JP7225374B2 - 乳化組成物及びこれを含む飲料 - Google Patents
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Description
しかしながら、アスタキサンチンを食品(特に飲料)へと添加とした場合、水への溶解性が低いため消化吸収性が悪い他、原料由来の特有の匂いによる商品の嗜好性が低下する等の欠点も有している。
ここで、本開示において、アスタキサンチンを「高濃度」で含む乳化組成物とは、アスタキサンチンが乳化組成物の全質量に対して0.6質量%以上含まれる乳化組成物を指す。
また、本開示において、乳化組成物が低粘度であるとは、25℃における粘度が450mPa・s以下であることを指す。
[1] アスタキサンチンと、油性成分と、水と、グリセリンと、乳化剤と、生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の抽出物と、を含み、アスタキサンチンの含有量が乳化組成物の全質量に対して0.6質量%以上である乳化組成物。
[3] 生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物の合計固形分含有量が、乳化組成物の全質量に対して0.1質量%~10質量%である[1]又は[2]に記載の乳化組成物。
[4] 生コーヒー豆抽出物における総ポリフェノール含有量が、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して40質量%以上であり、リンゴ抽出物における総ポリフェノール含有量が、リンゴ抽出物の全質量に対して80質量%以上である[1]~[3]のいずれか1に記載の乳化組成物。
[5] 生コーヒー豆抽出物における水溶性のポリフェノール含有量が、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して20質量%以上であり、リンゴ抽出物における水溶性のポリフェノール含有量が、リンゴ抽出物の全質量に対して1質量%以上である、[1]~[4]のいずれか1に記載の乳化組成物。
[6] 水溶性のポリフェノールが、クロロゲン酸、フェルロイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルラ酸、p-クマル酸、カフェ酸、カテキン、フロリジン、プロシアニジン、アントシアニン、及びタンニンからなる群より選択されるポリフェノールである[5]に記載の乳化組成物。
[7] 水溶性のポリフェノールが、乳化組成物の全質量に対して0.01質量%以上含まれる[5]又は[6]に記載の乳化組成物。
[9] 乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、及びショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種を含む[1]~[8]のいずれか1に記載の乳化組成物。
[10] ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリンと炭素数16以上の脂肪酸とのエステルである[9]に記載の乳化組成物。
[11] ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリンと飽和脂肪酸とのエステルである[9]又は[10]に記載の乳化組成物。
[12] 酵素分解レシチンを少なくとも含み、酵素分解レシチンの含有量が、乳化組成物の全質量に対して0.01質量%~10質量%である[9]~[11]のいずれか1に記載の乳化組成物。
[13][1]~[12]のいずれか1に記載の乳化組成物を含む飲料。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分の量は、各成分に該当する物質が、組成物中に複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
使用する成分が市販品ではない場合、或いは、市販であってもHLB値がカタログ等の文献に明確に示されていない場合には、本開示におけるHLB値としては、以下に示す川上式を採用する。
ここで、Mwは親水基の分子量、M0は疎水基の分子量である
アスタキサンチンは、活性酸素を消去する「抗酸化作用」を有する成分として、注目されている。また、アスタキサンチンは、免疫賦活、疲労回復、自立神経のバランス調整等、種々の機能を有することが知られており、健康食品などの原料として多用されている。
アスタキサンチンは、水への溶解性が低いため、消化吸収性を高める観点からも、アスタキサンチンを含む乳化組成物を調製し、得られた乳化組成物を用いて健康食品等の製品を得る方法が採用されている。
しかしながら、アスタキサンチンを高濃度に配合した乳化組成物では、アスタキサンチンの原料由来の臭気があり、更には、乳化組成物の粘度が上昇してしまうことがあった。
乳化組成物の粘度が高くなると、乳化組成物を含む食品等を製造する際のハンドリング性の低下の懸念がある。
上記の知見に基づく、本実施形態に係る乳化組成物は、以下の通りである。
即ち、本実施形態に係る乳化組成物は、アスタキサンチンと、油性成分と、水と、グリセリンと、乳化剤と、生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の抽出物と、を含み、アスタキサンチンの含有量が乳化組成物の全質量に対して0.6質量%以上である乳化組成物である。
以下、「生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の抽出物」を、適宜、「特定抽出物」として総称して説明する。
本実施形態に係る乳化組成物は、水中油型乳化組成物であってもよいし、油中水型乳化組成物であってもよいが、汎用性に優れる観点から、水中油型乳化組成物であることが好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、アスタキサンチンを含む。
