本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、及びスイッチング作用の少なくとも1つを有するトランジスタのチャネル形成領域を構成し得る場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。また、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタをSiトランジスタと記載する場合がある。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
(実施の形態1)
本実施の形態では、開示する発明の一態様に係る半導体装置の回路構成、動作方法、及び作製方法について、説明する。なお、以下の記載において、例えば、“[x,y]”は第x行第y列の要素を意味し、“[z]”は、第z行あるいは第z列の要素を意味する。特に行や列を指定する必要がないときは、これらの表記は省略される。
<回路構成例>
はじめに、半導体装置の一例であるNANDメモリ素子の回路構成について、図1(A)を参照して、説明する。図1(A)には、1ページのNANDメモリ素子の回路図を示している。1ページのNANDメモリ素子は、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]のメモリセルと、それらを制御するための配線WL[1]乃至配線WL[n]と、配線BL及び配線SLと、そのページを選択するためのトランジスタSTr及びトランジスタBTrと、トランジスタSTrを制御するための配線SSLと、トランジスタBTrを制御するための配線BSLと、を有する。なお、配線WLは後述するメモリセルMCのセルトランジスタの制御ゲート(本明細書等では、単にゲートと言い換える場合がある。)に電位を与える配線として機能し、配線SL及び配線BLは後述するメモリセルMCのセルトランジスタの第1端子及び/又は第2端子に電位を与える配線として機能する場合がある。
それぞれのメモリセルMCは、セルトランジスタCTrを有する。一般的には、セルトランジスタは、ノーマリーオン特性で動作するトランジスタであり、制御ゲートと、電荷蓄積層と、を有する。電荷蓄積層は、トンネル絶縁膜を介して、チャネル形成領域と重畳する領域に設けられ、制御ゲートは、ブロッキング膜を介して、電荷蓄積層と重畳する領域に設けられる。セルトランジスタは、制御ゲートに書き込み電位を印加し、かつセルトランジスタの第1端子、又は第2端子の一方に所定の電位を与えることによってトンネル電流が発生して、当該セルトランジスタのチャネル形成領域から電荷蓄積層に電子が注入される。これにより、電荷蓄積層に電子が注入されたセルトランジスタでは、しきい値電圧が高くなる。なお、電荷蓄積層の代わりとして、浮遊ゲートを用いてもよい。NANDメモリ素子はこの原理を利用した半導体装置であり、詳細な動作原理については後述する。
セルトランジスタCTrの第1端子は、回路構成的には、隣接するメモリセルMCのセルトランジスタCTrの第2端子と直列に、電気的に接続されている。つまり、図1(A)に示す回路構成は、セルトランジスタCTrがn個、直列に電気的に接続された構成となっている。加えて、メモリセルMC[1]のセルトランジスタCTrの第2端子は、トランジスタSTrの第1端子と電気的に接続され、メモリセルMC[n]のセルトランジスタCTrの第1端子は、トランジスタBTrの第1端子と電気的に接続されている。そして、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]のそれぞれのセルトランジスタCTrの制御ゲートは、配線WL[1]乃至配線WL[n]の各々と電気的に接続されている。トランジスタSTrの第2端子は、配線SLと電気的に接続され、トランジスタSTrのゲートは、配線SSLと電気的に接続されている。トランジスタBTrの第2端子は、配線BLと電気的に接続され、トランジスタBTrのゲートは、配線BSLと電気的に接続されている。
セルトランジスタCTrのチャネル形成領域は、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、シリコンカーバイド(SiC)、実施の形態3で説明する金属酸化物などのいずれか一、又は上記から選ばれた複数の材料を有することが好ましい。特に、当該チャネル形成領域において、インジウム、元素M(元素Mとしては、例えば、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、錫など)、亜鉛から一、又は複数選ばれた金属酸化物が含まれる場合、当該金属酸化物は、ワイドギャップ半導体として機能することがあり、当該金属酸化物がチャネル形成領域に含まれているセルトランジスタは、オフ電流が非常に低い特性を有する。つまり、オフ状態となっているセルトランジスタCTrにおけるリーク電流を低くすることができるため、半導体装置の消費電力を低減することができる場合がある。また、トランジスタSTr、トランジスタBTrのそれぞれのチャネル形成領域も、上述の金属酸化物を有することができる。
また、トランジスタSTr及び/又はトランジスタBTrのチャネル形成領域は、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域と異なる構成にすることができる。例えば、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域に前述した金属酸化物が含まれる材料を適用し、トランジスタSTr及び/又はトランジスタBTrのチャネル形成領域にシリコンが含まれる材料を適用することができる。
なお、本発明の一態様は、図1(A)に示す半導体装置に限定されない。本発明の一態様は、場合によって、状況に応じて、又は、必要に応じて、図1(A)に示す半導体装置を適宜変更した回路構成とすることができる。例えば、本発明の一態様は、図1(B)に示すとおり、セルトランジスタCTrにバックゲートを設けた半導体装置としてもよい。なお、図1(B)に図示している半導体装置は、図1(A)に図示している半導体装置の構成に加え、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有するセルトランジスタCTrにバックゲートを設けて、当該バックゲートのそれぞれに配線BGLが電気的に接続された構成となっている。図1(B)に示す半導体装置は、配線BGLがメモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有するセルトランジスタCTrのバックゲートのそれぞれと電気的に接続されている構成でなく、当該バックゲートに対してそれぞれ独立に電気的に接続して、それぞれ互いに異なった電位を供給する構成としてもよい。なお、図1(B)に示す半導体装置の動作例については、後述する。
ところで、図1(A)、(B)に示す半導体装置の記憶容量を更に増やしたい場合、図1(A)、(B)に示す半導体装置をマトリクス状となるように並べて配置すればよい。例えば、図1(A)に示す半導体装置をマトリクス状となるように並べて配置した場合、その回路構成は、図2に示す構成となる。なお、本明細書等において、図2に示す複数のページのNANDメモリ素子を1ブロックのNANDメモリ素子と記載する。
図2に示す半導体装置は、図1(A)に示した半導体装置を1列としてm列(mは1以上の整数である。)並べて配置したもので、配線WLを同じ行のメモリセルMCと共有するように電気的に接続した構成となっている。つまり、図2に示す半導体装置は、n行m列のマトリクス状の半導体装置であり、メモリセルMC[1,1]乃至メモリセルMC[n,m]を有する。そのため、図2に示す半導体装置は、配線WL[1]乃至配線WL[n]と、配線BL[1]乃至配線BL[m]と、配線BSL[1]乃至配線BSL[m]と、配線SL[1]乃至配線SL[m]と、配線SSL[1]乃至配線SSL[m]と、によって、電気的に接続されている。具体的には、メモリセルMC[j,i](jは1以上n以下の整数であり、iは1以上m以下の整数である。)のセルトランジスタCTrの制御ゲートは、配線WL[j]と電気的に接続されている。配線SL[i]はトランジスタSTr[i]の第2端子と電気的に接続され、配線BL[i]はトランジスタBTrの第2端子と電気的に接続されている。
なお、図2は、メモリセルMC[1,1]、メモリセルMC[1,i]、メモリセルMC[1,m]、メモリセルMC[j,1]、メモリセルMC[j,i]、メモリセルMC[j,m]、メモリセルMC[n,1]、メモリセルMC[n,i]、メモリセルMC[n,m]、配線WL[1]、配線WL[j]、配線WL[n]、配線BL[1]、配線BL[i]、配線BL[m]、配線BSL[1]、配線BSL[j]、配線BSL[n]、配線SL[1]、配線SL[i]、配線SL[m]、配線SSL[1]、配線SSL[i]、配線SSL[m]、セルトランジスタCTr、トランジスタBTr[1]、トランジスタBTr[i]、トランジスタBTr[m]、トランジスタSTr[1]、トランジスタSTr[i]、トランジスタSTr[m]のみ図示しており、それ以外の配線、素子、記号、及び符号は省略している。
また、図1(B)に示した半導体装置を1列としてm列(mは1以上の整数である。)並べて配置したものを、図3に示す。なお、図3に示す半導体装置は、全てのメモリセルMCが有するそれぞれのトランジスタにバックゲートを設けた構成となっており、そのため、図3に示す半導体装置は、それぞれのバックゲートと電気的に接続するための配線BGL[1]乃至配線BGL[m]を有する。なお、図3に示す半導体装置については、図2に示す半導体装置の説明の記載を参酌する。
図2、図3に示した半導体装置は、それぞれ図1(A)、(B)をマトリクス状に並べて配置した構成となっているが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によって、状況に応じて、又は必要に応じて、回路構成を変更することができる。例えば、図2、図3では、トランジスタBTr[1]乃至トランジスタBTr[m]を制御するための配線として、それぞれ配線BSL[1]乃至配線BSL[m]を図示したが、1本の配線としてトランジスタBTr[1]乃至トランジスタBTr[m]のそれぞれのゲートと電気的に接続する構成としてもよい。同様に、トランジスタSTr[1]乃至トランジスタSTr[m]を制御するための配線も、配線SSL[1]乃至配線SSL[m]でなく、1本の配線としてトランジスタSTr[1]乃至トランジスタSTr[m]のそれぞれのゲートと電気的に接続する構成としてもよい。
<動作方法例>
次に、図1(A)、(B)に示した半導体装置の動作方法の一例について、図4(A)(B)、図5(A)(B)を用いて、説明する。なお、本発明の一態様の半導体装置は、2値だけでなく、多値又はアナログ値のデータも扱うことができる場合がある。そのため、本動作方法の説明において、書き込み及び読み出しに扱うデータは、2値に限定されないものとする。
また、以下の説明で用いられる低レベル電位、高レベル電位は、特定の電位を意味するものではなく、配線が異なれば、具体的な電位も異なる場合がある。例えば、配線BSLに印加される低レベル電位、高レベル電位のそれぞれは、配線BLに印加される低レベル電位、高レベル電位と異なる電位であってもよい。
電位VPGMは、セルトランジスタCTrの制御ゲートに印加することでセルトランジスタCTrの電荷蓄積層に電子を注入することができる電位であり、電位VPSは、セルトランジスタCTrの制御ゲートに印加することでセルトランジスタCTrをオン状態にすることができる電位である。
また、本動作方法例において、図1(B)に示した配線BGLには、特に断らない限り、セルトランジスタCTrが正常に動作する範囲内の電位があらかじめ印加されているものとする。そのため、図1(A)、(B)に示す半導体装置の動作は、互いに同様に考えることができる。
<<書き込み動作>>
図4(A)は、半導体装置にデータを書き込む動作例を示したタイミングチャートである。図4(A)のタイミングチャートは、配線WL[p](pは1以上n以下の整数である。)、配線WL[j](ここでのjは、1以上n以下であり、かつpでない整数である。)、配線BSL、配線SSL、及び配線BLの電位の大きさの変化を示している。なお、図4(A)のタイミングチャートは、メモリセルMC[p]にデータを書き込む動作例を示している。
時刻T10以前において、配線BLには、低レベル電位が供給されている。
また、時刻T10から時刻T13までの間において、配線SSLには、常に低レベル電位が供給されている。これにより、トランジスタSTrのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタSTrがオフ状態となる。
時刻T10から時刻T11までの間において、配線BSLには高レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTrのゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタBTrがオン状態となる。また、トランジスタBTrがオン状態となることによって、メモリセルMC[n]のセルトランジスタCTrの第1端子に、配線BLから供給された低レベル電位が印加される。
時刻T11から時刻T12までの間において、配線WL[j]には電位VPSが供給される。これにより、メモリセルMC[j]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに電位VPSが印加される。このとき、メモリセルMC[n]において、セルトランジスタCTrの第1端子に、配線BLから供給された低レベル電位が印加されているため、メモリセルMC[n]が有するセルトランジスタCTrがオン状態となる。また、これにより、メモリセルMC[n-1]のセルトランジスタCTrの第1端子に、配線BLから供給された低レベル電位が印加されることになる。つまり、メモリセルMC[j]が有するセルトランジスタCTrが順次オン状態となる。
また、時刻T11から時刻T12までの間において、配線WL[p]には、電位VPGMが供給される。これにより、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに電位VPGMが印加される。また、前述の動作により、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrの第1端子に配線BLから供給された低レベル電位が印加されているため、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrのチャネル形成領域から電荷蓄積層に電子が注入される。これにより、メモリセルMC[p]へのデータの書き込みが行われる。なお、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrのチャネル形成領域から電荷蓄積層に電子が注入されることによって、セルトランジスタCTrのしきい値電圧が上昇する。
時刻T12までにおいて、配線BLから供給された低レベル電位が、トランジスタSTrの第1端子にまでに印加されたものとする。時刻T12から時刻T13までの間では、配線WL[j]、及び配線WL[p]に低レベル電位が印加される。
時刻T13以降において、配線BSLに低レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTrのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタBTrがオフ状態となる。また、図4(A)のタイミングチャートには図示していないが、このとき、配線BSLに低レベル電位を供給せず、配線BLの電位を高レベル電位とすることによって、トランジスタBTrをオフ状態にすることができる。
以上の動作により、図1(A)、(B)に示した半導体装置に対して、データを書き込むことができる。
<<読み出し動作>>
図4(B)は、半導体装置からデータを読み出す動作例を示したタイミングチャートである。図4(A)のタイミングチャートは、配線WL[p]、配線WL[q](qは、1以上n以下であり、かつpでない整数である。)、配線WL[j](ここでのjは、1以上n以下であり、かつp及びqでない整数である。)、配線BSL、配線SSL、配線SLの電位の大きさの変化を示し、配線SL‐配線BL間に流れる電流としてIREADの大きさの変化を示している。なお、図4(B)のタイミングチャートは、メモリセルMC[p]及びメモリセルMC[q]からデータを読み出す動作例を示している。そして、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されており、メモリセルMC[q]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されていないものとする。
時刻T20以前において、配線SLには、低レベル電位が供給されている。
時刻T20から時刻T21までの間において、配線BSL及び配線SSLには高レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオン状態となる。また、トランジスタSTrがオン状態となることによって、メモリセルMC[1]のセルトランジスタCTrの第2端子に配線SLから供給された低レベル電位が印加される。
時刻T21から時刻T22までの間において、配線WL[q]及び配線WL[j]には電位VPSが供給される。これにより、メモリセルMC[q]及びメモリセルMC[j]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに電位VPSが印加される。このとき、メモリセルMC[q]及び/又はメモリセルMC[j]のセルトランジスタCTrの第2端子に、配線SLから供給された低レベル電位が印加されている場合、そのセルトランジスタCTrはオン状態となる。
一方、時刻T21から時刻T22までの間において、配線WL[p]には、低レベル電位が供給される。これにより、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに低レベル電位が印加される。また、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されているため、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrのしきい値電圧が上昇している。以上の理由により、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrはオフ状態となり、配線SL‐配線BL間に電流は流れない。このとき、配線BLに流れる電流量を計測して、配線SL‐配線BL間に電流が流れないことを示すことによって、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されていることがいえる。
時刻T22から時刻T23までの間において、配線WL[p]、配線WL[q]、配線WL[j]のそれぞれに低レベル電位が供給される。これにより、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有するそれぞれのセルトランジスタCTrの制御ゲートに低レベル電位が印加される。
時刻T23から時刻T24までの間において、配線WL[j]には電位VPSが供給される。これにより、メモリセルMC[j]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに電位VPSが印加される。このとき、メモリセルMC[j]のセルトランジスタCTrの第1端子に、配線SLから供給された低レベル電位が印加されている場合、そのセルトランジスタCTrはオン状態となる。
