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JP7253299B2 - 飲料抽出器 - Google Patents
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JP7253299B2 - 飲料抽出器 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料抽出器に関する。
飲料抽出器は、茶葉又はコーヒー粉末等(以下、「茶葉等」とよぶ)に含まれる成分を水又はお湯などの液体中に抽出し、得られた茶又はコーヒー等の飲料をカップ等の飲用容器に注ぐための道具である。最近では、ペットボトル飲料が広く普及しており、このような飲料抽出器を使用する人は減少し、所有しない人が増えている。しかしペットボトル飲料は簡単に水分を取るには有用だが、使用されている茶葉等の分量は少なく、茶葉等の栄養成分を摂取したり、茶葉等の本来の旨みを味わう点では、飲料抽出器で抽出した飲料に遠く及ばない。またペットボトルの使用は大量のプラスチックの廃棄につながり、環境上問題がある。このようなことから、飲料抽出器の使用を敬遠する現状を覆して、飲料抽出器の利用を促すことが望ましい。
そのためには、使い方や抽出の手間が容易で、使用後の茶葉等の廃棄や道具の洗浄が簡易な飲料抽出器が求められる。
従来より、茶葉等を排出しやすく洗浄しやすい飲料抽出器が、いろいろと提案されている。例えば、特許文献1(特開2018-198815)と特許文献2(特開2014-039655)と特許文献3(特開2004-230101)には、茶漉しを着脱自在にして取り外しやすくするとともに、茶漉しを平面にして掃除をしやすくした飲料抽出器が記載されている。
特許文献4(特開2017-6412)と特許文献5(特開2001-292883)には、茶漉しをなくして掃除を容易にする目的で、飲料抽出器の本体に茶漉しの役目をする溝又は小孔を設けたものが記載されており、特許文献6(特開2015-208668)には、同様の目的で、飲料抽出器の蓋に茶漉しの役目をする穴を開けたものが記載されている。
特許文献7(特開2012-147946)と特許文献8(特開2006-304978)では、飲料抽出器の本体に設けられた棚部(蓋を載置する部分)の、本体内側への張り出しを緩やかにしたり、なくしたりして、使用後の茶葉の排出を容易にすることが提案されている。
特許文献9(特開2020-14564)には、飲料抽出器の蓋部の全周に溝を設けることにより、蓋が載置される棚部と前記溝との間に液体を通過させる流路を形成すると共に、前記蓋によって茶葉等を堰き止める構成とし、茶漉しをなくして、茶葉の始末や道具のメンテナンスを容易にしたものが記載されている。
特開2018-198815公報 特開2014-39655公報 特開2004-230101公報 特開2017-6412公報 特開2001-292883公報 特開2015-208668公報 特開2012-147946公報 特開2006-304978公報 特開2020-14564公報
飲料抽出器の本体と蓋に加えて茶漉しが必要な仕組みの場合、たとえ、特許文献1~3に記載のように、茶漉しの金網が平面になっても茶葉を取り除く煩わしさを完全には排除できない。
特許文献4、5のように、本体の注ぎ口近傍に複数の溝又は小孔を設けて、この部分に茶漉しの役目を持たせた飲料抽出器の場合は、水分を吸ってふくらんだ茶葉等が注ぎ口近傍に蓄積され、抽出された飲料が排出されにくくなるという問題がある。
特許文献6のように、蓋の一部に穴を設けてこれに茶漉しの役目を担わせた場合も、水分を吸ってふくらんだ茶葉等が穴付近に蓄積され、抽出した飲料が排出されにくい。
特許文献7及び8のように、蓋部を乗せる棚部の本体内方への張り出しをなくしたり緩やかにしたりすることで、水分を含んだ茶葉等を一気に排出しやすいよう工夫した場合、茶葉等の排出は容易になるが、茶漉し部が別に必要になり、その掃除が煩わしい問題と、注ぎ口内部が掃除しにくいという問題が残る。
