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JP7263259B2 - 電子的に作動される往復動式手術器具 - Google Patents
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JP7263259B2 - 電子的に作動される往復動式手術器具 - Google Patents

電子的に作動される往復動式手術器具 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月21日出願の米国仮特許出願第62/522,974号の利益を主張し、参照によりその内容全体を本願明細書に援用する。
本開示は、眼科手術に関し、及びより具体的には、電子的に作動される往復動式手術器具(electronically actuated reciprocating surgical instrument)に関する。
眼に眼科手術が行われて、毎年数万名の患者の視力を守り、且つ改善している。しかしながら、眼の小さな変化に対する視力の感度、及び多くの眼の構造の微小で繊細な性質を考慮すると、眼科手術の実施は困難であり、且つ小さい若しくは珍しいものでも外科的な過失の削減、又は手術技術の精度若しくは正確さの軽度の改善が、手術後の患者の視力に大きな違いをもたらし得る。
眼科外科手術が眼に実施される。硝子体網膜外科手術は、眼の内部、例えば硝子体液及び網膜を伴う様々な細心の注意を要する処置を含む眼科外科手術の類である。硝子体網膜外科手術は、視覚的感覚性能(visual sensory performance)を改善するために、時にはレーザを用いて、行われる。硝子体網膜外科手術は、黄斑上膜(epimacular membranes);糖尿病網膜症;硝子体(vitreous)出血;黄斑円孔;網膜剥離;白内障手術の合併症を含む多くの眼疾患;又は他の眼疾患の治療において行われ得る。
硝子体網膜手術の最中、眼科医は、一般に、強膜を貫通する手術器具が様々な異なる処置のいずれかを行うために導入され得る間、手術用顕微鏡を使用して、角膜を通して眼底を見ている。手術用顕微鏡が、硝子体網膜手術の最中の眼底のイメージング及び任意選択的に照明を提供する。患者は、一般に、硝子体網膜手術の最中、手術用顕微鏡下で仰臥位にあり、及び眼を露出した状態に保つために、鏡が使用される。
現代の眼科手術、例えば硝子体網膜手術は、一般に、複雑な機器、例えば専門の手術器具;注入ポンプ;空気弁;空気ポンプ;空気圧縮機;吸引器;照明源;冷却ファン;レーザ;又は他のタイプの複雑な機器を用いて実施される。硝子体網膜手術で使用される例示的な手術器具は、ハンドヘルド硝子体切除プローブである。場合によっては、硝子体切除プローブは、往復動式カッターのデューティサイクルを制御するためにデュアル空気作動入力を使用する往復動式手術器具である。
一態様によれば、本開示は、ハウジング本体;ハウジング本体の遠位端部から延在するカッターであって、可動カッター要素を含むカッター;及びハウジング本体内に配置された磁気駆動部を含む、眼科手術において使用するための往復動式手術器具に関する。磁気駆動部は、永久磁石及び少なくとも1つの電磁コイルを含み得る。永久磁石及び電磁コイルの一方は、往復動式手術器具のハウジング本体に固定され得、及び永久磁石及び電磁コイルの他方は、可動カッター要素に固定され得る。磁気駆動部は、可動カッター要素を往復動させるように動作可能である。
本開示の別の態様は、眼科手術において使用するための往復動式手術器具を動作させるための方法に関する。方法は、往復動式手術器具のハウジング本体内に配置された磁気駆動要素の電磁コイルを交互に励磁すること;励磁された電磁コイルに応答して、電磁コイルに対して磁気駆動要素の磁石を変位させることであって、電磁コイル及び磁石の一方は可動カッター要素に固定され、及び電磁コイル及び磁石の他方はハウジング本体に固定される、変位させること;及び電磁コイルを交互に励磁することに応答して、内刃すなわち内側カッター要素を往復動させることを含み得る。
様々な態様は、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。可動カッター要素は永久磁石に固定され得、及び電磁コイルはハウジング本体に固定され得る。可動カッター要素は電磁コイルに固定され得、及び永久磁石はハウジング本体に固定され得る。ハウジング本体は、ユーザの手に保持されるようなサイズ及び形状にされるハンドルを形成し得る。磁気駆動部は、1秒当たり1,000サイクルまでの速度で可動カッター要素を往復動させるように動作可能とし得る。磁気駆動部はボイスコイルアクチュエータを含み得る。電力は、外部電力源から少なくとも1つの電磁コイルに供給され得る。電力は、ハウジング本体内に配置されたバッテリーから少なくとも1つの電磁コイルに供給され得る。カッターはまた、外刃すなわち外側カッター要素を含み得、及び内刃要素は、外刃要素内で往復動できる。
