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JP7240882B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
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JP7240882B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品の製造方法として、セラミック素体内に積層された内部電極と外部電極との接続不良を改善する観点から、外部電極が形成されるセラミック素体の端面を研磨処理する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、複数の誘電体層と内部電極とが積層された基体を乾式バレル研磨する方法が記載されている。特許文献2には、複数の内部電極がセラミック層を介して積層されたセラミック焼結体を湿式バレル研磨する方法が記載されている。特許文献3には、セラミック基体をサンドブラスト法で研磨する方法が記載されている。特許文献4には、チップ型素子の端面を研磨ブラシで研磨する方法が記載されている。
特開2003-53656号公報 特開2001-6964号公報 特開2005-101257号公報 特表2009/125631号公報
しかしながら、特許文献1乃至4に記載の方法では、端面において内部電極を十分に露出させることができず、内部電極と外部電極との接続不良が発生することがあった。特に、温度変化によって端面の内部電極と外部電極との間に応力が負荷された場合、接続不良が発生しやすく、十分な接続信頼性を得ることが難しかった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、内部電極と外部電極との接続信頼性を高めることが可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第1方向に積層された内部電極と、上記第1方向に直交する第2方向に向いた端面と、を有するセラミック素体を焼成する工程を含む。
上記焼成されたセラミック素体の上記端面を、処理液を用いてエッチングすることで、上記内部電極の上記第2方向における端部が上記端面から突出される。
上記焼成されたセラミック素体の上記端面を、物理的に研磨することで、上記端部に形成された酸化物が除去される。
エッチング及び物理的に研磨された上記端面に、外部電極が形成される。
この構成では、端面のセラミック部分を処理液によって選択的にエッチングすることで、焼成時に収縮して端面から後退しやすい内部電極の端部を端面から突出させることができる。また、端面を物理的に研磨することで、内部電極の端部に形成され得る酸化物を除去することができる。これらにより、内部電極の酸化物が形成されていない端部と外部電極とを確実に接続させ、内部電極と外部電極との接続信頼性を高めることができる。
上記焼成されたセラミック素体の上記端面を、上記処理液を用いてエッチングした後に、上記物理的に研磨することで、上記酸化物が除去されてもよい。
これにより、内部電極の端部を端面から突出させた後に、物理的に研磨することができ、より確実に酸化物を除去することができる。また、酸化物が端面から突出した状態で研磨されるため、研磨時間を短縮することができる。これにより、生産性を維持できるとともに、セラミック素体へのダメージを低減させることができる。
さらに、上記端面を、上記処理液を用いてエッチングした後に、上記物理的に研磨することで、上記酸化物が除去された上記端部を、上記端面から突出させてもよい。
これにより、内部電極が、端面からの端部が突出した状態で、外部電極と接続される。したがって、内部電極と外部電極との接続をより強化することができ、製造後の温度変化や実装基板の撓み等によって端面に応力が付加された場合にも、内部電極と外部電極との接続を維持させることができる。
上記物理的に研磨する方法は、具体的には、バレル研磨法又はブラスト法を含んでいてもよい。
以上のように、本発明によれば、内部電極と外部電極との接続信頼性を高めることが可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のA-A'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のB-B'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの図2の端面付近を拡大して示す断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す拡大断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す拡大断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す拡大断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す拡大断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
<第1実施形態>
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