特許文献9のように、蓋部の周囲全周に渡って溝を形成して、該溝と本体との組み合わせで茶漉しの役目をさせる場合は、使用を終えた茶葉等の排出がしやすく、抽出も容易だが、蓋が載置される棚部と蓋の外周に形成された溝との間で液体の流路を確保するためには、溝の深さを棚部の厚み(本体内方への突出の大きさ)よりも大きくするか、蓋の外周縁を下向きに形成する必要がある。そのため、蓋の外周のデザインが限定されると共に、蓋の外周部の強度が弱くなって安全性や耐久性に問題が生まれる。
本発明は上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、本体及び蓋とは別に茶漉しを用いることなく飲料を注ぐことができ、なお且つ使用後の茶葉等の除去が容易であって、蓋の形状の自由度が高い飲料抽出器を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
被抽出物から液体中に飲料成分を抽出する飲料抽出器であって、
底部と、該底部から起立する周壁とを備え、前記被抽出物及び前記液体が収容されるカップ状の本体と、
前記本体の、前記周壁によって画定される円形の上部開口に着脱自在に嵌め込まれる蓋と、
を有し、
前記蓋の周縁に、該周縁から0.2mm~2mm延出した3つ以上の延出部が互いに離間して設けられており、
前記周壁が、その内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパー部を有し、
前記蓋が、前記上部開口から前記本体に挿入され、前記3つ以上の延出部の先端が前記テーパー部の内面と当接することによって前記本体に支持されるものである。
上記構成を有する本発明に係る飲料抽出器によれば、本体の上部開口に蓋を嵌め込んだ際に、蓋の周縁に設けられた3つ以上の延出部の各々の先端がテーパー部の内面と当接することによって、蓋が本体内に支持される。そのため、蓋を載置するための段差(すなわち棚部)を本体内に設ける必要がなく、使用後の被抽出物(茶葉等)の排出が容易となる。また、上部開口に蓋を嵌め込んだ際に、蓋の周縁のうち、互いに隣接する2つの延出部の間の領域とテーパー部の内面との間に微細な隙間が生じ、この隙間が、液体を通過させるための流路となる。そのため、本体内に被抽出物と液体とを収容して飲料成分の抽出を行った後、前記本体の上部開口に蓋をした状態で飲料抽出器を傾けることにより、前記流路を介して液体(すなわち飲料)のみを飲料抽出器から流出させることができる。これにより、使用後の被抽出物を本体内に留めつつ飲料をカップ等の飲用容器に注ぐことができるため、別部品として茶漉し(ストレーナ)を設ける必要がない。これにより、茶漉しの網目に引っかかった茶葉等を除去する手間をなくすことができる。また、本発明に係る飲料抽出器は、上記の通り、本体内面に蓋を乗せるための棚部を設ける必要がなく、該棚部によって前記流路を通過する液体の流れが妨げられることがないため、蓋の形状の自由度を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る飲料抽出器の構成の外観を示した図である。 前記飲料抽出器の断面図である。 前記飲料抽出器の開口規定部を拡大した図である。 前記飲料抽出器の上部開口より飲料を排出する様子を示した図である。 前記飲料抽出器の使用の様子を示した図である。 前記飲料抽出器の蓋の可動域を示した図である。 前記飲料抽出器の隆起部の下の傾斜が垂直に近づいた場合の、蓋の可動域を示した図である。 前記飲料抽出器の隆起部の下の傾斜が水平に近づいた場合の、蓋の可動域を示した図である。 前記飲料抽出器の外観形状を示した図である。 前記飲料抽出器の抽出容器を椀状に形成した場合の外観形状を示した図である。 前記飲料抽出器の抽出容器を寸胴状に形成した場合の外観形状を示した図である。 