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JP7228968B2 - 排ガス処理方法およびそのシステム - Google Patents
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本発明は、例えばごみ焼却施設において排ガス中のダストをバグフィルタで除去するようにした排ガス処理方法およびそのシステムに関し、特に、バグフィルタのろ布の目詰まりを反応助剤で防止するとともに、排ガス中の酸性ガスと消石灰とを反応させて除去するようにした排ガス処理方法およびそのシステムに関するものである。
例えば図4(a)に示されるごみ焼却施設101は、都市ごみ(被燃焼物)を燃焼させる焼却炉102と、この焼却炉102での燃焼に伴い発生した排ガスを処理する排ガス処理システム103とを備えている。
焼却炉102では、一次燃焼によるごみの燃焼によって、一次焼却灰が生成される。また、焼却炉102では、一次燃焼でごみが完全に燃焼することが少ないため、二次燃焼空気を吹き込んで未燃焼の燃焼ガスを再度燃焼(二次燃焼)させ、この二次燃焼によって生成される二次焼却灰が取り除かれた後の燃焼ガスが排ガスとして下流側へと送り出される。
排ガス処理システム103は、主として減温塔104、バグフィルタ105、触媒脱硝塔106および煙突107を備えてなり、焼却炉102からの排ガスを、図示されない誘引ファンによる気流によって減温塔104に送り込み、減温塔104で所定温度以下に減温した排ガスを、ダクト108を介してバグフィルタ105に送り込み、バグフィルタ105内のろ布のろ過作用で排ガス中のダストを除去し、ダストが除去された排ガスを触媒脱硝塔106に送り込み、触媒脱硝塔106で窒素酸化物を除去し、その後、排ガスを煙突107から外部へと排気するようにされている。
従来、上記の排ガス処理システム103において、バグフィルタ105は運転の経過に従い、小粒径のダストがろ布に目詰まりすることで、差圧が上昇するという問題が発生する。差圧が上昇すると、バグフィルタ105の後段にある誘引ファン(図示省略)の動力が大きくなり、それにより運転コストが余計にかかることとなる。そこで、ケイ素(Si)など反応性のない無機質系の物質を主成分とし、平均粒子径が5~30μm程度である粉体(以下、「反応助剤」と称する。)を、バグフィルタ105の前段における減温塔104とバグフィルタ105とを繋ぐダクト108の内部に投入することで、バグフィルタ105のろ布の表面に予め反応助剤を付着しておき、これによってダストがろ布に目詰まりすることを防止して、バグフィルタ105のろ布の目詰まりによる差圧の上昇を抑制している。また、上記の排ガス処理システム103において、排ガス中に含まれる酸性ガス(HCl、SOx等)を除去することを目的に、バグフィルタ105の前段のダクト108の内部に消石灰(主成分はCa(OH)であり、平均粒子径は5~10μm程度の薬剤)を吹き込み、排ガス中の酸性ガスと消石灰とを反応させて、酸性ガスを中和除去するようにしている。
しかし、上記の排ガス処理システム103では、別途用意した反応助剤および消石灰をダクト108に吹き込むようにしているため、反応助剤および消石灰の購入費が嵩むという問題がある。また、反応助剤および消石灰の使用量が増えると、飛灰量が増加するという問題もある。飛灰は主灰(一次焼却灰)と同様に通例埋立処分されているが、近年は埋立処分場(最終処分場)の飽和が問題となっており、埋立処分場の延命化のため、埋立処分量の低減が急務となっており、飛灰量を低く抑える必要がある。
ところで、消石灰の代替、あるいは消石灰の使用量低減を図るようにした焼却炉の排ガス処理装置が、例えば特許文献1にて提案されている。
特開平7-139719号公報