様々な態様はまた、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。往復動式手術器具はハンドヘルド手術器具とし得る。往復動式手術器具は硝子体切除プローブとし得る。電磁コイルを交互に励磁することに応答して、内刃要素を往復動させることは、1秒当たり1,000サイクルまでの速度で可動カッター要素を往復動させることを含み得る。磁気駆動部はボイスコイルアクチュエータを含み得る。電磁コイルを励磁させるための電力は、外部電力源から供給され得る。電磁コイルを励磁させるための電力は、ハウジング本体内に配置されたバッテリーから供給され得る。カッター要素はマルチカッター要素とし得る。
本開示の1つ以上の実施例の詳細は、添付図面及び下記の説明に記載される。他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、及び特許請求の範囲から明らかである。
本開示、及び本明細書で説明した関連の特徴及び利点をより完全に理解するために、ここで、添付図面と併せて以下の説明を参照し、図面は、縮尺通りでなくてもよく、及び図面では、同様の符号は同様の特徴を指す。
電子的に作動される往復動式手術器具を使用して、患者の眼に眼科手術を行っている外科医を示す。 例示的な電子的に作動される往復動式手術器具の部分的な断面図である。 例示的な電子的に作動される往復動式手術器具の部分的な横断面の詳細図である。 往復動式手術器具のカッターに形成されたポートを示す、例示的な電子的に作動される往復動式手術器具の遠位端部を示す。
本開示の原理の理解を促すために、ここで、図面に示す実施例を参照し、及び特定言語を使用してそれを説明する。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定は意図されていないことが理解される。説明の装置、器具、方法に対するいずれの代替例及びさらなる修正例も、及び本開示の原理のいずれのさらなる適用例も、本開示が関係する当業者が通常思いつくように、十分に考慮される。特に、1つの実施例に関して説明した特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施例に関して説明した特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わせられ得ることが十分に考慮される。
本開示を通して、ハイフンでつないだ参照符号の形態は、要素の特定の事例を指し、及びハイフンでつないでいない参照符号の形態は、要素を総称的に又は集合的に指す。それゆえ、一例として(図示せず)、装置「12-1」は、装置クラスの事例を指し、これは、集合的に装置「12」と称され、及びそのうちのいずれか1つが総称的に装置「12」と称され得る。図面及び説明では、同様の符号は同様の要素を表すものとする。
往復動式手術器具は、比較的高い切断速度で動作するハンドヘルド手術器具とし得る。例えば、Alcon Laboratories,Inc.(6100-2 South Freeway,Fort Worth,Texas 76134)によって生産されているULTRAVIT(登録商標)硝子体切除プローブは、眼科手術の最中に、外科医のかなり繊細且つ正確な操作のために使用される。硝子体切除プローブは、一般に、カッターを含む。カッターは、互いに同軸に配置された、中空外刃要素及び中空内刃要素を含む。内刃要素は、外刃要素内で往復動式に動く。外刃要素は、ポートに切断境界面を含む。ポートは、半径方向に、その遠位端部付近で外刃要素を貫通して延在する。内刃要素に生成された負圧(underpressure)(以下真空と称す)に応答して、組織がポートに引き入れられ、及び、内刃要素が、ポートの方に向かって遠位方向に動くように作動されると、内刃要素の遠位端部に形成された切断面がポートの切断境界面と協働して、ポートが閉鎖するときに組織を切断する。その後、組織は内刃要素を通って吸引される。組織、及び硝子体切除プローブが除去する他の生体物質、例えば硝子体液及び網膜の複数の膜は、サイズが様々とし得る。
空気作動は、往復動式手術器具を駆動するために使用されている。シングルアクション空気式器具の場合、空気圧を用いて内刃要素を第1の方向に変位させる一方、機械的な戻り機構、例えば機械バネが、内刃要素を、第1の方向とは反対の第2の方向に戻し、それにより、往復動式切断作用を生成する。デュアルアクション空気式器具の場合、空気圧を用いて、内刃要素を、反対向きの第1及び第2の方向に作動する。しかしながら、空気作動される手術器具は、作動された構成要素の位置制御を有していない場合がある。
本明細書で開示する往復動式手術器具は、電子的に作動される往復動式構成要素、例えば、往復動式硝子体切除カッターなどを含む。本明細書で開示する往復動式手術器具は、往復動式手術器具を往復動させるように動作可能である、マグネットコイル作動システム、例えばボイスコイルアクチュエータ(VCA)を含み得る。これらの電子的に作動される往復動式手術器具は、後区眼科手術用の顕微手術切断プローブを含み、後区眼科手術中、外科医が、ポートのサイズを所望通りに制御できる。器具のポートのサイズは、切断効率及び組織安定性を最大にするように調整され得る。本明細書で開示する、電子的に作動される往復動式手術器具は、外部空気式アクチュエータ及びコンプレッサーがなくても、動作し得、それにより、かなり単純になり、及び手術室環境内の周囲音響ノイズ源をより少なくし得る。
