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JP7214700B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents
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JP7214700B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池の製造方法に関する。詳しくは、電池ケース内に電解液を注液する工程を含む二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、電気を駆動源とする車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末等の電気製品等に搭載される電源として用いられている。リチウムイオン二次電池等の二次電池は、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)等の車両の駆動用高出力電源として好ましく用いられている。
この種の二次電池は、複数の正極および負極が積層された構造を有する電極体と電解液とが、電池ケース内に収容されて構築されている。かかる二次電池の製造過程において、電極体を収容した電池ケースに対し、当該電池ケースの蓋体に設けられた注液口から電解液を注液する工程が設けられている。この工程において、電極体に対する電解液の含浸が進行するが、電極体の積層間に空隙が存在することは、電解液の含浸を妨げる要因となる。
このため、かかる工程において、真空チャンバ等を用いて電池ケース内部および電極体の内部を可能な限り負圧にし、大気圧との差圧を利用して電解液を電極体の積層間に含浸させる方法が取られている。具体的には、電池ケース内部を負圧にした状態で注液を行い、電解液が電池ケースから溢れる前に一旦注液を停止し、次いで、大気圧開放を行うことによって電解液を電極体の積層間に含浸させ、電解液の含浸によって液面が下がったら注液を再開する、という方法が取られている。
電解液を注液する方法として、真空チャンバ等を用いて減圧と大気圧への開放を行いながら、電解液の注液を行う方法が提案されている。
特許文献1には、電解液を電池ケースから溢れ出させないために、電解液の高さが注液ノズルの高さを超えないように、真空排気と大気開放を繰り返しながら電解液の注液を行う方法が開示されている。
特許文献2には、電解液の注液条件と大気圧開放による電解液の含浸条件を設定しておき、1サイクルの注液と含浸が終わった後に、電極体の積層間に存在する空隙の大きさを超音波による検査にて評価し、その評価結果に応じて予め設定した注液条件および含浸条件を変更し、注液を再開する方法が開示されている。
特開2018-45974号公報 特開2014-82020号公報
しかしながら、上述した方法によって電解液を注液する場合、注液時のコンディションによっては電解液の浸透不良が発生することがあり得る。
即ち、上述の方法では減圧と大気圧開放を複数回行っている。大気圧開放によって電解液が電極体内に含浸した際に液面が低下する。このとき、当該液面が電極体の上端部よりも下方に下がったコンディションとなった場合、露出した電極体の上端部からは空気が流入し得る。その結果、電極体内部の負圧が解消され、電解液の浸透不良が生じ得る。したがって、電極体に対してより良好に電解液を浸透させる技術が求められている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、注液時のコンディション(状態)を制御し、電極体に対する電解液の浸透不良を好適に抑制し得る二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
ここで開示される二次電池の製造方法は、正極および負極を備えた電極体が電池ケース内に収容された電池組立体を用意する電池組立体用意工程と、前記電池ケース内を予め定められたゲージ圧まで減圧する減圧工程と、前記減圧された状態で前記電池ケース内に所定の電解液を注液する注液工程と、備える。
そして、ここで開示される二次電池の製造方法では、前記注液工程は、前記電池ケース内に注液された前記電解液の液面の高さを検出しながら行い、該液面の高さが、前記電極体の上端部よりも上方に維持されるように注液量を調節しながら注液を行うとともに、前記注液された前記電解液の総注液量が、予め設定した注液量に達した際に該注液が停止するように行われる。
