JP7239751B2 - 粘着剤組成物、粘着フィルム、表面保護フィルム及び粘着剤層付き光学フィルム - Google Patents
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Description
また、偏光板などの光学部材は、表面保護フィルムが貼合された状態で、液晶表示板の表示能力、色相、コントラスト、異物混入などの光学的評価を伴う製品検査を受ける。
このため、表面保護フィルムに対する要求性能としては、粘着剤層に気泡や異物、及び粘着剤組成物の低分子量成分が付着していないこと、即ち、耐汚染性を有することが求められている。
また、偏光板などの光学部材から表面保護フィルムを剥がすときに、粘着剤層が被着体から剥がされる際に発生する静電気に伴って生じる剥離帯電が、液晶ディスプレイの電気制御回路の故障に影響することが懸念される。このため、粘着剤層が、優れた帯電防止性能を有することが求められている。
さらに、近年では、偏光板の偏光子の保護層(保護フィルムと呼ばれることもある。)として、従来のトリアセチルセルロース(TAC)以外に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、環状オレフィン系ポリマー、ポリカーボネートなどの、偏光板の表面保護フィルムを剥がす時に、剥離帯電を起こし易い材料の採用が拡大している。このため、偏光板の表面保護フィルム用の粘着剤層に求められる帯電防止性能が、従来に比べて優れていることが必要とされている。
また、最終的に偏光板などの光学部材から表面保護フィルムを剥がすときには、速やかに剥離できることが求められている。いわゆる、高速剥離によっても、速やかに剥離できるように、粘着力が剥離速度によっても変化が少ないことが求められている。
しかし、表面保護フィルムを構成する粘着剤層に対する要求性能である、これら(1)~(3)のそれぞれ、個々の要求性能を満たすことは出来ても、表面保護フィルムの粘着剤層に求められる(1)~(3)の全ての要求性能を、同時に満たすことは困難な課題であった。更に、従来から使用されている基材であるTAC以外の、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、環状オレフィン系ポリマー、ポリカーボネートなどの基材表面に対して使用可能であり、これら(1)~(3)の要求性能を満たす表面保護フィルムの粘着剤層を、同一の粘着剤組成物から形成することも非常に困難な課題であった。
また、上記と同様の共重合体に(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有共重合性化合物との共重合体を少量配合し、これを架橋剤で架橋処理した粘着剤層を設けたものなどが提案されている。しかし、これらは、表面張力が低くて表面が平滑なプラスチック板などの表面保護に使用すると、加工時や保存時の加熱により浮きなどの剥離現象を生じる問題や、手作業領域である高速での剥離時の再剥離性に劣るという問題もあった。
特許文献2に記載の粘着剤組成物では、加工時や保存時において、浮きなどの剥離現象を生じることがなく、その上、接着力の経時上昇性が小さくて再剥離性に優れており、長期保存、特に高温雰囲気下で長期保存しても小さな力で再剥離でき、その際被着体上に糊残りを生じず、また高速剥離を行ったときでも小さな力で再剥離できるとしている。
特許文献3に記載の粘着剤組成物では、特定組成の(メタ)アクリル系共重合体の架橋剤としてカルボジイミド系架橋剤を使用することを特徴とする。これにより、粘着剤層に、オートクレーブ処理時の圧力及び温度による収縮に追従しうる架橋構造を提供できる。このため、粘着剤組成物を使用して形成された粘着剤層は、高温・高圧条件下(オートクレーブ処理時)であっても発泡を抑制・防止でき、耐被着体汚染性に優れ、また、透明性にも優れるとしている。
帯電防止剤としては、例えば、(a)第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1~3級アミノ基などのカチオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤、(b)スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン性帯電防止剤、(c)アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの両性帯電防止剤、(d)アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系などのノニオン性帯電防止剤、(e)上記の様な帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤、などが開示されている(特許文献4)。
また、近年では、このような帯電防止剤を基材フィルムに含有させたり、あるいは基材フィルムの表面に塗布するのではなく、直接に粘着剤層に含有させたりすることが提案されている。
特許文献5に記載の粘着剤組成物では、可塑剤として飽和又は不飽和の非環式炭化水素基を有するモノ又はジカルボン酸と、炭素数1~20の非環式炭化水素基を有するアルコールとから形成されるエステル、あるいは、前記不飽和の非環式炭化水素基中の不飽和基がエポキシ化されたエステルからなる可塑剤を使用することが開示されている。このような飽和又は不飽和の非環式炭化水素基を有するモノ又はジカルボン酸は、粘着剤層に使用されるアクリル共重合体を構成するアクリル単量体の炭素数と近い炭素数を有することにより、制電性粘着剤組成物との相溶性が良好になり、可塑剤アクリル系制電性粘着剤組成物中に好適に保持されるため、ブリードアウトが抑制されるとしている。
さらに、従来技術においては、TAC、PMMA、PETからなる表面基材の全てに対して使用可能であり、且つ、表面保護フィルムの粘着剤層に求められる全ての要求性能を同時に満たす粘着剤層を製造することができなかった。