前記飲料抽出器の蓋の外観を示した図である。 前記飲料抽出器の平面図である。 前記飲料抽出器の断面及び各部の寸法を示した図である。 前記飲料抽出器で茶葉等から抽出した飲料を排出する様子を示した図である。 前記飲料抽出器の蓋の外周を波形に成形した図である。 前記飲料抽出器の蓋の外周に溝を成形した図である。 前記飲料抽出器の蓋の外周に突起を設けた場合の図である。 本発明に係る飲料抽出器の抽出容器に外方膨出部を設けた場合の外観形状を示した図である。 本発明に係る飲料抽出器の蓋の外周の3カ所に突起を設けた場合の平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る飲料抽出器について図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る飲料抽出器Aの構成を示した図であり、蓋bを上方に持ち上げた状態を示している。
飲料抽出器Aは、茶葉又はコーヒー粉末等の被抽出物(以下「茶葉等」とよぶ)の固形物から飲料成分を抽出して茶又はコーヒー等の飲料を生成するための器具である。
飲料抽出器Aは、いずれも上面視円形である、抽出容器a(本発明における「本体」に相当)と蓋bとを備える。
抽出容器aは、図2に示すように、底部a-4と、底部a-4から起立した周壁a-5を有し、内部に茶葉等とお湯又は水等の液体(以下「お湯等」とよぶ)とを貯留可能な器状(カップ状)に形成されている。抽出容器a及び蓋bは、例えば、陶磁器又は樹脂等で形成される。図2に示すように、抽出容器aの周壁a-5は、テーパー部a-1と、その上部に位置し、円形の上部開口を規定する開口規定部a-2とを有している。更に、抽出容器aの底部a-4の下方には、抽出容器aを安定して机上に置けるよう形成された高台a-3が設けられている。
テーパー部a-1は、下方(すなわち底部a-4側)へ向かうにつれて内径が小さくなるよう形成され、その上部の内壁斜面に蓋bが装着される。装着された蓋bと抽出容器aの内壁に囲まれた空間に茶葉等とお湯等が投入されお茶等の飲料が抽出される。なお、テーパー部a-1は、その内径の最小値が蓋bの外径(すなわち蓋bの周縁に設けられた複数の延出部b-5(後述する)の各々の先端が接する仮想的な円である仮想円C(図13参照)の直径)よりも小さく、その内径の最大値が蓋bの外径よりも大きくなっている。これにより、蓋bを抽出容器aに装着した際には、前記複数の延出部b-5の先端とテーパー部a-1の内面とが当接して抽出容器aに蓋bが支持された状態となる。
図3に示すように、開口規定部a-2は、外部へ向かって反り返るよう形成された最上部の反り返り部a-2-1と、その下部に位置し、内側へ微細に隆起するよう形成された隆起部a-2-2(本発明における「内方膨出部」に相当)と、隆起部a-2-2が形成されたことによってできた微細なへこみ部a-2-3とを備えている。なお、反り返り部a-2-1及び隆起部a-2-2の曲率半径R-2は5mm~10mmとし、へこみ部a-2-3の曲率半径R-3は3mm~6mmとすることが望ましい。蓋bの外径(すなわち上述の仮想円Cの直径)は、隆起部a-2-2の内径より小さく、蓋bは隆起部a-2-2を経て、開口規定部a-2よりも抽出容器aの内部下方に装着される。蓋bの外径は、具体的には、隆起部a-2-2の内径よりも1mm~3mm程度(より望ましくは1.5mm~2.5mm程度)小さくすることが望ましい。
反り返り部a-2-1は、図4に示す通り抽出容器aから飲料が排出される際に注ぎ口となる。この反り返り部a-2-1は、開口規定部a-2の最上部の全周に形成されているため、抽出容器aの全周囲が注ぎ口の役割をなす。なお、隆起部a-2-2は反り返り部a-2-1のすぐ下、具体的には、抽出容器aの上端より10mm~20mm程度(望ましくは13mm~17mm、より望ましくは15mm前後)下方に設けることが好ましい。これにより、抽出容器aを傾けて飲料を排出する際に、該飲料の流路が隆起部a-2-2で上向きとなった後、直ちに反り返り部a-2-1で外方に導かれるため、飲料の排出が容易となる。また反り返り部a-2-1は、図5の通りに、この飲料抽出器Aを片手で持ち上げるとき、指の関節がかかり飲料抽出器Aの支持を安定させる。片手での支持を容易にするため、抽出容器aの上端部の外径は、90mm~130mm程度が適切である。