図4(b)に示されるように、特許文献1に係る排ガス処理装置は、被燃焼物を燃焼させる一次燃焼部111と、該一次燃焼部111に接続され燃焼ガス中の未燃分を二次空気を吹き込んで燃焼させる二次燃焼部112とを有する焼却炉110の排ガスを処理する装置である。この排ガス処理装置は、二次燃焼部112の上部に接続され排ガスを外方に導く排ガス移送管113と、二次燃焼部112の下部に接続され焼却灰を移送する粉体移送手段114と、排ガス移送管113の途中でバグフィルタ等の排ガス処理系116の上流側に介在状態に設けられかつ粉体移送手段114からの焼却灰を導入して排ガスと接触させる反応部115とを備えてなり、排ガス中の硫黄酸化物や塩化水素等を焼却灰に吸着除去させることにより、消石灰の代替を図り、かつ消石灰を使用する場合にあってもその消費量を低減することができる。
上記のように、消石灰に代えて焼却灰を用いることにより酸性ガスを除去する技術思想は特許文献1にて既に知られていると言える。
しかしながら、図4(a)に示される排ガス処理システム103に特許文献1の技術思想を適用した場合、すなわちダクト108の内部に吹き込む消石灰に代えて、焼却炉102からの一次焼却灰を用いた場合には、以下の(1),(2)のような問題点が生じる。
(1)一次焼却灰は、塊状のものや、大小様々な粒径のもの、鉄類を含む金属類などが混在しているため、一次焼却灰に対し何らの前処理も行わなければ、塊状の一次焼却灰は、ダクト108の内部に吹き込むことすら難しく、また大小様々な粒径のものをダクト108の内部に吹き込むと、小粒径の一次焼却灰は、排ガスの流れに乗せてバグフィルタ105へと供給することができるものの、大粒径の一次焼却灰は、バグフィルタ105に到達する前のダクト108の途中で堆積し、ダクト108を閉塞させる恐れがある。
(2)小粒径の一次焼却灰は、比表面積が大きいので、酸性ガスとの反応効率が良好であるのに対し、大粒径の一次焼却灰は、小粒径の一次焼却灰と比べて比表面積が小さいので、酸性ガスとの反応効率が悪く、たとえ大粒径の一次焼却灰をバグフィルタ105へと供給することができても、酸性ガスを効率良く除去することができない。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、一次焼却灰から生成される反応助剤および消石灰を排ガスの流れに乗せて確実にバグフィルタへと供給することができ、反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要がなくなる、あるいは反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要があってもその使用量を大幅に削減することができる排ガス処理方法およびそのシステムを提供することを目的とするものである。
都市ごみ等の燃焼によって発生する廃棄物である燃殻、つまり一次焼却灰には、カルシウム(Ca)とケイ素(Si)が多く含まれていることが分かっている。一次焼却灰に含まれるカルシウムは様々な形態で存在するが、CaOの形態も多く含まれることが分かっている。CaOは水と反応して、発熱反応により、容易にCa(OH)に形態変化する。そこで、一次焼却灰を反応助剤と同程度の例えば平均粒子径5~30μm程度、好ましくは20~30μm程度に粉砕したもの(粉砕主灰)をバグフィルタの前段側(上流側)に吹き込むことで、一般に使用される反応助剤および消石灰の使用量が大幅に低減される、あるいは不要になるとの知見に基づき本発明を完成させるに至ったものである。
要するに、前記目的を達成するために、第1発明による排ガス処理方法は、
カルシウム成分や反応性の無い無機質系物質を含有する被燃焼物を焼却炉で燃焼させるに伴い発生した排ガスを、前記焼却炉の下流側に設置されたバグフィルタに送り込んでその排ガス中のダストを除去するようにした排ガス処理方法において、
前記焼却炉での一次燃焼による前記被燃焼物の燃焼によって生成した一次焼却灰を分級し、粉砕に適さない大塊物を除去する分級工程と、
