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JP7254566B2 - 等速ジョイントに用いられる継手部材の製造方法及び継手部材 - Google Patents
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JP7254566B2 - 等速ジョイントに用いられる継手部材の製造方法及び継手部材 - Google Patents

等速ジョイントに用いられる継手部材の製造方法及び継手部材 Download PDF

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Description

本開示は、等速ジョイントに用いられる継手部材の製造方法及び継手部材に関する。
プロペラシャフト等に使用される等速ジョイントは、直列に配置された第1及び第2シャフト間でトルクを伝達するように構成される。
一般的に、等速ジョイント用の継手部材は、インナーレースとボールとを介して第1シャフトに係合される筒状のアウターレースを備える。また、等速ジョイント用の継手部材としては、アウターレースの軸方向の一端部に一体に形成され、第2シャフトに相対回転不能に係合されるスリーブを備えたものが知られている。
このような継手部材を製造する場合、アウターレース部分とスリーブ部分とが一体として形成された中間成形体を、金属製の材料から熱間鍛造する。そして、切削加工等によってアウターレース部分の内周面にトラック溝を形成し、また、下穴加工及びブローチ加工によってスリーブ部分の内周面に雌スプラインを形成する。
特開2013-194862号公報
ところで、上記の継手部材としては、スリーブが第2シャフトに対して軸方向に摺動自在に係合されるものが考えられる。
しかし、このような継手部材では、十分な摺動長を確保し、かつ、摺動抵抗を抑制するために、スリーブ及び雌スプラインを長く形成することがある。この場合には、鍛造成形性の限界により、熱間鍛造のみでは中間成形体のスリーブ部分に雌スプラインの下穴を形成することができず、ブローチ加工の前に下穴を機械加工する必要がある。よって、加工工数の増加により製造コストが高くなってしまう。
そこで、本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、製造コストを抑制できる継手部材の製造方法及び継手部材を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、第1シャフトと第2シャフトとを直列に接続する等速ジョイントに用いられ、インナーレースと転動体とを介して前記第1シャフトに係合可能な筒状のアウターレースと、前記第2シャフトに軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に係合可能なスリーブと、を備える継手部材の製造方法であって、前記アウターレースを製造するアウターレース製造工程と、前記アウターレースとは別体として前記スリーブを製造するスリーブ製造工程と、前記アウターレース及び前記スリーブの軸方向の一端部同士を接合する接合工程と、を備えたことを特徴とする継手部材の製造方法が提供される。
好ましくは、前記接合工程においては、前記アウターレース及び前記スリーブの軸方向の一端部同士を、摩擦圧接、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接により接合する。
また、前記スリーブ製造工程は、内周部に下穴を有する筒状の中間成形体を、スリーブ素材から熱間鍛造する熱間鍛造工程と、前記中間成形体をブローチ加工して、雌スプラインを前記下穴に形成する雌スプライン製造工程と、を含む。
また、前記スリーブ製造工程は、内周部に下穴を有するスリーブ素材としてのパイプ材をブローチ加工して、雌スプラインを前記下穴に形成する雌スプライン加工工程を含む。
また、前記アウターレース製造工程は、冷間鍛造により前記アウターレースのトラック溝を形成する冷間鍛造工程を含む。
また、前記等速ジョイントは、プロペラシャフトに用いられる。
本開示の一の態様によれば、第1シャフトと第2シャフトとを直列に接続する等速ジョイントに用いられる継手部材であって、インナーレースと転動体とを介して前記第1シャフトに係合可能な筒状のアウターレースと、前記アウターレースとは別体として形成され、前記第2シャフトに軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に係合可能なスリーブと、前記アウターレース及び前記スリーブのそれぞれの軸方向の一端部同士を接合する接合部と、を備えることを特徴とする継手部材が提供される。