図6に示すように、反り返り部a-2-1の下部の隆起部a-2-2は、そのもっとも隆起した部位とへこみ部a-2-3のもっとも凹んだ部位の差a-2-4が1mm以上となるよう形成される。これにより、その下方に装着された蓋bが抽出容器a外へ移動しようとする動きはへこみ部a-2-3で止められる。
開口規定部a-2の下方に装着された蓋bは、テーパー部a-1の内壁に沿ってわずかに動くが、その可動域a-2-6の内壁の傾斜角a-2-5が垂直に対して20°程度であれば、可動域a-2-6は10mm程度にとどまる。可動域a-2-6の傾斜角が10°程度に小さくなると、図7の通り可動域a-2-6が大きくなってしまう。また可動域a-2-6の傾斜角が30°以上に大きくなると、図8の通り横方向の動きを示す可動域a-2-7が大きくなってしまう。したがって、抽出容器aは、テーパー部a-1の内径が蓋bの外径(前記仮想円Cの直径)と等しくなる高さにおいて、周壁a-5の中心軸に平行な軸とテーパー部a-1における周壁a-5の内面とが成す角(すなわち傾斜角a-2-5)が、10°よりも大きく30°よりも小さいことが望ましい。
本実施形態に係る飲料抽出器Aは、図9に示すように、周壁a-5のうち、開口規定部a-2よりも下方の領域全体をテーパー部a-1としてもよく、図10及び図11に示すように、前記領域の一部のみをテーパー部a-1としてもよい。テーパー部a-1の形状が、蓋bの可動域a-2-6の傾斜角a-2-5を保ったまま、底面に向かって内径を小さくしていった場合は、抽出容器aの形状は図9のようになる。
テーパー部a-1に装着する蓋bの可動域a-2-6について傾斜角a-2-5を保てば、可動域a-2-6より下部の形状はどのように形成してもかまわない。お椀状に形成すれば図10となり、寸胴状に形成すれば図11となる。容器の形状を変えることにより、容量を増減させることができる。
続いて蓋bについて説明する。図12に示すように、蓋bは、つまみ部b-1(本発明における「摘まみ」に相当)と、蓋本体となるドーム部b-2と、蓋の外周部側面b-3とを有している。
蓋bは、図14の通り抽出容器aの内側の隆起部a-2-2より内側下部に装着される。図13はその状態を上方から見た図である。
蓋bは、図14の通り、蓋bを抽出容器aに装着した際、蓋bの最上部(すなわち、つまみ部b-1の上端)が抽出容器aの最上部よりも高く、且つ蓋bの最上部と抽出容器aの最上部との高低差Xが15~35mm程度となるよう形成される。これにより、図15の通り、片手で飲料抽出器Aを持ち上げた際に、蓋bのつまみ部b-1が手のひらで押さえられ、蓋bが固定される。
蓋bの外周部側面b-3には微細な凸凹が外周全体に形成される。蓋bを抽出容器aの内側に装着した際には、前記凹凸のうちの凸部分(以下「延出部b-5」とよぶ)が抽出容器aのテーパー部a-1の内面と当接し、そのとき前記凹凸うちの凹部分(以下「へこみ部b-4」とよぶ)とテーパー部a-1の内面との間に形成される隙間が、抽出容器a内の飲料の排出流路となる。抽出容器aの内壁には蓋bを装着するための段差(いわゆる棚部)がないため、当該段差によって飲料の流れが妨げられることがない。そのため、蓋bの周縁からの延出部b-5の延出量(すなわち、ドーム部b-2の外面における、ドーム部b-2の中心からへこみ部b-4の最もへこんだ部分までの長さと、ドーム部b-2の中心から延出部b-5の先端までの長さとの差)Yは、0.2mm~2mm程度で形成されれば抽出容器a内からの飲料の排出が可能である。
蓋bの外周部側面b-3の凸凹を波状に形成した場合の一例は、図16の通りとなる。
