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JP7217119B2 - 野菜加工食品用不快臭マスキング剤 - Google Patents
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JP7217119B2 - 野菜加工食品用不快臭マスキング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、野菜加工食品用不快臭マスキング剤に関する。
野菜は、その栄養価の高さと多様な風味・食感から、広く利用されている食品素材である。しかし、野菜には青臭さ等の特有の不快臭があるため、野菜を敬遠する人は多い。しかも、野菜を加熱調理した際に、青臭さが増加する、又は特異臭が発生する場合があるため、このことが野菜加工食品の消費を妨げる一因となっている。このため、野菜加工食品について野菜に由来する不快臭を低減する方法が種々提案されている。
このような方法としては、例えば、野菜・果物汁に脂肪酸のグリセリンジエステルを添加することを特徴とする苦味・臭気の低減方法(特許文献1)、野菜類または豆類の特有な不快臭を消臭もしくは低減するための方法において、野菜類または豆類を調製するに際して、甘蔗由来の抽出物を該野菜類または豆類に直接的又は間接的に適用することを特徴とする方法であって、該甘蔗由来の抽出物が、甘蔗汁、および甘蔗由来の製糖蜜から選ばれた原料を、固定担体として合成吸着剤を充填されたカラムに通液し、該合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノール、エタノールおよびこれらの混合物から選ばれる溶媒で溶出し、回収することによって得られるものであり、該合成吸着剤が、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂、又はアクリロニトリル脂肪族系樹脂である方法(特許文献2)、HLBが8以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とするフルーツ加工品及び野菜加工品用風味改善剤(特許文献3)、青臭みを有する野菜を配合する野菜含有加工食品において、乳酸発酵卵白を配合することを特徴とする野菜含有加工食品(特許文献4)、糖組成としてマルトトリオースが35質量%以上であることを特徴とする食品の厭味・不快臭マスキング剤(特許文献5)等が知られている。
しかし、これらの方法は、野菜加工食品に添加する物質の風味が野菜本来の風味に影響する、不快臭の低減効果が十分ではない等のため、必ずしも満足できるものではなかった。このため、野菜加工食品において野菜由来の不快臭をより効果的に低減し得る方法が求められていた。
特許第2849892号公報 特許第3731626号公報 特開2013-188179号公報 特開2014-064511号公報 特開2014-226074号公報
本発明は、野菜加工食品において野菜由来の不快臭を十分に低減し得る野菜加工食品用不快臭マスキング剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討を行った結果、タンパク質及び比較的低いHLBを有する乳化剤を併用することにより、上記課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、下記の(1)~(3)からなっている。
(1)タンパク質及びHLBが5未満の乳化剤を含有する野菜加工食品用不快臭マスキング剤。
(2)HLBが5未満の乳化剤がポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルからなる群から選択される1種又は2種以上である前記(1)記載の野菜加工食品用不快臭マスキング剤。
(3)前記(1)又は(2)のいずれかに記載の野菜加工食品用不快臭マスキング剤を野菜に接触させる工程を含む野菜加工食品の不快臭をマスキングする方法。
本発明の野菜加工食品用不快臭マスキング剤を野菜加工食品に使用することにより、野菜由来の不快臭を十分に低減できる。
本発明に用いられるタンパク質としては、動植物由来で食用可能なものであれば特に制限は無く、例えば、全卵、卵白、卵黄等の卵タンパク、脱脂乳、脱脂粉乳、全脂肪乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、ホエータンパク、カゼインナトリウム等の乳タンパク、大豆タンパク、小麦タンパク、えんどうタンパク、とうもろこしタンパク等の植物性タンパク、ゼラチン等の動物性タンパク等が挙げられる。これらタンパク質の中でも、植物性タンパクが好ましく、大豆タンパク、とうもろこしタンパクがより好ましい。これらタンパク質は、いずれか1種のみを用いても良いし、2種以上を任意に組み合わせて用いても良い。
本発明に用いられるタンパク質の形態に特に制限はないが、粉末状のマスキング剤の調製が容易であるため、粉末状のものが好ましい。
本発明に用いられるタンパク質としては、SUPRO 710(商品名;粉末状大豆タンパク;デュポン社製)、SUPRO XT-219D(商品名;粉末状大豆タンパク;デュポン社製)、小林ツェインDP-N(商品名;とうもろこし蛋白;小林香料社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明で用いられるHLBが5未満の乳化剤は、食品用として使用される乳化剤であって、アトラス法により計算されたHLB値(以下、単に「HLB」という)が5未満、好ましくは4未満、更に好ましくは3未満、更に好ましくは2未満のものである。