前記分級工程によって分級された前記一次焼却灰を磁力選別し、粉砕に適さない鉄類を含む金属類を除去する磁力選別工程と、
前記磁力選別工程によって磁力選別された前記一次焼却灰を粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程によって粉砕された前記一次焼却灰を前記バグフィルタの上流側に吹き込む焼却灰吹込工程と、
を含むことを特徴とするものである。
次に、第2発明による排ガス処理システムは、
カルシウム成分や反応性の無い無機質系物質を含有する被燃焼物を焼却炉で燃焼させるに伴い発生した排ガスを、前記焼却炉の下流側に設置されたバグフィルタに送り込んでその排ガス中のダストを除去するようにした排ガス処理システムにおいて、
前記焼却炉での一次燃焼による前記被燃焼物の燃焼によって生成した一次焼却灰を分級し、粉砕に適さない大塊物を除去する分級機と、
前記分級機によって分級された前記一次焼却灰を磁力選別し、粉砕に適さない鉄類を含む金属類を除去する磁力選別機と、
前記磁力選別機によって磁力選別された前記一次焼却灰を粉砕する粉砕機と、
前記粉砕機によって粉砕された前記一次焼却灰を前記バグフィルタの上流側に吹き込む焼却灰吹込装置と、
を備えることを特徴とするものである。
第1発明および第2発明においては、一次焼却灰に対し分級、磁力選別および粉砕の各工程を施すことにより、排ガスの流れに乗り易くて比表面積が大きい小粒径の一次焼却灰が得られる。そして、この一次焼却灰をバグフィルタの上流側に吹き込むことにより、一次焼却灰に含まれる反応性の無い無機質系物質(Si等)を主成分とする粉体を反応助剤として排ガスの流れに乗せて確実にバグフィルタへと供給し、ろ布の表面に付着させることができるとともに、一次焼却灰に含まれる石灰分(CaO)と排ガス中の水分とが反応し排ガスの熱で速やかに乾燥されて生成された消石灰を排ガス流れに乗せてバグフィルタへと供給することができる。したがって、バグフィルタの目詰まりを防止して差圧の上昇を抑制することができるとともに、酸性ガスとの反応効率を良好なものとすることができ、これによって反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要がなくなる、あるいは反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要があってもその使用量を大幅に削減することができる。
本発明の一実施形態に係る排ガス処理システムを具備するごみ焼却施設の概略システム構成図である。 酸性ガス除去性能試験システムのフロー図である。 消石灰と粉砕主灰の破過までのHCl吸収量/サンプル中Ca(mol/mol)の実験結果を示すグラフである。 従来技術の説明図である。
次に、本発明による排ガス処理方法およびそのシステムの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明は、ごみ焼却施設での排ガス処理に本発明が適用された例であるが、これに限定されるものではない。
<ごみ焼却施設の概略説明>
図1に示されるごみ焼却施設1は、カルシウム成分やケイ素などの反応性のない無機質系の物質を含有する都市ごみ(被燃焼物)を燃焼させる焼却炉2と、この焼却炉2での燃焼に伴い発生し焼却炉2に付設されるボイラ2aを経て排出される排ガスを処理する排ガス処理システム3とを備えている。
焼却炉2では、一次燃焼によるごみの燃焼によって、一次焼却灰(以下、「主灰」と称する。)が生成される。また、焼却炉2では、一次燃焼でごみが完全に燃焼することが少ないため、二次燃焼空気を吹き込んで未燃焼の燃焼ガスを再度燃焼(二次燃焼)させ、この二次燃焼によって生成される二次焼却灰が取り除かれた後の燃焼ガスが排ガスとして排ガス処理システム3へと送り出される。
<排ガス処理システムの説明>