蓋bの外周側面部b-3に微細な溝を形成した場合の一例は、図17の通りである。この場合、当該溝が上述のへこみ部b-4に相当し、外周側面部b-3のうち前記溝が形成されていない領域が延出部b-5に相当する。
蓋bの外周側面部b-3に微細な突起を設ける場合の一例は、図18の通りである。この場合、前記突起が上述の延出部b-5に相当し、外周側面部b-3のうち隣接する2つの突起の間の領域がへこみ部b-4に相当する。
飲料抽出器Aは、図15の通り、飲料抽出器Aを支える柄を必要としない。また蓋bを手のひらで押さえるため、飲料の排出の際にもう一方の手で蓋bを押さえる必要がない。
飲料抽出器Aは、図15の通り、全周囲が注ぎ口にできるため、茶葉等によって、飲料を排出する流路が一部ふさがれても、ふさがれていない流路が周囲全体にあるためそのまま飲料を排出しつづけることが可能である。また全周囲が注ぎ口となることで、茶葉等が溜まった部位をさけて、他の流路から排出することが可能である。また、本実施形態に係る飲料抽出器Aは、蓋本体(ドーム部b-2)がドーム状に形成されていることにより、飲料を流出させる際に、蓋bの周縁部内側に、より多くの茶葉等を堰き止めることができる。
飲料抽出器Aは、図15の通り、抽出容器aに飲料の排出のための注ぎ口を形成する必要がなく、飲料抽出器Aを保持するための柄を必要としない。このように、洗浄の困難な部位を形成する必要がないため、抽出容器aは容易に完全に洗浄することができる。
飲料抽出器Aは、図15の通り、茶漉し(ストレーナ)を必要とせず、茶を漉す役目をする蓋bの外周側面部b-3は、蓋bを抽出容器aから取り外せば、外周部側面b-3に付着した茶葉を、容易に完全に洗浄できる。
飲料抽出器Aの形状は、図9の通り、柄及び注ぎ口を有しない器状のため、収納の際に場所を取ることがなく、収納しやすい。
茶葉等の大きさにはいろいろあるが、蓋bの延出部b-5の延出量若しくはへこみ部b-4のへこみ量、又は互いに隣接する延出部b-5同士(若しくはへこみ部b-4同士)の間隔が異なる複数の蓋を用意して、茶葉等に合わせて装着する蓋bを変えるだけで飲料の漉し方を変えることが容易にできる(すなわち、様々な形状及び大きさの被抽出物の抽出を行うことができる)。
高台a-3は形状により机上に安定的に置ける場合はなくてもよい。
以上、本発明に係る飲料抽出器について具体例を挙げて説明を行ったが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。例えば、本発明に係る飲料は、図19に示すように、テーパー部a-1の下方に、抽出容器aの外方に向かって膨出した外方膨出部a-6を設けた構成としてもよい。外方膨出部a-6における周壁a-5の内径は、テーパー部a-1の下端における周壁a-5の内径よりも大きくする。これにより、飲料抽出器Aを傾けた際に、抽出容器a内の飲料中に沈んでいる茶葉等が、外方膨出部a-6の内側に留まるため、蓋bの近傍に到達する茶葉等の量を減らし、蓋bのへこみ部b-4付近に茶葉等が溜まって飲料の流れが阻害されるのを防ぐことができる。
また、上記実施形態では、蓋bの外周全域に微小な凹凸を多数形成するものとしたが、これに限らず、例えば、図20に示すように、蓋bの外周の一部のみに突起(延出部b-5)を設けてもよい。なお、図20では、蓋bの外周の3カ所に微小な突起を設けた例を示しているが、このような突起に代えて、微小な溝を設けてもよい。また、突起又は溝の数はこれに限定されるものではなく、3つ以上設ければよい。なお、互いに隣接する突起同士(又は溝同士)は、蓋bの周方向に1cm以上(望ましくは2cm以上、より望ましくは3cm以上)離間していることが好ましい。これにより、飲料を通過させるための流路の長さ(前記周方向における寸法)を十分に確保して、抽出容器aから効率よく飲料を排出することができる。