また、時刻T23から時刻T24までの間において、配線WL[p]には、電位VPSが供給される。これにより、メモリセルMC[p]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに電位VPSが印加される。ところで、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されているため、メモリセルMC[p]のセルトランジスタCTrのしきい値電圧が上昇しているが、セルトランジスタCTrの制御ゲートには電位VPSが印加されているため、本動作例では、セルトランジスタCTrは実質的にオン状態となるものとする。
そして、時刻T23から時刻T24までの間において、配線WL[q]には低レベル電位が供給される。これにより、メモリセルMC[j]が有するセルトランジスタCTrの制御ゲートに低レベル電位が印加される。メモリセルMCが有するセルトランジスタCTrは、ノーマリーオン特性で動作するため、メモリセルMC[j]のセルトランジスタCTrの第1端子に、配線SLから供給された低レベル電位が印加されていても、そのセルトランジスタCTrはオン状態となる。
つまり、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有するそれぞれのセルトランジスタCTrがオン状態となっているため、それぞれのソース‐ドレイン間に電流が流れる。つまり、このとき、配線BLに流れる電流量を計測して、配線SL‐配線BL間に電流が流れていることを示すことによって、メモリセルMC[q]のセルトランジスタCTrの電荷蓄積層には電子が注入されていないことがいえる。
時刻T24から時刻T25までにおいて、配線WL[p]、配線WL[q]、配線WL[j]のそれぞれに低レベル電位が供給される。これにより、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有するそれぞれのセルトランジスタCTrの制御ゲートに低レベル電位が印加される。
時刻T25以降において、配線BSL及び配線SSLに低レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオフ状態となる。
つまり、メモリセルMCからデータを読み出す場合、当該のメモリセルMCのセルトランジスタCTrの制御ゲートに低レベル電位を印加し、それ以外のメモリセルMCのセルトランジスタCTrの制御ゲートに高レベル電位を印加して、配線SL‐配線BL間に流れる電流量を計測することによって、メモリセルMCに保持されているデータを読み出すことができる。
以上の動作により、図1(A)、(B)に示した半導体装置から、データの書き込み、及びデータの読み出しを行うことができる。
<<消去動作>>
図5(A)は、半導体装置に保持されたデータを消去する動作例を示したタイミングチャートである。図5(A)のタイミングチャートは、配線WL[j](ここでのjは、1以上n以下の整数である。)、配線BSL、配線SSL、配線BL、及び配線SLの電位の大きさの変化を示している。なお、一般的なNANDメモリ素子に対する消去動作は1ページ単位で行われており、本動作例もそれに従うものとする。但し、本発明の一態様はこれに限定せず、例えば、1ブロック単位などで消去動作を行ってもよい。
時刻T30以前において、配線BL及び配線SLには、低レベル電位が供給されている。
また、時刻T30から時刻T33までの間において、配線WL[j]には、常に低レベル電位が供給されている。
時刻T30から時刻T31までの間において、配線BSL及び配線SSLには高レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオン状態となる。また、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオン状態となることによって、メモリセルMC[1]が有するセルトランジスタCTrの第2端子に、配線SLから供給された低レベル電位が印加され、メモリセルMC[n]が有するセルトランジスタCTrの第1端子に、配線BLから供給された低レベル電位が印加される。
時刻T31から時刻T32までの間において、配線BL及び配線SLには、電位VERが供給される。なお、電位VERは、配線BL及び配線SLに流れる高レベル電位よりも高い電位としている。これによって、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有する全てのセルトランジスタCTrのチャネル形成領域の電位が上昇するため、各セルトランジスタCTrの電荷蓄積層に注入されている電子が、チャネル形成領域側に引き抜かれる。
時刻T32から時刻T33までの間において、配線BL及び配線SLには、低レベル電位が供給される。
時刻T33以降において、配線BSL及び配線SSLには低レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオフ状態となる。
以上の動作により、図1(A)、(B)に示した半導体装置から、データを消去することができる。
また、図1(B)に示す半導体装置において、配線BGLを用いることによって、上述した消去動作とは別の消去動作を行うことができる。その動作例について図5(B)に示す。
時刻T40以前において、配線BL及び配線SLには、低レベル電位が供給されている。
また、時刻T40から時刻T45までの間において、配線WL[j]には、常に低レベル電位が供給される。
時刻T40から時刻T41までの間において、配線BSL及び配線SSLには、低レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオフ状態となる。このため、トランジスタSTrの第2端子とトランジスタBTrの第1端子との間は、フローティング状態となる。
また、時刻T40から時刻T41までの間において、配線BGLには、電位VBGERが供給される。電位VBGERは、非常に高い電位とする。トランジスタSTrの第2端子とトランジスタBTrの第1端子との間はフローティング状態であり、配線BGLの電位がVBGERとなることで、メモリセルMC[1]乃至メモリセルMC[n]が有する全てのセルトランジスタCTrのチャネル形成領域の電位が容量結合によって昇圧される。そのため、各セルトランジスタCTrの電荷蓄積層に注入されている電子が、チャネル形成領域側に引き抜かれる。
時刻T41から時刻T42までの間において、配線BSL及び配線SSLには、高レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオン状態となる。
時刻T42から時刻T43までの間において、配線BLには、高レベル電位が供給される。これによって、セルトランジスタCTrの電荷蓄積層から引き抜いた電子を、配線BLに流すことができる。
時刻T43から時刻T44までの間において、配線BLには、低レベル電位が供給される。続いて、時刻T44において、配線BSL及び配線SSLには、低レベル電位が供給される。これにより、トランジスタBTr及びトランジスタSTrのそれぞれのゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタBTr及びトランジスタSTrがオフ状態となる。最後に、時刻T45以降において、配線BGLには、低レベル電位が供給される。
以上の動作のとおり、配線BGLを用いることでも、図1(B)に示した半導体装置から、データを消去することができる。
<構造例と作製方法例>
以下、本実施の形態の半導体装置の構造の理解を助けるため、その作製方法について説明する。
図6(A)、(B)、(C)は、図2又は図3の半導体装置の一部を示した模式図の一例である。図6(A)は当該半導体装置の一部の斜視図を示しており、図6(B)は、図6(A)の上面図を示している。更に、図6(C)は、図6(B)の一点鎖線A1‐A2に対応する断面図を示している。
当該半導体装置は、配線WLと、絶縁体(図6ではハッチングを図示していない領域)と、が積層された構造体を有する。
当該構造体に対して、絶縁体と、配線WLと、を一括で貫通するような開口部が形成されている。そして、配線WLが貫通された領域ARにメモリセルMCを設けるために、当該開口部に絶縁体と、導電体と、半導体と、が形成されている。なお、当該導電体は、メモリセルMCのセルトランジスタCTrのソース電極、又はドレイン電極として機能し、当該半導体は、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域として機能する。また、当該導電体を形成せず、当該半導体においてチャネル形成領域と低抵抗領域を形成して、当該低抵抗領域をセルトランジスタCTrのソース電極、又はドレイン電極として適用してもよい。図6(A)、(B)、(C)では、該開口部に絶縁体と、導電体と、半導体と、が形成されている領域を、領域HLとして図示している。特に、図6(A)において、構造体の内部に有する領域HLを破線で図示している。なお、メモリセルMCが有するトランジスタにバックゲートが設けられている場合、領域HLが有する当該導電体は、当該バックゲートと電気的に接続するための配線BGLとしても機能してよい。
つまり、図6(C)において、図1(A)、(B)のいずれかに示した半導体装置は領域SD1に形成され、図2、又は図3に示した半導体装置は領域SD2に形成されていることを示している。
ところで、配線WLが露出している領域TMは、配線WLに電位を与えるための接続端子として機能する。つまり、領域TMに配線を電気的に接続することによって、セルトランジスタCTrのゲートに電位を与えることができる。
なお、領域TMの形状は、図6に示した構成例に限定されない。本発明の一態様の半導体装置の構成は、例えば、図6に示す領域TM上に絶縁体が形成され、当該絶縁体に開口部が設けられ、当該開口部を埋めるように導電体PGが形成された構成としてもよい(図7(A)、(B)、(C))。なお、導電体PG上には、配線ERが形成されており、これによって、配線ERと、配線WLと、が電気的に接続される。なお、図7(A)において、構造体の内部に設けられる導電体PGを破線で図示しており、領域HLの破線を省略している。
以下の作製方法例1、及び作製方法例2では、領域ARにメモリセルMCを形成するための方法について説明する。
<<作製方法例1>>
図8乃至図19は、図1(A)に示す半導体装置の作製例を説明するための断面図、上面図、斜視図であり、特に、断面図は、セルトランジスタCTrのチャネル長方向について示している。また、図8乃至図19の断面図、上面図、及び斜視図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図8(A)に示すように、図1(A)の半導体装置は、基板(図示しない。)の上方に配置された絶縁体101Aと、絶縁体101A上に配置された犠牲層141Aと、犠牲層141A上に配置された絶縁体101Bと、絶縁体101B上に配置された犠牲層141Bと、犠牲層141B上に配置された絶縁体101Cと、を有する。なお、以後、これらの複数の犠牲層及び複数の絶縁体を有する積層体(以後の工程によっては、導電体等も含まれる。)を、積層体100と記載する。
なお、当該基板としては、例えば、絶縁体基板、半導体基板または導電体基板を用いればよい。絶縁体基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)、樹脂基板などがある。また、半導体基板としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムからなる化合物半導体基板などがある。さらには、前述の半導体基板内部に絶縁体領域を有する半導体基板、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板などがある。導電体基板としては、黒鉛基板、金属基板、合金基板、導電性樹脂基板などがある。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁体基板に導電体または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電体または絶縁体が設けられた基板、導電体基板に半導体または絶縁体が設けられた基板などがある。または、これらの基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子としては、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などがある。
また、基板として、可とう性基板を用いてもよい。なお、可とう性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可とう性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可とう性基板である基板に転置する方法もある。その場合には、非可とう性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。なお、基板として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。また、基板が伸縮性を有してもよい。また、基板は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板は、例えば、5μm以上700μm以下、好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは15μm以上300μm以下の厚さとなる領域を有する。基板を薄くすると、トランジスタを有する半導体装置を軽量化することができる。また、基板を薄くすることで、ガラスなどを用いた場合にも伸縮性を有する場合や、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有する場合がある。そのため、落下などによって基板上の半導体装置に加わる衝撃などを緩和することができる。即ち、丈夫な半導体装置を提供することができる。
可とう性基板である基板としては、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などを用いることができる。可とう性基板である基板は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可とう性基板である基板としては、例えば、線膨張率が1×10-3/K以下、5×10-5/K以下、または1×10-5/K以下である材質を用いればよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリルなどがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可とう性基板である基板として好適である。
本実施の形態で説明する作製例では、その工程中に加熱処理が含まれるため、基板としては、耐熱性の高い、且つ熱膨張率の低い材料を用いることが好ましい。
犠牲層141A、犠牲層141Bとしては、様々な材料を適用することができる。例えば、絶縁体として、窒化シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウムなどを用いてもよい。または、半導体として、シリコン、ガリウム、ゲルマニウムなどを用いてもよい。または、導体として、アルミニウム、銅、チタン、タングステン、タンタルなどを用いてもよい。つまり、犠牲層141A、犠牲層141Bとしては、他の部分で用いられる材料と、エッチング選択比が取れるような材料を用いればよい。
絶縁体101A乃至絶縁体101Cとして、水、又は水素などの不純物濃度が低減されている材料であることが好ましい。例えば、絶縁体101A乃至絶縁体101Cの水素の脱離量は、昇温脱離ガス分析法(TDS(Thermal Desorption Spectroscopy))において、50℃以上500℃以下までの範囲において、水素分子に換算した脱離量が、絶縁体101A乃至絶縁体101Cのいずれか一の面積当たりに換算して、2×1015molecules/cm2以下、好ましくは1×1015molecules/cm2以下、より好ましくは5×1014molecules/cm2以下であればよい。また、絶縁体101A乃至絶縁体101Cは、加熱により酸素が放出される絶縁体を用いて形成してもよい。但し、絶縁体101A乃至絶縁体101Cに適用できる材料は、上述の記載に限定されない。
絶縁体101A乃至絶縁体101Cとしては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウム、タンタルなどから一又は複数選ばれた材料を含む絶縁体を、単層で、又は積層で用いることができる場合がある。また、例えば、酸化シリコン又は酸化窒化シリコンを含む材料を用いることができる場合がある。但し、絶縁体101A乃至絶縁体101Cに適用できる材料は、上述の記載に限定されない。
なお、本明細書中において、酸化窒化シリコンとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。また、本明細書中において、酸化窒化アルミニウムとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化アルミニウムとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
次の工程では、図8(B)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、図8(A)に示す積層体100に対して、開口部191が形成される。
レジストマスクの形成は、例えば、リソグラフィ法、印刷法、インクジェット法等を適宜用いて行うことができる。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる場合がある。また、エッチング処理については、ドライエッチング法でもウェットエッチング法でもよく、両方を用いてもよい。
そして、図9(A)に示す工程では、エッチング処理などを用いて、開口部191の側面に有する絶縁体101A、絶縁体101B、絶縁体101Cのそれぞれ一部が除去されて、当該側面部に凹部195A、凹部195B、凹部195Cが形成される。ここでは、絶縁体101A、絶縁体101B、絶縁体101Cとしては、積層体100のうち、絶縁体101A、絶縁体101B、絶縁体101Cが選択的に除去されるような材料(犠牲層141A、犠牲層141Bよりもエッチングレートが高い材料)が適用されているものとする。
また、図8(B)に示す半導体装置の作製工程において、開口部191を形成した時に、自動的に凹部195A、凹部195B、凹部195Cが形成できる場合がある。
次の工程では、図9(B)に示すとおり、図9(A)に示す開口部191の側面、及び凹部195A、凹部195B、凹部195Cに、導電体135が成膜される。つまり、絶縁体101A乃至絶縁体101Cのそれぞれの側面に導電体135が成膜される。