好ましくは、前記接合部は、摩擦圧接、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接により形成される。
また、前記スリーブの内周部には、雌スプラインが形成される。
また、前記スリーブは、前記雌スプラインが形成されたパイプ材からなる。
また、前記等速ジョイントは、プロペラシャフトに用いられる。
本開示によれば、等速ジョイントに用いられる継手部材の製造において、製造コストを抑制できる。
プロペラシャフトの概略構成図である。 図1に示した中間ジョイントの概略断面図である。 中間ジョイントの分解斜視図である。 図2に示した継手部材の拡大断面図である。 継手部材の分解斜視図である。 図5に示したアウターレースの前面図である。 図5に示したスリーブの後面図である。 中間ジョイントの継手部材の製造方法を示す工程図である。 図5に示したアウターレースの製造方法を示す概略断面図である。 図1に示した後側ジョイントの概略断面図である。 後側ジョイントのアウターレースの分解斜視図である。 図10に示したフランジ取付部の拡大断面図である。 フランジ取付部の変形例を示す断面図である。 後側ジョイントのアウターレースの製造方法を示す概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、図中に示す各方向は、説明の便宜上定められたものに過ぎないものとする。
先ず、図1~図7を参照して、本実施形態の等速ジョイント及び継手部材の構造について説明する。なお、本実施形態の前後方向は、車両(不図示)の前後方向に延びる継手部材10の軸方向と一致する。
図1に示すように、中間ジョイント100は、車両のプロペラシャフト1に用いられる。
プロペラシャフト1は、後方から順に配置された、後側ジョイント200、第1シャフトとしての後側シャフト1a、等速ジョイントとしての中間ジョイント100、第2シャフトとしての前側シャフト1b、及び前側ジョイント300を備える。
後側ジョイント200は、後側シャフト1aをファイナルギアの入力シャフト2に直列に接続する。なお、本実施形態のファイナルギアは、車軸懸架装置(リジッドアクスル)のデファレンシャルに用いられ、後輪の車軸と共に上下動する。
前側ジョイント300は、前側シャフト1bを変速機の出力シャフト3に直列に接続する。
本実施形態では、後側ジョイント200及び前側ジョイント300に、固定式等速ジョイントが用いられる。但し、前側及び後側ジョイント200,300は、任意の種類であって良く、例えば、ダブルオフセット型、トリポード型、またはレブロ型の摺動式等速ジョイントであっても良い。また、少なくとも何れか一方のジョイント200,300が、ユニバーサルジョイント等であっても良い。
中間ジョイント100は、後側シャフト1aと前側シャフト1bとを直列に接続する。これにより、車両では、エンジン等の動力源の動力が、変速機の出力シャフト3、前側ジョイント300、前側シャフト1b、中間ジョイント100、後側シャフト1a、後側ジョイント200、及びファイナルギアの入力シャフト2の順に伝達される。なお、前側シャフト1bは、車体に固定されたセンターベアリングBによって回転可能に支持される。
図2及び図3に示すように、中間ジョイント100には、固定式等速ジョイントが用いられる。中間ジョイント100は、継手部材10と、インナーレース50と、転動体としてのボール60と、ケージ70と、を備える。なお、図2中、符号4は、継手部材10の後端部に取り付けられる筒状のブーツ取付具であり、符号5は、ブーツ取付具4の後端部に嵌合されるブーツである。また、符号6は、継手部材10の内部を仕切る円板状のプラグである。
インナーレース50は、円環状に形成され、後側シャフト1aの前端部にスプライン嵌合される。インナーレース50の外周面には、前後方向に延びる内側トラック溝51が周方向に複数(図示例では、等間隔に6つ)形成される。
ケージ70は、筒状に形成され、周方向に複数(図示例では、6つ)の開口部71を有する。ボール60は、複数(図示例では、6つ)設けられ、ケージ70の開口部71にそれぞれ挿通されると共に、インナーレース50の内側トラック溝51内に配置される。
継手部材10は、インナーレース50とボール60とを介して後側シャフト1aに係合可能なアウターレース20と、アウターレース20とは別体として形成され、前側シャフト1bに係合可能なスリーブ30と、を備える。また、継手部材10は、アウターレース20の前端部とスリーブ30の後端部とを互いに接合する接合部40を備える。
図3~図5に示すように、アウターレース20は、筒状に形成される。また、アウターレース20は、後端から前方に延びるアウターレース本体21と、アウターレース本体21の前端から連続して前方に延びると共に、アウターレース本体21よりも外径が縮径された縮径部22と、を有する。