本開示では、特に断りの無い限り、アスタキサンチン及びその誘導体を総称して「アスタキサンチン」という。即ち、本実施形態に係る乳化組成物では、アスタキサンチンとして、アスタキサンチン及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。アスタキサンチンの誘導体は、アスタキサンキチンのエステル等を含む。
アスタキサンチンは、赤色酵母ファフィア、緑藻ヘマトコッカス、海洋性細菌、オキアミ等の培養物から抽出することができる。
品質及び生産性の観点からは、アスタキサンチンとしては、ヘマトコッカス藻からの抽出物(以下、「ヘマトコッカス藻抽出物」と称する。)又はオキアミからの抽出物に由来するアスタキサンチンが好ましく、ヘマトコッカス藻抽出物に由来するアスタキサンチンが特に好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物では、アスタキサンチンは、後述する油性成分に溶解された状態であることが好ましい。即ち、アスタキサンチンは、油性成分にアスタキサンチンを含有させたアスタキサンチン含有油の態様で、本実施形態に係る乳化組成物に配合されることが好ましい。
これらの中でも、ヘマトコッカス藻としては、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)が好ましい。
ヘマトコッカス藻抽出物の市販品の例としては、富士フイルム(株)のFUJIFILM アスタキサンチン S(旧ASTOTS(登録商標)-S)、FUJIFILM アスタキサンチン SS(旧ASTOTS(登録商標)-SS)、FUJIFILM アスタキサンチン 5O(旧ASTOTS(登録商標)-5O)、FUJIFILM アスタキサンチン 10O(旧ASTOTS(登録商標)-10O)、FUJIFILM アスタキサンチン SSC等、富士化学工業(株)のアスタリール(登録商標)オイル50F、アスタリール(登録商標)オイル5F等、東洋酵素化学(株)のBioAstin SCE7などが挙げられる。
なお、ヘマトコッカス藻抽出物は、特開平2-49091号公報に記載の色素と同様に、色素純分として、アスタキサンチン又はそのエステル体を含有してもよい。
アスタキサンチンの含有量は、例えば、アスタキサンチンを含むことで期待される効果を十分に得る観点から、乳化組成物の全質量に対して、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、4質量%以上であることが更に好ましく、5質量%以上であることが特に好ましい。
また、アスタキサンチンの含有量は、例えば、摂取のしやすさの観点、及び、乳化組成物の粘度の観点から、乳化組成物の全質量に対して、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、7質量%以下であることが更に好ましい。
即ち、本実施形態に係る乳化組成物におけるアスタキサンチンの含有量は、3質量%~10質量%が好ましく、4質量%~8質量%がより好ましく、4質量%~7質量%が更に好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、油性成分を含有する。
本実施形態に係る乳化組成物において油性成分とは、25℃の水への溶解度が0.1質量%未満(1g/L未満)の成分である。
なお、アスタキサンチンは、本実施形態に係る乳化組成物における油性成分には包含されない。但し、アスタキサンチン含有油(具体的には、ヘマトコッカス藻抽出物)に含まれる、天然油脂(例えば、オレイン酸のエステル、リノール酸のエステル等の脂肪酸トリグリセリドなど)、植物油脂等の油性成分は、本油性成分に含まれる。
本実施形態に係る乳化組成物は、油性成分を1種のみ含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
食用油脂としては、中鎖脂肪酸トリグリセリド及び動植物性油脂(長鎖脂肪酸トリグリセリドともいう)が挙げられる。
本開示における中鎖脂肪酸トリグリセリドは、脂肪酸鎖の平均炭素数が6~12であるトリグリセリドを意味する。中でも、脂肪酸鎖の平均炭素数が8~10である中鎖脂肪酸トリグリセリドが好ましく用いられる。
食用油脂の中でも、中鎖脂肪酸トリグリセリドが好ましく、本実施形態に係る乳化組成物が含有する食用油脂としては、中鎖脂肪酸トリグリセリドのみであることがより好ましい。
中鎖脂肪酸トリグリセリドの市販品の例としては、花王(株)の「ココナード(登録商標) RK」(トリカプリル酸グリセリル)、「ココナード(登録商標) MT」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)、「ココナード(登録商標) ML」(トリ(カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸)グリセリル)、日清オイリオ(株)の「O.D.O」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル))、日油(株)の「パセナート(登録商標) 810」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)などが挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物には、油性成分としてトコフェロールが好ましく用いられる。
アスタキサンチン含有油は、油性成分として、天然油脂(具体的には、オレイン酸のエステル、リノール酸のエステル等の脂肪酸トリグリセリド等を含む)、植物性油脂(具体的にはオリーブ油など)、トコフェロール、ローズマリー抽出物等を、1種又は2種以上含むことが好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、水を含む。
水としては、特に制限はなく、天然水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水(Milli-Q水等)などを使用することができる。なお、Milli-Q水とは、メルク(株)メルクミリポアのMilli-Q水製造装置により得られる超純水である。