後述する半導体151がシリコンを含む材料である場合、導電体135としては、例えば、後述する導電体134に適用できる材料であり、かつ導電体134に適用できる材料に半導体151に拡散させるための不純物(元素、又はイオン)が含まれていることが好ましい。詳しくは後述するが、本作製方法例において、セルトランジスタCTrをn型トランジスタとして構成する場合、当該不純物としてn型不純物(ドナー)を用いる。n型不純物としては、例えば、リン、ヒ素などを用いることができる。また、本作製方法例において、セルトランジスタCTrをp型トランジスタとする場合、当該不純物としてp型不純物(アクセプタ)を用いる。p型不純物としては、例えば、ボロン、アルミニウム、ガリウムなどを用いることができる。又は、シリサイドを形成できるような材料でもよい。例えば、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン、チタンなどでもよい。
又は、導電体135としては、導電率が高い材料でもよい。例えば、アルミニウム、銅、銀などでもよい。または、導電体135としては、耐熱性が高い材料でもよい。例えば、チタン、モリブデン、タングステン、タンタルなどでもよい。
また、後述する半導体151が金属酸化物を含む材料である場合、導電体135としては、例えば、導電体135の形成面上の領域に成膜された半導体151を低抵抗化させる役割を有する材料であることが好ましい。半導体151の低抵抗化については後述するが、導電体135としては、抵抗値が、2.4×103[Ω/sq]以下、好ましくは1.0×103[Ω/sq]以下である金属、金属元素を有する窒化物、または金属元素を有する酸化物を用いる。当該導電材料として、例えば、アルミニウム、ルテニウム、チタン、タンタル、タングステン、クロムなどの金属膜、Al-Ti窒化物、窒化チタンなどの金属元素を有する窒化膜、またはインジウム錫酸化物、In-Ga-Zn酸化物などの金属元素を有する酸化膜を用いることができる。
また、半導体151を低抵抗化させる役割を果たす材料であれば、導電体135は上述した導電材料に限定されない。例えば、導電体135の代替として、窒化シリコンなどの絶縁体を用いることができる場合がある。導電体135の代替として、窒化シリコンなどの絶縁体を用いた場合の半導体装置については、後述する。
次の工程では、図10(A)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、前述した凹部195A、凹部195B、凹部195Cのみに導電体135が残るように、開口部191に含まれる導電体135が除去される。このとき、犠牲層141A、犠牲層141Bが露出する程度にまで導電体135の除去が行われる。これによって、導電体135a、導電体135b、導電体135cが形成される。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
次に、図10(B)に示すとおり、開口部191の側面に対して、導電体135a、導電体135b、導電体135c、犠牲層141A、犠牲層141Bを覆うように半導体151を形成する。
半導体151として、シリコンを含む材料が適用されている場合、半導体151は導電体135a(導電体135b、導電体135c)に接することで、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に含まれる不純物(元素、イオンなど)が半導体151に拡散する場合がある。また、このとき、状況に応じて、又は、場合によっては、積層体100に対して熱処理を行うのが好ましい。つまり、半導体151の、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に接する表面、及び界面近傍に不純物領域が形成される。
導電体135a(導電体135b、導電体135c)に含まれている不純物がn型不純物(ドナー)の場合、半導体151の領域151b、又は半導体151の導電体135a(導電体135b、導電体135c)との界面近傍にn型の不純物領域が形成される場合がある。一方、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に含まれている不純物がp型不純物(アクセプタ)の場合、半導体151の領域151b、又は半導体151の導電体135a(導電体135b、導電体135c)との界面近傍にp型の不純物領域が形成される場合がある。つまり、これによって、半導体151の領域151b、又は半導体151の導電体135a(導電体135b、導電体135c)との界面近傍にキャリアが形成されて、領域151bが低抵抗化される場合がある。
また、熱処理を行うことで、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に含まれる導電性材料と半導体151に含まれる成分によって、半導体151の導電体135a(導電体135b、導電体135c)との界面近傍に金属シリサイドが形成される場合がある。この場合、金属シリサイドとして、図10(B)に化合物161A(化合物161B、化合物161C)を図示している。また、半導体151の、化合物161A(化合物161B、化合物161C)との界面近傍に不純物領域が形成される場合がある。
半導体151として、金属酸化物を含む材料が適用されている場合、半導体151と導電体135a(導電体135b、導電体135c)が接した状態で熱処理を行うことで、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に含まれる成分と半導体151に含まれる成分とによって、化合物161A(化合物161B、化合物161C)が形成されて、半導体151の領域151bが低抵抗化される場合がある。なお、少なくとも半導体151の、導電体135a(導電体135b、導電体135c)に接する表面、及び界面近傍が低抵抗化されていればよい。これは、半導体151と導電体135a(導電体135b、導電体135c)の界面、又は当該界面近傍に位置する半導体151中の酸素の一部が導電体135a(導電体135b、導電体135c)に吸収され、半導体151に酸素欠損が形成されて、領域151bが低抵抗化されるからと考えられる。
また、半導体151と、導電体135a(導電体135b、導電体135c)と、が接した状態で、窒素を含む雰囲気下において熱処理を行ってもよい。当該熱処理により、導電体135a(導電体135b、導電体135c)から、導電体135a(導電体135b、導電体135c)の成分である金属元素が半導体151へ、または半導体151の成分である金属元素が導電体135a(導電体135b、導電体135c)へと、拡散し、半導体151と、導電体135a(導電体135b、導電体135c)によって金属化合物が形成される場合がある。なお、その際、半導体151の金属元素と、導電体135a(導電体135b、導電体135c)の金属元素とが、合金化してもよい。半導体151の金属元素と、導電体135a(導電体135b、導電体135c)の金属元素とが、合金化することで、金属元素は、比較的安定な状態となるため、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
また、半導体151中の水素は、領域151bに拡散し、領域151bに存在する酸素欠損の中に入った場合、比較的安定な状態となる。また、領域151aに存在する酸素欠損中の水素は、250℃以上の熱処理によって、酸素欠損から抜け出し、領域151bに拡散し、領域151bに存在する酸素欠損の中に入り、比較的安定な状態となる。従って、熱処理によって、領域151bはより低抵抗化され、領域151aは高純度化(水、水素などの不純物の低減)されて、より高抵抗化される。
つまり、上述の作製方法によって、半導体151の領域151bは低抵抗領域として形成することができ、半導体151の領域151aはチャネル形成領域として形成することができる。なお、低抵抗領域である領域151bは、セルトランジスタCTrにおける第1端子、及び/又は第2端子に相当するため、上述の作製方法によって、直列に電気的に接続したセルトランジスタ間の電気抵抗を低くすることができる。
なお、上述の通り、半導体151に金属酸化物を含む材料が適用されている場合、当該金属酸化物については、実施の形態3で説明する。
次の工程では、図11(A)に示すとおり、残りの開口部191が埋まるように、半導体151の形成面に絶縁体102が成膜される。
絶縁体102としては、一例としては、酸素の透過を抑制する機能を有する絶縁性材料を用いることが好ましい。例えば、絶縁体102として、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウムなどを用いることが好ましい。このような絶縁体102を形成することで、半導体151の領域151aから酸素が脱離して、当該酸素が絶縁体102に拡散するのを防ぐことができる。これにより、半導体151の領域151aから酸素が脱離したことによる、半導体151の領域151aの低抵抗化を防ぐことができる。
また、絶縁体102としては、一例としては、酸素の透過する機能を有する絶縁性材料を用いることが好ましい。例えば、絶縁体102に酸素をドーピングし、酸素を拡散させることにより、半導体151に酸素を供給することができる。その結果、半導体151の領域151aの低抵抗化を防ぐことができる。
また、絶縁体102を複数積層して用いてもよい。例えば、図11(B)に示すように、半導体151と接する絶縁体102Aには、酸化シリコンを用い、絶縁体102Aと接する絶縁体102Bには、酸化アルミニウムや、酸化ハフニウムなどを用いてもよい。例えば、酸化アルミニウムをスパッタ法により成膜した場合、酸素が絶縁体102Aに供給される。絶縁体102Aに供給された酸素は、半導体151に供給される。その結果、半導体151の領域151aの低抵抗化を防ぐことができる。
また、絶縁体102としては、例えば、水、水素などの不純物などの透過を抑制する機能を有する絶縁性材料を用いることが好ましい。例えば、絶縁体102として、酸化アルミニウムなどを用いることができる。ただし、絶縁体102に適用できる材料は上述した材料に限定せず、絶縁体102としては、例えば、水、水素などの不純物濃度が低減された膜として、上述した絶縁体101A乃至絶縁体101Cに適用できる材料を用いることができる。
ところで、半導体装置が有するセルトランジスタにバックゲートを設ける場合、図11(A)、(B)でなく、図12に示す工程を行えばよい。図12に示す工程では、半導体151の形成面に絶縁体102が成膜され、残りの開口部191が埋まるように導電体134が成膜される。
このとき、導電体134は、図1(B)、図3に示す配線BGLとして機能する。
導電体134としては、例えば、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、インジウム、ルテニウムなどから選ばれた金属元素を1種以上含む材料を用いることができる。また、導電体134としては、リン等の不純物元素を含有させた多結晶シリコンに代表される、電気伝導度が高い半導体、ニッケルシリサイドなどのシリサイドも用いることができる。
また、導電体134として、例えば、半導体151に適用可能な金属酸化物に含まれる金属元素及び酸素を含む導電性材料を用いてもよい。また、前述した金属元素及び窒素を含む導電性材料を用いてもよい。例えば、窒化チタン、窒化タンタルなどの窒素を含む導電性材料を用いることができる。また、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、シリコンを添加したインジウム錫酸化物を用いることができる。また、窒素を含むインジウムガリウム亜鉛酸化物を用いることができる。このような材料を用いることで、周辺の絶縁体などから混入する水素を捕獲することができる場合がある。
また、導電体134としては、例えば、水または水素などの不純物の透過を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。例えば、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウムまたは酸化ルテニウムなどを用いることが好ましく、単層または積層とすればよい。
また、導電体134としては、上述した材料を複数積層した構成としてもよい。例えば、前述した金属元素を含む材料と、酸素を含む導電性材料と、を組み合わせた積層構造としてもよい。また、前述した金属元素を含む材料と、窒素を含む導電性材料と、を組み合わせた積層構造としてもよい。また、前述した金属元素を含む材料と、酸素を含む導電性材料と、窒素を含む導電性材料と、を組み合わせた積層構造としてもよい。また、導電体の周辺に接する絶縁体として過剰酸素領域を有する絶縁体を適用することで、導電体の絶縁体と接する領域において、酸素が拡散する場合がある。これにより、金属元素を含む材料と、酸素を含む導電性材料と、を組み合わせた積層構造を形成することができる場合がある。また、同様に、導電体の周辺に接する絶縁体として過剰窒素領域を有する絶縁体を適用することで、導電体の絶縁体と接する領域において、窒素が拡散する場合がある。これにより、金属元素を含む材料と、窒素を含む導電性材料と、を組み合わせた積層構造を形成することができる場合がある。
なお、図12に示す絶縁体102は、複数の絶縁体からなる積層の構成としてもよい。複数の絶縁体からなる積層の構成としては、例えば、図11(B)で述べた絶縁体102A、絶縁体102Bの積層の構成としてもよい(図示しない。)。
次の工程では、図13(A)に示すとおり、積層体100に対して、レジストマスク形成とエッチング処理などを行うことによって、スリット192が形成される。なお、本工程では、スリットではなく、代わりに開口部を形成してもよい。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
そして、図13(B)に示す工程では、エッチング処理などを用いて、スリット192の側面から犠牲層141A、犠牲層141Bが除去されて、積層体100に凹部196A、凹部196Bが形成される。
なお、凹部196A、凹部196Bは、図13(A)に示す半導体装置の作製工程の段階で、スリット192と一括で形成できる場合がある。
ところで、半導体151としてシリコンを有する材料を適用している場合、スリット192、凹部196A、凹部196Bの形成後に、凹部196A、凹部196Bに露出している半導体151の領域151aに対して、スリット192から不純物を供給する処理を行ってもよい。図14(A)では、不純物の供給処理10を領域151aに対して行っている工程を示している。なお、供給処理10を行っている最中は、半導体装置に対して熱処理を行うのが好ましい。なお、セルトランジスタCTrをn型トランジスタとする場合、半導体151の領域151aをp型のチャネル形成領域にするため、不純物としてp型不純物(アクセプタ)を用いる。p型不純物としては、例えば、ボロン、アルミニウム、ガリウムなどを用いることができる。また、セルトランジスタCTrをp型トランジスタとする場合、半導体151の領域151aをn型のチャネル形成領域にするため、不純物としてn型不純物(ドナー)を用いる。n型不純物としては、例えば、リン、ヒ素などを用いることができる。
また、半導体151として金属酸化物を有する材料を適用している場合、スリット192、凹部196A、凹部196Bの形成後に、凹部196A、凹部196Bに露出している半導体151の領域151aに対して、スリット192から酸素を供給する処理を行ってもよい。この場合、図14(A)に示す供給処理10は、酸素の供給処理となる。酸素を供給する処理としては、例えば、減圧状態で酸素を含むプラズマ処理、酸素雰囲気下における熱処理などが挙げられる。特に、酸素を含むプラズマ処理としては、例えばマイクロ波を用いた高密度プラズマを発生させる電源を有する装置を用いることが好ましい。
また、上述の通り、半導体151に不純物や酸素などを供給する処理において、スリット192から当該供給を行うのではなく、図14(B)に示すように、端子取り出し部から不純物や酸素などの供給を行ってもよい。図14(B)は、図14(A)に示す構造体の斜視図であり、図6、又は図7に示す半導体装置の作製工程の途中を示している。
次の工程では、図15(A)に示すとおり、図13(B)に示すスリット192の側面(絶縁体101A乃至絶縁体101Cのそれぞれの側面)、凹部196A、凹部196Bに、絶縁体103が成膜される。
絶縁体103は、セルトランジスタCTrのトンネル絶縁膜として機能する。
絶縁体103としては、例えば、酸化シリコン、又は酸化窒化シリコンを用いることが好ましい。また、絶縁体103としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、又は、アルミニウム及びハフニウムを有する酸化物などを用いてもよい。また、絶縁体103としては、これらを積層した絶縁体としてもよい。
また、半導体151が金属酸化物を含む材料である場合、絶縁体103としては、上述の材料に、絶縁体102に適用できる材料を積層した絶縁体とすることができる。特に、絶縁体103として、酸素、水、水素などの不純物の透過を抑制する機能を有する材料を用いることで、半導体151への水、又は水素の拡散、半導体151から酸素の脱離を防ぐことができる場合がある。
次の工程では、図15(B)に示すとおり、図15(A)に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、絶縁体111が成膜される。つまり、絶縁体103の形成面に絶縁体111が形成される。
特に、絶縁体111が形成された領域のうち、絶縁体103を介して、半導体151の領域151aと重畳する領域は、セルトランジスタCTrの電荷蓄積層として機能する。
絶縁体111としては、例えば、窒化シリコンや、窒化酸化シリコンを用いることができる。ただし、絶縁体111に適用できる材料は、これらに限定されない。
次の工程では、図16(A)に示すとおり、図15(A)に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、絶縁体104が成膜される。つまり、絶縁体111の形成面に絶縁体104が形成される。
絶縁体104は、セルトランジスタCTrのゲート絶縁膜として機能する。
絶縁体104としては、例えば、酸化シリコンや、酸化窒化シリコンを用いることが好ましい。また、絶縁体104としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、またはアルミニウムおよびハフニウムを有する酸化物などを用いることができる。また、絶縁体104としては、これらを積層した絶縁体としてもよい。そして、絶縁体104は、絶縁体103よりも厚いことが好ましい。絶縁体104を絶縁体103よりも厚くすることで、半導体151から、絶縁体103を介して、絶縁体111に電荷の移動を行わせることができる。
次の工程では、図16(B)に示すとおり、図16(A)に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、導電体136が成膜される。つまり、絶縁体104の形成面に導電体136が形成される。
導電体136としては、例えば、前述した導電体134に適用できる材料を用いることができる。
次の工程では、図17(A)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、前述した凹部のみに導電体136が残るように、スリット192に含まれる導電体136が除去される。これによって、導電体136a、導電体136bが形成される。なお、このとき、絶縁体111がスリット192に露出しない程度であれば、絶縁体104の一部が除去されていてもよい。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