図1~3は、本発明の第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA-A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10のB-B'線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、2つの外部電極14と、を備える。セラミック素体11は、X軸方向を向いた2つの端面11aと、Y軸方向を向いた2つの側面11bと、Z軸方向を向いた2つの主面11cと、を有する。なお、各面は平坦でも曲面でもよく、例えばセラミック素体11の各面を接続する稜部は丸みを帯びている。
積層セラミックコンデンサ10のサイズは特に限定されないが、例えば、X軸方向における寸法が1.0mm以上4.5mm以下、Y軸方向及びZ軸方向における寸法が0.5mm以上3.2mm以下である。なお、積層セラミックコンデンサ10の各寸法は、各方向において最も大きい部分の寸法である。
外部電極14は、セラミック素体11の端面11aに形成され、セラミック素体11を挟んでX軸方向に対向している。外部電極14は、セラミック素体11の端面11aから主面11c及び側面11bに延出している。これにより、外部電極14では、X-Z平面に平行な断面、及びX-Y平面に平行な断面がいずれもU字状となっている。なお、外部電極14の形状は、図1に示すものに限定されない。
外部電極14は、電気の良導体により形成されている。外部電極14を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
セラミック素体11は、容量形成部16と、サイドマージン部17と、カバー部18と、を有する。サイドマージン部17は、容量形成部16のY軸方向外側に設けられる。カバー部18は、容量形成部16のZ軸方向外側に設けられる。サイドマージン部17及びカバー部18は、主に、容量形成部16の周囲を保護し、内部電極12,13の絶縁性を確保する機能を有する。
容量形成部16は、複数のセラミック層15と、複数の第1内部電極12と、複数の第2内部電極13と、を有し、これらが積層された構成を有する。
内部電極12,13は、Z軸方向に積層された複数のセラミック層15の間に、Z軸方向に沿って交互に配置されている。第1内部電極12は、一方の端面11aに引き出され、他方の端面11aから離間している。第2内部電極13は、第1内部電極12が引き出されている端面11aからは離間し、他方の端面11aに引き出されている。
内部電極12,13は、典型的にはニッケル(Ni)を主成分として構成され、積層セラミックコンデンサ10の内部電極として機能する。なお、内部電極12,13は、ニッケル以外に、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)等を主成分としてもよい。
セラミック層15は、誘電体セラミックスによって形成されている。セラミック層15は、容量形成部16における容量を大きくするために、高誘電率の誘電体セラミックスで形成される。
上記高誘電率の誘電体セラミックスとして、チタン酸バリウム(BaTiO)系材料の多結晶体、つまりバリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の多結晶体が用いられる。これにより、大容量の積層セラミックコンデンサ10が得られる。
なお、セラミック層15は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、チタン酸カルシウム(CaTiO)系、チタン酸マグネシウム(MgTiO)系、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)系、チタン酸ジルコン酸カルシウム(Ca(Zr,Ti)O)系、ジルコン酸バリウム(BaZrO)系、酸化チタン(TiO)系などで形成されてもよい。
サイドマージン部17及びカバー部18も、誘電体セラミックスで形成されている。サイドマージン部17及びカバー部18を形成する材料は、絶縁性セラミックスであればよいが、セラミック層15と同様の誘電体セラミックスを用いることにより、セラミック素体11における内部応力が抑制される。
[積層セラミックコンデンサ10の詳細な構成]
図4は、図2の一部を拡大して示す図であり、端面11aにおける第1内部電極12と外部電極14との接続態様の一例を示す。なお、第2内部電極13が引き出された側の端面11aも同様に構成される。
内部電極12は、本実施形態において、端面11aから突出する端部12aを有する。すなわち端部12aは、外部電極14へ向かって食い込むように構成される。
端部12aは、本実施形態において、ニッケル等の導電性材料で構成され、絶縁性の酸化物が形成されていない。これにより、端部12aと外部電極14との電気的な接続を確保することができる。
すなわち、本実施形態では、導電性材料で構成された端部12a,13aが外部電極14へ向かって突出するため、外部電極14と確実に接続できる。これにより、端部12a,13aと外部電極14との接続不良を防止でき、ESR(等価直列抵抗)不良や静電容量の低下等を防止することができる。
さらに、端部12a,13aと外部電極14とが複数の面において接合するため、両者における接合面積を増大させ、かつ複数の方向で接合させることができる。積層セラミックコンデンサ10の製造後には、実装や使用時の発熱等に起因する温度変化や、積層セラミックコンデンサ10が実装された基板の撓み等によって、外部電極14と内部電極12,13とを離間させる方向の応力が負荷されることがある。このような場合にも、上記構成によれば、外部電極14と内部電極12,13とが接合状態を維持しやすくなる。したがって、負荷の大きな環境下にも耐え得る、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ10を得ることができる。