排ガス処理システム3は、主として減温塔4、バグフィルタ5、触媒脱硝塔6および煙突7を備えてなり、焼却炉2からの排ガスを、図示されない誘引ファンによる気流によって減温塔4に送り込み、減温塔4で所定温度以下に減温した排ガスを、ダクト8を介してバグフィルタ5に送り込み、バグフィルタ5内のろ布のろ過作用で排ガス中のダストを除去し、ダストが除去された排ガスを触媒脱硝塔6に送り込み、触媒脱硝塔6で窒素酸化物を除去した後の排ガスを煙突7から外部へと排気するようにされている。
上記の排ガス処理システム3は、更に、分級機11、磁力選別機12および粉砕機13を備えている。
<分級機(分級工程)の説明>
分級機11は、焼却炉2からの主灰を分級し、粉砕に適さない大塊物を除去する分級工程を実施するためのものである。なお、大粒径の主灰は、小粒径のものと比べてCa含有量が少ないことが分かっているため、大塊物を除去しても消石灰使用量削減効果に大きな影響はない。この分級機11で大塊物が除去された後の主灰は、磁力選別機12へと送られる。
分級機11としては、例えば公知のスクリーン分級機や風力分級機を採用することができる。スクリーン分級機としては、例えば、振動源を用いて共振により直進振動を発生させ、重力で網を通過させる振動スクリーン式のものや、下部モータの偏心振動により被処理物を流動させ、重力で網を通過させる振動篩式のもの、3または4の偏心軸を付けて同調回転させ、円周運動により被処理物を流動させて網を通過させるロータリシフタ式のもの、内部の撹拌羽根の押出しにより、強制的に網を通過させる撹拌篩式のものなどが挙げられる。一方、風力分級機としては、例えば、内部ロータにより遠心力を発生させ、微粉のみ外部ブロアにより吸引させて分級する強制遠心分離式のものや、内部ロータにより風を循環させ、被処理物の比重差によって分級する比重選別式のもの、被処理物を気流に乗せて管内に投入し、慣性と気流の抵抗を利用して、被処理物の飛行軌跡の違いにより分級する重力慣性分離式のものなどが挙げられる。
<磁力選別機(磁力選別工程)の説明>
磁力選別機12は、分級機11から例えばベルトコンベヤ等の搬送装置によって送られてくる分級工程を経た主灰を磁力選別し、この主灰の中から粉砕に適さない鉄類を含む金属類を除去する磁力選別工程を実施するためのものである。この磁力選別機12で金属類が取り除かれた後の主灰は、粉砕機13へと送られる。ここで、磁力選別機12としては、例えば、主灰を搬送するベルトコンベヤの上方で吊り下げ、搬送している主灰に混入している鉄片等を吸引し、ベルトコンベヤの外へ排出するようにした永磁式吊下磁選機や電磁式吊下磁選機、主灰が導入されるハウジング内の永磁ドラムによって主灰中に混入している鉄片等を自動的に排出・除去するようにしたドラム式磁選機、主灰を搬送するベルトコンベヤにおいてマグネットプーリを用いた形式のベルトコンベヤ式磁選機などが挙げられる。
<粉砕機(粉砕工程)の説明>
粉砕機13は、磁力選別機12で鉄類を含む金属類が取り除かれた粒径が数mm程度の主灰を、圧縮、衝撃、摩砕等の作用で反応助剤と同程度の平均粒子径5~30μm程度、好ましくは20~30μm程度まで粉砕する粉砕工程を実施するためのものである。こうして、磁力選別工程を経た主灰を粉砕することにより、ハンドリング性が向上する上に、比表面積が大きくなるため、酸性ガスとの反応効率を向上させることができる。なお、この粉砕機12としては、例えば、2個のロールを互いに噛み合うように回転させ、その間で被処理物を圧縮粉砕するロールクラッシャーや、セラミックなどの硬質のボールと、被処理物とを円筒形の容器に入れて回転させることによって被処理物をすり潰すボールミル、多数のハンマーを外周に取り付けた円筒を回転させて衝撃や摩擦により被処理物を粉砕するハンマーミルなどが挙げられる。この粉砕機12で粉砕された主灰は、焼却灰吹込装置14へと送られる。
<焼却灰吹込装置(消石灰生成・供給工程)の説明>
