのプローブ光に対する吸光度変化量ΔABSの過渡減衰曲線を測定した。その結果を図5~7に示す。ここで、吸光度変化量ΔABSは、ポンプ光照射後の溶液の吸光度ABSEXからポンプ光照射前の溶液の吸光度ABSを引いた値である。図5~7のうち、図5は、化合物1を5×10-2mol/Lの濃度で含有するクロロホルム溶液に、10μJ/パルス、15μJ/パルス、または20μJ/パルスでポンプ光を照射したときの過渡吸収減衰曲線を示し、図6は、化合物1を1×10-1mol/Lの濃度で含有するクロロホルム溶液に、10μJ/パルス、15μJ/パルス、または20μJ/パルスでポンプ光を照射したときの過渡吸収減衰曲線を示し、図7は、化合物1を1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、2.5×10-2mol/L、5×10-2mol/L、または1×10-1mol/Lの濃度で含有する各クロロホルム溶液に、15μJ/パルスでポンプ光を照射したときの過渡吸収減衰曲線を示す。図5および図6において、白丸は、フィッティング曲線を形成するプロットを示す。
また、化合物1を1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、または2.5×10-2mol/Lの濃度で含有する各クロロホルム溶液について、520nmでの吸光度変化量ΔABSを縦軸、励起光強度を横軸としてプロットした相関図を図8に示し、化合物1を1×10-3mol/L、1×10-2mol/L、2.5×10-2mol/L、5×10-2mol/L、または1×10-1mol/Lの濃度で含有する各クロロホルム溶液について、530nmでの吸光度変化量ΔABSを縦軸、励起光強度を横軸としてプロットした相関図を図9に示す。図8および図9における吸光度変化量ΔABSは、337nmのポンプ光を照射した直後に測定した溶液の吸光度ABSEXから、励起光照射前の溶液の吸光度ABSを引いた値である。
また、図8および図9にプロットしたデータのうち、337nmのポンプ光を照射した直後に測定したΔABSの値から、上記の式(I)を用いて三重項励起子生成効率ΦISCを求めた。化合物1の三重項励起子生成効率ΦISCの濃度依存性を調べた結果を図10に示す。ここで、三重項励起子生成効率ΦISCは、ポンプ光に対するモル吸光係数εを2793L/(molcm)とし、セルの光路長Lを1mmとして計算した。図10中の縦軸の目盛は、各濃度でのΦISCを、1×10-3mol/LでのΦISCを1として標準化した相対値を示す。
図10から示されるように、化合物1の三重項励起子生成効率ΦISCは、化合物濃度が増加するにつれて向上し、プローブ光波長530nmでは、1×10-1mol/Lでの三重項励起子生成効率ΦISCが1×10-3mol/Lでの三重項励起子生成効率ΦISCのおよそ10倍に達した。このように、三重項励起子生成効率ΦISCが化合物1の濃度に依存して向上したことは、化合物1の濃度が増加することによって、化合物1の分子間距離が短くなり、分子間で生じる一重項分裂過程(電子移動)、および、一重項分裂過程を経由する三重項励起子生成が促進されたことを示す。このことから、化合物1が一重項分裂材料および三重項増感剤として有用であることを確認することができた。
Figure 0007214142000045
本発明における化合物は一重項分裂材料および三重項増感剤として有用である。本発明の三重項増感剤を用いることにより、有機発光素子や有機太陽電池のような有機デバイスの効率を飛躍的に向上させることができる。このため、本発明は産業上の利用可能性が高い。
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 電子輸送層
7 陰極

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなる一重項分裂材料。
    Figure 0007214142000046
    [一般式(1)において、R置換もしくは無置換の1-ナフタレニル基または置換もしくは無置換の2-ナフタレニル基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換の1-ナフタレニル基または置換もしくは無置換の2-ナフタレニル基を表す。 ~R における置換1-ナフタレニル基および置換2-ナフタレニル基の置換基は、アルキル基およびフェニル基から選択され、前記アルキル基はアリール基で置換されていてもよく、前記フェニル基はアルキル基およびフェニル基から選択される基で置換されていてもよい。
  2. とRが各々独立に無置換の1-ナフタレニル基または無置換の2-ナフタレニル基である、請求項1に記載の一重項分裂材料。
  3. とRが同一である、請求項1または2に記載の一重項分裂材料。
  4. 下記一般式(1)で表される化合物からなる三重項増感剤。
    Figure 0007214142000047
    [一般式(1)において、R置換もしくは無置換の1-ナフタレニル基または置換もしくは無置換の2-ナフタレニル基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換の1-ナフタレニル基または置換もしくは無置換の2-ナフタレニル基を表す。 ~R における置換1-ナフタレニル基および置換2-ナフタレニル基の置換基は、アルキル基およびフェニル基から選択され、前記アルキル基はアリール基で置換されていてもよく、前記フェニル基はアルキル基およびフェニル基から選択される基で置換されていてもよい。
  5. とRが各々独立に無置換の1-ナフタレニル基または無置換の2-ナフタレニル基である、請求項4に記載の三重項増感剤。
  6. とRが同一である、請求項4または5に記載の三重項増感剤。
  7. 下記一般式(2)で表される化合物。
    Figure 0007214142000048
    [一般式(2)において、RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。 ~R における置換アリール基の置換基は、アルキル基およびアリール基から選択され、アルキル基はアリール基で置換されていてもよく、アリール基はアルキル基およびアリール基から選択される基で置換されていてもよい。nは0または1である。]
  8. とRが各々独立に無置換のアリール基である、請求項7に記載の化合物。
  9. とRが同一である、請求項7または8に記載の化合物。
  10. 下記一般式(2)で表される化合物を含む薄膜。
    Figure 0007214142000049
    [一般式(2)において、RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。RおよびRの一方は水素原子で、他方は置換もしくは無置換のアリール基を表す。 ~R における置換アリール基の置換基は、アルキル基およびアリール基から選択され、アルキル基はアリール基で置換されていてもよく、アリール基はアルキル基およびアリール基から選択される基で置換されていてもよい。nは0または1である。]
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