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JP7254261B2 - 演算回路、通信装置、制御回路、記憶媒体および演算方法 - Google Patents
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JP7254261B2 - 演算回路、通信装置、制御回路、記憶媒体および演算方法 - Google Patents

演算回路、通信装置、制御回路、記憶媒体および演算方法 Download PDF

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Description

本開示は、確率的信号処理によって積和演算を行う演算回路、通信装置、制御回路、記憶媒体および演算方法に関する。
通信需要の増加に伴い、セルラシステム、衛星通信などに用いられる通信装置は、周波数利用効率の向上が求められている。周波数利用効率の向上には、信号処理の広帯域化に加えて、伝搬路、通信需要などの変化に応じて柔軟に周波数、時間、電力などの無線リソースを制御することが望ましく、通信装置は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などをはじめとするデジタルデバイスによって高度かつ高速な信号処理を実現している。
デジタル信号処理を実現するデジタルデバイスは、放射線によって内部回路のビットの値が反転するなどのソフトエラーが生じる。衛星搭載機器は、ソフトエラー耐性を強化した宇宙向け専用デバイスが利用されることが多いが、コスト、性能などの面において、地上で広く利用されている民生デバイスに劣る。そのため、民生デバイスのソフトエラー耐性を向上して宇宙用途に利用できれば、衛星の高性能化および低コスト化が期待できる。さらには、衛星搭載機器に限らず地上の設備においても放射線によるソフトエラーの影響は少なからず受けることから、ミッションクリティカルな機器についてはソフトエラー耐性の向上が求められる。
ソフトエラー耐性の向上が期待できる技術として確率的信号処理がある。従来のバイナリ演算ではMSB(Most Significant Bit)に近いほどビット反転による数値の誤差が大きくなるのに対して、確率的信号処理は、系列長Nの乱数における“0”と“1”との割合で数値を表現して演算を行うため、ビット間の重みが無くソフトエラー耐性の向上が期待できる。また、確率的信号処理は、加算、乗算などの回路構成を簡素化できるという特徴があり、非特許文献1において確率的信号処理を用いたデジタルフィルタなどが検討されている。
H.Ichihara, T.Sugino, S.Ishii, T.Iwagaki and T.Inoue, "Compact and Accurate Digital Filters Based on Stochastic Computing," in IEEE Transactions on Emerging Topics in Computing. DOI: 10.1109/TETC.2016.2608825
チャネライザをはじめとするデジタルペイロードは、デバイスの動作速度で処理可能な帯域幅よりも広帯域な信号を処理するため、系列長に応じた並列処理が必要となる。従来の確率的信号処理には、系列長を小さくすることで回路規模を小さくできるが、数値変換の粒度が粗くなり演算誤差が増大するというトレードオフの特性がある。一般的に、通信機器は、許容される通信性能が規定されるため、通信性能に即した演算誤差を満たす最短系列長は一意に定まることから、回路規模の削減が難しい、という問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、回路規模の増加を抑制しつつ、ソフトエラー耐性を向上可能な演算回路を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の演算回路は、量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する変換部と、変換部で変換された系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する演算部と、演算部で演算後の系列のうち1が存在する割合と、第二のビット列を第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する再変換部と、を備えることを特徴とする。
本開示に係る演算回路は、回路規模の増加を抑制しつつ、ソフトエラー耐性を向上させることができる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る演算回路の構成例を示す図 実施の形態1に係る変換部の構成例を示す図 実施の形態1に係る変換部における変換例を示す図 実施の形態1に係る演算部の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるSS乗算部の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるSS乗算部の演算例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるBS乗算部の構成例を示す図 実施の形態1に係るBS乗算部が備える並列乗算部の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるBS乗算部の演算例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるSS加算部の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるSS加算部の演算例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるBS加算部の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算部が備えるBS加算部の演算例を示す図 