アウターレース本体21の前端部は、前端に向かうにつれ外径及び内径が緩やかに縮径されるように形成される。
アウターレース本体21の内周面21aには、前後方向に延びる外側トラック溝23が周方向に複数(図示例では、等間隔に6つ)形成される。また、外側トラック溝23は、インナーレース50の内側トラック溝51と相補的な略半円形の断面形状を有する(図6を参照)。また、外側トラック溝23は、前後方向において、両端よりも中央が径方向外側に緩やかに膨んでいる。
図2及び図3に戻って、外側トラック溝23は、インナーレース50の内側トラック溝51と共にボール60を保持する。これにより、ボール60を介してアウターレース20からインナーレース50にトルクが伝達される。また、図示しないが、外側トラック溝23上をボール60が前後方向に転動することで、インナーレース50及びケージ70と共に後側シャフト1aが継手部材10の軸方向に対して傾動する。
他方、アウターレース本体21の後端部の外周面21bには、ブーツ取付具4を取り付けるためのブーツ取付溝24が形成される。ブーツ取付溝24は、周方向に延びて1周する円環状に形成され、ブーツ取付具4の前端部の内周面に形成された凸部4aと嵌合される。
縮径部22は、アウターレース20の前端部に位置し、一定径の円筒状に形成される。縮径部22の内周面は、アウターレース本体21の前端部21cよりも僅かに拡径されて形成される。これにより、縮径部22は、アウターレース本体21よりも薄肉かつ軽量に形成される。
図2に矢印Aで示すように、スリーブ30は、前側シャフト1bに軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に係合可能に形成される。すなわち、前側シャフト1bの外周部には、雄スプラインX1が形成されており、スリーブ30の内周部には、雌スプラインX2が形成される。そして、雌スプラインX2は、雄スプラインX1に対して軸方向に摺動自在に係合する。
また、本実施形態のスリーブ30は、円環状の断面形状を有する(図7を参照)。また、スリーブ30は、前端から後方に延びるスリーブ本体31と、スリーブ本体31の後端から連続して後方に延びると共に、スリーブ本体31よりも拡径された拡径部32と、を有する。
スリーブ本体31は、略円筒状に形成される。また、スリーブ本体31は、前側シャフト1bに対して十分に摺動可能な軸方向の長さL1を有する。例えば、本実施形態のスリーブ本体31は、アウターレース本体21に対して3~4倍の軸方向の長さに設定される。
雌スプラインX2は、スリーブ本体31の内周面31aに形成される。また、雌スプラインX2は、雄スプラインX1との面圧を下げて摺動抵抗を十分に抑制できる軸方向の長さL2を有する。本実施形態の雌スプラインX2は、スリーブ本体31の後端位置から前端の近傍位置にかけて形成される。
図4及び図5に示すように、拡径部32は、スリーブ30の後端部に位置すると共に、更に後部32aと前部32bとに画成される。
拡径部32の後部32aは、アウターレース20の縮径部22と同じ外径及び内径の円筒状に形成される。これにより、拡径部32の後部32aは、アウターレース20の縮径部22と同じく薄肉かつ軽量に形成される。
一方、拡径部32の前部32bは、縮径部22と同じ外径で、かつ縮径部22よりも小さい内径の円筒状に形成される。また、拡径部32の前部32bの内周面には、スリーブ本体31の内径よりも僅かに拡径されて形成されたプラグ取付部33が形成される。プラグ取付部33には、後方からプラグ6(図2を参照)が圧入される。その後、プラグ取付部33の縁部33aがプレス機により径方向内側にかしめられる。プラグ6により仕切られた継手部材10の内部では、アウターレース20側とスリーブ30側でそれぞれ異なる種類のグリースが使用可能になる。
接合部40は、本実施形態の場合、摩擦圧接により形成される。すなわち、アウターレース20の縮径部22の前端面F1とスリーブ30の拡径部32の後端面F2とが互いに突き合された状態で摩擦圧接される。
以上述べた継手部材10の構造によれば、図2に示したように、アウターレース20に係合された後側シャフト1aが継手部材10の軸方向に対して傾動したときに、これに追従してスリーブ30が前側シャフト1bに対して前後方向に移動できる。
他方、図示しないが、シャフトに対して前後方向に移動可能な等速ジョイントとしては、一般的に、ダブルオフセット型、トリポード型、またはレブロ型の摺動式等速ジョイント等が用いられる。しかし、これらの摺動式等速ジョイントでは、シャフトの傾斜角度が大きいときに、シャフトがブーツ取付具等に接触し、また、ボールと外側トラック溝との摩擦が大きくなることで、シャフトに対する前後方向の移動が制限される場合がある。