粉砕機13からの主灰は、焼却灰吹込装置14によってバグフィルタ5の上流側に吹き込まれる。ここで、焼却灰吹込装置14としては、例えば、押込み気流を発生させるブロワ15と、粉砕機13からの小粒径の主灰を貯留するサイロ16と、ブロワ15とダクト8とを接続する粉体輸送管17と、サイロ16に貯留されている小粒径の主灰を粉体輸送管17内へと供給可能にそれらサイロ16と粉体輸送管17との間に介設されるフィーダ18とを備え、ブロワ15の作動によってダクト8へと向かう押込み気流を粉体輸送管17内に発生させながらサイロ16内に貯留されている小粒径の主灰をフィーダ18によって粉体輸送管17内へと供給することにより、小粒径の主灰が粉体輸送管17内の押込み気流によって運ばれてダクト8内に吹き込むことができる構成のものを用いることができる。
<第1の実施形態の作用効果の説明>
以上に述べたように構成される排ガス処理システム3においては、焼却炉2での一次燃焼による被燃焼物の燃焼によって生成した主灰に対し分級、磁力選別および粉砕の各工程を施すことにより、排ガスの流れに乗り易くて比表面積が大きい小粒径の主灰が得られる。そして、この主灰をバグフィルタ5の上流側に吹き込むことにより、主灰に含まれる反応性の無い無機質系物質(Si等)を主成分とする反応助剤を排ガスの流れに乗せて確実にバグフィルタ5へと供給し、ろ布の表面に付着させることができるとともに、主灰に含まれる石灰分(CaO)と排ガス中の水分とが反応し排ガスの熱で速やかに乾燥されて生成された消石灰を排ガス流れに乗せてバグフィルタ5へと供給することができる。したがって、バグフィルタ5の目詰まりを防止して差圧の上昇を抑制することができるとともに、酸性ガスとの反応効率を良好なものとすることができ、これによって反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要がなくなる、あるいは反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要があってもその使用量を大幅に削減することができる。
上記のように、通例使用される反応助剤および消石灰が不要もしくは使用量が大幅に低減されることで、設備運転における薬品購入費が低減される効果が望める。また、従来バグフィルタ捕集灰(飛灰)として処理されている反応助剤および消石灰が不要もしくは使用量が大幅に低減されることで、埋立処分量および埋立処分費が低減される効果が望める。また、粒径が比較的小さい消石灰の代替として粒径が比較的大きい粉砕主灰を使用することで、バグフィルタ差圧が低減する効果が望める。
以上、本発明の排ガス処理方法およびそのシステムについて、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
<一次焼却灰の酸性ガス除去性能の説明>
図2に示される試験システムを用いて、上記粉砕工程を経た主灰(以下、「粉砕主灰」と称する。)の酸性ガス(HCl)除去性能を評価した。具体的には、粉砕主灰を反応器21に充填し、HClガスを通ガスして、サンプルが破過するまでのHCl吸収量を測定した。ここでいう破過とは、充填サンプルのHCl吸収能力が飽和する状態とし、試験は入口ガス中HCl濃度と出口ガスHCl濃度が同等となるまで行った。ガス中HCl濃度は、レーザーHCl計22(日本サーモ(株):LGA-4500)を用いて測定した。
また、従来酸性ガス除去に使用されている消石灰(JIS特号)を用いて同様の実験を行い、粉砕主灰とHCl吸収量を比較した。
表1に実験条件を、表2に実験サンプル(粉砕主灰、消石灰(JIS特号))の分析結果を、それぞれ示した。
Figure 0007228968000001
Figure 0007228968000002
実験結果および実験サンプル分析結果より、粉砕主灰および消石灰の破過までのHCl吸収量/サンプル中Ca(mol/mol)を求めた結果が図3のグラフに示されている。実験結果より、粉砕主灰のHCl吸収量は、図3のグラフに示されるように、消石灰の約58%(=0.50/0.86)(Caベース)となった。これを重量ベースに直すと、粉砕主灰のHCl吸収量は、消石灰の約21%(=0.50/0.86×0.19/0.52)となり、消石灰1kg≒粉砕主灰4.7kgに相当すると考えられる。