本実施形態に係る乳化組成物は、グリセリンを含む。
グリセリンは、アスタキサンチンを含む乳化粒子の平均粒子径を小さくし、且つ、粒子径を小さいまま長期にわたり安定に保持し易くなることから、用いられる。
本実施形態に係る乳化組成物は、乳化剤を含有する。
本実施形態に係る乳化組成物における乳化剤としては、アスタキサンチンを含む乳化粒子を形成することが可能であれば特に制限はないが、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、及びショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。特に、乳化剤として、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、及びショ糖脂肪酸エステル以外の乳化剤(以下、他の乳化剤ともいう)を実質的に含まないことが好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物に、上記他の乳化剤が含まれている場合、他の乳化剤の含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上1質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以上0.5質量%以下であることが更に好ましい。
上記他の乳化剤としては、天然物由来の乳化剤のみを用いて高圧乳化を行えること、及び経時安定性の観点から、酵素分解レシチン以外のレシチン、サポニン、ステロール等が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物における乳化剤の総含有量は、乳化組成物の全質量に対して、2質量%~40質量%であることが好ましく、5質量%~30質量%であることがより好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、乳化剤として、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであり、ポリグリセリンと、炭素数10以上の、飽和脂肪酸、分岐脂肪酸、及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される少なくとも1つの脂肪酸と、のエステルであることが好ましい。
より具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が6~20のポリグリセリンと、炭素数10~22の飽和脂肪酸、炭素数8~22の不飽和脂肪酸、及び炭素数8~22の分岐飽和脂肪酸からなる群より選択される少なくとも1つの脂肪酸と、のエステルが挙げられる。なお、炭素数10~22の飽和脂肪酸には、炭素数10~22の直鎖状飽和脂肪酸及び炭素数10~22の分岐飽和脂肪酸が含まれ、炭素数8~22の不飽和脂肪酸には、炭素数8~22の直鎖状不飽和脂肪酸及び炭素数8~22の分岐不飽和脂肪酸が含まれる。
ポリグリセリンの平均重合度は、上記のように6~20が好ましく、8~16がより好ましく、8~10が更に好ましい。ポリグリセリンの重合度がこの範囲にあることで、乳化安定性がより良好となる。
炭素数10~22の飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸が挙げられる。
炭素数8~22の不飽和脂肪酸及び炭素数8~22の分岐飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸、及びイソステアリン酸が挙げられる。
また、臭気の低減の観点からは、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと飽和脂肪酸とのエステルであることが好ましい。
以上のことから、本実施形態に係る乳化組成物においては、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、上記の平均重合度のポリグリセリンと炭素数16以上の飽和脂肪酸とのエステルであることが好ましい。
乳化安定性をより向上させる観点から、HLBが、5以上の化合物が好ましく、8以上の化合物がより好ましく、10以上の化合物が更に好ましい。一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBの上限値は、特に限定されないが、20以下が好ましく、18以下がより好ましい。
中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンラウリン酸エステル、デカグリセリンミリスチン酸エステル、デカグリセリンパルミチン酸エステル、デカグリセリンステアリン酸エステル、デカグリセリンオレイン酸エステル、及びデカグリセリンイソステアリン酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)の、NIKKOL(登録商標) Decaglyn 1-ISV(HLB値:12.0(カタログ値))、NIKKOL Decaglyn 1-OV(HLB値:12.0(カタログ値))、NIKKOL Decaglyn 1-PVEX、NIKKOL Decaglyn 1-SVEX、NIKKOL Decaglyn 1-L(HLB値:15.5(カタログ値))、NIKKOL Decaglyn 1-M(HLB値:14.0(カタログ値))、三菱化学フーズ(株)社の、リョートー(登録商標)ポリグリエステル O-15D(HLB値:約13(カタログ値))、O-50D(HLB値:約7(カタログ値))、太陽化学(株)社のサンソフトQ-17S、Q-18S、理研ビタミン(株)社のポエムJ-0381V等が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、均一で且つ微細な乳化粒子が得られやすい観点から、乳化組成物の全質量に対して、2質量%~20質量%であることが好ましく、5質量%~20質量%であることがより好ましく、8質量%~15質量%であることが更に好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、乳化剤として、酵素分解レシチンを含むことが好ましい。