ところで、導電体136a(導電体136b)は、図1(A)、(B)に示すセルトランジスタCTrのゲート電極、及び配線WLとして機能する。つまり、図17(A)に示す領域181A(領域181B)において、セルトランジスタCTrが形成されている。
次の工程では、図17(B)に示すとおり、スリット192が埋まるように絶縁体105が成膜される。
絶縁体105としては、例えば、上述した絶縁体102に適用できる材料を用いることができる。
以上のとおり、図8(A)から図17(B)までの工程を行うことにより、図1(A)に示した半導体装置を作製することができる。
図18(A)、(B)には、それぞれ図17(B)に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2、一点鎖線B3-B4における上面図を示している。また、図19(A)には、図6に示す構成例のように、複数の開口部191を設けた場合の半導体装置の上面図を示している。なお、当該上面図は、図17(B)に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2における上面図で、開口部191を複数設けた場合に展開した図となっている。図19(A)に示す半導体装置は、複数のスリット192を有し、隣り合うスリット192の間に開口部191が設けられている。なお、図13に示す工程を説明した通り、スリット192でなく、代わりに開口部を形成してもよい。図19(B)は、スリット192の代わりに開口部193を設けて、開口部193に絶縁体103乃至絶縁体105、絶縁体111を形成した構成となっている。なお、開口部193の位置は、図19(A)のスリット192のように一方向の列に沿って設けるのでなく、異なる二方向以上の列に沿って設けてもよい。又は、開口部193の位置は、上述のような規則性に依らずに形成してもよい。
本発明の一態様は、図17(B)に示した半導体装置の構成例に限定されない。本発明の一態様は、場合によって、状況に応じて、又は、必要に応じて、図17(B)に示す半導体装置を適宜変更した構成とすることができる。
例えば、本発明の一態様は、前述したとおり、図1(B)に示すようにセルトランジスタCTrにバックゲートが設けられた半導体装置とすることもできる。図1(B)に示す半導体装置を作製する場合、図1(A)を作製する過程において、図11(A)に示す工程の代わりに図12に示す工程を行えばよい。図11(A)に示す工程の代わりに図12に示す工程を行うことにより、図20に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図21(A)、(B)には、それぞれ図20に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2、一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図20に示す半導体装置は、導電体134を形成した構成例となっているため、図21(A)、(B)に示す上面図は、図18(A)(B)に示す絶縁体102の内側に導電体134を形成した構成となっている。
また、例えば、本発明の一態様は、半導体151として金属酸化物を有する材料を用いた場合、図22に示す半導体装置のように半導体151を3層構造とすることができる。図22に示す半導体装置は半導体151を3層構造とした構成となっており、図1(A)を作製する過程において、図10(B)に示す工程で、半導体151として半導体152A、半導体152B、半導体152Cを順に形成することによって構成することができる。
なお、図23(A)(B)には、それぞれ図22に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2、一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図22に示す半導体装置は、半導体層が外側から半導体152A、半導体152B、半導体152Cが順に成膜された3層構造の構成例となっているため、図23(A)(B)に示す上面図は、図18(A)(B)に示す半導体151を3層構造とした構成となっている。
半導体152Aは、絶縁体103、導電体135a(導電体135b、導電体135c)と接するように設けられるのが好ましく、半導体152Cは、絶縁体102と接するように設けられるのが好ましい。このとき、半導体152A及び半導体152Cは、半導体152Bに対して、相対的にエネルギーギャップの広い酸化物を用いることが好ましい。ここで、エネルギーギャップの広い酸化物をワイドギャップ、エネルギーギャップの狭い酸化物をナローギャップと呼ぶことがある。
半導体152A及び半導体152Cをナローギャップとし、半導体152Bをワイドギャップとする場合、半導体152A及び半導体152Cの伝導帯下端のエネルギーが、半導体152Bの伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、半導体152A及び半導体152Cの電子親和力が、半導体152Bの電子親和力より小さくなることが好ましい。
また、半導体152A乃至半導体152Cは、各金属原子の原子数比が異なる組み合わせにすることが好ましい。具体的には、半導体152A及び半導体152Cに用いる金属酸化物において、構成元素中の元素Mの原子数比が、半導体152Bに用いる金属酸化物における、構成元素中の元素Mの原子数比より、大きいことが好ましい。また、半導体152A及び半導体152Cに用いる金属酸化物において、Inに対する元素Mの原子数比が、半導体152Bに用いる金属酸化物における、Inに対する元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、半導体152Bに用いる金属酸化物において、元素Mに対するInの原子数比が、半導体152A及び半導体152Cに用いる金属酸化物における、元素Mに対するInの原子数比より大きいことが好ましい。
半導体152A及び半導体152Cには、例えばIn:Ga:Zn=1:3:4、In:Ga:Zn=1:3:2、またはIn:Ga:Zn=1:1:1の組成およびその近傍の組成を有する金属酸化物を用いることができる。また、半導体152Bには、例えばIn:Ga:Zn=4:2:3から4.1、In:Ga:Zn=1:1:1、またはIn:Ga:Zn=5:1:6の組成およびその近傍の組成を有する金属酸化物を用いることができる。これらの半導体152A乃至半導体152Cを上記の原子数比の関係を満たして組み合わせることが好ましい。例えば、半導体152A及び半導体152Cを、In:Ga:Zn=1:3:4の組成およびその近傍の組成を有する金属酸化物、半導体152Bを、In:Ga:Zn=4:2:3から4.1の組成およびその近傍の組成を有する金属酸化物とするのが好ましい。なお、上記組成は、基体上に形成された酸化物中の原子数比、またはスパッタターゲットにおける原子数比を示す。
また、半導体152Aとして、後述するCAAC-OSを用い、半導体152Bとして、CAC-OSを用いることが好ましい。半導体152A及び半導体152Cとして、CAAC-OSを用いる場合、c軸は、図22において、半導体152A及び半導体152Cの形成面に対して垂直方向に向かうように配向することが好ましい。
ここで、半導体152A(半導体152C)と半導体152Bの接合部において、伝導帯下端はなだらかに変化する。換言すると、半導体152A(半導体152C)と半導体152Bの接合部における伝導帯下端は、連続的に変化または連続接合するともいうことができる。このようにするためには、半導体152A(半導体152C)と半導体152Bとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、半導体152A(半導体152C)と半導体152Bが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする。)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、半導体152BがIn-Ga-Zn酸化物の場合、半導体152A(半導体152C)として、In-Ga-Zn酸化物、Ga-Zn酸化物、酸化ガリウムなどを用いるとよい。これにより、半導体152Aと半導体152Bとの界面における欠陥準位密度を低くすることができる。そのため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さくなり、セルトランジスタは高いオン電流を得られる場合がある。
なお、図22に示す半導体装置は、図17(B)における半導体151を3層構造としたが、2層構造、又は4層以上の構造としてもよい。
また、例えば、図17(B)に示す半導体装置では、全ての絶縁体103の形成面上に絶縁体111を有する構成としたが、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrが有する電荷蓄積層毎に絶縁体111を分割した構成とすることができる。図24(A)では、図15(B)に示す工程の後に、レジストマスク形成とエッチング処理などを行って、前述した凹部196A、凹部196Bの絶縁体103の形成面上のみに絶縁体111が残るように、スリット192に含まれる絶縁体111を除去する工程を示している。また、場合によって、又は、状況に応じて、絶縁体111の除去工程において、図24(B)に示すとおり、スリット192に露出される絶縁体103の領域も除去してもよい。図24(A)の次の工程では、図16(A)から図17(B)までと同様の工程を行うことによって、図25(A)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図25(B)には、図25(A)に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2における上面図を示している。図25(A)に示す半導体装置は、導電体135a(導電体135b、導電体135c)を介して、半導体151の領域151aと重畳する領域において、絶縁体111が除去されている構成となっているため、図25(B)に示す上面図は、図18(B)に示す上面図において絶縁体103と絶縁体104の間の絶縁体111がない構成となっている。ところで、図25(A)に示す一点鎖線B3-B4における上面図は、図18(B)とほぼ同様の構成となる場合がある。
また、例えば、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrの信頼性を向上するためとして、セルトランジスタCTrのゲート電極の構成を、図17(B)に示す構成から変更してもよい。図26(A)(B)、図27(A)はその半導体装置の作製方法の一例を示している。図26(A)では、図16(A)において、スリット192の側面、及び凹部196A、凹部196Bに成膜されている絶縁体104の形成面に、半導体153が成膜されている。
半導体153としては、例えば、実施の形態3で説明する金属酸化物が含まれている材料を適用するものとする。但し、半導体153に適用できる材料は、これに限定されない。例えば、半導体153としては、金属酸化物以外の材料を適用できる場合がある。又は、例えば、半導体153の代替として、導電体、絶縁体などを適用できる場合がある。
次の工程では、図26(B)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、前述した凹部196A、凹部196Bの一部に半導体153が残るように、凹部196A、凹部196Bの残り一部の半導体153と、スリット192に含まれる半導体153と、が除去される。これによって、半導体153a、半導体153bが形成される。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
この後は、図16(B)から図17(B)までと同様の工程を行うことによって、図27(A)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図27(B)には、図27(A)に示す半導体装置の一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図27(A)に示す半導体装置は、半導体151の領域151aにおいて、導電体136a(導電体136b)と絶縁体104との間に半導体153a(半導体153b)が含まれている構成となっているため、図27(B)に示す上面図は、導電体136bと絶縁体104との間に半導体153bが含まれている構成となっている。ところで、図27(A)に示す一点鎖線B1-B2における上面図は、図18(A)とほぼ同様の構成となる場合がある。
半導体153a(半導体153b)は絶縁体104に接することで、絶縁体104に含まれる水素、水などの不純物が半導体153a(半導体153b)に拡散することがある。また、半導体153a(半導体153b)は導電体136a(導電体136b)に接することで、導電体136a(導電体136b)に含まれる水素、水などの不純物が半導体153a(半導体153b)に拡散することがある。つまり、半導体153a(半導体153b)は、水素、水などの不純物を捕集する役割を有する場合がある。これにより、半導体153a(半導体153b)が低抵抗化して、セルトランジスタCTrのゲート電極として機能することができる。つまり、図27(A)に示す半導体装置は、半導体153a(半導体153b)によって、周辺の水素、水などの不純物を捕集するため、セルトランジスタCTrの信頼性を高めることができる。
また、例えば、本発明の一態様は、電荷蓄積層として適用している絶縁体111の代わりに浮遊ゲートを用いてもよい。図28(A)、(B)は、その作製方法の一例を示している。図28(A)では、図15において、凹部196A、凹部196Bの一部にそれぞれ導電体138a、導電体138bが形成されている。導電体138a、及び導電体138bの形成方法としては、スリット192、凹部196A、凹部196Bに導電体138a、及び導電体138bとなる導電体材料を成膜し、次に、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、凹部196A、凹部196Bの一部にそれぞれ導電体138a、導電体138bが残るように、当該導電体材料を除去すればよい。その後、図16(A)に示す絶縁体104の成膜工程から図17(B)に示す絶縁体105の成膜工程までと同様の工程を行うことで、図28(B)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図29には、図28(B)に示す半導体装置の一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図28(B)に示す半導体装置は、半導体151の領域151aと重畳する領域において、絶縁体103と絶縁体104との間に導電体138a(導電体138b)が含まれている構成となっているため、図29に示す上面図は、絶縁体103と絶縁体104の間の導電体138bが含まれている構成となっている。ところで、図28(B)に示す一点鎖線B1-B2における上面図は、図25(B)とほぼ同様の構成となる場合がある。
導電体138a、及び/又は導電体138bとしては、例えば、前述した導電体136に適用できる材料を用いることができる。但し、導電体138a、及び/又は導電体138bに適用できる材料は、これに限定されない。導電体138a、及び/又は導電体138bの代替として、絶縁体、半導体などを適用できる場合がある。
また、例えば、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域の膜厚を小さくした構成にすることができる。図30(A)(B)はその半導体装置の作製方法の一例を示している。図30(A)では、図13(B)において、犠牲層141A、犠牲層141Bの除去後に、更にエッチング処理などによって半導体151の表面が除去されている。これにより、領域151aに含まれる半導体151の膜厚は、領域151bに含まれる半導体151の膜厚よりも薄くなる。この工程は、半導体151の表面に不純物領域が形成されている場合に有効であり、当該工程を行うことにより、不純物領域が除去されて、半導体151の領域151aを高抵抗にすることができる。
ところで、領域151aにおける半導体151の除去する膜厚としては、例えば、成膜された半導体151の30nm以上60nm以下、又は、成膜された半導体151の膜厚の1/5以上1/2以下、又は、その後に成膜される絶縁体103の膜厚の1/5以上1/2以下、又は、導電体135a(導電体135b、導電体135c)の膜厚の1/5以上1/2以下としてもよい。なお、成膜された半導体151の膜厚は、少なくとも領域151aにおける除去される半導体151の膜厚よりも大きいものとする。その後、図15(A)から図17(B)までと同様の工程を行うことによって、図30(B)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図31(A)(B)には、それぞれ図30(B)に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2、一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図30(B)に示す半導体装置は、領域151bにおける半導体151の膜厚よりも領域151aにおける半導体151の膜厚のほうが薄い構成となっているため、図31(B)に示す上面図の半導体151は、図31(A)に示す上面図の半導体151よりも薄い構成となっている。
また、例えば、本発明の一態様の半導体装置は、先述したとおり、導電体135の代替として、窒化シリコンなどの絶縁体を用いた構成にすることができる。図32(A)は、図8(A)に示す絶縁体101A乃至絶縁体101Cを、絶縁体107A乃至絶縁体107Cに代替した積層体100Aを示している。絶縁体107A乃至絶縁体107Cとしては、上述の通り、窒化シリコンなどを用いることができる。但し、絶縁体107A乃至絶縁体107Cに適用できる材料は、これに限定されない。例えば、絶縁体107A乃至絶縁体107Cに含まれる成分と半導体151に含まれる成分とが反応して、半導体151の領域151bにおいて低抵抗領域が形成されるのであれば、絶縁体107A乃至絶縁体107Cに適用できる材料は、窒化シリコン以外であってもよい。
積層体100Aに対して、図8(B)に示した工程と同様に、開口部191を形成する(図32(B)参照)。次に、図10(B)、図11(A)に示した工程と同様に、図32(B)に示した開口部191の側面に対して半導体151を成膜し、半導体151の形成面に対して、開口部191を埋めるように絶縁体102を成膜する(図33(A)参照)。半導体151を金属酸化物としたとき、図33(A)に示した断面図において、半導体151は、絶縁体107A(絶縁体107B、絶縁体107C)との界面、及び界面近傍において、絶縁体107A(絶縁体107B、絶縁体107C)から拡散される窒素、窒化物、その他の成分などによって、化合物161A(化合物161B、化合物161C)が形成される。これにより、半導体151の領域151bが低抵抗化される。つまり、隣り合うセルトランジスタCTrの電気的接続において、抵抗を下げることができる場合がある。
その後、図13(A)(B)、図14から図17(B)までと同様の工程を行うことによって、図33(B)に示した半導体装置を構成することができる。つまり、図9(A)から図10(A)までの導電体135a乃至導電体135cの形成を省略できるため、半導体装置の作製工程を短縮することができる。