食品用として使用される非イオン性の界面活性剤は親水基と親油基のバランスが重要であることから、その性質を表わす方法としてGriffinの発表したHLBが一般に用いられている。GriffinはHLBを0~20と規定し、分子中の親水基部分の分子量の割合が0.5である時、そのHLBを10とした。ただし、一般に工業製品として製造・販売されている食品用乳化剤は純品ではなく混合物であり、Griffin式でHLBを求めることは実際上不可能であることから、それらのHLBは、通常アトラス法により計算される。アトラス法による計算式を以下に示す。
HLB=20×(1-S/A)
S:多価アルコール脂肪酸エステルのけん化価
A:原料脂肪酸の中和価
尚、けん化価及び中和価は、例えば「基準油脂分析試験法(1)」((社)日本油化学協会、1996年)に記載の方法等に基づき測定できる。
本発明に用いられる乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン等であってHLBが5未満のものが挙げられる。ここで、グリセリン脂肪酸エステルには、グリセリンと脂肪酸のエステルの他、例えば、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が含まれ、該グリセリン有機酸脂肪酸エステルには、例えば、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル等が含まれる。また、該ポリグリセリン脂肪酸エステルには、例えば、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル等が含まれる。これら乳化剤の中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル)、グリセリン有機酸脂肪酸エステル(例えば、グリセリン酢酸脂肪酸エステル)、ショ糖脂肪酸エステルが好ましい。これら乳化剤は、いずれか1種のみを用いても良いし、2種以上を任意に組み合わせて用いても良い。
本発明に用いられる乳化剤の形態に特に制限はないが、例えば、粉末状、液状又はペースト状のものが挙げられ、本発明の効果が十分に発揮される観点から、液状又はペースト状のものが好ましい。
本発明に用いられる乳化剤としては、ポエムPR-100(商品名;ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル;液状;HLB0.5;理研ビタミン社製)、ポエムG-002(商品名;グリセリン酢酸脂肪酸エステル;液状;HLB0;理研ビタミン社製)、リョートーシュガーエステルS-170(商品名;ショ糖脂肪酸エステル;粉末状;HLB約1;三菱化学フーズ社製)等が商業的に販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明の野菜加工食品用不快臭マスキング剤(以下、単に「マスキング剤」ともいう)は、タンパク質及びHLBが5未満の乳化剤を含有する。該マスキング剤は、タンパク質及びHLBが5未満の乳化剤を自体公知の方法により混合し、製剤化したものである。製剤化の際は、液状又はペースト状の乳化剤を用いる場合は、予め乳化剤を40~90℃に加温して粘度を低減することが混合の均一性が高まる観点から好ましい。
本発明のマスキング剤100質量%中のタンパク質及びHLBが5未満の乳化剤の含有量は、タンパク質が50.0~99.0質量%、好ましくは80.0~99.0質量%、より好ましくは90.0~99.0質量%、更に好ましくは92.0~98.0、HLBが5未満の乳化剤が0.1~20.0質量%、好ましくは1.0~10.0質量%、より好ましくは2.0~8.0質量%である。また、本発明のマスキング剤中のタンパク質及びHLBが5未満の乳化剤の配合比率は、質量比(タンパク質:HLBが5未満の乳化剤)で99.9:0.1~50.0:20.0、好ましくは99.9:0.1~80.0:20.0、より好ましくは99.0:1.0~90.0:10.0、更に好ましくは98.0:2.0~92.0:8.0である。
本発明のマスキング剤の形態に特に制限はなく、例えば、粉末状、液状又はペースト状等が挙げられるが、安定性や使用の簡便さの面から粉末状が好ましい。
本発明のマスキング剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で上記タンパク質及びHLBが5未満の乳化剤以外のその他の物質、例えば、賦形剤(例えば、デキストリン、乳糖等)、基礎調味料(例えば、食塩、砂糖等)、旨味調味料(L-グルタミン酸ナトリウム等)、タンパク加水分解物、食用エキス(例えば、畜肉エキス、野菜エキス、酵母エキス等)、香辛料、節粉、野菜(例えば、粉末野菜等)、果実(例えば、粉末果実等)、動植物油脂(例えば、粉末動植物油脂)、リン酸カリウム等のリン酸塩、クエン酸ナトリウム等のクエン酸塩、グルコン酸ナトリウム等のグルコン酸塩、色素等を配合しても良い。
本発明のマスキング剤は、野菜加工食品の喫食時に感じられる野菜に由来する不快臭を低減する用途に用いられる。野菜に由来する不快臭には、野菜自体の青臭さの他、野菜加工食品の製造時又は製造後に加熱調理することにより増加する青臭さや、加熱調理により発生する特異臭(即ち、野菜本来の青臭さとは異なる不快臭)が含まれる。