本発明の排ガス処理方法およびそのシステムは、一次焼却灰から生成される反応助剤および消石灰を排ガスの流れに乗せて確実にバグフィルタへと供給することができ、反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要がなくなる、あるいは反応助剤および消石灰を別途用意して使用する必要があってもその使用量を大幅に削減することができるという特性を有していることから、例えばごみ焼却施設や発電所、各種工業炉等における排ガス処理の用途に好適に用いることができる。
1 ごみ焼却施設
2 焼却炉
3 排ガス処理システム
5 バグフィルタ
11 分級機
12 磁力選別機
13 粉砕機
14 焼却灰吹込装置

Claims (4)

  1. カルシウム成分や反応性の無い無機質系物質を含有する被燃焼物を焼却炉で燃焼させるに伴い発生した排ガスを、前記焼却炉の下流側に設置された減温塔を介して当該減温塔の下流側に設置されたバグフィルタに送り込み、当該バグフィルタ内のろ布のろ過作用でその排ガス中のダストを除去するようにした排ガス処理方法において、
    前記焼却炉での一次燃焼による前記被燃焼物の燃焼によって生成した一次焼却灰を分級し、粉砕に適さない大塊物を除去する分級工程と、
    前記分級工程によって分級された前記一次焼却灰を磁力選別し、粉砕に適さない鉄類を含む金属類を除去する磁力選別工程と、
    前記磁力選別工程によって磁力選別された前記一次焼却灰を粉砕する粉砕工程と、
    前記粉砕工程によって粉砕された前記一次焼却灰を前記減温塔の下流側で、且つ前記バグフィルタの上流側に吹き込む焼却灰吹込工程と、
    を含み、
    前記一次焼却灰に含まれる前記反応性の無い無機質系物質を主成分とする粉体を反応助剤として排ガスの流れに乗せて前記バグフィルタへと供給し、前記ろ布の表面に付着させることによってダストが前記ろ布に目詰まりすることを防止するようにしたことを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記粉砕工程において、前記一次焼却灰を、平均粒子径が20~30μmとなるように粉砕する請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. カルシウム成分や反応性の無い無機質系物質を含有する被燃焼物を焼却炉で燃焼させるに伴い発生した排ガスを、前記焼却炉の下流側に設置された減温塔を介して当該減温塔の下流側に設置されたバグフィルタに送り込み、当該バグフィルタ内のろ布のろ過作用でその排ガス中のダストを除去するようにした排ガス処理システムにおいて、
    前記焼却炉での一次燃焼による前記被燃焼物の燃焼によって生成した一次焼却灰を分級し、粉砕に適さない大塊物を除去する分級機と、
    前記分級機によって分級された前記一次焼却灰を磁力選別し、粉砕に適さない鉄類を含む金属類を除去する磁力選別機と、
    前記磁力選別機によって磁力選別された前記一次焼却灰を粉砕する粉砕機と、
    前記粉砕機によって粉砕された前記一次焼却灰を前記減温塔の下流側で、且つ前記バグフィルタの上流側に吹き込む焼却灰吹込装置と、
    を備え、
    前記一次焼却灰に含まれる前記反応性の無い無機質系物質を主成分とする粉体を反応助剤として排ガスの流れに乗せて前記バグフィルタへと供給し、前記ろ布の表面に付着させることによってダストが前記ろ布に目詰まりすることを防止するようにしたことを特徴とする排ガス処理システム。
  4. 前記粉砕機において、前記一次焼却灰を、平均粒子径が20~30μmとなるように粉砕する請求項3に記載の排ガス処理システム。
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