なお、図34(A)(B)には、それぞれ図33(B)に示す半導体装置の一点鎖線B1-B2、一点鎖線B3-B4における上面図を示している。図33(B)に示す半導体装置は、導電体135a乃至導電体135cの形成を省略した構成例となっているため、図34(A)(B)に示す上面図は、図18(A)(B)から導電体135c(導電体135a、導電体135b)が省略された構成となっている。
<<作製方法例2>>
ここでは、本実施の形態の半導体装置として、作製方法例1とは異なる構造の例について、図35乃至図45を用いて説明する。
図35乃至図45は、図8乃至図19と同様に、図1(A)に示す半導体装置の作製例を説明するための断面図、上面図、斜視図であり、特に、断面図は、セルトランジスタCTrのチャネル長方向について示している。図35乃至図45は、図8乃至図19と同様に、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
初めの工程については、作製方法例1で説明した図8(A)から図8(B)までの説明の記載を参酌する。
図35(A)に示す工程は、図8(B)に示す工程の続きを示したものである。図35(A)では、図8(B)に示した開口部191の側面(絶縁体101A乃至絶縁体101C、犠牲層141A、及び犠牲層141Bのそれぞれの側面)に、導電体137が成膜される。
導電体137としては、作製方法例1で説明した導電体135の記載を参酌する。
図35(B)では、図35(A)に示した開口部191の側面、及び形成されている凹部に、半導体151が成膜される。つまり、導電体137の形成面に半導体151が形成される。
半導体151としては、作製方法例1で説明した半導体151の記載を参酌する。
このとき、半導体151は導電体137に接するため、半導体151の、導電体137との界面近傍において、低抵抗領域が形成される場合がある。なお、図35(B)には、低抵抗領域として、領域151dを図示し、低抵抗領域よりも比較的抵抗が高い領域として、領域151eを図示している。なお、低抵抗領域が形成されない場合もある。
但し、このとき熱処理を加えると、半導体151の、導電体137との界面近傍において、半導体151に含まれる成分と導電体137に含まれる成分とに化合物が形成される場合がある。そのため、この工程以降は、特に断らない限りは、熱処理を行わないものとする。具体的には、所定の工程が完了するまでは熱処理を行わず、所定の工程以降に熱処理を行ってもよい。
次の工程では、図36(A)に示すとおり、残りの開口部191が埋まるように、半導体151の形成面に絶縁体102が成膜される。
絶縁体102としては、一例としては、酸素の透過する機能を有する絶縁性材料を用いることが好ましい。例えば、絶縁体102に酸素をドーピングし、酸素を拡散させることにより、半導体151に酸素を供給することができる。その結果、半導体151の領域151aの低抵抗化を防ぐことができる。
また、絶縁体102を複数積層して用いてもよい。例えば、図36に示すように、半導体151と接する絶縁体102Aには、酸化シリコンを用い、絶縁体102Aと接する絶縁体102Bには、酸化アルミニウムや、酸化ハフニウムなどを用いてもよい。例えば、酸化アルミニウムをスパッタ法により成膜した場合、酸素が絶縁体102Aに供給される。絶縁体102Aに供給された酸素は、半導体151に供給される。その結果、半導体151の後に形成される領域151aにおいて、低抵抗化を防ぐことができる。
その他の絶縁体102に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した絶縁体102の記載を参酌する。
ところで、半導体装置が有するセルトランジスタにバックゲートを設ける場合、図36(A)(B)でなく、図37に示す工程を行えばよい。図37に示す工程では、半導体151の形成面に絶縁体102が成膜され、残りの開口部191が埋まるように導電体134が成膜される。
なお、図37に示す絶縁体102は、複数の絶縁体からなる積層の構成としてもよい(図示しない。)。複数の絶縁体からなる積層の構成としては、例えば、図36(B)で述べた絶縁体102A、絶縁体102Bの積層の構成としてもよい。
このとき、導電体134は、図1(B)、図3に示す配線BGLとして機能する。
導電体134に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した導電体134の記載を参酌する。
次の工程では、図38(A)に示すとおり、積層体100に対して、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、スリット192が形成される。なお、本工程では、スリットではなく、代わりに開口部を形成してもよい。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
そして、図38(B)に示すとおり、エッチング処理などを用いて、スリット192の側面から犠牲層141A、犠牲層141Bが除去されて、積層体100に凹部197A、凹部197Bが形成される。
なお、凹部197A、凹部197Bは、図38(A)に示す作製工程の段階で、スリット192と一括で形成できる場合がある。
更に、図39(A)に示すとおり、エッチング処理などを用いて、凹部197A、凹部197Bに有する導電体137が除去される。これにより、半導体151が露出し、導電体137a、導電体137b、導電体137cが形成される。
なお、図39(A)に示す作製工程は、図38(A)に示す作製工程の段階で、スリット192と一括で形成できる場合がある。
次の工程では、図39(B)に示すとおり、作製方法例1で説明した図14(A)の工程と同様に、半導体151に対して、スリット192から不純物や酸素などを供給する処理が行われる。図39(B)では、不純物の供給処理10を半導体151の領域151aに対して行っている工程を示している。この工程により、半導体151の領域151aがセルトランジスタCTrのチャネル形成領域として機能するようになる。なお、この処理によって、領域151aに存在した低抵抗領域である領域151dは消失する。
また、図39(B)の処理中、又は、処理後において、熱処理を行うことが好ましい。この熱処理により、半導体151の、導電体137との界面近傍において、半導体151に含まれる成分と導電体137に含まれる成分とに化合物161A、化合物161B、化合物161Cが形成される。つまり、半導体151の領域151bにおいて、低抵抗領域が形成される。なお、化合物161A、化合物161B、化合物161Cについては、作製方法例1に説明した、化合物161A、化合物161B、化合物161Cの記載を参酌する。
次の工程では、図40に示すとおり、図39(B)に示すスリット192の側面(絶縁体101A乃至絶縁体101Cのそれぞれの側面)、及び形成されている凹部に、絶縁体103が成膜される。
絶縁体103に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した絶縁体103の記載を参酌する。
次の工程では、図41(A)に示すとおり、図40に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、絶縁体111が成膜される。つまり、絶縁体103の形成面に絶縁体111が形成される。
絶縁体111に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した絶縁体111の記載を参酌する。
次の工程では、図41(B)に示すとおり、図41(A)に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、絶縁体104が成膜される。つまり、絶縁体111の形成面に絶縁体104が形成される。
絶縁体104に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した絶縁体104の記載を参酌する。
次の工程では、図42(A)に示すとおり、図41(B)に示すスリット192の側面、及び形成されている凹部に、導電体136が成膜される。つまり、絶縁体104の形成面に導電体136が形成される。
導電体136に適用できる材料としては、作製方法例1で説明した導電体136の記載を参酌する。
次の工程では、図42(B)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、前述した凹部のみに導電体136が残るように、スリット192に含まれる導電体136が除去される。これによって、導電体136a、導電体136bが形成される。なお、このとき、絶縁体111がスリット192に露出しない程度であれば、絶縁体104の一部が除去されていてもよい。
なお、レジストマスクの形成、エッチング処理などについては、図8(B)の説明を参酌する。
ところで、導電体136a(導電体136b)は、図1(A)(B)に示すセルトランジスタCTrのゲート電極、及び配線WLとして機能する。つまり、図42(B)に示す領域181A(領域181B)において、セルトランジスタCTrが形成されている。
次の工程では、図43に示すとおり、スリット192が埋まるように絶縁体105が成膜される。
絶縁体105としては、上述した絶縁体102に適用できる材料を用いることができる。
以上のとおり、図8(A)(B)、図35(A)から図43までの工程を行うことにより、図1(A)に示した半導体装置を作製することができる。
図44(A)(B)には、それぞれ図43に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2、一点鎖線C3-C4における上面図を示している。また、図45(A)には、図6に示す構成例のように、複数の開口部191を設けた場合の半導体装置の上面図を示している。なお、当該上面図は、図43に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2における上面図で、開口部191を複数設けた場合に展開した図となっている。図45(A)に示す半導体装置は、複数のスリット192を有し、隣り合うスリット192の間に開口部191が設けられている。なお、図38で説明した通り、スリット192でなく、代わりに開口部を形成してもよい。図45(B)は、スリット192の代わりに開口部193を設けて、開口部193に絶縁体103乃至絶縁体105、絶縁体111を形成した構成となっている。なお、開口部193の位置は、図45(A)のスリット192のように一方向の列に沿って設けるのでなく、異なる二方向以上の列に沿って設けてもよい。又は、開口部193の位置は、上述のような規則性に依らずに形成してもよい。
本発明の一態様は、図43に示した半導体装置の構成例に限定されない。本発明の一態様は、場合によって、状況に応じて、又は、必要に応じて、図43に示す半導体装置を適宜変更した構成とすることができる。
例えば、本発明の一態様は、前述したとおり、図1(B)に示すようにセルトランジスタCTrにバックゲートが設けられた半導体装置とすることもできる。図1(B)に示す半導体装置を作製する場合、図1(A)を作製する過程において、図36(A)に示す工程の代わりに図37に示す工程を行えばよい。図36(A)に示す工程の代わりに図37に示す工程を行うことにより、図46に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図47(A)(B)には、それぞれ図46に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2、一点鎖線C3-C4における上面図を示している。図46に示す半導体装置は、導電体134を形成した構成例となっているため、図47(A)(B)に示す上面図は、図44(A)(B)に示す絶縁体102の内側に導電体134を形成した構成となっている。
また、例えば、半導体151として金属酸化物を有する材料とした場合、図48に示す半導体装置のように半導体151を3層構造とすることができる。図48に示す半導体装置は半導体151を3層構造とした構成となっており、図1(A)を作製する過程において、図35(B)に示す工程で、半導体151として半導体152A、半導体152B、半導体152Cを順に形成することによって構成することができる。
なお、図49(A)(B)には、それぞれ図48に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2、一点鎖線C3-C4における上面図を示している。図48に示す半導体装置は、半導体層が半導体152A、半導体152B、半導体152Cが順に成膜された3層構造の構成例となっているため、図49(A)(B)に示す上面図は、図44(A)(B)に示す半導体151を3層構造とした構成となっている。
なお、半導体152A、半導体152B、半導体152Cについては、作製方法例1で説明した半導体152A、半導体152B、半導体152Cの記載を参酌する。また、図48に示した半導体装置を構成することによる効果についても、作製方法例1で説明した図22の説明の記載を参酌する。
また、例えば、図43に示す半導体装置では、全ての絶縁体103の形成面上に絶縁体111を有する構成としたが、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrが有する電荷蓄積層毎に絶縁体111を分割した構成とすることができる。図50(A)では、図41(A)に示す工程の後に、レジストマスク形成とエッチング処理などを行って、前述した凹部196A、凹部196Bの絶縁体103の形成面上のみに絶縁体111が残るように、スリット192に含まれる絶縁体111を除去する工程を示している。また、場合によって、又は、状況に応じて、絶縁体111の除去工程において、図50(B)に示すとおり、スリット192に露出される絶縁体103の領域も除去してもよい。その後は、図41(B)から図43までと同様の工程を行うことによって、図51(A)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図51(B)には、図51(A)に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2における上面図を示している。図51(A)に示す半導体装置は、導電体137a(導電体137b、導電体137c)を介して、半導体151の領域151aと重畳する領域において、絶縁体111が除去されている構成となっているため、図51(B)に示す上面図は、絶縁体103と絶縁体104の間の絶縁体111がない構成となっている。ところで、図51(A)に示す一点鎖線B3-B4における上面図は、図44(B)とほぼ同様の構成となる場合がある。
また、例えば、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrの信頼性を向上するためとして、セルトランジスタCTrのゲート電極の構成を、図43に示す構成から変更してもよい。図52(A)(B)、図53(A)はその半導体装置の作製方法の一例を示している。図52(A)では、図41(B)において、スリット192の側面、及び凹部196A、凹部196Bに成膜されている絶縁体104の形成面に、半導体153が成膜されている。
半導体153としては、例えば、実施の形態3で説明する金属酸化物が含まれている材料を適用することができる。但し、半導体153に適用できる材料は、これに限定されない。例えば、半導体153としては、金属酸化物以外の材料を適用できる場合がある。又は、例えば、半導体153の代替として、導電体、絶縁体などを適用できる場合がある。
次の工程では、図52(B)に示すとおり、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、前述した凹部196A、凹部196Bの一部に半導体153が残るように、凹部196A、凹部196Bの残り一部の半導体153と、スリット192に含まれる半導体153と、が除去される。これによって、半導体153a、半導体153bが形成される。
この後は、図42(A)から図43までと同様の工程を行うことによって、図53(A)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図53(B)には、図53(A)に示す半導体装置の一点鎖線C3-C4における上面図を示している。図53(A)に示す半導体装置は、半導体151の領域151aにおいて、導電体136a(導電体136b)と絶縁体104との間に半導体153a(半導体153b)が含まれている構成となっているため、図53(B)に示す上面図は、導電体136bと絶縁体104との間に半導体153bが含まれている構成となっている。ところで、図53(A)に示す一点鎖線C1-C2における上面図は、図44(A)とほぼ同様の構成となる場合がある。
なお、図53(A)を構成することによる効果は、作製方法例1で説明した図26(A)(B)、図27の説明の記載を参酌する。
また、例えば、本発明の一態様は、電荷蓄積層として適用している絶縁体111の代わりに浮遊ゲートを用いてもよい。図54(A)(B)は、その作製方法の一例を示している。図54(A)では、図40において、凹部197A、凹部197Bの一部にそれぞれ導電体138a、導電体138bが形成されている。導電体138a、及び導電体138bの形成方法としては、スリット192、凹部197A、凹部197Bに導電体138a、及び導電体138bとなる導電体材料を成膜し、次に、レジストマスク形成とエッチング処理などによって、凹部197A、凹部197Bの一部にそれぞれ導電体138a、導電体138bが残るように、当該導電体材料を除去すればよい。その後、図41(B)から図43までと同様の工程を行うことで、図54(B)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図55には、図54(B)に示す半導体装置の一点鎖線C3-C4における上面図を示している。図54(B)に示す半導体装置は、半導体151の領域151aと重畳する領域において、絶縁体103と絶縁体104との間に導電体138a(導電体138b)が含まれている構成となっているため、図55に示す上面図は、絶縁体103と絶縁体104の間の導電体138bが含まれている構成となっている。ところで、図54(B)に示す一点鎖線C1-C2における上面図は、図51(B)とほぼ同様の構成となる場合がある。
導電体138a、及び/又は導電体138bとしては、例えば、前述した導電体136に適用できる材料を用いることができる。但し、導電体138a、及び/又は導電体138bに適用できる材料は、これに限定されない。導電体138a、及び/又は導電体138bの代替として、絶縁体、半導体などを適用できる場合がある。
また、例えば、本発明の一態様は、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域の膜厚を小さくした構成にすることができる。図56(A)(B)はその半導体装置の作製方法の一例を示している。図56(A)では、図39(A)において、犠牲層141A、犠牲層141Bの除去後に、更にエッチング処理などによって半導体151の表面が除去されている。これにより、領域151aに含まれる半導体151の膜厚は、領域151bに含まれる半導体151の膜厚よりも薄くなる。この工程は、半導体151の表面に不純物領域が形成されている場合に有効であり、当該工程を行うことにより、不純物領域が除去されて、半導体151の領域151aを高抵抗にすることができる。