本発明が対象とする野菜加工食品としては、野菜を原料としてそれを加工してなる食品であれば特に制限はないが、野菜の含有量が比較的多く、野菜に由来する不快臭を感じやすい加工食品が好ましい。そのような加工食品としては、例えば、カット野菜、冷凍野菜、野菜ジュース、野菜ピューレ、野菜サラダ、野菜いため、その他野菜を原料とするスープ、ポタージュ、シチュー、煮物等が挙げられる。
上記野菜加工食品の原料となる野菜としては、一般に食用に供されるものであれば特に制限はなく、例えば、キャベツ、レタス、白菜、小松菜、ホウレンソウ、水菜等の葉菜類、大根、ニンジン、カブ、レンコン等の根菜類、トマト、キュウリ、ピーマン、カボチャ、インゲン、ゴーヤ、ズッキーニ等の果菜類、もやし、かいわれ大根等の発芽野菜、長ねぎ、玉ねぎ、ショウガ、ニンニク、アスパラガス等の茎菜類、ブロッコリー、カリフラワー、ミョウガ等の花菜類等が挙げられる。
本発明のマスキング剤の使用方法としては、本発明のマスキング剤が野菜に接触するよう野菜加工食品に添加されていれば特に制限はなく、野菜加工食品に本発明のマスキング剤を直接添加する方法や、本発明のマスキング剤の水分散液に野菜を浸漬する方法等が挙げられる。また、添加の時期に特に制限はなく、野菜加工食品の製造前、製造中又は製造後(例えば、喫食前又は喫食中)のいずれであっても良い。
本発明のマスキング剤の添加量は、野菜の種類、不快臭の強さ及び質、野菜加工食品の製造方法並びに目的とするマスキング効果の程度等により異なるため一様ではないが、例えば、野菜加工食品に直接添加する場合、野菜100質量部に対して、0.01~10.0質量部、好ましくは0.5~5.0質量部、更に好ましくは1.0~3.0質量部である。本発明のマスキング剤の水分散液に野菜を浸漬する場合、該水分散液100質量%中、本発明のマスキング剤の含有量が0.1質量%~20.0質量%、好ましくは0.5質量%~10.0質量%、更に好ましくは1.0質量%~5.0質量%である。
上記野菜加工食品は、本発明のマスキング剤を野菜に接触させること以外は、通常の野菜加工食品と同様の原料を用い、慣用の装置を用いて、常法により製造することができる。
本発明は、本発明のマスキング剤を野菜に接触させる工程を含む野菜加工食品の不快臭をマスキングする方法を包含する。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[マスキング剤の製造]
(1)原材料
1)タンパク質
1-1)大豆タンパク(商品名:SUPRO 710;粉末状;デュポン社製)
1-2)とうもろこしタンパク(商品名:小林ツェインDP-N;粉末状;小林香料社製)
2)乳化剤
2-1)ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR-100;液状;HLB0.5;理研ビタミン社製)
2-2)グリセリン酢酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムG-002;液状;HLB0;理研ビタミン社製)
2-3)ショ糖脂肪酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルS-170;粉末状;HLB約1;三菱化学フーズ社製)
2-4)ポリグリセリンステアリン酸エステル(商品名:ポエムJ-2081V;HLB6.0;粉末状;理研ビタミン社製)
2-5)ポリグリセリンラウリン酸エステル(商品名:ポエムJ-0021;HLB15.5;ペースト状;理研ビタミン社製)
(2)マスキング剤の配合
上記原材料を用いて作製したマスキング剤1~9の配合組成を表1に示した。この内、マスキング剤1~4は本発明に係る実施例であり、マスキング剤5~9はそれらに対する比較例である。
Figure 0007217119000001
(3)マスキング剤の製造方法
表1に示した配合割合に従って原材料の合計が200gとなるように量りとり、フードプロセッサー(型式:MK-K48P;パナソニック社製)に入れ、1分間均一になるように撹拌及び混合し(フードプロセッサーの回転数:2,900rpm)、マスキング剤1~6を得た。尚、撹拌及び混合では、液状及びペースト状の乳化剤は、予め50℃に加温したものを用いた。また、マスキング剤7~9は、原材料が1種類のみであるため、当該原材料そのものをマスキング剤とした。
[マスキング剤の評価]
(1)キャベツピューレの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
ハンドブレンダー(型式:MQ500;デロンギ・ジャパン社製)にキャベツ50g及び水50gを仕込み、通常スイッチを押下して60秒間粉砕し(ブレンダ―の回転数:12,800rpm)、キャベツピューレを調製した。得られたキャベツピューレ100gにマスキング剤(1~8のうちいずれか)各2gを添加してスパチュラで均一になるように攪拌及び混合し、試験区1~8とした。また、試験区1において、マスキング剤1を2g添加したことに替えて、マスキング剤9を0.1g添加したこと以外は、試験区1と同様に実施し、試験区9とした。また、試験区1において、マスキング剤1を2g添加したことに替えて、大豆タンパク(商品名:SUPRO 710;粉末状;デュポン社製)1.9g及びポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR-100;液状;HLB0.5;理研ビタミン社製)0.1g(即ち、マスキング剤1の原材料)をそのまま添加したこと以外は、試験区1と同様に実施し、試験区10とした。これらのキャベツピューレについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤を添加していないキャベツピューレを基準(対照)とし、青臭さ及び特異臭について官能試験を行った。試験では、各キャベツピューレを電子レンジ(型式:ER-H3;東芝社製)で600W・1分間加熱してから表2に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表3に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000002