これに対して、本実施形態の継手部材10であれば、後側シャフト1aの傾斜角度に関係なく、後側シャフト1aが前側シャフト1bに対して前後方向に移動可能であり、追従性を十分に確保できる。
次に、図4~図9を参照して、継手部材10の製造方法について説明する。図8は、継手部材10の製造方法を示す工程図である。
図4~図8に示すように、継手部材10の製造方法は、アウターレース20を製造するアウターレース製造工程S1と、アウターレース20とは別体としてスリーブ30を製造するスリーブ製造工程S2と、を備える。また、継手部材10の製造方法は、アウターレース20の前端部とスリーブ30の後端部とを互いに接合する接合工程とS3と、を備える。
図示しないが、アウターレース製造工程S1は、後にアウターレース20となる金属製の材料(例えば、円柱状のビレット)から、筒状のアウターレース素材を温間鍛造するアウターレース素材製造工程S1aを含む。
また、アウターレース製造工程S1は、温間鍛造されたアウターレース素材に対して、冷間鍛造により外側トラック溝23を形成する冷間鍛造工程S1bを含む。但し、可能であれば、温間鍛造を省略して、材料から直接、外側トラック溝23を冷間鍛造しても良い。
また、アウターレース製造工程S1は、外側トラック溝23が形成されたアウターレース素材を切削加工して、アウターレース本体21の後端部の外周面21bに、ブーツ取付溝24を形成するブーツ取付溝加工工程S1cを含む(図9を参照)。但し、ブーツ取付溝24は、冷間鍛造工程S1bで形成されても良い。
スリーブ製造工程S2は、後にスリーブ30となる金属製の材料(例えば、円柱状のビレット)をピアス成形して、筒状のスリーブ素材を形成するスリーブ素材製造工程S2aを含む。
また、スリーブ製造工程S2は、ピアス成形されたスリーブ素材から、内周部に雌スプラインX2の下穴を有する中間成形体を熱間鍛造する熱間鍛造工程S2bを含む。なお、ここでいう下穴は、図4に示すスリーブ本体31の内周面31aに相当する。
また、スリーブ製造工程S2は、熱間鍛造された中間成形体をブローチ加工して、雌スプラインX2(スプライン溝)を下穴に形成する雌スプライン加工工程S2cを含む。
接合工程S3においては、アウターレース20の縮径部22とスリーブ30の拡径部32との端面同士を突き合わせて摩擦圧接する。
次に、本実施形態に係る継手部材10の製造方法の作用効果を説明する。
一般的に、アウターレースとスリーブとを備えた継手部材を製造する場合には、アウターレース部分とスリーブ部分とが一体として形成された中間成形体を、ピアス成形された中空状の素材から熱間鍛造する。そして、切削加工、研削加工等の機械加工によってアウターレース部分の内周面に外側トラック溝を形成し、また、下穴加工(機械加工)及びブローチ加工によってスリーブ部分の内周面に雌スプラインを形成する。
ここで、本実施形態のように、前側シャフト1bに対してスリーブ30を軸方向に摺動させる場合には、十分な摺動長を確保する必要があるため、スリーブ30を長く形成することがある。また、スプライン同士の面圧を下げて摺動抵抗を抑制するため、雌スプラインX2を長く形成することがある。
この場合には、スリーブをアウターレースと一体として製造しようとすると、鍛造成形性の限界により、熱間鍛造のみでは中間成形体のスリーブ部分に雌スプラインの下穴を形成できない可能性がある。従って、ブローチ加工の前に下穴を機械加工する必要があり、加工工数の増加により製造コストが高くなってしまう。
これに対して、本実施形態の製造方法では、アウターレース20とスリーブ30とを別体として製造した後で互いに接合する。そのため、スリーブ30及び雌スプラインX2が長く形成される場合であっても、熱間鍛造により雌スプラインX2の下穴を形成することが可能である。
よって、本実施形態であれば、中間ジョイント100に用いられる継手部材10の製造において、雌スプラインX2の下穴の機械加工を省略でき、製造コストを抑制できる。
また、本実施形態の製造方法では、上記以外に、下記の(1)~(3)のような作用効果も存在する。なお、下記の説明において、本実施形態の中間ジョイント100と同一または対応する構成要素には同じ符号を用い、それらの詳細な説明を省略する。
(1)例えば、仮に、アウターレースとスリーブとを一体として製造する場合、鍛造成形性の問題から、温間鍛造や冷間鍛造のみでは外側トラック溝を形成できず、熱間鍛造された中間成形体のアウターレース部分を機械加工する必要がある。そのため、加工工数が増加すると共に、材料の歩留まりも悪くなるという問題がある。特に、本実施形態の外側トラック溝23のように、前後方向の両端よりも中央が径方向外側に緩やかに膨らむ形状の場合には、機械加工が難しくなる。