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図5は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図6及び図7は、積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図5に沿って、図6及び図7を適宜参照しながら説明する。
(ステップS11:セラミック素体11作製)
ステップS11では、容量形成部16を形成するための第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102と、カバー部18を形成するための第3セラミックシート103と、を準備する。そして、図6に示すように、これらのセラミックシート101,102,103を積層して形成された未焼成のセラミック素体111を焼成し、セラミック素体11を作製する。
セラミックシート101,102,103は、誘電体セラミックスを主成分とする未焼成の誘電体グリーンシートとして構成される。
第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。セラミックシート101,102において、内部電極112,113のY軸方向周縁には、内部電極112,113が形成されていない、サイドマージン部17に対応する領域が設けられている。第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
図6に示す未焼成のセラミック素体111では、セラミックシート101,102が交互に積層され、そのZ軸方向上下面にカバー部18に対応する第3セラミックシート103が積層される。未焼成のセラミック素体111は、セラミックシート101,102,103を圧着することにより一体化される。なお、セラミックシート101,102,103の枚数は図6に示す例に限定されない。
なお、以上では1つのセラミック素体11に相当する未焼成のセラミック素体111について説明したが、実際には、個片化されていない大判のシートとして構成された積層シートが形成され、セラミック素体111ごとに個片化される。
未焼成のセラミック素体111を焼結させることにより、図7に示すセラミック素体11が作製される。
焼成温度は、セラミック素体111の焼結温度に基づいて決定可能である。例えば、誘電体セラミックスとしてチタン酸バリウム系材料を用いる場合には、焼成温度を1000~1300℃程度とすることができる。また、焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
図8は、焼成後の第1内部電極12が引き出された側の端面11aを示す模式的な拡大断面図である。焼成時には、熱収縮率の違いにより、金属材料で構成された内部電極112,113が、セラミックスで構成されたセラミック層15等よりも大きく収縮する。これにより、X軸方向に向いた端面11aから内部電極12の端部12aが内方に後退し、端部12aが端面11aから埋没する。
さらに、焼成により、端部12aに電極材料の酸化物12bが形成される。これにより、端部12aの絶縁性が高まり、外部電極14との導通が不安定になる。
第2内部電極13の端部13aも、図8に示す第1内部電極12の端部12aと同様に、端面11aから内方に後退し、かつ端部13aに酸化物が形成される。
そこで、本実施形態では、外部電極14との導通を確実に確保することができるように、以下の2工程によって内部電極12,13の端部12a,13aを処理する。
(ステップS12:端面11aの化学的エッチング)
ステップS12では、焼成されたセラミック素体11の端面11aを、処理液を用いてエッチングする。これにより、内部電極12,13の端部12a,13aを端面11aから突出させる。
処理液は、セラミック素体11のセラミックスを選択的にエッチングすることが可能であれば特に限定されない。例えば、処理液は、フッ酸、塩酸、硝酸、硫酸、シュウ酸等から選ばれた少なくとも一種を主成分として含む。処理液は、さらに、無機酸等のエッチング促進剤や、処理後の端面11aの表面を安定化させる表面安定剤等を含んでいてもよい。
上記エッチング処理は、冶具等を用いて少なくとも端面11aを処理液中に浸漬させて行うことができる。あるいは、上記エッチング処理は、セラミック素体11全体を処理液中に浸漬させて行うことができる。この際、処理対象である端面11a以外の面にマスクを設けてもよい。エッチング処理の時間や処理液の組成等のエッチング条件を調整することにより、端部12a,13aの端面11aからの突出量を調整することができる。
図9は、エッチング処理後の第1内部電極12が引き出された側の端面11aを示す模式的な拡大断面図である。エッチング処理後には、セラミック素体11のセラミック部分がエッチングされることで、埋没していた端部12aが端面11aから突出する。この時点で酸化物12bは除去できないが、酸化物12bが形成された部分を含む端部12aが十分に端面11aから突出した状態となるように、エッチング条件が調整される。