実施の形態1に係る演算回路の動作を示すフローチャート 実施の形態1に係る演算回路が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで実現する場合の処理回路の構成例を示す図 実施の形態1に係る演算回路が備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路の例を示す図 実施の形態2に係る演算回路を備える通信装置の構成例を示す図 実施の形態2に係るFIR(Finite Impulse Response)フィルタを実現する演算回路が備える演算部の構成例を示す図 実施の形態2に係る演算回路の演算部が備える遅延レジスタ部の構成例を示す図 実施の形態2に係る演算回路の演算部が備えるシフトレジスタ部の構成例を示す図 実施の形態2に係る演算回路の演算部が備える積和演算部の構成例を示す図 実施の形態2に係る演算回路におけるバイナリビット数と演算誤差との関係の例を示す図
以下に、本開示の実施の形態に係る演算回路、通信装置、制御回路、記憶媒体および演算方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る演算回路10の構成例を示す図である。演算回路10は、変換部100と、演算部200と、再変換部300と、を備える。
まず、変換部100の構成および動作について説明する。変換部100は、量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する。図2は、実施の形態1に係る変換部100の構成例を示す図である。変換部100は、絶対値変換部101と、系列変換部104と、を備える。絶対値変換部101は、2の補数変換部102と、セレクタ103と、を備える。演算回路10、すなわち変換部100に入力される入力信号は、量子化されたバイナリの信号である。変換部100は、入力信号であるバイナリを、上位ビットと下位ビットとに分割する。変換部100は、上位ビットをそのままバイナリで出力する。また、変換部100は、上位ビットのうち最上位ビットを符号ビットとして抽出して出力する。
絶対値変換部101には、下位ビットが入力される。絶対値変換部101は、入力された下位ビットに対して、最上位ビットの値に基づくバイナリを出力する。絶対値変換部101において、2の補数変換部102は、下位ビットを2の補数に変換して出力する。セレクタ103は、最上位ビットの値に基づいて出力する値を選択する。具体的には、セレクタ103は、最上位ビットが1、すなわち入力信号が負の値の場合、2の補数変換部102で変換されたバイナリを出力する。セレクタ103は、最上位ビットが0、すなわち入力信号が正の値の場合、下位ビットのバイナリをそのまま出力する。
系列変換部104は、絶対値変換部101から出力されたバイナリを確率的信号処理で演算するためのデータ系列に変換して出力する。以降の説明では、データ系列を単に系列と称する。系列変換部104における変換は、バイナリで表現された値を確率的信号処理におけるStochastic Numberに変換することを意味している。系列変換部104は、バイナリを、0から1の値域で正規化した値が系列中の1が発生している確率に近くなるように変換する。系列変換部104は、系列の生成方法として、超一様分布、疑似乱数などを用いることができる。系列変換部104は、系列について、生成多項式などを用いて都度生成してもよいし、予めバイナリの値と系列との対応が示されたテーブルを保持し、テーブルを参照して求めてもよい。
図3は、実施の形態1に係る変換部100における変換例を示す図である。入力信号は、6bitの符号付きのバイナリとする。比較例として確率的信号処理における上位ビットと下位ビットとの分割を行わないケースは、本実施の形態において上位ビットへの分割数が0bitの場合と等価である。図3において、比較例のバイナリの「n/a」は「no assign」を示している。この場合、符号を示す最上位ビットを除いた5bitと同じ精度の数値表現に必要な系列のビット数は2-1=31bit以上であり、入力信号(dec)に等しい数だけ1が発生する系列として表現される。なお、系列中の0および1の並びは、図3の例に限定されず、上述したように超一様分布、疑似乱数などを用いて得られる並びにすることができる。
一方、入力信号の6bitを上位ビットの3bit、および下位ビットの3bitに分割する場合、変換部100は、バイナリとして入力信号の6bitのうち上位ビットの3bitをそのまま出力し、系列として下位ビットの3bitの絶対値に等しい数だけ1が発生する系列を出力する。この場合、下位ビットである3bitの数値表現に必要なビット数は2-1=7bit以上である。すなわち、図3の例では、比較例では6bitのバイナリを変換する場合に符号を含めて33bit必要であったのに対して、入力信号の6bitを上位ビットの3bit、および下位ビットの3bitに分割することによって、3bitのバイナリ、1bitの符号、および8bitの系列の合計12bitで表現できる。
なお、変換部100は、出力するバイナリについて、ソフトエラー耐性が確保されていないため、冗長化してもよい。変換部100は、例えば、3重冗長と多数決判定を組み込んでもよい。この場合、変換部100から出力されるバイナリは3倍の9bitになり、多数決判定の1bitを含めて合計で19bit必要になるが、比較例の33bitよりもビット数を削減できている。