これに対して、本実施形態では、スリーブ30とは別体として、アウターレース20のみを製造する。そのため、外側トラック溝23を冷間鍛造により形成でき、機械加工が不要になる。その結果、加工工数を減らせると共に、材料の歩留まりを改善して製造コストを抑制できる。
(2)アウターレース20は、スリーブ30とは別体として製造されるので、他の種類の等速ジョイントとアウターレースを共通化できる。
例えば、図1に示した後側ジョイント200では、図10及び図11に示すように、また、図2と比較すると分かるように、アウターレース20の縮径部22にスリーブが接合されず、代わりにブーツ取付溝24が形成される。
また、後側ジョイント200では、アウターレース本体21の後端部にフランジ80が接合される。フランジ80は、ボルト及びナットを用いて、ファイナルギアの入力シャフト2の前端部に形成されたフランジ部2a(図1を参照)に締結される。
後側ジョイント200のアウターレース20は、アウターレース本体21の後端部の外周面を全周に亘って縮径させたフランジ取付部25を有する。
図12に示すように、フランジ取付部25の外周面25aには、フランジ80の内周面80aが嵌合される。また、フランジ80の前端面80bとフランジ取付部25の前端面25bとが互いに当接され、突き合わせ溶接により溶接部Wが形成される。但し、図13に示すように、突き合わせ溶接の代わりに隅肉溶接されても良い。なお、溶接方法としては、通常のアーク溶接と比べて、熱による歪みが少ないレーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接等が用いられる。
また、後側ジョイント200のアウターレース20は、アウターレース本体21の後端部の内周面を全周に亘って拡径させたシールプレート取付部26を有する。シールプレート取付部26には、円板状のシールプレート7が嵌合されて取り付けられる。
図14に示すように、これらブーツ取付溝24、フランジ取付部25、及びシールプレート取付部26は、で外側トラック溝23が形成されたアウターレース素材(図9を参照)を機械加工するだけで簡単に形成できる。また、フランジ80は、フランジ取付部25に嵌合して溶接するだけで簡単に接合できる。なお、図示しないが、前側ジョイント300のアウターレースについても、同様の製造方法が可能である。
このように、本実施形態では、中間ジョイント100、後側ジョイント200及び前側ジョイント300において、アウターレース20を共通化できる。その結果、各ジョイントにおける製造コストを抑制できる。
(3)図2に示したように、本実施形態の接合部40は、摩擦圧接により形成される。摩擦圧接であれば、通常のアーク溶接と比較して、接合部40に加えられる入熱量が少ないので、熱による歪みを低減できる。その結果、プロペラシャフト1が回転したときの振れ精度を高めることができる。
(4)本実施形態では、スリーブ30をアウターレース20とは別体として製造するので、プラグ取付部33にプラグ6を圧入した後に、プラグ取付部33の縁部33aをプレス機によりかしめる等の工法が容易になる。
以上、本開示の基本実施形態を詳細に述べたが、本開示は以下のような変形例またはそれら変形例の組み合わせとすることができる。
(変形例1)
図示しないが、スリーブ30は、雌スプラインX2の下穴が形成されたパイプ材から構成されても良い。
この場合、図8に示したスリーブ製造工程S2から、スリーブ素材製造工程S2a及び熱間鍛造工程S2bが省略される。また、雌スプライン加工工程S2cでは、元々存在するパイプ材の下穴をブローチ加工して、雌スプラインX2を形成する。
(変形例2)
接合工程S3においては、摩擦圧接の代わりに、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接が用いられても良い。
例えば、磁気駆動アーク溶接では、アウターレースの縮径部及びスリーブの拡径部の互いの端面に一定の隙間を設け、溶接機によってその隙間にアークを発生させる。また、縮径部及び拡径部のそれぞれの外周に電磁コイルや永久磁石を配置して、磁界を発生させることで、アークを周方向に高速で回転させる。そして、アーク熱によって接合部を溶融させた状態で接合面を圧接する。
レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接によれば、摩擦圧接と同様に、通常のアーク溶接に比べて接合部に加えられる入熱量が少ないため、熱による歪みを低減できる。但し、熱による歪みの影響が許容範囲内であれば、通常のアーク溶接が用いられても良い。また、突き合わせ溶接に限らず、嵌合溶接が用いられても良い。