図1は、手術器具100が用いられる眼科外科手術を示す。場合によっては、手術器具100は往復動式手術器具とし得る。図1は、手術器具100を使用して患者130の眼104に眼科手術を行っている外科医120を示す。手術器具100は電子的に作動される。図1に示すように、眼104は、鏡140を使用して露出され、及び接触レンズ150が、眼104の適所に保持され、及び手術用顕微鏡102と目視で位置合わせされて、眼104の内部構造の可視化を容易にする。外科医120は手術器具100を使用して、眼104の構造に手術を行う、例えば、後眼部104からの硝子体液の除去などを行う。
例えば、場合によっては、手術器具100は硝子体切除プローブとし得る。外科医120は手術器具100を使用して、通常後眼部104を満たしている透明なゲルのような硝子体液(「硝子体」)を除去する。外科医は硝子体を除去するが、物理的接触に極めて敏感である、近くにある眼の構造、例えば網膜と相互作用することは回避する。外科医120は、硝子体を可視化するために使用される光への網膜の曝露を制限するために、可能な限り迅速に眼104から硝子体を除去しようと試み、それにより、過度の光レベルから生じ得る網膜への傷害の可能性を低下させ得る。手術器具100の使用に関連した外科手術は、眼の微細な生体構造(biostructures)に対応するサブミリメートルの精度を伴い、手術器具100が動作する寸法公差を非常に小さくし得る。
図1に示すように、手術器具100は、電子的に作動される器具である。ケーブル110として示す電気接続が、手術器具100から電源装置まで延在し、この電源装置は、場合によっては、Alcon(6201 South Freeway,Fort Worth,Texas)によって生産されているConstellation(登録商標)Vision Systemなどの手術コンソールに含まれ得る。ケーブル110は手術器具100に電力を供給する。電力は、例えば、24ボルトの直流とし得る。他の場合には、電力は、任意の所望の電圧及び電流の交流又は直流とし得る。他の実施例では、外部電力源の代わりに、手術器具100は、バッテリー(図示せず)などの内部電源装置を含み得、これは、手術器具100に電力を提供し得る。バッテリーは、手術器具100のハウジング本体内に配置され得る。それゆえ、いくつかの実施例では、ケーブル110は省略されてもよい。
空気圧駆動型手術器具とは対照的に、手術器具100の電子作動が、手術器具100の往復動式構成要素を位置的制御する能力(すなわち、位置、特に、十分に引込められた位置の制御)を提供する。手術器具100が硝子体切除プローブである場合には、電子的に作動される往復動式構成要素は、切断要素とし得る。例えば、硝子体切除プローブの状況では、硝子体切除プローブの縦軸に沿った内刃要素の最近位の位置は、内刃要素の作動中に選択及び制御されて、カッターポート開口径を変化させる。カッターポートの開口径を変化させる能力を用いて、カッターポートを通して加えられる真空が周囲の物質に影響を及ぼす、カッターポートに近接した空間領域(すなわち、影響領域)は、変更され得る。例えば、ポートサイズが減少すると、影響領域も減少される。ポートサイズが増加すると、例えば図3A~3Cに示すように、影響領域も同様に増加する。硝子体切除プローブの内側切断要素などの往復動式構成要素の位置制御がない場合、外科医120は、手術器具100の性能の制御が限定され得るか、又は制御範囲が限定され得る。例えば、往復動式構成要素の位置的制御に対する能力が欠如している手術器具では、手術器具のポートにある影響領域を制限することによって、所望量の組織を正確に切断する外科医の能力は、切断要素の位置制御の欠如に起因して、制約され得る。そのような場合には、そのような手術器具の制御は、手術器具の幾何学的構造、例えば、ポートの開口径に限定され得る。
手術器具100は、永久磁石及び1つ以上の電磁コイルを含む磁気駆動部を含む(図2A及び図2Bも参照)。磁気駆動部は、異なる実施例において、様々な構成のいずれかに配置され得る。例えば、永久磁石は固定され得る一方、電磁コイルは、往復動できる切断要素に取り付けられ得る、すなわち、切断要素は、往復動するように動作可能である。他の例では、電磁コイルは固定され得る一方、永久磁石は、往復動できる切断要素に取り付けられ得る。いくつかの実施例では、磁気駆動部は、1つ以上の位置フィードバックセンサーを含む(VCA)であり、それにより、切断要素の正確な位置制御を可能にする。1つ以上の位置フィードバックセンサーはまた、磁気駆動部がVCAでないとき、磁気駆動部と一緒に含まれ得る。このようにして、手術器具100は、外科医などのユーザが、硝子体切除プローブに形成されたポートのサイズの制御などのかなりの微調整を含む、手術器具100を使用して行われる外科手術のかなりの微調整を行うことができるようにし得る。ポートのサイズは、磁気駆動部の作動に応答して往復動される切断要素の位置によって規定され得る。