レシチンは、ホスファチジルコリン(PC)などの各種のリン脂質を含有する混合物の一般的な名称である。酵素分解レシチン(リゾレシチンとも呼ばれる)は、ホスホリパーゼなどの酵素により、ホスファチジルコリン分子が持つ1つの脂肪酸が失われたリゾホスファチジルコリンを含有する組成物である。
なお、本実施形態に係る乳化組成物において、酵素分解レシチンは、水素添加処理を行い、結合脂肪酸を飽和脂肪酸にすることで酸化安定性を向上させた、いわゆる水素添加された酵素分解レシチンを含む。
酵素分解レシチンとしては、ベネコート(登録商標)BMI-40L(花王(株))、レシマール(登録商標)EL(理研ビタミン(株))、SLP-ペーストリゾ(辻製油(株))、SLP-ホワイトリゾ(辻製油(株))、SLP-ホワイトリゾH(辻製油(株))等が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物における酵素分解レシチンの含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.01質量%~10質量%であることが好ましく、0.1質量%~7質量%であることがより好ましく、1質量%~5質量%であることが更に好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、ショ糖脂肪酸エステルを含むことにより、経時に伴う乳化安定性が向上する。その結果、本実施形態に係る乳化組成物を体内へと取り込む用途に適用した際に、アスタキサンチンの体内での吸収性が向上する。
また、ショ糖脂肪酸エステルのHLB値は、両親媒性を示す観点から、好ましくは19以下である。
ショ糖脂肪酸エステルの具体例としては、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等が挙げられる。
市販品の例としては、三菱化学フーズ(株)の、リョートー(登録商標)シュガーエステルのシリーズ、具体的には、S-1170(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約11(カタログ値))、S-1570(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約15(カタログ値))、S-1670(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値))、P-1570(ショ糖パルミチン酸エステル、HLB値:約15(カタログ値))、P-1670(ショ糖パルミチン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値))、L-1695(ショ糖ラウリン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値))等が挙げられる。
また、市販品の例としては、第一工業製薬(株)の、DKエステル(登録商標)シリーズ、具体的には、SS、F-160、F-140、F-110、F-90、F-70、F-50、F-20W、F-10、FA-10E、コスメライク(登録商標)シリーズ、具体的には、S-10、S-50、S-70、S-110、S-160、S-190等も挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルの含有量は、例えば、アスタキサンチンの体内での吸収性の観点から、乳化組成物の全質量に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。
また、ショ糖脂肪酸エステルの含有量は、例えば、乳化安定性の観点から、乳化組成物の全質量に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の抽出物(即ち、特定抽出物)を含む。
即ち、本実施形態に係る乳化組成物は、生コーヒー豆抽出物又はリンゴ抽出物を含んでいてもよいし、生コーヒー豆抽出物とリンゴ抽出物とを共に含んでいてもよい。
生コーヒー豆抽出物における総ポリフェノール含有量は、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して45質量%以上であることがより好ましい。
リンゴ抽出物におけるにおける総ポリフェノール含有量は、リンゴ抽出物の全質量に対して、85質量%以上であることがより好ましい。
生コーヒー豆抽出物における水溶性のポリフェノール含有量は、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して40質量%以上であることがより好ましい。
リンゴ抽出物におけるにおける水溶性のポリフェノール含有量は、リンゴ抽出物の全質量に対して、2質量%以上であることがより好ましい。
生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物が、それぞれ、上記範囲の水溶性のポリフェノールを含むことで、抽出物自体の水溶性が高まり、アスタキサンチンの原料由来の臭気を抑制しやすくなり、また、乳化組成物を低粘度化しやすくなる。
本開示における「水溶性のポリフェノール」とは、25℃の水への溶解度が1質量%以上(10g/L以上)のポリフェノールを指す。
中でも、生コーヒー豆抽出物に含まれる水溶性のポリフェノールとしては、クロロゲン酸(カフェオイルキナ酸)、フェルロイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルラ酸、p-クマル酸、及びカフェ酸が挙げられる。
また、リンゴ抽出物に含まれる水溶性のポリフェノールとしては、クロロゲン酸、カテキン、フロリジン、プロシアニジン、アントシアニン、及びタンニンが挙げられる。
乳化組成物中の水溶性のポリフェノールも高速液体クロマトグラフィーにて測定されることが好ましい。