なお、接合工程S3においては、摩擦圧接、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接以外にも、焼き嵌め、圧入、或いは圧入した後にピン止めする等、様々な接合方法を用いることが可能である。
(変形例3)
可能であれば、図8に示したスリーブ製造工程S2からスリーブ素材製造工程S2aを省略し、材料(円柱状のビレット)から直接、下穴を有する中間成形体を熱間鍛造しても良い。
前述の各実施形態の構成は、特に矛盾が無い限り、部分的にまたは全体的に組み合わせることが可能である。本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 プロペラシャフト
1a 後側シャフト(第1シャフト)
1b 前側シャフト(第2シャフト)
10 継手部材
20 アウターレース
21 アウターレース本体
22 縮径部
23 外側トラック溝
24 ブーツ取付溝
30 スリーブ
31 スリーブ本体
31a 内周面(下穴)
32 拡径部
33 プラグ取付部
40 接合部
50 インナーレース
60 ボール
70 ケージ
100 中間ジョイント(等速ジョイント)
X1 雄スプライン
X2 雌スプライン

Claims (9)

  1. 第1シャフトと第2シャフトとを直列に接続する等速ジョイントに用いられ、インナーレースと転動体とを介して前記第1シャフトに係合可能な筒状のアウターレースと、前記第2シャフトに軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に係合可能なスリーブと、を備える継手部材の製造方法であって、
    前記アウターレースを製造するアウターレース製造工程と、
    前記アウターレースとは別体として前記スリーブを製造するスリーブ製造工程と、
    前記アウターレース及び前記スリーブの軸方向の一端部同士を接合する接合工程と、を備え、
    前記アウターレース及び前記スリーブは、軸方向全長に亘って貫通する筒状とされ、前記スリーブには、雌スプラインが形成され、前記スリーブには、その内部を仕切るプラグが取り付けられ、
    前記接合工程においては、前記アウターレース及び前記スリーブの軸方向の一端部同士を、摩擦圧接、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接により接合する
    ことを特徴とする継手部材の製造方法。
  2. 前記スリーブ製造工程は、
    内周部に下穴を有する筒状の中間成形体を、スリーブ素材から熱間鍛造する熱間鍛造工程と、
    前記中間成形体をブローチ加工して、雌スプラインを前記下穴に形成する雌スプライン製造工程と、を含む
    請求項に記載の継手部材の製造方法。
  3. 前記スリーブ製造工程は、
    内周部に下穴を有するスリーブ素材としてのパイプ材をブローチ加工して、雌スプラインを前記下穴に形成する雌スプライン加工工程を含む
    請求項に記載の継手部材の製造方法。
  4. 前記アウターレース製造工程は、冷間鍛造により前記アウターレースのトラック溝を形成する冷間鍛造工程を含む
    請求項1~何れか一項に記載の継手部材の製造方法。
  5. 前記等速ジョイントは、プロペラシャフトに用いられる
    請求項1~何れか一項に記載の継手部材の製造方法。
  6. 第1シャフトと第2シャフトとを直列に接続する等速ジョイントに用いられる継手部材であって、
    インナーレースと転動体とを介して前記第1シャフトに係合可能な筒状のアウターレースと、
    前記アウターレースとは別体として形成され、前記第2シャフトに軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に係合可能なスリーブと、
    前記アウターレース及び前記スリーブのそれぞれの軸方向の一端部同士を接合する接合部と、を備え、
    前記アウターレース及び前記スリーブは、軸方向全長に亘って貫通する筒状とされ、前記スリーブには、雌スプラインが形成され、前記スリーブには、その内部を仕切るプラグが取り付けられ、
    前記接合部は、摩擦圧接、レーザー溶接、電子ビーム溶接または磁気駆動アーク溶接により形成される
    ことを特徴とする継手部材。
  7. 前記スリーブの内周部には、雌スプラインが形成される
    請求項に記載の継手部材。
  8. 前記スリーブは、前記雌スプラインが形成されたパイプ材からなる
    請求項に記載の継手部材。
  9. 前記等速ジョイントは、プロペラシャフトに用いられる
    請求項6~8何れか一項に記載の継手部材。
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