かかる製造方法によると、電解液の注液時は、電極体が外に露出することがないように注液量が調整されながら行われる。かかる注液時のコンディション制御によって、電極体の内部の負圧が解消されるのを防止し、電解液の浸透不良が抑制される。これにより、電極体内部に電解液の浸透不良領域が形成されるのを防止することができる。
一実施形態において、前記注液工程における前記液面の高さの検出は、液面センサによって行われる。液面センサの採用によって、正確な液面高さを把握することができ、良好に注液時のコンディションを制御することができる。
他の一実施形態において、前記注液工程における前記液面の高さの検出は、撮像装置によって液面を監視することによって行われる。撮像装置の採用によって、リアルタイムに液面高さを検知することができ、注液時のコンディションをより正確に制御することができる。
一実施形態にかかる二次電池の製造に用いられる注液装置の全体構成を示す模式図である。 一実施形態にかかる二次電池の製造方法によって製造された二次電池の斜視図である。 一実施形態にかかる二次電池の製造方法によって製造された二次電池の横断面図である。 一実施形態にかかる製造方法で実施される制御フロー図である。 注液完了後の電池ケース内部の電解液の液面高さの変化を示すグラフである。
以下、適宜図面を参照しながら、ここで開示される二次電池の製造方法の好適な一実施形態を説明する。ここでは、複数のシート状の正極および負極が重ね合わされて捲回された捲回電極体を備えたリチウムイオン二次電池を製造する方法を例にして説明する。以下の実施形態は、当然ながらここに開示される技術を特に限定することを意図したものではない。
ここで開示される二次電池の製造方法で製造される対象の二次電池は、電解液を電池ケース内に注液するプロセスを包含する製造工程で製造される二次電池であればよく、以下に説明するリチウムイオン二次電池に限定されるものではない。例えば、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、あるいはリチウムイオンキャパシタ(いわゆる物理電池に包含される)等も製造対象とされる二次電池に包含される。
また、ここでは複数の正極および負極の電極体がセパレータを介して捲回された構造を有する捲回電極体を備えるリチウムイオン二次電池を用いて説明するが、電極体はかかる構成に限られず、複数の正極および負極の電極体がセパレータを介して積層された構成であってもよい。
なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
先ず、ここで開示される製造方法を実施するのに使用される好適な注液装置の構成例を説明する。
図1は、注液装置100の全体構成を示す模式図である。注液装置100は、二次電池200を収容可能な収容チャンバ40と、注液ノズル10と、電解液タンク20と、注液通路30と、検出部34と、制御部32と、開放バルブ52と、真空ポンプ60と、を備えている。
収容チャンバ40は、チャンバ蓋体42とチャンバ本体44とを備えている。チャンバ蓋体42とチャンバ本体44とは、開閉可能に構成されている。チャンバ蓋体42とチャンバ本体44とが閉じられた場合には、収容チャンバ40内の気密性が確保されるように構成されている。これにより、密閉状態で収容チャンバ40内を高真空状態に減圧することが可能となっている。収容チャンバ40には、図示しない固定台が設けられており、この固定台に二次電池200が配置されている。収容チャンバ40の構成は、二次電池200を収容可能であって、かつ減圧可能な構成である限り、これに限られない。
収容チャンバ40には、真空ポンプ60が接続されている。収容チャンバ40と真空ポ
ンプ60との間には、真空バルブ62が設けられている。注液装置100は、この真空ポンプ60によって収容チャンバ40内を減圧状態にすることができるように構成されている。
収容チャンバ40には、開放バルブ52が設けられている。開放バルブ52を開くことで、収容チャンバ40内を大気圧に開放することができる。
注液装置100は、注液ノズル10と、電解液タンク20と、注液通路30と、を備えている。注液ノズル10と電解液タンク20は、注液通路30によって接続されている。電解液タンク20は、電解液25を収容している。注液通路30は、収容チャンバ40を貫通するように設けられている。このように、注液装置100は、注液ノズル10から二次電池200内に電解液を注液できるように構成されている。