つぎに、演算部200の構成および動作について説明する。演算部200は、変換部100で変換された系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する。図4は、実施の形態1に係る演算部200の構成例を示す図である。演算部200は、BB乗算部210と、BS乗算部220と、SS乗算部230と、BB加算部240と、BS加算部250と、SS加算部260と、を備える。ここで、一般的なデジタル信号処理の用途は、画像処理、変復調といった機能を実現するために用いられる。デジタル信号処理は、組み合わせ回路によって実現され、多くは乗算および加算を用いる。なお、図4の例では、演算部200が各構成を一つ備える例を示しているが、これに限定されない。演算部200は、演算回路10が搭載される機器の用途によって、同一の構成を複数備えることも可能である。また、演算回路10は、図4に示す構成以外の組み合わせ回路など、他の回路を備えていてもよい。
本実施の形態において、演算部200は組み合わせ回路によって構成することができるが、以降の説明では構成要素である乗算および加算について説明する。以降の説明において、変換部100から出力されるバイナリ、符号、および系列について、二つの値を乗算または加算する場合の一つ目の値のバイナリをb1とし、一つ目の値の符号および系列をs1とし、二つ目の値のバイナリをb2とし、二つ目の値の符号および系列をs2とする。また、説明を簡単にするため、一つ目の値を入力1と称し、二つ目の値を入力2と称する。
まず、二つの値の乗算を行う場合について説明する。二つの値の乗算を行う場合、演算の種類は、バイナリ同士の乗算であるb1×b2、バイナリと系列との乗算であるb1×s2とb2×s1、および系列同士の乗算であるs1×s2に分けられる。このうち、バイナリ同士の乗算であるBB乗算は通常の乗算に相当するため、BB乗算を行うBB乗算部210の説明については省略する。以降では、バイナリと系列との乗算であるBS乗算を行うBS乗算部220、および系列同士の乗算であるSS乗算を行うSS乗算部230について説明する。
図5は、実施の形態1に係る演算部200が備えるSS乗算部230の構成例を示す図である。図6は、実施の形態1に係る演算部200が備えるSS乗算部230の演算例を示す図である。SS乗算部230は、XOR部231と、AND部232と、を備える。XOR部231は、入力1の符号および入力2の符号の排他的論理和の演算、すなわちXORの演算を行って符号ビットを出力する。AND部232は、入力1の系列および入力2の系列同士を並列に論理積の演算、すなわちANDの演算を行って出力系列を得る。図6は、0.5×-0.5=-0.25の演算例を示している。XOR部231から出力される符号ビット、すなわち出力符号は、入力1が0(正)、入力2が1(負)であるので1(負)となる。また、入力1の系列および入力2の系列はいずれも8bit中4bitが1なので0.5(4/8)に相当し、AND後の出力系列は8bit中2bitが1であるから0.25(2/8)に相当する。このように、SS乗算部230は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との乗算を行う。SS乗算部230のことを第一の乗算部と称する場合がある。
図7は、実施の形態1に係る演算部200が備えるBS乗算部220の構成例を示す図である。BS乗算部220は、XOR部221と、絶対値変換部222と、並列乗算部223と、を備える。図8は、実施の形態1に係るBS乗算部220が備える並列乗算部223の構成例を示す図である。図9は、実施の形態1に係る演算部200が備えるBS乗算部220の演算例を示す図である。BS乗算部220は、入力1のバイナリのうち最上位ビットを入力1の符号として抽出する。XOR部221は、入力1の符号および入力2の符号の排他的論理和の演算、すなわちXORの演算を行って符号ビットを出力する。絶対値変換部222は、変換部100が備える絶対値変換部101と同様の構成によって、入力1のバイナリを絶対値に変換する。並列乗算部223は、絶対値変換部222で変換された入力1のバイナリと入力2の系列との並列乗算を行う。並列乗算部223は、図8に示すように、入力2の系列の1に対しては絶対値変換部222で絶対値変換されたバイナリを出力し、入力2の系列の0に対しては0を出力するようなセレクタ224で実現することができる。このように、BS乗算部220は、並列乗算において、第一の系列の値に基づいて、第二のビット列が絶対値変換された値、または0を出力するセレクタ224を備える。並列乗算部223は、絶対値変換部222で変換された入力1のバイナリが2のべき乗の場合、セレクタ224ではなく単純に系列の各要素をビットシフトしてもよい。
図9は、3×-0.5=-1.5の演算例を示している。XOR部221から出力される符号ビット、すなわち出力符号は、入力1が0(正)、入力2が1(負)であるので1(負)となる。また、入力1の系列および入力2の系列はいずれも8bit中4bitが1なので0.5(4/8)に相当し、系列の各要素を3倍した出力系列は8bit中4bitが3であるから1.5(12/8)に相当する。このように、BS乗算部220は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との乗算において、第二のビット列を絶対値変換した値と、第一の系列との並列乗算を行う。BS乗算部220のことを第二の乗算部と称する場合がある。
つぎに、二つの値の加算を行う場合について説明する。二つの値の加算を行う場合、演算の種類は、バイナリ同士の加算であるb1+b2、バイナリと系列との加算であるb1+s2とb2+s1、および系列同士の加算であるs1+s2に分けられる。このうち、バイナリ同士の加算であるBB加算は通常の加算に相当するため、BB加算を行うBB加算部240の説明については省略する。以降では、バイナリと系列との加算であるBS加算を行うBS加算部250、および系列同士の加算であるSS加算を行うSS加算部260について説明する。