第2内部電極13が引き出された側の端面11aについても同様にステップS12の処理が行われる。これにより、図9に示す端面11aと同様に、第2内部電極13が引き出された側の端面11aも、第2内部電極13の端部13aが端面11aから突出した状態となる。
(ステップS13:端面11aの物理的研磨)
ステップS13では、エッチング処理後の端面11aを、物理的に研磨することで、内部電極12,13の端部12a,13aに形成された酸化物12bを除去する。
物理的な研磨処理の方法は限定されないが、例えば、バレル研磨法又はブラスト法を含む。バレル研磨法は、例えば、乾式バレル研磨法でも湿式バレル研磨法でもよい。乾式バレル研磨法では、セラミック素体11及びメディア(研磨媒体)等をバレル容器に投入し、バレル容器を回転させることで、バレル研磨を行う。湿式バレル研磨法では、セラミック素体11及びメディア等に加え、水等の液体をバレル容器に投入し、バレル研磨を行う。ブラスト法としては、サンドブラスト法、ウェットブラスト法等が挙げられる。上記の他の物理研磨の方法としては、ブラシや砥石等の工具を用いた方法が挙げられる。
図10は、研磨処理後の第1内部電極12が引き出された側の端面11aを示す模式的な拡大断面図である。研磨処理後には、端部12aに形成されていた酸化物12bが除去される。これにより、酸化物12bが除去された導電性の端部12aが、端面11aから突出した状態となる。
ステップS13後における、端部12a(13a)の端面11aからのX軸方向への突出量は、例えば0.1μm以上2.0μm以下である。端部12a,13aの突出量は、例えば2つの端面11aにおける各内部電極12,13の端部12a,13aのうち、Z軸方向の中央部5点と外周部5点の計10点の突出量の平均値として算出することができる。
第2内部電極13が引き出された側の端面11aについても同様にステップS13の処理が行われる。これにより、図10に示す端面11aと同様に、端部13aが導電性材料で構成され、かつ、端面11aから外方に突出した状態となる。
(ステップS14:外部電極形成)
ステップS14では、エッチング処理及び物理的な研磨処理がされたセラミック素体11の端面11aに外部電極14を形成することにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。ステップS14では、例えば、2つの端面11a各々に、外部電極14を構成する下地膜及びメッキ膜を形成する。
より詳細に、まず、セラミック素体11の端面11aを覆うように未焼成の電極材料を塗布する。塗布された未焼成の電極材料を、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において焼き付けを行うことにより、セラミック素体11に外部電極14の下地膜が形成される。
そして、セラミック素体11に焼き付けられた外部電極14の下地膜の上に、電解メッキ等のメッキ法により形成された1又は複数のメッキ膜が形成される。
外部電極14の下地膜は、焼き付け膜に限定されず、例えばスパッタ法により形成されてもよい。これにより、焼き付けが不要になるとともに、密着性のより高い下地膜を形成することができる。
本実施形態では、外部電極14が、酸化物が除去されて十分に露出された状態の内部電極12,13の端部12a,13aと接続される。これにより、外部電極14と内部電極12,13とを確実に接続させることができ、ESR(等価直列抵抗)不良や静電容量の低下等を防止することができる。さらに、積層セラミックコンデンサ10の基板への実装時や実装後の熱負荷や当該基板の撓み等に対する耐性を高めることができ、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ10を得ることができる。
また、積層セラミックコンデンサ10の構成によっては、焼成後に端面11aから内部電極12,13が内方に大きく後退し、外部電極14との良好な接続を得ることが難しくなる。
例えば、耐電圧の高い高信頼性の積層セラミックコンデンサ10では、単位厚み当たりの内部電極12,13の層数が少なく、セラミック層15の厚み(体積)が内部電極12,13に対して相対的に大きく構成される。この場合、焼成時において、セラミック層15の収縮量に対する内部電極12,13の収縮量が相対的に増大し、焼成後に端面11aから内部電極12,13が内方に後退しやすくなる。
また、低背型の積層セラミックコンデンサ10の場合も同様に、内部電極12,13の層数が少なく、相対的にセラミック部分の体積が大きくなるため、内部電極12,13と外部電極14との接続不良が発生しやすい構成となる。
本実施形態によれば、焼成後にエッチング処理を行うことにより、焼成によって内部電極12,13が内方へ大きく後退した場合にも、内部電極12,13を確実に突出させることができる。また、エッチング処理後に研磨処理を行うことで、酸化物が端面11aの外方へ突出した状態で研磨処理を行うことができ、内部電極12,13の酸化物12bを確実に除去することができる。したがって、内部電極12,13の数が少ない積層セラミックコンデンサ10や、熱負荷等の大きい厳しい環境下で用いられる積層セラミックコンデンサ10でも、外部電極14と内部電極12,13との間の接続信頼性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、酸化物12bが端面11aから突出した状態で研磨処理を行うため、研磨処理に用いられる研磨媒体等が突出している酸化物12bに当たりやすくなる。これにより、効率的に研磨処理を行うことができ、研磨時間を短縮することができる。したがって、生産性を維持できるとともに、研磨処理によるセラミック素体11へのダメージを低減させることができる。