本実施形態における、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるポリフェノールの量の測定は、実施例に記載の方法が用いられる。
本実施形態における生コーヒー豆抽出物は、コーヒーの木から採取される生コーヒー豆からの抽出物であって、ポリフェノールを含む水溶性の抽出物である。
生コーヒー豆抽出物は、原料である生コーヒー豆、抽出方法、精製方法等によりその成分組成は変動するが、ポリフェノールとしては、クロロゲン酸類と呼ばれる、クロロゲン酸(カフェオイルキナ酸)、フェルロイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸等を含む。
中でも、生コーヒー豆抽出物としては、総ポリフェノール含有量が生コーヒー豆抽出物の全質量に対して40質量%以上であるものが好ましい。より具体的には、生コーヒー豆抽出物は、水溶性のポリフェノールであるクロロゲン酸が生コーヒー豆抽出物の全質量に対して25質量%以上含まれる抽出物が好ましく、水溶性のポリフェノールであるクロロゲン酸類が生コーヒー豆抽出物の全質量に対して40質量%以上含まれる抽出物が好ましい。
生コーヒー豆抽出物を得るための抽出方法は、特に制限されるものではない。
原料であるコーヒー生豆は未粉砕でも、粉砕したものでもよく、必要に応じて、不純物除去などの前処理をしてもよい。
抽出溶剤としては、水、親水性有機溶媒、及び超臨界流体が挙げられる。親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等が例示されるが、含水率5質量%以上の親水性有機溶媒が好ましく、含水エタノールが特に好ましい。
抽出条件に特に制限はないが、常温又は加熱抽出が好ましい。加熱温度及び加熱時間についても、十分に抽出でき、抽出物の品質を維持できる範囲で種々の条件とすることができる。
市販品の例としては、オリザ油化(株)の生コーヒー豆エキス-P、生コーヒー豆エキス-PA、長谷川香料(株)のフレーバーホルダー(登録商標)RC-30、Nurex Inc.のスベトール、東洋発酵(株)のOXCH100等が挙げられる。
本実施形態におけるリンゴ抽出物は、リンゴ果実からの抽出物であって、ポリフェノールを含む水溶性の抽出物である。
リンゴ抽出物は、原料であるリンゴ、抽出方法、精製方法等によりその成分組成は変動するが、ポリフェノールとしては、クロロゲン酸、カテキン、フロリジン、ケルセチン、アントシアニン、タンニン、プロシアニジン類等を含む。
中でも、リンゴ抽出物としては、総ポリフェノール含有量がリンゴ抽出物の全質量に対して80質量%以上であるものが好ましく、より具体的には、水溶性のポリフェノール量がリンゴ抽出物の全質量に対して1質量%以上含まれる抽出物が好ましい。特に、フロリジンがリンゴ抽出物の全質量に対して5質量%以上含まれる抽出物が好ましい。
また、リンゴ果実は、未熟果(幼果)であってもよいし、完熟果であってもよい。
抽出に用いるリンゴ果実の部位は、特に制限されず、例えば、全果、果肉、果皮、種等が挙げられる。
リンゴ抽出物を得るための抽出方法は、特に制限されるものではない。
原料であるリンゴ果実は、未粉砕でも、粉砕したものでもよく、抽出物の品質を維持できる限り、不純物除去などの前処理をしてもよい。
抽出溶剤としては、特に制限はないが、エタノール等が挙げられる。
抽出条件にも特に制限はないが、常温又は加熱抽出が好ましい。加熱温度及び加熱時間についても、十分に抽出でき、抽出物の品質を維持できる範囲で種々の条件とすることができる。
市販品の例としては、ユニテックフーズ(株)のアップリン、ニッカウヰスキー(株)のアップルフェノン粉末50、アップルフェノンSH100%粉末、アップルフェノン5水性、一丸ファルコス(株)のファルコレックス リンゴ B、丸善製薬(株)のリンゴ抽出液BG-J、マリンバイオのリンゴエキスパウダー等が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物における水溶性のポリフェノールの含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることが更に好ましい。
また、水溶性のポリフェノールの含有量の上限は、乳化安定性の観点から、例えば、乳化組成物の全質量に対して、8質量%以下である。
本実施形態に係る乳化組成物は、上述した各成分の他に、必要に応じて、その他の成分を、1種又は2種以上含有していてもよい。
その他の成分としては、例えば、栄養成分、有効成分、薬理成分等の生理活性成分、色素、水溶性抗酸化剤、水飴等の液糖などが挙げられる。
このようなその他の成分としては、飲食品、医薬品に使用可能なものであれば、特に制限されない。
本実施形態に係る乳化組成物は、アスタキサンチン及び油性成分を含む油相組成物と、水、グリセリン、乳化剤、及び特定抽出物を含む水相組成物と、を混合した混合液を調製し、調製された混合液を常法により乳化することを含む製造方法により、製造されることが好ましい。
本実施形態に係る乳化組成物は、特定抽出物を含むことから、高濃度のアスタキサンチンを含有しつつも、乳化組成物の粘度の上昇を低減することができるため、製造適性に優れている。
乳化に供される混合液は、油相組成物及び水相組成物をそれぞれ別個に調製した後、調製された油相組成物及び水相組成物を組み合わせて調製してもよいし、油相組成物及び水相組成物に含まれる各成分を、一括に混合して又は逐次混合して調製してもよい。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理液の流路の幅を容易に調節することができるので、操作時の圧力及び流量を任意に設定することができ、その操作範囲が広いため、本実施形態に係る乳化組成物の製造において好ましく用いることができる。
操作の自由度は低いが、圧力を高める機構が作りやすいため、超高圧を必要とする用途にはチャンバー型高圧ホモジナイザーも好適に用いることができる。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株))、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株))、超高圧ホモジナイザー(イカ社)等が挙げられる。