図10は、実施の形態1に係る演算部200が備えるSS加算部260の構成例を示す図である。図11は、実施の形態1に係る演算部200が備えるSS加算部260の演算例を示す図である。SS加算部260は、並列加算部261を備える。並列加算部261は、入力1の系列および入力2の系列同士を各入力の符号を考慮して並列に加算し、符号付き出力系列を得る。並列加算部261から出力される並列加算後の各要素は符号付きの系列になる。図11は、0.5+(-0.5)=0.0の演算例を示している。入力1の符号が0(正)の系列と入力2の符号が1(負)の系列でいずれも8bit中4bitが1なので0.5(4/8)に相当し、並列加算部261が系列の各要素をバイナリ加算した符号付き出力系列は8bit中2bitが1、2bitが-1であるから0.0(0/8)に相当する。このように、SS加算部260は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との並列加算を行う。SS加算部260のことを第一の加算部と称する場合がある。
図12は、実施の形態1に係る演算部200が備えるBS加算部250の構成例を示す図である。図13は、実施の形態1に係る演算部200が備えるBS加算部250の演算例を示す図である。BS加算部250は、直列加算部251と、下位ビット拡張部252と、加算部253と、を備える。直列加算部251は、入力1の符号を考慮して入力1の系列の系列内の各要素を全て加算する。下位ビット拡張部252は、入力2のバイナリを左ビットシフトする。下位ビット拡張部252でシフトされるビット量は、変換部100で分割された下位ビットのビット数と同じである。加算部253は、直列加算部251から出力された値と下位ビット拡張部252から出力された値とを加算して出力バイナリを得る。図13は、3+0.5=3.5の演算例を示している。入力1の系列は8bit中4bitが1なので、直列加算部251による直列加算によって4が得られる。下位ビット拡張部252は、入力2のバイナリの3に対して分割された下位ビットのビット数である3bit(8倍)を拡張して24を得る。加算部253は、4+24=28の出力バイナリを得る。出力バイナリが28なので、28/8=3.5に相当する。なお、BS加算部250は、出力バイナリのソフトエラー耐性が確保されていないため、出力バイナリを冗長化してもよい。このように、BS加算部250は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との加算において、第一の系列のうち1が存在する割合と、第二のビット列を第一のビット列の数で乗算した値とを加算する。BS加算部250のことを第二の加算部と称する場合がある。
最後に再変換部300の構成および動作について説明する。再変換部300は、演算部200で演算後の系列のうち1が存在する割合と、第二のビット列を第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する。再変換部300は、演算部200から出力される符号、バイナリ、系列のいずれかの組み合わせを変換部100以前のフォーマットであるバイナリの形式に再変換する。再変換部300の構成および動作については、図12に示すBS加算部250の構成および動作と同じであるため説明を省略する。
なお、上位ビットをバイナリ表現とし、下位ビットを確率的信号処理に適用可能な確率表現とした場合について説明したが、これに限定されない。演算回路10は、入力信号をバイナリ表現と確率表現との組み合わせで演算することを特徴とするため、上位ビットを確率表現とし、下位ビットをバイナリ表現として演算を行ってもよい。この場合でも、演算回路10は、同様の効果を得ることができる。
演算回路10の動作を、フローチャートを用いて説明する。図14は、実施の形態1に係る演算回路10の動作を示すフローチャートである。演算回路10において、変換部100は、量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する(ステップS100)。演算部200は、変換部100で変換された系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する(ステップS200)。再変換部300は、演算部200で演算後の系列のうち1が存在する割合と、第二のビット列を第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する(ステップS300)。
つづいて、演算回路10のハードウェア構成について説明する。演算回路10において、変換部100、演算部200、および再変換部300は、処理回路により実現される。処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサおよびメモリであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。処理回路は制御回路とも呼ばれる。
図15は、実施の形態1に係る演算回路10が備える処理回路をプロセッサ91およびメモリ92で実現する場合の処理回路90の構成例を示す図である。図15に示す処理回路90は制御回路であり、プロセッサ91およびメモリ92を備える。処理回路90がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、処理回路90の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路90では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路90は、演算回路10の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。このプログラムは、処理回路90により実現される各機能を演算回路10に実行させるためのプログラムであるともいえる。このプログラムは、プログラムが記憶された記憶媒体により提供されてもよいし、通信媒体など他の手段により提供されてもよい。