更に、上記実施形態では、抽出容器a及び蓋bを陶磁器又は樹脂で構成するものとしたが、抽出容器a及び蓋bを構成する材料はこれに限定されるものではなく、例えば、耐熱ガラス、木材、及び金属等いかなるものとしてもよい。但し、熱湯などの高温の液体で抽出を行う場合、抽出容器a及び蓋bは、樹脂などの熱伝導率の低い素材で構成することが望ましい。
[態様]
上述した例示的な実施形態が以下の態様の具体例であることは、当業者には明らかである。
(第1項)本発明の一態様に係る飲料抽出器は、被抽出物から液体中に飲料成分を抽出する飲料抽出器であって、
底部と、該底部から起立する周壁とを備え、前記被抽出物及び前記液体が収容されるカップ状の本体と、
前記本体の、前記周壁によって画定される円形の上部開口に着脱自在に嵌め込まれる蓋と、
を有し、
前記蓋の周縁に、該周縁から0.2mm~2mm延出した3つ以上の延出部が互いに離間して設けられており、
前記周壁が、その内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパー部を有し、
前記蓋が、前記上部開口から前記本体に挿入され、前記3つ以上の延出部の先端が前記テーパー部の内面と当接することによって前記本体に支持されるものである。
第1項に記載の飲料抽出器によれば、本体の上部開口に蓋を嵌め込んだ際に、蓋の周縁に設けられた3つ以上の延出部の各々の先端がテーパー部の内面と当接することによって、蓋が本体内に支持される。そのため、蓋を載置するための段差(棚部)を本体内に設ける必要がなく、使用後の被抽出物(茶葉等)の排出が容易となる。また、上部開口に蓋を嵌め込んだ際に、蓋の周縁のうち、互いに隣接する2つの延出部の間の領域と、テーパー部の内面との間に液体を通過させるための流路が形成される。そのため、本体内に被抽出物と液体とを収容して飲料成分の抽出を行った後、前記本体の上部開口に蓋をした状態で飲料抽出器を傾けることにより、前記流路を介して液体(すなわち飲料)のみを飲料抽出器から流出させることができる。これにより、使用後の被抽出物を本体内に留めることができるため、別部品として茶漉し(ストレーナ)を設ける必要がない。これにより、茶漉しの網目に引っかかった茶葉等を除去する手間をなくすことができる。また、本発明に係る飲料抽出器は、上記の通り、本体内面に蓋を乗せるための棚部を設ける必要がなく、該棚部によって前記流路を通過する液体の流れが妨げられることがないため、蓋の形状の自由度を高めることができる。
(第2項)第1項に記載の飲料抽出器は、前記3つ以上の延出部が、前記蓋の周方向に沿って相互に1cm以上離間しているものとしてもよい。
第2項に記載の飲料抽出器によれば、前記液体(飲料)を通過させるための流路の長さ(蓋の周方向における寸法)を十分に確保して、抽出容器から飲料を効率よく排出することができる。
(第3項)第1項又は第2項に記載の飲料抽出器は、前記テーパー部の中心軸に平行な軸と前記テーパー部の内面とが成す角が、10°よりも大きく30°よりも小さいものとしてもよい。
第3項に記載の飲料抽出器によれば蓋の可動域を適切な範囲とすることができ、本体への蓋の着脱が容易になると共に、上部開口に蓋を嵌め込んだ際に蓋が傾いた状態となることを防ぐことができる。
(第4項)第1項~第3項のいずれかに記載の飲料抽出器は、前記周壁が、前記テーパー部の上方に、前記本体の内方に向かって膨出した内方膨出部を有するものとしてもよい。
第4項に記載の飲料抽出器によれば、本体に蓋を装着した状態で飲料抽出器を傾けた際に、蓋の周縁が内方膨出部に当接することによって、本体外に移動しようとする蓋の動きが止められるため、蓋を本体に安定して保持することができる。
(第5項)第1項~第4項のいずれかに記載の飲料抽出器は、前記周壁の上端縁が、該周壁の全周に亘って外方に湾曲しているものとしてもよい。