なお、電解液タンク20に収容され、二次電池200内に注液される電解液25としては、典型的には非水溶媒と支持塩とを含有した、従来の一般的なリチウムイオン二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用することができ、本発明を特徴付けるものではないため詳細な説明は省略する。
注液装置100の注液ノズル10の形状は特に限定されないが、例えば、筒状のノズル管部と、ノズル管部の側面に周方向に沿って開口した長穴からなるノズル孔と、を有している。ノズル孔は、ノズル管部の概ね先端において、ノズル管部の側面に開口している。ノズル孔は、軸方向に比べて周方向に沿って長く開口した長穴である。なお、ノズル管部の側面に開口しているノズル孔は1つに限られず、複数配置されていてもよい。
注液装置100は、二次電池200内に注液された電解液の液面25Sを検出できる検出部34を備えている。
検出部34は、二次電池200内に注液された電解液の液面25Sの高さをリアルタイムで検出できる限りにおいて特に限定されない。検出部34としては例えば、液面センサや撮像装置等を好適に用いることができる。
検出部34として用いることができる液面センサとしては、例えばレーザ変位計センサ、電圧式センサ、圧力式センサ、超音波式センサ、フロート式センサ、電極式センサ等の液面センサを用いることができる。液面センサはこれらに限られず、接触式、非接触式を問わず用いることができる。
検出部34として用いることができる撮像装置としては、例えばデジタル画像を取得可能なカメラ等を用いることができる。取得したデジタル画像データが図示しない画像処理装置に送られ、図示しない画像処理装置で上記データの処理が実行され、電解液の液面25Sの高さがリアルタイムで検出される。
図1に示すように、制御部32は、検出部34および注液通路30および開放バルブ52に接続されている。制御部32は、検出部34が検出する電解液の液面25Sの高さの情報に応じて、注液通路30の開閉や電解液25の注液量を制御できるように構成されている。また、制御部32は、注液された電解液25の量に応じて開放バルブ52を開閉できるように構成され得る。
注液ノズル10と検出部34が注液口240に一緒に挿通されている。注液ノズル10および検出部34の位置関係は一例であり、本発明の効果を奏する限りにおいて特に制限されない。例えば、注液ノズル10と検出部32が一体となっている構成であってもよく、注液口240とは別に設けられた開口に検出部32が挿通され、液面25Sの高さを検出できるように構成されていてもよい。
図2は、二次電池200の斜視図である。図2に示すように、本実施形態では二次電池200は扁平角型である。ここでは、略直方体の角型のケース本体214が用いられている。ケース本体214は、4つの側面と、底面とを備えている。4つの側面は、互いに対向する幅が狭い一対の面(面積の狭い面)と、互いに対向する幅が広い一対の面(面積の広い面)とから構成されている。ケース本体214は、底面に対向した面が開口しており、蓋体212が装着されている。電池ケース210には、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。電池ケース210の形状は、本実施形態のような角形のものに限定されず、例えば円筒型等であってもよい。
ケース蓋体212には、安全弁230および注液口240が設けられている。
安全弁230は、電池ケース210の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定されている感圧式安全機構である。安全弁230を正確に動作させるために、安全弁230は、蓋体212の中央付近に設けられている。注液口240は、蓋体212に設けられた開口である。
蓋体212には、正極端子250と負極端子260とが取り付けられている。正極端子250は正極集電端子251を介して、電池ケース210内に収容されている電極体220と電気的に接続されている。負極端子260は負極集電端子261を介して、電池ケース210内に収容されている電極体220と電気的に接続されている。