上記プログラムは、変換部100が、量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する第一のステップと、演算部200が、変換部100で変換された系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する第二のステップと、再変換部300が、演算部200で演算後の系列のうち1が存在する割合と、第二のビット列を第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する第三のステップと、を演算回路10に実行させるプログラムであるとも言える。
ここで、プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などである。また、メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図16は、実施の形態1に係る演算回路10が備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路93の例を示す図である。図16に示す処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。処理回路については、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、演算回路10は、確率的信号処理で乗算および加算を実現する過程において、量子化された信号を上位ビットと下位ビットとに分割し、一方をバイナリ表現とし、他方を確率表現に変換することで、すなわち量子化された信号の一部のみを確率表現の系列に変換することで、確率的信号処理の演算対象の系列長の増加を抑制することができる。また、演算回路10は、乗算および加算の演算において、バイナリと系列との組み合わせに応じた演算手段を提供することで、組み合わせ回路により、あらゆる機能を提供することができる。
これにより、演算回路10は、所望の演算精度とソフトエラー耐性とを有するとともに、回路規模を削減するという効果を奏する。演算回路10は、回路規模の増加を抑制しつつ、ソフトエラー耐性を向上させることができる。演算回路10は、放射線耐性の低い民生FPGAでのソフトエラー耐性を少ない回路規模で実現し、衛星搭載機器、地上設備などの信頼性を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、演算回路10の基本構成、および演算部200が乗算および加算を行う場合の具体的な構成および動作について説明した。実施の形態2では、通信装置に搭載される演算回路がFIRフィルタを実現する場合について説明する。
図17は、実施の形態2に係る演算回路10aを備える通信装置20の構成例を示す図である。通信装置20は、演算回路10aを備える。演算回路10aは、前述のように、FIRフィルタを実現する。演算回路10aは、図1に示す実施の形態1の演算回路10に対して、演算部200を演算部200aに置き換えたものである。以降では、FIRフィルタを実現する演算回路10aが備える演算部200aの具体的な構成および動作について説明する。
図18は、実施の形態2に係るFIRフィルタを実現する演算回路10aが備える演算部200aの構成例を示す図である。演算部200aは、遅延レジスタ部270と、シフトレジスタ部280と、積和演算部290と、を備える。一般的なFIRフィルタは、ベースバンド信号のIchおよびQchのそれぞれについて、シフトレジスタで遅延させた信号に対してタップ係数で積和演算することで畳み込み演算を行う。図18は、FIRフィルタの一種であるハーフバンドフィルタを実現する演算部200aの構成例を示している。ハーフバンドフィルタは、中心タップから一つおきにタップ係数が0になるため、タップ係数が0になる部分において演算が不要である。そのため、演算部200aは、ベースバンド信号のIchの信号について、遅延レジスタ部270で中心タップ分まで遅延させればよい。演算部200aは、ベースバンド信号のQchの信号について、シフトレジスタ部280および積和演算部290によって畳み込みを行う。ベースバンド信号のIchの信号およびQchの信号は、いずれも入力信号が演算回路10aの変換部100を経由し、出力信号が演算回路10aの再変換部300を経由するように、バイナリ、符号、および系列の3種類で表現するものとする。以降の説明において、IchをIチャネルと称し、QchをQチャネルと称することがある。
図19は、実施の形態2に係る演算回路10aの演算部200aが備える遅延レジスタ部270の構成例を示す図である。遅延レジスタ部270は、ベースバンド信号のIchのバイナリ、符号、および系列をそれぞれ複数の遅延素子271によって中心タップのタイミングになるまで遅延させる。遅延素子271は、例えば、Flip-Flopである。このように、遅延レジスタ部270は、ベースバンド信号のIチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させる。
図20は、実施の形態2に係る演算回路10aの演算部200aが備えるシフトレジスタ部280の構成例を示す図である。シフトレジスタ部280は、一般的なシフトレジスタと基本的な考え方は同じで、複数の遅延素子281をカスケードに接続し、ベースバンド信号のQchのバイナリ、符号、および系列を順次移動させることで同時にn個の時間がずれたデータを出力する。ここで、nはFIRフィルタのタップ数に相当する。このように、シフトレジスタ部280は、ベースバンド信号のQチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させ、ベースバンド信号のQチャネルの信号について遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列を出力する。