第5項に記載の飲料抽出器によれば、飲料抽出器を傾けて本体内の液体を流出させる際に、前記周壁上端の湾曲に沿って液体が勢いよく容器外に導かれるため、液だれを起こしにくくなる。また、このような効果は周壁の全周に亘って得られるため、本体に注ぎ口を設ける必要をなくすことができる。更に、周壁の上端が湾曲していることにより、使用者が飲料抽出器を片手で保持する際に、湾曲部分が手指の第1関節を掛ける手がかりとなるため、飲料抽出器を持ち上げるための柄を本体に設けなくても、飲料抽出器を片手で容易に支持することが可能となる。
(第6項)第1項~第5項のいずれかに記載の飲料抽出器は、
更に、前記蓋の上面中央に設けられた摘まみを有し、
前記蓋が前記本体に支持された状態において、前記摘まみの最上部が前記本体の最上部よりも上方に位置し、該摘まみの最上部から該本体の最上部までの距離が15mm~35mmであるものとしてもよい。
第6項に記載の飲料抽出器によれば、使用者が飲料抽出器を片手で持ち上げた際に、手のひらに摘まみが当たり、該摘まみを介して蓋が本体に押し付けられるため、もう片方の手で蓋を押さえなくても、本体に蓋を安定して保持させることができる。そのため、飲料抽出器を傾けて飲料を流出させる操作を片手で行うことが可能となる。
(第7項)第1項~第6項のいずれかに記載の飲料抽出器は、
前記周壁が、前記テーパー部の下方に、前記本体の外方に向かって膨出した外方膨出部を有し、該外方膨出部における前記周壁の内径が、前記テーパー部の下端における該周壁の内径よりも大きいものとしてもよい。
第7項に記載の飲料抽出器によれば、飲料抽出器を傾けた際に、本体内の液体(飲料)中に沈んだ状態の被抽出物が、前記外方膨出部に留まるため、蓋の近傍に到達する被抽出物の量を低減し、前記流路の近傍に被抽出物が溜まって飲料の流れが阻害されるのを防ぐことができる。
A 飲料抽出器
a 抽出容器
a-1 テーパー部
a-2 開口規定部
a-2-1 反り返り部
a-2-2 隆起部
a-2-3 へこみ部
a-3 高台
a-4 底部
a-5 周壁
a-6 外方膨出部
b 蓋
b-1 蓋のつまみ部
b-2 蓋のドーム部
b-3 蓋の外周部側面
b-4 蓋のへこみ部
b-5 蓋の延出部

Claims (5)

  1. 被抽出物から液体中に飲料成分を抽出する飲料抽出器であって、
    底部と、該底部から起立する周壁とを備え、前記被抽出物及び前記液体が収容されるカップ状の本体と、
    前記本体の、前記周壁によって画定される円形の上部開口に着脱自在に嵌め込まれる蓋と、
    を有し、
    前記蓋の周縁に、該周縁から0.2mm~2mm延出した3つ以上の延出部が、前記蓋の周方向に沿って相互に1cm以上離間して設けられており、
    前記周壁が、その内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパー部を有し、
    前記蓋が、前記上部開口から前記本体に挿入され、前記3つ以上の延出部の先端が前記テーパー部の内面と当接することによって前記本体に支持され
    前記本体が、
    前記周壁の上端縁を、該周壁の全周に亘って外方に湾曲させて成る反り返り部と、
    前記反り返り部の下方且つ前記テーパー部の上方に位置し、前記周壁を前記本体の内方に向かって膨出させて成る内方膨出部と、
    を有する、飲料抽出器。
  2. 前記3つ以上の延出部が、前記蓋の周方向に沿って相互に2cm以上離間している請求項1に記載の飲料抽出器。
  3. 前記3つ以上の延出部が、前記蓋の周方向に沿って相互に3cm以上離間している請求項1に記載の飲料抽出器。
  4. 前記蓋の周縁に、前記延出部が3個設けられている請求項1~3のいずれかに記載の飲料抽出器。
  5. 前記周壁が、前記テーパー部の下方に、前記本体の外方に向かって膨出した外方膨出部を有し、該外方膨出部における前記周壁の内径が、前記テーパー部の下端における該周壁の内径よりも大きい、請求項1~のいずれかに記載の飲料抽出器。
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