図3に示すように、電極体220は、絶縁フィルム280で囲まれた状態で、電池ケース210の内部に収容された発電要素である。電極体220は、長尺シート状の正極21と、長尺シート状の負極22と、長尺シート状のセパレータ23、24とを備えている。ここでは電極体220は、上述した長尺シート状の部材を巻き重ねた捲回電極体である。
正極21は、箔状の正極集電体21Aと、当該正極集電体21Aの片面または両面に長手方向に沿って形成された正極活物質層21Bと、を備えている。また、二次電池200の幅方向における電極体220の一方の側縁部220Aには、正極活物質層21Bが形成されておらず、正極集電体21Aが露出した正極集電体露出部21Cが設けられている。正極活物質層21Bには、正極活物質、バインダ、導電材等の種々の材料が含まれる。
正極21を構成する正極集電体21Aや正極活物質層21Bに含まれる材料については、従来の一般的なリチウムイオン二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用することができる。
負極22は、箔状の負極集電体22Aと、当該負極集電体22Aの片面または両面に長手方向に沿って形成された負極活物質層22Bと、を備えている。また、二次電池200の幅方向における電極体220の他方の側縁部220Bには、負極活物質層22Bが形成されておらず、負極集電体22Aが露出した負極集電体露出部22Cが設けられている。負極活物質層22Bには、負極活物質やバインダ等の種々の材料が含まれる。
負極22を構成する負極集電体22Aや負極活物質層22Bに含まれる材料については、従来の一般的なリチウムイオン二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用することができる。
セパレータ23、24は、正極21と負極22との間に介在し、これらの電極が直接接触することを防止する。図示は省略するが、セパレータ23、24には、微細な孔が複数形成されている。当該微細な孔は、電荷担体(リチウムイオン二次電池の場合は、リチウムイオン)が正極21と負極22との間で移動するように構成されている。
セパレータ23、24には、所要の耐熱性を有する樹脂シート等が使用される。セパレータ23、24としては、従来の一般的なリチウムイオン二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用することがでる。
図3に示すように、電極体側縁部220A、220Bにおいて、正極集電体露出部21Cおよび負極集電体露出部22Cはケース本体214の幅広側測面が直交する方向に集約されている。当該集約された部分において、正極集電体露出部21Cは正極集電端子251と接続されており、負極集電体露出部22Cは負極集電端子261と接続されている。
このため、当該接続されている部分の近傍において、正極集電体露出部21Cのシート間の間隙と、負極集電体露出部22Cのシート間の間隙は、それぞれ閉じられている。当該接続されている部分から離れた所では、正極集電体露出部21Cのシート間の間隙と、負極集電体露出部22Cのシート間の間隙は、それぞれ維持されている。
電解液25の注液において、含浸は、当該間隙から電極体220内部に向かって進行する。つまり、電極体25は、電極体側縁部220A、220Bから電極体220内部に向かって、捲回軸WLに沿った方向に含浸する。
次に、上述した注液装置100(図1)の使用を包含する本実施形態に係る二次電池製造方法について詳細に説明する。
かかる製造方法は、正極および負極を備えた電極体が電池ケース内に収容された電池組立体を用意する工程と、電池ケース内を予め定められたゲージ圧まで減圧する工程と、電池ケース内に電解液を注液する工程と、を包含する。
電池組立体用意工程では、電極体220が電池ケース210に収容された二次電池200の電池組立体を用意する。つまり、電解液25が注入される前の二次電池200を用意する。
減圧工程では、まず、電池組立体用意工程で用意された電池組立体を、チャンバ本体に44に収容し、チャンバ蓋体42を閉じる。そして、真空ポンプ60を作動させて、真空バルブ62を開き、収容チャンバ40内を予め定められたゲージ圧まで減圧する。この際、電池ケース210内に収容された電極体220の内部、特に、正極活物質層21Bの空隙および負極活物質層22Bの空隙からも空気が抜けて減圧される。この時のゲージ圧は、本発明の効果を奏する限りにおいて特に限定されないが、例えば、大気圧-90kPaまたはそれ以下の減圧されたゲージ圧であり得る。