図21は、実施の形態2に係る演算回路10aの演算部200aが備える積和演算部290の構成例を示す図である。積和演算部290は、複数のBS乗算部291と、複数のSS乗算部292と、SS加算部293と、直列加算部294と、BB乗算部295と、下位ビット拡張部296と、加算部297と、変換部298と、を備える。積和演算部290は、シフトレジスタ部280から出力されたn個のQchバイナリ、符号、および系列と、タップ係数とを積和演算する。ここで、ハーフバンドフィルタは、左右対称のタップ係数を有することから1番目の入力R(1)およびn番目の入力R(n)は同じタップ係数で乗算できるため、積和演算部290は、以下の3種類の乗算を行う。
(1) 入力R(1)のバイナリと入力R(n)のバイナリとを加算したものと、一番目のタップTAP(1)のタップ系列とのBS乗算。
(2) 入力R(1)の系列とタップTAP(1)のタップ系列とのSS乗算。
(3) 入力R(2)の系列とタップTAP(1)のタップ系列とのSS乗算。
同様に、積和演算部290は、中心タップと対象位置に存在する二つのシフトレジスタ出力を一組にして演算を行う。なお、演算回路10aは、タップ係数についても、実施の形態1で示したように上位ビットと下位ビットとに分割することができ、インパルス応答の中心に近く係数が1を超えるものはバイナリと系列とを併用することで演算精度を改善できる。図21の例では、k番目のタップTAP(k)のタップ係数がこれに該当する。タップTAP(k)のタップ係数、入力R(m)、および入力R(m+1)は、いずれもバイナリと系列とを有するため、積和演算部290は、以下の6種類の乗算を行う。
(1) 入力R(m)のバイナリと入力R(m+1)のバイナリとを加算したものと、k番目のタップTAP(k)のタップ系列とのBS乗算。
(2) 入力R(m)の系列とタップTAP(k)のタップ系列とのSS乗算。
(3) 入力R(m+1)の系列とタップTAP(k)のタップ系列とのSS乗算。
(4) 入力R(m)の系列とk番目のタップTAP(k)のバイナリとのBS乗算。
(5) 入力R(m+1)の系列とk番目のタップTAP(k)のバイナリとのBS乗算。
(6) 入力R(m)のバイナリと入力R(m+1)のバイナリとを加算したものと、タップTAP(k)のバイナリとのBB乗算。
上記のBS乗算についてはBS乗算部291が行い、SS乗算についてはSS乗算部292が行い、BB乗算についてはBB乗算部295が行う。BS乗算部291は実施の形態1のBS乗算部220と同様の構成であり、SS乗算部292は実施の形態1のSS乗算部230と同様の構成であり、BB乗算部295は実施の形態1のBB乗算部210と同様の構成である。そのため、詳細な演算内容については説明を省略する。
BS乗算部291およびSS乗算部292は、演算後の符号および系列をSS加算部293に出力する。SS加算部293は、実施の形態1のSS加算部260と同様の構成である。SS加算部293は、複数のBS乗算部291およびSS乗算部292から取得した符号および系列について、系列要素毎に加算する。直列加算部294は、実施の形態1の直列加算部251と同様の演算によって、SS加算部293からの符号および系列について、符号を考慮して系列内の各要素を全て加算する。
BB乗算部295は、演算後のバイナリを下位ビット拡張部296に出力する。下位ビット拡張部296は、BB乗算部295から出力されたバイナリを左ビットシフトする。下位ビット拡張部296でシフトされるビット量は、変換部100で分割された下位ビットのビット数と同じである。加算部297は、直列加算部294から出力されたバイナリと、下位ビット拡張部296から出力されたバイナリとを加算する。これより、積和演算部290は、積和演算のバイナリ出力を得ることができる。なお、積和演算部290は、FIRフィルタの後段で他の信号処理が存在する場合、加算部297から出力されたバイナリを再び変換部298でバイナリ、符号、および系列に変換する。
タップ係数が固定値の場合、タップ係数のバイナリとシフトレジスタ出力の系列とのBS乗算を行うBS乗算部291については、図8で示したように並列乗算部223のセレクタ224を用いることができる。また、タップ係数が2のべき乗、または±1である場合、積和演算部290を、ビットシフト部、NOT回路などで実現できる。このように、積和演算部290は、シフトレジスタ部280から出力された遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列の積和演算を行う。積和演算部290は、シフトレジスタ部280から出力された複数の系列および第二のビット列のうち、ハーフバンドフィルタの対応するタップ係数が同じものについては一組にして演算を行う。
ここで、演算回路10aの変換部100における上位ビットと下位ビットとの分割方法については、演算回路10a、または演算回路10aが搭載される通信装置20の回路規模、許容される演算誤差、エラー耐性のトレードオフで決めることができる。例えば、演算回路10aの設計者は、演算誤差を許容値以内にするために必要な上位ビット数をシミュレーションなどで評価し、回路規模が最も小さくなるケースを採用すればよい。また、演算回路10aの設計者は、図22に示すように、タップ係数を入力1とし、シフトレジスタ出力を入力2とすると、タップ係数(入力1)およびシフトレジスタ出力(入力2)の上位ビット(バイナリビット)の配分についても同様にトレードオフがあるためシミュレーションなどで評価し、回路規模が最も小さくなるケースを採用すればよい。図22は、実施の形態2に係る演算回路10aにおけるバイナリビット数と演算誤差との関係の例を示す図である。なお、図22に示す関係は、実施の形態1の演算回路10にも成立する。このように、変換部100が量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割するときの第一のビット列および第二のビット列のビット数は、演算回路10,10aの回路規模、演算回路10,10aで許容される演算誤差、および演算回路10,10aのエラー耐性に基づいて決定される。