そこで、本発明の発明者らは、粘着剤組成物が、ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有せず、カルボキシル基を含有する共重合可能なモノマーを共重合させた第1アクリル系ポリマーと、ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有させた第2アクリル系ポリマーと、好ましくはポリエーテル含有シリコーン化合物と、フッ素原子の数がF7以上のアニオン(例えば、ノナフルオロブタンスルホナートアニオン)を有する融点25℃以上のイオン性化合物からなる帯電防止剤と、を含有する粘着剤組成物であることを本発明の技術思想とすることにより、この課題を解決することができた。
前記第1アクリル系ポリマーが、
(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対して、
(B)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を1.0~6.0重量部と、
(C)カルボキシル基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を0.01~0.6重量部と、
を、ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有せずに共重合させた、酸価が0.1~1.0の重量平均分子量が30万超過120万以下の共重合体の第1アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部のうち、2-エチルヘキシルアクリレートを70重量部以上の割合で含有してなり、
前記第2アクリル系ポリマーが、
(a)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
(b)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上と、
(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
を共重合させた共重合体の重量平均分子量が30万超過80万以下の第2アクリル系ポリマーであり、
前記(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーが、ポリアルキレングリコール鎖を構成するアルキレンオキサイドの平均繰り返し数が3~14であり、
前記(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマー中のジエステル分が0.2%以下であり、
前記第1アクリル系ポリマー、及び前記第2アクリル系ポリマーのガラス転移温度が0℃以下であり、
前記架橋剤が、(D)3官能以上のイソシアネート化合物であり、
前記帯電防止剤が、(G)フッ素原子の数がF7以上であるアニオンを有する、カチオンとアニオンとからなる融点25~50℃のイオン性化合物であり、
前記粘着剤組成物が、さらに、(E)架橋遅延剤と、(F)架橋触媒として錫化合物以外の架橋触媒とを含有してなることを特徴とする粘着剤組成物を提供する。
また、前記第1アクリル系ポリマーの(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対する(B)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計の重量部β1=100×(B)/(A)と、前記第2アクリル系ポリマーの(a)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対する(b)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計の重量部β2=100×(b)/(a)との比率K=β2/β1が1.0~2.0の範囲内であることが好ましい。
本実施形態の粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、帯電防止剤と、架橋剤とを含有する粘着剤組成物であって、前記アクリル系ポリマーが、次の第1アクリル系ポリマーと、第2アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマーが、
(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対して、
(B)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を1.0~6.0重量部と、
(C)カルボキシル基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を0.01~0.6重量部と、
を、ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有せずに共重合させた、酸価が0.1~1.0の重量平均分子量が30万超過120万以下の共重合体の第1アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部のうち、2-エチルヘキシルアクリレートを70重量部以上の割合で含有してなり、
前記第2アクリル系ポリマーが、
(a)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
(b)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上と、
(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
を共重合させた共重合体の第2アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマー、及び前記第2アクリル系ポリマーのガラス転移温度が0℃以下であり、
前記架橋剤が、(D)3官能以上のイソシアネート化合物であり、
前記帯電防止剤が、(G)フッ素原子の数がF7以上であるアニオンを有する、カチオンとアニオンとからなる融点25~50℃のイオン性化合物であり、