注液工程では、電解液25の注液を、電池ケース210内に注液された電解液の液面25Sの高さ検出しながら行う。このとき、液面の高さ25Sが、電極体220の上端部よりも上方に維持されるように注液量を調節しながら注液を行う。
注液量の調節は、例えば注液装置100に備えられている制御部32によって制御することができる。
図4は、一実施形態にかかる注液工程において、制御部32によって行われる制御の一例を示すフローチャートである。
減圧工程によって、収容チャンバ40内が予め定められた圧力に達したところで、電池ケース210内に、所定の量の電解液25が注液される(S1)。所定の注液量は、例えば電池ケース210の容積や電極体220の体積等に応じて定められ、電解液の液面25Sが電極体220の上端部よりも高い位置に来るように、なおかつ電解液25が電池ケース214から溢れ出ない量に定められる。
ここでの注液(S1)が終了した時、注液した電解液の液面25Sが電極体220よりも高い位置に達している。このとき、電極体220内部の圧力は大気圧に対して負圧になっている。
上述の注液(S1)が終わったところで、開放バルブ52が開かれ、収容チャンバ40内が大気圧に開放される(S2)。収容チャンバ40内が大気圧に開放されると、電極体220内部の圧力と大気圧との差圧によって電解液の液面25Sが電池ケース214の開口面側から押され、電解液25が電極体220に対して速やかに含浸する。
収容チャンバ40内が大気圧に開放されると(S2)、検出部34によって電解液の液面25Sの高さの検出が開始される。電解液の液面25Sが予め定められた基準の高さよりも高い場合は(S3:Yes)、注液は開始されない。基準の高さよりも低くなった場合は(S3:No)、注液が開始される(S4)。
なお、基準の高さは、電極体220の上端よりも高い位置に定められる。液面25Sの検出は、上述した液面センサや撮像装置を用いて行うことができる。例えば接触によって液面25Sを検出する検出部34を用いて、検出部34に液面25Sが接触しているか接触していないかによって液面25Sの高さの検出を行うことができる。
注液が開始されてからも液面25Sの高さの検出は継続される。液面25Sの高さが基準の高さに達していない場合は(S5:No)、注液は続行される(S4)。液面25Sの高さが基準の高さよりも低くなった場合は(S5:Yes)、注液は停止される(S6)
注液が停止されると(S6)、これまで注液された電解液25の総注液量が測定される(S7)。ここでの注液量の測定方法は特に限定されない。例えば注液通路30に流量計を取り付けて測定することや、電池ケース214の重量変化を測定することによって行うことができる。
総注液量が予め設定した注液量に達していない場合は(S7:No)、処理S5に戻り液面25Sの検出を行う。総注液量が予め設定した注液量に達した場合は(S7:Yes)、注液が完了する。
このように、電解液の液面25Sの検出(S5)が瞬時に繰り返され、それに伴い注液の停止と再開が瞬時に切り替わることによって、単位時間当たりの注液量が液面の高さに応じて調整される。
上述した制御フローは一例であり、種々の変更が可能である。例えば、所定の量の注液(S1)が終わった後も注液の停止を行わず、大気開放が開始時(S2)も継続して注液が行われる(S4)ような、処理S3が行われないような制御であってもよい。
注液が終了したら、注液口を封止して電池ケース210を密閉することによって二次電池200が製造される。
このような製造方法によると、電解液の注液が行われている間、電解液の液面の高さが電極体の上端よりも低くなることがなく、電極体内に空気が流入することがない。その結果、二次電池内の負圧が維持され、電解液の浸透不良が抑制される。そして、電極体に電解液が良好に浸透した二次電池が製造される。
以下、ここで開示される製造方法を好適に実施した試験例を説明する。
電解液の浸透性評価
捲回電極体を有する、同形の電池組立体を用意し、後述する異なる注液条件において注液を行い、注液後の電解液の液面の高さから電解液の電極体に対する浸透性の評価を行った。
図5は、注液完了後の電池ケース内の電解液の液面の高さの変化を示すグラフである。ここで液面の高さは、電解液の液面低下が収まったときの高さを0としている。ここでは、それぞれ、注液完了後、電解液の液面の低下が収まるまでの電解液の液面の高さの変化が示されている。
<例1>