図2Aは、往復動式切断要素を含む硝子体切除プローブの形態にある例示的な手術器具100-1の断面図である。手術器具100-1は電子的に作動される。手術器具100-1は、図1に示す手術器具100を表し得る。手術器具100-1は、ハウジング本体210、磁石204、2つの電気コイル208及び209、並びにカッター201を含む。カッター201は、ハウジング本体210の遠位端部から延在し、且つ内刃要素202及び外刃要素212を含む。内刃要素202は、開放近位及び遠位端部を有するチューブ状部材であり、及びそこを通る通路を規定する。外刃要素212は、内側通路を規定し、及び閉鎖遠位端部213を規定する。内刃要素202は、外刃要素212の通路に受け入れられ、及びそこで対向する両方向に摺動可能である。外刃要素212の遠位端部にはポート214が形成される。手術器具100-1はまた、電気コイル208、209、及び真空に引くためにハウジング本体210の近位端部219に形成されたコネクタ218に電力を提供する電力ケーブル110を含む。他の実施例では、手術器具100-1は、より少数又はより多数の構成要素で実装され得る。
図2Aに示すように、ハウジング本体210は、2つ以上のセクションで形成され得る。特に、図2Aに示す実施例では、ハウジング本体210は、3つの接続されたセクション211、215、及び217から形成される。他の実施例では、ハウジング本体210は、図2Aに示すものよりも少数又は多数のセクションを備えて形成され得る。
上述の通り、手術器具100-1は、磁石204及び2つの電気コイル208及び209を含む磁気駆動部221を含む。ハウジング本体210は、チャンバー207を画成し、及び磁気駆動部はチャンバー207内に配置される。2つの電気コイル208及び209は、磁石204の両側に配置される。特に、第1の電気コイル208は、磁石204に対して近位方向に配置され、及び第2の電気コイル209は、磁石204に対して遠位方向に配置される。図2Aに示す実施例のようないくつかの実施例では、磁石204は内刃要素202に固定され得る。上述の通り、内刃要素202は、中空外刃要素212内で往復動する中空のチューブ状部材である。様々な実施例では、ポート214は、小さな固定開口部とし得る。場合によっては、ポート214は、正方形、長方形、卵形、又は任意の他の所望の形状である形状を有し得る。さらに、場合によっては、ポートの角は、丸みを帯びていてもよい。場合によっては、カッター201に沿って縦方向に延在する軸と交差するポート214の寸法は、幅1mm未満、幅500μm未満、又は幅約350μmとし得る。しかしながら、他の実施例では、ポート214の幅は、示したサイズよりも大きくても又は小さくてもよい。さらに、ポート214は、任意の所望のサイズ又は形状としてもよく、これは、例えば、手術器具100-1の適用例に依存し得る。様々な実施例では、外刃要素212は、20ゲージの管;22ゲージの管;23ゲージの管;25ゲージの管;又は27ゲージの管を使用して形成され得る。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定されない。むしろ、外刃要素212のサイズは、任意の所望のサイズとし得る。
内刃要素202は、磁気駆動部221の作動に応答して、矢印230及び220の方向に外刃要素212内で往復動する。内刃要素202は、例えば、横断面が円形とし得る遠位チップを含む。遠位チップは、ポート214と協働して、ポート214を通って広がっている物質を切断するように構成される。特に、内刃要素202の遠位チップは、ポート214の遠位エッジと協働して、ポート214を通って広がっている物質を切断し得る。場合によっては、内刃要素202の遠位端部にポートが形成され得、カッター201が、内刃202のサイクル当たり2回の切断を行うようにする。矢印230の方向の内刃要素202の動きによって、その遠位チップを、ポート214を横切るように動かす。内刃要素202が矢印230の方向に十分に伸ばされたときには、ポート214は閉鎖条件になる。内刃要素202のこの動きの最中、例えば、硝子体などのポート214内に広がっているいずれの物質も切断される。矢印220の方向の内刃要素202の動きは、内刃要素202を引込め、ポート214を開放状態にする。
いくつかの実施例では、磁気駆動部221は、1つ以上の位置センサーを含み得る。図2Aに示すように、手術器具100-1は位置センサー250を含む。図示の例では、位置センサー250は、内刃要素202に結合され且つそれと一緒に可動である第1のセンサー部品252と、ハウジング本体210に固定される第2のセンサー部品254とを含む。位置センサー250は、第2のセンサー部品254に対する第1のセンサー部品252の位置によって、内刃要素202の位置を検出するように動作可能である。位置情報は、1つ以上のワイヤ256に沿って、手術コンソールに含まれるコントローラなどのコントローラまで伝達される。他の場合には、コントローラは、手術コンソールとは別個に設けられ得る。図2Aでは単一の位置センサー250を示すが、他の実施例は、2つ以上の位置センサーを含み得る。コントローラは、外刃要素212に対して内刃要素202の位置を制御するように動作可能である。その結果、下記で説明するように、コントローラは、ポート214に対して内刃要素202の遠位端部の位置を制御して、ポート214のサイズを制御するように動作可能である。