また、本実施の形態では、演算回路10aで実現されるFIRフィルタとして具体的にハーフバンドフィルタを例にして説明したが、フィルタの構成はこれに限定されない。演算回路10aは、デジタル信号処理で実現できる様々なフィルタに構成を変更しても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1と同様、上位ビットをバイナリ表現とし、下位ビットを確率的信号処理に適用可能な確率表現とした場合について説明したが、これに限定されない。演算回路10aは、入力信号をバイナリ表現と確率表現との組み合わせで演算することを特徴とするため、上位ビットを確率表現とし、下位ビットをバイナリ表現として演算を行ってもよい。この場合でも、演算回路10aは、同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、通信装置20は、実施の形態1の演算回路10と同様の手法によって入力信号を上位ビットと下位ビットとに分割する演算回路10aによってフィルタを実現することで、所望の演算精度とソフトエラー耐性とを有するデジタル回路の回路規模を削減するという効果を奏する。演算回路10aは、特にデジタルフィルタのような積和演算を行う回路に適用されることによって、デジタルデバイスで構成される通信機器のソフトエラー耐性および回路規模を改善することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10,10a 演算回路、20 通信装置、100,298 変換部、101,222 絶対値変換部、102 2の補数変換部、103,224 セレクタ、104 系列変換部、200,200a 演算部、210,295 BB乗算部、220,291 BS乗算部、221,231 XOR部、223 並列乗算部、230,292 SS乗算部、232 AND部、240 BB加算部、250 BS加算部、251,294 直列加算部、252,296 下位ビット拡張部、253,297 加算部、260,293 SS加算部、261 並列加算部、270 遅延レジスタ部、271,281 遅延素子、280 シフトレジスタ部、290 積和演算部、300 再変換部。

Claims (21)

  1. 量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、前記第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する変換部と、
    前記変換部で変換された前記系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する演算部と、
    前記演算部で演算後の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する再変換部と、
    を備えることを特徴とする演算回路。
  2. 前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との乗算を行う第一の乗算部、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の演算回路。
  3. 前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との乗算において、前記第二のビット列を絶対値変換した値と、前記第一の系列との並列乗算を行う第二の乗算部、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の演算回路。
  4. 前記第二の乗算部は、前記並列乗算において、前記第一の系列の値に基づいて、前記第二のビット列が絶対値変換された値、または0を出力するセレクタ、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の演算回路。
  5. 前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との並列加算を行う第一の加算部、
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の演算回路。
  6. 前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との加算において、前記第一の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算する第二の加算部、
    を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の演算回路。
  7. 前記変換部が前記量子化された信号を前記第一のビット列と前記第二のビット列とに分割するときの前記第一のビット列および前記第二のビット列のビット数は、前記演算回路の回路規模、前記演算回路で許容される演算誤差、および前記演算回路のエラー耐性に基づいて決定される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の演算回路。
  8. 通信装置が備えるフィルタを実現する演算回路において、
    前記演算部は、ベースバンド信号のIチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させる遅延レジスタ部と、前記ベースバンド信号のQチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させ、前記ベースバンド信号のQチャネルの信号について遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列を出力するシフトレジスタ部と、前記シフトレジスタ部から出力された遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列の積和演算を行う積和演算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の演算回路。