ところで、領域151aにおける半導体151の除去する膜厚としては、例えば、成膜された半導体151の30nm以上60nm以下、又は、成膜された半導体151の膜厚の1/5以上1/2以下、又は、その後に成膜される絶縁体103の膜厚の1/5以上1/2以下、又は、導電体137a(導電体137b、導電体137c)の膜厚の1/5以上1/2以下としてもよい。なお、成膜された半導体151の膜厚は、少なくとも領域151aにおける除去される半導体151の膜厚よりも大きいものとする。その後、図39(B)から図43までと同様の工程を行うことによって、図56(B)に示す半導体装置を構成することができる。
なお、図57(A)(B)には、それぞれ図56(B)に示す半導体装置の一点鎖線C1-C2、一点鎖線C3-C4における上面図を示している。図56(B)に示す半導体装置は、領域151bにおける半導体151の膜厚よりも領域151aにおける半導体151の膜厚のほうが薄い構成となっているため、図57(B)に示す上面図の半導体151は、図57(A)に示す上面図の半導体151よりも薄い構成となっている。
また、例えば、本発明の一態様の半導体装置の作製順は、上述した図8(A)(B)、図35(A)から図36(A)まで、図38(A)から図43までに示した工程順に限定せず、互いの工程を入れ替えて半導体装置を作製してもよい。図58(A)に示す工程は、図36(A)において、絶縁体102を形成する工程を行わず、先に犠牲層141A、犠牲層141Bを除去した工程を示している。なお、この作製手順で半導体装置を作製する場合、開口部191を形成する大きさとしては、他の作製工程で形成する開口部191よりも小さくすることが好ましい。
次の工程では、図58(A)に示す工程で、図39(B)に示す工程と同様に、開口部191、及びスリット192から不純物や酸素などを供給する処理が行われる(図示しない)。これにより、露出した半導体151の表面、又は表面近傍に高抵抗領域を形成することができる。そして、スリット192の側面、形成された凹部、及び開口部191に絶縁体103を成膜することで、図58(B)に示す構成となる。その後は、図41(A)から図43までの工程と同様の工程を行うことによって、図1(A)の半導体装置を構成することができる。
上述した作製方法例1、又は作製方法例2によって、多くのデータを保持できる半導体装置を作製することができる。
ここで、図17(B)に示す半導体装置(図1(A)の回路構成)の断面図を図2に示すセルアレイの構造とした場合の構成例を図59に示す。また、同様に、図43に示す半導体装置(図1(A)の回路構成)の断面図をセルアレイの構造とした場合の構成例を図60に示す。なお、領域SD1は、図6(A)に図示している領域SD1に相当する。図59、図60に示す通り、配線WLである導電体と、絶縁体と、を積層した構造体に対して、一括に開口部を設けて、上述した作製方法例1、又は作製方法例2に記載の通りに作製を行うことで、図1(A)の回路構成を実現することができる。
<周辺回路との接続例>
作製方法例1、又は作製方法例2に示した半導体装置は、その下層に読み出し回路、プリチャージ回路などのメモリセルアレイの周辺回路を形成してもよい。この場合、シリコン基板などの上にSiトランジスタを形成して当該周辺回路を構成し、その後、作製方法例1、又は作製方法例2で、当該周辺回路上に本発明の一態様の半導体装置を形成すれば。よい。図61(A)は、周辺回路をプレーナ型のSiトランジスタで構成して、その上層に本発明の一態様の半導体装置を形成した断面図である。また、図62(A)は、周辺回路をFIN型のSiトランジスタで構成して、その上層に本発明の一態様の半導体装置を形成した断面図である。なお、図61(A)、図62(A)に示す半導体装置は、一例として、図17(B)の構成を適用している。
図61(A)、図62(A)において、周辺回路を構成するSiトランジスタは、基板1700上に形成される。素子分離層1701は、複数のSiトランジスタの間に形成される。Siトランジスタのソース及びドレインとして導電体1712が形成されている。導電体1730は、チャネル幅方向に延びて形成しており、他のSiトランジスタ、又は導電体1712に接続されている(図示しない)。
基板1700としては、シリコンや炭化シリコンからなる単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムからなる化合物半導体基板や、SOI基板などを用いることができる。
また、基板1700として、例えば、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、可撓性基板、貼り合わせフィルム、繊維状の材料を含む紙、又は基材フィルム、などを用いてもよい。また、ある基板を用いて半導体素子を形成し、その後、別の基板に半導体素子を転置してもよい。図61(A)、図62(A)では、一例として、基板1700に単結晶シリコンウエハを用いた例を示している。
ここで、Siトランジスタの詳細について説明を行う。図61(A)に示すプレーナ型のSiトランジスタは、チャネル長方向の断面図を示し、図61(B)に示すプレーナ型のSiトランジスタは、チャネル幅方向の断面図を示している。Siトランジスタは、ウェル1792に設けられたチャネル形成領域1793と、低濃度不純物領域1794及び高濃度不純物領域1795(これらを合わせて単に不純物領域とも呼ぶ)と、該不純物領域に接して設けられた導電性領域1796と、チャネル形成領域1793上に設けられたゲート絶縁膜1797と、ゲート絶縁膜1797上に設けられたゲート電極1790と、ゲート電極1790の側面に設けられた側壁絶縁層1798、側壁絶縁層1799とを有する。なお、導電性領域1796には、金属シリサイド等を用いてもよい。
また、図62(A)に示すFIN型のSiトランジスタは、チャネル長方向の断面図を示し、図62(B)に示すFIN型のSiトランジスタは、チャネル幅方向の断面図を示している。図62(A)(B)に示すSiトランジスタは、チャネル形成領域1793が凸形状を有し、その側面及び上面に沿ってゲート絶縁膜1797及びゲート電極1790が設けられている。本実施の形態では、半導体基板の一部を加工して凸部を形成する場合を示したが、SOI基板を加工して凸形状を有する半導体層を形成してもよい。
基板1700上にSiトランジスタ、導電体1712、導電体1730などによって形成された回路の上層には絶縁体201が形成されている。また、絶縁体201には、当該回路と電気的に接続するための導電体211が埋め込まれるように形成されている。ところで、セルトランジスタCTrのチャネル形成領域に金属酸化物が含まれている場合、絶縁体201と導電体211としては、水素などに対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。これは、絶縁体201、及び/又は導電体211を介して、SiトランジスタからセルトランジスタCTrへの水素の拡散を抑制するためである。
絶縁体201としては、上述した絶縁体101A乃至絶縁体101Cに適用できる材料を用いることができる。
導電体211としては、例えば、水素に対するバリア性を有する窒化タンタル等を用いるとよい。また、窒化タンタルと導電性が高いタングステンを積層することで、配線としての導電性を保持したまま、Siトランジスタからの水素の拡散を抑制することができる。
なお、図62(A)(B)に示す符号は、図61(A)(B)に示す符号と同一である。
なお、本明細書等で開示された、絶縁体、導電体、半導体などは、PVD(Phisical Vapor Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。PVD法としては、例えば、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、PLD(Pulsed Laser Deposition)法などが挙げられる。また、CVD法として、プラズマCVD法、熱CVD法を用いて形成などが挙げられる。特に、熱CVD法としては、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vepor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法などが挙げられる。
熱CVD法は、プラズマを使わない成膜方法のため、プラズマダメージにより欠陥が生成されることが無いという利点を有する。
熱CVD法は、原料ガスと酸化剤を同時にチャンバー内に送り、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、基板近傍または基板上で反応させて基板上に堆積させることで成膜を行ってもよい。
また、ALD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、反応のための原料ガスが順次にチャンバーに導入され、そのガス導入の順序を繰り返すことで成膜を行ってもよい。例えば、それぞれのスイッチングバルブ(高速バルブとも呼ぶ)を切り替えて2種類以上の原料ガスを順番にチャンバーに供給し、複数種の原料ガスが混ざらないように第1の原料ガスと同時またはその後に不活性ガス(アルゴン、或いは窒素など)などを導入し、第2の原料ガスを導入する。なお、同時に不活性ガスを導入する場合には、不活性ガスはキャリアガスとなり、また、第2の原料ガスの導入時にも同時に不活性ガスを導入してもよい。また、不活性ガスを導入する代わりに真空排気によって第1の原料ガスを排出した後、第2の原料ガスを導入してもよい。第1の原料ガスが基板の表面に吸着して第1の薄い層を成膜し、後から導入される第2の原料ガスと反応して、第2の薄い層が第1の薄い層上に積層されて薄膜が形成される。このガス導入順序を制御しつつ所望の厚さになるまで複数回繰り返すことで、段差被覆性に優れた薄膜を形成することができる。薄膜の厚さは、ガス導入順序を繰り返す回数によって調節することができるため、精密な膜厚調節が可能であり、微細なFETを作製する場合に適している。
MOCVD法やALD法などの熱CVD法は、これまでに記載した実施形態に開示された金属膜、半導体膜、無機絶縁膜など様々な膜を形成することができ、例えば、In-Ga-Zn-O膜を成膜する場合には、トリメチルインジウム(In(CH3)3)、トリメチルガリウム(Ga(CH3)3)、及びジメチル亜鉛(Zn(CH3)2)を用いる。また、これらの組み合わせに限定されず、トリメチルガリウムに代えてトリエチルガリウム(Ga(C2H5)3)を用いることもでき、ジメチル亜鉛に代えてジエチル亜鉛(Zn(C2H5)2)を用いることもできる。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化ハフニウム膜を形成する場合には、溶媒とハフニウム前駆体化合物を含む液体(ハフニウムアルコキシドや、テトラキスジメチルアミドハフニウム(TDMAH、Hf[N(CH3)2]4)などのハフニウムアミド)を気化させた原料ガスと、酸化剤としてオゾン(O3)の2種類のガスを用いる。また、他の材料としては、テトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウムなどがある。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化アルミニウム膜を形成する場合には、溶媒とアルミニウム前駆体化合物を含む液体(トリメチルアルミニウム(TMA、Al(CH3)3)など)を気化させた原料ガスと、酸化剤としてH2Oの2種類のガスを用いる。また、他の材料としては、トリス(ジメチルアミド)アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、アルミニウムトリス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオナート)などがある。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化シリコン膜を形成する場合には、ヘキサクロロジシランを被成膜面に吸着させ、酸化性ガス(O2、一酸化二窒素)のラジカルを供給して吸着物と反応させる。
例えば、ALDを利用する成膜装置によりタングステン膜を成膜する場合には、WF6ガスとB2H6ガスを順次繰り返し導入して初期タングステン膜を形成し、その後、WF6ガスとH2ガスを順次繰り返し導入してタングステン膜を形成する。なお、B2H6ガスに代えてSiH4ガスを用いてもよい。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化物半導体膜、例えばIn-Ga-Zn-O膜を成膜する場合には、In(CH3)3ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してIn-O層を形成し、その後、Ga(CH3)3ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してGaO層を形成し、更にその後Zn(CH3)2ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してZnO層を形成する。なお、これらの層の順番はこの例に限らない。また、これらのガスを用いてIn-Ga-O層やIn-Zn-O層、Ga-Zn-O層などの混合酸化物層を形成しても良い。なお、O3ガスに替えてAr等の不活性ガスで水をバブリングして得られたH2Oガスを用いても良いが、Hを含まないO3ガスを用いる方が好ましい。また、In(CH3)3ガスにかえて、In(C2H5)3ガスを用いても良い。また、Ga(CH3)3ガスにかえて、Ga(C2H5)3ガスを用いても良い。また、Zn(CH3)2ガスを用いても良い。
なお、本実施の形態で説明した半導体装置のそれぞれの構成例は、互いに適宜組み合わせることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した半導体装置を有する記憶装置について説明する。
図63に記憶装置の構成の一例を示す。記憶装置2600は、周辺回路2601、及びメモリセルアレイ2610(Memory Cell Array)を有する。周辺回路2601は、ローデコーダ2621(Row Decoder)、ワード線ドライバ回路2622(Word Line Driver Cir.)、ビット線ドライバ回路2630(Bit Line Driver Cir.)、出力回路2640(Output Cir.)、コントロールロジック回路2660(Control Logic Cir.)を有する。
実施の形態1で説明した図1(A)(B)に図示した半導体装置は、メモリセルアレイ2610に適用することができる。
ビット線ドライバ回路2630は、カラムデコーダ2631(Column Decoder)、プリチャージ回路2632(Precharge Cir.)、センスアンプ2633(Sense Amp.)、及び書き込み回路2634(Write Cir.)を有する。プリチャージ回路2632は、実施の形態1で説明した配線SL、又は配線BL(図63に図示していない)を所定の電位にプリチャージする機能を有する。センスアンプ2633は、メモリセルMCから読み出された電位(又は電流)をデータ信号として取得して、当該データ信号を増幅する機能を有する。増幅されたデータ信号は、出力回路2640を介して、デジタルのデータ信号RDATAとして記憶装置2600の外部に出力される。
また、記憶装置2600には、外部から電源電圧として低電源電圧(VSS)、周辺回路2601用の高電源電圧(VDD)、メモリセルアレイ2610用の高電源電圧(VIL)が供給される。
また、記憶装置2600には、制御信号(CE、WE、RE)、アドレス信号ADDR、データ信号WDATAが外部から入力される。アドレス信号ADDRは、ローデコーダ2621及びカラムデコーダ2631に入力され、データ信号WDATAは書き込み回路2634に入力される。
コントロールロジック回路2660は、外部からの入力信号(CE、WE、RE)を処理して、ローデコーダ2621、カラムデコーダ2631の制御信号を生成する。CEは、チップイネーブル信号であり、WEは、書き込みイネーブル信号であり、REは、読み出しイネーブル信号である。コントロールロジック回路2660が処理する信号は、これに限定されるものではなく、必要に応じて、他の制御信号を入力すればよい。
なお、上述の各回路あるいは各信号は、必要に応じて、適宜、取捨することができる。
また、pチャネル型Siトランジスタと、後述する実施の形態の酸化物半導体(好ましくはIn、Ga、及びZnを含む酸化物)をチャネル形成領域に含むトランジスタを用い、記憶装置2600に適用することで、小型の記憶装置2600を提供できる。また、消費電力低減することが可能な記憶装置2600を提供できる。また、動作速度を向上することが可能な記憶装置2600を提供できる。特に、Siトランジスタはpチャネル型のみとすることで、製造コストを低く抑えることができる。
なお、本実施の形態の構成例は、図63の構成に限定されない。例えば、周辺回路2601の一部、例えばプリチャージ回路2632又は/及びセンスアンプ2633をメモリセルアレイ2610の下層に設ける、などのように適宜構成を変更してもよい。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で用いたOSトランジスタのチャネル形成領域に含まれる金属酸化物について説明を行う。
金属酸化物は、少なくともインジウムまたは亜鉛を含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどが含まれていることが好ましい。また、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
ここでは、金属酸化物が、インジウム、元素Mおよび亜鉛を有するIn-M-Zn酸化物である場合を考える。なお、元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウムなどがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。
次に、図64(A)(B)(C)を用いて、本発明に係る金属酸化物が有するインジウム、元素Mおよび亜鉛の原子数比の好ましい範囲について説明する。なお、図64(A)(B)(C)には、酸素の原子数比については記載しない。また、金属酸化物が有するインジウム、元素M、および亜鉛の原子数比のそれぞれの項を[In]、[M]、および[Zn]とする。
図64(A)(B)(C)において、破線は、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1-α):1の原子数比(-1≦α≦1)となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1-α):2の原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1-α):3の原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1-α):4の原子数比となるライン、および[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1-α):5の原子数比となるラインを表す。
また、一点鎖線は、[In]:[M]:[Zn]=5:1:βの原子数比(β≧0)となるライン、[In]:[M]:[Zn]=2:1:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:1:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:2:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:3:βの原子数比となるライン、および[In]:[M]:[Zn]=1:4:βの原子数比となるラインを表す。