<第2実施形態>
図11は、本発明の第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図12及び13は、積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、本実施形態の製造方法について、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
(ステップS21:セラミック素体11作製)
ステップS21では、第1実施形態のステップS11と同様に、セラミック素体11を作製する。これにより、図7に示す第1実施形態と同様の外観のセラミック素体11が作製される。
図12は、焼成後の第1内部電極12が引き出された側の端面11aを示す模式的な拡大図である。なお、第2内部電極13が引き出された側の端面11aについても同様に構成される。
図12に示すように、内部電極12,13の層数やセラミック層15及び内部電極12,13の厚みの関係等によっては、端部12a,13aが、端面11aからほとんど後退していないこともある。但しこの場合でも、端部12a,13aには電極材料の酸化物12bが形成される。したがって、図12に示す端面11aに外部電極14が形成された場合、内部電極12,13と外部電極14との接続不良が発生しやすくなる。
(ステップS22:端面11aの物理的研磨)
ステップS22では、焼成されたセラミック素体11の端面11aを、物理的に研磨することで、端部12aに形成された酸化物12bを除去する。物理的研磨の方法は、ステップS13と同様の方法を選択できる。
図13は、研磨処理後の第1内部電極12が引き出された側の端面11aを示す模式的な拡大断面図である。研磨処理後には、酸化物12bが除去され、端部12aが導電性材料で構成される。
本実施形態のステップS22後には、図13に示すように、端部12a,13aの表面が、端面11aと連続的に形成されてもよい。あるいは、端部12a,13aが選択的に除去され、端面11aからわずかに後退していてもよい。
(ステップS23:端面11aの化学的エッチング)
ステップS23では、物理的に研磨されたセラミック素体11の端面11aを、処理液を用いてエッチングする。これにより、セラミック素体11のセラミック部分がエッチングされ、第1実施形態で説明した図10と同様に、端部12aが端面11aから突出した状態となる。エッチングの方法は、ステップS12と同様の方法を選択できる。
(ステップS24:外部電極形成)
ステップS24では、エッチング処理及び物理的な研磨処理がされたセラミック素体11に外部電極14を形成することにより、図1~4に示す積層セラミックコンデンサ10が作製される。
本実施形態においても、酸化物が除去され、かつ十分に露出された内部電極12,13の端部12a,13aが、外部電極14と接続される。これにより、第1実施形態と同様に、外部電極14と内部電極12,13との接続が良好となる。したがって、ESR(等価直列抵抗)不良や静電容量の低下等を防止できるとともに、熱負荷等に対しても信頼性の高い積層セラミックコンデンサ10を得ることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、図4には、第1内部電極12の端部12aが端面11aから突出している構成を示したが、積層セラミックコンデンサ10は、端面11aから突出していない端部12a,13aを含む内部電極12,13を有していてもよい。
例えば、上述の実施形態では、セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサについて説明したが、本発明は、内部電極が交互に配置される積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、圧電素子などが挙げられる。
10…積層セラミックコンデンサ
11…セラミック素体
11a…端面
111…未焼成のセラミック素体
12,13…内部電極
12a,13a…内部電極のY軸方向(第2方向)における端部
12b…酸化物
14…外部電極

Claims (2)

  1. 第1方向に積層された内部電極と、前記第1方向に直交する第2方向に向いた端面と、を有するセラミック素体を焼成し、
    前記焼成されたセラミック素体の前記端面を、処理液を用いてエッチングすることで、前記内部電極の前記第2方向における端部を前記端面から突出させ、
    前記焼成されたセラミック素体の前記端面を、物理的に研磨することで、前記端部に形成された酸化物を除去し、
    エッチング及び物理的に研磨された前記端面に、外部電極を形成する
    積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記端面を、前記処理液を用いてエッチングした後に、物理的に研磨することで、前記酸化物が除去された前記端部を、前記端面から突出させる
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記物理的に研磨する方法は、バレル研磨法又はブラスト法を含む
    積層セラミック電子部品の製造方法。
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