得られた乳化組成物は、チャンバー通過直後30秒以内、好ましくは3秒以内に何らかの冷却器を通して冷却することが、乳化粒子の粒子径保持の観点から好ましい。
なお、得られた乳化組成物は、脱泡処理を施されてもよい。
アスタキサンチンの原料に由来する臭気は、複数の物質に由来し、その原因物質の1つとして、ヘキサナールが挙げられる。
このため、臭気を低減する観点から、ヘキサナールの含有量が、乳化組成物の全質量に対して、3.5ppm以下が好ましく、2.5ppm以下がより好ましく、2.0ppm以下が更に好ましく、1.5ppm以下が特に好ましい。
ここで、本実施形態に係る乳化組成物中のヘキサナールの含有量は、実施例に記載の、ヘリウムガスを用いたガスクロマトグラフ質量分析を用いて測定した値とする。
本実施形態に係る乳化組成物の粘度は、特に限定されないが、乳化分散等の製造適性の観点から、25℃にて、450mPa・s以下が好ましく、400mPa・s以下がより好ましく、350mPa・s以下が更に好ましい。
25℃における乳化組成物の粘度の下限値は特に制限されないが、例えば、50mPa・s以上が挙げられる。
また、40℃における乳化組成物の粘度は、350mPa・s以下が好ましく、300mPa・s以下がより好ましく、250mPa・s以下が更に好ましい。
40℃における乳化組成物の粘度の下限値は特に制限されないが、例えば、40mPa・s以上が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物における乳化粒子の平均粒子径(体積平均粒子径)は、特に限定されないが、5nm~200nmであることが好ましく、乳化組成物の良好な透明性と安定性の観点からは、10nm~150nmとすることがより好ましく、10nm~120nmとすることが更に好ましい。
粒径測定は、動的光散乱法により行なうことが好ましい。動的光散乱法を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(商品名、日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB-550(商品名、(株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR-1000(商品名、大塚電子(株))等が挙げられるが、動的光散乱法の原理に基づき、粒径測定が可能になるものであれば、測定装置はこれらに限定されない。
本実施形態に係る乳化組成物は、乾燥することにより、粉末化された形態とすることができる。
乳化組成物を粉末化する際の乾燥方法は、特に限定されず、噴霧乾燥、混練造粒、凍結乾燥など常法を用いることができる。
粉末化された乳化組成物は、水を含む溶媒に懸濁することにより、乳化組成物として利用することができる。
本実施形態に係る乳化組成物は、食品又は飲料(機能性食品又は飲料、健康食品又は飲料等)、医薬品、医薬部外品、化粧品等の各種の用途に適用することができ、中でも、高濃度にアスタキサンチンを含有しつつも、アスタキサンチンの原料由来の臭気が低減することができるため、本実施形態に係る乳化組成物は、食品又は飲料に好ましく用いられ、特に飲料に好ましく用いることができる。
本実施形態に係る乳化組成物が適用される、食品、医薬品、医薬部外品、又は化粧品の剤型としては、例えば、液体製剤及びそれを乾燥して得られる固体製剤(散剤、顆粒剤等)が挙げられる。
本実施形態に係る乳化組成物の好適な適用形態の一つは、本実施形態に係る乳化組成物を含むソフトカプセル製剤である。即ち、本開示のソフトカプセル製剤は、本実施形態に係る乳化組成物を含む内容物をソフトカプセル皮膜に封入することによって得られる。
本開示のソフトカプセル製剤における内容物は、ソフトカプセル製剤の全量に対して、本実施形態に係る乳化組成物を、0.0001質量%~95質量%含むことができる。
また、ソフトカプセル皮膜は、可塑剤を含んでいてもよく、可塑剤としては、グリセリン;プロピレングルコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;コーンシロップ、スクロース、フルクトース、ソルビトール、マンニトール等の糖類;結晶セルロース、デンプン類、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースなどの水不溶性セルロース等を挙げることができる。なお、これらの可塑剤は1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。可塑剤としては、グリセリンが好ましい。
乾燥の際の温度、時間等の条件は、特に制限されるものではなく、食品組成物に含まれる成分及びカプセル皮膜に含まれる成分の種類により、適宜調整することができる。
本実施形態に係る乳化組成物は、水などの溶媒を用いて希釈して飲料にすることができる。
本実施形態に係る乳化組成物は、アスタキサンチンを高濃度で配合しつつも、低粘度である。そのため、本実施形態に係る乳化組成物を水などの溶媒を用いて希釈して飲料を製造する際、異物除去目的のろ過がしやすくなる、溶媒との希釈時のハンドリング性が高まるなど、製造適性に優れる。
粉末等の固体製剤とした本実施形態に係る乳化組成物に、水などの溶媒を加えて飲料にしてもよい。
飲料とする場合は、飲料の全量に対して、本実施形態に係る乳化組成物を、好ましくは0.0001質量%~50質量%含むことができ、より好ましくは0.1質量%~20質量%含むことができる。
天然香料としては、例えば、草根、木皮、花、果実、果皮又はその他動植物を素材として常法に従って調製された香成分含有物等が挙げられる。また、天然香料としては、天然素材を、水蒸気蒸留法、圧搾法、抽出法等によって処理して分離した精油等が挙げられる。
合成香料としては、例えば、コーヒー由来香料、紅茶由来香料、緑茶由来香料、ウーロン茶由来香料、ココア由来香料、ハーブ由来香料、スパイス由来香料、フルーツ由来香料等が挙げられる。