Figure 0007217119000003
表3の結果から明らかなように、マスキング剤1~4を添加した試験区1~4では、いずれの評価項目においても「○」以上の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤5~9を添加した試験区5~9及びマスキング剤1に替えて該マスキング剤1の原材料を製剤化せずに添加した試験区10では、いずれの評価項目においても「△」以下の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。
(2)もやしピューレの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
ハンドブレンダー(型式:MQ500;デロンギ・ジャパン社製)にもやし50g及び水50gを仕込み、通常スイッチを押下して60秒間粉砕し(ブレンダ―の回転数:12,800rpm)、もやしピューレを調製した。得られたもやしピューレ100gにマスキング剤(1、2、3及び7のうちいずれか)各2gを添加してスパチュラで均一になるように攪拌及び混合し、試験区11~14とした。また、試験区11において、マスキング剤1を2g添加したことに替えて、マスキング剤9を0.1g添加したこと以外は、試験区11と同様に実施し、試験区15とした。また、これらのもやしピューレについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤を添加していないもやしピューレを基準(対照)とし、青臭さ及び特異臭について官能試験を行った。試験では、各もやしピューレを電子レンジ(型式:ER-H3;東芝社製)で600W・1分間加熱してから表4に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表5に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000004
Figure 0007217119000005
表5の結果から明らかなように、マスキング剤1、2及び3を添加した試験区11~13では、いずれの評価項目においても「○」以上の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤7及び9を添加した試験区14及び15では、いずれの評価項目においても「△」以下の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。
(3)トマトピューレの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
ハンドブレンダー(型式:MQ500;デロンギ・ジャパン社製)にトマト50g及び水50gを仕込み、通常スイッチを押下して60秒間粉砕し(ブレンダ―の回転数:12,800rpm)、トマトピューレを調製した。得られたトマトピューレ100gにマスキング剤(1、2、3、6及び7のうちいずれか)各2gを添加してスパチュラで均一になるように攪拌及び混合し、試験区16~20とした。また、試験区16において、マスキング剤1を2g添加したことに替えて、マスキング剤9を0.1g添加したこと以外は、試験区16と同様に実施し、試験区21とした。これらのトマトピューレについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤を添加していないトマトピューレを基準(対照)とし、青臭さ及び特異臭について官能試験を行った。試験では、各トマトピューレを電子レンジ(型式:ER-H3;東芝社製)で600W・1分間加熱してから表6に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表7に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000006
Figure 0007217119000007
表7の結果から明らかなように、マスキング剤1、2及び3を添加した試験区16~18では、いずれの評価項目においても「○」の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤6、7及び9を添加した試験区19~21では、いずれかの評価項目において「△」以下の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。
(4)玉ねぎピューレの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