1つ以上の位置センサーを使用して、内刃要素202の位置を制御する。例えば、位置センサーを使用して、内刃要素202の伸長又は引込みが停止されるときに、内刃要素202の遠位チップがポート214に対して位置決めされる箇所を制御し得る。すなわち、位置センサーを使用して、内刃要素202が伸長された又は引込められた位置にあるとき、ポート214に対して内刃要素202の遠位チップの位置を制御し得る。例えば、場合によっては、位置センサーを使用して、部分的に引込められた位置に内刃要素202を配置して、その遠位チップがポート214の近位エッジと遠位エッジとの間の位置に置かれるようにし得る。それゆえ、そのような場合には、内刃要素202が部分的に引込められた位置にある状態で、内刃要素202はポート214の近位部分を塞ぎ、ポート214の開口部を、ポート214のフルサイズよりも小さくなるようにする。内刃要素202の位置は、ポート214を任意の所望の開口径まで部分的に開放するように制御され得、それにより、ポート214のサイズを正確に制御して変化させることを可能にする。それゆえ、本開示の範囲内の硝子体切除器具は、外科的処置の間にポート214の開口径の変化をもたらし、そのような能力又は機能性を含まない従来の硝子体切除プローブとは異なる。
ハウジング本体210の近位端部において、コネクタ218は、吸引ラインへの接続を提供する。吸引ラインに引かれる真空は、中空チャンネル216を通して物質を送るように作用し、この中空チャンネルは、ハウジング本体210を通って延在し、且つ内刃要素202に形成された内側通路、及び外刃要素212に形成された通路と流体連通する。従って、外刃要素212は、内刃要素202に流体的に結合され、これは、同様に、コネクタ218に流体的に結合されている。吸引された物質は、この組み合わせられた通路に沿って運ばれ、及び手術器具100-1から除去される。吸引された物質は、コネクタ218に接続された吸引ラインを通して送られる。このようにして、組織、ポート214で切断される物質、及び他の物質は、手術器具100-1の動作中に除去され得る。さらに、コネクタ218に引く真空の量を制御する能力と組み合わせて、ポート214のサイズを制御する能力を用いて、手術器具100-1は、図3A、図3B、及び図3Cに示すポート214を取り囲む領域、すなわち、影響領域内にある物質の除去を正確に制御することを可能にする。上述の通り、影響領域は、ポート214に近い領域であり、ここでは、適用された真空が、周囲の物質に影響を及ぼす。特に、上述のようなポート214のサイズの減少によって、手術器具100-1に小さな影響領域をもたらして、ユーザに、かなり高い精度を与え、内刃要素202の位置制御のない従来の手術器具を使用して可能であるであろうものよりも少量の物質の除去を可能にする。それゆえ、ポート214のサイズを制御する能力を有することによって、ユーザ、例えば、外科医は、より小さな領域を標的として、より小さな、より正確な切断を行うことができ、これは、ポート214が調整可能ではない場合には、利用できない。
それゆえ、内刃要素202が第1の方向230に伸長するため、ポート214は十分に閉鎖され、及びポート214を通って外側切断要素212内へ引き入れられた物質は、内側切断要素202の遠位チップがポート214を横断して摺動するときに、切断される。いくつかの実施例では、ポート214を規定する外刃要素212のエッジは鋭くされて、内刃要素202の遠位チップと協働して切断作用を実行するようにし得る。
さらなる実施例では、上述の通り、内側切断要素202は、本明細書では「マルチカッター要素」と呼ばれる第2のポートを含み得る。内側切断要素202がポート214を横断して矢印230の方向に伸長するため、内側切断要素202に形成された第2のポートは、ポート214と位置合わせされ、それにより、物質を、内刃要素202及び外刃要素212に形成された重なり合うポートを通してカッター201内に引き入れることができる。取り込まれた(ingested)物質は、内側切断要素202が第2の矢印220の方向に引込められるときに、切断される。このようにして、手術器具100-1は、内刃要素202の往復動毎に複数回の切断を行う。