また、図64(A)(B)(C)に示す、[In]:[M]:[Zn]=0:2:1の原子数比、およびその近傍値の金属酸化物は、スピネル型の結晶構造をとりやすい。
また、金属酸化物中に複数の相が共存する場合がある(二相共存、三相共存など)。例えば、原子数比が[In]:[M]:[Zn]=0:2:1の近傍値である場合、スピネル型の結晶構造と層状の結晶構造との二相が共存しやすい。また、原子数比が[In]:[M]:[Zn]=1:0:0の近傍値である場合、ビックスバイト型の結晶構造と層状の結晶構造との二相が共存しやすい。金属酸化物中に複数の相が共存する場合、異なる結晶構造の間において、結晶粒界が形成される場合がある。
図64(A)に示す領域Aは、金属酸化物が有する、インジウム、元素M、および亜鉛の原子数比の好ましい範囲の一例について示している。
金属酸化物は、インジウムの含有率を高くすることで、金属酸化物のキャリア移動度(電子移動度)を高くすることができる。従って、インジウムの含有率が高い金属酸化物はインジウムの含有率が低い金属酸化物と比較してキャリア移動度が高くなる。
一方、金属酸化物中のインジウムおよび亜鉛の含有率が低くなると、キャリア移動度が低くなる。従って、原子数比が[In]:[M]:[Zn]=0:1:0、およびその近傍値である場合(例えば図64(C)に示す領域C)は、絶縁性が高くなる。
従って、本発明の一態様の金属酸化物は、キャリア移動度が高く、かつ、結晶粒界が少ない層状構造となりやすい、図64(A)の領域Aで示される原子数比を有することが好ましい。
特に、図64(B)に示す領域Bでは、領域Aの中でも、CAAC(c-axis aligned crystalline)-OSとなりやすく、キャリア移動度も高い優れた金属酸化物が得られる。
CAAC-OSは、c軸配向性を有し、かつa-b面方向において複数のナノ結晶が連結し、歪みを有した結晶構造である。なお、歪みとは、複数のナノ結晶が連結する領域において、格子配列の揃った領域と、別の格子配列の揃った領域と、の間で格子配列の向きが変化している箇所を指す。
ナノ結晶は、六角形を基本とするが、正六角形状とは限らず、非正六角形状である場合がある。また、歪みにおいて、五角形、および七角形などの格子配列を有する場合がある。なお、CAAC-OSにおいて、歪み近傍においても、明確な結晶粒界(グレインバウンダリーともいう)を確認することはできない。即ち、格子配列の歪みによって、結晶粒界の形成が抑制されていることがわかる。これは、CAAC-OSが、a-b面方向において酸素原子の配列が稠密でないことや、金属元素が置換することで原子間の結合距離が変化することなどによって、歪みを許容することができるためと考えられる。
CAAC-OSは結晶性の高い金属酸化物である。一方、CAAC-OSは、明確な結晶粒界を確認することはできないため、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。また、金属酸化物の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、CAAC-OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない金属酸化物ともいえる。従って、CAAC-OSを有する金属酸化物は、物理的性質が安定する。そのため、CAAC-OSを有する金属酸化物は熱に強く、信頼性が高い。
なお、領域Bは、[In]:[M]:[Zn]=4:2:3から4.1、およびその近傍値を含む。近傍値には、例えば、[In]:[M]:[Zn]=5:3:4が含まれる。また、領域Bは、[In]:[M]:[Zn]=5:1:6、およびその近傍値、および[In]:[M]:[Zn]=5:1:7、およびその近傍値を含む。
なお、金属酸化物が有する性質は、原子数比によって一義的に定まらない。同じ原子数比であっても、形成条件により、金属酸化物の性質が異なる場合がある。例えば、金属酸化物をスパッタリング装置にて成膜する場合、ターゲットの原子数比からずれた原子数比の膜が形成される。また、成膜時の基板温度によっては、ターゲットの[Zn]よりも、膜の[Zn]が小さくなる場合がある。従って、図示する領域は、金属酸化物が特定の特性を有する傾向がある原子数比を示す領域であり、領域A乃至領域Cの境界は厳密ではない。
次に、CAC(Cloud-Aligned Composite)-OSの構成について説明する。
なお、本明細書等において、CACは機能、または材料の構成の一例を表し、前述したCAAC(c-axis aligned crystal)は結晶構造の一例を表している。
CAC-OSまたはCAC-metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC-OSまたはCAC-metal oxideを、トランジスタの活性層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC-OSまたはCAC-metal oxideに付与することができる。CAC-OSまたはCAC-metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC-OSまたはCAC-metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC-OSまたはCAC-metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上述の実施の形態で説明した半導体装置を記憶装置として電子部品に適用する例について、図65を用いて説明する。
図65(A)では上述の実施の形態で説明し半導体装置を記憶装置として電子部品に適用する例について説明する。なお電子部品は、半導体パッケージ、又はIC用パッケージともいう。この電子部品は、端子取り出し方向や、端子の形状に応じて、複数の規格や名称が存在する。そこで、本実施の形態では、その一例について説明することにする。
上記実施の形態1に示すようなトランジスタで構成される半導体装置は、組み立て工程(後工程)を経て、プリント基板に脱着可能な部品が複数合わさることで完成する。
後工程については、図65(A)に示す各工程を経ることで完成させることができる。具体的には、前工程で得られる素子基板が完成(ステップSTP1)した後、基板の裏面を研削する(ステップSTP2)。この段階で基板を薄膜化することで、前工程での基板の反り等を低減し、部品としての小型化を図るためである。
基板の裏面を研削して、基板を複数のチップに分離するダイシング工程を行う(ステップSTP3)。そして、分離したチップを個々にピックアップしてリードフレーム上に搭載し接合する、ダイボンディング工程を行う(ステップSTP4)。このダイボンディング工程におけるチップとリードフレームとの接着は、樹脂による接着や、テープによる接着等、適宜製品に応じて適した方法を選択する。なお、ダイボンディング工程は、インターポーザ上に搭載し接合してもよい。
なお、本実施の形態において、基板の一方の面に素子が形成されていたとき、基板の一方の面を表面とし、該基板の他方の面(該基板の素子が形成されていない側の面)を裏面とする。
次いでリードフレームのリードとチップ上の電極とを、金属の細線(ワイヤー)で電気的に接続する、ワイヤーボンディングを行う(ステップSTP5)。金属の細線には、銀線や金線を用いることができる。また、ワイヤーボンディングは、ボールボンディングや、ウェッジボンディングを用いることができる。
ワイヤーボンディングされたチップは、エポキシ樹脂等で封止を行うモールド工程が施される(ステップSTP6)。モールド工程を行うことで電子部品の内部が樹脂で充填され、機械的な外力による内蔵される回路部やワイヤーに対するダメージを低減することができ、また水分や埃による特性の劣化を低減することができる。
次いでリードフレームのリードをメッキ処理する。そしてリードを切断及び成形加工する(ステップSTP7)。このめっき処理によりリードの錆を防止し、後にプリント基板に実装する際のはんだ付けをより確実に行うことができる。
次いでパッケージの表面に印字処理(マーキング)を施す(ステップSTP8)。そして最終的な検査工程(ステップSTP9)を経て電子部品が完成する(ステップSTP10)。
以上説明した電子部品は、上述の実施の形態で説明した半導体装置を含む構成とすることができる。そのため、信頼性に優れた電子部品を実現することができる。
また、完成した電子部品の斜視模式図を図65(B)に示す。図65(B)では、電子部品の一例として、QFP(Quad Flat Package)の斜視模式図を示している。図65(B)に示す電子部品4700は、リード4701及び回路部4703を示している。図65(B)に示す電子部品4700は、例えばプリント基板4702に実装される。このような電子部品4700が複数組み合わされて、それぞれがプリント基板4702上で電気的に接続されることで電子機器の内部に搭載することができる。完成した回路基板4704は、電子機器等の内部に設けられる。
なお、本発明の一態様は、上記の電子部品4700の形状に限定せず、ステップSTP1において作製された素子基板も含まれる。また、本発明の一態様である素子基板は、ステップSTP2の基板の裏面の研削作業まで行った素子基板も含まれる。また、本発明の一態様である素子基板は、ステップSTP3のダイシング工程まで行った素子基板も含まれる。例えば、図65(C)に示す半導体ウェハ4800などが該素子基板に相当する。半導体ウェハ4800には、そのウェハ4801の上面に複数の回路部4802が形成されている。なお、ウェハ4801の上面において、回路部4802の無い部分は、スペーシング4803であり、スペーシング4803の一部はダイシング用の領域となる。
ダイシングは、一点鎖線で示したスクライブラインSCL1及びスクライブラインSCL2(ダイシングライン、又は切断ラインと呼ぶ場合がある)に沿って行われる。なお、スペーシング4803は、ダイシング工程を容易に行うために、複数のスクライブラインSCL1が平行になるように設け、複数のスクライブラインSCL2が平行になるように設け、スクライブラインSCL1とスクライブラインSCL2が垂直になるように設けるのが好ましい。
ダイシング工程を行うことにより、図65(D)に示すようなチップ4800aを、半導体ウェハ4800から切り出すことができる。チップ4800aは、ウェハ4801aと、回路部4802と、スペーシング4803aと、を有する。なお、スペーシング4803aは、極力小さくなるようにするのが好ましい。この場合、隣り合う回路部4802の間のスペーシング4803の幅が、スクライブラインSCL1の切りしろと、又はスクライブラインSCL2の切りしろとほぼ同等の長さであればよい。
なお、本発明の一態様の素子基板の形状は、図65(C)に図示した半導体ウェハ4800の形状に限定されない。例えば、図65(E)に示す矩形の形状の半導体ウェハ4810あってもよい。素子基板の形状は、素子の作製工程、及び素子を作製するための装置に応じて、適宜変更することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態の半導体装置を備えることができるCPUについて説明する。
図66は、実施の形態1で説明した半導体装置を一部に用いたCPUの一例の構成を示すブロック図である。
図66に示すCPUは、基板1190上に、ALU1191(ALU:Arithmetic logic unit、演算回路)、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース1198(Bus I/F)、書き換え可能なROM1199、及びROMインターフェース1189(ROM I/F)を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199及びROMインターフェース1189は、別チップに設けてもよい。もちろん、図66に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。例えば、図66に示すCPUまたは演算回路を含む構成を一つのコアとし、当該コアを複数含み、それぞれのコアが並列で動作するような構成、つまりGPUのような構成としてもよい。また、CPUが内部演算回路やデータバスで扱えるビット数は、例えば8ビット、16ビット、32ビット、64ビットなどとすることができる。
バスインターフェース1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行なう。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行なう。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、及びレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号を元に、内部クロック信号を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号を上記各種回路に供給する。
図66に示すCPUでは、レジスタ1196に、メモリセルが設けられている。レジスタ1196のメモリセルとして、先の実施の形態に示したトランジスタを用いることができる。
図66に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。すなわち、レジスタ1196が有するメモリセルにおいて、フリップフロップによるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。フリップフロップによるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内のメモリセルへの、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内のメモリセルへの電源電圧の供給を停止することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
上記実施の形態の記憶装置を備えることができるメモリカード(例えば、SDカード)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SSD(Solid State Drive)等の各種のリムーバブル記憶装置に適用することができる。本実施の形態では、リムーバブル記憶装置の幾つかの構成例について、図67を用いて、説明する。
図67(A)はUSBメモリの模式図である。USBメモリ5100は、筐体5101、キャップ5102、USBコネクタ5103及び基板5104を有する。基板5104は、筐体5101に収納されている。基板5104には、記憶装置及び該記憶装置を駆動する回路が設けられている。例えば、基板5104には、メモリチップ5105、コントローラチップ5106が取り付けられている。メモリチップ5105は、実施の形態2で説明したメモリセルアレイ2610、ワード線ドライバ回路2622、ローデコーダ2621、センスアンプ2633、プリチャージ回路2632、カラムデコーダ2631などが組み込まれている。コントローラチップ5106は、具体的にはプロセッサ、ワークメモリ、ECC回路等が組み込まれている。なお、メモリチップ5105とコントローラチップ5106とのそれぞれの回路構成は、上述の記載に限定せず、状況に応じて、又は場合によって、適宜回路構成を変更してもよい。例えば、ワード線ドライバ回路2622、ローデコーダ2621、センスアンプ2633、プリチャージ回路2632、カラムデコーダ2631をメモリチップ5105でなく、コントローラチップ5106に組み込んだ構成としてもよい。USBコネクタ5103が外部装置と接続するためのインターフェースとして機能する。
図67(B)はSDカードの外観の模式図であり、図67(C)は、SDカードの内部構造の模式図である。SDカード5110は、筐体5111、コネクタ5112及び基板5113を有する。コネクタ5112が外部装置と接続するためのインターフェースとして機能する。基板5113は筐体5111に収納されている。基板5113には、記憶装置及び記憶装置を駆動する回路が設けられている。例えば、基板5113には、メモリチップ5114、コントローラチップ5115が取り付けられている。メモリチップ5114には、実施の形態2で説明したメモリセルアレイ2610、ワード線ドライバ回路2622、ローデコーダ2621、センスアンプ2633、プリチャージ回路2632、カラムデコーダ2631などが組み込まれている。コントローラチップ5115には、プロセッサ、ワークメモリ、ECC回路等が組み込まれている。なお、メモリチップ5114とコントローラチップ5115とのそれぞれの回路構成は、上述の記載に限定せず、状況に応じて、又は場合によって、適宜回路構成を変更してもよい。例えば、ワード線ドライバ回路2622、ローデコーダ2621、センスアンプ2633、プリチャージ回路2632、カラムデコーダ2631をメモリチップ5114でなく、コントローラチップ5115に組み込んだ構成としてもよい。
基板5113の裏面側にもメモリチップ5114を設けることで、SDカード5110の容量を増やすことができる。また、無線通信機能を備えた無線チップを基板5113に設けてもよい。これによって、外部装置とSDカード5110との間で無線通信を行うことができ、メモリチップ5114のデータの読み出し、書き込みが可能となる。
図67(D)はSSDの外観の模式図であり、図67(E)は、SSDの内部構造の模式図である。SSD5150は、筐体5151、コネクタ5152及び基板5153を有する。コネクタ5152が外部装置と接続するためのインターフェースとして機能する。基板5153は筐体5151に収納されている。基板5153には、記憶装置及び記憶装置を駆動する回路が設けられている。例えば、基板5153には、メモリチップ5154、メモリチップ5155、コントローラチップ5156が取り付けられている。メモリチップ5154には、実施の形態2で説明したメモリセルアレイ2610、ワード線ドライバ回路2622、ローデコーダ2621、センスアンプ2633、プリチャージ回路2632、カラムデコーダ2631などが組み込まれている。基板5153の裏面側にもメモリチップ5154を設けることで、SSD5150の容量を増やすことができる。メモリチップ5155にはワークメモリが組み込まれている。例えば、メモリチップ5155には、DRAMチップを用いればよい。コントローラチップ5156には、プロセッサ、ECC回路などが組み込まれている。なお、メモリチップ5154と、メモリチップ5155と、コントローラチップ5115と、のそれぞれの回路構成は、上述の記載に限定せず、状況に応じて、又は場合によって、適宜回路構成を変更しても良い。例えば、コントローラチップ5156にも、ワークメモリとして機能するメモリを設けてもよい。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態の半導体装置、又は記憶装置を適用することができる電子機器の一例について説明する。
<ノート型パーソナルコンピュータ>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、ノート型パーソナルコンピュータに備えることができる。図68(A)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体5401、表示部5402、キーボード5403、ポインティングデバイス5404等を有する。