飲料に使用される容器としては、飲料用容器として使用されているものであればよく、例えば、PETボトル、紙パック、ガラス容器、アルミ缶、スチール缶等が挙げられる。
実施例において調製された乳化組成物は、食品(機能性食品、健康食品、飲料等)、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に好適に利用できる。
(乳化組成物の調製)
表1~4に示す組成で油相組成物用の各成分及び水相組成物用の各成分をそれぞれ混合し、溶解して、水相組成物及び油相組成物を、それぞれ得た。得られた水相組成物及び油相組成物を、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら混合して混合液を得た。
更にスターラーで撹拌を続けながら、混合液を70℃に30分間加温した後、TKホモミキサー(プライミクス株式会社)を用いて3000rpm(revolutions per minute)で3分間剪断力を付与して、水中油型乳化組成物を調製した。
得られた水中油型乳化組成物を、高圧分散装置であるスターバーストミニ機((株)スギノマシン)で200MPaの圧力で3回処理することで、実施例1~45及び比較例1~5の水中油型乳化組成物を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物1:FUJIFILM アスタキサンチン S(旧ASTOTS(登録商標)-S、ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン含有油、色価3500~5500、アスタキサンチン20質量%含有、ヘマトコッカス藻由来の天然油脂79.8%含有、ローズマリー抽出物(油溶性抗酸化剤)0.2%含有、富士フイルム(株))。
・ヘマトコッカス藻抽出物2:FUJIFILM アスタキサンチン SSC(ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン含有油、色価6500~8500、アスタキサンチン35質量%含有、ヘマトコッカス藻由来の天然油脂64.8質量%含有、ローズマリー抽出物(油溶性抗酸化剤)0.2質量%含有、富士フイルム(株))
・ヘマトコッカス藻抽出物3:Asta Pure(登録商標)20%(ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン含有油、色価3500~5500、アスタキサンチン20質量%含有、オリーブ油5質量%含有、ヘマトコッカス藻由来の天然油脂74.8%質量%含有、ローズマリー抽出物(油溶性抗酸化剤)0.2%質量%含有、Algatechnologies Ltd)
・食用油脂1:ココナード(登録商標) MT(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、花王(株))
・食用油脂2:O.D.O(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、日清オイリオ(株))
・ミックストコフェロール(油溶性抗酸化剤):理研Eオイル800(理研ビタミン(株))
・食添グリセリン1:食添グリセリン(日油(株))
・食添グリセリン2:食品添加物グリセリン(花王(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル1:ポエムJ-0381V(脂肪酸の炭素数:18、脂肪酸の種類:不飽和脂肪酸、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、理研ビタミン(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル2:Nikkol Decaglyn1-OV(脂肪酸の炭素数:18、脂肪酸の種類:不飽和脂肪酸、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、日光ケミカルズ(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル3:Nikkol Decaglyn1-L(脂肪酸の炭素数:12、脂肪酸の種類:飽和脂肪酸、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、日光ケミカルズ(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル4:Nikkol Decaglyn1-M(脂肪酸の炭素数:14、脂肪酸の種類:飽和脂肪酸、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、日光ケミカルズ(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル5:Nikkol Decaglyn1-PVEX(脂肪酸の炭素数:16、脂肪酸の種類:飽和脂肪酸、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、日光ケミカルズ(株))
・ポリグリセリン脂肪酸エステル6:サンソフトQ-18S(脂肪酸の炭素数:18、脂肪酸の種類:飽和脂肪酸、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、太陽化学(株))
・酵素分解レシチン:SLPホワイトリゾ(辻製油(株))
・ショ糖脂肪酸エステル1:リョートーシュガーエステルS-1670(商品名、三菱化学フーズ(株))
・ショ糖脂肪酸エステル2:DKエステルSS(第一工業製薬(株))
・生コーヒー豆抽出物:生コーヒー豆エキスP(総ポリフェノール含有量:48質量%、水溶性のポリフェノール含有量:25質量%、オリザ油化(株))
・リンゴ抽出物:アップリン(総ポリフェノール含有量:80質量%、水溶性のポリフェノール含有量:1質量%、ユニテックフーズ(株))
・ケルセチン:ケルセチンSP-85(ケルセチン含有量:85質量%、横浜油脂工業(株))
・水: 精製水
表1~4中、各成分の含有量における「-」の記載は、該当する成分を含有していないことを示す。