図2Aに示す例示的な磁気駆動部221の動作中、2つの電磁コイル208及び209は交互に起動されて、磁石204を矢印220及び230の方向のそれぞれに交互に引き付ける。このようにして、内刃要素202に結合される磁石204は、内刃要素202を往復動式に駆動する。電力ケーブル110は、電磁コイル208に電力を供給して、往復運動のために磁気駆動部221を起動する。図示の通り、電力ケーブル110は2本の電線を含む。しかしながら、他の実施例では、電力ケーブル110は、追加的な電線を含み得る。例えば、他の実施例では、電力ケーブル110は、1本以上の追加的な電線を含んで、磁気駆動部221からの位置フィードバック信号を伝達し得る。位置フィードバック信号は、コントローラ(例えば、マイクロプロセッサーによって実行可能な命令を記憶するメモリ媒体へのアクセスを有するマイクロプロセッサー)に提供され得、及びコントローラは、位置フィードバック信号情報を使用して、内刃要素202の位置を制御し得る。コントローラによって実行される1つ以上のプログラム、例えば、ソフトウェア命令は、コントローラが内刃要素202の位置を制御することを許可する。いくつかの実施例では、図2Aに示すものなどの電力ケーブル110内の2本の電線はまた、変調技術を使用することなどによって、位置フィードバック信号を伝達するために使用され得る。コントローラは、手術器具110-1の1つ以上の動作を制御するように動作可能であるコンソールの一部を形成し得る。様々な実施例では、手術器具100-1は、1秒当たり1,000サイクルまでの往復運動速度で動作し得る。他の場合には、往復運動速度は、1秒当たり300~500サイクルの範囲内とし得る。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定されない。それゆえ、往復運動速度は、表示した範囲よりも速い又は遅いとし得る。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定されない。むしろ、他の実施例では、磁気駆動部は他の構成を有し、及び異なる範囲の往復運動速度で動作し得る。
図2Bは、別の例示的な電子的に作動される往復動式手術器具100-2の部分的な横断面の詳細図を示す。手術器具100-2は、図1の手術器具100を表し得る。往復動式手術器具100-2は、図2Aの往復動式手術器具100-1に関して上述したような多くの態様及び特徴において同様である。手術器具100-2は、ハウジング本体210、電力ケーブル110、磁気駆動部221、及び手術器具100-1のカッター201と同様のカッターを含む。上記に含まれるカッター201及びその説明は、手術器具100-2に適用可能である。そのようなものとして、手術器具100-2のカッターの詳細は、ここでは繰り返さない。それゆえ、カッター、及び手術器具100-2に関連するその部分の説明は、図2Aが参照され得る。
磁気駆動部221はボイスコイルアクチュエータ222を含む。VCA222は、磁石フレーム204内に収納された磁石206を含み、磁石206及び磁石フレーム204が、ハウジング本体210に対して固定され、及び手術器具100-1内で動かないようにする。場合によっては、磁性フレーム204は、強磁性体材料などの固定磁石206によって磁化され得る、磁気的に軟らかい材料から形成され得る。しかしながら、本開示はそのように限定されない。むしろ、磁石フレーム204は、任意の好適な材料から形成され得る。例えば、磁性フレーム204は、任意の好適な磁性材料から形成され得る。VCA222はまた、電磁コイル208を含む。電磁コイル208は、内刃要素202に対して固定される。場合によっては、電磁コイル208は、内刃要素202に直接又は間接的に固定され得る。電磁コイル208は磁石206と相互作用して、電磁コイル208及び内刃要素202を、ハウジング本体210内で及び外刃要素212に対して、往復動させ得る。場合によっては、VCA222は、さらに、内刃要素202の位置フィードバック(例えば、図2Aに示す通り)をもたらす1つ以上の位置センサーを含み、これを使用して、カッター201の動作中、外刃要素212に対する内刃要素202の位置制御を、特に、ポート214に対する内刃要素202の遠位チップに関して、可能にし得る。
ハウジング本体210はコネクタ218を含む。上述のコネクタ218と同様に、吸引チューブがコネクタ218で手術器具100-2に取り付けられ得る。中空チャンネル216を真空にする。真空は、眼からの物質の吸引を引き起こすように動作可能である。電力ケーブル110は電磁コイル208に電力を供給して、VCA222を起動し、且つ内刃要素202の往復運動を生じる。いくつかの実施例では、電力ケーブル110はまた、VCA222から位置フィードバック信号を伝達し得る。手術器具100-1に関連して上述した通り、位置フィードバック信号はコントローラに提供され得る。コントローラは、マイクロプロセッサーによって実行可能な命令を記憶し、且つソフトウェア命令を実行するメモリ媒体へのアクセスを有するマイクロプロセッサーとし得る。その結果、コントローラは、内刃要素212に対する内刃要素202の縦方向位置を制御するように動作可能である。いくつかの実施例では、電力ケーブル110内の2本の電線はまた、変調技術を使用するなど、位置フィードバック信号を伝達するために使用され得る。様々な実施例では、手術器具100-2は、1秒当たり1,000サイクルまでの往復運動速度で動作し得る。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定されない。むしろ、他の実施例では、VCAは他の構成を有し、及び異なる範囲の往復運動速度で動作し得る。例えば、場合によっては、往復運動速度は、1秒当たり300~500サイクルの範囲内とし得る。さらに、往復運動速度は、表示した範囲よりも速い又は遅いとし得る。