<スマートウォッチ>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、ウェアラブル端末に備えることができる。図68(B)はウェアラブル端末の一種であるスマートウォッチであり、筐体5901、表示部5902、操作ボタン5903、操作子5904、バンド5905などを有する。また、表示部5902に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしてもよい。また、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。あるいは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。また、操作ボタン5903にスマートウォッチを起動する電源スイッチ、スマートウォッチのアプリケーションを操作するボタン、音量調整ボタン、または表示部5902を点灯、あるいは消灯するスイッチなどのいずれかを備えることができる。また、図68(B)に示したスマートウォッチでは、操作ボタン5903の数を2個示しているが、スマートウォッチの有する操作ボタンの数は、これに限定されない。また、操作子5904は、スマートウォッチの時刻合わせを行うリューズとして機能する。また、操作子5904は、時刻合わせ以外に、スマートウォッチのアプリケーションを操作する入力インターフェースとして、用いるようにしてもよい。なお、図68(B)に示したスマートウォッチでは、操作子5904を有する構成となっているが、これに限定せず、操作子5904を有さない構成であってもよい。
<ビデオカメラ>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、ビデオカメラに備えることができる。図68(C)はビデオカメラであり、第1筐体5801、第2筐体5802、表示部5803、操作キー5804、レンズ5805、接続部5806等を有する。操作キー5804及びレンズ5805は第1筐体5801に設けられており、表示部5803は第2筐体5802に設けられている。そして、第1筐体5801と第2筐体5802とは、接続部5806により接続されており、第1筐体5801と第2筐体5802の間の角度は、接続部5806により変更が可能である。表示部5803における映像を、接続部5806における第1筐体5801と第2筐体5802との間の角度に従って切り替える構成としてもよい。
<携帯電話>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、携帯電話に備えることができる。図68(D)は、情報端末の機能を有する携帯電話であり、筐体5501、表示部5502、マイク5503、スピーカ5504、操作ボタン5505を有する。また、表示部5502に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしてもよい。また、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。あるいは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。また、操作ボタン5505に携帯電話を起動する電源スイッチ、携帯電話のアプリケーションを操作するボタン、音量調整ボタン、または表示部5502を点灯、あるいは消灯するスイッチなどのいずれかを備えることができる。
また、図68(D)に示した携帯電話では、操作ボタン5505の数を2個示しているが、携帯電話の有する操作ボタンの数は、これに限定されない。また、図示していないが、図68(D)に示した携帯電話は、フラッシュライト、または照明の用途として発光装置を有する構成であってもよい。
<テレビジョン装置>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、テレビジョン装置に適用することができる。図68(E)は、テレビジョン装置を示す斜視図である。テレビジョン装置は、筐体9000、表示部9001、スピーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)などを有する。本発明の一態様の記憶装置は、テレビジョン装置に備えることができる。テレビジョン装置は、例えば、50インチ以上、または100インチ以上の表示部9001を組み込むことが可能である。
<移動体>
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、移動体である自動車の運転席周辺に適用することもできる。
例えば、図68(F)は、自動車の室内におけるフロントガラス周辺を表す図である。図68(F)では、ダッシュボードに取り付けられた表示パネル5701、表示パネル5702、表示パネル5703の他、ピラーに取り付けられた表示パネル5704を図示している。
表示パネル5701乃至表示パネル5703は、ナビゲーション情報、スピードメーターやタコメーター、走行距離、給油量、ギア状態、エアコンの設定など、その他様々な情報を提供することができる。また、表示パネルに表示される表示項目やレイアウトなどは、ユーザの好みに合わせて適宜変更することができ、デザイン性を高めることが可能である。表示パネル5701乃至表示パネル5703は、照明装置として用いることも可能である。
表示パネル5704には、車体に設けられた撮像手段からの映像を映し出すことによって、ピラーで遮られた視界(死角)を補完することができる。すなわち、自動車の外側に設けられた撮像手段からの画像を表示することによって、死角を補い、安全性を高めることができる。また、見えない部分を補完する映像を映すことによって、より自然に違和感なく安全確認を行うことができる。表示パネル5704は、照明装置として用いることもできる。
本発明の一態様の半導体装置、又は記憶装置は、例えば、表示パネル5701乃至表示パネル5704に画像を表示する際に用いられる、画像データを一時的に格納するフレームメモリや、移動体が有するシステムを駆動するプログラムを保存する記憶装置などに用いることができる。
また、図示していないが、図68(A)(B)(E)(F)に示した電子機器は、マイク及びスピーカを有する構成であってもよい。この構成により、例えば、上述した電子機器に音声入力機能を付することができる。
また、図示していないが、図68(A)(B)、(D)乃至(F)に示した電子機器は、カメラを有する構成であってもよい。
また、図示していないが、図68(A)乃至(F)に示した電子機器は、筐体の内部にセンサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線などを測定する機能を含むもの)を有する構成であってもよい。特に、図68(D)に示す携帯電話に、ジャイロ、加速度センサなどの傾きを検出するセンサを有する検出装置を設けることで、該携帯電話の向き(鉛直方向に対して該携帯電話がどの向きに向いているか)を判断して、表示部5502の画面表示を、該携帯電話の向きに応じて自動的に切り替えるようにすることができる。
また、図示していないが、図68(A)乃至(F)に示した電子機器は、指紋、静脈、虹彩、又は声紋など生体情報を取得する装置を有する構成であってもよい。この構成を適用することによって、生体認証機能を有する電子機器を実現することができる。
また、図68(A)乃至(F)に示した電子機器の表示部として、可撓性を有する基材を用いてもよい。具体的には、該表示部は、可撓性を有する基材上にトランジスタ、容量素子、及び表示素子などを設けた構成としてもよい。この構成を適用することによって、図68(A)乃至(F)に示した電子機器のように平らな面を有する筐体だけでなく、曲面を有するような筐体の電子機器を実現することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(本明細書等の記載に関する付記)
以上の実施の形態における各構成の説明について、以下に付記する。
<実施の形態で述べた本発明の一態様に関する付記>
各実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて、本発明の一態様とすることができる。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互いに構成例を適宜組み合わせることが可能である。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)と、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)との少なくとも一つの内容に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)と、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)との少なくとも一つの図に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
<序数詞に関する付記>
本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において省略することもありうる。
<図面を説明する記載に関する付記>
実施の形態について図面を参照しながら説明している。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態の発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
また、本明細書等において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化する。そのため、配置を示す語句は、明細書等で説明した記載に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。例えば、「導電体の上面に有する絶縁体」の表現では、示している図面の向きを180度回転することによって、「導電体の下面に有する絶縁体」と言い換えることができる。
また、「上」や「下」の用語は、構成要素の位置関係が直上又は直下で、かつ、直接接していることを限定するものではない。例えば、「絶縁層A上の電極B」の表現であれば、絶縁層Aの上に電極Bが直接接して形成されている必要はなく、絶縁層Aと電極Bとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、説明の便宜上任意の大きさに示したものである。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は明確性を期すために模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
また、図面において、斜視図などにおいて、図面の明確性を期すために、一部の構成要素の記載を省略している場合がある。
また、図面において、同一の要素又は同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
<言い換え可能な記載に関する付記>
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一方を、「ソース又はドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)と表記し、ソースとドレインとの他方を「ソース又はドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)と表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子と呼ぶ場合や、第3端子、第4端子と呼ぶ場合がある。なお、本明細書等において、チャネル形成領域はチャネルが形成される領域を指し、ゲートに電位を印加することでこの領域が形成されて、ソース‐ドレイン間に電流を流すことができる。
また、ソースやドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
また、本明細書等に記載するトランジスタが2つ以上のゲートを有するとき(この構成をデュアルゲート構造という場合がある)、それらのゲートを第1ゲート、第2ゲートと呼ぶ場合や、フロントゲート、バックゲートと呼ぶ場合がある。特に、「フロントゲート」という語句は、単に「ゲート」という語句に互いに言い換えることができる。また、「バックゲート」という語句は、単に「ゲート」という語句に互いに言い換えることができる。なお、ボトムゲートとは、トランジスタの作製時において、チャネル形成領域よりも先に形成される端子のことをいい、「トップゲート」とは、トランジスタの作製時において、チャネル形成領域よりも後に形成される端子のことをいう。
また、本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、本明細書等において、電圧と電位は、適宜言い換えることができる。電圧は、基準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電位(接地電位)とすると、電圧を電位に言い換えることができる。グラウンド電位は必ずしも0Vを意味するとは限らない。なお電位は相対的なものであり、基準となる電位によっては、配線等に与える電位を変化させる場合がある。
なお本明細書等において、「膜」、「層」などの語句は、場合によっては、又は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、場合によっては、又は、状況に応じて、「膜」、「層」などの語句を使わずに、別の用語に入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」又は「導電膜」という用語を、「導電体」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、例えば、「絶縁層」「絶縁膜」という用語を、「絶縁体」という用語に変更することが可能な場合がある。
なお本明細書等において、「配線」、「信号線」、「電源線」などの用語は、場合によっては、又は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「配線」という用語を、「信号線」という用語に変更することが可能な場合がある。また、例えば、「配線」という用語を、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号線」「電源線」などの用語を、「配線」という用語に変更することが可能な場合がある。「電源線」などの用語は、「信号線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で「信号線」などの用語は、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、配線に印加されている「電位」という用語を、場合によっては、又は、状況に応じて、「信号」などという用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号」などの用語は、「電位」という用語に変更することが可能な場合がある。
<語句の定義に関する付記>
以下では、上記実施の形態中で言及した語句の定義について説明する。
<<半導体の不純物について>>
半導体の不純物とは、例えば、半導体層を構成する主成分以外をいう。例えば、濃度が0.1原子%未満の元素は不純物である。不純物が含まれることにより、例えば、半導体にDOS(Density of States)が形成されることや、キャリア移動度が低下することや、結晶性が低下することなどが起こる場合がある。半導体が酸化物半導体である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、第1族元素、第2族元素、第13族元素、第14族元素、第15族元素、主成分以外の遷移金属などがあり、特に、例えば、水素(水にも含まれる)、リチウム、ナトリウム、シリコン、ホウ素、リン、炭素、窒素などがある。酸化物半導体の場合、例えば水素などの不純物の混入によって酸素欠損を形成する場合がある。また、半導体がシリコン層である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、酸素、水素を除く第1族元素、第2族元素、第13族元素、第15族元素などがある。
<<スイッチについて>>
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。又は、スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。
一例としては、電気的スイッチ又は機械的なスイッチなどを用いることができる。つまり、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。
電気的なスイッチの一例としては、トランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、又はこれらを組み合わせた論理回路などがある。
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、トランジスタの「導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に短絡されているとみなせる状態をいう。また、トランジスタの「非導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に遮断されているとみなせる状態をいう。なおトランジスタを単なるスイッチとして動作させる場合には、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。
機械的なスイッチの一例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがある。そのスイッチは、機械的に動かすことが可能な電極を有し、その電極が動くことによって、導通と非導通とを制御して動作する。
<<接続について>>
本明細書等において、XとYとが接続されている、と記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とを含むものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図又は文章に示された接続関係に限定されず、図又は文章に示された接続関係以外のものも含むものとする。
ここで使用するX、Yなどは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅又は電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。又は、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。又は、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
<<平行、垂直について>>
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が-10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、-5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が-30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。