  9. 前記フィルタはハーフバンドフィルタであり、
    前記積和演算部は、前記シフトレジスタ部から出力された複数の系列および第二のビット列のうち、前記ハーフバンドフィルタの対応するタップ係数が同じものについては一組にして演算を行う、
    ことを特徴とする請求項8に記載の演算回路。
  10. 請求項8または9に記載の演算回路によって実現されるフィルタを備えることを特徴とする通信装置。
  11. 演算回路を制御するための制御回路であって、
    量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、前記第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換、
    変換された前記系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算、
    演算後の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換、
    を前記演算回路に実施させることを特徴とする制御回路。
  12. 演算回路を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記プログラムは、
    量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、前記第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換、
    変換された前記系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算、
    演算後の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換、
    を前記演算回路に実施させることを特徴とする記憶媒体。
  13. 演算回路における演算方法であって、
    変換部が、量子化された信号を第一のビット列と第二のビット列とに分割し、前記第一のビット列を、2ビット以上であって1が存在する割合で数値を表現する系列に変換する第一のステップと、
    演算部が、前記変換部で変換された前記系列を、組み合わせ回路を用いて確率的信号処理によって演算する第二のステップと、
    再変換部が、前記演算部で演算後の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算し、量子化された信号に再変換する第三のステップと、
    を含むことを特徴とする演算方法。
  14. 前記第二のステップにおいて、前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との乗算を行う、
    ことを特徴とする請求項13に記載の演算方法。
  15. 前記第二のステップにおいて、前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との乗算において、前記第二のビット列を絶対値変換した値と、前記第一の系列との並列乗算を行う、
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の演算方法。
  16. 前記第二のステップにおいて、前記演算部は、前記並列乗算において、前記第一の系列の値に基づいて、前記第二のビット列が絶対値変換された値、または0を出力する、
    ことを特徴とする請求項15に記載の演算方法。
  17. 前記第二のステップにおいて、前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第二の系列との並列加算を行う、
    ことを特徴とする請求項13から16のいずれか一つに記載の演算方法。
  18. 前記第二のステップにおいて、前記演算部は、第一の信号が分割されたうちの第一のビット列が変換された第一の系列と、第二の信号が分割されたうちの第二のビット列との加算において、前記第一の系列のうち1が存在する割合と、前記第二のビット列を前記第一のビット列の数で乗算した値とを加算する、
    ことを特徴とする請求項13から17のいずれか一つに記載の演算方法。
  19. 前記第一のステップにおいて、前記変換部が前記量子化された信号を前記第一のビット列と前記第二のビット列とに分割するときの前記第一のビット列および前記第二のビット列のビット数は、前記演算回路の回路規模、前記演算回路で許容される演算誤差、および前記演算回路のエラー耐性に基づいて決定される、
    ことを特徴とする請求項13から18のいずれか一つに記載の演算方法。
  20. 通信装置が備えるフィルタを実現する演算回路において、
    前記第二のステップにおいて、前記演算部は、ベースバンド信号のIチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させ、前記ベースバンド信号のQチャネルの信号の第一のビット列が変換された系列および第二のビット列を遅延させ、前記ベースバンド信号のQチャネルの信号について遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列を出力し、遅延量の異なる複数の系列および第二のビット列の積和演算を行う、
    ことを特徴とする請求項13から19のいずれか一つに記載の演算方法。
  21. 前記フィルタはハーフバンドフィルタであり、
    前記第二のステップにおいて、前記演算部は、前記積和演算として、出力された複数の系列および第二のビット列のうち、前記ハーフバンドフィルタの対応するタップ係数が同じものについては一組にして演算を行う、
    ことを特徴とする請求項20に記載の演算方法。
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