電池組立体を収容チャンバに収容し、収容チャンバ内のゲージ圧が-90kPaになるように減圧を行った。減圧の後、収容チャンバ内を減圧状態に保ったまま所定量の電解液の注液を行った。電解液の液面が捲回電極体の上端よりも高い位置に達した際に注液を停止し、収容チャンバ内を大気圧に開放した。大気圧開放により、電解液の液面の低下が始まったが、液面が捲回電極体の上端よりも低い位置に来る前に注液を再開し、液面を捲回電極体の上端よりも高い位置に維持されるように、単位時間当たりの流量を上述した制御によって調整しながら注液を継続した。注液した電解液の量が予め定められた量に達したときに注液を完了し、液面の高さの測定を開始した。
<例2>
例1と同様の条件で減圧を行い、収容チャンバ内を減圧状態に保ったまま電解液の1回目の注液を開始した。電解液の液面が捲回電極体の上端よりも高い位置に達した際に注液を停止し、収容チャンバ内を大気圧に開放した。大気圧開放により、電解液の液面の低下が始まった。液面の高さが捲回電極体の上端よりも低い位置に来るまで待って、2回目の注液を開始した。注液した電解液の量が予め定められた量に達したときに注液を完了し、液面の高さの測定を開始した。例2では、単位時間当たりの流量が一定になるように電解液の注液を行った。なお、最終的に注液した電解液の量は例1と同量である。
図5に示すように、例2と比較して例1の注液完了後の液面低下の速度が速くなっている。例2は、大気開放によって電解液の液面が捲回電極体の上端よりも低い位置に下がった際に、捲回電極体の側縁部から空気が侵入することによって捲回電極体の内部の負圧の程度が弱まって電解液の含浸が進みにくくなったと考えられる。それに対し、例1は捲回電極体内部の負圧が維持され、それによって注液完了後も速やかに電解液の含浸が進んだと考えられる。
以上のことから、ここに開示される二次電池の製造方法によれば、電極体に対する電解液の浸透不良を抑えることができ、電極体に電解液が良好に浸透した二次電池を製造することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。ここに開示される発明には上記の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 注液ノズル
20 電解液タンク
21 正極
21A 正極集電体
21B 正極活物質層
21C 正極集電体露出部
22 負極
22A 負極集電体
22B 負極活物質層
22C 負極集電体露出部
23 セパレータ
24 セパレータ
25 電解液
25S 電解液の液面
30 注液通路
32 制御部
34 検出部
40 収容チャンバ
42 チャンバ蓋体
44 チャンバ本体
52 開放バルブ
60 真空ポンプ
62 真空バルブ
100 注液装置
200 二次電池
210 電池ケース
212 蓋体
214 ケース本体
220 電極体
220A 側縁部
220B 側縁部
230 安全弁
240 注液口
250 正極端子
251 正極集電端子
260 負極端子
261 負極集電端子
280 絶縁フィルム
WL 捲回軸

Claims (3)

  1. 正極および負極を備えた電極体が電池ケース内に収容された電池組立体を用意する電池組立体用意工程と、
    前記電池ケース内を予め定められたゲージ圧まで減圧する減圧工程と、
    記電池ケース内に電解液を注液する注液工程と、
    を備え、
    前記注液工程は、
    前記減圧された状態で注液が開始され、
    前記電池ケース内に注液された前記電解液の液面の高さが前記電極体の上端部よりも上方に到達したところで大気圧に開放し、かつ、前記電池ケース内に注液された前記電解液の液面の高さを検出しつつ、前記液面の高さが前記電極体の前記上端部よりも上方に維持されるように注液量を調節しながら注液し、
    前記注液された前記電解液の総注液量が、予め設定した注液量に達した際に該注液が停止される、
    二次電池の製造方法。
  2. 前記注液工程における前記液面の高さの検出は、液面センサによって行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記注液工程における前記液面の高さの検出は、撮像装置によって監視することによって行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
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