図3A、図3B、及び図3Cは、図2Aに示し且つ同様に図2Bに適用可能であるカッター201の遠位端部を示す。具体的には、図3A、図3B、及び図3Cは、その往復動の間の内刃要素202の位置制御、及びその結果の、結果として生じるポート214の開口径を示す。それゆえ、図3A、図3B、及び図3Cは、ポート214の開口径及びポート214にある影響領域306を変更するための、上述の内刃要素202の位置制御の態様を示す。ポート214の開口径310、影響領域306のサイズ、及び下記で説明する適用された真空は、説明のための例示的な実施例であることに留意されたい。他の実施例では、ポート214の任意の数の開口径310が作られ、及び任意の真空設定が使用され得る。
図3Aには、往復運動中に内刃要素202(図3Aには図示せず)が第1の方向220に十分に引込められた位置に応答する、完全に開放しているときのポート214が示されている。内刃要素202が、図3Aに示す十分に引込められた位置にある状態では、ポート214の開口径は、全ポート幅308である。いくつかの実施例では、全ポート幅308は350μmとし得る。図3Aに示すように、完全に開放したポート214と関連する、適用された真空の影響領域306は、外向きに拡張して、眼104内の周囲の物質に影響を及ぼす。さらに、影響領域は、選択した適用された真空に関して、完全に開放したポート214に対して最大である。図3Aに示す例では、影響領域306は、600mm Hgの真空圧に対応し得る。
図3Bでは、内刃要素202の十分に引込められた位置は、ポート214の開口径310が全ポート幅308を下回るように、位置決めされている。この例では、ポート214の開口径310は100μmとし得、これは、350μmの全ポート幅308を下回る。対応する影響領域306は、図3Aから減少され、及びカッター201から、それよりも少ない量で外向きに拡張している。
図3Bには、図3Aに示す完全に開放したポート214に関連した同じ真空圧に対応する、600mm Hgの真空圧の影響領域306が示されている。図3Bに示すポート214の開口径310が減少される結果、影響領域306は、図3Aに関連したものよりも小さい。それゆえ、内刃要素202の十分に引込められた位置を制御することによって、ユーザ、例えば外科医は、硝子体切除術の最中、影響領域を、その結果切断を、より正確に制御できる。
図3Cには、内刃要素202の十分に引込められた位置の調整の結果、部分的に開放しているとして、ポート214が示されている。図3Bと同様に、内刃要素202の十分に引込められた位置は、内刃要素202の遠位端部が、ポート214の最近位範囲と最遠位範囲との間に置かれているようなものである。それゆえ、開口径310は全ポート幅308を下回る。いくつかの実施例では、図3Cに示す開口径310は100μmとし得、これは、350μmの例示的な全ポート幅308を下回る。
図3Cに示すポート214の開口径310は、図3Bに示すポート214の開口径310と同じである。しかしながら、図3Cに示す影響領域は、より小さく、及びカッター201からより短い距離で拡張する。なぜなら、適用された真空圧が、図3Bに示すものを下回るからである。例えば、図3Cに関連して適用された真空圧は250mm Hgとし得るが、図3Bに関連して適用された真空圧は600mm Hgとし得る。同様に、影響領域は、適用された真空圧を増加することによって、ポート214の一定開口径310に関しては増加され得る。それゆえ、内刃要素202の往復動の間一定開口径310が維持される状態では、影響領域は、適用された真空圧を変更することによって、調整され、及びより正確に制御され得る。
さらに、上記の説明から明白なように、影響領域は、内刃要素202の十分に引込められた位置(したがって、ポート308の開口径310)を制御すること、及びポート214に適用された真空圧を調整することの双方によって、制御され得る。
本明細書に開示したように、ハンドヘルド往復動式手術器具は、電子的に作動される往復動式手術器具とし得る。電子作動は磁気駆動部によって提供され得る。磁気駆動部はボイスコイルアクチュエータ(VCA)とし得る。磁気駆動部は位置フィードバックを含み、カッター要素の位置制御を可能にし得る。このようにして、ポートベースの流量制御を使用して、外科医が、例えば、手術目標を成し遂げるのを、及びカッターによる影響を受ける可動組織での影響領域のサイズを制御するのを、より正確に可能にするようにし得る。