表1~4中、AXはアスタキサンチンを示し、OCは油性成分を示す。
得られた各乳化組成物について、測定及び評価を行った。
結果を表1~4に示す。
得られた各乳化組成物について、それぞれ、総ポリフェノール含有量及び水溶性のポリフェノール含有量を、以下の条件の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。なお、定量は検量線法を用いた。
装置:LC-10A型((株)島津製作所、送液ユニット:LC-10ATvp、検出器:SPD-10Avp、低圧グラジエントユニット:FCV-10 ALvp、脱気装置:DGU-14A)
カラム:LUNA5μC 18(PHENOMENEX社、4.6×150mm、ガードカラム 4.6×30mm付)
溶離液:(A)0.1%リン酸/(B)メタノール(送液プログラム:(A)98%、(B)2%で平衡化、(B)濃度を、14分で25%にまで変化させ、25分で35%にまで変化させ、35分で55%にまで変化させ、38分まで55%を保持した後、40分で2%にまで変化させた)
注入量:5μL
流速:0.7mL/min
カラム温度:室温(23℃)
検出波長:280nm
データ処理装置:CR-6A((株)島津製作所)
得られた乳化組成物をアスタキサンチンの濃度が6mg/100gとなるように、ミネラルウォーターに溶解させ、飲料組成物を調製した。
調製した飲料組成物を8人の被験者で飲用し、藻臭(口に含み、鼻から抜ける藻のような生臭さ)について、以下に示す評価段階の数値で評価した。得られた各人の数値を算術平均した平均値を、以下に示すA、B、又はCにてランク付けし、評価結果とした。Aが実用上好ましいランクである。
<評価段階>
-2:藻臭がなく、飲みやすい。
0:藻臭が僅かにするが、飲める。
+2:藻臭が明らかにし、飲めない。
<平均値>
A:-0.5点以下
B:-0.5点超0.6点以下
C:0.6点超
得られた乳化組成物について、下記の条件で、キャリアガスとしてヘリウムガスを用いたガスクロマトグラフ質量分析を行い、ヘキサナール含有量を測定した。
装置:7890B/5977A(型番、アジレント・テクノロジー(株))
分析カラム:DB-WAX(商品名、アジレント・テクノロジー(株))
注入量:1.0μL
温度:注入口200℃
カラム40℃(1分保持)→10℃/分で昇温→220℃
ガス及びガス流量:ヘリウムガス(キャリアガス)、1mL/分
イオン源温度:230℃
イオン化法:EI
得られた乳化組成物の25℃及び40℃における粘度をそれぞれ振動式粘度計(型番:VM-10A-L、アズワン(株))を用いて測定した。
また、表1~4に示す結果から、乳化組成物中のヘキサナール量が多いと、ヒトが感知する臭気も強くなり、ヘキサナール量とヒトが感知する臭気との間には相関性があることが示された。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (11)
- アスタキサンチンと、油性成分と、水と、グリセリンと、乳化剤と、生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の抽出物と、を含み、
前記アスタキサンチンの含有量が、乳化組成物の全質量に対して0.6質量%以上10質量%以下であり、
前記生コーヒー豆抽出物及びリンゴ抽出物の合計固形分含有量が、乳化組成物の全質量に対して0.1質量%~10質量%である、乳化組成物。 - 前記アスタキサンチンの含有量が、乳化組成物の全質量に対して3質量%~10質量%である請求項1に記載の乳化組成物。
- 前記生コーヒー豆抽出物における総ポリフェノール含有量が、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して40質量%以上であり、前記リンゴ抽出物における総ポリフェノール含有量が、リンゴ抽出物の全質量に対して80質量%以上である、請求項1又は請求項2に記載の乳化組成物。
- 前記生コーヒー豆抽出物における水溶性のポリフェノール含有量が、生コーヒー豆抽出物の全質量に対して20質量%以上であり、前記リンゴ抽出物における水溶性のポリフェノール含有量が、リンゴ抽出物の全質量に対して1質量%以上である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の乳化組成物。
- 前記水溶性のポリフェノールが、クロロゲン酸、フェルロイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルラ酸、p-クマル酸、カフェ酸、カテキン、フロリジン、プロシアニジン、アントシアニン、及びタンニンからなる群より選択されるポリフェノールである請求項4に記載の乳化組成物。
- 前記水溶性のポリフェノールが、乳化組成物の全質量に対して0.01質量%以上含まれる請求項4又は請求項5に記載の乳化組成物。
- 前記グリセリンの含有量が、乳化組成物の全質量に対して30質量%~60質量%である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の乳化組成物。
- 前記乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、及びショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の乳化組成物。
- 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリンと炭素数16以上の脂肪酸とのエステルである請求項8に記載の乳化組成物。
- 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリンと飽和脂肪酸とのエステルである請求項8又は請求項9に記載の乳化組成物。
- 酵素分解レシチンを少なくとも含み、当該酵素分解レシチンの含有量が、乳化組成物の全質量に対して0.01質量%~10質量%である請求項8~請求項10のいずれか1項に記載の乳化組成物。
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