前記粘着剤組成物が、さらに、(E)架橋遅延剤と、(F)架橋触媒として錫化合物以外の架橋触媒とを含有してなることを特徴とする。
特に、本実施形態に係わる表面保護フィルムは、光学フィルム等の被着体が、被着面となる光学フィルム等の表面に、フッ素化合物を含有する防汚層、又は、フッ素化合物を含有する低屈折率層形成用の組成物を用いて形成された低屈折率層を積層したものである場合において、従来技術による表面保護フィルムに比べて、優れた粘着性能、及び、経時劣化しないで優れた剥離帯電防止性能を有しており、帯電防止性能と、耐汚染性との両立に、著しい効果がある。
すなわち、本実施形態に係わる粘着剤組成物、及びそれを用いた表面保護フィルムは、優れた粘着性能、及び、経時劣化しないで優れた剥離帯電防止性能を備えているため、産業上の利用価値が極めて大である。
第2アクリル系ポリマーの含有量が上記範囲より少ない場合、表面抵抗率及び剥離帯電圧が高くなり、帯電防止性能が低下する。また、偏光板に対する耐汚染性が悪化する。
また、(a)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対して、(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計が、1~30重量部の割合であることが好ましい。
第2アクリル系ポリマーの共重合体の重量平均分子量が30万以下では、偏光板に対する耐汚染性が悪化し、好ましくない。
前記イオン性化合物のカチオンとしては、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホスホニウム、スルホニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム、アンモニウム、イソウロニウム、チオウロニウム、ピペリジニウム、ピラゾリウム、メチリウム、リチウム、モルホリニウムからなる群から選択された少なくとも1種以上が挙げられる。
樹脂フィルムの片面の、前記粘着剤層が形成された側とは反対面に、帯電防止処理および防汚処理がされていてもよい。帯電防止処理としては、帯電防止剤の塗布や練り込み等が挙げられる。防汚処理としては、シリコーン系、フッ素系の離形剤やコート剤、シリカ微粒子等による処理が挙げられる。離形フィルムには、粘着剤層の粘着面と合わされる側の面に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系の離形剤などにより離形処理が施されてもよい。
偏光板用の表面保護フィルムなどの光学用の表面保護フィルム及び粘着フィルムの場合、基材フィルム及び粘着剤層は、十分な透明性を有することが好ましい。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを導入して、反応装置内の空気を窒素ガスで置換した。その後、反応装置に、2-エチルヘキシルアクリレート90重量部、メチルアクリレート10重量部、8-ヒドロキシオクチルアクリレート5.5重量部、アクリル酸0.2重量部とともに溶剤(酢酸エチル)を加えた。その後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を2時間かけて滴下させ、65℃で6時間反応させ、実施例1に用いる第1アクリル系ポリマーを得た。
[実施例2~6及び比較例1~3]
モノマーの組成を各々、表1の(A)~(C)の記載のようにした以外は、上記の実施例1に用いる第1アクリル系ポリマー溶液と同様にして、実施例2~6及び比較例1~3に用いる第1アクリル系ポリマー溶液を得た。
[実施例1]
上記のとおり製造した実施例1の第1アクリル系ポリマー溶液に対して、架橋剤(コロネートHX)2.0重量部、架橋遅延剤(アセチルアセトン)9重量部、架橋触媒(チタニウムトリスアセチルアセトネート)0.1重量部、帯電防止剤(メチルトリオクチルアンモニウム トリス(ペンタフルオロベンゼンスルホニル)メチド塩)0.9重量部、ポリエーテル変性シロキサン化合物(HLB=7)0.05重量部、共重合体B-1(分子量60万)0.2重量部を加えて撹拌混合して実施例1の粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物を離形フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)の上に塗布後、90℃で乾燥することによって溶剤を除去し、厚さが20μmの粘着剤層を得た。その後、基材フィルム(一方の面に帯電防止及び防汚処理されたPETフィルム)の、帯電防止及び防汚処理された面とは反対の面に、離形フィルム付き粘着剤層を転写させ、「基材フィルム/粘着剤層/離形フィルム」の積層構成を有する実施例1の表面保護フィルムを得た。
[実施例2~6及び比較例1~3]
添加剤の組成を各々、表1の(D)~(H)及び共重合体Bの記載のようにした以外は、上記の実施例1の表面保護フィルムと同様にして、実施例2~6及び比較例1~3の表面保護フィルムを得た。
なお、表1において、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、(共重合体B)の各欄では、第1アクリル系ポリマーを100重量部として、各成分の含有割合(重量部)を括弧( )内の数値で示した。
(H)ポリエーテル変性シロキサン化合物のうち、H-1~H-6は、すべて重量平均分子量が10000以下である。
(I)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーのうち、I-1~I-3は、モノマー中のジエステル分が0.2%以下であり、I-4は、モノマー中のジエステル分が0.8%である。また、表3の(I)群の欄におけるnは、アルキレンオキサイドの平均繰り返し数を示す数値である。
実施例1~6及び比較例1~3における表面保護フィルムを、それぞれ23℃、50%RHの雰囲気下で7日間エージングした後、以下の試験方法により評価した。