上記で開示した主題は、限定ではなく説明であるとみなされ、及び添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨及び範囲内に入るような全ての修正例、改良例、及び他の実施例を網羅するものとする。それゆえ、法律によって許容される最大限に、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの等価物の許容され得る最も広範囲の解釈で決定され、及び上記の詳細な説明によって制限又は限定されない。

Claims (15)

  1. 眼科手術において使用するための往復動式手術器具であって:
    ハウジング本体;
    前記ハウジング本体の遠位端部から延在するカッターであって、ポートを有する外刃要素及び可動内刃要素を含むカッター;
    前記ハウジング本体内に配置された磁気駆動部であって:
    永久磁石;及び
    少なくとも1つの電磁コイルであって、前記永久磁石及び少なくとも1つの前記電磁コイルの一方は前記ハウジング本体に固定されており、及び前記永久磁石及び少なくとも1つの前記電磁コイルの他方は前記可動内刃要素に固定されており、及び前記磁気駆動部は、前記ポートに入っている硝子体を切断するために前記可動内刃要素を往復動するように動作可能である、少なくとも1つの電磁コイル
    を含む、磁気駆動部と、
    前記外刃要素に対する前記可動内刃要素の位置を検出するように作動可能な位置センサーと、
    前記位置センサーから検出された前記位置を用いて、前記可動内刃要素の往復動中の前記ポートの開口サイズを制御するように構成されたコントローラであって、適用される真空圧力を変更することによって、前記ポートからの影響領域を正確に制御することができる、コントローラと、
    を含み、
    前記磁気駆動部は、前記可動内刃要素を1秒当たり300~500サイクルの範囲内の速度で往復動させるように動作可能である、往復動式手術器具。
  2. 前記可動内刃要素は前記永久磁石に固定され、及び少なくとも1つの前記電磁コイルは前記ハウジング本体に固定されている、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  3. 前記可動内刃要素は少なくとも1つの前記電磁コイルに固定され、及び前記永久磁石は前記ハウジング本体に固定されている、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  4. 前記ハウジング本体は、ユーザの手に保持されるようなサイズ及び形状にされるハンドルを形成する、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  5. 前記磁気駆動部はボイスコイルアクチュエータを含む、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  6. 電力は、外部電力源から少なくとも1つの前記電磁コイルに供給される、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  7. 電力は、前記ハウジング本体内に配置されたバッテリーから少なくとも1つの前記電磁コイルに供給される、請求項1に記載の往復動式手術器具。
  8. 眼科手術において使用するための請求項1に記載の往復動式手術器具を動作させるための方法であって:
    前記往復動式手術器具の前記ハウジング本体内に配置された前記磁気駆動部の前記電磁コイルを交互に励磁すること;
    前記励磁された前記電磁コイルに応答して、前記電磁コイルに対して前記磁気駆動部の前記永久磁石を変位させることであって、前記電磁コイル及び前記永久磁石の一方は前記可動内刃要素に固定され、及び前記電磁コイル及び前記永久磁石の他方は前記ハウジング本体に固定される、変位させること;及び
    前記電磁コイルを前記交互に励磁することに応答して、前記可動内刃要素を往復動させること
    を含む、方法。
  9. 前記往復動式手術器具はハンドヘルド手術器具である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記往復動式手術器具は硝子体切除プローブである、請求項8に記載の方法。
  11. 前記電磁コイルを前記交互に前記励磁することに応答して、前記可動内刃要素を往復動させることは、1秒当たり300~500サイクルの範囲内の速度で前記可動内刃要素を往復動させることを含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記磁気駆動部はボイスコイルアクチュエータを含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記電磁コイルを励磁するための電力は外部電力源から供給される、請求項8に記載の方法。
  14. 前記電磁コイルを励磁するための電力は、前記ハウジング本体内に配置されたバッテリーから供給される、請求項8に記載の方法。
  15. 前記可動内刃要素はマルチカッター要素である、請求項8に記載の方法。
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