ハンドブレンダー(型式:MQ500;デロンギ・ジャパン社製)に玉ねぎ50g及び水50gを仕込み、通常スイッチを押下して60秒間粉砕し(ブレンダ―の回転数:12,800rpm)、玉ねぎピューレを調製した。得られた玉ねぎピューレ100gにマスキング剤(1、2、3、6及び7のうちいずれか)各2gを添加してスパチュラで均一になるように攪拌及び混合し、試験区22~26とした。また、試験区22において、マスキング剤1を2g添加したことに替えて、マスキング剤9を0.1g添加したこと以外は、試験区22と同様に実施し、試験区27とした。これらの玉ねぎピューレについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤を添加していない玉ねぎピューレを基準(対照)とし、青臭さ及び特異臭について官能試験を行った。試験では、各玉ねぎピューレを電子レンジ(型式:ER-H3;東芝社製)で600W・1分間加熱してから表8に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表9に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000008
Figure 0007217119000009
表9の結果から明らかなように、マスキング剤1、2及び3を添加した試験区22~24では、いずれの評価項目においても「○」以上の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤6、7及び9を添加した試験区25~27では、いずれの評価項目においても「△」以下の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。
(5)カットキャベツの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
30mm巾にカットしたキャベツ100gをマスキング剤(1、3、6及び7のうちいずれか)の1質量%水分散液(25℃)1Lに10分間浸漬処理した。浸漬処理したカットキャベツを水道水1Lに加え、25℃で60秒間攪拌することにより洗浄した。洗浄したカットキャベツをざるに上げ1分間水切り処理を行い、カットキャベツ100gを調製し、試験区28~31とした。これらのカットキャベツについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤の1質量%水分散液に浸漬処理しなかったこと以外は試験区28~31と同様に調製したカットキャベツを基準(対照)とし、青臭さ及び特異臭について官能試験を行った。試験では、各カットキャベツを電子レンジ(型式:ER-H3;東芝社製)で600W・1分間加熱してから表10に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表11に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000010
Figure 0007217119000011
表11の結果から明らかなように、マスキング剤1及び3を添加した試験区28及び29では、いずれの評価項目においても「○」の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤6及び7を添加した試験区30~31では、いずれかの評価項目において「△」の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。
(6)カットレタスの不快臭マスキング効果についての官能評価試験
30mm巾にカットしたレタス100gをマスキング剤(1、3、6及び7のうちいずれか)の1質量%水分散液(25℃)1Lに10分間浸漬処理した。浸漬処理したカットレタスを水道水1Lに加え、25℃で60秒間攪拌することにより洗浄した。洗浄したカットレタスをざるに上げ1分間水切り処理を行い、カットレタス100gを調製し、試験区32~35とした。これらのカットレタスについて不快臭のマスキング効果を評価するため、マスキング剤の1質量%水分散液に浸漬処理しなかったこと以外は試験区32と同様に調製したカットレタスを基準(対照)とし、青臭さについて官能試験を行った。試験では、電子レンジ等による加熱は行わずに各カットレタスを表12に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表13に示す。
◎:平均値1.5未満
〇:平均値1.5以上2.5未満
△:平均値2.5以上3.5未満
×:平均値3.5以上
Figure 0007217119000012
Figure 0007217119000013
表13の結果から明らかなように、マスキング剤1及び3を添加した試験区32及び33では、青臭さにおいて「○」の結果を得たことから、本発明のマスキング剤は、野菜由来の不快臭のマスキング効果に優れていることが分かった。これに対し、比較例のマスキング剤6及び7を添加した試験区34及び35では、青臭さにおいて「△」の結果であり、マスキング効果が十分ではなかった。

Claims (3)

  1. (a)粉末状の大豆タンパク又は粉末状のとうもろこしタンパク及び(b)HLBが5未満の乳化剤を含有する野菜加工食品用不快臭マスキング剤。
  2. (b)HLBが5未満の乳化剤がポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1記載の野菜加工食品用不快臭マスキング剤。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の野菜加工食品用不快臭マスキング剤を野菜に接触させる工程を含む野菜加工食品の不快臭をマスキングする方法。
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