離形フィルムを剥がして、粘着剤層を表出させた表面保護フィルムを、粘着剤層を介して偏光板の表面に貼合し、1日放置した後、50℃、5気圧、20分間オートクレーブ処理し、室温でさらに12時間放置したものを、粘着力の測定試料とした。得られた測定試料を、180°方向に引張試験機を用いて低速度(0.3m/min)又は高速度(30m/min)において剥がして測定した剥離強度を粘着力とした。
ここで、前記偏光板の偏光子の保護層は、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群から選択した1種である。
また、LR偏光板、及びAG-LR偏光板は、前記偏光板の偏光子の保護層の表面が、フッ素化合物を含有する組成物で低反射表面処理が施されている。
表面保護フィルムをエージングした後、偏光板に貼合する前に、離形フィルムを剥がして粘着剤層を表出し、抵抗率計ハイレスタUP-HT450(三菱化学アナリテック製)を用いて粘着剤層の表面抵抗率を測定した。
離形フィルムを剥がして、粘着剤層を表出させた表面保護フィルムを、被着面にフッ素化合物を含有する低屈折率層形成用の組成物を用いて形成された低屈折率層を有する偏光板に貼合した。表面保護フィルムを、30m/minの引張速度で180°剥離した際に、被着体が帯電して発生する電圧(帯電圧)を高精度静電気センサSK-035、SK-200(株式会社キーエンス製)を用いて測定し、測定値の最大値を剥離帯電圧とした。
ガラス板の片面上に、表4に示す5種類から選択される各偏光板を、貼合機を用いて、粘着剤層(両面粘着テープ)を介して貼合した。その後、各偏光板の表面に、表面保護フィルムを、貼合機を用いて貼合した。23℃、50%RHの環境下で3日および30日の期間に渡って保管した後に、表面保護フィルムを剥がし、偏光板の表面の汚染状態を目視にて観察した。耐汚染性の判断基準は、各偏光板の表面に対して汚染なしの場合を「○」、わずかに汚染ありの場合を「△」、汚染ありの場合を「×」と評価した。
また、実施例1~6の表面保護フィルムは、粘着剤層の表面抵抗率が1.0×10+12Ω/□以下であり、被着面にフッ素化合物を含有する低屈折率層形成用の組成物を用いて形成された低屈折率層に対する、粘着剤層の剥離帯電圧が-0.3~+0.3kVの範囲内であり、帯電防止性能が優れていた。
さらに、実施例1~6の表面保護フィルムは、3日および30日の期間に渡って保管した後にも被着体である偏光板に対する汚染がなく、耐汚染性にも優れていた。
すなわち、実施例1~6の表面保護フィルムについての、表4に示された評価結果では、本発明の課題を解決できたことが実証されている。
なお、共重合体Bを含有しない以外は、実施例1と同じにして作成した表面保護フィルムの場合には、表面抵抗率が高くなるとともに、剥離帯電圧が高くなり、帯電防止性能に劣るものであり、また、偏光板についての耐汚染性にも劣るものであった。
Claims (4)
- アクリル系ポリマーと、帯電防止剤と、架橋剤とを含有する粘着剤組成物であって、前記アクリル系ポリマーが、次の第1アクリル系ポリマーと、第2アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマーが、
(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部に対して、
(B)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を1.0~6.0重量部と、
(C)カルボキシル基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上の合計を0.01~0.6重量部と、
を、ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有せずに共重合させた、酸価が0.1~1.0の重量平均分子量が30万超過120万以下の共重合体の第1アクリル系ポリマーであり、
前記第1アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上の合計100重量部のうち、2-エチルヘキシルアクリレートを70重量部以上の割合で含有してなり、
前記第2アクリル系ポリマーが、
(a)アルキル基の炭素数がC1~C18の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
(b)水酸基を含有する共重合可能なモノマーの少なくとも1種以上と、
(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーの少なくとも1種以上と、
を共重合させた共重合体の重量平均分子量が30万超過80万以下の第2アクリル系ポリマーであり、
前記(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーが、ポリアルキレングリコール鎖を構成するアルキレンオキサイドの平均繰り返し数が3~14であり、
前記(c)ポリアルキレングリコール鎖含有モノ(メタ)アクリル酸エステルモノマーが、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートからなる群の中から選択された少なくとも1種以上であり、
前記第1アクリル系ポリマー、及び前記第2アクリル系ポリマーのガラス転移温度が0℃以下であり、
前記架橋剤が、(D)3官能以上のイソシアネート化合物であり、
前記帯電防止剤が、(G)フッ素原子の数がF7以上であるアニオンを有する、カチオンとアニオンとからなる融点25~50℃のイオン性化合物であり、
前記粘着剤組成物が、さらに、(E)架橋遅延剤と、(F)架橋触媒として錫化合物以外の架橋触媒とを含有してなることを特徴とする粘着剤組成物。 - 樹脂フィルムの片面に、請求項1に記載の粘着剤組成物を架橋させた粘着剤層が積層されていることを特徴とする粘着フィルム。
- 請求項2に記載の粘着フィルムが用いられた、偏光板用の表面保護フィルム。
- 光学フィルムの少なくとも一方の面に、請求項1に記載の粘着剤組成物を架橋させた粘着剤層が積層されている粘着剤層付き光学フィルム。
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